JPH0466858B2 - - Google Patents
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- JPH0466858B2 JPH0466858B2 JP63194339A JP19433988A JPH0466858B2 JP H0466858 B2 JPH0466858 B2 JP H0466858B2 JP 63194339 A JP63194339 A JP 63194339A JP 19433988 A JP19433988 A JP 19433988A JP H0466858 B2 JPH0466858 B2 JP H0466858B2
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- Japan
- Prior art keywords
- amino acid
- particles
- aqueous solution
- solution
- organic liquid
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、アミノ酸水溶液の濃縮方法に関す
る。更に詳しくは、アミノ酸水溶液中のアミノ酸
を粒子内部に濃縮し、高分子多孔膜でこの粒子を
分離した後、この粒子からアミノ酸を回収するこ
とによりアミノ酸を濃縮する方法に関するもので
ある。 (従来の技術) アミノ酸は、調味料、食品、医薬、飼料等工業
的に広く利用されている。これらアミノ酸は、発
酵法、酵素法、合成法などによつて製造されてい
る。これらの製造は、主として水溶液状態で行な
われ、得られるアミノ酸の濃度が所望する濃度よ
り低い場合、特に発酵法ではアミノ酸濃度の低い
水溶液を濃縮するプロセスが多い。 従来アミノ酸の濃縮方法としては、蒸溜法また
はイオン交換膜電気透析法(特開昭62−138456号
公報)などが用いられていた。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、低濃度アミノ酸水溶液から蒸発
法によりアミノ酸を濃縮する場合には、アミノ酸
が変質するという問題および大量のエネルギーを
要すという問題があつた。また、イオン交換膜を
用いた電気透析においては、アミノ酸濃度が低い
水溶液を濃縮処理する場合には、槽電圧が急激に
上昇して透析エネルギーの増大を招き、大量のエ
ネルギーを要すとともに、安定した運転ができな
いという問題があつた。 本発明は、上記の事情を鑑み、アミノ酸の水溶
液から、容易にかつ高収率にアミノ酸を濃縮でき
る方法を提供することを目的とする。 (問題を解決するための手段) 本発明はアミノ酸水溶液中において、アミノ酸
と可逆的に錯体を形成する化合物を含み、平均直
径が0.1〜5μmであつて、アミノ酸水溶液とは均
一な一相溶液を形成しない有機液体粒子とアミノ
酸とを接触させることによつて、有機液体粒子内
部にアミノ酸をその錯化合物として取り込み、次
に有機液体粒子の平均直径の20倍以下の平均孔径
をもつ高分子多孔膜を用いて有機液体粒子を分離
した後、この有機液体粒子を水中に分散させ、こ
の粒子中のアミノ酸錯化合物を解離させアミノ酸
水酸液として回収することを特徴とするアミノ酸
水溶液の濃縮する方法である。 本発明において濃縮しようとするアミノ酸水溶
液とは、アミノ酸またはアミノ酸誘導体が水溶液
中に溶解した液体を表わし、発酵法によるアミノ
酸合成過程に得られる発酵ブロスの様に、糖類、
菌体、塩等アミノ酸またはアミノ酸誘導体以外の
物質を含んでいても良い。かかるアミノ酸水溶液
からアミノ酸を粒子内部に取り込む際に、アミノ
酸と可逆的に錯体を形成する化合物(以下キヤリ
ヤーと称す)を含む液体を用いる。ここで、キヤ
リヤーを含む液体とは、キヤリヤーを所定濃度に
溶解し、かつ、アミノ酸水溶液とは均一な一相溶
液を形成しない様な有機液体であり、イソアミル
アルコール、トルエン、クロロホルム、塩化メチ
レン等の有機液体が好ましく用いられる。この有
機液体はキヤリヤーを0.005モル濃度以上溶解す
るものが好ましい。キヤリヤーとは、濃縮しよう
とするアミノ酸と可逆的に錯体を形成する化合物
であつて、例えばテトラメチル−p−フエニレン
ジアミン、ジブチルフロエセン等のレドツクス化
