JPH0454650B2 - - Google Patents
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- JPH0454650B2 JPH0454650B2 JP58166503A JP16650383A JPH0454650B2 JP H0454650 B2 JPH0454650 B2 JP H0454650B2 JP 58166503 A JP58166503 A JP 58166503A JP 16650383 A JP16650383 A JP 16650383A JP H0454650 B2 JPH0454650 B2 JP H0454650B2
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Description
本発明はアミノ基含有医薬品添加剤に関する。
N−ニトロソジメチルアミン(NDMA)を典
型とする各種N−ニトロソ化合物が微量で強力な
発癌作用を有することは、今日、周知の通りであ
る(H.Druckrey et al.,Z.Krebsforsh,69
103(1967);J.H.Hotchkiss et al.,J.Assoc.Off.
Anal Chem.,64 1037(1981)及びG.G.Gibson
of Nitrostable Drug and Chemicals”Tayler
and Francis Ltd.,London,1981等々)。 更に、今日医薬品として汎用されている二級ア
ミン、三級アミン、アミド等が胃等の体内臓器中
で亜硝酸塩と共存することにより、こうした各種
N−ニトロソ化合物を反応生成し、発癌因子と成
り得るものであることもまた近時次第に解明され
つつある。(谷村顕雄ら:衛生試験所報告99 1−
16(1981);谷村ら:厚生省がん研究助成金による
研究報告集1981 No.pt2804−812(1982);谷村
ら:“医薬品と亜硝酸とからの揮発性ニトロソア
ミンの生成とアスコルビン酸によるその制御”日
本薬学会第103年会6N4−3 1983年4月6日
等々)特にこれらのN−ニトロソ化合物前駆物質
が医薬品として内服される場合、胃内等PHの低い
条件下で一時的に高濃度で存在することも多く、
したがつてこれらの物質のニトロソ化がより進み
易いと考えられる。こうした観点から、アミノ基
を含有する医薬品の体内に於けるN−ニトロソ化
の可能性については、大きな関心がもたれてい
る。 上記に鑑み本発明者らは前記発癌物質の生体内
生成を効果的に抑制乃至阻害し且つその前駆物質
を無毒化する物質に付き鋭意研究の結果、アミノ
酸の1種であるプロリンが胃内の条件下で脂肪族
アミンと共存した場合に亜硝酸イオンと著しく優
先的に反応して無毒なN−ニトロソプリン
(NPRO)を与え、結果的に発癌性N−ニトロソ
化合物の生体内生成を極めて効果的に阻害して反
応混合物全体をバイオ・アツセイ・レベルでも実
質的に無害化し得るものであることを知見し、本
発明に到達したものである。 即ち、本発明はプロリン及び/又は、その塩に
より成るアミノ基含有医薬品添加剤の発明であ
る。 以下、本発明剤の有効成分、薬理乃至生物学的
作用、用法、用量、毒性等につき詳細に分説す
る。 有効成分 本発明剤の有効成分としては、天然産L−プロ
リンを始めとしてタンパク質加水分解物や合成物
であるDL−プロリン或いはその水和物形態
(C10H16N2O4・H2O)、更にはこれらのナトリウ
ム塩、カリウム塩等の各種塩類が好適に使用され
得る。 薬理乃至生物学的作用 後記各実験例に示す通り、予備添加プロリンは
二級アミン類及び亜硝酸塩含有溶液の癌原性を実
質的に完全に無毒化する作用を有し、従つてN−
ニトロソ化合物由来の発癌予防薬として予防医学
的見地から極めて有用なものと云い得る。ここに
於いて、完全無毒化に要するプロリンの量は亜硝
酸塩に対し約等量モル以上である。 尚、生成NPROが癌原性を有さずしかもその
尿中排泄も略完全且つ速やかであることは既に報
告されている通りである(Chu,C.,&Magee,
P.N.Cancer Res.,41 3653−3657(1981);
