JPH04366102A - ポリマー型光重合開始剤、その製法および使用法 - Google Patents

ポリマー型光重合開始剤、その製法および使用法

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JPH04366102A
JPH04366102A JP14172391A JP14172391A JPH04366102A JP H04366102 A JPH04366102 A JP H04366102A JP 14172391 A JP14172391 A JP 14172391A JP 14172391 A JP14172391 A JP 14172391A JP H04366102 A JPH04366102 A JP H04366102A
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polymer
photopolymerization initiator
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light
monomer
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Tsunehisa Ueda
倫久 上田
Akira Nakasuga
章 中壽賀
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な光重合開始剤、
さらに詳しくは、光による開裂点を有する光重合開始剤
部分がポリマー中にグラフトされている新規なポリマー
型光重合開始剤(光反応性ポリマー)、その製法、なら
びに、光重合可能な組成物中でのその使用方法に関する
【0002】また、本発明は、光反応性ポリマーを用い
る共重合体の製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術】耐光性、耐候性、耐油性などに優れてい
るアクリル系ポリマーからなる粘弾性製品として、例え
ば、アクリル系粘着剤、アクリル系粘着テープ、アクリ
ル系粘着シート、両面粘着テープ、発泡体類の粘着加工
製品などが広く知られている。アクリル系粘着剤は、粘
着力、凝集力などの粘着性能、および耐熱性、耐候性な
どの耐老化性能に優れているため、広く使用されている
【0004】一般にアクリル系粘着剤の粘弾性製品製造
において、粘着力と凝集力を制御することが重要とされ
ている。そのため、アクリル系粘着剤は通常2種以上の
モノマー成分からなる共重合体が使用される。主モノマ
ーとしては、ホモポリマーのTg が−50℃以下のア
クリル酸アルキルエステルが使用されるが、それだけで
は、凝集力が不足するので、凝集力を高めるために、コ
モノマーとしてTg の高いモノマー、たとえば、アク
リル酸、メタクリル酸、スチレン、酢酸ビニル等が使用
される。
【0005】しかし、このような共重合体からなるアク
リル系粘着剤は、その組成が同一であっても、共重合の
仕方によって、粘着力・凝集力が大きく異なったものに
なる。
【0006】粘着力を低下させずに凝集力を向上させる
方法としては、ポリマー中へのコモノマーの入り方を制
御して合成されたブロックポリマーを利用する方法があ
る。この方法で凝集力が向上するのは、ブロックポリマ
ーではTg の高いコモノマー部分がミクロ相分離によ
り、結晶部を形成し疑似架橋が生じるためであると考え
られる。ランダムポリマーではこのような作用はない。
【0007】従って、ブロックポリマーを合成すること
が、近年、注目を集めている。ラジカル重合でブロック
ポリマーを合成する方法としては、末端に重合可能な二
重結合を有するポリマー(マクロモノマー)を使用する
方法(マクロモノマー法)や、直鎖ポリマーの側鎖に過
酸化結合を有するポリマー型開始剤を使用する方法(ポ
リマー開始剤法)や、成長ラジカルを再生できる化合物
を前駆体ポリマーとして使用する方法(イニファタ法)
がある。
【0008】これらの方法では、すべて、主モノマーあ
るいはコモノマーのいずれかを重合して合成した反応性
のポリマーを、別種モノマー中に混合することによって
ブロックポリマーを合成している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
合成方法のうち、イニファタ法以外の2つの方法では、
ブロックポリマー合成に先立ち、反応性のポリマーを別
途合成し一旦単離しなければならない。すなわち、マク
ロモノマー法では、アニオン重合等でポリマーを合成し
てから、そのポリマーの末端に二重結合を導入する。ポ