合物、4,7−ジフエニル−1,10−フエナント
ロリンの銅錯体等の金属錯体、メチルトリカプリ
ルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチル
アンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム
塩およびジノニルナフタレンスルホン酸等のエレ
クトロンアクセプター等を用いることができる
が、アミノ酸との錯体形成速度からキヤリヤーと
して第4級アンモニウム塩が好ましい。キヤリヤ
ーを含む液体中のキヤリヤー濃度が0.005モル濃
度未満の場合は、アミノ酸の粒子内部への取り込
み量が少なく分離効率が低下する。従つて、キヤ
リヤー濃度は0.005モル濃度以上が好ましい。ま
た、キヤリヤーを含む液体がアミノ酸水溶液と相
互に溶解しないためには、キヤリヤーを含む液体
の30℃、1気圧における水への溶解度が0.1(g/
100g)以下であることが好ましい。水への溶解
度が0.1を越えると、キヤリヤーを含む液体とア
ミノ酸水溶液とが一部相互に溶解し、粒子を高分
子多孔膜で分離する際の粒子の回収率が低下す
る。 この様なキヤリヤーを含む液体を、濃縮しよう
とするアミノ酸水溶液中に加え、粒子状に分散さ
せ、アミノ酸をキヤリヤーとの錯体として粒子内
部に取り込んだ後、この有機液体粒子を高分子体
多孔膜により高分子膜両側の圧力差および粒子/
アミノ酸水溶液との界面張力差を利用して分離す
る。この時、高分子膜表面とアミノ酸水溶液との
間に電位勾配を設けることにより、粒子の高分子
膜透過速度を増大することができる。これは、電
位勾配により粒子の表面電荷のために電気力が生
じ、粒子を高分子膜表面に輸送されるためと考え
られる。 アミノ酸水溶液中の有機液体粒子の平均直径
は、0.1〜5μmの範囲にあることが必要である。
平均粒子径が0.1μm未満であると粒子のブラウン
運動により粒子の高分子膜表面への輸送が効率よ
く実現されず、平均粒子径が5μmを越えると粒
子の表面積がちいさくなり、粒子界面の物質移動
量が小さくなつて分離効率が低下する。 本発明における高分子多孔膜としては、平膜、
チユーブ状、中空糸条等の任意の形態のものを用
いることができる。これらの高分子多孔膜の膜厚
は、10μm〜1mm、好ましくは10〜200μmであ
る。 高分子多孔膜の性状としては、親水性、疎水性
膜を用いることができる。膜が親水性であれは、
分離しようとするアミノ酸水溶液からアミノ酸が
除去された水溶液が該膜を透過し、逆に疎水性で
あれば、粒子が膜を透過する。いずれの膜を用い
ても、粒子と水溶液との分離は実現でき、これら
両者を用いることもできる。親水性高分子多孔膜
は、一般に25℃、1気圧下において、直径2mm以
下の水滴を膜表面に滴下した時に、膜と水滴との
接触角が0〜5度である。一方疎水性高分子多孔
膜は、一般に水との接触角が10度を越える。 高分子多孔膜による粒子相の分離を効率的に実
現するためには、該膜の平均孔径は平均粒子直径
の20倍以下でなくてはならない。20倍を越える平
均孔径の膜では、粒子相とマトリツクス相の分離
が充分でない。また、膜の孔径分布は鋭ければ鋭
い程好ましい。 この様にして高分子多孔膜により分離された有
機液体粒子からアミノ酸が回収される。回収は、
公知の手段が採用されるが、例えばアミノ酸錯体
として粒子内部にアミノ酸を濃縮した時の水溶液
のPH未満のPHを示す水溶液またはアミノ酸錯体を
形成するアミノ酸と置き変わるカチオンを含んだ
水溶液と有機液体とを接触させ、アミノ酸錯体を
解離させることはより実現できる。 本発明のアミノ酸の濃縮方法によれば、蒸発法
やイオン交換膜電気透析法では多大のエネルギー
を消費するようなアミノ酸の濃縮を容易に実現で
きるとともに、アミノ酸以外の低分子化合物を含
んだ水溶液からアミノ酸を精製することも可能で
ある。 なお、本発明で言及する粒子径および高分子多
孔膜の平均孔径の測定は次の方法によるものであ
る。 (粒子径の測定) 光準弾性散乱法を用いた。すなわち、ブラウン
運動を行なう粒子を含む溶液に光を照射すると、
粒子からの散乱光周波数はドツプラー効果を示
す。従つて、この光散乱電場の時間的強度変化を
解析することによつて、粒子の拡散係数(D)が求め
られる(例えば、D.E.Koppel、J.Chem.Phys..
