JPH043622B2 - - Google Patents

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JPH043622B2
JPH043622B2 JP59080005A JP8000584A JPH043622B2 JP H043622 B2 JPH043622 B2 JP H043622B2 JP 59080005 A JP59080005 A JP 59080005A JP 8000584 A JP8000584 A JP 8000584A JP H043622 B2 JPH043622 B2 JP H043622B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、溶液中の化学的化合物の質量スペク
トル分析方法および装置、特に液体クロマトグラ
フの溶出液中の化合物の分析方法および装置であ
つて、これが熱的に不安定であるかあるいは不揮
発性である化合物の分析に適した方法および装置
を提供しようとするものである。
溶液の直接質量スペクトル分析、特に溶質が熱
的に不安定であるかあるいは不揮発性である場合
の分析は、長い間困難であつた。例えばビー・ジ
エー・アーピノ(P.J.Arpino)およびジー・ガイ
オチヨン(G.Guiochon)により「Analytical
Chemistry」の1979年6月号第51巻第683A頁に
おいて検討されたり、1981年10月にモントルーで
開催された研究会で議論され、「Journal of
Chromatography」1982年第251巻第91頁〜第225
頁に刊行された如き種々の試みがある。これまで
の多数の試みの中で、エレクトロハイドロダイナ
ミツクイオン化およびエレクトロスプレーイオン
化として知られる二つの技術を本発明に関連する
技術として以下に詳細を述べる。
ビー・エー・ステイムソン(B.A.Stimson)お
よびシー・エー・エバンス・ジユニア(C.A.
Evans Jnr)によつて「Journal of
Electrostatics」1978年第5巻第411頁および
「Journal of Physical Chemistry」1978年第82
巻第660頁において記述されているエレクトロハ
イドロダイナミツクイオン化の技術において、溶
液は、直前に配置された抽出器電極に比して高圧
にチヤージされた毛細管を介して質量スペクトル
メータの真空装置内に注入される。この電極は、
中央に孔を有する薄い円板であり、毛細管はこの
円と同心に配置されて、その端部は、円板の厚さ
内に位置させられる。分析されるべき溶液は、好
ましくはモータ駆動される注射筒によつて毛細管
から真空装置内に注入される。高い正の電圧が
(正のイオンを形成するときは)、毛細管に加えら
れ、注射筒のプランジヤが真空装置内に液体を放
出するように圧縮される。正しい条件が整えられ
ると(以下に述べる如く)、液体のエレクトロハ
イドロダイナミツクイオン化が行なわれて、溶質
の特徴を示すイオンビームが形成され、従来の質
量分析器に集束される。一般に、低い揮発性を有
し(真空装置内の圧力が高く上りすぎないように
するために)、強い極性と充分に高い電気伝導度
を有する溶剤を使用する必要がある。ヨウ化ナト
リウムを溶かしたグリセロールが、しばしば用い
られる。これらの要求は、エレクトロハイドロダ
イナミツクイオン化においては、電場は実際には
溶質分子をイオン化せず、溶液中に既に存在する
イオンが気相中に直接放出されるように液体表面
に存在する力を単にゆがめるという事実によると
考えられる。これらのイオンはそれから、質量分
析器に集束される。その結果、イオンは、電場と
出会う前に溶液中に存在する必要があり、この方
法は、強い極性溶媒中に溶解した極性試料分子あ
るいは液体の金属試料に用いて最も良好に動作す
る。他の特性としては、溶液の流速が非常に低い
レベルに維持されるので、液滴が毛細管から放出
されることはない。試料イオンは、毛細管の先端
の回りから放出され、毛細管の形状および抽出器
電極に対するその位置は、イオン化効率に充分な
効果を有する。
グリセロールとヨウ化ナトリウムから得られる
有機試料のエレクトロハイドロダイナミツクイオ
ン化質量スペクトルは、種々の数の(0〜10の)
グリセロール分子、および時によりナトリムイオ
ン、あるいは負のイオンの場合はヨウ化物イオン
と群をなす溶質の分子イオンによるピークから一
般的になる。分子イオンの分裂はほとんどなく、
不明数のグリセロール分子を含む複雑な群の形成
のために、スペクトルはしばしば解釈が困難とな
る。さらに、可能ではあるが、グリセロールとヨ
ウ化ナトリウム以外の溶剤とエレクトロハイドロ
ダイナミツクイオン化源との使用は、溶液中の試
料のイオン化の程度が通常は低いので常に満足い
く結果をもたらすとは限らず、より揮発性の溶剤
は、溶剤の蒸発によつて真空装置内に過剰の圧力
を生じさせるという問題を引起こす。この問題
は、ノズルスキマー装置と以下に述べるポンプを
用いることによつて小さなものとすることができ
るが、イオン化プロセスは低効率のまま残り、有
機分子については、グリセロール溶剤を用いて真
に満足のできる効果が得られるのみである。結果
的に、液体クロマトグラフイ質量分析器へのエレ
クトロハイドロダイナミツクイオン化の使用は、
制限されたものとなる。
エレクトロハイドロダイナミツク質量スペクト