リマー開始剤法では、たとえば、メタクリル酸エステル
側鎖に高温でしかラジカルを発生させないような比較的
安定な過酸化物構造を有するモノマーと汎用モノマーと
の低温でラジカルを発生させる開始剤を用いるラジカル
共重合により、ポリマー側鎖に高温でラジカルを発生す
るような過酸化物の開始剤部分を導入する。
【0010】一方、イニファタ法では、生成する反応性
ポリマーを単離する必要はない。しかし、使用するラジ
カル重合開始剤が成長ラジカルを再生できる化合物であ
るため、連鎖移動が起こる可能性がある。さらに、前記
ラジカル重合開始剤が1次ラジカル停止性を有するため
、通常のラジカル重合よりも反応が遅くなる傾向がある
【0011】従って、本発明の目的は、ブロックポリマ
ーを合成することが可能なポリマー型光重合開始剤(ま
た、ブロックポリマーを合成する際に使用する反応性ポ
リマーを別途合成し一旦単離することが必要でないよう
な反応性を有するポリマー型光重合開始剤)、ならびに
その製法を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、該ポリマー型光重合
開始剤を用いた高分子製品とその製造方法を提供するこ
とにある。
【0013】本発明者は、前記従来技術の有する問題点
を解決するために鋭意研究した結果、1分子中に光によ
る開裂点を2ケ所以上有する光重合開始剤を用い、光ラ
ジカル重合することにより、光による開裂点が少なくと
も1ケ所以上ポリマー中にグラフトされている新規なポ
リマー型光重合開始剤(光反応性ポリマー)が生成する
こと、そして、その光反応性ポリマーを用いることによ
り、ブロックポリマーを合成することが可能なことを見
出だし、その知見に基づいて本発明を完成するに至った
【0014】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、一般式[1]
【0015】
【化5】
【0016】(式[1] 中、[  ]は1つの結合単
位を示し、m,nはそれぞれ1〜10の整数であり、m
+nは2〜11である。結合単位[ ]m と[  ]
n の配列の仕方は任意である。P1 は光により開裂
する部分を有する有機基であり、PR は重量平均分子
量が2000から200万のポリマー鎖であり、R1 
はP1 またはPR を結合しかつ隣の結合単位中のR
1 と結合し得る原子団からなる3価の連結基を意味す
る)で表されるポリマー型光重合開始剤が提供せられる
【0017】また、本発明によれば、上記ポリマー型光
重合開始剤は、ビニル系モノマーと一般式[2]
【00
18】
【化6】
【0019】(式[2] 中、[  ]は1つの結合単
位を示し、m+nは2〜11の整数である。P1 は光
により開裂する部分を有する有機基であり、R1 はP
1を結合しかつ隣の結合単位中のR1 と結合し得る原
子団からなる3価の連結基を意味する)で表される光重
合開始剤からなる光重合性組成物に、光を照射すること
を特徴とする製造方法により提供せられる。
【0020】また、本発明によれば、上記ポリマー型光
重合開始剤を光重合可能な材料中で、光重合開始剤とし
て使用する方法が提供せられる。
【0021】以下、本発明の構成要素について詳述する
【0022】(ポリマー型光重合開始剤)本発明の一般
式[1] で表されるポリマー型光重合開始剤は、光に
よる開裂点が少なくとも1ケ所以上ポリマー中にグラフ
トされているため、ラジカル重合開始機能を有し、前記
ポリマーを構成しているモノマーとは別種のモノマー中
でブロックポリマーを合成することを可能にした。
【0023】本発明のポリマー型光重合開始剤を示す一
般式[1] の定義に関して説明する。
【0024】P1 は光により開裂する部分を有する有
機基であり、光により開裂する部分とは、つぎに挙げる
ような開始剤の基本構造(基本骨格)を示すものである
。 すなわち、P1 で示される有機基の構造には、次に挙
げるような開始剤の基本構造を含む。:4−(2−ヒド
ロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロ
ピル)ケトン[ダロキュアー2959:メルク社製]、
α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチルアセトフェノン[
ダロキュアー1173:メルク社製]などのアセトフェ
ノン系開始剤、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン
イソプロピルエーテルなどのベンゾインエーテル系開始
