JPH04356694A - 熱交換器用アルミニウムフィン用材及びその製造方法 - Google Patents

熱交換器用アルミニウムフィン用材及びその製造方法

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JPH04356694A
JPH04356694A JP3149391A JP3149391A JPH04356694A JP H04356694 A JPH04356694 A JP H04356694A JP 3149391 A JP3149391 A JP 3149391A JP 3149391 A JP3149391 A JP 3149391A JP H04356694 A JPH04356694 A JP H04356694A
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JP
Japan
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aluminum
film
oxide film
treatment
heat exchanger
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JP3149391A
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Masahiro Kurata
正裕 倉田
Nobuyoshi Sasaki
佐々木 延義
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Sky Aluminium Co Ltd
Original Assignee
Sky Aluminium Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、家庭用、業務用及びカ
ーエアコン等のコンデンサー(凝縮器)、エバポレータ
ー等に使用する熱交換器用フィンに使用するアルミニウ
ムフィン用材に関する。
【0002】アルミニウム又はアルミニウム合金材に樹
脂又は水ガラス等の無機皮膜を塗装・焼付けた後、絞り
加工又はしごき加工によりフィン材を成形し、脱脂洗浄
(プレス油の除去)、組み立て(銅パイプ挿入、拡管)
により熱交換器フィンとして使用する際、アルミニウム
又はアルミニウム合金材と塗膜との密着性に優れ、耐食
性及び耐薬品性(耐溶剤性、耐アルカリ薬品性)が高く
、しかも生産性の高い(短時間処理、安価)熱交換器用
アルミニウムフィン材及びその製造方法を提供するもの
である。
【0003】
【従来の技術】家庭用、業務用を問わずエアコン、クー
ラー等のエバポレーター、コンデンサー等の熱交換器に
は、加工性、放熱性に優れ、また軽量かつ耐食性の良好
なアルミニウムフィン材が使われている。近年において
は熱交換器の小型化、省エネルギー化、熱効率をアップ
するためにフィン材を複雑な形状に加工し、また単位重
量あたりの表面積を増やしたり、冷房運転時の空気中水
分のフィン表面への結露及びそれに伴う通風抵抗の増加
を防止するためにアルミニウムフィン表面を親水化処理
(樹脂コーティング等)することが行なわれており、さ
らに耐食性を更に向上させるために耐食性塗膜をコーテ
ィングするといった処理を施している。
【0004】これらの塗装処理は、成形加工した材料を
塗装するポストコートと、成形加工前に塗装処理を行な
い、塗装済のアルミニウム板を成形加工するプレコート
があるが、複雑な形状に成形した後での塗装は極めて困
難であり、板の段階での塗装するプレコートが好ましい
ことは言うまでもない。
【0005】プレコート材は塗装処理を施したアルミニ
ウム板を成形加工して組み立てるもので、アルミ板上の
塗膜は成形加工に耐えうるものでなければならない。成
形は一般に次のごときフィンへの成形工程をとる。 成形(絞り加工またはしごき加工)→切断→銅パイプ挿
入→銅パイプ拡管→脱脂→乾燥→製造 ここで行なわれる成形は、絞り加工又はしごき加工によ
り行なわれるが、深絞り又は苛酷な成形に属し、通常フ
ィン用材の加工率(板厚減少率)は50%以上となる。 そのため、アルミニウム板と塗膜の密着性が不充分であ
ると塗膜にキレツを生じたり、塗膜の剥離が発生する。 このような状態では熱交換器冷房運転時の結露等により
、塗膜欠陥部に白錆、孔食が発生し易く、また銅パイプ