ロメトリとは異なつて、エレクトロスプレー質量
スペクトロメトリは、グリセロールおよびヨウ化
ナトリウム溶剤を必要としない。これは、エム・
ドール等(M.Dole,「Journal of Chemical
Physics」1968年第49巻第2240頁に記載されてい
る)の研究に基いている。イオン化されるべき試
料を含む溶液が、スペクトロメータの真空システ
ムに接続するプレートの小さなオリフイスに向け
てほぼ大気圧のガスを含む領域に、毛細管からス
プレーされる。高い電位が、スプレー毛細管とガ
スを収容する室の壁(小オリフイス付のプレート
を含む)との間に加えらえる。カントロウイツツ
(Kantrowitz)とグレー(Glay)によつて
「Review of Scientific Instrunents」1951年第22
巻第328頁に述べられている如きノズルスキマー
装置である分離装置が、大気圧の領域と真空シス
テムの間に配置されて、真空システムへ流入する
ガスの量を減らし、よくコリメートされた分子ビ
ームを形成する。
エレクトロスプレー源の動作原理は、以下の如
くである。イン化されるべき試料は、溶剤、好ま
しくは極性溶媒に溶解され、得られた溶液は、毛
細管を通して高圧ガスと電場の領域内へとゆつく
りと移動される。液体のジエツトが放射される
と、強い磁場にチヤージされ、溶剤は、蒸発をは
じめ、ジエツトは小さなチヤージされた液滴に分
解される。これらの液滴は、レーリーリミツト
(Rayleigh limit)として知られる点に達するま
で蒸発し続け、容積に対するチヤージの比が増加
するために液滴が不安定となり、少なくとも一滴
がチヤージを有するような小さな滴に分解するも
のと最初は考えられていた。このプロセスは、全
ての溶剤が蒸発し、気相中の中性溶剤分子と、溶
質のイオン(通常はいくつかの溶剤分子と群をな
す)のみが残る状態まで続くと考えられた。しか
しながら、溶媒和されたイオンが、エレクトロハ
イドロダイナミツクイオン化と同様のプロセスに
よつてチヤージされた液滴から失われるようにす
ることも可能である。原理がどのようなものであ
れ、エレクトロスプレーは、非常に大きな分子量
(例えば500000)の溶質からイオンを生じ、イオ
ンに与えられるエネルギーは低いので、イオンの
分裂が生じたとしても非常に少ないものであるこ
とはドールの最初の研究から明らかである。従つ
て生化学の分野でしばしば生ずる熱的に不安定な
分子のイオン化によく適合する。
エレクトロスプレーイオン化は、主として以下
の点でエレクトロハイドロダイナミツクイオン化
と異なる。すなわち前者では、溶液が、大気圧の
気体中にスプレーされるのに対して、後者では、
液体は、排気された領域に接続する毛細管からゆ
つくりと注入され、溶剤の大部分は毛細管を去る
前に蒸発し、イオン化が毛細管の先端で大部分行
なわれるということにある。エレクトロスプレー
タイプのイオン源は、質量スペクトロメータと組
合わされ、液体クロマトグラフイー質量スペクト
ロメトリのこのような組合せの使用は周知であ
る。代表的な例が、米国特許第4209696号明細書
に記載されている。
エレクトロスプレーイオン化に関するプロセス
は、ジエー・ブイ・イリバーン(J.V.Iribarnc)
とビー・エー・トムプスン(B.A.Thompson)
により開発され、米国特許第4300044号明細書に
記載されている。このプロセスにおいて、イオン
化すべき試料を含む溶液は、大気圧の気体中に毛
細管からスプレーされ、生じた液体のジエツト
は、この液体ジエツトに直角に吹きつけられる圧
縮空気のジエツトによつて霧状にされる。このよ
うにして形成された液体の滴は、電気的にチヤー
ジされ、このチヤージは、さらに空気の霧状化ジ
エツトに接近して置かれた高電圧電極からの誘導
によつて増強される。このプロセスは、広口の管
の口部で行なわれ、その中へチヤージされた液滴
は吹き飛ばされる。液滴を含むガス流は、質量ス
ペクトロメータアナライザに接続する小孔を有す
るプレートの表面を横切り、蒸発した液滴として
形成されたイオンは、ガス流に直角に加えられた
電場によつてこの孔の中に入るように強いられ
る。不活性ガス(例えば二酸化炭素)のカーテン
が、孔を有すプレートとこのプレートの僅か後方
の第二のプレートとの間に形成される。これは、
残りのイオン源中のガスよりも高圧であつて、そ
の結果第一のプレートのオリフイスからイオン源
中へと脱出する。このカーテンは、質量スペクト
ロメータシステムを溶剤蒸気、水蒸気および他の
汚染の過剰の流れから分離するように働き、真空
システムに入るガスの大部分がクライオポンプ可
能なカーテンガスであるようにして質量スペクト
ロメータの真空システム内でクライオポンプが実
行されることを可能にする。しかしながら上述の
プロセスは、液滴が空気のジエツトにより形成さ
るため真のエレクトロスプレー源ではなく、真の
エレクトロスプレー源においては、液滴は液体ジ
エツト上で電場の働きで形成され、なんら追加の
霧状化は必要ではない。
上述した如き従来技術のエレクトロスプレーイ
オン化システムでの主な不都合は、エレクトロハ
イドロダイナミツクイオン化と同様、生成された
イオンが、種々の溶剤分子と群をなすことにあ
る。群化は、蒸発の最後の段階で、液滴が、不活
性ガス分子との衝突で停止させられ、ガス分子の
熱的運動による他の衝突も試料イオンのまわりに
群をなす他の残りの溶剤分子を除去する程充分に
