JPH0440328B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0440328B2 JPH0440328B2 JP54138030A JP13803079A JPH0440328B2 JP H0440328 B2 JPH0440328 B2 JP H0440328B2 JP 54138030 A JP54138030 A JP 54138030A JP 13803079 A JP13803079 A JP 13803079A JP H0440328 B2 JPH0440328 B2 JP H0440328B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dialysis
- carnitine
- patient
- nmol
- dizziness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は腎疾患患者等の透析を行なう必要のあ
る患者における透析による有害作用(副作用)防
止剤、殊にめまい及び頭痛の防止剤に関する。 従来技術とその課題 従来、腎疾患患者等に継続して透析を行なうと
その有害作用として心血管障害、全身衰弱、めま
い、頭痛等が起こることがよく知られている。と
りわけ透析時に心血管障害を起こす患者は透析困
難症とされ原因も不明のままその対策も十分にな
されていないのが現状である。透析患者の心血管
障害の一つである不整脈、心筋梗塞等の治療につ
いては現在β−遮断剤等の投与が行なわれている
がβ−遮断剤自身による副作用が問題となり使用
時に注意を要する欠点があり満足な結果は得られ
ていない。また、透析患者の死因の一つに心筋梗
塞があり、この心筋梗塞は高脂血症が原因といわ
れているため、抗高脂血剤を投与することも試み
られているがその結果も期待されるほどではな
い。 本発明は腎疾患患者等の透析患者に認められる
透析による副作用、殊にめまい及び頭痛を防止可
能な新しい医薬を提供することを目的としてなさ
れたものである。 課題を解決するための手段 上記目的はl−カルニチン及びその生理学的に
許容し得る塩から選ばれる少なくとも1種を有効
成分として含有し、透析患者に経口投与されるこ
とを特徴とする透析患者のめまい・頭痛防止薬に
より達成される。 本発明において有効成分とするカルニチンは、
1905年に、グレヴイツシユ(Gulewitsch)、グリ
ムベルグ(Krimberg)及びクツシヤー
(Kutscher)により、肉エキスから発見された化
合物である。1947年、フラエンケル(Fraenkel)
とルレウエツト(Rlewett)は茶色コメゴミムシ
ダマシの発育に酵母又は肝臓抽出液に含まれてい
る未知物質が必須であることを発見し、これにビ
タミンBTと命名した。その後、1952年にカルタ
ー(Carter)等は上記ビタミンBT活性を有する
結晶を分離し、これがカルニチンと同一物質であ
ることを確認した。カルニチンはヒトから微生物
にいたる広範囲の生物に分布しており、特に筋肉
や膵液中には多量に含まれていることが知られて
いる。また、その生理的、生化学的意義に関して
はフリツツ(Fritz)等による一連の研究が報告
されている[Fritz.I.B.et al.、J.Lipid.Res.、4、
279(1963)]。 カルニチン[(CH3)3N+CH2CH(OH)
CH2COO-]は生体細胞に存在するミトコンドリ
アでの脂肪酸のβ−酸化において活性型脂肪酸で
あるAcyl−CoAのミトコンドリア内への取込み
を促進する。即ち、カルニチンはAcyl−CoAカ
ルニチントランスフエラーゼの作用を介して
Acyl−カルニンチンとかえ、バリヤー
(Barrier)を速やかに通過させて内膜系でのβ−
酸化に関与させ、エネルギーの産生を助けると言
われている。従つてカルニチンはその生理作用を
利用して種々の薬理効果が期待できるが、未だこ
れを実際に透析患者に経口投与して、該患者に見
られる透析による有害作用、殊にめまいや頭痛を
予防及び治療した報告例は皆無である。 本発明は、l−カルニチン又はその生理学的に
許容し得る塩を有効成分とする薬剤が、これを腎
疾患患者等の透析患者に経口投与することによ
り、該患者に認められる透析による副作用、殊に
めまい及び頭痛をみごに予防及び治療できること
を見出し完成されたものである。 本発明において有効成分とするカルニチンは、
薬理効果、治療特性の面よりl−カルニチンであ
ることが重要である。また本発明において有効成
分とする上記カルニチンは例えば塩酸塩等の生理
学的に許容し得る塩の形態とすることができ、本
発明の透析患者用めまい・頭痛防止薬はかかる生