と直接に接触することによる電食も起こし易い。
【0006】また、熱交換器成形においてはプレス油が
使われるので、成形後脱脂洗浄が必要である。脱脂には
通常、1,1,1−トリクロルエタン、1,1,2−ト
リクロルエチレン等の有機溶剤、アルカリケイ酸塩等の
アルカリ脱脂剤、ノニオンあるいはアニオン性活性剤水
溶液に浸漬及び/または蒸気浴による洗浄が行なわれて
いる。このとき、アルミニウム板と塗膜の密着性が不充
分であると脱脂剤がアルミニウム板と塗膜の接着面に入
り込み、フクレ、剥離等の不良を起こしたり、脱脂剤が
最終製品においても残るために異臭の発生といった不都
合を生じる。
【0007】一方、熱交換器は使用中、時間の経過と共
にホコリ、空気中に漂っている油分、汚れ等が付着し、
目詰まり、細菌・黴の繁殖、熱交換性能の低下等が起こ
る。そのため、年に数回程度の割合でアルカリ性洗浄剤
でフィン表面を洗うことが行なわれる場合がある。この
場合もアルミニウム表面と塗膜の密着性が悪いと、洗浄
液がアルミニウムと塗膜の接着欠陥部界面に拡がり、ア
ルミニウムと反応し、溶解、腐食、フクレ、塗膜剥離を
生じる(このような欠陥はポストコート、プレコートを
問わず生じる)。
【0008】このような不都合を無くすためにアルミニ
ウム板と塗膜の密着性を高めることを目的として、従来
次のようなアルミニウム板の塗装下地表面処理が行なわ
れている。例えば、特公昭60−13428(特開昭5
7−19381)又は特開昭59−215564におい
ては、アルミニウム表面を硫酸、しゅう酸、リン酸等の
液中で陽極酸化処理する。このような酸性液中で形成さ
れた陽極酸化皮膜は緻密で、確かにそれ自体の耐食性は
高く、封孔処理を行なわない場合は細孔中への樹脂の拡
散−固化によるアンカー効果が期待でき、塗膜密着性が
向上する。
【0009】しかし、このような酸性液中で生成した陽
極酸化皮膜は緻密であるが故に固く、深絞り、しごき加
工のような苛酷な成形を行なうとクラックを生じ易く、
腐食、塗膜剥離の原因となる。また、耐食性を満足させ
るには数μ以上の皮膜厚さが必要で、この膜厚とするた
めには数分〜10数分の長時間の処理時間を必要とし、
生産性が低い欠点がある。更に、薬剤価格が高くコスト
アップを招く等数多くの問題点を包蔵している。
【0010】また、特開昭59−211578及び特開
昭58−48676においては、アルミニウム表面上を
脱塩水あるいは、pH=9〜12の塩基性水溶液等で処
理し、アルミニウム表面に水和酸化皮膜(ベーマイト皮
膜)を形成させることが提案されている。この水和酸化
皮膜は針状結晶で、結晶間の隙間に樹脂が侵入すること
によりアンカー効果を発揮し、塗膜密着性が向上する。
【0011】しかし、この方法でも充分な耐食性を有す
る皮膜厚を得るためには、厚いベーマイト皮膜が必要で
数分〜10数分の処理時間を必要とし、生産性が悪い。 また、皮膜が厚く、固いために深絞り、しごき加工のよ
うな苛酷な成形を行なうとクラックを生じ、腐食、塗膜
剥離の原因となる。
【0012】また、特公昭53−48177、特開昭5
4−2945においては、アルミニウム板表面をアルカ
リケイ酸塩水溶液、あるいは1種類以上の有機ケイ酸化
合物を添加したアルカリケイ酸塩溶液で処理することが
提案されている。この場合、ケイ酸塩化合物によりアル
ミニウム表面が覆われることにより耐食性が向上するが
、生成したケイ酸塩化合物は脆いので成形加工によりキ
レツ、剥離を生じ、腐食起点となると共に塗膜剥離の原
因となるためプレコートとしては極めて使用困難である
【0013】更に特公昭60−13429においては、
アルミニウムを酸系処理液(クロム酸、クロム酸塩、重
クロム酸塩、クロム酸・リン酸、チタン酸塩、タンニン
酸−チタン酸塩)に、数秒〜20分程度浸漬する。この
ような処理によりアルミニウム表面にクロム酸、リン酸
クロム等の耐食性皮膜が形成されるので耐食性が向上す
るが、この場合もシゴキ率50%以上といった苛酷な成
形を行なうと上記皮膜にクラックが入り、腐食起点とな
ったり、塗膜剥離の原因となる。
【0014】また、化成型クロメートの使用に際しては
、化成処理後水洗を必要とするために、クロムを含んだ
多量の廃水が出るため能力の大きな廃液処理設備が必要
で多額の費用を要し、取扱い上も注意を要する等、公害
、安全性、コストの点で不利である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、生産性の高