はエネルギーに満ちていないことから前述の群化
が生じると考えられる。米国特許第4209696号に
おいては、ガス圧が依然として高いオリフイス付
近の真空システムへイオンを放出した後、溶媒和
したイオンを加速することによつて脱溶媒和を行
つている。ガス分子の衝突による大きなエネルギ
ーは、イオンから溶剤分子を取除くのに充分であ
る。イオンは、圧力がより低く溶剤分子とイオン
間に再結合の可能性が非常に低いオリフイスから
より遠い領域で再び減速される。非常に類似した
プロセスが、米国特許第4121099号明細書に記載
されており、さらにここには、従来のエレクトロ
スプレーイオン源に関する問題、すなわち、イオ
ンに対して充分なエネルギーの広がりを与えずそ
して質量スペクトロメータの性能を劣化させる集
束作用を与える問題が述べられている。この明細
書は、フリージエツトの広がり中のオリフイスに
密接した領域に強い集束場を設けることにより前
記問題を解決することを示唆している。ここで、
前記フリージエツトの広がり中では圧力は、ガス
分子とイオン間の衝突がイオンに与えられるエネ
ルギーの量を制限するよう充分に高くされ、これ
によつて集束プロセス中にイオンに与えられるエ
ネルギーの広がりが制限される。解群化効果
(declustering effect)を達成するためにノズル
から遠い方に追加のレンズ要素を設けてもよい。
しかながら、集束動作と解群化動作を完全に分離
することは不可能であつて、両方の特徴を同時に
最適化することは困難である。
磁気的なセクタースペクトロメータを使用する
ときは、スペクトロスプレー源の入口毛細管の電
位は、少なくともスペクトロメータの必要とする
加速電圧に通常維持され、イオンは非常に小さい
運動エネルギーで低圧領域内へオリフイスを通つ
て入るので集束の問題は悪化する。従つて、これ
らイオンは、スペクトロメータの必要とするエネ
ルギーまで再加速されねばならない。伝達効率の
大きな損失なしにかつイオンの運動エネルギース
ペクトルの広がりなしにこれを達成するように静
電レンズを構成することは困難であり、加速工程
の設計が脱溶媒和の要求によつてさらに抑制され
る場合は、このことはより困難となる。従つて集
束工程を脱溶媒和工程から完全に分離することに
は、両方のプロセスが独立に適切に実施でき、イ
オンを脱溶媒和させるために加速する必要が無く
なるという優れた利点がある。
従つて、イオンがほぼ大気圧に維持されたイオ
ン源の領域を去る前にこれらイオンを脱溶媒和し
そして効果的に脱溶媒和の程度を制御する手段を
提供することが本発明の目的である。
本発明の1つの側面によれば、溶液中に溶解さ
れた試料の質量スペクトル分析用イオンをエレク
トロスプレーイオン化により形成する方法が提供
され、該方法は、毛細管の端部から離れかつ対向
して配置された導電壁に対して毛細管を高電位に
維持しつつ該毛細管内に前記溶液を流して、大気
圧あるいはそれ以上の圧力に維持された第1の領
域に流入させ、エレクトロスプレーの方向にほぼ
反して窒素、アルゴンあるいはヘリウムの如き不
活性ガスを前記領域内に流し、前記エレクトロス
プレーおよび/または前記イオンの少なくとも一
部を前記導電壁のオリフイスから減圧された第2
の領域へ流すことを特徴とする。
前記オリフイスから第2の領域へ流れる蒸気お
よびイオンは、その後、前記のようにして発生さ
れたイオンビームの質量スペクトル分析に先立つ
て一つあるいはそれ以上の減圧、集束あるいはイ
オン加速作用に供せられることが好ましい。また
不活性ガスは、エレクトロスプレーで形成された
イオンの脱溶媒和の効率を改善するために加熱さ
れることが好ましい。
さらに本発明のさらなる側面によれば、溶液中
に溶解された試料の質量スペクトル分析用イオン
をエレクトロスプレーイオン化により形成する装
置が設けられ、該装置は、前記溶液を第1の室内
に流入させる毛細管と、毛細管の端部から離れか
つこれに対向して配置された少なくとも導電壁に
対して前記毛細管を高電圧に維持し前記溶液のエ
レクトロスプレーを形成する手段と、前記第1の
室内に前記毛細管からの前記溶液の流れにほぼ反
した方向に不活性ガスを導入する手段と、大気圧
あるいはそれ以上の圧力に前記第1の室を維持す
る通気手段と、前記毛細管の軸と整合し減圧を維
持する手段を備える第2の室に接続する前記導電
壁中のオリフイスとからなり、前記エレクトロス
プレーで生じたイオンの少なくとも一部がオリフ
イスを通過するように構成される。
好ましくは、この装置は、質量分析のために前
記オリフイスを通つて第2の室へ流入するイオン
ビームを作る一つあるいはそれ以上の手段をさら
に有し、この手段は、減圧手段、集束手段および
イオン加速手段から選択される。また、不活性ガ
スが前記第1の室内に入る前に該不活性ガスを加
熱する手段を設けることが好ましい。
また本発明のさらなる側面によれば、本発明に
よる装置から成るイオンビーム発生手段を含む質
量スペクトロメータが提供される。
このようにして、本発明においては、エレクト
ロスプレープロセス中に形成されたイオンの脱溶
媒和が、第1の室内で維持されるガス流によつて
この室の中で行なわれる。エレクトロスプレー中
に形成された溶媒和されたイオン(M+)Sxは、
溶媒分子Sと脱溶媒和されたイオン(M+)Snを
用いた動的平衡、(M+)Sx=(M+)Sn+(x−
n)S中に存在する。ただしx>nとする。そし
てこの平衡式は、溶媒分子Sを取除くことによつ
