JPH0458516B2 - - Google Patents
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- JPH0458516B2 JPH0458516B2 JP59082553A JP8255384A JPH0458516B2 JP H0458516 B2 JPH0458516 B2 JP H0458516B2 JP 59082553 A JP59082553 A JP 59082553A JP 8255384 A JP8255384 A JP 8255384A JP H0458516 B2 JPH0458516 B2 JP H0458516B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antifreeze agent
- agent according
- enzyme
- protein
- antifreeze
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09K—MATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
- C09K5/00—Heat-transfer, heat-exchange or heat-storage materials, e.g. refrigerants; Materials for the production of heat or cold by chemical reactions other than by combustion
- C09K5/20—Antifreeze additives therefor, e.g. for radiator liquids
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Freezing, Cooling And Drying Of Foods (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
Description
〔発明の技術分野〕
本発明は、アミノ酸エステルで酵素修飾された
蛋白質からなる水系媒質用不凍剤に関する。 〔従来技術〕 食品や化粧品、あるいは生体などの水性媒質系
の保存は、多くのばあい低温または凍結状態で行
なわれている。しかしながら、そのような水性媒
質系を氷点以下におくと、氷晶の形成による組織
破壊が生じてしまう。そのような破壊は氷晶が成
長して巨大化し、組織が氷晶の刃で切裂かれるこ
とによつて生ずる。そうした氷晶による組織破壊
を防ぐため、従来より種々の試みがなされてい
る。たとえば、氷晶の巨大化を防ぐため、最大氷
晶生成帯である−1〜−5℃の温度を跳び越えて
一気に、−30〜−60℃にまで液体窒素で急冷して
氷晶を微細化する方法や、前記最大氷晶生成帯で
の凍結を抑制するポリビニルピロリドンなどの不
凍剤を水性媒質系に添加する方法などが実用化さ
れている。 しかしながら、前者の急冷法ではある程度の品
質の低下が避けられず、凍結や保管、解凍に多く
のエネルギーを要するほか、設備的にも制約があ
る。一方、後者の不凍剤を添加する方法では、不
凍剤として知られているものがいずれも食品など
に使用できず、また比較的多く添加しなければ所
望の効果がえられないという欠点を有している。 ところで、蛋白質に種々の機能を付与するため
に、酵素を用いて種々の化学種を蛋白質に共有付
加させる、いわゆる酵素修飾法は知られており、
かかる酵素修飾によつてえられる酵素修飾蛋白質
(以下、EMPという)はその機能が劇的に変化す
ることも知られている。本発明者らは、かかる
EMPの研究の過程で化学種としてアミノ酸エス
テルを使用してえられるアミノ酸エステル付加
EMPが、水性媒質系においてすぐれた不凍効果
を奏しうることを見出し、本発明を完成するに至
つた。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、生体に対して安全でかつ極少
量で効果のある水系媒質用不凍剤を提供すること
にある。 〔発明の構成〕 本発明は、アミノ酸エステルで酵素修飾された
蛋白質からなる水系媒質用不凍剤に関する。 〔発明の実施態様〕 本発明におけるEMPはきわめてすぐれた乳化
作用を有しており、その親水性部分は蛋白質で、
親油性部分はアミノ酸エステルで構成されてい
る。 蛋白質としては、たとえばカゼイン、ゼラチ
ン、アルブミン、ラクトアルブミン、大豆蛋白