いプレコート用のアルミニウムフィン材の開発を目的と
し、■  下地と塗膜との密着性が高く、50%以上の
絞り加工又は50%以上のしごき加工を行なっても、塗
装した塗膜にキレツ、剥離等の不良を起こさず、加工成
形後も高い耐食性を維持できる塗装下地を得ること、■
  下地と塗膜との密着性が高く、プレス成形後の脱脂
洗浄においても塗膜にフクレ、剥離等を生じない塗装下
地を得ること、■  下地と塗膜との密着性が高く、ア
ルカリ性溶液により洗浄、浸漬しても塗膜剥離、フクレ
、腐食等を起こさない塗装下地を得ること、■  処理
時間が短時間で済み、生産性の高い塗装下地を得ること
、■  毒性が低く、安全性が高く、廃液処理等の点で
低公害性の塗装下地製造法を得ること、■  使用薬剤
コストが低く、低コストの塗装下地製造法を得ること、
の目標を掲げて研究を行ない、本発明を完成した。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルミニウム
またはアルミニウム合金材に中心線平均粗さ(Ra)が
0.5〜5μmとなるように粗面化処理をし、更に該表
面に、アルカリ性水溶液中にて交流電解処理により膜厚
500〜5000Åの酸化皮膜が形成されていることを
特徴とする熱交換器用アルミニウムフィン用材を提供す
るものである。
【0017】またこの熱交換器用アルミニウム用材は、
アルミニウムまたはアルミニウム合金材を中心線平均粗
さ(Ra)が0.5〜5μmとなるように粗面化処理を
施し、更にpH9〜13、浴温35〜85℃のアルカリ
性水溶液中で電流密度4〜50A/dm2 にて、電気
量が80C/dm2 を越えることとなる時間、交流電
解処理を行うことを特徴とする熱交換器用アルミニウム
フィン用材の製造方法によって得られ、この得られたア
ルミニウムフィン用材の酸化皮膜上に耐食性皮膜あるい
は親水性皮膜、又はまず耐食性皮膜を設けその上に親水
性皮膜を設けた熱交換器用アルミニウムフィン材を提供
する。
【0018】本発明において、粗面化処理は機械的また
は電気化学的な手段によって行うことができる。機械的
な手段としては、粗面化したロールを用いた圧延(ロー
ル表面の粗さの転写)、ショットブラスト、エアブラス
ト、液体ホーニング、ブラシグレイニング等の方法が採
用できる。この中で特に200〜300メッシュのアラ
ンダムを研削材として用いたエアブラスト法が簡便でか
つ均一な凹凸形状を得るのに好ましい方法である。
【0019】電気化学的な手段としては硝酸、塩酸、硫
酸またはスルファミン酸等の無機酸、スルフォン酸等の
有機酸あるいはこれらの混合物中で交流または直流アノ
ード電解することによることができる。このような粗面
化により中心線平均粗さ(Ra)が0.5〜5μmの凹
凸が得られるようにする。表面粗さが0.5μm未満で
は凹凸が小さく、単に通常の圧延したアルミニウム板と
の差が少なく、形状効果による塗膜接着性の向上は充分
でない。また表面粗さが5μmを越えると、塗装時に塗
膜厚さの薄い部分の形成が避けられず、耐食性や親水性
が不十分となる。このように粗面化処理をしたアルミニ
ウム材料は次にアルカリ交流電解処理をし、酸化皮膜を
形成させる。
【0020】本発明によるアルカリ交流電解で得られる
酸化皮膜は、ポア径が大きく(直径約200Å、通常の
硫酸陽極酸化皮膜では約50Å程度)、多数の枝分かれ
構造を有している。そのため、塗料樹脂等の有機物ある
いは水ガラス等の無機物を塗布した場合、これらの物質
がポアの内部まで侵入し易いので、高いアンカー効果が
得られ、塗膜とアルミニウム板との間で強い密着性が得
られる。また上記多孔質層の下には、バリヤー型皮膜層
が形成されており、樹脂等を塗装したときは相乗的に高
い耐食性が得られる。
【0021】本発明において酸化皮膜の膜厚が500〜
5000Åと薄いこと、また枝分かれを有する細孔構造
となっていること、表面に細い凹凸がある結果、該酸化
皮膜は柔軟性に富み、50%以上の絞りあるいは50%
以上のしごき加工等を行なっても該酸化皮膜にクラック
、剥離等を生ぜず、その結果その表面に塗布した樹脂、
無機塗膜等にクラック、剥離が生じないようになる。し
かし、膜厚が500Å以下ではポアの長さが短いため、
充分なアンカー効果が得られず、密着性が劣ることにな
る。また、5000Åを越えると塗膜密着性は5000