剤;ベンジルジメチルケタールなどのケタール系開始剤
;その他、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィンオキシ
ド、アシルホスフォナート。
【0025】PR は重量平均分子量が2000から2
00万のポリマー鎖であり、  PR ビニル系モノマ
ーを重合し、ポリマーにしたものである。ビニル系モノ
マーとしては、例えば、スチレン、アクリル酸、メタク
リル酸、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、N−置換アクリルアミド、アクリル酸エス
テル(ヒドロキシエチルアクリレートなど)、N−ビニ
ルピロリドン、マレイン酸、イタコン酸、N−メチロー
ルアクリルアミド、メタクリル酸アルキルエステル(ヒ
ドロキシエチルメタクリレートなど)などを挙げること
ができる。詳しくは、前記P1 の開裂型の光重合開始
剤部分が光開裂した開始剤ラジカル切片を末端としてポ
リマー成長が開始したポリマー鎖である。なお、本発明
のポリマー型光重合開始剤を用いて合成するブロックポ
リマーにどのような機能を持たせるかによって、上述の
ビニル系モノマーを適切に選択しなければならない。
【0026】R1 はP1 またはPR を結合しかつ
隣の結合単位中のR1 と結合し得る原子団からなる3
価の連結基であり、例えば、置換または非置換の、直鎖
状または分枝状の脂肪族系の3価連結基、置換または非
置換の、芳香族系の3価連結基、もしくは、(メタ)ア
クリロイル基などである。
【0027】上記脂肪族系の3価連結基の例としては、
などの式で表わされる基がある。
【0028】上記芳香族系の3価連結基の例としては、
などがある。
【0029】本発明のポリマー型光重合開始剤の好適な
ものは、下記の化学式で表わされる化合物である。但し
、本発明の開始剤はこれらに限定されるものではない。
【0030】
【化7】
【0031】式中、[  ]は1つの結合単位を示し、
m,nはそれぞれ1〜10の整数であり、m+nは2〜
11である。結合単位[  ]m と[  ]n の配
列の仕方は任意である。R2 は重量平均分子量が20
00から200万のアクリル酸アルキルエステルを主成
分とするビニル系モノマーの重合物である。
【0032】
【化8】
【0033】式中、[  ]は1つの結合単位を示し、
m,nはそれぞれ1〜10の整数であり、m+nは2〜
11である。結合単位[  ]m と[  ]n の配
列の仕方は任意である。R2 は重量平均分子量が20
00から200万のアクリル酸アルキルエステルを主成
分とするビニル系モノマーの重合物である。
【0034】(ポリマー型光重合開始剤の合成法)一般
式[1] で表わされるポリマー型光重合開始剤は、ビ
ニル系モノマーと一般式[2] で表される光重合開始
剤からなる光重合性組成物に、光を照射することにより
提供せられる。
【0035】本発明で使用するビニル系モノマー成分と
しては、一般に、以下に示すアクリレート系モノマー、
または、その他のビニル系モノマーの中から1種が用い
られる。ただし、合成しようとするポリマー型光重合開
始剤の目的に応じて、これらを2種以上組合せて用いる
ことも可能である。
【0036】アクリレート系モノマー アクリレート系モノマーとしては、アルキル基の炭素数
が1〜14、好ましくは4〜12のアクリル酸アルキル
エステルまたはメタクリル酸アルキルエステルが用いら
れる。これらアクリレート系モノマーの具体例としては
、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸
2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル
、(メタ)アクリル酸イソノニルなどを挙げることがで
きる。
【0037】上記アクリル酸アルキルエステルのホモポ
リマーのガラス転移温度Tg は、ほとんどすべてが1
0℃以下である。
【0038】その他のビニル系モノマーアクリレート系
モノマー以外のその他のビニル系モノマーとしては、例
えば、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、ヒドロキシエチルアク
リレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、N−ビニ
ルピロリドン、マレイン酸、イタコン酸などを例示する
ことができる。
【0039】上記ビニル系モノマーのホモポリマーのガ
ラス転移温度Tg は、一般に高く、ほとんどすべてが
10℃以上である。
【0040】また、ガラス転移温度の低い重合体を形成