質、魚肉蛋白質などを用いることができる。これ
らの蛋白質のうち、カゼインなどのような水に溶
けにくい蛋白質は、水溶性を増す目的でアシル
化、サクシニル化などの反応によつて前処理して
もよい。修飾するアミノ酸エステルとしては、た
とえばロイシン、ノルロイシン、アラニンなどの
アミノ酸と脂肪族アルコールとのエステルを用い
ることができる。アミノ酸は、使用する酵素がL
−体のみに作用するばあいはDL−体またはL−
体が、D−体のみに作用するばあいはDL−体ま
たはD−体が使用される。 脂肪族アルコールとしては炭素数8〜16個のも
のが好ましく、炭素数が小さくなると起泡力が大
きくなり、炭素数が大きくなると乳化力が大きく
なる傾向にある。 好ましいEMPの具体例としては、たとえばサ
クシニルカゼロインロイシンドデシルエステル、
ゼラチンロイシンデシルエステル、ゼラチンロイ
シンドデシルエステルなどがあげられる。かかる
アミノ酸エステル付加EMPは、たとえば渡辺ら、
J.Food Sci.,46,1467〜1469(1981)に記載され
ているごとく、蛋白質とアミノ酸エステルを水性
溶媒中で酵素反応させることによつてえられる。
その際、水性溶媒としてはたとえば水−アセトン
系、水−エタノール系などを使用し、2−メルカ
プトエタノール、システインなどのチオール保護
剤を使用して行なうのが好ましい。かかる方法は
容易に行なうことができるので、工業的規模で多
量に生産することが可能である。 反応条件は蛋白質の種類、酵素の種類、アミノ
酸エステルのアルコール残基の炭素数などによつ
て適宜選定する必要があるが、通常反応系をPH7
〜10に調整し、5〜50℃で1〜30分間反応を行な
えばよい。 酵素としてはチオールプロテアーゼが用いら
れ、具体例としてはたとえばパパイン、プロメラ
インなどがあげられる。 かかる酵素反応でえられるEMPは、分子量が
2000〜40000ダルトンのものである。 本明細書でいう水系媒質とは水を含んでいる媒
質であればよく、たとえば水、各種溶質を溶解し
た水溶液、水と油のエマルシヨン中の水、細胞質
中の水などの動植物組織中の水、血液に含まれる
水分、水と容易に混合しうる有機溶媒と水との任
意の割合の混合物などがあげられる。 本発明の不凍剤は前記のアミノ酸エステル付加
EMPからなるものであり、冷温保存の必要のあ
る水性媒質系に添加配合することにより、その系
の氷点をかなり低温、少なくとも最大氷晶生成帯
を下廻る温度すなわち−5℃以下まで下げること
ができる。この現象は明確には確認されていない
が、食塩などを添加したときに生ずる氷点降下作
用ではなく、EMPが氷晶核と強く相互作用して
氷晶の成長を抑える作用(antinucleation)を果
しているものと推定される。 したがつて、本発明の不凍剤はその臨界ミセル
濃度である約0.02〜0.04%(重量%、以下同様)
の添加で不凍効果がえられる。なお、通常の使用
量は目的とする保存温度、冷却する対象物、冷却
速度などによつて異なるが、0.02〜10%、好まし
くは0.5〜5%である。 本発明の不凍剤の作用は前記不凍作用だけでな
く、たとえ氷晶が形成されてもその大きさを小さ
いものに抑えることができ、したがつて前記急冷
法と同じ効果を奏する。 使用形態としては、単に水性媒質系に溶解させ
てもよいし、撹拌や超音波により乳化して不凍エ
マルシヨンを形成してもよい。また、食品や生体
系などのばあいには、不凍剤の水溶液をそれらに
塗布含浸させるか、不凍剤の水溶液中に浸漬する
などの方法が採用される。 とくに本発明に用いるアミノ酸エステル付加
EMPはすぐれた乳化作用を有しているので、不
凍エマルシヨンの形で保存するときは系を長期間
安定に保つことができる。 また、本発明の不凍剤は蛋白質起源のものであ
るため食品などに入れ、体内に摂取されてもとく
に問題はなく、体内の蛋白質分解酵素により容易
に分解される。なお、体内に摂取されないばあい
でも、蛋白質分解酵素を作用させて洗浄すること
により、容易に除去することができる。 〔発明の効果〕 本発明の不凍剤は、最大氷晶生成帯において不
凍効果を有しているので、−5〜−10℃で不凍状
態で安定に保存することができ、冷却のためのエ
ネルギーコストを大幅に下げることができると共
に、極少量で効果があり、しかも生体に対して安
全であり、さらに大量生産できるのでコスト的に
も安価なものである。 〔発明の利用分野〕 本発明の不凍剤は水の存在する系についてはす
べて使用でき、たとえば魚貝類、肉類、野菜など