Åの場合と比較して特に向上しないばかりか、厚膜化に
伴い酸化皮膜の柔軟性が減少し、成形加工時にクラック
を生じ易くなるのでムダである。
【0022】アルカリ性水溶液のアルカリ源としては、
特に限定はしないが、リン酸ナトリウム、リン酸カリウ
ム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、リン
酸+水酸化ナトリウムといったリン酸塩を含むものが好
ましい。リン酸塩を含有する液の場合は、ポア径が大き
くなり易いので、特に高い密着性が得られる。他に炭酸
ナトリウム等のアルカリ又はアルカリ土類炭酸塩、水酸
化ナトリウム等のアルカリ又はアルカリ土類水酸化物の
水溶液、もしくはこれらのうちの2種以上の混合物であ
っても良い。
【0023】また、アルミニウム表面との液濡れ性及び
及び脱脂性を良くするために界面活性剤を含んでいても
良い。電解液のpHは9〜13、好ましくはpH10〜
12である。
【0024】pHが9未満では脱脂性が劣り、アルミニ
ウム板表面の圧延油、圧延中に形成された酸化皮膜の溶
解除去が出来ない。また、浴電圧が上昇して不均一な電
解(焼け)が起こり易く設備費用もかかる。pHが13
を越えると生成した酸化皮膜の溶解性が強すぎて、密着
性に優れた多孔性皮膜が形成されなくなる。
【0025】浴温は35〜85℃の範囲、好ましくは6
0〜80℃の範囲が良い。浴温が35℃未満では、脱脂
、洗浄効果が不充分で処理に時間がかかる。一方、浴温
が85℃を越えると溶解性が強すぎて必要な厚みの陽極
酸化皮膜が得られ難く、密着性に優れた多孔性皮膜が形
成されなくなる。
【0026】交流電解時の電流密度は4〜50A/dm
2 、好ましくは5〜30A/dm2が良い。電流密度
が4A/dm2 未満では電解時に発生する気泡の量が
不充分で、表面洗浄効果が劣り、また密着性に優れた多
孔性酸化皮膜の生成が不充分で好ましくない。電流密度
50A/dm2 を越えると電解電圧が高くなりすぎ、
漏電等の生産上の不具合を起こし易く、反応熱による電
解ムラ(焼け)が発生し易く、設備費用もかさむ。電気
量(総電気量)は80c/dm2 を越える電気量とす
る必要がある。電気量が80c/dm2 以下では多孔
性酸化皮膜が薄く、その上に形成させる塗膜との密着性
が不充分で、また脱脂・洗浄作用も劣る。
【0027】更に細かく見ると、極性がプラスの時の電
気量(アノード電気量とする)は40c/dm2 を越
える範囲が好ましい。アノード電気量が40c/dm2
 以下では、多孔性酸化皮膜の成長が不充分で、洗浄作
用も充分に行なわれない。極性がマイナスの時の電気量
(カソード電気量とする)は40c/dm2 以上が好
ましい。カソード電気量が40c/dm2 未満では洗
浄作用が不充分である。電流波形は交流波形であればよ
く、正弦波交流、矩形波、台形波、三角波等でよく、ま
たアノード電気量とカソード電気量が異なっていても良
い。電解時間は必要電気量と電流密度の関係から設定す
れば良い。高電流密度であれば短時間の処理で済む。
【0028】5182等の厚い自然酸化皮膜の形成され
るアルミニウム合金に対しては、あらかじめ酸性溶液等
で自然酸化皮膜を除去した後に電解処理を行なうように
すると、電解液寿命の延長及び電解による多孔性皮膜形
成において均一性が増すので効果的である。電解前の清
浄化処理は必要に応じて行なっても良い。例えば、圧延
油等が極めて多量に存在する場合は、トリクロルエタン
等の溶剤洗浄、苛性ソーダ水溶液等のアルカリ性溶液に
よる浸漬洗浄等が有効である。
【0029】本発明に使用する耐食性有機塗料としては
、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸
誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、ウレタン樹脂、ウレ
タン樹脂誘導体、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂誘導体、
ポリアミド、ポリアミド誘導体等のいずれか、またはこ
れらのうちの2種以上の共重合体又は混合物を含んでい
る塗料でよく、更にSiO2 、ケイ酸塩、ジルコニウ
ム塩、クロム等を含んでいても良い。
【0030】例えば、特開昭61−101798に開示
されているようなアクリル共重合体メラミン樹脂、特開