Dailey,R.E.et al,.Toxicol.,3 23−28
(1975);Mirvish,S.S.et al.,J.Natl.Inst.64
1435−1442(1980及びOhshima,H&Bartsch,
H.Cancer Res.,41 3658−3662(1981)、等)。 用法・用量 野菜等の食品より摂取された硝酸塩は口腔内等
の微生物により亜硝酸塩に転化される。従つてこ
うして生じた亜硝酸の存在下、アミノ基を含有す
る医薬品が服用されると主として胃等に於いて両
者が反応して癌原性物質が生成するとされてい
る。本邦人にあつては食品からの硝酸塩摂取量は
218〜408mg/日とされており且つ唾液中亜硝酸イ
オン濃度が数ppm〜50ppm程度であること
(Ishiwata,H.et al.,Proceedings of the 3rd
International Conference on Environmental
Mutagens,Tokyo Sept.21−27 1981 page571
−575)、及び胃液中の亜硝酸塩濃度が0.1〜数10μ
g/ml(P.Schlag et al.,Lancet,April 5
727(1980))程度であることを考慮すると、本発
明剤の用量はプロリンとして数100μg〜数g/
日・50Kg体重、より好ましくは1mg〜1g/日・
50Kg体重の範囲内であり、予防医学的観点からす
れば実際上は50〜500mg/日・50Kg体重程度で十
分な発癌予防効果を発現し得る。 因みに、NDMAの発癌最低量は約1ppmと評価
されており、これはヒト体重50Kg換算で50mgに相
当する(M.Arai et al.,Gann 70 549(1979)、
等)。 他方、特にアミン生成量の高い薬剤について
は、少なくとも生成アミン量と等モル以上となる
べくあらかじめプロリン量を設定、配合すること
ができる。 例えば、アミノピリンはin vitroで37℃、PH3
で4時間反応後65%のアミン生成量を示すのであ
るから(谷村ら、日本薬学会第103年会6N4−
3)、アミノピリン100mgを服用する場合は33mg以
上のプロリンを配合添加すれば効果的である。 尚、天然アミノ酸であるL−プロリンは、ゼラ
チン等の天然物に豊富に含まれるので、これらの
加水分解物を本発明剤として使用してもよい。 本発明剤の有効成分であるプロリンは散剤、顆
粒剤、カプセル剤、錠剤、水溶液等々種々の剤型
に応じた製剤補助剤あるいは添加剤に適宜混合し
て使用することができ、澱粉、乳糖等の賦形剤の
一部に置き換えてもよい。 本発明剤を添加する医薬としてはオキシテトサ
イクリン、テトラサイクリン、ミノサイクリン、
クロルプロマジン、トラザミド、アミノピリン、
スルピリン、デシプラミン、エタンブトール、モ
ルホリン、ピペラジン、クロルジアゼポキシド、
メタピリレン、ルカントン、イミプラミン、プロ
メタジン、トリメプラジン、アミトリプチリン、
N−メチルアニリン、メチルエフエドリン、ピリ
ジノールカルバメート、ジフエニルジメチルアミ
ノエタン、エリスロマイシン、アセチルスピラマ
イシン、メトフオルミン、チオプロペラジン、エ
タンシレート、プログルミド、クレミゾール、グ
リクロピラミド、トリプロリジン、ジピリダモー
ル、チエチルペラジン、ペルラピン、グアネチジ
ン、等々多数のアミノ基含有薬剤を例示し得る。 毒 性 プロリン乃至その塩は云うまでもなく食品成分
であるので過大な摂取を別とすれば経口的には全
然無毒性である。 因に、DL−プロリンをICR系マウス(雄6週
令、平均体重35.0±0.3g、各群10匹)を使用し、
1mg、10mg、100mgの3段階の資料(生理食塩水
0.5ml溶解)を腹腔内に投与し、14日間その生死
を観察し、Behrens−Ka¨rber法に従つて算出し
たD50値は760mg/Kg体重(マウス)以上であつ
た。 実施例 1 Amesテストによるin vitro実験 反応液組成 ジメチルアミン(塩酸塩)と亜硝酸ナトリウム
によるジメチルニトロソアミン生成反応が反応PH
3.4において生成率15%[Mirvish.S.S.,J.Nat.