て右に移動する。これは、流れる不活性ガスによ
つて行なわれ、ガスが本質的に静止していて大部
分溶剤の蒸気からなる従来のエレクトロスプレー
システムのものとは異なる(例えば、米国特許第
4209696号に記載の技術)。蒸気相中の溶剤分子の
存在は、明らかにより溶媒和された種である
(M+)Sxの生成を助長するように平衡式を移動
する。使用される不活性ガスは、溶剤あるいは期
待される試料とは化学的に反応しないガスであ
り、例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴンなどの
貴ガスあるいは窒素が用いられる。またこのガス
は、室内に広がる際に凝縮してはならない。窒素
が比較的安価なので用いられるが、必要あれば他
のガスでもよい。ガスは、ガス中の不純物からエ
レクトロスプレー中にイオン形成しないように、
またエレクトロスプレー室内に水やその他の凝縮
可能な不純物が付着しないように純粋なものが使
われることが好ましい。イオンの脱溶媒和の程度
は、室内の不活性ガス流を調節することによつて
変化させられる。殆んど完全な脱溶媒和が、およ
そ200at.c.c..s-1の流れで得られるが、必要な流
速は、溶液の性質と流速およびエレクトロスプレ
ー室の寸法によつて定まる。代表的な流速は、窒
素において50〜500at.c.c..s-1である。
本発明において効率的な脱溶媒和を形成するの
に必要な不活性ガスの流れは、前述した米国特許
第4300044号において使用されるカーテンガスの
最大流速よりもはるかに速い。この従来技術にお
いては、高速ガスを用いると大きく群塊化された
分子がイオン化領域へ吹きもどされて来るので、
カーテンガスは僅かな過剰しか許されないのであ
る。さらに、従来技術において推奨されるような
クライオポンプ可能なガスは、本発明に用いる
と、試料イオンと共に凝縮して群化分子を形成す
る傾向が強いために良好な結果が得られない。そ
の除去が、本発明の重要な目的である。
ガスは、毛細管からの流れとは反対の方向にエ
レクトロスプレー室内に導入されて、イオンの最
も効率の良い脱溶媒和を保証する。これは、流れ
が望みの方向に向くパイプあるいは壁を貫通する
一連のパイプを用いて出口オリフイスを有するエ
レクトロスプレー室の壁の付近にガスを導入する
ことによつて行なうことができる。あるいは、エ
レクトロスプレージエツトの通過を可能にする中
央の開孔と随意に複数の追加的小孔を有する多孔
の導電ダイヤフラムを、毛細管の出口と室の壁と
の間に配置してもよく、この時、その位置は、こ
の出口と壁の略中間であり、ガスは、このダイヤ
フラム壁との間に導入されるようにする。ガス
は、ダイヤフラムの孔から室の他の部分を通つて
必要な方向に流れる。室の出口パイプは、毛細管
が通る室の端壁に位置することが好ましく、入口
パイプよりも大径であるべきである。一般に出口
パイプは、エレクトロスプレー室が大気圧とほぼ
同じか僅か大きな圧に保たれるよう、大気と通気
しているべきである。
多くの場合、脱溶媒和プロセスの効率は改善さ
れ、不活性ガスがエレクトロスプレー室へ導入さ
れる前に加熱される場合、溶液の許容最大流速は
増加する。加熱されたガスの使用により生じたエ
レクトロスプレー中の蒸発液滴に対する追加の熱
供与は、蒸発の潜熱による蒸発時の温度低下を防
止し、溶剤除去の効率を改善し、使用できる最大
流速を増加させる。ガスの導入に先立つてガスを
加熱するためには種々の手段を用いることができ
る。ガスの温度は、25〜100℃であることが好ま
しく、良好な結果が、通常60℃で得られる。しか
しながら温度は、所定の溶液に対しておよび溶液
の流速に対して必要な程度の脱溶媒和が得られる
ように不活性ガスの流速に従つて調節されるべき
である。
溶液のエレクトロスプレーは、入口毛細管と室
の対向する壁との間の電位差を維持することによ
つて簡単に行なわれるが、プロセスは、チヤージ
された液滴のスプレーを集束するために追加の電
極がエレクトロスプレー室に配置されたときはさ
らに制御が容易となる。これらの電極は、毛細管
の出口あるいは第2の導電壁と第1の導電壁の間
に数個(通常2〜3個)円筒電極の形態で配置さ
れ、また毛細管の軸の周囲に配置され、さらにエ
レクトロスプレー室の壁を形成する。これらの電
極に加えられる電位は、エレクトロスプレー源に
よるイオンの発生を最大にするように調節される
ことが好ましく、毛細管と壁の電位の間にあるこ
とになろう。
エレクトロスプレー源は、溶解された試料から
正あるいは負のイオンのいずれかを発生させるた
めに用いられる。毛細管と集束電極が端壁に対し
て正であるときは正のイオンが形成され、負であ
るときは負のイオンが形成される。
安定したエレクトロスプレーは、液体の流速と
電位のある条件下において特定の溶液に対しての
み得られる。入口毛細管の加熱によつて、さもな
いと安定なエレクトロスプレーを得ることのでき
ない条件下でスプレーを安定化できることを発見
した。従つて入口毛細管の加熱は、エレクトロス
プレー室内での範囲にわたる流速と電位の変化を
許容する。これによつてプロセスの効率の最適化
が図られ、時には、不可能であつた流速での特定
の溶液のエレクトロスプレーイオン化を可能とす
る。毛細管の加熱はまた、小径の毛細管が使用さ
れるときイオン源によつて発生される全イオン流
を増大させる。
入口毛細管の出口の領域への酸素の如き電子掃
去体の導入は、特に負のイオンを発生させるべき
とき、ある条件下で生じるエレクトロスプレー室
内でのアーク発生を抑えることがわかつた。これ
については以下に述べる。
エレクトロスプレー室の端壁のオリフイスは、
の端壁の一部である中空円錐台の中心の小孔とし
て形成され、入口毛細管と対面していることが望
ましい。円錐台は、フイールド集中手段として働
き、その使用は、平らなオリフイスで得られるも
のに比してイオン源により発生される全イオン流
を増加させる。オリフイスそれ自身は、第2の室
内で充分な低圧を維持する必要からできるだけ大
きくあるべきで、その直径は従つて、第2の室を
排気する真空ポンプの速度に応じて定まる。特
に、この室の圧力は、10-3トルを越えはならな
い。
一般にエレクトロスプレーシステムに与えられ
る電位は、正の高電圧(正のイオン生成のために
は)であり、イオンは、米国特許第4209696号明
細書に記載の如く25eVのような低運動エネルギ
ーで発せられる。イオンの運動エネルギーは、四
極子質量スペクトロメータへ直接導入するのに適
するようなものであり、このスペクトロメータ
は、第2の排気室に配置される。しかしながら、
この室の圧力は、特にエレクトロスプレーイオン
化の効率が維持されるべきであり、より低圧の第
3の領域にスペクトロメータを置くことが好まし
く、そしてイオンを第3の領域へ伝達するため
に、ノズルースキマー機構を用いることが好まし
い場合には、スペクトロメータの正しい動作には
高過ぎる状態になりやすい。追加の静電レンズを
第2および第3の領域に設け、質量スペクトロメ
ータへのイオンの伝達を最適にすることもでき
る。
マグネテイツクセクター質量スペクトロメータ
を用いるべき場合は、イオンが低運動エネルギー
で第2室へ放出された後、必要なエネルギーに再
加速することの可能な充分な電位エネルギーを有
するため、イオエレクトロスプレー源の入口毛細
管は、少なくともスペクトロメータにより要求さ
れる加速電圧と同等の電位に維持されねばならな
い。再加速は、米国特許第4121099号に記載され
ている如く、好ましくはオリフイスの付近の第2
の室に適当な静電レンズシステムを配置すること
によつて行なうことができる。しかし、より好ま
しくは、米国特許第486642号に記載された方法が
用いられる。この出願は、マグネテイツクセクタ
ー質量スペクロメータが用いられる場合において
も入口毛細管を大地電位で使用できる手段を開示
している。これを用いることにより、エレクトロ
スプレーで形成されるイオンのエネルギーを質量
スペクトロメータで必要とされる値に調節するた
めの有効なレンズシステムの構造が簡易化でき
る。
以下、添付の図面に示す実施例に基づいて本発
明をより詳細に説明する。
第1図においては、エレクトロスプレー源それ
自身は、プレート1に取付られ、該プレートは、
フランジ3から突出する管2の端部に保持されて
いる。プレート1は、エレクトロスプレー室の第
一の導電壁であり、フイールド集中手段として働
く円錐台5に小オリフイス4を有している。ガス
密のエレクトロスプレー室は、四つのシリンダ
6,7,8,9と大まかに内面を形成する外側に
フランジ付きの円筒電極11,12,13,14
により構成され、これらは皆絶縁部材10によつ
てプレート1に取付けられている。シリンダ6〜
9は、PTFEの如き電気的絶縁材によつて作ら
れ、導電電極11〜14は、互いに絶縁されてい
る。あるいは電極は、絶縁ワツシヤと保持手段に
よつて一体的に結合されてもよく、シリンダ6〜
9は不要となる。エレクトロスプレー毛細管15
は、ガス密継手によつて端の電極14に嵌合され
る。「O」リングが、エレクトロスプレー室をガ
ス密に維持するために種々の部品周に配置され
る。
不活性ガス流が、パイプ16に導入され、集中
手段5と有孔ダイヤフラム17間の室の前部に放
出される。ダイヤフラム17は、シリンダ6と7
の間に支持されている。不活性ガス流は、フイー
ルド集中手段5の外面と板17の孔に導かれて、
エレクトロスプレー室内を毛細管15からの流れ
とは反対方向へ流れて、大気圧と通じる管18を
介して流れ、これによつてエレクトロスプレー室
内の圧力を大気圧かやや大気圧より高く維持す
る。
エレクトロスプレー室を支持するフランジ3
は、絶縁手段20によつて真空ハウジング19に
取付けられており、真空ポンプが孔21に取付け
られる。このポンプは、約1000.s-1の速度を
有する拡散ポンプであり、オリフイス4を流れる
ガスの存在下で10-3トル以下にハウジング19の
圧力を維持することのできるポンプならば、如何
なるポンプでもよい。フランジ3は、ハウジング
19から絶縁されており、従つてハウジング19
がアース電位にあるときに、プレート1およびフ
イールド集中手段5に種々の電位を与えることが
できる。
オリフイス23を有する円錐形のスキマー22
が、真空ハウジング26の一部を形成しているフ
ランジ24上に配されたハウジング19の端壁上
に位置している。第2のスキマー22を保持する
プレートは、絶縁材25によりフランジ24から
絶縁されており、フランジ間の全てのジヨイント
は、真空密に形成されている。ハウジング26
は、拡散ポンプあるいはターボモレキヤラーポン
プの如き高真空ポンプにより孔27からポンピン
グされ、10-4トル程度の、好ましくは10-5トルの
圧力がハウジング26内に維持される。一連の静
電レンズ要素28が、オリフイス23から質量ス
ペクトロメータ29へ入るイオンビームを集束す
るように働き、この場合、これは四重極質量フイ
ルタである。
上述の説明および第1図において、真空シール
およびフランジの構成の詳細ならびにこれらを一
体的に取付ける手段、さらに必要な電気的絶縁手
段は、省略されている。これらの構成は、真空シ
ステムにおいては標準の構成であり、従来周知だ
からである。
エレクトロスプレー毛細管アセンブリ15は、
第2図に詳細が示されている。ニードル30は、
良好な導電体であり、化学的に不活性であるべき
であり、ステンレス鋼製であることが好ましい。
先端31は急勾配の側面を有する鋭い円錐状に形
成される場合に最適な結果が得られる。この内径
は、0.025mm〜0.100mm内であることが望ましく、
外径は、機械的な剛性を維持するため充分大きく
あるべきである。皮下注射針が、ニードル30と
して使える。ニードルの端部は、ワイヤ32によ
り通電することによつて加熱でき、このワイヤは
点33で先端付近に銀ハンダ付けされる。毛細管の
加熱は、上述した如くエレクトロスプレーの安定
性を改善する。毛細管の先端付近への酸素あるい
は他の電子掃去ガスの追加は、エレクトロスプレ
ー室内でのアーク発生(負のイオンモードでは特
に問題となる)の可能性を少なくすることがわか
つた。酸素は、端の開いた大径の管34内にニー
ドル30を囲い、側枝35から酸素を供給するこ
とによつて補給される。加熱あるいは酸素は本質
的なものではないので、これらは必要ならば省略
することもできる。
毛細管アセンブリ15は、継手によつてエレク
トロスプレー室の端部電極14に保持され、この
室のプレート1に対して高電圧が維持される。プ
レート1は、ハウジング19から絶縁されたフラ
ンジ3上の管2に支持されており、従つて比較的
低い電圧を印加される静電集束酸素として使用で
きる。電極11,12および13は、前述した如
くエレクトロスプレー室の内面を形成し、種々の
異なる電位が、エレクトロスプレープロセスを最
適なものとするために電極に与えられる。電極間
のギヤツプは、できるだけ小さく保持されて、室
の壁が最大限に導電性を有するようになし、さも
なければエレクトロスプレーを不安定なものとす
る壁の絶縁部分の電気的チヤージの形成を最小に
する。
本発明の要求するところに従つて、適切に加熱
された不活性ガスが、パイプ16からプレート1
と有孔ダイヤフラム17の間の空間に導かれ、こ
のダイヤフラムは集束電極として働く。ダイヤフ
ラム17は、毛細管からの流れに抗してガス流を
導くように働き、エレクトロスプレージエツトが
通過する大きな孔を中心に有している。ダイヤフ
ラムは、毛細管15の端部とプレート1の中間に
位置している。エレクトロスプレー室内の全ての
電極の表面と端部は、スパークの可能性を最小限
にするためによく研磨されているべきである。上
述した如くエレクトロスプレー室の壁を多くの区
画に分割することは重要ではなく、多くの場合、
より少ない電極を用いることによつて充分な結果
が得られる。例えば、電極12と13は、一体的
に結合することができ、あるいはワンピースにす
ることができ、また電極11とダイヤフラム17
のみにすることもできる。
正のイオンを形成するためには、毛細管15
は、プレート1に対して高い正の電位に保たれ、
他の電極は、適切な結果を得るために中間の電位
に保たれる。負のイオンは、電極の全ての極性を
変えることによつて形成することができる。
毛細管とプレートとの間の電位差に応じて二つ
のモードのエレクトロスプレーが存在することが
わかつた。これが、3〜6KVの間にあるときは、
「低電圧」モードが観察され、試料のイオン化は、
試料の分裂の殆んど生じない非常に穏かなものと
なる。電位差が、6KVより大きいときは、コロ
ナ放電が室内に形成され、イオン化はより活発に
行なわれて、試料イオンのある程度の分裂を生じ
る。通常イオン源は、最小分裂で最大感度を得る
ため「低電圧」モードの上端で作動される。しか
しながら、「高電圧」モードでの使用は、例えば
スペクトル判読を助けるために幾分かの分裂が望
ましい場合には可能である。エレクトロスプレー
は、ある幾何学的配置と電位の下でのみ安定して
いる。最良の結果は、集中手段5内のオリフイス
4と毛細管が1.5cm離れているとき得られるが、
最適の距離は、電位、流速、溶液の組成および不
活性ガス流によつて定まる。この距離を可変にし
ておくと好都合である。いかなる場合において
も、エレクトロスプレー室の直径は、毛細管と端
部プレートとの間の距離の少なくとも2倍以上必
要であるが、室が大き過ぎると、必要な不活性ガ
スの量が多くなり過ぎる。
集束電極に与えられる電圧は、イオン発生が最
適となるように調節され、安定なエレクトロスプ
レーを確保するようにされる。正イオン発生のた
めの条件は、V14,V15=+6KV;V12,V13=+
1.5KV;V17,V11=+1.0KV;V1,V5=+100V
であつて、Vの次に付されている数字は、第1図
の電極を示し、電圧は、アース電位にあるハウジ
ング19に対する電圧である。
安定したエレクトロスプレーが行なわれる条件
は、前述した如く、通電により毛細管を加熱する
ことによつて拡大できる。第3図は、ニードル3
0の先端31から出るエレクトロスプレージエツ
トを示す。このジエツトは、点38に対して距離
36を隔てる小さな円錐の液体37から成る。真
のエレクトロスプレージエツト39は、図示の如
く点38からスタートする。毛細管の加熱が距離
36を短かくし、その結果、毛細管の内径や流速
等の広い範囲にわたつて安定なジエツトを形成す
ると考えられる。非常に小径の毛細管を使用する
とより大きなイオン流が生じ、プロセスの全体の
効率を改善する。しかしながら、試料の或る程度
の熱的な劣化が、毛細管の加熱によつて生じる。
良好なエレクトロスプレーを達成させようとす
るときは、溶液の組成と流速にある制限が生じ
る。毎分1〜100マイクロリツトルの流速が使用
できるが、最良の結果は、最も遅い速度で得られ
る。溶媒は、使用する試料について電子あるいは
陽子親和力を有するものでなければならず、極性
を有し、好ましくは試料の他にイオン性溶質を含
むべきである。これらの要求は、液体クロマトグ
ラフー質量スペクトロメータインターフエースと
して用いられたとき、特に、他の大部分の形態の
LC−MSインターフエースとは対照的にバツフア
の如き追加の溶解塩を溶媒が含むとき、エレクト
ロスプレー源が、水あるいはメタノールの如き極
性の高い溶剤を用いて良好に動作することを意味
している。
エレクトロスプレー源に導入される不活性ガス
は、窒素、ヘリウムあるいはアルゴン等の純粋な
ガスであることが好ましい。二酸化炭素の如き凝
縮可能なガスは、前述した如く良い結果を与えな
い。イオンの脱溶媒和の程度は、ガスの流速とそ
の温度を調節することによつて変えられる。通
常、効果的な脱溶媒和を達成するために加熱する
ことが必要であり、例えば60℃に加熱される。特
定の脱溶媒和のために必要な流速は、もちろん液
体の流れに依存するが、例えば、200at.c.c..s-1
の流れが、完全な脱溶媒和のために、60℃の温度
において毎分10マイクロリツトルの液体の流速に
対して使用される。しかしながら、50〜500at.
c.c..s-1の流速と25℃〜100℃の温度が使用可能で
ある。
エレクトロスプレープロセスで生じたイオン
が、フイールド集中手段5のオリフイス4を通つ
てハウジング19内の減圧領域内へ移る。この減
圧領域では、圧力は、孔21に接続された機械的
真空ポンプによつて10-2〜10-3トルに維持され
る。この領域での圧力は、ある程度の分子衝突が
生じそれによつて脱溶媒和効率が改善されるよ
う、余り下げられ過ぎてはならない。プレート1
に加えられる電位は、イオンの最適の伝達が得ら
れるように調節される。必要あれば、静電レンズ
要素をオリフイス4背後に追加して、イオンビー
ムをさらに集束するようにしてもよい。あるい
は、前述した如くイオンを他の運動エネルギー値
まで加速するための手段をこの領域に設けてもよ
い。
集束されたイオンビームは、スキマー23のオ
リフイスを通過して、質量スペクトロメータ29
を含む高真空領域へ入る。イオンを再加速する手
段が設けられないときは、これは、四極子アナラ
イザの如き非常に低エネルギーのイオンを受ける
ことのできる質量フイルタでなければならない。
スキマーを支持するプレート22上の電位は、イ
オンビームの集束を補助するために可変にされ、
追加の静電レンズ28が設けられて、スペクトロ
メータへのイオンの伝達効率を最大にしている。
特に、四極子アナライザに対しては、所定の条件
に対して、プレート22とレンズ28の第1の要
素は、約+25Vに維持される。この電位は、イオ
ンがスペクトロメータに入るエネルギーを決定す
る。第2のスキマーが、イオンの効率的な移動を
維持しながら質量スペクトロメータの領域での高
真空の維持を可能ならしめるように設けられてい
る。この種の装置は周知である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるエレクトロスプレーイ
オン源の単純化した断面図、第2図は、第1図に
示すイオン源と共に用いるのに適するエレクトロ
スプレー入口毛細管の詳細図、そして第3図は、
エレクトロスプレー状態にある毛細管の先端を出
る液体ジエツトを示す図である。 1……プレート、2……管、3……フランジ、
4……オリフイス、6,7,8,9……シリン
ダ、11,12,13,14……電極、15……
毛細管、16……管、17……ダイヤフラム、1
9……真空ハウジング、22,23……スキマ
ー、26……室、28……レンズ要素、29……
質量スペクトロメータ、30……ニードル、31
……先端、37……液体、39……ジエツト。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 溶液中に溶解した試料の質量スペクトル分析
    用イオンをエレクトロスプレーイオン化により形
    成する方法において、毛細管30の端部31から
    離れかつ対向して配置された導電壁1に対して毛
    細管を高電圧に維持しつつ該毛細管内に前記溶液
    を流して、大気圧あるいはそれ以上の圧力に維持
    された第1の領域に流入させ、エレクトロスプレ
    ーの方向に対向して前記領域内に不活性ガスを流
    し、前記エレクトロスプレーおよび/または前記
    イオンの少なくとも一部を前記壁1のオリフイス
    4から減圧された第2の領域へ流すことを特徴と
    する方法。 2 前記第2の領域へ流入する蒸気およびイオン
    が、その後、前記エレクトロスプレーで発生され
    たイオンの質量スペクトル分析に先立つて一回あ
    るいはそれ以上の減圧、集束あるいは加速作用に
    供せられることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の方法。 3 不活性ガスの流速が、前記イオンの脱溶媒和
    の程度を制御するために50〜500at.c.c..s-1の間
    で変化されることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項または第2項記載の方法。 4 前記不活性ガスが、前記第1の領域へ流入す
    る前に25℃〜100℃の間の温度に加熱されること
    を特徴とする特許請求の範囲第1項〜第3項のい
    ずれか1項記載の方法。 5 電子掃去ガスあるいは蒸気が、前記不活性ガ
    スに加えて前記毛細管30の端部31に近い前記
    第1の領域に導入されることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項記載の方
    法。 6 前記毛細管30が加熱されることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれか1項
    記載の方法。 7 溶液中に溶解した試料の質量スペクトル分析
    用イオンをエレクトロスプレーイオン化により形
    成する装置において、前記溶液を第1の室内に流
    入させる毛細管30と、毛細管の端部から離れか
    つこれに対向して配置された少なくとも導電壁1
    に対して前記毛細管を高電圧に維持し前記溶液の
    エレクトロスプレーを形成する手段と、前記第1
    の室内に前記毛細管からの前記溶液の流れにほぼ
    反した方向に不活性ガスを導入する手段と、大気
    圧あるいはそれ以上の圧力に前記第1の室を維持
    する通気手段18と、前記毛細管30の軸と整合
    し減圧を維持する手段を備える第2の室に接続す
    る前記導電壁1中のオリフイス4とからなり、前
    記エレクトロスプレーで生じたイオンの少なくと
    も一部がオリフイス4を通過するようにしたこと
    を特徴とする装置。 8 質量分析のために前記オリフイス4からのイ
    オンビームを作る一つ以上の手段を有し、該手段
    が、追加の減圧手段、集束手段およびイオン加速
    手段から選択されることを特徴とする特許請求の
    範囲第7項記載の装置。 9 前記第1の室へ不活性ガスを導入する前記手
    段が、前記導電壁1に近い前記室内に入る少なく
    とも一本のパイプ16からなり、このパイプ16
    の出口オリフイスが、前記毛細管30からの前記
    溶液の流れにほぼ反する前記不活性ガスの流れを
    生じさせるように配置されていることを特徴とす
    る特許請求の範囲第7項または第8項記載の装
    置。 10 前記エレクトロスプレーの少なくとも一部
    が通過することのできる開孔をその中央に有しか
    つ随意に複数の小孔を有する導電性のダイヤフラ
    ム17を備え、前記ダイヤフラム17は前記毛細
    管30の端部と前記導電壁1間の前記第1の室内
    に配置され、 不活性ガスを導入する前記手段が、前記ダイヤ
    フラム17と前記壁1間の前記第1の室に向つて
    開いている少なくとも1本の入口パイプ16を有
    し、前記ダイヤフラムの電位を前記イオンの発生
    に最適でありかつ該イオンの前記導電壁1のオリ
    フイス4の通過に最適となるように選択された電
    位に維持する手段が設けられたことを特徴とする
    特許請求の範囲第7項または第8項記載の装置。 11 前記第1の室への導入前に前記不活性ガス
    を加熱しその温度を制御する手段が設けられたこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第7項〜第10項
    のいずれか1項記載の装置。 12 前記第1の室が、前記毛細管30が通る第
    2の導電壁14を有し、複数の略円筒型の電極1
    2,13,14が、前記第1の導電壁と第2の導
    電壁間で前記毛細管30の軸に沿つて前記第1の
    室内に配置され、前記電極12,13,14が、
    該電極の電位をエレクトロスプレープロセスで生
    じるイオンの数を最大とするような電位に維持す
    る手段を備えることを特徴とする特許請求の範囲
    第7項〜第11項のいずれか1項記載の装置。 13 前記第1の室へのさらなる入口パイプ35
    を有し、その出口オリフイスが前記毛細管30の
    端部に接近するようになし、このさらなる入口パ
    イプを介して電子掃去ガスが導入されるようにし
    たことを特徴とする特許請求の範囲第7項〜第1
    2項のいずれか1項記載の装置。 14 前記毛細管30が加熱手段を備えることを
    特徴とする特許請求の範囲第7項〜第13項のい
    ずれか1項記載の装置。 15 前記導電壁1が、中空の円錐台5を備え、
    該円錐台5の頂部が前記毛細管の端部と対面する
    と共に前記導電壁1のオリフイス4を形成してい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第7項〜第1
    4項記載のいずれか1項記載の装置。
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