の生鮮食品や水−油エマルシヨンであるシユーク
リーム、ケーキなどの加工食品、臓器などの生体
組織、化粧品、酸化しやすい油などの低温保存に
きわめて有用である。 つぎに実施例をあげて本発明を説明するが、本
発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。 製造例 1 10mMのシステインと20%のエタノールを含む
1M炭酸緩衝液(PH9)に、濃度が33%になるよ
うに市販のゼラチンを加え、L−ロイシンデシル
エステルをゼラチン100gに対し、0.1モル加え、
さらにパパインをゼラチン100gに対し1g加え
た。 温度37℃で15分間反応させたのち、1N塩酸を
加えてPHを1に下げて酵素反応を停止させ、流水
透析で非透析性画分をとつた。非透析性画分の凍
結乾燥物をジクロロメタンとアセトンで洗浄して
平均分子量7300ダルトンの精製酵素修飾ゼラチン
(以下、EMG−10という)をえた。 製造例 2 L−ロイシンデシルエステルに代えてL−ロイ
シンドデシルエステルを用いたほかは、製造例2
と同様にして平均分子量7300ダルトンの精製酵素
修飾ゼラチン(以下、EMG−12という)をえた。 実施例 1 製造例1〜2でそれぞれえられたEMPを水に
分散して5%EMP水分散液(PH7)を調製した。
各EMP水分散液に等容量のリノール酸(凍結温
度−12℃)を加えて超音波乳化してエマルシヨン
を調製した。 えられた各エマルシヨンを−5℃および−10℃
にそれぞれ24時間放置し、パルスNMRの60μ秒
のEID強度の減少の有無で凍結、不凍結を判定し
た。結果を第1表に示す。 比較例 1 第1表に示す不凍剤を用いたほかは実施例1と
同様にエマルシヨンを調製し、実施例1と同様に
してエマルシヨンの凍結、不凍結を判定した。結
果を第1表に示す。 なお、乳化剤を使用しなかつたブランク試験で
は、凍結点は−1℃以下ではなかつた。また、不
凍糖蛋白質は極地魚(ボレオガダス セイダ
(Boreogadus saida))の血液中の不凍蛋白質で
ある。
蛋白質からなる水系媒質用不凍剤に関する。 〔従来技術〕 食品や化粧品、あるいは生体などの水性媒質系
の保存は、多くのばあい低温または凍結状態で行
なわれている。しかしながら、そのような水性媒
質系を氷点以下におくと、氷晶の形成による組織
破壊が生じてしまう。そのような破壊は氷晶が成
長して巨大化し、組織が氷晶の刃で切裂かれるこ
とによつて生ずる。そうした氷晶による組織破壊
を防ぐため、従来より種々の試みがなされてい
る。たとえば、氷晶の巨大化を防ぐため、最大氷
晶生成帯である−1〜−5℃の温度を跳び越えて
一気に、−30〜−60℃にまで液体窒素で急冷して
氷晶を微細化する方法や、前記最大氷晶生成帯で
の凍結を抑制するポリビニルピロリドンなどの不
凍剤を水性媒質系に添加する方法などが実用化さ
れている。 しかしながら、前者の急冷法ではある程度の品
質の低下が避けられず、凍結や保管、解凍に多く
のエネルギーを要するほか、設備的にも制約があ
る。一方、後者の不凍剤を添加する方法では、不
凍剤として知られているものがいずれも食品など
に使用できず、また比較的多く添加しなければ所
望の効果がえられないという欠点を有している。 ところで、蛋白質に種々の機能を付与するため
に、酵素を用いて種々の化学種を蛋白質に共有付
加させる、いわゆる酵素修飾法は知られており、
かかる酵素修飾によつてえられる酵素修飾蛋白質
(以下、EMPという)はその機能が劇的に変化す
ることも知られている。本発明者らは、かかる
EMPの研究の過程で化学種としてアミノ酸エス
テルを使用してえられるアミノ酸エステル付加
EMPが、水性媒質系においてすぐれた不凍効果
を奏しうることを見出し、本発明を完成するに至
つた。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、生体に対して安全でかつ極少
量で効果のある水系媒質用不凍剤を提供すること
にある。 〔発明の構成〕 本発明は、アミノ酸エステルで酵素修飾された
蛋白質からなる水系媒質用不凍剤に関する。 〔発明の実施態様〕 本発明におけるEMPはきわめてすぐれた乳化
作用を有しており、その親水性部分は蛋白質で、
親油性部分はアミノ酸エステルで構成されてい
る。 蛋白質としては、たとえばカゼイン、ゼラチ
ン、アルブミン、ラクトアルブミン、大豆蛋白
質、魚肉蛋白質などを用いることができる。これ
らの蛋白質のうち、カゼインなどのような水に溶
けにくい蛋白質は、水溶性を増す目的でアシル