cancer Inst.,44 633(1970)]であることから、
反応液1ml中の生成物が20mgとなる様に以下の如
く反応量を設定した。 ジメチルニトロソアミン生成反応液 塩酸ジメチルアミン…ジメチルアミン換算量と
して92mg/mlの液を調製し、その0.75mlを用
いた。 亜硝酸ナトリウム…142mg/mlの液を調製し、
その0.75mlを用いた。 上記二者を、conc HClにてPH3.4とし、さら
に蒸留水適量を加えて、3ml反応液とした。 プロリン添加反応液 塩酸ジメチルアミン、亜硝酸ナトリウム、い
ずれも上記処方の液を各々1ml用いた。 L−プロリン…238mg/mlの液を調製し、亜硝
酸塩に対して1/2モル等量はその0.95mlを、
1モル等量はその1.9mlを用いた。 プロリン添加の際は、ジメチルアミンとプロ
リンを混合後、亜硝酸ナトリウムを加えて
conc HClにてPHを3.4とし蒸留水適量を加えて
4ml反応液とした。 反応条件 各反応液は、密栓してアルミ箔で覆つて遮光
し、胃中の状態を設定して、なおかつ37℃で3時
間incubateし反応を行なつた。 変異原性試験法 各反応液のサンプルを、反応液量による変異原
の増加を検討するため、25,50,75,100μと
して反応液の直線性を求めることにした。また、
S−9量は、150μ/500μmixとし、pre
incubationは25℃で40分、菌株はTA−100を用
いた。 [矢作ら.,Mutation Research.,48,121−130
(1977)。] 結果を第1乃至2図に示す。 第1図中、横軸はジメチルニトロソアミン生成
反応液量(μ)であり、縦軸は復帰(His+)
コロニー数である。図から明らかなように、反応
液量50μ以下が直線性を有するので、これを当
該試験に於ける用量範囲とした。 他方、第2図中、両軸は上記と同様であるが、
曲線Aはプロリン添加反応液、同Bはプロリン1/
2モル等量及び同Cはプロリン1モル等量添加反
応液のデータである。 第2図から明らかなように、プロリン1/2モル
当量添加で充分な変異原性抑制効果が認められ
る。尚、NPROの変異原性がないことも別途確
認されている。 実験例 2 ラツト肝臓中NAD(ニコチンアミド・アデニ
ン・ジ・ヌクレオチド)量変化を指標としたin
vivo実験 発癌物質投与によるDANの損傷に対して、臓
器中のNAD量が減少し、臓器特異性のある事が
報告された。[坂本ら.,1981年度日本変異原学
会] そこで、ジメチルニトロソアミンの肝臓特異性
に注目して以下の実験を行なつた。 試験動物 ウイスター系ラツト(5週令)を1群3匹と
し、各試験において1群を無処置のコントロール
群とした。 投与物質および投与方法 Amesテストに用いた各反応液と同様の反応液
を調製し、動物100g当り0.1mlの投与量としてゾ
ンデにより経口投与を行なつた。 各反応液投与群は一定時間後に断頭により屠殺
し、充分瀉血後、直ちに開復して肝臓の摘出を行
ない、1匹につき肝臓を約1gを正確に秤量して
4検体とし、部分的な測定誤差を出来る限り少な
くする様にした。検体は直ちに凍結させた。 NAD量測定法 Methods of Enzymatic Analysis.,Vol 4,
2045(1974)に準拠したエタノールを基質とした
ADH(アルコール・デヒドロゲナーゼ、1.2mg/
ml)を用いる酸素法により測定を行なつた。すな
わち、秤量後、凍結した検体を凍結した状態でホ
モゲナイズし、これに5mlの0.6N−HCIO4を加
えて除蛋白する。そのサンプルを3000rpm5分間
遠心分離し上清を得、さらに1M−K2HPO4を上
清1mlにつき0.2ml加え、3N−KOHにてPHを7.0
〜7.4の中性に調整する。これをさらに3000rpm5
分間遠心分離して、KCIO4の沈澱を除いた上清
1mlを得、0.1M−ピロリン酸ナトリウム・塩酸
セミカルバジツドバツフアー(PH8.8)1mlを加
え、エタノール10μを添加して撹拌後、340nm
におけるO.D.を測定(E1)する。さらにADHを
10μ加えて同様にO.D.を測定(E2)、E2−E1の
差(ΔE340nm)を求め、既知の算出法により肝
臓1g当りのNAD量(μmole)を求めた。 実験結果 ジメチルニトロソアミン経口投与による変化 市販のジメチルニトロソアミンを25mg/Kgお