57、4814(1972))。そして、この拡散係数からア
インシユタイン−ストークスの式:D=kT/
3πηrを用い、平均粒子径を算出した。 ここで、k、T、η、rはそれぞれボルツマン
定数、溶液の絶対温度、粘性係数および粒子直径
を表わす。 (高分子多孔膜の平均孔径) 多孔膜1cm2当たりの孔半径がr〜r+drに存在
する孔の数をN(r)drと表示すると(N(r)は
孔径分布関数)、i次の平均孔半径riは(1)式で与
えられる。 ri=∫o∞riN(r)dr/∫o∞ri-1N(r)dr 高分子多孔膜の表面の電子顕微鏡写真を走査型
電子顕微鏡を用いて撮影する。該写真から公知の
方法で孔径分布関数N(r)を算出し、これを(1)
式に代入する。すなわち、走査型電子顕微鏡写真
を適当な大きさ(例えば20cm×20cm)に拡大して
焼付けし、得られた写真上に等間隔にテストライ
ン(直線)を20本を描く。各々のテストラインは
多数の孔を横切る。孔を横切つた際の孔内に存在
するテストラインの長さを測定し、この頻度分布
関数を求める。この頻度分布関数を用いて、例え
ばステレオロジ(例えば、諏訪紀夫著”定量形態
学”岩波書店)の方法でN(r)を定める。尚、
平均孔径は2(r3r2)1/2である。 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明は下記の実施例により何ら制限され
るものではない。 実施例 1 フエニルアラニンを0.5wt%を含む水酸化ナト
リウム水溶液(PH=10)200mlに、トリメチルオ
クチルアンモニウムクロライドの40vol%クロロ
ホルム溶液50ml加え、クロロホルム溶液をアミノ
酸水溶液中で粒子状に分散させた。 この粒子分散溶液を、平均孔径0.18μmのテフ
ロン多孔膜(住友電気工業(株)製、フロロポアFP
−200)で、200mmHgの差圧でろ過し、粒子相の
み分離した。 分離した粒子相に、アミノ酸の回収液として、
5ミリモル濃度の塩化カリウム水溶液50mlを加
え、公称平均孔径3μmの硝酸セルロース膜(東
洋ろ紙(株)製、TM−300)で、差圧100mmHg下で
ろ過し、濃縮アミノ酸水溶液を得た。この時、ア
ミノ酸(フエニルアラニン)の分離係数は2.1で
あつた。また、濃縮アミノ酸水溶液の硝酸セルロ
ース膜透過速度は、110Kg/m2hであつた。但し、
分離係数(α)は、次式で定義される。 α=〔(アミノ酸重量分率)/(水の重量分率
)〕濃縮液/〔(アミノ酸重量分率)/(水の重量分率
)〕被分離液 比較例 1 粒子形成にクロロホルムを用い、トリメチルオ
クチルアンモニウムクロライドを用いなかつた以
外は実施例1と同様に行なつた。 アミノ酸の回収液中のフエニルアラニンの濃度
は0.1%以下であり、濃縮できなかつた。 実施例 2 トリプトフアンを0.5wt%を含む0.1規定水酸化
ナトリウム水溶液に、トリメチルオクチルアンモ
ニウムクロライドの40vol%クロロホルム溶液を
加え、粒子状に分散させた。 この粒子分散溶液を平均孔径0.26μmのテフロ
ン多孔膜(住友電気工業(株)製、フロロポアFP−
500)で、150mmHgの差圧でろ過し、粒子相のみ
分離した。 分離した粒子相に、アミノ酸の回収液として、
塩酸水溶液(PH=0.5に調整)を加え、公称平均
孔径3μmの硝酸セルロース膜(東洋ろ紙(株)製、
TM−300)で、差圧100mmHg下でろ過し、濃縮
アミノ酸水溶液を得た。 この時、アミノ酸(トリプトフアン)の分離係
数は18であつた。また、濃縮アミノ酸の硝酸セル
ロース膜透過速度は、130Kg/m2hであつた。 (発明の効果) この様に、本発明によれば、低濃度のアミノ酸
水溶液から効率良く濃縮アミノ酸水溶液を得るこ