理的に許容し得る塩の形態のカルニチンを有効成
分として利用することもできる。 次に本発明に用いられるl−カルニチンの毒性
について表により説明する。 急性毒性(LD50)
る患者における透析による有害作用(副作用)防
止剤、殊にめまい及び頭痛の防止剤に関する。 従来技術とその課題 従来、腎疾患患者等に継続して透析を行なうと
その有害作用として心血管障害、全身衰弱、めま
い、頭痛等が起こることがよく知られている。と
りわけ透析時に心血管障害を起こす患者は透析困
難症とされ原因も不明のままその対策も十分にな
されていないのが現状である。透析患者の心血管
障害の一つである不整脈、心筋梗塞等の治療につ
いては現在β−遮断剤等の投与が行なわれている
がβ−遮断剤自身による副作用が問題となり使用
時に注意を要する欠点があり満足な結果は得られ
ていない。また、透析患者の死因の一つに心筋梗
塞があり、この心筋梗塞は高脂血症が原因といわ
れているため、抗高脂血剤を投与することも試み
られているがその結果も期待されるほどではな
い。 本発明は腎疾患患者等の透析患者に認められる
透析による副作用、殊にめまい及び頭痛を防止可
能な新しい医薬を提供することを目的としてなさ
れたものである。 課題を解決するための手段 上記目的はl−カルニチン及びその生理学的に
許容し得る塩から選ばれる少なくとも1種を有効
成分として含有し、透析患者に経口投与されるこ
とを特徴とする透析患者のめまい・頭痛防止薬に
より達成される。 本発明において有効成分とするカルニチンは、
1905年に、グレヴイツシユ(Gulewitsch)、グリ
ムベルグ(Krimberg)及びクツシヤー
(Kutscher)により、肉エキスから発見された化
合物である。1947年、フラエンケル(Fraenkel)
とルレウエツト(Rlewett)は茶色コメゴミムシ
ダマシの発育に酵母又は肝臓抽出液に含まれてい
る未知物質が必須であることを発見し、これにビ
タミンBTと命名した。その後、1952年にカルタ
ー(Carter)等は上記ビタミンBT活性を有する
結晶を分離し、これがカルニチンと同一物質であ
ることを確認した。カルニチンはヒトから微生物
にいたる広範囲の生物に分布しており、特に筋肉
や膵液中には多量に含まれていることが知られて
いる。また、その生理的、生化学的意義に関して
はフリツツ(Fritz)等による一連の研究が報告
されている[Fritz.I.B.et al.、J.Lipid.Res.、4、
279(1963)]。 カルニチン[(CH3)3N+CH2CH(OH)
CH2COO-]は生体細胞に存在するミトコンドリ
アでの脂肪酸のβ−酸化において活性型脂肪酸で
あるAcyl−CoAのミトコンドリア内への取込み
を促進する。即ち、カルニチンはAcyl−CoAカ
ルニチントランスフエラーゼの作用を介して
Acyl−カルニンチンとかえ、バリヤー
(Barrier)を速やかに通過させて内膜系でのβ−
酸化に関与させ、エネルギーの産生を助けると言
われている。従つてカルニチンはその生理作用を
利用して種々の薬理効果が期待できるが、未だこ
れを実際に透析患者に経口投与して、該患者に見
られる透析による有害作用、殊にめまいや頭痛を
予防及び治療した報告例は皆無である。 本発明は、l−カルニチン又はその生理学的に
許容し得る塩を有効成分とする薬剤が、これを腎
疾患患者等の透析患者に経口投与することによ
り、該患者に認められる透析による副作用、殊に
めまい及び頭痛をみごに予防及び治療できること
を見出し完成されたものである。 本発明において有効成分とするカルニチンは、
薬理効果、治療特性の面よりl−カルニチンであ
ることが重要である。また本発明において有効成
分とする上記カルニチンは例えば塩酸塩等の生理
学的に許容し得る塩の形態とすることができ、本
発明の透析患者用めまい・頭痛防止薬はかかる生
理的に許容し得る塩の形態のカルニチンを有効成
分として利用することもできる。 次に本発明に用いられるl−カルニチンの毒性
について表により説明する。 急性毒性(LD50)
【表】
該表より、l−カルニチンはその経口投与の場
合、最も毒性の低いことが明らかである。 また、その薬理効果については後の実施例によ
つて詳述するが、本発明者らは透析を実際に受け
日ごろから透析時に不整脈等の心血管障害や全身
衰弱と共に、めまい及び頭痛の苦悶を伴う患者
に、その症状等を考慮して透析前にカルニチンの
適当量を投与した所、今まで透析時には必ず発現
していためまいや頭痛の苦悶が全く認められなく
なり、日常生活も快適に過ごせるようになること
を実証できた。かかる顕著な効果が発現さる理由
は現在明確ではないが、投与されたカルニチン又
