JPH0441598B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0441598B2 JPH0441598B2 JP62006802A JP680287A JPH0441598B2 JP H0441598 B2 JPH0441598 B2 JP H0441598B2 JP 62006802 A JP62006802 A JP 62006802A JP 680287 A JP680287 A JP 680287A JP H0441598 B2 JPH0441598 B2 JP H0441598B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yeast
- immobilized
- foam glass
- cells
- volume
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
- Distillation Of Fermentation Liquor, Processing Of Alcohols, Vinegar And Beer (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Description
〔発明の背景〕
技術分野
本発明は、微生物保持用担体およびその用途、
すなわちこの担体に微生物を固定化してなる固定
化微生物、に関する。 応用微生物工業において、微生物を適当な保持
用担体に固定化して、すなわち固定化微生物とし
て、使用する技術が知られている。固定化微生物
は、これを所謂バイオリアクターとして利用する
場合のように、工業触媒と同じような使い方がで
きるので、微生物の使用態様の拡大が可能であ
り、また固定化微生物は比較的高い対基質濃度で
使用することができて、低微生物濃度使用の場合
に生じることあるべき問題点(たとえば、長反応
時間の必要性)の解決が可能である等のことか
ら、固定化微生物は従来の発展が期待されるもの
である。 特に、応用微生物工業の代表的なものの一つで
ある酒類(特にビール)の製造は、固定化微生物
(すなわち酵母)の使用に特に馴染むものという
ことができよう。 固定化微生物にあつては使用すべき保持用担体
が重要であることはいうまでもないが、従来の担
体は必ずしも充分に満足すべきものではなかつ
た。 たとえば、酒類は短期間を小規模の設備で製造
する試みとして、固定化酵母を用いる方法が知ら
れている。この方法に於て、微生物保持用担体と
しては、食品衛生その他の点から、一般にアルギ
ン酸塩ゲルビーズ等の多糖粒状体が用いられて来
た。しかしながら、従来の多糖粒状体(アルギン
酸塩ゲルビーズ等)に酵母を固定化した固定化酵
母による酒類の製造の場合には、多糖粒状体は
強度的に弱く、例えば大規模充填層においては、
層内で粒状体を指示している目皿等に押圧されて
生じる粒状体の圧密変形のため、液流動に支障を
きたして固定化酵母の発酵能が低下する。発酵
中に多糖粒状体が膨潤し、固定化酵母の耐久性が
低下する、低PH下(例えば3以下)あるいは各
種イオン(例えばリン酸イオン)存在下で酒類を
製造するような場合(例えば、ある種のワインの
場合)には、固定化担体である多糖体が溶出して
崩壊する、などの問題により、長期にわたつて安
定して酒類を製造するには必ずしも十分とは言え
ない。 一方、微生物保持用担体として多孔性セラミツ
クス(例えば多孔性チタニア、多孔性アルミナ、
多孔性シリカ)が知られている。これら多孔性セ
ラミツクスと微生物の結合は一般に弱く、担体単
位体積当りに固定化される微生物菌数が少なかつ
たり、一旦固定化してもすぐに脱離するなどとい
う理由により、固定化の際には架橋試薬(例えば
グルタルアルデヒド)が用いられて来た。しか
し、食品(酒類)製造の場合にこのような架橋試
薬を用いることは食品衛生上好ましい事とは言え
ない。なお、本発明者らの知る限りにおいては、
多孔性セラミツクスに酵母を固定化した固定化酵
母により酒類を製造する試みは、現在までのとこ
ろ行なわれていないようである。 〔発明の概要〕 要 旨 本発明者らは、酵母の固定化方法及び固定化酵
母による酒類の製造法について種々の試験・研究
を行なつた結果、微生物保持用担体として高多孔
性泡ガラスを用いれば前記の問題点を有効に解決
できることを見出し、この発見に基いて本発明を
完成するに到つた。 すなわち、本発明は、一般に、微生物保持用担
体に関するものであつて、本発明による微生物保
持用担体は、内部および表層部に存在する多数の
気泡の壁に気泡間および表層側の気泡と外部間と
を連通する微細な開口部を設けた連続気泡を有
し、吸水率50%以上、中央細孔直径(容積)1.0
〜50μおよび細孔容積1.0〜5.0ml/gを有する高
多孔性泡ガラスからなること、を特徴とするもの
である。 また、本発明はこの担体の用途に関するもので
あつて、本発明による固定化微生物は、内部およ
び表層部に存在する多数の気泡の壁に気泡間およ
び表層側の気泡と外部間とを連通する微細な開口
部を設けた連続気泡を有し、吸水率50%以上、中
央細孔直径(容積)1.0〜50μおよび細孔容積1.0
〜5.0ml/gを有する高多孔性泡ガラスからなる
微生物保持用担体に、微生物を固定化させてなる
こと、を特徴とするものである。 効 果 この発明で固定化担体として用いる高多孔性泡
ガラスは、強度、耐久性にすぐれており、また、
表面並びに内部に例えば、0.3〜2000μの細孔を多
数有し、微生物たとえば酵母が担体表面だけでな
く、その内部でも増殖および固着が可能であり、
従つて、架橋試薬を使用しなくても極めて高濃度
に微生物を保持することができる。また、高多孔
性泡ガラスの中央細孔直径及び細孔容積を適宜選
択することにより、固定化される微生物数を広範
囲にわたり調整することができる。 この発明を酒類の製造に利用すれば、次の利点
を得ることができる。 (a) 固定化酵母が強度および耐久性にすぐれてい
て膨潤、縮小、変形等がないため、長期間にわ
たる酒類の連続製造、あるいは同一固定化酵母
をくり返し用いる酒類の回分式製造、が可能で
ある。また、固定化担体の材質がガラスである
ため、広いPH領域および各種イオンの存在下で
も安定であり、従つてこの発明はこのような条
件下で製造する酒類へも適用可能である。さら
に、充填層形式のリアクターを用いた酒類の連
続製造においても、固定化酵母の圧縮強度が大
きくまた比重を広範囲に調整できるため、リア
クター内の圧力損失を低く抑えた効率の高い運
転ができる。 (b) 固定化担体の材質がガラスであり、また、従
来の多孔性セラミツクスの場合と異なつて固定