よび100mg/Kgの用量で肝臓中NAD量の変化を
検討した。 測定時間は、坂本らの報告に従い、5,10,
24時間後とした。この結果を第3図に示す。図
中、縦軸は肝臓中NAD量(μmole/g)、横軸
は時間(hr)である(下記第4乃至5図も同
様)。 各反応液投与による変化 前記例濃度の塩酸ジメチルアミン、亜硝酸ナ
トリウム及びL−プロリン液による組成の各々
の反応液を亜硝酸ナトリウムに対して0.25〜2
モル等量に調製し、これをラツトに投与して肝
臓NAD量(μmole/g)を経時測定した。 結果を第4図に示す。図中、曲線A,B,C
及びDは各々プロリン無添加、1等量添加、2
等量添加及びコントロール・レベルに夫々対応
する。 これと併せて、プロリン2等量相当量単独
(第5図A)およびニトロソプロリン生成相当
量単独投与(第5図B)についても検討した。 次に、プロリン添加量を変えてNDA減少量
が最大である投与後10時間目のNAD量を求め、
用量−反応曲線(第6図A)を求めた。同図
中、縦軸はNAD量々横軸はモル等量であり、
曲線Bはコントロール・レベルを示すものであ
る。 尚、肝臓中NAD量の減少がDNA損傷のより
直接的な指標である不定期DNA合成の上昇と
極めてよく相関することも、別途確認された。 実験例 3 プロリンによるニトロソモルホリン生成抑制の
in vitro実験反応液組成 ニトロソモルホリン生成反応液 ホルモリン…8.7μ/ml(0.1mol/)の液を
調製し、その1mlを用いた。 亜硝酸ナトリウム…6.9mg/ml(0.1mol/)
の液を調製し、その1mlを用いた。 上記二者をconc HCIにてPH3.4とした。 プロリン添加反応液 モルホリン、亜硝酸ナトリウム、いずれも上
記処方の液を各々1ml用いた。 プロリン…23.0mg/ml(0.2mol/)の液を調
製し、その1mlを用いた。 モルホリンとプロリンを混合後、亜硝酸ナト
リウムを加えてconc HCIにてPHを3.4とした。 反応条件 各反応液は密栓して、アルミ箔で覆つて遮光
し、37℃で3時間incubateし反応を行なつた。 変異原性試験法 各反応液及びニトロソモルホリンのサンプルを
100ml、S−9量は、150μ/500μmixし、pre
incubationは37℃ 20分、菌株はTA−100を用
いた。 結果を第1表に示す。
型とする各種N−ニトロソ化合物が微量で強力な
発癌作用を有することは、今日、周知の通りであ
る(H.Druckrey et al.,Z.Krebsforsh,69
103(1967);J.H.Hotchkiss et al.,J.Assoc.Off.
Anal Chem.,64 1037(1981)及びG.G.Gibson
of Nitrostable Drug and Chemicals”Tayler
and Francis Ltd.,London,1981等々)。 更に、今日医薬品として汎用されている二級ア
ミン、三級アミン、アミド等が胃等の体内臓器中
で亜硝酸塩と共存することにより、こうした各種
N−ニトロソ化合物を反応生成し、発癌因子と成
り得るものであることもまた近時次第に解明され
つつある。(谷村顕雄ら:衛生試験所報告99 1−
16(1981);谷村ら:厚生省がん研究助成金による
研究報告集1981 No.pt2804−812(1982);谷村
ら:“医薬品と亜硝酸とからの揮発性ニトロソア
ミンの生成とアスコルビン酸によるその制御”日
本薬学会第103年会6N4−3 1983年4月6日
等々)特にこれらのN−ニトロソ化合物前駆物質
が医薬品として内服される場合、胃内等PHの低い
条件下で一時的に高濃度で存在することも多く、
したがつてこれらの物質のニトロソ化がより進み
易いと考えられる。こうした観点から、アミノ基
を含有する医薬品の体内に於けるN−ニトロソ化
の可能性については、大きな関心がもたれてい
る。 上記に鑑み本発明者らは前記発癌物質の生体内
生成を効果的に抑制乃至阻害し且つその前駆物質
を無毒化する物質に付き鋭意研究の結果、アミノ
酸の1種であるプロリンが胃内の条件下で脂肪族
アミンと共存した場合に亜硝酸イオンと著しく優
先的に反応して無毒なN−ニトロソプリン
(NPRO)を与え、結果的に発癌性N−ニトロソ
化合物の生体内生成を極めて効果的に阻害して反
応混合物全体をバイオ・アツセイ・レベルでも実