するビニル系モノマー、例えば、テトラヒドロフルフリ
ルアクリレート、ポリエチレングリコールアクリレート
、ポリプロピレングリコールアクリレート、ふっ素アク
リレート、シリコンアクリレートなどのビニル系モノマ
ーも用いることができる。
【0041】一般式[2] の光重合開始剤本発明の光
重合開始剤を示す一般式[2] の定義に関して説明す
る。
【0042】P1 は光により開裂する部分を有する有
機基であり、R1 はP1 を結合しかつ隣の結合単位
中のR1と結合し得る原子団からなる3価の連結基であ
り、それぞれ、一般式[1] におけるP1 、R1 
と同義である。
【0043】本発明の光重合開始剤としては、特に好適
なものは、下記の化学式で表わされる化合物である。但
し、本発明の開始剤はこれらに限定されるものではない
【0044】
【化9】
【0045】(式中、[ ] は1つの結合単位を示し
、m+nは2〜11の整数である) 化学名:ポリ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4
−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノン]別名:
ポリ[4−(α−ヒドロキシイソブチリル)−α−メチ
ルスチレン](以下、P1と略記する)商品名:ESA
CURE  KIP(fratelli lamber
ti 社製)
【0046】
【化10】
【0047】(式中、[ ] は1つの結合単位を示し
、m+nは2〜11の整数である) 化学名:ポリ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4
−(2−アクリロイロキシエトキシ)フェニル}プロパ
ノン]ZLI−3331(メルク社製)の熱重合物(加
藤清視著「紫外線硬化システム」(1990)120頁
の方法による)(以下、P2と略記する) 製造法 本発明の一般式[1] で表されるポリマー型光重合開
始剤は、一般式[2] で表される光重合開始剤を、上
記ビニル系モノマーと混合し、以下のようにして合成す
ることができる。
【0048】一般式[2] の光重合開始剤を、上記ビ
ニル系モノマーに対して0.001wt%〜5wt%、
好ましくは、0.1wt%〜2wt%の量で、溶解また
は分散させて、混合する。
【0049】この場合、式[2] の光重合開始剤の量
は、多すぎてはならない。多すぎた場合は、式[1] 
のポリマー型光重合開始剤が生成しても、なお、未反応
の式[2] の光重合開始剤が残存し、この残存した式
[2] の光重合開始剤を取り除かない限りは、ポリマ
ー型光重合開始剤の性能が十分には発現され得ないから
である。
【0050】また、この混合の際、ラジカル重合を著し
く阻害することのない溶剤(たとえば、酢酸エチルなど
)を加えてもよい。この場合は、ポリマー型光重合開始
剤が生成した後、加熱乾燥、減圧乾燥などにより、脱溶
剤を行なう。
【0051】さらに、この混合の際、ポリマー型光重合
開始剤のポリマー鎖長(すなわち、分子量)を調整する
ために、鎖長調整剤(たとえば、ラウリルメルカプタン
など)を上記のようにして得た配合物に対して1wt%
以下の量、加えることもできる。ただし、加える量が多
くなると、ポリマー型光重合開始剤の性能が発現されな
くなるので注意が必要である。
【0052】上記のようにして得た配合物に、窒素ガス
パージしたり、酸素除去剤(フェニルジイソデシルホス
ファイト、トリイソデシルホスファイトオクタン酸第一
錫など)を使用したりして、脱酸素を行なう。その後、
光(紫外線)照射を行ない、重合を開始させる。
【0053】光源としては、本発明の開始剤の光吸収が
ある範囲(250〜400nm)の光、好ましくは、3
65nm付近の光を放射する光源が使用される。具体例
としては、ケミカルランプ、ブラックライトランプ(東
芝電材の商品名)、低圧、高圧、超高圧水銀ランプ、メ
タルハライドランプ、マイクロウェーブ励起水銀ランプ
などがある。これらのうち、前二つのランプは比較的低
い光強度を得るために用いられ、後五つのランプは比較
的高い光強度を得るのに用いられる。
【0054】光強度は、被照射体までの距離や電圧の調
整によって、一般に、0.05〜300mW/cm2 
程度とし、照射時間は0.3〜5分程度とするのが好ま
しい。
【0055】光照射において、モノマーが少なくなった
状態で光を長く照射し続けると、ゲル化が起こるので注
意が必要である。
【0056】ポリマー型光重合開始剤のポリマー鎖長(
すなわち、分子量)は、式[2] の光重合開始剤の量