化の際に架橋試薬を用いる必要がないので、食
品衛生上好ましい。しかも、酵母を高濃度に固
定化することができるので、高酵母濃度発酵に
よる酒類の急速製造が可能である。 (c) 固定化担体の材質がガラスであつて、熱、薬
剤等に安定なので、担体の加熱加圧殺菌あるい
は薬剤殺菌が可能である。例えば、反応槽内へ
供給した醸造原料液と高多孔性泡ガラスを同時
に加熱加圧殺菌し、これに無菌的に培養した酵
母を供給するという方法により、サニテーシヨ
ン上好ましい酵母の固定化及び酒類の製造が可
能である。 〔発明の具体的説明〕 微生物保持用担体 本発明による微生物保持用担体は、前記の通り
に定義されたものである。 本発明でいう高多孔性泡ガラスは、表面層及び
(または)内部に微細な多数の泡を含んだガラス
であつて、その吸水率が50%以上と高いことから
明らかなように、これらの気泡の少なくとも大部
分は連続気泡である。また、後記した好ましい製
造法で製造したものは気泡壁に多数の通気性の細
孔を有する泡を多数含んでいるが、このような細
孔構造も高い吸水率に寄与しているものと解され
る。 泡ガラスというものは既に公知であるが、従来
の泡ガラスは、通常はガラス粉末に発泡剤を加え
て加熱して軟化と共に発泡させてから冷却固化さ
せるという方法で製造されるところから、また断
熱材として利用されるところから、明らかなよう
に、その気泡は主として独立気泡であつて、吸水
率も数%〜30%程度と低いものである。 本発明による微生物保持用担体の製造法および
好ましい具体例は、この担体の代表的な利用に係
る酒類の製造に関して後記した通りである。 もつとも、固定化すべき微生物が異なれば当該
微生物についての好ましい具体例は一般に異なる
から、所与の微生物について適当なものを選択す
ることになる。 従つて、対象微生物が酵母のときは担体の細孔
条件は後記の通りであるが、対象微生物がたとえ
ばザイモモナス属細菌等の細菌である場合には中
央細孔直径(容積)は0.4〜10μ程度、細孔容積は
0.5〜2.0ml/g程度が好ましい。 なお、吸水率、中央細孔直径(容積)および細
孔容積の定義ないし測定法は下記の通りである。 吸水率(%):泡ガラスを水中に入れて真空状態
(76mmHg強度)で約10分間保つた後、常圧にも
どした時に泡ガラス中に吸収される水の体積を
Xとし、泡ガラスの体積(常圧で水中に入れた
時、1分以内の浸漬で水が吸収されない空〓の
体積を含むもの)をYとした場合、X/Yであ
る。 中央細孔直径(容積)(μ):1個の泡ガラス中の
各細孔の容積を細孔直径の大きいものから順に
累積した場合に全細孔容積の1/2の点に対応す
る細孔の直径(μ)である。本明細書中では、
水銀圧入法により、真空状態から30000(PSIa)
まで水銀を圧入した時の水銀圧入量の1/2の圧
入量を与える圧入圧に対応する細孔直径(μ)
で示してある。 細孔容積(ml/g):1gの泡ガラス中の通気空
〓容積(ml)であり、本明細書中では、水銀圧
入法により、真空状態から30000(PSIa)まで
水銀を圧入した時の水銀圧入量で示してある。 また、本発明担体は各種の形状でありうるけれ
ども、代表的な形状は粒状であるが、その場合の
粒子の直径は当該粒子の最大寸法を意味するもの
とする。 固定化微生物 本発明による担体に固定化すべき微生物には各
種のものがありうる。 具体的には、たとえば、酵母、乳酸菌、ザイモ
モナス属細菌、その他がある。 本発明による固定化微生物は微生物が酵母であ
るものが代表的であつて、その詳細は酒類の製造
に関して後記した通りである。他の微生物に関し
ても、酵母の場合に準じて固定化を行なうことが
できる。 本発明による固定化微生物は、一般に、担体に
対する担持率が高く、また担体からの脱離が少な
い。これを代表的な微生物である酵母の場合につ
いていえば、単位表面積当りの酵母数は
106cells/cm2以上、および酵母の脱離率は1%以
下、である(測定法は、後記)。 固定化微生物の利用(その一) 本発明による固定化微生物は、当該微生物の固
有の性質に着目した用途に利用することができ
る。 たとえば、微生物が酵母の場合は、各種の起源
由来の糖を基質とする酒類の製造が代表的な利用
態様であつて、その詳細は後記したところであ
る。 また、微生物がザイモモナス属細菌の場合は、
基質として糖、特に廃糖密、を使用するエタノー
ルの製造が代表的な利用態様である。 固定化微生物の利用(その二) 本発明による固定化微生物の代表的なものの一
つは固定化酵母であり、その利用は酒類の製造で
ある。 醸造原料液 醸造原料液は使用する酵母の基質を含むもので
あつて、それは通常は基質としての糖を含む溶液
ないし分散液である。そのような醸造原料液の具
体例としては、ビールおよびウイスキーの場合は
麦芽汁、ワインの場合は果汁、日本酒および乙類
焼酎の場合はもろみ(酵母以外の部分)である。 固定化酵母 この発明のこの利用例においては、高多孔性泡
ガラスに固定された固定化酵母が用いられる。 固定化すべき酵母は、サツカロミセス・セレビ
シエ、その他酒類の製造に慣用されるものを使用
することができる。 酵母を固定化する担体としての高多孔性泡ガラ
スは、中央細孔直径(容積)1.0〜50μ、好ましく
は20〜40μ、細孔容積1.0〜5.0ml/g、好ましく
は2.0〜3.0ml/g、吸水率50〜90%、好ましくは
50〜85%、嵩比重0.1〜0.5、好ましくは0.2〜
0.35、のものが適当である。中央細孔直径値(容
積)および細孔容積値のどちらか一方が極端に小
さかつたり、また、両方がともに小さかつたりす
ると、酵母の固定化量が少なくなつてしまい、中
央細孔直径値(容積)が大きすぎると固定化され
た酵母が脱離しやすくなる。また、中央細孔直径
値(容積)および細孔容積値のどちらか一方が極
端に大きかつたり、また、両方がともに大きかつ
たりすると、固定化酵母の強度、耐久性が損なわ
れることになる。従つて、目的に合つた固定化酵
母が得られるよう上記の範囲内で適宜泡ガラスの
性状を選べばよい。吸水率及び見かけ比重は中央
細孔直径値(容積)及び細孔容積値に応じて定ま
る。泡ガラスの形状や大きさは、発酵槽(リアク
ター)の種類その他に応じ、粒状、板状、棒状
(角柱、円柱)、ハヒカム型、多角形その他適宜選
択すればよいが、反応効率、取扱いやすさ等の点
から、直径0.5〜15mm、好ましくは1.5〜15mm、特
に2〜6mm、の粒状のものが好ましい。この場合
の直径は、真球上でないものについては最長径を
意味することは前記した通りである。 上記の泡ガラスの材質としては、シリカガラ
ス、ソーダ石灰ガラス、アルミノホウケイ酸ガラ
