JPH04349243A - 平滑電極基板及びその製造方法、記録媒体及びその製造方法、及び情報処理装置 - Google Patents

平滑電極基板及びその製造方法、記録媒体及びその製造方法、及び情報処理装置

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JPH04349243A
JPH04349243A JP14932491A JP14932491A JPH04349243A JP H04349243 A JPH04349243 A JP H04349243A JP 14932491 A JP14932491 A JP 14932491A JP 14932491 A JP14932491 A JP 14932491A JP H04349243 A JPH04349243 A JP H04349243A
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宏 松田
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型トンネル顕微鏡
の原理を用いた超高密度メモリに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年メモリ材料の用途は、コンピュータ
及びその関連機器、ビデオディスク、デジタルオーディ
オディスク等のエレクトロニクス産業の中核をなすもの
であり、その材料開発も極めて活発に進んでいる。メモ
リ材料に要求される性能は用途により異なるが、一般的
には 1)高密度で記録容量が大きい 2)記録再生の応答速度が速い 3)消費電力が少ない 4)生産性が高く価格が安い 等が挙げられる。
【0003】一方、導体の表面原子の電子構造を直接観
察できる走査型トンネル顕微鏡(STM)が開発され(
G.Binnig  et  al.Phys.Rev
.Lett.49,57(1982))、単結晶、非晶
質を問わず実空間像の高い分解能の測定ができるように
なり、しかも媒体に電流による損傷を与えずに低電力で
観察できる利点をも有し、さらに大気中でも動作し、種
々の材料に対して用いることができるため広範囲な応用
が期待されている。
【0004】STMは金属の探針(プローブ電極)と導
電性物質の間に電圧を加えて1nm程度の距離まで近づ
けるとトンネル電流が流れることを利用している。この
電流は両者の距離変化に非常に敏感であり、トンネル電
流を一定に保つように探針を走査することにより実空間
の表面構造を描くことができると同時に表面原子の全電
子雲に関する種々の情報をも読みとることができる。こ
の際面内方向の分解能は0.1nm程度である。従って
、STMの原理を応用すれば十分に原子オーダー(数Å
)で高密度記録再生を行なうことが可能である。この際
の記録再生方法としては、粒子線(電子線、イオン線)
或いはX線等の高エネルギー電磁波及び可視・紫外光等
のエネルギー線を用いて適当な記録層の表面状態を変化
させて記録を行ない、STMで再生する方法や、記録層
として電圧電流のスイッチング特性に対してメモリ効果
をもつ材料、例えばπ電子系有機化合物やカルコゲン化
物類の薄膜層を用いて記録・再生をSTMを用いて行な
う方法等が提案されている。
【0005】図6にSTMを応用した情報処理装置の構
成図を示す。以下図面に従って説明する。101は基板
、102は電極層、103は記録層である。201はX
Yステージ、202はプローブ電極、203はプローブ
電極の支持体、204はプローブ電極をZ方向に駆動す
るZ軸リニアアクチュエータ、205,206はXYス
テージをそれぞれX,Y方向に駆動するリニアアクチュ
エータである。
【0006】301はプローブ電極202から記録層1
03を介して電極層102へ流れるトンネル電流を検出
する増幅器である。302はトンネル電流の変化をプロ
ーブ電極202と記録層103の間隔距離に比例する価
に変換するための対数圧縮器、303は記録層103の
表面凹凸成分を抽出するための低域通過フィルタである
。304は基準電圧VREFと低域通過フィルタ303
の出力との誤差を検出する誤差増幅器、305はアクチ
ュエータ204を駆動するドライバーである。306は
XYステージ201の位置制御を行う駆動回路である。 307はデータ成分を分離する高域通過フィルタである
。308はプローブ電極202と電極層102との間に
情報処理用のパルス電圧を印加する電源である。パルス
電圧を印加するとプローブ電流が急激に変化するため、
サーボ回路309を用いてプローブ電極202のZ方向
への急激な変位を制御できるようになっている。
【0007】図7に電極基板を用いた記録媒体の断面と
プローブ電極202の先端を示す。101は基板、10
2は電極層、103は記録層、104はトラックである
。202はプローブ電極である。また、401は記録層
103に記録されたデータビット、402は基板101
上に電極層102を形成したときにできた結晶粒である
。この結晶粒402の大きさは電極層102の製法とし
て通常の真空蒸着法、スパッタ法などを用いると30〜
50nm程度である。
【0008】プローブ電極202と記録層103との間
隔は図6に示された回路構成により一定に保つことがで
きる。即ち、プローブ電極202と記録層103の間に
流れるトンネル電流を検出し、対数圧縮器302、低域
通過フィルタ303を介した後、この価を基準電圧と比
較し、この比較値が零に近づくようにプローブ電極20
2を支持するZ軸リニアアクチュエータ204を制御す
ることにより、プローブ電極202と記録層103の間
隔を一定にすることができる。
【0009】さらに、XYステージ201を駆動するこ
とにより記録媒体の表面をプローブ電極202がなぞり
、a点の信号の高域周波数成分を分離することにより記
録層103のデータを検出できる。この時のa点の信号
の周波数に対する信号強度スペクトラムを図8に示す。
【0010】f0以下の周波数成分の信号は基板101
の反り、歪等による媒体の緩やかな起伏によるものであ
る。f1を中心とした信号は電極層102の表面の凹凸
によるもので、主として電極材料形成時に生じる結晶粒
402によるものである。f2は記録データの搬送波成
分で、403はデータの信号帯域を示すデータ信号帯域
である。f3は記録層103の原子、分子配列から生じ