質的に無害化し得るものであることを知見し、本
発明に到達したものである。 即ち、本発明はプロリン及び/又は、その塩に
より成るアミノ基含有医薬品添加剤の発明であ
る。 以下、本発明剤の有効成分、薬理乃至生物学的
作用、用法、用量、毒性等につき詳細に分説す
る。 有効成分 本発明剤の有効成分としては、天然産L−プロ
リンを始めとしてタンパク質加水分解物や合成物
であるDL−プロリン或いはその水和物形態
(C10H16N2O4・H2O)、更にはこれらのナトリウ
ム塩、カリウム塩等の各種塩類が好適に使用され
得る。 薬理乃至生物学的作用 後記各実験例に示す通り、予備添加プロリンは
二級アミン類及び亜硝酸塩含有溶液の癌原性を実
質的に完全に無毒化する作用を有し、従つてN−
ニトロソ化合物由来の発癌予防薬として予防医学
的見地から極めて有用なものと云い得る。ここに
於いて、完全無毒化に要するプロリンの量は亜硝
酸塩に対し約等量モル以上である。 尚、生成NPROが癌原性を有さずしかもその
尿中排泄も略完全且つ速やかであることは既に報
告されている通りである(Chu,C.,&Magee,
P.N.Cancer Res.,41 3653−3657(1981);
Dailey,R.E.et al,.Toxicol.,3 23−28
(1975);Mirvish,S.S.et al.,J.Natl.Inst.64
1435−1442(1980及びOhshima,H&Bartsch,
H.Cancer Res.,41 3658−3662(1981)、等)。 用法・用量 野菜等の食品より摂取された硝酸塩は口腔内等
の微生物により亜硝酸塩に転化される。従つてこ
うして生じた亜硝酸の存在下、アミノ基を含有す
る医薬品が服用されると主として胃等に於いて両
者が反応して癌原性物質が生成するとされてい
る。本邦人にあつては食品からの硝酸塩摂取量は
218〜408mg/日とされており且つ唾液中亜硝酸イ
オン濃度が数ppm〜50ppm程度であること
(Ishiwata,H.et al.,Proceedings of the 3rd
International Conference on Environmental
Mutagens,Tokyo Sept.21−27 1981 page571
−575)、及び胃液中の亜硝酸塩濃度が0.1〜数10μ
g/ml(P.Schlag et al.,Lancet,April 5
727(1980))程度であることを考慮すると、本発
明剤の用量はプロリンとして数100μg〜数g/
日・50Kg体重、より好ましくは1mg〜1g/日・
50Kg体重の範囲内であり、予防医学的観点からす
れば実際上は50〜500mg/日・50Kg体重程度で十
分な発癌予防効果を発現し得る。 因みに、NDMAの発癌最低量は約1ppmと評価
されており、これはヒト体重50Kg換算で50mgに相
当する(M.Arai et al.,Gann 70 549(1979)、
等)。 他方、特にアミン生成量の高い薬剤について
は、少なくとも生成アミン量と等モル以上となる
べくあらかじめプロリン量を設定、配合すること
ができる。 例えば、アミノピリンはin vitroで37℃、PH3
で4時間反応後65%のアミン生成量を示すのであ
るから(谷村ら、日本薬学会第103年会6N4−
3)、アミノピリン100mgを服用する場合は33mg以
上のプロリンを配合添加すれば効果的である。 尚、天然アミノ酸であるL−プロリンは、ゼラ
チン等の天然物に豊富に含まれるので、これらの
加水分解物を本発明剤として使用してもよい。 本発明剤の有効成分であるプロリンは散剤、顆
粒剤、カプセル剤、錠剤、水溶液等々種々の剤型
に応じた製剤補助剤あるいは添加剤に適宜混合し
て使用することができ、澱粉、乳糖等の賦形剤の
一部に置き換えてもよい。 本発明剤を添加する医薬としてはオキシテトサ
イクリン、テトラサイクリン、ミノサイクリン、
クロルプロマジン、トラザミド、アミノピリン、
スルピリン、デシプラミン、エタンブトール、モ
ルホリン、ピペラジン、クロルジアゼポキシド、
メタピリレン、ルカントン、イミプラミン、プロ
メタジン、トリメプラジン、アミトリプチリン、
N−メチルアニリン、メチルエフエドリン、ピリ
ジノールカルバメート、ジフエニルジメチルアミ
ノエタン、エリスロマイシン、アセチルスピラマ