とができ、単に、アミノ酸を濃縮することができ
るばかりでなく、さらにアミノ酸水溶液からの脱
糖等の精製も可能である。
る。更に詳しくは、アミノ酸水溶液中のアミノ酸
を粒子内部に濃縮し、高分子多孔膜でこの粒子を
分離した後、この粒子からアミノ酸を回収するこ
とによりアミノ酸を濃縮する方法に関するもので
ある。 (従来の技術) アミノ酸は、調味料、食品、医薬、飼料等工業
的に広く利用されている。これらアミノ酸は、発
酵法、酵素法、合成法などによつて製造されてい
る。これらの製造は、主として水溶液状態で行な
われ、得られるアミノ酸の濃度が所望する濃度よ
り低い場合、特に発酵法ではアミノ酸濃度の低い
水溶液を濃縮するプロセスが多い。 従来アミノ酸の濃縮方法としては、蒸溜法また
はイオン交換膜電気透析法(特開昭62−138456号
公報)などが用いられていた。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、低濃度アミノ酸水溶液から蒸発
法によりアミノ酸を濃縮する場合には、アミノ酸
が変質するという問題および大量のエネルギーを
要すという問題があつた。また、イオン交換膜を
用いた電気透析においては、アミノ酸濃度が低い
水溶液を濃縮処理する場合には、槽電圧が急激に
上昇して透析エネルギーの増大を招き、大量のエ
ネルギーを要すとともに、安定した運転ができな
いという問題があつた。 本発明は、上記の事情を鑑み、アミノ酸の水溶
液から、容易にかつ高収率にアミノ酸を濃縮でき
る方法を提供することを目的とする。 (問題を解決するための手段) 本発明はアミノ酸水溶液中において、アミノ酸
と可逆的に錯体を形成する化合物を含み、平均直
径が0.1〜5μmであつて、アミノ酸水溶液とは均
一な一相溶液を形成しない有機液体粒子とアミノ
酸とを接触させることによつて、有機液体粒子内
部にアミノ酸をその錯化合物として取り込み、次
に有機液体粒子の平均直径の20倍以下の平均孔径
をもつ高分子多孔膜を用いて有機液体粒子を分離
した後、この有機液体粒子を水中に分散させ、こ
の粒子中のアミノ酸錯化合物を解離させアミノ酸
水酸液として回収することを特徴とするアミノ酸
水溶液の濃縮する方法である。 本発明において濃縮しようとするアミノ酸水溶
液とは、アミノ酸またはアミノ酸誘導体が水溶液
中に溶解した液体を表わし、発酵法によるアミノ
酸合成過程に得られる発酵ブロスの様に、糖類、
菌体、塩等アミノ酸またはアミノ酸誘導体以外の
物質を含んでいても良い。かかるアミノ酸水溶液
からアミノ酸を粒子内部に取り込む際に、アミノ
酸と可逆的に錯体を形成する化合物(以下キヤリ
ヤーと称す)を含む液体を用いる。ここで、キヤ
リヤーを含む液体とは、キヤリヤーを所定濃度に
溶解し、かつ、アミノ酸水溶液とは均一な一相溶
液を形成しない様な有機液体であり、イソアミル
アルコール、トルエン、クロロホルム、塩化メチ
レン等の有機液体が好ましく用いられる。この有
機液体はキヤリヤーを0.005モル濃度以上溶解す
るものが好ましい。キヤリヤーとは、濃縮しよう
とするアミノ酸と可逆的に錯体を形成する化合物
であつて、例えばテトラメチル−p−フエニレン
ジアミン、ジブチルフロエセン等のレドツクス化
合物、4,7−ジフエニル−1,10−フエナント
ロリンの銅錯体等の金属錯体、メチルトリカプリ
ルアンモニウムクロライド、トリオクチルメチル
アンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム
塩およびジノニルナフタレンスルホン酸等のエレ
クトロンアクセプター等を用いることができる
が、アミノ酸との錯体形成速度からキヤリヤーと
して第4級アンモニウム塩が好ましい。キヤリヤ
ーを含む液体中のキヤリヤー濃度が0.005モル濃