ス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、
鉛ガラスなどがあり、必要に応じて適宜変更する
ことができる。経済的な観点からは、安価なソー
ダ石灰ガラスが望ましい。 この発明において用いられる高多孔性泡ガラス
は、例えば、従来の方法により製造された5〜20
%の吸水率を有する粒状泡ガラスを、温水または
アルカリ溶液に浸漬させて、泡ガラス中の可溶性
アルカリ成分及びシリカを溶出させて、泡ガラス
の表面層ならびに独立気泡中に開口を設けるよう
にして、これを製造することができる。また、硝
子パウダーに発泡剤と融点の高い金属酸化物、例
えばアルミナ、シリカ、ジルコリア等を5〜10%
添加し、焼成した後、急冷して微細な気泡を発生
させることによつても製造することができる(特
公昭55−340号、特開昭61−6141号及び特願昭60
−154099号各公報参照)。 高多孔性泡ガラスへの酵母の固定化は、酵母を
懸濁させた液と高多孔性泡ガラスとを一定時間以
上接触させることにより行なわれる。酵母を懸濁
させる分散媒は、食品衛生上問題がなくて、酵母
の活性に悪影響を及ぼさないものであれば、任意
のものを用いることができる。通常は、醸造原料
液、発酵液、水あるいはそれらの混合液等が用い
られる。酵母懸濁液の酵母濃度は、予定した固定
化酵母中の酵母濃度が得られるよう、適当に選べ
ばよい。通常は、予定した固定化酵母中の酵母濃
度より高目に設定する。分散媒が醸造原料液を含
む場合は、分散媒中で酵母を培養し、増殖させな
がら、酵母を泡ガラスへ固定化させることもでき
る。従つて、この場合は初発の酵母濃度を低目に
設定することも可能である。接触時間は、通常、
その分散媒の酵母濃度で1〜2日程度で十分であ
り、それ以上接触させても固定化される酵母量は
増えないことが多い(最終的に固定化される酵母
量は、主として、用いる泡ガラスの特性値(細孔
容積値、中央細孔直径値(容積)等)により決ま
つてしまうため)。ただし、醸造原料液を含む分
散媒中で酵母を培養、増殖させながら固定化を行
なう場合は、酵母の増殖時間も考慮すべきであ
る。泡ガラスと酵母懸濁液の接触は、両者の接触
が十分行なわれる限り任意の態様で行なうことが
できる。例えば、粒状泡ガラスに酵母を固定化す
る場合は、酵母懸濁液に粒状泡ガラスを浸漬して
静置あるいは撹拌する方法、円筒形カラムに粒状
泡ガラスを充填して、これに酵母懸濁液を循環さ
せる方法等がある(具体的な固定化方法について
は、後記実施例参照)。 酒類の製造 本発明の利用例における酒類の製造は、前記し
た固定化酵母を醸造原料液に接触させて、醸造原
料液を発酵させることにより行なわれ、合目的的
な任意の態様をとることができる。例えば、固定
化酵母の粒状体を固定床としてあるいは非固定床
または流動床として持つ反応槽に、回分方式で醸
造原料液を供給して発酵を行なう方法、あるい
は、連続的に醸造原料液を通過させて(1回また
は複数回)発酵を行なう方法等がある。これらの
方法の詳細については、所謂バイオリアクターに
よる方法として、福井三郎、千畑一郎、鈴木周一
編「酵素工学」(東京化学同人)、D.Williams、
D.M.Munnecke:Biotech.and Bioeng.231813−
25(1981)等を参照することができる。反応槽へ
の固定化酵母の充填率も任意に定めることができ
るが、固定化酵母の特色を生かして、酒類の急速
製造を行なうためには、高酵母濃度、具体的に
は、0.4w/v%以上であることが好ましい(た
だし、wは反応槽に充填された固定化酵母に含ま
れる酵母の乾燥状態に換算した重量(g)、vは
回分方式の場合は醸造原料液の体積(ml)、連続
方式の場合は固定化酵母を充填した反応槽の容積
(ml)である。) 発酵条件その他は、本発明のこの利用例の実施
に際して必要な改変があることを留保して、従来
公知のそれと本質的には変わらない。 得られる発酵液はそれ自身が既に酒類である
が、通常はこれをさらに熟成させて最終製品とす
ることになろう。 実験例 下記の諸例は、この発明を具体的に説明するた
めのものである。 例 1 (泡ガラスビーズの製造) ソーダ石灰ガラスビンを24時間湿式粉砕して得
たパウダーガラスに発泡剤としてCaCO3を2%
添加して造粒したものを、820〜850℃の温度で
100〜150秒焼成した。このようにして得られた泡
ガラスを70℃の温水に4日間浸漬して、高多孔性
粒状泡ガラスを製造した。 このようにして得られた泡ガラスの性状を表1
に示す。
すなわちこの担体に微生物を固定化してなる固定
化微生物、に関する。 応用微生物工業において、微生物を適当な保持
用担体に固定化して、すなわち固定化微生物とし
て、使用する技術が知られている。固定化微生物
は、これを所謂バイオリアクターとして利用する
場合のように、工業触媒と同じような使い方がで
きるので、微生物の使用態様の拡大が可能であ
り、また固定化微生物は比較的高い対基質濃度で
使用することができて、低微生物濃度使用の場合
に生じることあるべき問題点(たとえば、長反応
時間の必要性)の解決が可能である等のことか
ら、固定化微生物は従来の発展が期待されるもの
である。 特に、応用微生物工業の代表的なものの一つで
ある酒類(特にビール)の製造は、固定化微生物
(すなわち酵母)の使用に特に馴染むものという
ことができよう。 固定化微生物にあつては使用すべき保持用担体
が重要であることはいうまでもないが、従来の担
体は必ずしも充分に満足すべきものではなかつ
た。 たとえば、酒類は短期間を小規模の設備で製造
する試みとして、固定化酵母を用いる方法が知ら
れている。この方法に於て、微生物保持用担体と
しては、食品衛生その他の点から、一般にアルギ
ン酸塩ゲルビーズ等の多糖粒状体が用いられて来
た。しかしながら、従来の多糖粒状体(アルギン
酸塩ゲルビーズ等)に酵母を固定化した固定化酵
母による酒類の製造の場合には、多糖粒状体は
強度的に弱く、例えば大規模充填層においては、
層内で粒状体を指示している目皿等に押圧されて
生じる粒状体の圧密変形のため、液流動に支障を
きたして固定化酵母の発酵能が低下する。発酵
中に多糖粒状体が膨潤し、固定化酵母の耐久性が
低下する、低PH下(例えば3以下)あるいは各
種イオン(例えばリン酸イオン)存在下で酒類を
製造するような場合(例えば、ある種のワインの
場合)には、固定化担体である多糖体が溶出して
崩壊する、などの問題により、長期にわたつて安
定して酒類を製造するには必ずしも十分とは言え
ない。 一方、微生物保持用担体として多孔性セラミツ
クス(例えば多孔性チタニア、多孔性アルミナ、
多孔性シリカ)が知られている。これら多孔性セ
ラミツクスと微生物の結合は一般に弱く、担体単
位体積当りに固定化される微生物菌数が少なかつ
たり、一旦固定化してもすぐに脱離するなどとい
う理由により、固定化の際には架橋試薬(例えば
グルタルアルデヒド)が用いられて来た。しか
し、食品(酒類)製造の場合にこのような架橋試
薬を用いることは食品衛生上好ましい事とは言え
ない。なお、本発明者らの知る限りにおいては、
多孔性セラミツクスに酵母を固定化した固定化酵
母により酒類を製造する試みは、現在までのとこ
ろ行なわれていないようである。 〔発明の概要〕 要 旨 本発明者らは、酵母の固定化方法及び固定化酵
母による酒類の製造法について種々の試験・研究
を行なつた結果、微生物保持用担体として高多孔
性泡ガラスを用いれば前記の問題点を有効に解決
できることを見出し、この発見に基いて本発明を
完成するに到つた。 すなわち、本発明は、一般に、微生物保持用担
体に関するものであつて、本発明による微生物保
持用担体は、内部および表層部に存在する多数の
気泡の壁に気泡間および表層側の気泡と外部間と
を連通する微細な開口部を設けた連続気泡を有
し、吸水率50%以上、中央細孔直径(容積)1.0
〜50μおよび細孔容積1.0〜5.0ml/gを有する高
多孔性泡ガラスからなること、を特徴とするもの
である。 また、本発明はこの担体の用途に関するもので
あつて、本発明による固定化微生物は、内部およ
び表層部に存在する多数の気泡の壁に気泡間およ
び表層側の気泡と外部間とを連通する微細な開口
部を設けた連続気泡を有し、吸水率50%以上、中
央細孔直径(容積)1.0〜50μおよび細孔容積1.0
〜5.0ml/gを有する高多孔性泡ガラスからなる
微生物保持用担体に、微生物を固定化させてなる
こと、を特徴とするものである。 効 果 この発明で固定化担体として用いる高多孔性泡
ガラスは、強度、耐久性にすぐれており、また、
表面並びに内部に例えば、0.3〜2000μの細孔を多
数有し、微生物たとえば酵母が担体表面だけでな
く、その内部でも増殖および固着が可能であり、
従つて、架橋試薬を使用しなくても極めて高濃度
に微生物を保持することができる。また、高多孔
性泡ガラスの中央細孔直径及び細孔容積を適宜選
択することにより、固定化される微生物数を広範
囲にわたり調整することができる。 この発明を酒類の製造に利用すれば、次の利点
を得ることができる。 (a) 固定化酵母が強度および耐久性にすぐれてい
て膨潤、縮小、変形等がないため、長期間にわ
たる酒類の連続製造、あるいは同一固定化酵母
をくり返し用いる酒類の回分式製造、が可能で
ある。また、固定化担体の材質がガラスである
ため、広いPH領域および各種イオンの存在下で
も安定であり、従つてこの発明はこのような条
件下で製造する酒類へも適用可能である。さら
に、充填層形式のリアクターを用いた酒類の連
続製造においても、固定化酵母の圧縮強度が大
きくまた比重を広範囲に調整できるため、リア
クター内の圧力損失を低く抑えた効率の高い運
転ができる。 (b) 固定化担体の材質がガラスであり、また、従
来の多孔性セラミツクスの場合と異なつて固定
化の際に架橋試薬を用いる必要がないので、食
品衛生上好ましい。しかも、酵母を高濃度に固
定化することができるので、高酵母濃度発酵に
よる酒類の急速製造が可能である。 (c) 固定化担体の材質がガラスであつて、熱、薬
剤等に安定なので、担体の加熱加圧殺菌あるい
は薬剤殺菌が可能である。例えば、反応槽内へ
供給した醸造原料液と高多孔性泡ガラスを同時
に加熱加圧殺菌し、これに無菌的に培養した酵
母を供給するという方法により、サニテーシヨ
ン上好ましい酵母の固定化及び酒類の製造が可
能である。 〔発明の具体的説明〕 微生物保持用担体 本発明による微生物保持用担体は、前記の通り
に定義されたものである。 本発明でいう高多孔性泡ガラスは、表面層及び
(または)内部に微細な多数の泡を含んだガラス
であつて、その吸水率が50%以上と高いことから
明らかなように、これらの気泡の少なくとも大部
分は連続気泡である。また、後記した好ましい製
造法で製造したものは気泡壁に多数の通気性の細
孔を有する泡を多数含んでいるが、このような細
孔構造も高い吸水率に寄与しているものと解され
る。 泡ガラスというものは既に公知であるが、従来
の泡ガラスは、通常はガラス粉末に発泡剤を加え
て加熱して軟化と共に発泡させてから冷却固化さ
せるという方法で製造されるところから、また断
熱材として利用されるところから、明らかなよう
に、その気泡は主として独立気泡であつて、吸水
率も数%〜30%程度と低いものである。 本発明による微生物保持用担体の製造法および
好ましい具体例は、この担体の代表的な利用に係
る酒類の製造に関して後記した通りである。 もつとも、固定化すべき微生物が異なれば当該
微生物についての好ましい具体例は一般に異なる
から、所与の微生物について適当なものを選択す
ることになる。 従つて、対象微生物が酵母のときは担体の細孔
条件は後記の通りであるが、対象微生物がたとえ
ばザイモモナス属細菌等の細菌である場合には中
央細孔直径(容積)は0.4〜10μ程度、細孔容積は
0.5〜2.0ml/g程度が好ましい。 なお、吸水率、中央細孔直径(容積)および細
孔容積の定義ないし測定法は下記の通りである。 吸水率(%):泡ガラスを水中に入れて真空状態
(76mmHg強度)で約10分間保つた後、常圧にも
どした時に泡ガラス中に吸収される水の体積を
Xとし、泡ガラスの体積(常圧で水中に入れた
時、1分以内の浸漬で水が吸収されない空〓の
体積を含むもの)をYとした場合、X/Yであ
る。 中央細孔直径(容積)(μ):1個の泡ガラス中の
各細孔の容積を細孔直径の大きいものから順に
累積した場合に全細孔容積の1/2の点に対応す
る細孔の直径(μ)である。本明細書中では、
水銀圧入法により、真空状態から30000(PSIa)
まで水銀を圧入した時の水銀圧入量の1/2の圧
入量を与える圧入圧に対応する細孔直径(μ)
で示してある。 細孔容積(ml/g):1gの泡ガラス中の通気空
〓容積(ml)であり、本明細書中では、水銀圧
入法により、真空状態から30000(PSIa)まで
水銀を圧入した時の水銀圧入量で示してある。 また、本発明担体は各種の形状でありうるけれ
ども、代表的な形状は粒状であるが、その場合の
粒子の直径は当該粒子の最大寸法を意味するもの
とする。 固定化微生物 本発明による担体に固定化すべき微生物には各
種のものがありうる。 具体的には、たとえば、酵母、乳酸菌、ザイモ
モナス属細菌、その他がある。 本発明による固定化微生物は微生物が酵母であ
るものが代表的であつて、その詳細は酒類の製造
に関して後記した通りである。他の微生物に関し
ても、酵母の場合に準じて固定化を行なうことが
できる。 本発明による固定化微生物は、一般に、担体に
対する担持率が高く、また担体からの脱離が少な
い。これを代表的な微生物である酵母の場合につ
いていえば、単位表面積当りの酵母数は
106cells/cm2以上、および酵母の脱離率は1%以
下、である(測定法は、後記)。 固定化微生物の利用(その一) 本発明による固定化微生物は、当該微生物の固
有の性質に着目した用途に利用することができ
る。 たとえば、微生物が酵母の場合は、各種の起源
由来の糖を基質とする酒類の製造が代表的な利用
態様であつて、その詳細は後記したところであ
る。 また、微生物がザイモモナス属細菌の場合は、
基質として糖、特に廃糖密、を使用するエタノー
ルの製造が代表的な利用態様である。 固定化微生物の利用(その二) 本発明による固定化微生物の代表的なものの一
つは固定化酵母であり、その利用は酒類の製造で
ある。 醸造原料液 醸造原料液は使用する酵母の基質を含むもので
あつて、それは通常は基質としての糖を含む溶液
ないし分散液である。そのような醸造原料液の具
体例としては、ビールおよびウイスキーの場合は
麦芽汁、ワインの場合は果汁、日本酒および乙類
焼酎の場合はもろみ(酵母以外の部分)である。 固定化酵母 この発明のこの利用例においては、高多孔性泡
ガラスに固定された固定化酵母が用いられる。 固定化すべき酵母は、サツカロミセス・セレビ
シエ、その他酒類の製造に慣用されるものを使用
することができる。 酵母を固定化する担体としての高多孔性泡ガラ
スは、中央細孔直径(容積)1.0〜50μ、好ましく
は20〜40μ、細孔容積1.0〜5.0ml/g、好ましく
は2.0〜3.0ml/g、吸水率50〜90%、好ましくは
50〜85%、嵩比重0.1〜0.5、好ましくは0.2〜
0.35、のものが適当である。中央細孔直径値(容
積)および細孔容積値のどちらか一方が極端に小
さかつたり、また、両方がともに小さかつたりす
ると、酵母の固定化量が少なくなつてしまい、中
央細孔直径値(容積)が大きすぎると固定化され
た酵母が脱離しやすくなる。また、中央細孔直径
値(容積)および細孔容積値のどちらか一方が極
端に大きかつたり、また、両方がともに大きかつ
たりすると、固定化酵母の強度、耐久性が損なわ
れることになる。従つて、目的に合つた固定化酵
母が得られるよう上記の範囲内で適宜泡ガラスの
性状を選べばよい。吸水率及び見かけ比重は中央
細孔直径値(容積)及び細孔容積値に応じて定ま
る。泡ガラスの形状や大きさは、発酵槽(リアク
ター)の種類その他に応じ、粒状、板状、棒状
(角柱、円柱)、ハヒカム型、多角形その他適宜選
択すればよいが、反応効率、取扱いやすさ等の点
から、直径0.5〜15mm、好ましくは1.5〜15mm、特
に2〜6mm、の粒状のものが好ましい。この場合
の直径は、真球上でないものについては最長径を
意味することは前記した通りである。 上記の泡ガラスの材質としては、シリカガラ
ス、ソーダ石灰ガラス、アルミノホウケイ酸ガラ
ス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス、
鉛ガラスなどがあり、必要に応じて適宜変更する
ことができる。経済的な観点からは、安価なソー
ダ石灰ガラスが望ましい。 この発明において用いられる高多孔性泡ガラス
は、例えば、従来の方法により製造された5〜20
%の吸水率を有する粒状泡ガラスを、温水または
アルカリ溶液に浸漬させて、泡ガラス中の可溶性
アルカリ成分及びシリカを溶出させて、泡ガラス
の表面層ならびに独立気泡中に開口を設けるよう
にして、これを製造することができる。また、硝
子パウダーに発泡剤と融点の高い金属酸化物、例
えばアルミナ、シリカ、ジルコリア等を5〜10%
添加し、焼成した後、急冷して微細な気泡を発生
させることによつても製造することができる(特
公昭55−340号、特開昭61−6141号及び特願昭60
−154099号各公報参照)。 高多孔性泡ガラスへの酵母の固定化は、酵母を
懸濁させた液と高多孔性泡ガラスとを一定時間以
上接触させることにより行なわれる。酵母を懸濁
させる分散媒は、食品衛生上問題がなくて、酵母
の活性に悪影響を及ぼさないものであれば、任意
のものを用いることができる。通常は、醸造原料
液、発酵液、水あるいはそれらの混合液等が用い
られる。酵母懸濁液の酵母濃度は、予定した固定
化酵母中の酵母濃度が得られるよう、適当に選べ
ばよい。通常は、予定した固定化酵母中の酵母濃
度より高目に設定する。分散媒が醸造原料液を含
む場合は、分散媒中で酵母を培養し、増殖させな
がら、酵母を泡ガラスへ固定化させることもでき
る。従つて、この場合は初発の酵母濃度を低目に
設定することも可能である。接触時間は、通常、
その分散媒の酵母濃度で1〜2日程度で十分であ
り、それ以上接触させても固定化される酵母量は
増えないことが多い(最終的に固定化される酵母
量は、主として、用いる泡ガラスの特性値(細孔
容積値、中央細孔直径値(容積)等)により決ま
つてしまうため)。ただし、醸造原料液を含む分
散媒中で酵母を培養、増殖させながら固定化を行
なう場合は、酵母の増殖時間も考慮すべきであ
る。泡ガラスと酵母懸濁液の接触は、両者の接触
が十分行なわれる限り任意の態様で行なうことが
できる。例えば、粒状泡ガラスに酵母を固定化す
る場合は、酵母懸濁液に粒状泡ガラスを浸漬して
静置あるいは撹拌する方法、円筒形カラムに粒状
泡ガラスを充填して、これに酵母懸濁液を循環さ
せる方法等がある(具体的な固定化方法について
は、後記実施例参照)。 酒類の製造 本発明の利用例における酒類の製造は、前記し
た固定化酵母を醸造原料液に接触させて、醸造原
料液を発酵させることにより行なわれ、合目的的
な任意の態様をとることができる。例えば、固定
化酵母の粒状体を固定床としてあるいは非固定床
または流動床として持つ反応槽に、回分方式で醸
造原料液を供給して発酵を行なう方法、あるい
は、連続的に醸造原料液を通過させて(1回また
は複数回)発酵を行なう方法等がある。これらの
方法の詳細については、所謂バイオリアクターに
よる方法として、福井三郎、千畑一郎、鈴木周一
編「酵素工学」(東京化学同人)、D.Williams、
D.M.Munnecke:Biotech.and Bioeng.231813−
25(1981)等を参照することができる。反応槽へ
の固定化酵母の充填率も任意に定めることができ
るが、固定化酵母の特色を生かして、酒類の急速
製造を行なうためには、高酵母濃度、具体的に
は、0.4w/v%以上であることが好ましい(た
だし、wは反応槽に充填された固定化酵母に含ま
れる酵母の乾燥状態に換算した重量(g)、vは
回分方式の場合は醸造原料液の体積(ml)、連続
方式の場合は固定化酵母を充填した反応槽の容積
(ml)である。) 発酵条件その他は、本発明のこの利用例の実施
に際して必要な改変があることを留保して、従来
公知のそれと本質的には変わらない。 得られる発酵液はそれ自身が既に酒類である
が、通常はこれをさらに熟成させて最終製品とす
ることになろう。 実験例 下記の諸例は、この発明を具体的に説明するた
めのものである。 例 1 (泡ガラスビーズの製造) ソーダ石灰ガラスビンを24時間湿式粉砕して得
たパウダーガラスに発泡剤としてCaCO3を2%
添加して造粒したものを、820〜850℃の温度で
100〜150秒焼成した。このようにして得られた泡
ガラスを70℃の温水に4日間浸漬して、高多孔性
粒状泡ガラスを製造した。 このようにして得られた泡ガラスの性状を表1
に示す。
【表】
例 2
(酵母の固定化)
糖度を11°Pに調整した麦芽汁にビール酵母(サ
ツカロミセス・セレビシエ)を濃度6.0×
108cell/mlとなるように懸濁させた。これに例
1で製造した泡ガラスビーズを約15%(泡ガラス
ビーズ体積/麦芽汁体積)の割合で浸漬し、8℃
で約48時間、200rpmの回分式撹拌を行なつて酵
母を固定化した。固定化された酵母数および脱離
率を表2に示す。
ツカロミセス・セレビシエ)を濃度6.0×
108cell/mlとなるように懸濁させた。これに例
1で製造した泡ガラスビーズを約15%(泡ガラス
ビーズ体積/麦芽汁体積)の割合で浸漬し、8℃
で約48時間、200rpmの回分式撹拌を行なつて酵
母を固定化した。固定化された酵母数および脱離
率を表2に示す。
【表】
*1、*2、*3
これらは、下記の通りに定義されたものであ
る。 単位体積当りの酵母数=x/y 単位表面積当りの酵母数=x/z 単位重量積当りの酵母数=x/w ただし、x、y、zおよびwは、下記の通りに
定義されたものである。 固定化酵母1個に固定化されている酵母数:
xcells 固定化担体として用いた泡ガラスの体積(常圧
で水中に入れた時、1分以内の浸漬で水が吸収さ
れない空〓の体積を含むもの):yml 固定化担体として用いた泡ガラスの表面積(泡
ガラスを多孔質物質と見ないで、仮に表面が平ら
であると考えた場合の表面積。例えば泡ガラスが
直径rcmの球状のものである時は4πr2cm2):zcm2 固定化担体として用いた泡ガラスの重量:wg *4 脱離率は、下記の方法によつて求めたものであ
る。500ml容ビーカー中に、内径33mm、高さ95mm
の円筒形のカゴ(1辺が1.5mmの正方形のメツシ
ユを持つもの)を、カゴの中心とビーカーの中心
が一致し、カゴの底面とビーカーの底との間隔が
2cmになるように設置した。このカゴの中に、上
記により製造した粒状の固定化酵母を15個入れ、
ビーカー中には水400(ml)を入れ、長さ5cmのス
ターラーバーを用い、撹拌回転数700rpmで48時
間撹拌した。 撹拌前の固定化酵母1個に固定化されている酵
母数をX(cells/固定化酵母1個)、撹拌後の固
定化酵母1個に固定化されている酵母数をY
(cells/固定化酵母1個)とすれば、脱離率Z
(%)はZ(%)=(1−Y/X)×100である。 なお、この測定法は、固定化担体としての泡ガ
ラスを直径1.5〜15mmの球状に造形して酵母を固
定化した場合に適用するものとする。 例 3 (酒類の製造) 糖度を11.0Pに調整した麦芽汁200mlを250ml容
メスシリンダーに入れ、これに例2で得られた固
定化酵母ビーズNo.2を30ml加え、8℃で50時間静
置して、回分式のビール醸造を行なつた。得られ
たビールの性状を表3に示す。
る。 単位体積当りの酵母数=x/y 単位表面積当りの酵母数=x/z 単位重量積当りの酵母数=x/w ただし、x、y、zおよびwは、下記の通りに
定義されたものである。 固定化酵母1個に固定化されている酵母数:
xcells 固定化担体として用いた泡ガラスの体積(常圧
で水中に入れた時、1分以内の浸漬で水が吸収さ
れない空〓の体積を含むもの):yml 固定化担体として用いた泡ガラスの表面積(泡
ガラスを多孔質物質と見ないで、仮に表面が平ら
であると考えた場合の表面積。例えば泡ガラスが
直径rcmの球状のものである時は4πr2cm2):zcm2 固定化担体として用いた泡ガラスの重量:wg *4 脱離率は、下記の方法によつて求めたものであ
る。500ml容ビーカー中に、内径33mm、高さ95mm
の円筒形のカゴ(1辺が1.5mmの正方形のメツシ
ユを持つもの)を、カゴの中心とビーカーの中心
が一致し、カゴの底面とビーカーの底との間隔が
2cmになるように設置した。このカゴの中に、上
記により製造した粒状の固定化酵母を15個入れ、
ビーカー中には水400(ml)を入れ、長さ5cmのス
ターラーバーを用い、撹拌回転数700rpmで48時
間撹拌した。 撹拌前の固定化酵母1個に固定化されている酵
母数をX(cells/固定化酵母1個)、撹拌後の固
定化酵母1個に固定化されている酵母数をY
(cells/固定化酵母1個)とすれば、脱離率Z
(%)はZ(%)=(1−Y/X)×100である。 なお、この測定法は、固定化担体としての泡ガ
ラスを直径1.5〜15mmの球状に造形して酵母を固
定化した場合に適用するものとする。 例 3 (酒類の製造) 糖度を11.0Pに調整した麦芽汁200mlを250ml容
メスシリンダーに入れ、これに例2で得られた固
定化酵母ビーズNo.2を30ml加え、8℃で50時間静
置して、回分式のビール醸造を行なつた。得られ
たビールの性状を表3に示す。
【表】
例 4
(酒類の製造)
内径3.5cm、高さ30cmの円筒カラムに、例2で
得られた固定化酵母ビーズNo.3をほぼいつぱいに
なるように充填した。このカラムに糖度を11.0°P
に調整した麦芽汁を8℃の下で毎時10mlで流し
て、ビールの連続醸造を行なつた。固定化酵母の
強度、耐久性等は特に問題なく、表4に示す性状
のビールが10日以上にわたつて安定して得られ
た。
得られた固定化酵母ビーズNo.3をほぼいつぱいに
なるように充填した。このカラムに糖度を11.0°P
に調整した麦芽汁を8℃の下で毎時10mlで流し
て、ビールの連続醸造を行なつた。固定化酵母の
強度、耐久性等は特に問題なく、表4に示す性状
のビールが10日以上にわたつて安定して得られ
た。
【表】
例 5
(泡ガラスビーズの製造)
平均粒径22.0μに粉砕した硬質ガラス(硼珪酸
ガラス)に発泡剤としてCaCO3を3%添加し、
平均2.00〜2.38mmφに造粒したものを870℃で200
秒間焼成して粒状泡ガラスをつくつた。 この粒状泡ガラスについて、特願昭60−154099
号発明に従つてアルカリ処理を行なつた。即ち、
120℃のオートクレーブ中でNaOHの3%水溶液
(120℃)に上記粒状泡ガラスを4時間浸漬した結
果、下記物性の高多孔性泡ガラスを得ることが出
来た。
ガラス)に発泡剤としてCaCO3を3%添加し、
平均2.00〜2.38mmφに造粒したものを870℃で200
秒間焼成して粒状泡ガラスをつくつた。 この粒状泡ガラスについて、特願昭60−154099
号発明に従つてアルカリ処理を行なつた。即ち、
120℃のオートクレーブ中でNaOHの3%水溶液
(120℃)に上記粒状泡ガラスを4時間浸漬した結
果、下記物性の高多孔性泡ガラスを得ることが出
来た。
【表】
* 測定法:表1の注参照
例 6 (細菌の固定) 酵母エキス1.0(w/v)%、シユクロース10.0
(w/v)%より成る液体培地(PH6〜7)にザ
イモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis:
ATCC 10988)を濃度1.8×106cells/mlとなるよ
うに懸濁させた。これに例5で製造した泡ガラス
ビーズが約5%(w/v)の割合で浸漬し、30℃
で24時間静置培養して、ザイモモナス・モビリス
を固定化した。 固定化されたザイモモナス・モビリス菌数を表
6に示す。
例 6 (細菌の固定) 酵母エキス1.0(w/v)%、シユクロース10.0
(w/v)%より成る液体培地(PH6〜7)にザ
イモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis:
ATCC 10988)を濃度1.8×106cells/mlとなるよ
うに懸濁させた。これに例5で製造した泡ガラス
ビーズが約5%(w/v)の割合で浸漬し、30℃
で24時間静置培養して、ザイモモナス・モビリス
を固定化した。 固定化されたザイモモナス・モビリス菌数を表
6に示す。
【表】
【表】
* 例2の注参照
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 内部および表層部に存在する多数の気泡の壁
に気泡間および表層側の気泡と外部間とを連通す
る微細な開口部を設けた連続気泡を有し、吸水率
50%以上、中央細孔直径(容積)1.0〜50μおよび
細孔容積1.0〜5.0ml/gを有する高多孔性泡ガラ
スからなることを特徴とする、微生物保持用担
体。 2 高多孔性泡ガラスが、直径0.5〜15mmの粒状
のものである、特許請求の範囲第1項に記載の微
生物保持用担体。 3 内部および表層部に存在する多数の気泡の壁
に気泡間および表層側の気泡と外部間とを連通す
る微細な開口部を設けた連続気泡を有し、吸水率
50%以上、中央細孔直径(容積)1.0〜50μおよび
細孔容積1.0〜5.0ml/gを有する高多孔性泡ガラ
スからなる微生物保持用担体に、微生物を固定化
させてなることを特徴とする、固定化微生物。 4 微生物が酵母である、特許請求の範囲第3項
に記載の固定化微生物。 5 単位表面積当たりの酵母数が106cells/cm2で
ある、特許請求の範囲第4項に記載の固定化微生
物。 6 直径が1.5〜15mmの粒状のものであり、酵母
の脱離率が1以下である、特許請求の範囲第4〜
5項に記載の固定化微生物。 7 微生物がザイモモナス・モビリスである、特
許請求の範囲第3項に記載の固定化微生物。 8 高多孔性泡ガラスが、中央細孔直径(容積)
0.4〜50μおよび細孔容積0.5〜5.0ml/gを有する
ものである、特許請求の範囲第3〜7項のいずれ
か1項に記載の固定化微生物。 9 高多孔性泡ガラスが、直径0.5〜15mmの粒状
のものである、特許請求の範囲第3〜8項のいず
れか1項に記載の固定化微生物。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62006802A JPS63173590A (ja) | 1987-01-14 | 1987-01-14 | 微生物保持用担体およびその用途 |
| CA000555692A CA1274255A (en) | 1987-01-14 | 1987-12-31 | Method for producing granular multi-cellular glass and the glass produced by the method |
| DE8888300055T DE3876252T2 (de) | 1987-01-14 | 1988-01-06 | Verfahren zur herstellung eines granulierten mehrzellulaeren glases und durch dieses verfahren hergestelltes glas. |
| EP88300055A EP0275144B1 (en) | 1987-01-14 | 1988-01-06 | Method for producing granular multicellular glass and the glass produced by the method |
| US07/649,216 US5039630A (en) | 1987-01-14 | 1991-01-25 | Method for producing granular multi-cellular glass and the glass produced by the method |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62006802A JPS63173590A (ja) | 1987-01-14 | 1987-01-14 | 微生物保持用担体およびその用途 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63173590A JPS63173590A (ja) | 1988-07-18 |
| JPH0441598B2 true JPH0441598B2 (ja) | 1992-07-08 |
Family
ID=11648317
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62006802A Granted JPS63173590A (ja) | 1987-01-14 | 1987-01-14 | 微生物保持用担体およびその用途 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63173590A (ja) |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2004300B (en) * | 1977-09-14 | 1982-08-04 | Corning Glass Works | High surface low volume biomass composites |
| JPS5648886A (en) * | 1979-09-28 | 1981-05-02 | Fujisawa Pharmaceut Co Ltd | Carrier for fixing compound, its preparation, and fixed enzyme |
| DE3410650A1 (de) * | 1984-03-23 | 1985-10-03 | Kernforschungsanlage Jülich GmbH, 5170 Jülich | Mit mikroorganismen bewachsene poroese anorganische traeger, verfahren zur immobilisierung von mikroorganismen und dafuer geeignete traegerkoerper |
-
1987
- 1987-01-14 JP JP62006802A patent/JPS63173590A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63173590A (ja) | 1988-07-18 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Margaritis et al. | Advances in ethanol production using immobilized cell systems | |
| Williams et al. | The production of ethanol by immobilized yeast cells | |
| Navarro et al. | Modification of yeast metabolism by immobilization onto porous glass | |
| Masschelein et al. | Immobilized cell technology in beer production | |
| JP2695942B2 (ja) | エタノール生成物の製造方法 | |
| US4996150A (en) | Biocatalyst immobilization in a gel of anionic polysaccharide and cationic polymer | |
| JPS62171686A (ja) | 生物集団複合体の製造方法 | |
| Bekatorou et al. | Cell immobilization technologies for applications in alcoholic beverages | |
| JPS6215198B2 (ja) | ||
| US5039630A (en) | Method for producing granular multi-cellular glass and the glass produced by the method | |
| Cruz et al. | Cephalosporin C production by immobilized Cephalosporium acremonium cells in a repeated batch tower bioreactor | |
| Okos et al. | Hydrolysis of lactose in acid whey using β‐galactosidase adsorbed to a phenol formaldehyde resin | |
| Siso et al. | Covalent immobilization of β-galactosidase on corn grits. A system for lactose hydrolysis without diffusional resistance | |
| CA2133789A1 (en) | Immobilized-cell carrageenan bead production and a brewing process utilizing carrageenan bead immobilized yeast cells | |
| JPH0441598B2 (ja) | ||
| O'Reilly et al. | Use of an ion-exchange sponge to immobilise yeast in high gravity apple based (cider) alcoholic fermentations | |
| WO2024068943A1 (en) | Method for the production of microbial biocapsules, microbial biocapsules obtained by said method and uses thereof | |
| Duran-Paramo et al. | α-amylase production by free and immobilized Bacillus subtilis | |
| JP3844374B2 (ja) | バイオリアクター用担体およびその製造方法 | |
| Drichoutis et al. | Continuous production of wine in a tower fermentor using entrapped yeast cells in double layer alginate–chitosan beads | |
| RU2239658C1 (ru) | Способ получения биокатализатора для производства спиртосодержащих игристых напитков | |
| RU2322499C2 (ru) | Способ получения иммобилизованного биокатализатора и биокатализатор для производства спиртосодержащих напитков | |
| JPS58149684A (ja) | アルコ−ル製造法 | |
| JPS63173541A (ja) | 液状食品の醗酵法 | |
| JPH0371880B2 (ja) |