、ランプ強度、上記鎖長調整剤で調整される。
【0057】重合後に、ポリマー型光重合開始剤を含む
粗組成物を、加熱乾燥、減圧乾燥して、未反応モノマー
や、溶剤を加えた場合はその溶剤を取り除く。さらに、
精製を行なう場合、未反応モノマーを加熱乾燥、減圧乾
燥では取り除けない場合や、未反応の式[2] の開始
剤が残存した場合には、溶媒の極性の違いを利用した再
沈や、カラム分取を行なう。
【0058】(ポリマー型光重合開始剤の使用法)本発
明のポリマー型光重合開始剤は、光重合可能な材料中で
、光重合開始剤として利用することができ、ブロックポ
リマーを合成することが可能である。
【0059】光重合可能な材料とは、(ポリマー型光重
合開始剤の合成法)の項で述べたビニル系モノマーのこ
とである。
【0060】本発明の式[1] のポリマー型光重合開
始剤を、上記ビニル系モノマーに対して1wt%〜10
0wt%、好ましくは、10wt%〜50wt%の量で
、溶解または分散させて、反応性組成物を作る。
【0061】目的とするポリマー(ブロックポリマー)
の機能に応じて、用いる上記ビニル系モノマーを、その
ホモポリマーのTg 等を勘案して、適切に選択しなけ
ればならない。
【0062】また、目的とするポリマーの分子量に応じ
て、ポリマー型光重合開始剤中の開始剤部分の量を考え
た上で、ポリマー型光重合開始剤の量を、適切に決定し
なければならない。
【0063】また、ラジカル重合を著しく阻害すること
のない溶剤(たとえば、酢酸エチルなど)を加えてもよ
い。
【0064】さらに、目的とするポリマーの分子量を調
整するために、鎖長調整剤(たとえば、ラウリルメルカ
プタンなど)を上記のようにして得た反応性組成物に対
して1wt%以下の量、加えることもできる。
【0065】上記のようにして得た組成物に、窒素ガス
パージしたり、酸素除去剤(フェニルジイソデシルホス
ファイト、トリイソデシルホスファイトオクタン酸第一
錫など)を使用したりして、脱酸素を行なう。その後、
光(紫外線)照射を行ない、重合を開始させる。
【0066】光源としては、本発明の開始剤の光吸収が
ある範囲(250〜400nm)の光、好ましくは、3
65nm付近の光を放射する光源が使用される。具体例
としては、ケミカルランプ、ブラックライトランプ(東
芝電材の商品名)、低圧、高圧、超高圧水銀ランプ、メ
タルハライドランプ、マイクロウェーブ励起水銀ランプ
などがある。これらのうち、前二つのランプは比較的低
い光強度を得るために用いられ、後五つのランプは比較
的高い光強度を得るのに用いられる。
【0067】光強度は、被照射体までの距離や電圧の調
整によって、一般に、5〜300mW/cm2 程度と
し、ポリマー型光重合開始剤の合成の場合よりも、一般
に高めにする。
【0068】目的とするポリマーの分子量の調整は、ポ
リマー型光重合開始剤中の開始剤部分の量、ランプ強度
、上記鎖長調整剤で調整され得る。
【0069】重合後に、ポリマー型光重合開始剤を含む
粗組成物を、加熱乾燥、減圧乾燥して、未反応モノマー
や、溶剤を加えた場合はその溶剤を取り除く。さらに、
精製を行なう場合、未反応モノマーを加熱乾燥、減圧乾
燥では取り除けない場合には、溶媒の極性の違いを利用
した再沈や、カラム分取を行なう。
【0070】また、ポリマー型光重合開始剤を溶剤中で
合成した場合、最初に添加したモノマー(すなわち、ポ
リマー型光重合開始剤の合成に用いたモノマー)の大部
分が消失すれば、そのまま、別種モノマー(すなわち、
ポリマー型光重合開始剤を開始剤として使用する際のモ
ノマー)を添加することもできる。この場合、モノマー
が少なくなった状態で光を長く照射し続けると、ゲル化
が起こるので注意が必要である。
【0071】
【作用】本発明において、1分子中に光による開裂点を
2ケ所以上有する光重合開始剤を用い、光ラジカル重合
することにより、光による開裂点が少なくとも1ケ所以
上ポリマー中にグラフトされている新規なポリマー型光
重合開始剤(光反応性ポリマー)が生成し、そして、そ
の光反応性ポリマーを用いることにより、ブロックポリ
マーを合成することが可能となる。
【0072】このように、通常の光ラジカル重合で、上
記のポリマー型光重合開始剤(光反応性ポリマー)が生
成する機構、そして、その光反応性ポリマーを用いると
ブロックポリマーの合成が可能となる理由は、必ずしも
明らかではないが、以下のように推測される。
【0073】開裂点を2ケ所以上有する光重合開始剤に
光が当たると、その内の1カ所で、まず開裂が起こり、
そこで発生した開始剤ラジカルを起点としてモノマーが
反応しポリマーが成長する。結果として、末端に開始剤