化、サクシニル化などの反応によつて前処理して
もよい。修飾するアミノ酸エステルとしては、た
とえばロイシン、ノルロイシン、アラニンなどの
アミノ酸と脂肪族アルコールとのエステルを用い
ることができる。アミノ酸は、使用する酵素がL
−体のみに作用するばあいはDL−体またはL−
体が、D−体のみに作用するばあいはDL−体ま
たはD−体が使用される。 脂肪族アルコールとしては炭素数8〜16個のも
のが好ましく、炭素数が小さくなると起泡力が大
きくなり、炭素数が大きくなると乳化力が大きく
なる傾向にある。 好ましいEMPの具体例としては、たとえばサ
クシニルカゼロインロイシンドデシルエステル、
ゼラチンロイシンデシルエステル、ゼラチンロイ
シンドデシルエステルなどがあげられる。かかる
アミノ酸エステル付加EMPは、たとえば渡辺ら、
J.Food Sci.,46,1467〜1469(1981)に記載され
ているごとく、蛋白質とアミノ酸エステルを水性
溶媒中で酵素反応させることによつてえられる。
その際、水性溶媒としてはたとえば水−アセトン
系、水−エタノール系などを使用し、2−メルカ
プトエタノール、システインなどのチオール保護
剤を使用して行なうのが好ましい。かかる方法は
容易に行なうことができるので、工業的規模で多
量に生産することが可能である。 反応条件は蛋白質の種類、酵素の種類、アミノ
酸エステルのアルコール残基の炭素数などによつ
て適宜選定する必要があるが、通常反応系をPH7
〜10に調整し、5〜50℃で1〜30分間反応を行な
えばよい。 酵素としてはチオールプロテアーゼが用いら
れ、具体例としてはたとえばパパイン、プロメラ
インなどがあげられる。 かかる酵素反応でえられるEMPは、分子量が
2000〜40000ダルトンのものである。 本明細書でいう水系媒質とは水を含んでいる媒
質であればよく、たとえば水、各種溶質を溶解し
た水溶液、水と油のエマルシヨン中の水、細胞質
中の水などの動植物組織中の水、血液に含まれる
水分、水と容易に混合しうる有機溶媒と水との任
意の割合の混合物などがあげられる。 本発明の不凍剤は前記のアミノ酸エステル付加
EMPからなるものであり、冷温保存の必要のあ
る水性媒質系に添加配合することにより、その系
の氷点をかなり低温、少なくとも最大氷晶生成帯
を下廻る温度すなわち−5℃以下まで下げること
ができる。この現象は明確には確認されていない
が、食塩などを添加したときに生ずる氷点降下作
用ではなく、EMPが氷晶核と強く相互作用して
氷晶の成長を抑える作用(antinucleation)を果
しているものと推定される。 したがつて、本発明の不凍剤はその臨界ミセル
濃度である約0.02〜0.04%(重量%、以下同様)
の添加で不凍効果がえられる。なお、通常の使用
量は目的とする保存温度、冷却する対象物、冷却
速度などによつて異なるが、0.02〜10%、好まし
くは0.5〜5%である。 本発明の不凍剤の作用は前記不凍作用だけでな
く、たとえ氷晶が形成されてもその大きさを小さ
いものに抑えることができ、したがつて前記急冷
法と同じ効果を奏する。 使用形態としては、単に水性媒質系に溶解させ
てもよいし、撹拌や超音波により乳化して不凍エ
マルシヨンを形成してもよい。また、食品や生体
系などのばあいには、不凍剤の水溶液をそれらに
塗布含浸させるか、不凍剤の水溶液中に浸漬する
などの方法が採用される。 とくに本発明に用いるアミノ酸エステル付加
EMPはすぐれた乳化作用を有しているので、不
凍エマルシヨンの形で保存するときは系を長期間
安定に保つことができる。 また、本発明の不凍剤は蛋白質起源のものであ
るため食品などに入れ、体内に摂取されてもとく
に問題はなく、体内の蛋白質分解酵素により容易
に分解される。なお、体内に摂取されないばあい
でも、蛋白質分解酵素を作用させて洗浄すること
により、容易に除去することができる。 〔発明の効果〕 本発明の不凍剤は、最大氷晶生成帯において不
凍効果を有しているので、−5〜−10℃で不凍状
態で安定に保存することができ、冷却のためのエ
ネルギーコストを大幅に下げることができると共
に、極少量で効果があり、しかも生体に対して安
全であり、さらに大量生産できるのでコスト的に
も安価なものである。 〔発明の利用分野〕 本発明の不凍剤は水の存在する系についてはす
べて使用でき、たとえば魚貝類、肉類、野菜など
の生鮮食品や水−油エマルシヨンであるシユーク
リーム、ケーキなどの加工食品、臓器などの生体
組織、化粧品、酸化しやすい油などの低温保存に
きわめて有用である。 つぎに実施例をあげて本発明を説明するが、本
発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。 製造例 1 10mMのシステインと20%のエタノールを含む
1M炭酸緩衝液(PH9)に、濃度が33%になるよ
うに市販のゼラチンを加え、L−ロイシンデシル
エステルをゼラチン100gに対し、0.1モル加え、
さらにパパインをゼラチン100gに対し1g加え
た。 温度37℃で15分間反応させたのち、1N塩酸を
加えてPHを1に下げて酵素反応を停止させ、流水
透析で非透析性画分をとつた。非透析性画分の凍
結乾燥物をジクロロメタンとアセトンで洗浄して
平均分子量7300ダルトンの精製酵素修飾ゼラチン
(以下、EMG−10という)をえた。 製造例 2 L−ロイシンデシルエステルに代えてL−ロイ
シンドデシルエステルを用いたほかは、製造例2
と同様にして平均分子量7300ダルトンの精製酵素
修飾ゼラチン(以下、EMG−12という)をえた。 実施例 1 製造例1〜2でそれぞれえられたEMPを水に
分散して5%EMP水分散液(PH7)を調製した。
各EMP水分散液に等容量のリノール酸(凍結温
度−12℃)を加えて超音波乳化してエマルシヨン
を調製した。 えられた各エマルシヨンを−5℃および−10℃
にそれぞれ24時間放置し、パルスNMRの60μ秒
のEID強度の減少の有無で凍結、不凍結を判定し
た。結果を第1表に示す。 比較例 1 第1表に示す不凍剤を用いたほかは実施例1と
同様にエマルシヨンを調製し、実施例1と同様に
してエマルシヨンの凍結、不凍結を判定した。結
果を第1表に示す。 なお、乳化剤を使用しなかつたブランク試験で
は、凍結点は−1℃以下ではなかつた。また、不
凍糖蛋白質は極地魚(ボレオガダス セイダ
(Boreogadus saida))の血液中の不凍蛋白質で
ある。
【表】
【表】
第1表から明らかなごとく、本発明の不凍剤は
最大氷晶生成帯で充分な不凍効果を有している。
なお、ポリグリセロールステアレートも本発明の
不凍剤と同程度の不凍作用を有しているが、悪臭
がする、化学合成品である、水に対する溶解性が
わるい、不凍確率がわるいという点で問題があ
る。 参考のため、EMG−12と分離大豆蛋白質ナト
リウム塩を用いてそれぞれ調製したエマルシヨン
の凍結融解曲線をそれぞれ第1図および第2図に
示す。測定は、温度は、温度可変パルスNMRを
20MHzで操作(90゜パルスの間隔は2秒)した。 第1図〜第2図から、EMG−12のエマルシヨ
ンでは過冷却現象が認められ、しかもその後の氷
の成長も徐々に起つていることがわかる。 実施例 2 水100gにヨウ化銀の微粒子を耳かき1杯加え、
ついでEMG−12を30mg加えた(濃度0.03%)。 この水性液の凍結融解履歴をパルスNMRで観
測して凍結が生ずる温度を調べたところ、−7℃
では凍結しなかつた。 比較例 2 EMG−12に代えて比較例1で使用した不凍糖
蛋白質を1g(濃度1%)用いたほかは実施例2
と同様にして凍結温度を調べた。その結果、−5.1
℃で凍結が生じた。
最大氷晶生成帯で充分な不凍効果を有している。
なお、ポリグリセロールステアレートも本発明の
不凍剤と同程度の不凍作用を有しているが、悪臭
がする、化学合成品である、水に対する溶解性が
わるい、不凍確率がわるいという点で問題があ
る。 参考のため、EMG−12と分離大豆蛋白質ナト
リウム塩を用いてそれぞれ調製したエマルシヨン
の凍結融解曲線をそれぞれ第1図および第2図に
示す。測定は、温度は、温度可変パルスNMRを
20MHzで操作(90゜パルスの間隔は2秒)した。 第1図〜第2図から、EMG−12のエマルシヨ
ンでは過冷却現象が認められ、しかもその後の氷
の成長も徐々に起つていることがわかる。 実施例 2 水100gにヨウ化銀の微粒子を耳かき1杯加え、
ついでEMG−12を30mg加えた(濃度0.03%)。 この水性液の凍結融解履歴をパルスNMRで観
測して凍結が生ずる温度を調べたところ、−7℃
では凍結しなかつた。 比較例 2 EMG−12に代えて比較例1で使用した不凍糖
蛋白質を1g(濃度1%)用いたほかは実施例2
と同様にして凍結温度を調べた。その結果、−5.1
℃で凍結が生じた。
第1図および第2図は実施例1および比較例1
でそれぞぞれ調製されたEMG−12および分離大
豆蛋白質ナトリウム塩のエマルシヨンの温度可変
パルスNMRで測定した凍結融解曲線である。
でそれぞぞれ調製されたEMG−12および分離大
豆蛋白質ナトリウム塩のエマルシヨンの温度可変
パルスNMRで測定した凍結融解曲線である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アミノ酸エステルで酵素修飾された蛋白質か
らなる水系媒質用不凍剤。 2 アミノ酸がロイシン、アラニンまたはノルロ
イシンである特許請求の範囲第1項記載の不凍
剤。 3 アミノ酸エステルを構成するアルコール成分
が炭素数8〜16個の脂肪族アルコールである特許
請求の範囲第1項または第2項記載の不凍剤。 4 蛋白質がカゼイン、ゼラチン、アルブミン、
ラクトアルブミン、大豆蛋白質または魚肉蛋白質
である特許請求の範囲第1項、第2項または第3
項記載の不凍剤。 5 酵素がチオールプロテアーゼである特許請求
の範囲第1項記載の不凍剤。 6 酵素修飾蛋白質の分子量が2000〜40000ダル
トンである特許請求の範囲第1項記載の不凍剤。 7 酵素修飾蛋白質が、ロイシンドデシルエステ
ルをパパインでセラチンに共有付加してえられた
ものである特許請求の範囲第1項記載の不凍剤。 8 水系媒質が生体組織に含まれるものである特
許請求の範囲第1項記載の不凍剤。 9 水系媒質が水−油エマルシヨンである特許請
求の範囲第1項記載の不凍剤。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59082553A JPS60226588A (ja) | 1984-04-24 | 1984-04-24 | 酵素修飾蛋白質系不凍剤 |
| CA000462679A CA1218260A (en) | 1984-04-24 | 1984-09-07 | Antifreezing agent |
| US06/648,216 US4565643A (en) | 1984-04-24 | 1984-09-07 | Antifreezing agent |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59082553A JPS60226588A (ja) | 1984-04-24 | 1984-04-24 | 酵素修飾蛋白質系不凍剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60226588A JPS60226588A (ja) | 1985-11-11 |
| JPH0458516B2 true JPH0458516B2 (ja) | 1992-09-17 |
Family
ID=13777684
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59082553A Granted JPS60226588A (ja) | 1984-04-24 | 1984-04-24 | 酵素修飾蛋白質系不凍剤 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US4565643A (ja) |
| JP (1) | JPS60226588A (ja) |
| CA (1) | CA1218260A (ja) |
Families Citing this family (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60235880A (ja) * | 1984-05-08 | 1985-11-22 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 酵素修飾蛋白質系不凍剤 |
| AU659795B2 (en) * | 1990-01-17 | 1995-06-01 | Regents Of The University Of California, The | Composition to improve survival of biological materials |
| US5328821A (en) * | 1991-12-12 | 1994-07-12 | Robyn Fisher | Cold and cryo-preservation methods for human tissue slices |
| WO1998004146A1 (en) * | 1996-07-26 | 1998-02-05 | Unilever N.V. | Frozen food with antifreeze peptides |
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