はその塩が血中脂肪酸濃度を低下させると共に長
鎖Acyl−CoAのミトコンドリア膜の通過を促進
し、心筋のエネルギー代謝を改善する作用を有す
ることと関連するものと考えられる。いずれにせ
よ上記カルニチン又はその塩は、関疾患患者の透
析時におけるめまい・頭痛の予防及び治療に優れ
た効果を発揮し、更に安全性の指標である毒性も
極めて弱く、投与による副作用も認められず、透
析患者のめまい及び頭痛防止薬として極めて有効
である。 本発明の透析患者用めまい・頭痛防止薬は通常
有効成分化合物と共に製剤的担体を利用しての投
与方法に応じた製剤組成物の形態とされる。上記
製剤的担体としては使用形態に応じた薬剤を調製
するのに通常使用される充填剤、増量剤、結合
剤、付湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤等の希
釈剤或は賦形剤を使用できる。また投与方法は経
口投与によるのが最も好ましい。この経口投与に
適した製剤形態としては例えば錠剤、丸剤、散
剤、液剤、顆粒剤、カプセル剤等を例示できる。 投与単位形態に製剤化された製剤組成物中の有
効成分量は特に限定されず広範囲に適宜選択され
るが、通常全組成物中1〜70重量%とするのがよ
い。また各製剤の投与量は種々の条件例えば患者
の年齢、性別、体重、疾患の重篤度等及び投与方
法等に依存するが、通常の成人では各投与回毎に
有効成分を1〜20g、好ましくは2〜5gの範囲
で含有する製剤組成物を経口投与すればよく、投
与回数は1日1回を目安として患者の重篤度に応
じて増減すればよい。上記投与は特に透析開始数
時間前、好ましく約2時間前に行なうのが好まし
い。 実施例 次に本発明薬剤の製剤化のための実施例を示す
が、必ずしも下記の組成に限定されるものではな
い。 実施例 1 結晶セルロース 266mg カルボキシメチルセルロース 266mg 軽質無水ケイ酸 50mg マクロゴール6000 50mg からなる添加剤にl−カルニチン又はその塩を20
〜500mg含有せしめ、顆粒、細粒、散剤を製造す
る。 実施例 2 結晶セルロース 100mg ステアリン酸マグネシウム 4mg タルク 8mg からなる添加剤にl−カルニチン又はその塩を50
〜500mg含有せしめカプセル剤を製造する。 実施例 3 結晶セルロース 44mg カルボキシメチルセルロース 44mg 乳 糖 89mg ステアリン酸マグネシウム 3mg タルク 5mg からなる添加剤にl−カルニチン又はその塩を20
〜500mg含有せしめ、錠剤(素錠、フイルムコー
テイング錠、糖衣錠)を製造する。 実施例 4 クエン酸 2mg ブドウ糖 100mg からなる添加剤にl−カルニチン又はその塩を
100〜500mg/ml含有せしめ、充分量の滅菌精製水
を加えて10〜100mlのアンプル、ガラスびん又は
合成樹脂容器入り経口用液剤を製造する。 次に本発明の具体的効果について臨床例を挙げ
て詳細に説明する。 臨床例 1 この患者(40才、女性)は週3回の血液透析を
受けており、透析歴は2年7ケ月であつた。この
患者は透析を開始してしばらくすると心室性の不
整脈、更にめまい、頭痛を発現し、透析中苦悶を
訴えた。この患者の透析前の血中カルニチン濃度
は23.7nmol/mlであり、正常女子の40.5±
8.2nmol/mlより低く、透析終了時においては
28nmol/mlまで低下した。l−カルニチンを毎
日2g経口投与し、透析のある日には透析開始2
時間前に経口投与して透析を開始する方法により
治療を始めた。その結果、1ケ月後における透析
前の血中カルニチン濃度は189nmol/mlとなり、
終了時においては111nmol/mlであつた。また、
透析時に頻発した不整脈は1分間に5回以下に減
少し、透析中の苦悶はまつたく発現しなかつた。
自覚的にも日常の仕事を行うのに苦しさがなくな
り、気分も楽になつた。 臨床例 2 この患者(59才、女性)は週3回の血液透析を
受けており、透析歴は3年5ケ月であつた。この
患者は透析を開始してしばらくすると上室性の不
整脈、前身衰弱、めまいが発現し、時々シヨツク
症状を呈し、透析がかなり困難な患者であつた。
従つて、透析中抗不整脈剤としてβ−遮断剤等を
使用することもしばしばであつた。この患者の透
析前の血中カルニチン濃度は19.9nmol/mlで正
常女子のカルニチン濃度の約1/2であつた。そし
て透析終了時においては0.4nmol/mlまで激減し
た。 そこで、l−カルニチンを毎日2g経口投与
し、透析のある日には透析を開始する2時間前に
経口投与する方法で治療を始めた。その結果、1
ケ月後における透析前の血中カルニチン濃度は
329nmol/mlとなり、終了時においては