平1−174438に開示されているようなアクリル樹
脂、特開昭63−168473に開示されているような
6価クロムとポリアクリルアミドの混合物等があげられ
る。塗膜厚は5g/m2 以下が良い。5g/m2 を
越えると熱伝導性が低下するので好ましくない。焼付け
温度は塗布する塗料により適宜選択すればよいが、通常
80〜320℃の範囲のものが選ばれる。焼付け時間も
塗料により適宜選択すれば良いが、生産性を考慮して5
〜300秒程度になる塗料を選択することが好ましい。 塗装方法は浸漬、ロールコーター等のいずれでも良い。
【0031】本発明において、熱効率を向上するため酸
化皮膜の上に親水性皮膜を形成させることが好ましい。 使用する親水性皮膜としては、ケイ酸塩、ポリアクリル
酸誘導体、ポリアミド誘導体、セルロース誘導体等、ポ
リビニルアルコール及びポリビニルアルコール誘導体等
のいずれか、またはこれらのうちの2種以上の共重合体
又は混合物でよく、またポリオキシエチレン誘導体、ソ
ルビタン誘導体、ショ糖脂肪酸エステル、硫酸エステル
、スルホン酸エステル、リン酸エステル等の界面活性剤
の1種又は2種以上を含んでいても良い。
【0032】例えば、特開平1−201487に開示さ
れているような、重合度が1,000〜10,000の
範囲にあるポリアクリル酸、ポリメタクリル酸あるいは
これらの混合物;特開昭61−8598に開示されてい
るようなスチレン−マレイン酸共重合体、ポリアクリル
アミド、ブチレン−マレイン酸共重合体、ポリアクリル
酸あるいはこれらの塩の1種又は2種以上の水溶性有機
高分子とケイ酸塩化合物の混合物;特公昭53−481
77に開示されているようなSiO2 /M2 O(M
=Li,Na,K,Ca等)比が1以上のアルカリケイ
酸塩皮膜;特開平1−299877に開示されているよ
うなポリビニルアルコール、ポリアミド樹脂、尿素樹脂
混合物;特開昭61−101798に例示されているよ
うなセルロース誘導体等がある。
【0033】界面活性剤としては、特開昭64−612
39に例示されているような、疎水基部分の分子量が4
00以下のリン酸エステル系界面活性剤;特開昭63−
304067に開示されているようなHLB値8〜20
の非イオン性界面活性剤等がある。
【0034】親水性皮膜厚は0.1〜5g/m2 が良
い。0.1g/m2 未満では親水性が不充分で、5g
/m2 を越えると熱伝導性が低下するので、好ましく
ない。
【0035】焼付け温度は塗布する塗料により適宜選択
すればよいが通常150〜300℃の範囲から選べば良
い。150℃未満では焼付けが不充分になり易く、一方
300℃を越えると親水基が破壊されるので親水性が低
下する。焼付け時間も塗料により適宜選択すればよいが
、生産性を考慮して5〜300秒程度の範囲になるもの
を選ぶことが好ましい。界面活性剤添加量は樹脂固型分
に対して0〜50%、好ましくは0〜20%程度が良い
。50%を越えると、塗料の硬化が妨げられる。塗装方
法は、浸漬、ロールコーター等のいずれでも良い。
【0036】また、上記の耐食皮膜、親水性皮膜には防
黴剤、防腐剤、消臭剤のうちの1種又は2種以上を含ん
でいてもよい。防黴剤としては特開昭58−10207
3に例示されているようなTBZ、2−(2−フリル)
−3−(5−ニトロ−2−フリル)−アクリル酸アミド
、5,6−テトラクロロイソフタロニトリル、N−ジメ
チル−N’−フェノール−(N’フルオロジクロロメチ
ルチオ)−アクリル酸スルファミド等がある。防腐剤と
しては特開昭62−129695に例示されているよう
な安息香酸又はその塩類、ソルビン酸、またはその塩類
、サリチル酸又はその塩類等がある。消臭剤としては特
開昭61−129694に例示されているような過酸化
ナトリウム、過酸化カルシウム、ベンイルパーオキサイ
ド等がある。添加量は各々50%以下がよく、50%を
越えると成膜が妨げられるので不適当である。
【0037】
【作用】本発明は、粗面化によりアルミニウム材表面に
中心線平均粗さ(Ra)で0.5〜5μmの凹凸を与え
、更にアルカリ性溶液中で交流を用いて電解処理をする
ことによりアルミニウム材表面の脱脂、洗浄をすると共
に塗膜密着性に優れた多孔性酸化皮膜が形成されたアル
ミニウムフィン用材およびその製造法に関するものであ
り、幾何学的な凹凸と相まって優れた塗膜密着性及び耐
食性を有するフィン材を提供するものである。以下、本
発明の作用を説明する。