度未満の場合は、アミノ酸の粒子内部への取り込
み量が少なく分離効率が低下する。従つて、キヤ
リヤー濃度は0.005モル濃度以上が好ましい。ま
た、キヤリヤーを含む液体がアミノ酸水溶液と相
互に溶解しないためには、キヤリヤーを含む液体
の30℃、1気圧における水への溶解度が0.1(g/
100g)以下であることが好ましい。水への溶解
度が0.1を越えると、キヤリヤーを含む液体とア
ミノ酸水溶液とが一部相互に溶解し、粒子を高分
子多孔膜で分離する際の粒子の回収率が低下す
る。 この様なキヤリヤーを含む液体を、濃縮しよう
とするアミノ酸水溶液中に加え、粒子状に分散さ
せ、アミノ酸をキヤリヤーとの錯体として粒子内
部に取り込んだ後、この有機液体粒子を高分子体
多孔膜により高分子膜両側の圧力差および粒子/
アミノ酸水溶液との界面張力差を利用して分離す
る。この時、高分子膜表面とアミノ酸水溶液との
間に電位勾配を設けることにより、粒子の高分子
膜透過速度を増大することができる。これは、電
位勾配により粒子の表面電荷のために電気力が生
じ、粒子を高分子膜表面に輸送されるためと考え
られる。 アミノ酸水溶液中の有機液体粒子の平均直径
は、0.1〜5μmの範囲にあることが必要である。
平均粒子径が0.1μm未満であると粒子のブラウン
運動により粒子の高分子膜表面への輸送が効率よ
く実現されず、平均粒子径が5μmを越えると粒
子の表面積がちいさくなり、粒子界面の物質移動
量が小さくなつて分離効率が低下する。 本発明における高分子多孔膜としては、平膜、
チユーブ状、中空糸条等の任意の形態のものを用
いることができる。これらの高分子多孔膜の膜厚
は、10μm〜1mm、好ましくは10〜200μmであ
る。 高分子多孔膜の性状としては、親水性、疎水性
膜を用いることができる。膜が親水性であれは、
分離しようとするアミノ酸水溶液からアミノ酸が
除去された水溶液が該膜を透過し、逆に疎水性で
あれば、粒子が膜を透過する。いずれの膜を用い
ても、粒子と水溶液との分離は実現でき、これら
両者を用いることもできる。親水性高分子多孔膜
は、一般に25℃、1気圧下において、直径2mm以
下の水滴を膜表面に滴下した時に、膜と水滴との
接触角が0〜5度である。一方疎水性高分子多孔
膜は、一般に水との接触角が10度を越える。 高分子多孔膜による粒子相の分離を効率的に実
現するためには、該膜の平均孔径は平均粒子直径
の20倍以下でなくてはならない。20倍を越える平
均孔径の膜では、粒子相とマトリツクス相の分離
が充分でない。また、膜の孔径分布は鋭ければ鋭
い程好ましい。 この様にして高分子多孔膜により分離された有
機液体粒子からアミノ酸が回収される。回収は、
公知の手段が採用されるが、例えばアミノ酸錯体
として粒子内部にアミノ酸を濃縮した時の水溶液
のPH未満のPHを示す水溶液またはアミノ酸錯体を
形成するアミノ酸と置き変わるカチオンを含んだ
水溶液と有機液体とを接触させ、アミノ酸錯体を
解離させることはより実現できる。 本発明のアミノ酸の濃縮方法によれば、蒸発法
やイオン交換膜電気透析法では多大のエネルギー
を消費するようなアミノ酸の濃縮を容易に実現で
きるとともに、アミノ酸以外の低分子化合物を含
んだ水溶液からアミノ酸を精製することも可能で
ある。 なお、本発明で言及する粒子径および高分子多
孔膜の平均孔径の測定は次の方法によるものであ
る。 (粒子径の測定) 光準弾性散乱法を用いた。すなわち、ブラウン
運動を行なう粒子を含む溶液に光を照射すると、
粒子からの散乱光周波数はドツプラー効果を示
す。従つて、この光散乱電場の時間的強度変化を
解析することによつて、粒子の拡散係数(D)が求め
られる(例えば、D.E.Koppel、J.Chem.Phys..