イシン、メトフオルミン、チオプロペラジン、エ
タンシレート、プログルミド、クレミゾール、グ
リクロピラミド、トリプロリジン、ジピリダモー
ル、チエチルペラジン、ペルラピン、グアネチジ
ン、等々多数のアミノ基含有薬剤を例示し得る。 毒 性 プロリン乃至その塩は云うまでもなく食品成分
であるので過大な摂取を別とすれば経口的には全
然無毒性である。 因に、DL−プロリンをICR系マウス(雄6週
令、平均体重35.0±0.3g、各群10匹)を使用し、
1mg、10mg、100mgの3段階の資料(生理食塩水
0.5ml溶解)を腹腔内に投与し、14日間その生死
を観察し、Behrens−Ka¨rber法に従つて算出し
たD50値は760mg/Kg体重(マウス)以上であつ
た。 実施例 1 Amesテストによるin vitro実験 反応液組成 ジメチルアミン(塩酸塩)と亜硝酸ナトリウム
によるジメチルニトロソアミン生成反応が反応PH
3.4において生成率15%[Mirvish.S.S.,J.Nat.
cancer Inst.,44 633(1970)]であることから、
反応液1ml中の生成物が20mgとなる様に以下の如
く反応量を設定した。 ジメチルニトロソアミン生成反応液 塩酸ジメチルアミン…ジメチルアミン換算量と
して92mg/mlの液を調製し、その0.75mlを用
いた。 亜硝酸ナトリウム…142mg/mlの液を調製し、
その0.75mlを用いた。 上記二者を、conc HClにてPH3.4とし、さら
に蒸留水適量を加えて、3ml反応液とした。 プロリン添加反応液 塩酸ジメチルアミン、亜硝酸ナトリウム、い
ずれも上記処方の液を各々1ml用いた。 L−プロリン…238mg/mlの液を調製し、亜硝
酸塩に対して1/2モル等量はその0.95mlを、
1モル等量はその1.9mlを用いた。 プロリン添加の際は、ジメチルアミンとプロ
リンを混合後、亜硝酸ナトリウムを加えて
conc HClにてPHを3.4とし蒸留水適量を加えて
4ml反応液とした。 反応条件 各反応液は、密栓してアルミ箔で覆つて遮光
し、胃中の状態を設定して、なおかつ37℃で3時
間incubateし反応を行なつた。 変異原性試験法 各反応液のサンプルを、反応液量による変異原
の増加を検討するため、25,50,75,100μと
して反応液の直線性を求めることにした。また、
S−9量は、150μ/500μmixとし、pre
incubationは25℃で40分、菌株はTA−100を用
いた。 [矢作ら.,Mutation Research.,48,121−130
(1977)。] 結果を第1乃至2図に示す。 第1図中、横軸はジメチルニトロソアミン生成
反応液量(μ)であり、縦軸は復帰(His+)
コロニー数である。図から明らかなように、反応
液量50μ以下が直線性を有するので、これを当
該試験に於ける用量範囲とした。 他方、第2図中、両軸は上記と同様であるが、
曲線Aはプロリン添加反応液、同Bはプロリン1/
2モル等量及び同Cはプロリン1モル等量添加反
応液のデータである。 第2図から明らかなように、プロリン1/2モル
当量添加で充分な変異原性抑制効果が認められ
る。尚、NPROの変異原性がないことも別途確
認されている。 実験例 2 ラツト肝臓中NAD(ニコチンアミド・アデニ
ン・ジ・ヌクレオチド)量変化を指標としたin
vivo実験 発癌物質投与によるDANの損傷に対して、臓
器中のNAD量が減少し、臓器特異性のある事が
報告された。[坂本ら.,1981年度日本変異原学
会] そこで、ジメチルニトロソアミンの肝臓特異性
に注目して以下の実験を行なつた。 試験動物 ウイスター系ラツト(5週令)を1群3匹と
し、各試験において1群を無処置のコントロール
群とした。 投与物質および投与方法 Amesテストに用いた各反応液と同様の反応液
を調製し、動物100g当り0.1mlの投与量としてゾ
ンデにより経口投与を行なつた。 各反応液投与群は一定時間後に断頭により屠殺
し、充分瀉血後、直ちに開復して肝臓の摘出を行
ない、1匹につき肝臓を約1gを正確に秤量して
4検体とし、部分的な測定誤差を出来る限り少な
くする様にした。検体は直ちに凍結させた。 NAD量測定法 Methods of Enzymatic Analysis.,Vol 4,
2045(1974)に準拠したエタノールを基質とした
ADH(アルコール・デヒドロゲナーゼ、1.2mg/
ml)を用いる酸素法により測定を行なつた。すな
わち、秤量後、凍結した検体を凍結した状態でホ
モゲナイズし、これに5mlの0.6N−HCIO4を加
えて除蛋白する。そのサンプルを3000rpm5分間
遠心分離し上清を得、さらに1M−K2HPO4を上
清1mlにつき0.2ml加え、3N−KOHにてPHを7.0
〜7.4の中性に調整する。これをさらに3000rpm5
分間遠心分離して、KCIO4の沈澱を除いた上清
1mlを得、0.1M−ピロリン酸ナトリウム・塩酸
セミカルバジツドバツフアー(PH8.8)1mlを加
え、エタノール10μを添加して撹拌後、340nm
におけるO.D.を測定(E1)する。さらにADHを
10μ加えて同様にO.D.を測定(E2)、E2−E1の
差(ΔE340nm)を求め、既知の算出法により肝
臓1g当りのNAD量(μmole)を求めた。 実験結果 ジメチルニトロソアミン経口投与による変化 市販のジメチルニトロソアミンを25mg/Kgお
よび100mg/Kgの用量で肝臓中NAD量の変化を
検討した。 測定時間は、坂本らの報告に従い、5,10,
24時間後とした。この結果を第3図に示す。図
中、縦軸は肝臓中NAD量(μmole/g)、横軸
は時間(hr)である(下記第4乃至5図も同
様)。 各反応液投与による変化 前記例濃度の塩酸ジメチルアミン、亜硝酸ナ
トリウム及びL−プロリン液による組成の各々
の反応液を亜硝酸ナトリウムに対して0.25〜2
モル等量に調製し、これをラツトに投与して肝
臓NAD量(μmole/g)を経時測定した。 結果を第4図に示す。図中、曲線A,B,C
及びDは各々プロリン無添加、1等量添加、2
等量添加及びコントロール・レベルに夫々対応
する。 これと併せて、プロリン2等量相当量単独
(第5図A)およびニトロソプロリン生成相当
量単独投与(第5図B)についても検討した。 次に、プロリン添加量を変えてNDA減少量
が最大である投与後10時間目のNAD量を求め、
用量−反応曲線(第6図A)を求めた。同図
中、縦軸はNAD量々横軸はモル等量であり、
曲線Bはコントロール・レベルを示すものであ
る。 尚、肝臓中NAD量の減少がDNA損傷のより
直接的な指標である不定期DNA合成の上昇と
極めてよく相関することも、別途確認された。 実験例 3 プロリンによるニトロソモルホリン生成抑制の
in vitro実験反応液組成 ニトロソモルホリン生成反応液 ホルモリン…8.7μ/ml(0.1mol/)の液を
調製し、その1mlを用いた。 亜硝酸ナトリウム…6.9mg/ml(0.1mol/)
の液を調製し、その1mlを用いた。 上記二者をconc HCIにてPH3.4とした。 プロリン添加反応液 モルホリン、亜硝酸ナトリウム、いずれも上
記処方の液を各々1ml用いた。 プロリン…23.0mg/ml(0.2mol/)の液を調
製し、その1mlを用いた。 モルホリンとプロリンを混合後、亜硝酸ナト
リウムを加えてconc HCIにてPHを3.4とした。 反応条件 各反応液は密栓して、アルミ箔で覆つて遮光
し、37℃で3時間incubateし反応を行なつた。 変異原性試験法 各反応液及びニトロソモルホリンのサンプルを
100ml、S−9量は、150μ/500μmixし、pre
incubationは37℃ 20分、菌株はTA−100を用
いた。 結果を第1表に示す。
【表】
製剤例 1
処 方
スルピリン 300g
プロリン 90g
乳 糖 300g
デンプン 300g
ゼラチン 10g
全 量 1000g
スルピリンを等量のデンプンと均一に混合し、
これに乳糖とプを加えて更に混合した。別にゼラ
チン10gに精製水130mlを加え、ゼラチン液とし、
これを結合剤として練合し、常法により造粒、熱
風乾燥を行ない、1包スルピリン0.3g、プロリ
ン0.09gを含有する顆粒剤を得た。 製剤例 2 処 方 アミノピリン 300g プロリン 120g 乳 糖 270g デンプン 300g ゼラチン 10g 全 量 1000g 以上から前例と同様の方法により、1包につき
アミノピリン0.1g、プロリン0.04gを含有する
顆粒剤を得た。 製剤例 3 処 方 塩酸クロルプロマジン 100g プロリン 100g 6%HPC乳糖 450g ステアリン酸タルク 40g デンプン 310g 全 量 1000g 以上を十分に混合し、打錠して1個につき塩酸