る信号成分である。また、fTはトラッキング信号であ
る。図6の再生装置においては図示されていないが、こ
のトラッキング信号fTはデータ列をプローブ電極20
2が追跡できるようにするための信号で、媒体上に段差
を形成するか、トラック104から外れると検出できる
信号を記録層103又は電極層102に書き込むことに
より実現している。
【0011】また、実際に装置としてメモリ媒体への記
録再生を行うためには、いわゆるトラッキングという位
置決め及びデータ列への追跡を行う必要がある。この種
の高密度メモリのトラッキング方法として、記録媒体上
の基準マーカ、結晶の原子配列、溝などを用いる方法が
ある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記した電極基板によ
る記録媒体を使用した場合、以下のような問題点が有っ
た。 (1)STMの特徴である高分解能を生かし、高密度記
録を行うにはデータ信号帯域403をf1とf3の間に
置かなければならない。この場合、データ成分を分離す
るため遮断周波数fcの高域通過フィルタ307を用い
る。しかしながら、f1の信号成分の裾野がデータ信号
帯域403と重なっている。これはf1の信号成分が電
極層102の結晶粒402に起因しているためであり、
結晶粒402の30〜50nmに対しデータの記録サイ
ズ及びビット間隔が1〜10nmと接近していることに
よる。このため、データ再生のS/Nが低下し、読み取
りデータの誤り率を著しく大きくしている。 (2)データ追跡時に媒体上の段差によってトラッキン
グを行う際に、係る段差が大きすぎるために、トラッキ
ング信号を読み取るプローブ電極が段差に衝突し、プロ
ーブ電極が損傷したり、データの読み取りが困難になる
ことがある。
【0013】さらにトラッキングにおいては次のような
問題が有った。
【0014】基準マーカを用いる方法ではマーカを検出
するために記録媒体表面をくまなく2次元走査しなけれ
ばならず、基準マーカを見いだすためにかなりの時間を
必要とする。原子配列を用いる方法では高密度記録を行
うための記録面の面積、例えば、1cm2の面積にわた
って格子配列の乱れや欠陥のない結晶基板を得ることは
難しい。また、溝を用いる場合、そのエッジ断面は不規
則な乱れを有し、距離変化に非常に敏感なトンネル電流
を用いるトラッキング方法においてトラッキング位置の
検出精度が低下する。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、記録
媒体を用いる高いS/N比、高速読み出しが可能となる
平滑電極基板を提供するものである。より詳しくは、表
面凹凸の最高値と最低値の差が少なくとも1μm□の範
囲にわたって1nm以下であり、該表面に高さ又は深さ
が3nm以上30nm以下の矩形の凸部又は凹部を有す
ることを特徴とする平滑電極基板を提供する。
【0016】また本発明は、係る平滑電極基板上に記録
層を設けた記録媒体、及び係る記録媒体を用いて、記録
、再生、消去を行う情報処理装置を提供するものである
【0017】さらに本発明は、低価格で生産性が高く且
つ高速アクセスが可能な記録媒体を提供するものである
。より詳しくは、Siの異方性エッチングにより凹部を
形成しトラックとすることを特徴とする記録媒体である
。また係る記録媒体のトラックのエッジ部に沿ってトラ
ッキングを行い、記録情報を2次元的に記録再生するこ
とにより、高密度高速アクセス可能な情報処理装置を提
供するものである。
【0018】図1は本発明における平滑電極基板を用い
た記録媒体の断面図を示す。101は基板、102は平
滑面を有する電極層、103は記録層、104はトラッ
クである。
【0019】図3は本発明における記録媒体の断面図を
示したものである。
【0020】図3ではまず平滑基板101を用意する。 この平滑基板は表面凹凸の最大値と最小値が1nm以下
の平滑面を少くとも1μm□以上有するものを必要とす
る。それと同時に係る平滑基板は金属がエピタキシャル
成長するのに適していなければならない。これらの条件
を満たす平滑基板として、結晶のへき開面を用いること
ができる。結晶材料としては、マイカ、MgO、TiC
、Si、グラファイト等が挙げられる。
【0021】次に、平滑基板上に電極層として金属をエ
ピタキシャル成長させる。係る金属としては、Au、A
g、Pdなどが挙げられる他、Au−Ag、Au−Pd
など合金を用いても良い。
【0022】続いて、係る平滑基板上にイオンビーム技
術を用いて、所望のトラックパターンを形成する。トラ
ックパターンの形成には従来公知の種々のリソグラフィ
ー技術を用いることも可能であるが、プロセスの簡略化
、段差の制御性、ビーム径の大きさなどから、本発明に
おいてはFIBやイオンビームエッチングなどのイオン
ビーム技術を用いるのが好ましい。また、記録されるデ
ータの凹凸と区別でき、且つデータ追跡時のプローブ電
極の損傷を防ぐために、トラックの段差は3nm〜30
nmである。尚、平滑基板上にパターニングした後、金
属をエピタキシャル成長させて電極基板としてもよい(
図4(a))。その他、グラファイトのように平滑基板
自体が導電性を有している場合は、平滑基板上に金属を
エピタキシャル成長させずに、直接パターニングを行っ
ても良い(図4(b))。
【0023】以上の工程から得られた電極層の表面形状
をSTMを用いて測定したところ、その表面凹凸は10
μm□の領域において最大値と最小値の差が1nm〜3
nmであり、充分な平滑性を有していることを確認した
【0024】その後、係る電極層の上に有機化合物から
なる記録層を形成する。係る記録層の形成方法としては
、従来公知の真空蒸着法やクラスターイオンビーム法、
塗布吸着法などが挙げられるが、最も簡便に均一な膜厚
を得るにはラングミュアーブロジェット(LB)法が好
ましい。LB法によれば、有機化合物の単分子膜又は該
単分子膜を累積した累積膜を容易に形成することが可能
である。
【0025】さらに、本発明で用いる記録層は、電流−
電圧特性においてメモリースイッチング現象(電気メモ
リー効果)を有する材料、例えば、π電子準位をもつ群
とσ電子準位のみを有する群を併有する分子を電極上に
積層した有機単分子膜或いはその累積膜を用いることが
可能となる。尚電気メモリー効果は前記の有機単分子膜
、その累積膜等の薄膜を一対の電極間に配置させた状態
でそれぞれ異なる2つ以上の導電率を示す状態(図21
  ON状態、OFF状態)へ遷移させることが可能な
閾値を越えた電圧を印加することにより可逆的に低抵抗
状態(ON状態)および高抵抗状態(OFF状態)へ遷
移(スイッチング)させることができる。またそれぞれ
の状態は電圧を印加しなくとも保持(メモリー)してお
くことができる。
【0026】一般に有機材料のほとんどは、絶縁性もし
くは半絶縁性を示すことから係る本発明において、適用
可能なπ電子準位を持つ群を有する有機材料は著しく多
岐にわたる。本発明に好適なπ電子系を有する色素の構
造として例えば、フタロシアニン、テトラフェニルポル
フィリン等のポルフィリン骨格を有する色素、スクアリ
リウム基及びクロコニックメチン基を結合鎖として持つ
アズレン系色素及びキノリン、ベンゾチアゾール、ベン
ゾオキサゾール等の2個の含窒素複素環をスクアリリウ
ム基及びクロコニックメチン基により結合したシアニン
系類似の色素、又はシアニン色素、アントラセン及びピ
レン等の縮合多環芳香族、及び芳香環及び複素環化合物
が重合した鎖状化合物及びジアセチレン基の重合体、さ
らにはテトラシアノキノジメタンまたはテトラチアフル
バレンの誘導体及びその類似体及びその電荷移動錯体、
またさらにはフェロセン、トリスビピリジンルテニウム
錯体等の金属錯体化合物が挙げられる。
【0027】本発明に好適な高分子材料としては、例え
ばポリイミド、ポリアミド等の縮合重合体、バクテリオ
ロドプシン等の生体高分子が挙げられる。
【0028】これらのπ電子準位を有する化合物の電気
メモリー効果は数10μm以下の膜厚のもので観測され
ているが、前述した記録・再生方法を用いるため、プロ
ーブ電極と対向電極間にトンネル電流が流れるように両
者間の距離を近づけなければならないので、本発明の記
録層の膜厚は、0.3nm以上10nm以下、好ましく
は、0.3nm以上3nm以下であることが好ましい。
【0029】また、プローブ電極の材料は、導電性を示
すものであれば何を用いてもよく、例えばPt,Pt−
Ir,W,Au,Ag等が挙げられる。プローブ電極の
先端は、記録・再生・消去の分解能を上げるためできる
だけ尖らせる必要がある。本発明では、針状の導電性材
料を電界研磨法を用い先端形状を制御して、プローブ電
極を作製しているが、プローブ電極の作製方法及び形状
は何らこれに限定するものではない。更にはプローブ電
極の本数も一本に限る必要もなく、位置検出用と記録・
再生用とを分ける等、複数のプローブ電極を用いても良
い。
【0030】本発明による記録媒体を図5の情報処理装
置に用いた場合のa点の信号の周波数スペクトラムを図
2に示す。f0以下の周波数成分の信号は基板101の
反り、歪などによる媒体の緩やかな起伏によるものであ
る。f2は記録データの搬送波成分で、403はデータ
信号帯域を示す。f3は記録層103の原子、分子配列
から生じる信号成分である。また、fTはトラッキング
信号である。f1を中心とした信号は電極層表面の僅か
な凹凸によるもので、この凹凸はデータの記録信号と同
等もしくは記録信号より小さく作成される。この凹凸の
変化は、STMを応用した記録再生では1nm以下であ
る。
【0031】次に本発明のもう一つの記録媒体を図12
に示す。
【0032】本発明において図に示すようにトラックの
側壁と記録面のなすエッジ部620の角度が88°〜9
2°であれば好ましく、平面形状についてはストライプ
、スパイラルなど直角であっても曲線であっても、矩形
でも円でもよい。また、プローブ電極202を記録媒体
上のトラックに引き込むためのガイド部を併設してもよ
い。
【0033】本発明の記録媒体はプローブ電極と対向配
置した電極層を形成し、該電極層上に電気メモリー効果
を有する記録層を形成している。前記記録層は有機化合
物の単分子膜又は該単分子膜を累積した累積膜が好まし
く、係る単分子膜又はその累積膜はLB法によって成膜
することができ、前記有機化合物としては分子中に共役
π電子準位を持つ群とσ電子準位を持つ群とを有するも
のが好ましい。
【0034】また、本発明での記録媒体を用いた記録・
再生及びそのためのトラッキング方法は、プローブ電極
と導電性物質との間に電圧を印加しつつ、両者の距離を
10nm以下にするとトンネル電流が流れることを利用
している。また、本発明においてプローブ電極は最初の
エッジ部を検出し、そのエッジ部に沿ってプローブ電極
を2次元走査しデータを読み出すため、高速にデータの
書き込みエリアをアクセスできる。
【0035】続いて、図面を用いさらに詳細に説明する
。図13に上記記録媒体及びこれを用いた情報処理装置
の主要構成を示す。101は記録媒体の基板、102は
下部電極、121は記録再生領域、620はエッジ部で
ある。
【0036】201は記録媒体を支持するステージで、
このステージ201はリニアアクチュエータ206によ
りY軸方向に駆動される。203は支持体で、プローブ
電極202を支持し、それぞれX又はZ軸方向に駆動す
るアクチュエータ205、204により位置制御される
【0037】記録媒体表面とプローブ電極202との間
の距離は記録媒体の表面とプローブ電極202との間に
流れるトンネル電流により制御する。これはバイアス電
圧VBにより記録媒体プローブ電極間に流れるトンネル
電流を負荷抵抗RLにより検出し増幅器301により増
幅され、プローブ高さ検出回路702により適正プロー
ブ高を決定しZ軸駆動制御回路705によりプローブ高
さが調整される。
【0038】記録再生領域721はエッジ部620を基
準として決められる。即ち、X軸駆動制御回路706及
びアクチュエータ205によりプローブ電極202はX
軸方向に走査する。このとき、プローブ電極202がエ
ッジ部620に接近するとプローブ電極202とエッジ
部620の電極の間でトンネル電流が急激に変化する。 この急激に変化するトンネル電流をエッジ検出回路70
3で検出する。この検出信号によりX軸駆動制御回路7
06はプローブ電極202の走査方向を反転する。そし
て、ある一定の時間を経過後再びプローブ電極202の
走査方向を反転しエッジ部620に向かう方向に走査す
る。この時、Y軸駆動制御回路707に対し駆動信号を
送り、Y軸方向に1ステップ分ステージ201を移動さ
せる。
【0039】以上の動作を繰り返すことによりプローブ
電極202は常にエッジ部620に沿って且つエッジ部