57、4814(1972))。そして、この拡散係数からア
インシユタイン−ストークスの式:D=kT/
3πηrを用い、平均粒子径を算出した。 ここで、k、T、η、rはそれぞれボルツマン
定数、溶液の絶対温度、粘性係数および粒子直径
を表わす。 (高分子多孔膜の平均孔径) 多孔膜1cm2当たりの孔半径がr〜r+drに存在
する孔の数をN(r)drと表示すると(N(r)は
孔径分布関数)、i次の平均孔半径riは(1)式で与
えられる。 ri=∫o∞riN(r)dr/∫o∞ri-1N(r)dr 高分子多孔膜の表面の電子顕微鏡写真を走査型
電子顕微鏡を用いて撮影する。該写真から公知の
方法で孔径分布関数N(r)を算出し、これを(1)
式に代入する。すなわち、走査型電子顕微鏡写真
を適当な大きさ(例えば20cm×20cm)に拡大して
焼付けし、得られた写真上に等間隔にテストライ
ン(直線)を20本を描く。各々のテストラインは
多数の孔を横切る。孔を横切つた際の孔内に存在
するテストラインの長さを測定し、この頻度分布
関数を求める。この頻度分布関数を用いて、例え
ばステレオロジ(例えば、諏訪紀夫著”定量形態
学”岩波書店)の方法でN(r)を定める。尚、
平均孔径は2(r3r2)1/2である。 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明は下記の実施例により何ら制限され
るものではない。 実施例 1 フエニルアラニンを0.5wt%を含む水酸化ナト
リウム水溶液(PH=10)200mlに、トリメチルオ
クチルアンモニウムクロライドの40vol%クロロ
ホルム溶液50ml加え、クロロホルム溶液をアミノ
酸水溶液中で粒子状に分散させた。 この粒子分散溶液を、平均孔径0.18μmのテフ
ロン多孔膜(住友電気工業(株)製、フロロポアFP
−200)で、200mmHgの差圧でろ過し、粒子相の
み分離した。 分離した粒子相に、アミノ酸の回収液として、
5ミリモル濃度の塩化カリウム水溶液50mlを加
え、公称平均孔径3μmの硝酸セルロース膜(東
洋ろ紙(株)製、TM−300)で、差圧100mmHg下で
ろ過し、濃縮アミノ酸水溶液を得た。この時、ア
ミノ酸(フエニルアラニン)の分離係数は2.1で
あつた。また、濃縮アミノ酸水溶液の硝酸セルロ
ース膜透過速度は、110Kg/m2hであつた。但し、
分離係数(α)は、次式で定義される。 α=〔(アミノ酸重量分率)/(水の重量分率
)〕濃縮液/〔(アミノ酸重量分率)/(水の重量分率
)〕被分離液 比較例 1 粒子形成にクロロホルムを用い、トリメチルオ
クチルアンモニウムクロライドを用いなかつた以
外は実施例1と同様に行なつた。 アミノ酸の回収液中のフエニルアラニンの濃度
は0.1%以下であり、濃縮できなかつた。 実施例 2 トリプトフアンを0.5wt%を含む0.1規定水酸化
ナトリウム水溶液に、トリメチルオクチルアンモ
ニウムクロライドの40vol%クロロホルム溶液を
加え、粒子状に分散させた。 この粒子分散溶液を平均孔径0.26μmのテフロ
ン多孔膜(住友電気工業(株)製、フロロポアFP−
500)で、150mmHgの差圧でろ過し、粒子相のみ
分離した。 分離した粒子相に、アミノ酸の回収液として、
塩酸水溶液(PH=0.5に調整)を加え、公称平均
孔径3μmの硝酸セルロース膜(東洋ろ紙(株)製、
TM−300)で、差圧100mmHg下でろ過し、濃縮
アミノ酸水溶液を得た。 この時、アミノ酸(トリプトフアン)の分離係
数は18であつた。また、濃縮アミノ酸の硝酸セル
ロース膜透過速度は、130Kg/m2hであつた。 (発明の効果) この様に、本発明によれば、低濃度のアミノ酸
水溶液から効率良く濃縮アミノ酸水溶液を得るこ
とができ、単に、アミノ酸を濃縮することができ
るばかりでなく、さらにアミノ酸水溶液からの脱
糖等の精製も可能である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アミノ酸水溶液中において、アミノ酸と可逆
的に錯体を形成する化合物を含み、平均直径が
0.1〜5μmであつて、アミノ酸水溶液とは均一な
一相溶液を形成しない有機液体粒子とアミノ酸と
を接触させることによつて、有機液体粒子内部に
アミノ酸をその錯化合物として取り込み、次に有
機液体粒子の平均直径の20倍以下の平均孔径をも
つ高分子多孔膜を用いて有機液体粒子を分離した
後、この有機液体粒子を水中に分散させ、この粒
子中のアミノ酸錯化合物を解離させアミノ酸水酸
液として回収することを特徴とするアミノ酸水溶
液を濃縮する方法。 2 アミノ酸と可逆的に錯体を形成する化合物が
第4級アンモニウム塩であることを特徴とする特
許請求の範囲第1項記載のアミノ酸の濃縮方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19433988A JPH0245453A (ja) | 1988-08-05 | 1988-08-05 | アミノ酸水溶液を濃縮する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19433988A JPH0245453A (ja) | 1988-08-05 | 1988-08-05 | アミノ酸水溶液を濃縮する方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0245453A JPH0245453A (ja) | 1990-02-15 |
| JPH0466858B2 true JPH0466858B2 (ja) | 1992-10-26 |
Family
ID=16322945
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19433988A Granted JPH0245453A (ja) | 1988-08-05 | 1988-08-05 | アミノ酸水溶液を濃縮する方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0245453A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8971216B2 (en) | 1998-09-11 | 2015-03-03 | Alcatel Lucent | Method for routing transactions between internal and external partners in a communication center |
| US9002920B2 (en) | 1998-09-11 | 2015-04-07 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | Method and apparatus for extended management of state and interaction of a remote knowledge worker from a contact center |
| US9008075B2 (en) | 2005-12-22 | 2015-04-14 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | System and methods for improving interaction routing performance |
| USRE45583E1 (en) | 1999-12-01 | 2015-06-23 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | Method and apparatus for providing enhanced communication capability for mobile devices on a virtual private network |