クロルプロマジン0.05g、プロリン0.05gを含有
する錠剤を得た。 製剤例 4 処 方 クロルジアゼポキシド 100g プロリン 150g デンプン 740g ステアリン酸マグネシウム 10g 全 量 1000g 以上を十分に混合し、カプセルに充填し、1個
につきクロルジアゼポキシド0.02g、プロリン
0.03gを含有するカプセル剤を得た。
これに乳糖とプを加えて更に混合した。別にゼラ
チン10gに精製水130mlを加え、ゼラチン液とし、
これを結合剤として練合し、常法により造粒、熱
風乾燥を行ない、1包スルピリン0.3g、プロリ
ン0.09gを含有する顆粒剤を得た。 製剤例 2 処 方 アミノピリン 300g プロリン 120g 乳 糖 270g デンプン 300g ゼラチン 10g 全 量 1000g 以上から前例と同様の方法により、1包につき
アミノピリン0.1g、プロリン0.04gを含有する
顆粒剤を得た。 製剤例 3 処 方 塩酸クロルプロマジン 100g プロリン 100g 6%HPC乳糖 450g ステアリン酸タルク 40g デンプン 310g 全 量 1000g 以上を十分に混合し、打錠して1個につき塩酸
クロルプロマジン0.05g、プロリン0.05gを含有
する錠剤を得た。 製剤例 4 処 方 クロルジアゼポキシド 100g プロリン 150g デンプン 740g ステアリン酸マグネシウム 10g 全 量 1000g 以上を十分に混合し、カプセルに充填し、1個
につきクロルジアゼポキシド0.02g、プロリン
0.03gを含有するカプセル剤を得た。
添付第1乃至6図は本発明実験例説明図であ
る。
る。
Claims (1)
- 1 アミノ基を含有する医薬品に添加する医薬品
添加剤であつて、少なくとも、前記アミノ基含有
医薬品が生成するアミン量と等モル以上のプロリ
ン及び/又はその塩より成ることを特徴とする医
薬品添加剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58166503A JPS6058918A (ja) | 1983-09-12 | 1983-09-12 | 医薬品添加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58166503A JPS6058918A (ja) | 1983-09-12 | 1983-09-12 | 医薬品添加剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6058918A JPS6058918A (ja) | 1985-04-05 |
| JPH0454650B2 true JPH0454650B2 (ja) | 1992-08-31 |
Family
ID=15832561
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58166503A Granted JPS6058918A (ja) | 1983-09-12 | 1983-09-12 | 医薬品添加剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6058918A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS57116066A (en) * | 1981-01-10 | 1982-07-19 | Hokko Chem Ind Co Ltd | Thiophene derivative and agricultural and gardening fungicide |
| JP4029109B1 (ja) * | 2006-07-18 | 2008-01-09 | タマ生化学株式会社 | ビタミンeとプロリンの複合体粉末及びその製造方法 |
-
1983
- 1983-09-12 JP JP58166503A patent/JPS6058918A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6058918A (ja) | 1985-04-05 |
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