【0038】■  粗面化されたため、表面の凹凸によ
り表面積増大効果および塗膜密着性が改善される。
【0039】■  アルカリ性溶液はそれ自体脱脂性を
有している。更に交流波形による電解処理が同時に行な
われるので、より強い洗浄作用が働く。すなわち、アノ
ード反応時には酸素ガスが発生するのでアルミニウム表
面に付着している圧延油等の有機物が酸化除去され、強
い脱脂、洗浄性を発揮する。また、カソード洗浄時には
水素気泡が発生し、気泡の膨張による機械的洗浄作用が
働き、通常の脱脂において認められるスマットが付着し
にくく、強力な洗浄作用が発現される。以上の各作用の
相乗効果により強力な脱脂、洗浄効果が発揮され、短時
間で塗膜密着性に悪影響を与えるアルミニウム板表面の
圧延油、スマット等を除去すると同時に清浄、均一な表
面を有する多孔性酸化皮膜が形成される。
【0040】■  通常の陽極酸化処理は35℃未満で
行われる場合が多く、硫酸陽極酸化では20℃以下の場
合が多い。これに対して本法は35〜85℃の高温で交
流電解するものであり、高電流密度での電解が可能とな
り、高速の化学反応がおこる。すなわち、電解液温度が
高いために液抵抗が小さく、電流密度を高い値に設定で
きるので、酸化皮膜生成速度が大きい。アルカリ性溶液
中での交流電流によって生成する酸化皮膜は、一般的な
酸性水溶液中での直流電解により陽極酸化して形成させ
た酸化皮膜に比べると、この電解液のエッチング性が大
きいために非常に多孔性でポア径が大きく、また交流電
解であるために枝分かれ構造を有したものとなる。
【0041】これに対し、一般的な酸性浴での直流電解
では、時間と共に浴電圧が急激に上昇し、高速処理に必
要な高電流密度の電解が困難になる。また酸化皮膜が枝
分かれ構造をとらないため、皮膜がアルカリ性浴からの
酸化皮膜に比して柔軟性に欠けることとなる。
【0042】一方酸性水溶液を用いた場合は、バリヤー
型の酸化皮膜が厚くなり易く、高電流密度で短時間処理
しようとすると、アルカリ性水溶液に比べ、5倍以上の
高電圧が必要となる。また、このような液中で無理に高
電圧を掛けると、“焼け”と称される不均一な反応(部
分的な電気抵抗不均一に基づく電流の集中に伴う発熱に
よる溶解)が起こり易く、外観を損なうばかりか塗膜密
着性も劣り、スパークの発生等安全性の点においても問
題が多い。また、酸性水溶液では通常酸濃度は10%以
上、pH=1〜2以下で、廃液処理、薬液取扱い上の点
でも不利である。
【0043】このように、あらかじめ粗面化したアルミ
ニウム材をアルカリ性水溶液中で交流電解処理すること
により形成された酸化皮膜は、表面が清浄であり、また
非常に多孔質でしかも枝分かれ構造を有し、塗膜との密
着性が著しく改善され、しかも柔軟性に富むため、50
%以上といった苛酷な絞り成形又はしごき成形を行なっ
ても割れ、塗膜剥離を生じないため、加工後も強固な塗
膜密着性を維持できることとなる。
【0044】また、脱脂洗浄と多孔性酸化皮膜の生成が
同一槽で同一の電解処理により同時に行なわれ、しかも
その電解時間が短いため、従来よりも作業時間が短縮さ
れ、生産性が向上すると共に、設備コストも安価となる
。更に、化成処理と異なりクロム水溶液のような人体に
有害な物質を使用しないので操業面及び保全上大きな利
点となる。
【0045】
【実施例】試験法 ■  耐溶剤性試験 試験片を74℃の1,1,1−トリクロルエタンに30
分間浸漬した後、室温で1時間乾燥した。この試験片の
外観観察及びゴバン目密着試験を行なった。ゴバン目密
着試験は1mm間隔でカットして作った10×10個の
升目にセロテープ(セキスイ製25mm幅)を貼った後
引き剥がし、塗膜が残存する升目の個数を数えた。
【0046】■  耐アルカリクリーナー性試験試験片
を■の方法でトリクロルエタンで洗浄、乾燥する。次に
アルミフィンクリーナー(正和工業製:アルミフィンク
リーナーW5倍希釈液、pH=12〜13)に10分間
浸漬(室温)した後、流水洗15分間を1サイクルとし
、合計10サイクル処理した後、外観観察と■の方法で
のゴバン目密着試験を行なった。
【0047】■  成形性試験 塗装後の試験片をフィンプレス機(日高精機製)でフィ
ンピッチ25mm、カラーハイト2mmのフィンに成形
し、フィン表面及びカラー内外面の塗膜付着状態をSE
M観察した。塗膜付着面積100%を◎、100%未満
80%以上を△、80%未満50%以上を▽、50%未
満を×として評価した。
【0048】■  耐食性試験 ■で成形したフィンに9.8mmφの銅パイプを通した
後、銅パイプを拡管し、モデル熱交換機を作成した。こ
のモデル熱交換機を■の方法で脱脂、洗浄した後、SS
T試験(35℃、NaCl濃度=5%,2000h,J
IS−Z  2371−1988)を行ない、腐食面積
により評価した。
【0049】(実施例1、比較例1)JIS  A12
00−H24(0.115mmt )にモランダム(#
240)を研削材としてエアブラスト処理(エア圧=3
キログラム/cm2 )を行い、測定長さ=2.5mm
、Ra=2.5μmの粗面化アルミニウム板を得た。
【0050】次に表1に示すような条件でアルカリ交流
電解(正弦波、2%−ピロリン酸ナトリウム水溶液、周
波数50Hz、NaOHでpH調整)した。水洗、乾燥
後、各表面処理板にアクリル樹脂(神東塗料社製:エス
ビアAL−50B)を塗布(塗膜量=1g/m2 )し
、290℃で焼付けて試験片とした。結果を表1に示す
【0051】
【0052】(実施例2)JIS  A1200−H2
4(0.115mmt )に表2に示すような条件でア
ルミニウム板をエアブラスト処理し、測定長さ=2.5
mm、Ra=0.6〜4.8μmの粗面化アルミニウム
板を得た。
【0053】次にアルカリ交流電解(正弦波、2%−ピ
ロリン酸ナトリウム水溶液、周波数50Hz,NaOH
でpH調整)し、水洗、乾燥後、各表面処理板にアクリ
ル樹脂とSiO2 の混合物(日本ペイント社製:サー
フアルコート131)を塗布し(塗膜量=0.3g/m
2 )、250℃で焼付け、試験片とした。結果を表2
に示す。
【0054】(比較例2)JIS  A1200−H2
4(0.115mmt )に表2に示すような条件でア
ルミニウム板をエアブラスト処理し、測定長さ=2.5
mm、Ra=0.3,5.5および10μmの粗面化ア
ルミニウム板を得た。
【0055】次にアルカリ交流電解(正弦波、2%−ピ
ロリン酸ナトリウム水溶液、周波数50Hz,NaOH
でpH調整)し、水洗、乾燥後、各表面処理板にアクリ
ル樹脂とSiO2 の混合物(日本ペイント社製:サー
フアルコート131)を塗布し(塗膜量=0.3g/m
2 )、250℃で焼付け、試験片とした。結果を表2
に示す。
【0056】
【0057】(実施例3)JIS  A1200−H2
4(0.115mmt )をモランダム(#240)を
研磨剤としてエアブラスト処理(エア圧=3Kg/cm
2 )を行い、測定長さ=2.5mm、Ra=2.5μ
mの粗面化アルミニウム板を得た。
【0058】次に表3に示すような条件でアルカリ交流
電解した。水洗、乾燥後、各表面処理板にセルロース樹
脂(三井東圧社製:ソリダイトWH−10)に界面活性
剤(リン酸エステル系)を樹脂固形分に対して3%及び
メラミン硬化剤(三井東圧社製:サイメル272)を樹
脂固形分に対して30%添加した混合物を塗布(塗膜量
=1g/m2 )し、220℃で焼き付け、試験片とし
た。結果を表3に示す。
【0059】(比較例3)JIS  A1200−H2
4(0.115mmt )をモランダム(#240)を
研磨剤としてエアブラスト処理(エア圧=3Kg/cm
2 )を行い、測定長さ=2.5mm、Ra=2.5μ
mの粗面化アルミニウム板を得た。
【0060】次に苛性エッチング(エッチング量4μ)
→デスマット(20wt%−硝酸、室温)処理した試料
及びリン酸クロメート処理(クロム付着量=30mg/
m2)した試料の2種類を作製した。この試料にセルロ
ース樹脂(三井東圧社製:ソリダイトWH−10)に界
面活性剤(リン酸エステル系)を樹脂固形分に対して3
%及びメラミン硬化剤(三井東圧社製:サイメル272
)を樹脂固形分に対して30%添加した混合物を塗布(
塗膜量=1g/m2 )し、220℃で焼き付け、試験
片とした。結果を表3に示す。
【0061】
【0062】(実施例4)JIS  A1200−H2
4(0.115mmt )にモランダム(#240)を
研磨剤としてエアブラスト処理(エア圧=3Kg/cm
2 )を行い、測定長さ=2.5mm、Ra=2.5μ
の粗面化アルミニウム板を得た。
【0063】次に表3に示すような条件でアルカリ交流
電解した。水洗、乾燥後、各表面処理板にCr3+,C
r6+,SiO2 及びアクリル樹脂混合物(日本ペイ
ント社製NRC−300)を塗布(塗膜厚=1μ)し、
100℃で乾燥し更にその上に親水性アクリル樹脂(三
井東圧社製:XCE−1847)と界面活性剤(第一工
業製薬製:ノイゲンET120)の混合物を塗布(塗膜
量1g/m2 )し、270℃で焼きつけた。結果を表
4に示す。
【0064】(比較例4)JIS  A1200−H2
4(0.115mmt )にモランダム(#240)を
研磨剤としてエアブラスト処理(エア圧=3Kg/cm
2 )を行い、測定長さ=2.5mm、Ra=2.5μ
の粗面化アルミニウム板を得た。
【0065】溶剤洗浄(メチルエチルケトン、室温浸漬
)し、乾燥後、各表面処理板にCr3+,Cr6+,S
iO2 及びアクリル樹脂混合物(日本ペイント社製N
RC−300)を塗布(塗膜厚=1μ)し、100℃で
乾燥し更にその上に親水性アクリル樹脂(三井東圧社製
:XCE−1847)と界面活性剤(第一工業製薬製:
ノイゲンET120)の混合物を塗布(塗膜量1g/m
2 )し、270℃で焼きつけた。結果を表4に示す。
【0066】
【0067】
【発明の効果】本発明は粗面化処理、アルカリ水溶液中
での交流電解により酸化皮膜が形成されたアルミニウム
フィン材であり、このフィン材を製造するために中心線
平均粗さ(Ra)が0.5〜5μmとなるように粗面化
処理をした後、特定の水溶液、電解温度、電流密度、電
気量で交流電解処理をすることが必要であることを見い
だした。
【0068】このような処理方法は、粗面化による表面
積増大効果、アンカー効果による塗膜の密着性の向上に
加え、アルカリ水溶液の交流電解処理による強力な洗浄
作用、枝分かれ構造を有し、多孔性でポア径が大きく、
かつ比較的柔軟性のある酸化皮膜の形成による塗膜密着
性に優れたアルミニウムフィン用材を提供する。
【0069】更に該製造法は液抵抗の少ない高温の交流
電解をするため、高電流密度で短時間で必要な酸化皮膜
を形成させることができ、また脱脂工程と酸化皮膜生成
工程を同一の処理で同時に行えるため設備コストも安価
となり、クロム等の有害物質の使用もないので廃液処理
、薬液の取り扱いでも極めて有利である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  アルミニウムまたはアルミニウム合金
    材に中心線平均粗さ(Ra)が0.5〜5μmとなるよ
    うに粗面化処理をし、更に該表面に、アルカリ性水溶液
    中にて交流電解処理により膜厚500〜5000Åの酸
    化皮膜が形成されていることを特徴とする熱交換器用ア
    ルミニウムフィン用材。
  2. 【請求項2】  アルミニウムまたはアルミニウム合金
    材を中心線平均粗さ(Ra)が0.5〜5μmとなるよ
    うに粗面化処理をしたのち表面に、アルカリ性水溶液中
    にて交流電解処理により膜厚500〜5000Åの酸化
    皮膜を形成させ、さらに耐食性皮膜を設けたことを特徴
    とする熱交換器用アルミニウムフィン用材。
  3. 【請求項3】  アルミニウムまたはアルミニウム合金
    材を中心線平均粗さ(Ra)が0.5〜5μmとなるよ
    うに粗面化処理した後該表面に、アルカリ性水溶液中に
    て交流電解処理により膜厚500〜5000Åの酸化皮
    膜を形成させ、さらに親水性皮膜を設けたことを特徴と
    する熱交換器用アルミニウムフィン用材。
  4. 【請求項4】  アルミニウムまたはアルミニウム合金
    材を中心線平均粗さ(Ra)が0.5〜5μmとなるよ
    うに粗面化処理した後該表面に、アルカリ性水溶液中に
    て交流電解処理により膜厚500〜5000Åの酸化皮
    膜を形成させ、ついでその上に耐食性皮膜を設け、更に
    該表面に親水性皮膜を設けたことを特徴とする熱交換器
    用アルミニウムフィン用材。
  5. 【請求項5】  アルミニウムまたはアルミニウム合金
    材を中心線平均粗さ(Ra)が0.5〜5μmとなるよ
    うに粗面化処理を施し、更にpH9〜13、浴温35〜
    85℃のアルカリ性水溶液中で電流密度4〜50A/d
    m2 にて、電気量が80C/dm2 を越えることと
    なる時間、交流電解処理を行うことを特徴とする熱交換
    器用アルミニウムフィン用材の製造方法。
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