部分を持ったポリマーが生成する。(アクリル系では、
ポリマーラジカルどうしの再結合による停止反応が多く
起こるため、両末端に開始剤部分を持ったポリマーが生
成すると考えられる。)このような開始剤部分は、まだ
開裂することが可能なラジカル発生点(開裂点)を持っ
ている。
【0074】しかし、そのようなポリマーに取り込まれ
た開始剤は、取り込まれていない開始剤に比べ、モビリ
ティ(易動性)が小さいため、モノマーが少なくなるま
で、反応性に乏しいと考えられる。すなわち、モノマー
が少なくなるまでは、そのような開裂点を2ケ所以上有
する光重合開始剤は、単に通常の単官能開始剤としての
挙動を示す。このようにして、光による開裂点が少なく
とも1ケ所以上ポリマー中にグラフトされているポリマ
ー型光重合開始剤(光反応性ポリマー)が生成するもの
と推測される。
【0075】ところが、モノマーがなくなると、光反応
性ポリマーは末端に開裂可能な開始剤部分を持っている
ため、さらにこれに光を照射し続けると、そこで開裂が
起こり、ラジカルが発生する。そして、別種モノマーが
存在すると、ラジカルは別種モノマーと反応しラジカル
重合が起きると考えられる。
【0076】片末端に開裂可能な開始剤部分を持ってい
る光反応性ポリマーからは、いわゆるAB型ブロックコ
ポリマーが得られ、両末端に開裂可能な開始剤部分を持
っている光反応性ポリマーからは、いわゆるABA型ブ
ロックコポリマーが得られと考えられる。
【0077】このようにして、光反応性ポリマーを用い
るとブロックポリマーの合成が可能となるものと考えら
れる。
【0078】
【実施例】以下、本発明について、実施例を挙げて具体
的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例のみに
限定されるものではない。
【0079】[実施例1]ブチルアクリレート100重
量部に、化学式[4]で表される光重合開始剤(商品名
:ESACURE  KIP、ただし、多量化度nが平
均で6である混合物)0.45重量部を添加し、撹拌し
て均一に混合した光重合性組成物を製造した。
【0080】得られた光重合性組成物を窒素ガスでパー
ジして溶存酸素を除去してから、酸素濃度200ppm
 以下(0.02%)のイナートボックス内にある容器
に、厚さが5mmになるように入れた。次いで、これに
超高圧水銀ランプを用いて、光強度100mW/cm2
 (波長365nm中心)で5分光照射した。そのとき
の残存モノマーは、0.3wt%以下であった(ガスク
ロマトグラフィーによる)。このようにして、ポリマー
型光重合開始剤を得た。
【0081】このポリマー型光重合開始剤を1wt%に
なるようにテトラヒドロフランに溶解後24時間放置し
、不溶物を取り除いた試料溶液を、ゲル透過クロマトグ
ラフィー(GPC)により、標準ポリスチレンを基準と
して、可視紫外検出計(254nm) 、および、屈折
率検出計を用いて測定した。
【0082】屈折率検出計の測定より得た溶出曲線から
、このポリマー型光重合開始剤の重量平均分子量は39
万であった。
【0083】また、可視紫外検出計、および、屈折率検
出計の溶出曲線は感度の違いを除くとほぼ同一(ポリマ
ー部分に関して)であり、その比較から、化学式[4]
 で表される光重合開始剤がポリマー中に取り込まれて
いることがわかった。また、[4]の残存量も、かなり
少なくなっていることがわかった。
【0084】このポリマー型光重合開始剤に、さらに、
光強度100mW/cm2 で20分光照射したところ
、ゲル分率が、50%以上となった。この事実からも、
式[5] の光重合開始剤がポリマー中に取り込まれて
いることがわかる。
【0085】[実施例2]実施例1で得たポリマー型光
重合開始剤10重量部とベンジルアクリレート80重量
部を撹拌して均一に混合した光重合性組成物を製造した
。剥離剤で処理した透明ポリエステルフィルム(PET
38ミクロン)上にのせ、1mmの厚みになるようにス
ペーサーを置き、その平面を同じポリエステルフィルム
でカバーした。次いで、これに超高圧水銀ランプを用い
て、光強度100mW/cm2 (波長365nm中心
)で30分光照射し、その後、減圧乾燥によって、未反
応モノマーを除いた。白く濁った相分離構造を有するポ
リマーが約70重量部得られた。
【0086】
【発明の効果】本発明によると、1分子中に光による開
裂点を2ケ所以上有する光重合開始剤を用い、光ラジカ
ル重合することにより、光による開裂点が少なくとも1
ケ所以上ポリマー中にグラフトされている新規なポリマ
ー型光重合開始剤(光反応性ポリマー)が生成し、そし
て、その光反応性ポリマーを用いるとブロックポリマー
を合成することが可能となる。
【0087】したがって、本書冒頭で述べた従来技術の
問題点、すなわち、ブロックポリマーを合成する際に使
用する反応性ポリマーを別途合成し一旦単離しなければ
ならないという問題点を、本発明により、巧みに解消す
ることができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式[1] で表されるポリマー型
    光重合開始剤。 【化1】 (式[1] 中、[  ]は1つの結合単位を示し、m
    ,nはそれぞれ1〜10の整数であり、m+nは2〜1
    1である。結合単位[  ]m と[  ]n の配列
    の仕方は任意である。P1 は光により開裂する部分を
    有する有機基であり、PR は重量平均分子量が200
    0から200万のポリマー鎖であり、R1 はP1 ま
    たはPR を結合しかつ隣の結合単位中のR1 と結合
    し得る原子団からなる3価の連結基を意味する)
  2. 【請求項2】  ビニル系モノマーと一般式[2] で
    表される光重合開始剤からなる光重合性組成物に、光を
    照射することを特徴とする請求項1記載のポリマー型光
    重合開始剤の製造方法。 【化2】 (式[2] 中、[  ]は1つの結合単位を示し、m
    +nは2〜11の整数である。P1 は光により開裂す
    る部分を有する有機基であり、R1 はP1を結合しか
    つ隣の結合単位中のR1 と結合し得る原子団からなる
    3価の連結基を意味する)
  3. 【請求項3】  一般式[3] で表されるポリマー型
    光重合開始剤。 【化3】 (式[3] 中、[  ]は1つの結合単位を示し、m
    ,nはそれぞれ1〜10の整数であり、m+nは2〜1
    1である。結合単位[  ]m と[  ]n の配列
    の仕方は任意である。R2 は重量平均分子量が200
    0から200万のアクリル酸アルキルエステルを主成分
    とするビニル系モノマーの重合物を意味する)
  4. 【請求項4】  アクリル酸アルキルエステルを主成分
    とするビニル系モノマーと一般式[4] で表される光
    重合開始剤からなる光重合性組成物に、光を照射するこ
    とを特徴とする請求項3記載のポリマー型光重合開始剤
    の製造方法。 【化4】 (式[4] 中、[  ]は1つの結合単位を示し、m
    +nは2〜11の整数である。)
  5. 【請求項5】  請求項1または3記載のポリマー型光
    重合開始剤を光重合可能な材料中で、光重合開始剤とし
    て利用することを特徴とするポリマー型光重合開始剤の
    使用方法。
  6. 【請求項6】  (a)   ラジカル重合可能な不飽
    和結合を有するモノマーと、請求項2記載の一般式[2
    ] または請求項4記載の一般式[4] で表される光
    重合開始剤の中から選択される少なくとも1種の光重合
    開始剤を含む光重合性組成物に光を照射して、前記モノ
    マー成分を重合させた後、(b)   ラジカル重合可
    能な不飽和結合を有する、前記モノマーとは別種のモノ
    マーを添加し、さらに光を照射して重合させることを特
    徴とする共重合体の製造方法。
  7. 【請求項7】  請求項5または6記載の製造方法で得
    られた高分子製品。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1020491A1 (de) * 1996-12-16 2000-07-19 Wacker-Chemie GmbH Strahlungshärtende Zusammensetzungen
JP2002517522A (ja) * 1998-05-29 2002-06-18 チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド 新規な光開始剤及びその応用
US6437015B2 (en) 1996-12-16 2002-08-20 Wacker-Chemie Gmbh Radiation-curing compositions
JP2005154748A (ja) * 2003-10-28 2005-06-16 Dainippon Ink & Chem Inc 紫外線硬化型樹脂組成物及びこれを用いる印刷インキ

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