620に対してある角度をもって記録再生領域121を
走査することができる。
【0040】記録媒体に対し記録を行う場合は、プロー
ブ電極202がエッジ部620を検出しX軸方向に反転
走査を行う時点を基準としデータ変調回路708よりS
Wを通じてプローブ電極202より書き込み電圧を印加
する。このときプローブ電極202がX軸方向に一定時
間走査し再びエッジ部方向に反転走査を開始するまでの
間、一連のデータパルス列を記録する。
【0041】この記録動作をプローブ電極202がエッ
ジ部620を検出する毎に行うことによりエッジ部に対
しある角度をもったデータ列が書き込まれさらにY軸の
ステージ201がこれに同期して順次送られ2次元的に
データ記録された領域721が形成される。
【0042】再生時は記録時と同時にエッジ部620を
基準としてプローブ電極202を走査する。このときプ
ローブ電極202のX軸走査方向と記録されているデー
タ列との方位調整は、特公昭54−15727号公報に
開示されているようないわゆるウォブリング法によって
もよいし、2次元的に領域走査を行いパターンマッチン
グ等の手法によってデータを復調する際に補正してもよ
い。図3に記録媒体表面におけるデータ記録の様子を示
す。401はデータビット、641はプローブ電極20
2がエッジ部620から遠ざかる方向に走査したときの
プローブ先端の軌跡a、642はプローブ電極202が
エッジ部120に向かうときのプローブ先端の軌跡bで
ある。
【0043】また、このエッジ部620にそって2次元
走査が行われるという特徴からこのエッジ部620を用
いてプローブ電極202を任意のデータ記録領域に導く
ことができる。例えば、記録媒体を最初に記録再生装置
に設置した場合、プローブ電極202と記録媒体の記録
領域との位置関係は取付の機械精度により誤差が生じて
いる。この誤差は通常10〜100μm程度である。こ
れはデータ記録領域に比べ非常に大きい。しかしこのエ
ッジ検出走査を用いることにより容易にデータ領域を見
いだしトラッキングすることができる。
【0044】本発明の記録媒体形成方法としては、例え
ば、以下に述べるような方法が考えられる。
【0045】トラック形成方法としては従来公知のリソ
グラフィー技術を用いることも可能であるが、エッジ角
度を直角に形成するためにはSiの異方性エッチングを
用いる。係る方法によればマスクの断面形状に関わりな
くトラック側壁と記録面のなす角度が、Si(110)
の切り出し精度によって88°〜92°のトラック断面
を得ることができる。即ち、基板としてSiO2が0.
1μm〜1μm積層されたSi(110)を用意し、係
る基板のSiO2をマスクとしてSiの異方性エッチン
グを行うことにより、所望のトラックパターンを得るこ
とができる。
【0046】次に係る基板上に電極層となる導電性材料
を形成し、続いて記録層を全面に均一に積層する。具体
的には、導電性材料は高い導電性を有する物であればよ
く、例えばAu,Pt,Ag,Pd,Al,In,Sn
,Pb,W等の金属やこれらの合金、さらにはグラファ
イトやシリサイド、またITOなどの導電性酸化物を始
めとして数多くの材料が挙げられる。係る材料を用いた
電極形成法としても従来公知の薄膜技術で充分である。 但し、基板上に直接形成される電極材料は表面が絶縁性
の酸化物をつくらない導電材料、例えば貴金属やITO
などの酸化物導電体を用いることが望ましく、なおかつ
何れの材料を用いるにしてもその表面が平滑であること
が好ましい。
【0047】さらに記録層の製造法、また上記記録媒体
を用いた情報処理装置のプローブ電極の材料、製造方法
等他の条件は前記した本発明第1の記録媒体の記録層と
同じである。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って説明する。
【0049】実施例1 図4(c)に示す電極基板を作製した。
【0050】先ず大気中でマイカ板をへき開し、平滑基
板101とする。
【0051】次に、平滑基板上にAuを真空蒸着法を用
いてエピタキシャル成長させた。この条件は、蒸着速度
5Å/sec、到達圧力2×10−6Torr、基板温
度400℃、膜厚5000Åであった。
【0052】続いて、集束イオンビームにより、幅0.
1μm、ピッチ1.0μm、深さ5nmのトラックを平
滑電極基板上に形成した。集束イオンビームはAu++
イオンを用い、加速電圧40kV、イオン電流14pA
、ドーズ量1×1016/cm2の条件であった。
【0053】上述した方法により作成した平滑電極基板
の表面をSTMで観察したところ、10μm□において
トラックの深さは5nmに形成されており、記録面表面
凹凸は1nm以下でありトラックが明確に判別できた。
【0054】実施例2 図3に示した製造方法により記録媒体を作製した。
【0055】まず実施例1と同様に平滑電極基板を作成
した(c)。その後、スクアリリウムービス−6−オク
チルアズレン(SOAZ)の2層LB膜(厚さ30Å)
を用いた記録層を形成した(d)。以下、SOAZLB
膜の形成方法を述べる。20℃の純水上にSOAZのク
ロロホルム溶液(濃度0.2×10−3M)を水面上に
展開し、溶媒蒸発除去後、表面圧を20mN/mまで高
めて水面上にSOAZの単分子膜を形成した。次に、表
面圧を一定に保ったまま、前記平滑電極基板を水面上S
OAZ単分子膜を垂直に横切る方向に速度3mm/mi
nで静かに浸漬・引き上げを行い、SOAZの2層LB
膜を形成し、記録媒体とする。
【0056】実施例1と同様に上述した方法により作成
した記録媒体の表面をSTMで観察したところ、10μ
m□においてトラックの深さは5nmに形成されており
、記録面の表面凹凸は最高値と最低値の差が1nm以下
でありトラックが明確に判別できた。
【0057】以上のようにして作成した記録媒体を図6
に示す情報処理装置を用いて、情報の記録・再生・消去
を行った。以下、記録・再生方法について述べる。プロ
ーブ電極202を記録媒体上トラックパターンに対して
走査した。図9は記録媒体の一部の平面図である。この
際平滑電極基板に対してプローブ電極(Pt−Rh合金
)202に−0.5Vのバイアス電圧を印加し、トンネ
ル電流が0.1nAとなるようにドライバー305及び
アクチュエータ204を用いてプローブ電極202と電
極層102との距離Zを一定に保ちながら走査し、トラ
ック104の位置を検出し、係る検出されたトラック1
04の位置をもとに501の如き走査パターンに従って
プローブ電極202を走査させた。係るトラック位置の
検出はプローブ電極202とトラック104の間でトラ
ック電流が急激に変化することを利用している。係る走
査パターンの一部、即ちトラック104の段差より50
nmに位置から記録を10nmピッチで行った。記録は
記録層103の電気メモリ効果を利用して行った。即ち
情報に従って図10に示した波形を持つ三角波パルス電
圧をパルス電源308を用いて記録層103に印加し、
印加部に低抵抗状態を生じさせた。この時、トンネル電
流は2nAとなった。なお図10において、プローブ電
極202側が+極、電極層102側が−極としてある。 記録後再び最初の走査パターン501に従って記録情報
の再生を行った。再生用バイアス電圧は新たな情報の記
録、或いは記録された情報の消去が生じない様、0.5
Vとし、トンネル電流の変化を測定し、情報再生を行な
った。以上の再生実験においてデータ転送速度を1Mb
psとした時のビットエラーレートは1×10−5であ
った。引き続き情報記録部に図11に示すパルス電圧を
印加した後に再び再生してみると初期の高抵抗状態(ト
ンネル電流=0.1nA)に戻っており、記録情報の消
去が行われたことを確認できた。
【0058】実施例3 実施例1と同様にして、平滑電極基板を形成したのち、
実施例2と同様にポリイミドLB膜の記録層を形成し、
記録媒体とした。
【0059】係る記録媒体を用い実施例2と同様にして
記録・再生実験を行ったところ、ビットエラーレートは
2×10−6であり、消去も可能であった。
【0060】実施例4 大気中でマイカ板をへき開し、係るへき開面に集束イオ
ンビームを用いて、幅0.1μm、ピッチ1.0μm、
深さ5nmのトラックを平滑基板上に形成した。該集束
イオンビームは実施例1と同様の条件でおこなった。
【0061】続いて、実施例1と同様にエピタキシャル
成長させたAuからなる電極層を形成し、平滑電極基板
とした。
【0062】係る平滑電極基板上に、実施例2と同様に
SOAZ2層からなる記録層を形成し、記録媒体とした
(図4(a))。
【0063】係る記録媒体を用い実施例2と同様にして
記録・再生実験を行ったところ、ビットエラーレートは
3×10−5であり、消去も可能であった。
【0064】実施例5 大気中で、HOPG(Highly−Oriented
−Pyrolithic−Graphite)をへき開
したのち、実施例1と全く同様にして集束イオンビーム
を用いて幅0.1μm、ピッチ1.0μm、深さ5nm
のトラックを形成した。
【0065】その後、係る平滑基板上に記録層として、
ポリイミドLB膜を4層累積した(図4(b))。なお
、ポリイミドLB膜の形成方法は以下の通りである。
【0066】ポリアミック酸(分子量約20万)を濃度
1×10−3%(g/g)で溶かしたジメチルアセトア
ミド溶液を、別途調整したN,N−ジメチルオクタデシ
ルアミンの同溶媒による1×10−3M溶液を1:2(
v/v)に混合し、ポリアミド酸オクタデシルアミン塩
溶液を調整した。係る溶液を水温20℃の純水からなる
水相上に展開し、水面上に単分子膜を形成した。この単
分子膜の表面圧を25mN/mまで高め、さらにこれを
一定に保ちながら、前記基板を水面に横切るように5m
m/分で移動させて浸漬、引き上げを行ない、Y型単分
子膜の累積を行なった。係るポリアミック酸単分子累積
膜を300℃で10分間加熱を行なうことによりポリイ
ミドにした。
【0067】なお、ポリイミド1層あたりの厚さは、エ
リプソメトリー法により約0.4nmと求められた。
【0068】係る記録媒体を用い実施例2と同様にして
記録・再生実験を行ったところ、ビットエラーレートは
2×10−5であり、消去も可能であった。
【0069】実施例6 図5に示すように大気中でマイカ板をへき開し、平滑基
板101とする。
【0070】次に、係る平滑基板上にAuを真空蒸着法
を用いて、エピタキシャル成長させ、電極層とした。こ
の条件は、蒸着速度0.5/sec、到達圧力2×10
−6Torr、基板温度400℃、膜厚500nmであ
った。
【0071】その後、係る平滑電極基板上に、EBレジ
スト(PMMA:商標名OEBR−1000  東京応
化製)を塗布し、露光、現像を経て、所望のレジストパ
ターンを形成した。EB描画条件は、加速電圧20kV
、ドーズ量50μC/cm2であった。(幅0.1μm
、ピッチ1μm)続いて、係るレジストパターンをイオ
ンエッチング法により、電極層であるAuをエッチング
し、レジスト剥離後トラックパターンとした。この時の
、イオンエッチング条件は、エッチングガスAr、イオ
ンエネルギー500eV、電流値0.5mVであった。 また剥離液には、メチルエチルケトンを用いた。
【0072】係る平滑電極基板上に、実施例2と同様に
ポリイミドLB膜の記録層を形成し、記録媒体とした。
【0073】上記のように作製した記録媒体を用いて、
実施例2と同様の記録再生実験をおこなったところ、ビ
ットエラーレートは2×10−6であり、消去も可能で
あった。
【0074】比較例 実施例1と同様にして、平滑電極基板を作製した。ただ
し、トラックの深さは50nmとした。
【0075】係る平滑電極基板の表面を実施例1と同様
にSTMで観察したところ、トラック以外の表面凹凸は
1nm以下であったが、トラックの段差部の形状を明確
に判別することが困難であった。また、係る平滑電極基
板を観察したプローブ電極の先端部を光学顕微鏡を用い
て観察したところ損傷が認められた。
【0076】実施例7 先ず基板として、SiO2が1μm積層されているSi
(110)ウエハを用意し、洗浄した。係るSiO2上
にEBレジストであるポリメタクリル酸メチル(PMM
A)を塗布し、EB露光、現像を行い所望のトラックパ
ターンを形成する。この時のEB描画条件は、加速電圧
20kV、ドーズ量50μC/cm2であった。続いて
、係るレジストをマスクとしてSiO2を深さ0.1μ
mになるようにエッチングした。エッチングにはCF4
ガスを用い、ガス圧5Pa、エッチングパワー150W
の条件で行った。その後、メチルエチルケトンによりレ
ジストを剥離した。
【0077】次に、40%KOH水溶液を用い、SiO
2をマスクとして室温でSiの異方性エッチングを行っ
た。エッチング深さは30nmであった。
【0078】上記のようにして作成した基板上に電極層
としてAuを膜厚が50nmになるように真空蒸着法を
用いて形成した。この時下引き層として膜厚5nmのC
rを形成した。
【0079】その後、記録層として、スクアリリウム−
ビス−6−オクチルアズレン(SOAZ)を濃度0.2
mg/mlで溶かしたクロロホルム溶液を水温20℃の
純水からなる水相上に展開し、水面上に単分子膜を形成
した。溶媒の蒸発を待ち、係る単分子膜の表面圧を20
mN/mまで高め、さらにこれを一定に保ちながら前記
基板を水面を横切るように速度5mm/minで静かに
浸漬し、さらに引き上げて、2層のY型単分子膜の累積
を行った。
【0080】以上の様な方法により作成した記録媒体に
、図15に示した情報処理装置を用いて記録・再生・消
去の実験を行った。以下図面に従って説明する。
【0081】101は記録媒体の基板、201はステー
ジで記録媒体上の任意の記録領域にプローブ電極202
を引き込むために、X、Y及びZ各方向に10mmの範
囲で移動できる。801は円筒型のPZT(ジルコン酸
チタン酸鉛)アクチュエータで、プローブ電極(Pt−
Rh合金)202を記録媒体上のデータ列に沿って走査
するためのもので、X、Y、及びZ方向にそれぞれ2μ
mまで移動できる。
【0082】プローブ電極202は電流アンプ810に
接続される。電流アンプ810の出力は対数圧縮回路8
11を経由してサンプルホールド回路812に入される
。サンプルホールド回路812の出力信号(a)はコン
パレータ813、ピークホールド回路814、及び高域
通過型フィルタ307にそれぞれ入力される。
【0083】ピークホールド回路814の出力(b)は
誤差増幅器304と低域通過型フィルタ303に接続さ
れる。誤差増幅器304の出力は円筒型PZT801の
ΔZ駆動電極に接続される。一方、低域通過型フィルタ
303の出力は減衰器VR3を通じてコンパレータ81
7に入力される。高域通過型フィルタ307の出力(d
)はコンパレータ817のもう一方の入力に接続される
。さらに、コンパレータ817の出力はデータ変復調部
823のデータ復調器に入力される。
【0084】データ変復調部823のデータ変調出力は
パルス発生器821に接続され、DSバイアス電圧VB
1と合成して記録媒体電極に接続される。
【0085】トラッキング制御部822はアップダウン
カウンタ819及び、D/Aコンバータ820を介して
円筒型PZTアクチュエータ801を駆動する。アップ
ダウンカウンタ819のアップ入力(g)にはエッジ検
出用のコンパレータ813の出力とトラッキング制御部
822からのアップ制御信号とのORを接続する。一方
アップダウンカウンタ819のダウン入力(f)にはト
ラッキング制御部822のダウン制御信号を接続する。 アツプダウンカウンタ819のカウント出力はD/A変
換器820によりアナログ電圧に変換され円筒型PZT
801をΔX駆動する。
【0086】データの再生動作を想定すると、プローブ
電極202の記録媒体上での軌跡は図14となる。ステ
ージ201により初期設定されたプローブ位置より円筒
型PZT801がデータ走査を始めると642で表され
る軌跡を通ってエッジ部620を検出するとプローブ電
極202の走査は反転し641の軌跡となる。さらに一
定距離を走査後、再び反転しエッジ部620に向かう方
向に進む。
【0087】上記の動作を繰り返し、プローブ電極20
2がデータビット列401を検出すると、このデータ列
に走査方位を調整しつつ順次走査していく。
【0088】プローブ電極202の走査方位は走査方位
制御信号(l)により可変抵抗R2を変化させ、円筒型
PZTアクチュエータ801のΔX/ΔYの駆動比を変
えて行う。また適正走査方位の検出は、図15には図示
していないがウォブリング電圧(k)をΔY駆動し、こ
の時のトンネル電圧のピークホールドされたエンベロー
ブ信号(c)をモニターして判断される。
【0089】次に、再生時における動作を各信号の状態
を表す図16のタイミングチャートを用いて説明する。
【0090】プローブ電極202により検出されたトン
ネル電流は図15の電流アンプ810により増幅された
後、811により対数圧縮し、812でサンプルホール
ドされる。このサンプルホールド回路812は再生時に
はスルー状態となり対数圧縮器811の出力がそのまま
出力される。
【0091】サンプルホールド出力(a)はエッジ検出
用コンパレータ813によりスレッシュホールド電圧V
B2と比較しプローブ電極202がエッジに接近するの
を検出する。但し、VB2はデータ列による出力電圧よ
り大きく設定する。
【0092】エッジ検出した信号はアップダウンカウン
タ819を強制的にアップカウント動作に切り換えるさ
らに一定のカウント値をアップカウントした後、再びダ
ウンカウントに切り換える。この時のアップダウンカウ
ンタ819のアップ及びダウン制御信号を図16にそれ
ぞれ示す。またΔX駆動出力を図16(h)に示す。
【0093】この動作によりプローブ電極202は記録
媒体のエッジ部620に衝突することなく走査すること
ができる。サンプルホールド出力(a)は高域通過型フ
ィルタ307により高域周波数成分即ちデータ情報成分
を抽出し、コンパレータ817によりデータ列のエンベ
ローブ信号(c)を適当に減衰した電圧と比較し2値化
データ(e)を得る。この時のコンパレータ817のそ
れぞれの入力信号を図16(c)、(d)に示す。また
、2値化された信号を図16(e)に示す。尚、エンベ
ローブ信号(c)はピークホールド出力(b)を低域通
過型フィルタ303で積分したものである。
【0094】次に、記録時における動作を各信号の状態
を表す図17のタイミングチャートを用いて説明する。
【0095】サンプルホールド回路812の出力信号(
a)をコンパレータ813によりVB2と比較し、エッ
ジ部接近を検出すると、まずVB3を所定のレベルに設
定し書き込み動作に入る。プローブ電極202と記録媒
体との間隔の制御が安定する時間を待ってサンプルホー
ルド制御信号(i)をデータ書き込みクロックに同期し
てホールド状態とし、パルス発生器821により書き込
みパルス(j)を発生する。このデータパルスの書き込
みはプロープ電極202が反転走査するまで書き込まれ
、プローブ電極202が反転走査すると直ちに読みだし
走査に戻り次のエッジ部120を検出するまでのデータ
書き込み動作は待機状態となる。
【0096】引き続き、記録再生方法を説明する。基板
に対してプローブ電極202に−0.5Vのバイアス電
圧を印加し、トンネル電流が0.1nAとなるようにプ
ローブ電極202と記録媒体の距離Zを一定に保ちなが
らプローブ電極202を走査し、トラック104が形成
されていることを確認したのち、前述した方法によりト
ラッキングを行い、任意のトラック上をこれから外れる
ことなくプローブ電極202を走査させることが可能で
あることがわかった。
【0097】次に、プローブ電極202をトラック上で
走査させながら、50nmピツチで情報の記録を行った
。係る情報の記録は、プローブ電極202を+側、電極
層を−側にして、電気メモリー材料が低抵抗状態(ON
状態)に変化する様に、図18に示す三角波パルス電圧
を印加した。その後、プローブ電極202を記録開始点
に戻し、再びトラック104上を走査させた。その結果
、データビット401においては0.7mA程度のプロ
ーブ電流が流れ、ON状態となっていることが示された
。以上の再生実験において、ビットエラーレートは3×
10−6であった。
【0098】尚、プローブ電極202を電気メモリー材
料がON状態からOFF状態に変化するように図19に
示すパルス電圧を印加したのちに、再び記録位置をトレ
ースした結果、全ての記録状態が消去されOFF状態に
遷移したことも確認した。
【0099】尚、SOAZ1層あたりの厚さは、小角X
線回折法により求めたところ、約1.5nmであった。
【0100】実施例8 実施例7と同様に、トラックパターン及び電極層を形成
した。その後、ポリイミドLB膜を2層累積し記録層を
形成した。尚、ポリイミドLB膜の形成方法は以下の通
りである。
【0101】ポリアミック酸(分子量約20万)を濃度
1×10−3%(g/g)で溶かしたジメチルアセトア
ミド溶液を、別途調整したN,N−ジメチルオクタデシ
ルアミンの同溶媒による1×10−3M溶液を1:2(
v/v)に混合し、ポリアミド酸オンタデシルアミン塩
溶液を調整した。係る溶液を水温20℃の純水からなる
水相上に展開し、水面上に単分子膜を形成した。この単
分子膜の表面圧を25mN/mまで高め、さらにこれを
一定に保ちながら、前記基板を水面に横切るように5m
m/分で移動させて浸漬、引き上げを行ない、Y型単分
子膜の累積を行なった。係る累積膜を300℃で10分
間加熱を行なうことによりポリイミドにした。尚、ポリ
イミド1層あたりの厚さは、エリプソメトリー用により
約0.4nmと求められた。
【0102】係る記録媒体を用い実施例7と同様にして
記録・再生実験を行ったところ、ビットエラーレートは
1×10−5であり、消去も可能であった。
【0103】実施例9 実施例7と同様に記録媒体を作成した。但しトラックパ
ターンを作成する際にプローブ電極をトラックに引き込
むためのガイド部901も形成した(図9)。
【0104】係る記録媒体を用い実施例7と同様にして
記録・再生実験を行ったところ、ビットエラーレートは
1×10−6であり、消去も可能であった。
【0105】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば以下
のような効果が得られる。
【0106】1)トラック以外の表面凹凸の最高値と最
低値の差が1nm以下である平滑な電極の形成が可能な
ので、トラックが明確に判別でき、且つS/N比の高い
データ再生が可能になった。
【0107】2)トラック以外の表面凹凸最高値と最低
値の差が1nm以下である平滑な電極の形成が可能なの
で、トラッキング周波数を高くとれるようになり、トラ
ッキングの追跡精度を充分に確保できるようになった。
【0108】3)イオンビーム技術を用いてトラックを
形成するので、幅の狭いトラックを形成することが可能
になった。そのために記録密度を犠牲にすることなくト
ラッキングを行うことができるようになった。
【0109】4)イオンビーム技術を用いてトラックを
形成するので、段差の小さなトラックを形成することが
できるようになった。そのために、プローブ電極の掃引
時にプローブ電極を損傷することがなくなり、データの
誤り率を小さくすることができるようになった。
【0110】5)トラック側壁と記録面のなすエッジ部
の角度が直角なのでエッジ検出信号のS/N比が極めて
高くなるため、プローブ電極の位置精度が向上する。
【0111】6)エッジ部の形成方法に従来公知のリソ
グラフィー技術を用いることができるのでプローブ電極
の引き込み部を同時に形成することが可能になるので記
録媒体の互換性が向上する。
【0112】7)エッジを基準としたトラッキング動作
は2次元のデータ領域に対して行われるので、トラッキ
ング動作のための処理時間はデータ1ビットに対して極
めて小さく、高速なデータの読みだし書き込みが可能に
なる。
【0113】8)記録媒体のエッジ部を基準としてデー
タ列を書き込むので、読みだし時にプローブ電極がデー
タビット列上を走査する際、データビットが記録されて
いるタイミングを正確に予測することができるので、ウ
ォブリング等によるデータ列への走査方位決定が確実な
ものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による記録媒体の模式断面図である。
【図2】本発明による記録媒体の再生信号の周波数スペ
クトラムのダイアグラムである。
【図3】本発明における記録媒体の各製造工程における
断面図の一例である。
【図4】本発明における記録媒体及び電極基板の断面図
の一例である。
【図5】本発明における記録媒体の各製造工程における
断面図の一例である。
【図6】STMを応用した再生装置の構成図である。
【図7】従来の記録媒体の模式断面図である。
【図8】従来の再生信号の周波数スペクトラムのダイア
グラムである。
【図9】本発明による記録媒体表面上のプローブ電極走
査パターンとトラック及び記録ビットとの位置関係の一
形態を示した模式図である。
【図10】本発明の記録媒体の記録層を高抵抗状態から
低抵抗状態へ遷移させるのに必要な電気パルスの波形を
示す図である。
【図11】本発明による記録媒体の記録層上の低抵抗状
態部位を再び高抵抗状態に戻すのに必要な電気パルスの
波形を示す図である。
【図12】本発明の記録媒体の断面図である。
【図13】本発明の情報処理装置の構成ブロック図であ
る。
【図14】本発明における情報処理装置のプローブ電極
の記録媒体面上の軌跡を表す図である。
【図15】本発明の情報処理装置の一実施例を示す図で
ある。
【図16】本発明の情報処理装置の再生時の各部の信号
波形を示す図である。
【図17】本発明の情報処理装置の記録時の各部の信号
波形を示す図である。
【図18】本発明の記録媒体に記録を行う際に加えるパ
ルス信号波形を示す図である。
【図19】本発明の記録媒体の消去を行う際に加えるパ
ルス信号波形を示す図である。
【図20】本発明に用いた記録媒体の一実施例の平面図
である。
【図21】電気メモリー効果の説明図である。
【符号の説明】
101  基板 102  電極層 103  記録層 104  トラック 105  EBレジスト 201  XYステージ 202  プローブ電極 203  支持体 204  Z軸リニアアクチュエータ 205  X軸リニアアクチュエータ 206  Y軸リニアアクチュエータ 301  増幅器 302  対数圧縮器 303  低域通過フィルタ 304  誤差増幅器 305  ドライバー 306  ステージ駆動回路 307  高域通過フィルタ 308  パルス電源 309  サーボ回路 401  データビット 402  結晶粒 403  データ信号帯域 501  走査パターン 502  データビット 620  エッジ 641  軌跡a 642  軌跡b 702  プローブ高さ検出回路 703  エッジ 705  Z軸駆動制御回路 706  X軸駆動制御回路 707  Y軸駆動制御回路 708  データ変調回路 721  記録再生領域 801  PZTアクチュエータ 810  電流アンプ 811  対数圧縮回路 812  サンプルホールド回路 813  コンパレータ 814  ピークホールド回路 817  コンパレータ 819  アップダウンカウンタ 820  D/Aコンバータ 821  パルス発生器 822  トラッキング制御部 823  データ変復調部 824  ステージ制御部 901  ガイド部

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  表面凹凸の最高値と最低値の差が少な
    くとも1μm□の範囲にわたって1nm以下であり、該
    表面に高さ又は深さが3nm以上30nm以下の矩形の
    凸部又は凹部を有することを特徴とする平滑電極基板。
  2. 【請求項2】  前記表面が結晶のへき開面上にエピタ
    キシャル成長させた金属薄膜であることを特徴とする請
    求項1記載の平滑電極基板。
  3. 【請求項3】  前記矩形の凸部又は凹部がイオンビー
    ム技術によって形成されていることを特徴とする請求項
    1又は2記載の平滑電極基板。
  4. 【請求項4】  請求項1〜3項記載の平滑電極基板上
    に記録層を設けたことを特徴とする記録媒体。
  5. 【請求項5】  前記記録層が電気メモリ効果を有する
    有機化合物の単分子膜もしくは該単分子膜を累積した単
    分子累積膜からなることを特徴とする請求項4記載の記
    録媒体。
  6. 【請求項6】  前記単分子膜又は単分子累積膜の膜厚
    が、0.3nm〜10nmの範囲であることを特徴とす
    る請求項5記載の記録媒体。
  7. 【請求項7】  前記単分子膜又は単分子累積膜が、L
    B法によって形成された膜であることを特徴とする請求
    項5〜6記載の記録媒体。
  8. 【請求項8】  前記有機化合物が、分子中にπ電子準
    位を持つ群とσ電子準位を持つ群とを有することを特徴
    とする請求項5〜7記載の記録媒体。
  9. 【請求項9】  請求項4〜8記載の記録媒体を有し、
    記録、再生、消去を行うことを特徴とする情報処理装置
  10. 【請求項10】  電気メモリ効果を有する記録媒体と
    プローブ電極間に流れる電流の変化を利用した記録/再
    生方式において、Siの異方性エッチングにより上記記
    録媒体表面に凹部を形成し、これをトラックとしたこと
    を特徴とする記録媒体。
  11. 【請求項11】  前記トラックの側壁と記録面のなす
    エッジ部の角度が88°〜92°であることを特徴とす
    る請求項10記載の記録媒体。
  12. 【請求項12】  前記トラックにプローブ電極を記録
    媒体に引き込むためのガイド部を併設していることを特
    徴とする請求項10〜11記載の記録媒体。
  13. 【請求項13】  記録層が電気メモリ効果を有する有
    機化合物の単分子膜もしくは該単分子膜を累積した単分
    子累積膜からなることを特徴とする請求項10〜12記
    載の記録媒体。
  14. 【請求項14】  前記単分子膜又は単分子累積膜の膜
    厚が0.3〜10nmの範囲であることを特徴とする請
    求項13記載の記録媒体。
  15. 【請求項15】  前記有機化合物が、分子中にπ電子
    準位を持つ群とσ電子準位を持つ群とを有することを特
    徴とする請求項13〜14記載の記録媒体。
  16. 【請求項16】  請求項10〜15記載の記録媒体と
    、該記録媒体に設けられたトラックのエッジ部を検出す
    る行程と、該エッジ部と角度を有してプローブ電極を走
    査する行程と、該エッジ部に沿う方向に上記記録媒体も
    しくはプローブ電極を移動する行程とを有することを特
    徴とする情報処理装置。
  17. 【請求項17】  請求項10〜15記載の記録媒体と
    、該記録媒体に設けられたトラックのエッジ部を検出す
    る行程と、記録再生するデータ列の該エッジに対する方
    位角を決定する行程と、エッジ部を起点としてデータ列
    方位にプローブ電極を走査する行程とを有することを特
    徴とする情報処理装置。
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CN104931641A (zh) * 2015-06-15 2015-09-23 中国石油天然气股份有限公司广西石化分公司 一种石油沥青质组分的分析方法

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