157nmol/mlであつた。また、透析中に発現して
いたシヨツク症状、前身衰弱、めまいはまつたく
なくなり、頻発していた不整脈の発生もまつたく
認めなくなつた。そして日常生活も快適にすごせ
るようになつた。 臨床例 3 この患者(63才、女性)は週3回の血液透析受
けており、透析歴は9ケ月であつた。この患者は
透析を開始してしばらくして心室性の不整脈並び
にめまい、頭痛を発現し、時々不安感を訴えた。
この患者の透析前の血中カルニチン濃度は
19.9nmol/mlで正常女子のカルニチン濃度の約
1/2であり、透析終了時においては8.7nmol/ml
まで減少した。そこで、l−カルニチンを毎日2
g経口投与し、透析日には透析の2時間前に経口
投与する方法で治療を始めた。1ケ月後における
透析前の血中カルニチン濃度は68nmol/mlとな
り、終了時には60nmol/mlであつた。また1分
間毎約8回発生していた不整脈は1回以下まで減
少した。そしてめまい、頭痛等もなくなり、透析
中の不安感はなくなつた。 臨床例 4 この患者(54才、男性)は週3回、血液透析を
受けており、透析歴は1年4ケ月であつた。患者
は透析を開始して、しばらくすると心室性の不整
脈及びめまいを併発し、時々不安感を訴えた。患
者の透析前の血中カルニチン濃度は32.3nmol/
mlで正常男子の51.8±6.5nmol/mlより低く、透
析終了時においては10.5nmol/mlまで減少した。
そこでl−カルニチンを毎日2g経口投与し、透
析日には透析の2時間前に経口投与する方法で治
療を始めた。その結果、1ケ月後における透析前
の血中カルニチン濃度は190nmol/mlとなり、終
了時においては136nmol/mlであつた。また、透
析中1分間約8回発生していた不整脈はまつたく
認められなくなり、めまいも等なくなつた。自覚
的にも不安感はなくなり、気分が楽になつた。 臨床例 5 この患者(35才、女性)は週3回の血液透析受
けており、透析歴は3年7ケ月であつた。この患
者は透析中しばしば心室性の不整脈を発生し、ま
た全身衰弱、めまい、頭痛を併発した。患者の透
析前の血中カルニチン濃度は32.4nmol/mlで正
常女子のカルニチン濃度よりも低かつた。そして
透析終了時においては5.9nmol/mlまで抵下し
た。そこでl−カルニチン2gを透析日のみに限
り、透析開始2時間前に経口投与することで治療
を始めたところ、2ケ月後における透析前の血中
カルニチン濃度は68nmol/mlとなり、終了時に
おいて51mol/mlであつた。また、透析中に頻発
した不整脈は1分間に約10回程度になり、また前
身衰弱、めまい、頭痛もなくなり、不安感は解消
された。 臨床例 6 この患者(49才、男性)は週3回の血液透析受
けており、透析歴は5年7ケ月である。この患者
は透析中にしばしば不整脈、頭痛を発現し、苦悶
を訴えた。患者の透析前の血中カルニチン濃度は
35.4nmol/mlであり、正常男子よりも低く、透
析終了時には20.1nmol/mlまで低下した。そこ
でl−カルニチン2gを透析時のみに限り、透析
開始2時間前に経口投与を行なつた。その結果、
2ケ月後における透析前の血中カルニチン濃度は
98nmol/mlとなり、終了時においては54nmol/
mlであつた。また、透析中1分間に約7回発生し
た不整脈は1分間に2回以下となり、頭痛もなく
なつた。そして日常生活も快適にすごせるように
なつた。 臨床例 7 患者(58才、女性)は週3回の血液透析を受け
ており、透析歴は4年8ケ月であつた。この患者
は透析を開始してしばらくすると、心室性の不整
脈が発生し、更にめまい、頭痛を併発した。患者
の透析前の血中カルニチン濃度は28.1nmol/ml
であり、正常女子よりも低く、透析終了時には
18.6nmol/mlまで低下した。そこでこの患者に
l−カルニチン2gを透析日のみに限り、透析開
始2時間前に経口投与した。2ケ月後における透
析前の血中カルニチン濃度は138nmol/mlとな
り、終了時には121nmol/mlであつた。また透析
時1分間5回発生していた不整脈は減少し、1分
間に2〜3回となつた。そしてめまい、頭痛もな
くなり、不安感は解消された。 臨床例 8 この患者(63才、男性)は週3回の血液透析を
受けており、透析歴は5年である。この患者は透
析を開始してしばらくすると上室性の不整脈を発
生し、更に全身衰弱、めまい等を訴え苦悶した。
患者の透析前の血中カルニチン濃度は
34.4nmol/mlであり正常男子よりも低く、透析
終了時には18.1nmol/mlまで低下した。そこで
この患者にl−カルニチン2gを透析日のみに限
り、透析開始2時間前に経口投与をした。2ケ月
後における透析前の血中カルニチン濃度は
69nmol/mlとなり、終了時には30nmol/mlまで
の低下であつた。また透析中1分間約5回発生し
ていた不整脈は1分間約1回以下となり、同時に
全身衰弱、めまい等もなくなり、その後の透析も
楽になつた。自覚的にも気分が楽になり、日常生
活の不安も解消され、快適にすごせるようになつ
た。
合、最も毒性の低いことが明らかである。 また、その薬理効果については後の実施例によ
つて詳述するが、本発明者らは透析を実際に受け
日ごろから透析時に不整脈等の心血管障害や全身
衰弱と共に、めまい及び頭痛の苦悶を伴う患者
に、その症状等を考慮して透析前にカルニチンの
適当量を投与した所、今まで透析時には必ず発現
していためまいや頭痛の苦悶が全く認められなく
なり、日常生活も快適に過ごせるようになること
を実証できた。かかる顕著な効果が発現さる理由
は現在明確ではないが、投与されたカルニチン又
はその塩が血中脂肪酸濃度を低下させると共に長
鎖Acyl−CoAのミトコンドリア膜の通過を促進
し、心筋のエネルギー代謝を改善する作用を有す
ることと関連するものと考えられる。いずれにせ
よ上記カルニチン又はその塩は、関疾患患者の透
析時におけるめまい・頭痛の予防及び治療に優れ
た効果を発揮し、更に安全性の指標である毒性も
極めて弱く、投与による副作用も認められず、透
析患者のめまい及び頭痛防止薬として極めて有効
である。 本発明の透析患者用めまい・頭痛防止薬は通常
有効成分化合物と共に製剤的担体を利用しての投
与方法に応じた製剤組成物の形態とされる。上記
製剤的担体としては使用形態に応じた薬剤を調製
するのに通常使用される充填剤、増量剤、結合
剤、付湿剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤等の希
釈剤或は賦形剤を使用できる。また投与方法は経
口投与によるのが最も好ましい。この経口投与に
適した製剤形態としては例えば錠剤、丸剤、散
剤、液剤、顆粒剤、カプセル剤等を例示できる。 投与単位形態に製剤化された製剤組成物中の有
効成分量は特に限定されず広範囲に適宜選択され
るが、通常全組成物中1〜70重量%とするのがよ
い。また各製剤の投与量は種々の条件例えば患者
の年齢、性別、体重、疾患の重篤度等及び投与方
法等に依存するが、通常の成人では各投与回毎に
有効成分を1〜20g、好ましくは2〜5gの範囲
で含有する製剤組成物を経口投与すればよく、投
与回数は1日1回を目安として患者の重篤度に応
じて増減すればよい。上記投与は特に透析開始数
時間前、好ましく約2時間前に行なうのが好まし
い。 実施例 次に本発明薬剤の製剤化のための実施例を示す
が、必ずしも下記の組成に限定されるものではな
い。 実施例 1 結晶セルロース 266mg カルボキシメチルセルロース 266mg 軽質無水ケイ酸 50mg マクロゴール6000 50mg からなる添加剤にl−カルニチン又はその塩を20
〜500mg含有せしめ、顆粒、細粒、散剤を製造す
る。 実施例 2 結晶セルロース 100mg ステアリン酸マグネシウム 4mg タルク 8mg からなる添加剤にl−カルニチン又はその塩を50
〜500mg含有せしめカプセル剤を製造する。 実施例 3 結晶セルロース 44mg カルボキシメチルセルロース 44mg 乳 糖 89mg ステアリン酸マグネシウム 3mg タルク 5mg からなる添加剤にl−カルニチン又はその塩を20
〜500mg含有せしめ、錠剤(素錠、フイルムコー
テイング錠、糖衣錠)を製造する。 実施例 4 クエン酸 2mg ブドウ糖 100mg からなる添加剤にl−カルニチン又はその塩を
100〜500mg/ml含有せしめ、充分量の滅菌精製水
を加えて10〜100mlのアンプル、ガラスびん又は
合成樹脂容器入り経口用液剤を製造する。 次に本発明の具体的効果について臨床例を挙げ
て詳細に説明する。 臨床例 1 この患者(40才、女性)は週3回の血液透析を
受けており、透析歴は2年7ケ月であつた。この
患者は透析を開始してしばらくすると心室性の不
整脈、更にめまい、頭痛を発現し、透析中苦悶を
訴えた。この患者の透析前の血中カルニチン濃度
は23.7nmol/mlであり、正常女子の40.5±
8.2nmol/mlより低く、透析終了時においては
28nmol/mlまで低下した。l−カルニチンを毎
日2g経口投与し、透析のある日には透析開始2
時間前に経口投与して透析を開始する方法により
治療を始めた。その結果、1ケ月後における透析
前の血中カルニチン濃度は189nmol/mlとなり、
終了時においては111nmol/mlであつた。また、
透析時に頻発した不整脈は1分間に5回以下に減
少し、透析中の苦悶はまつたく発現しなかつた。
自覚的にも日常の仕事を行うのに苦しさがなくな
り、気分も楽になつた。 臨床例 2 この患者(59才、女性)は週3回の血液透析を
受けており、透析歴は3年5ケ月であつた。この
患者は透析を開始してしばらくすると上室性の不
整脈、前身衰弱、めまいが発現し、時々シヨツク
症状を呈し、透析がかなり困難な患者であつた。
従つて、透析中抗不整脈剤としてβ−遮断剤等を
使用することもしばしばであつた。この患者の透
析前の血中カルニチン濃度は19.9nmol/mlで正
常女子のカルニチン濃度の約1/2であつた。そし
て透析終了時においては0.4nmol/mlまで激減し
た。 そこで、l−カルニチンを毎日2g経口投与
し、透析のある日には透析を開始する2時間前に
経口投与する方法で治療を始めた。その結果、1
ケ月後における透析前の血中カルニチン濃度は
329nmol/mlとなり、終了時においては
157nmol/mlであつた。また、透析中に発現して
いたシヨツク症状、前身衰弱、めまいはまつたく
なくなり、頻発していた不整脈の発生もまつたく
認めなくなつた。そして日常生活も快適にすごせ
るようになつた。 臨床例 3 この患者(63才、女性)は週3回の血液透析受
けており、透析歴は9ケ月であつた。この患者は
透析を開始してしばらくして心室性の不整脈並び
にめまい、頭痛を発現し、時々不安感を訴えた。
この患者の透析前の血中カルニチン濃度は
19.9nmol/mlで正常女子のカルニチン濃度の約
1/2であり、透析終了時においては8.7nmol/ml
まで減少した。そこで、l−カルニチンを毎日2
g経口投与し、透析日には透析の2時間前に経口
投与する方法で治療を始めた。1ケ月後における
透析前の血中カルニチン濃度は68nmol/mlとな
り、終了時には60nmol/mlであつた。また1分
間毎約8回発生していた不整脈は1回以下まで減
少した。そしてめまい、頭痛等もなくなり、透析
中の不安感はなくなつた。 臨床例 4 この患者(54才、男性)は週3回、血液透析を
受けており、透析歴は1年4ケ月であつた。患者
は透析を開始して、しばらくすると心室性の不整
脈及びめまいを併発し、時々不安感を訴えた。患
者の透析前の血中カルニチン濃度は32.3nmol/
mlで正常男子の51.8±6.5nmol/mlより低く、透
析終了時においては10.5nmol/mlまで減少した。
そこでl−カルニチンを毎日2g経口投与し、透
析日には透析の2時間前に経口投与する方法で治
療を始めた。その結果、1ケ月後における透析前
の血中カルニチン濃度は190nmol/mlとなり、終
了時においては136nmol/mlであつた。また、透
析中1分間約8回発生していた不整脈はまつたく
認められなくなり、めまいも等なくなつた。自覚
的にも不安感はなくなり、気分が楽になつた。 臨床例 5 この患者(35才、女性)は週3回の血液透析受
けており、透析歴は3年7ケ月であつた。この患
者は透析中しばしば心室性の不整脈を発生し、ま
た全身衰弱、めまい、頭痛を併発した。患者の透
析前の血中カルニチン濃度は32.4nmol/mlで正
常女子のカルニチン濃度よりも低かつた。そして
透析終了時においては5.9nmol/mlまで抵下し
た。そこでl−カルニチン2gを透析日のみに限
り、透析開始2時間前に経口投与することで治療
を始めたところ、2ケ月後における透析前の血中
カルニチン濃度は68nmol/mlとなり、終了時に
おいて51mol/mlであつた。また、透析中に頻発
した不整脈は1分間に約10回程度になり、また前
身衰弱、めまい、頭痛もなくなり、不安感は解消
された。 臨床例 6 この患者(49才、男性)は週3回の血液透析受
けており、透析歴は5年7ケ月である。この患者
は透析中にしばしば不整脈、頭痛を発現し、苦悶
を訴えた。患者の透析前の血中カルニチン濃度は
35.4nmol/mlであり、正常男子よりも低く、透
析終了時には20.1nmol/mlまで低下した。そこ
でl−カルニチン2gを透析時のみに限り、透析
開始2時間前に経口投与を行なつた。その結果、
2ケ月後における透析前の血中カルニチン濃度は
98nmol/mlとなり、終了時においては54nmol/
mlであつた。また、透析中1分間に約7回発生し
た不整脈は1分間に2回以下となり、頭痛もなく
なつた。そして日常生活も快適にすごせるように
なつた。 臨床例 7 患者(58才、女性)は週3回の血液透析を受け
ており、透析歴は4年8ケ月であつた。この患者
は透析を開始してしばらくすると、心室性の不整
脈が発生し、更にめまい、頭痛を併発した。患者
の透析前の血中カルニチン濃度は28.1nmol/ml
であり、正常女子よりも低く、透析終了時には
18.6nmol/mlまで低下した。そこでこの患者に
l−カルニチン2gを透析日のみに限り、透析開
始2時間前に経口投与した。2ケ月後における透
析前の血中カルニチン濃度は138nmol/mlとな
り、終了時には121nmol/mlであつた。また透析
時1分間5回発生していた不整脈は減少し、1分
間に2〜3回となつた。そしてめまい、頭痛もな
くなり、不安感は解消された。 臨床例 8 この患者(63才、男性)は週3回の血液透析を
受けており、透析歴は5年である。この患者は透
析を開始してしばらくすると上室性の不整脈を発
生し、更に全身衰弱、めまい等を訴え苦悶した。
患者の透析前の血中カルニチン濃度は
34.4nmol/mlであり正常男子よりも低く、透析
終了時には18.1nmol/mlまで低下した。そこで
この患者にl−カルニチン2gを透析日のみに限
り、透析開始2時間前に経口投与をした。2ケ月
後における透析前の血中カルニチン濃度は
69nmol/mlとなり、終了時には30nmol/mlまで
の低下であつた。また透析中1分間約5回発生し
ていた不整脈は1分間約1回以下となり、同時に
全身衰弱、めまい等もなくなり、その後の透析も
楽になつた。自覚的にも気分が楽になり、日常生
活の不安も解消され、快適にすごせるようになつ
た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 l−カルニチン及びその生理学的に許容し得
る塩から選ばれる少なくとも1種を有効成分とし
て含有し、透析患者に経口投与されることを特徴
とする透析患者のめまい防止薬。 2 l−カルニチン及びその生理学的に許容し得
る塩から選ばれる少なくとも1種を有効成分とし
て含有し、透析患者に経口投与されることを特徴
とする透析患者の頭痛防止薬。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13803079A JPS5661314A (en) | 1979-10-24 | 1979-10-24 | Preventive against side-effect for dialytic patient |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13803079A JPS5661314A (en) | 1979-10-24 | 1979-10-24 | Preventive against side-effect for dialytic patient |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2212937A Division JPH06102624B2 (ja) | 1990-08-10 | 1990-08-10 | 非心臓由来の不整脈防止薬 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5661314A JPS5661314A (en) | 1981-05-26 |
| JPH0440328B2 true JPH0440328B2 (ja) | 1992-07-02 |
Family
ID=15212397
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13803079A Granted JPS5661314A (en) | 1979-10-24 | 1979-10-24 | Preventive against side-effect for dialytic patient |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5661314A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60156613A (ja) * | 1984-01-24 | 1985-08-16 | Japan Hosupitaru Supply:Kk | 透析シヨツク防止剤 |
| IT1231944B (it) * | 1989-05-05 | 1992-01-16 | Sigma Tau Ind Farmaceuti | Composizione farmaceutica per il trattamento di protozoosi, particolarmente della tripasonomiasi comprendente d-carnitina o un alcanoilderivato della d-carnitina |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| IT1156741B (it) * | 1978-05-15 | 1987-02-04 | Sigma Tau Ind Farmaceuti | Applicazione terapeutica della carnitina e di alcuni derivati acilati della carnitina nell'emodialisi |
-
1979
- 1979-10-24 JP JP13803079A patent/JPS5661314A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5661314A (en) | 1981-05-26 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5025035A (en) | Method of treating depression | |
| JPH04502161A (ja) | 緑内障の治療処置におけるアセチルd―カルニチンの用途 | |
| US4749707A (en) | Citric acid salt of (+) vinpocetine | |
| EP0234733A1 (en) | Pharmaceutical compositions | |
| JPS6241688B2 (ja) | ||
| US4438138A (en) | Reduction of cholesterol with meta-chloro α-t-butylaminopropiophenone | |
| DK169607B1 (da) | Anvendelse af acyloxyalkanoylcholinsalt til fremstilling af lægemiddel til behandling af neuropsykiatriske tilstande, såsom demens | |
| EP0629400B1 (en) | Idebenone compositions for treating Alzheimer's disease | |
| KR100346883B1 (ko) | 만성폐색성동맥경화증의치료에유용한카르니틴유도체-함유약제 | |
| US3557292A (en) | Compositions and methods for treating parkinson's disease with combinations of l-3,4-dihydroxyphenylalanine and a hydrazine | |
| JPH0340010B2 (ja) | ||
| US4131675A (en) | Use of combinations of L-DOPA with trazodone and L-DOPA with etoperidone in Parkinsonism | |
| US3959492A (en) | Method for reducing serum blood cholesterol | |
| Knezevic et al. | Neuroleptic malignant syndrome | |
| HUT50440A (en) | Process for producing pharmaceutical compositions for treating schizophrenia | |
| JPH0440328B2 (ja) | ||
| DE2743704C2 (de) | L- oder DL-Phenylglycine enthaltende Arzneimittel | |
| CA2459719C (en) | Pharmaceutical composition comprising gamma-butyrobetaine | |
| JP5376785B2 (ja) | 医薬組成物 | |
| JPS63267781A (ja) | 悪性腫瘍および重症ウイルス感染症に伴う神経症状を改善するための治療剤 | |
| JPH03115220A (ja) | 非心臓由来の不整脈防止薬 | |
| US3932652A (en) | Antidepressant compositions | |
| JP5376786B2 (ja) | 神経細胞賦活組成物 | |
| US4501737A (en) | Pharmaceutical composition containing 24,25-dihydroxycholecalciferol as an active ingredient to treat myodystrophia | |
| JPH0526766B2 (ja) |