| USRE46060E1 (en) | 1997-02-10 | 2016-07-05 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | In-band signaling for routing |
| USRE46153E1 (en) | 1998-09-11 | 2016-09-20 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | Method and apparatus enabling voice-based management of state and interaction of a remote knowledge worker in a contact center environment |
| US9516171B2 (en) | 1997-02-10 | 2016-12-06 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | Personal desktop router |
| US9553755B2 (en) | 1998-02-17 | 2017-01-24 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | Method for implementing and executing communication center routing strategies represented in extensible markup language |
| USRE46528E1 (en) | 1997-11-14 | 2017-08-29 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | Implementation of call-center outbound dialing capability at a telephony network level |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0752737B2 (ja) * | 1987-02-09 | 1995-06-05 | 富士通株式会社 | 化合物半導体結晶の製造方法 |
-
1988
- 1988-08-05 JP JP19433988A patent/JPH0245453A/ja active Granted
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| USRE46060E1 (en) | 1997-02-10 | 2016-07-05 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | In-band signaling for routing |
| US9516171B2 (en) | 1997-02-10 | 2016-12-06 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | Personal desktop router |
| USRE46243E1 (en) | 1997-02-10 | 2016-12-20 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | In-band signaling for routing |
| USRE46528E1 (en) | 1997-11-14 | 2017-08-29 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | Implementation of call-center outbound dialing capability at a telephony network level |
| US9553755B2 (en) | 1998-02-17 | 2017-01-24 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | Method for implementing and executing communication center routing strategies represented in extensible markup language |
| US8971216B2 (en) | 1998-09-11 | 2015-03-03 | Alcatel Lucent | Method for routing transactions between internal and external partners in a communication center |
| US9002920B2 (en) | 1998-09-11 | 2015-04-07 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | Method and apparatus for extended management of state and interaction of a remote knowledge worker from a contact center |
| US9350808B2 (en) | 1998-09-11 | 2016-05-24 | Alcatel Lucent | Method for routing transactions between internal and external partners in a communication center |
| USRE46153E1 (en) | 1998-09-11 | 2016-09-20 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | Method and apparatus enabling voice-based management of state and interaction of a remote knowledge worker in a contact center environment |
| USRE45583E1 (en) | 1999-12-01 | 2015-06-23 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | Method and apparatus for providing enhanced communication capability for mobile devices on a virtual private network |
| US9008075B2 (en) | 2005-12-22 | 2015-04-14 | Genesys Telecommunications Laboratories, Inc. | System and methods for improving interaction routing performance |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0245453A (ja) | 1990-02-15 |
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|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |