JPH0470423B2 - - Google Patents
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- JPH0470423B2 JPH0470423B2 JP59054783A JP5478384A JPH0470423B2 JP H0470423 B2 JPH0470423 B2 JP H0470423B2 JP 59054783 A JP59054783 A JP 59054783A JP 5478384 A JP5478384 A JP 5478384A JP H0470423 B2 JPH0470423 B2 JP H0470423B2
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- polybutene
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- oil
- synthetic fibers
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Description
<産業上の利用分野>
本発明は、ポリエステル、ナイロン、アクリル
等合成繊維の処理用油剤に関し、更に詳しくは、
紡糸・延伸等の製糸工程がその後の加工工程にお
いて合成繊維に付与され、高温で熱処理される該
合成繊維に対し優れた平滑性と集束性を与え、発
煙やタール化等の変質が少なく、且つ油滴となつ
て工程を飛散汚染することがない、耐熱性の優れ
た処理用油剤に関する。 ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊
維は、その延伸工程で、ホツトローラー、ホツト
プレート、高温蒸気等を用いて熱処理されること
が多く、その捲縮嵩高加工工程で、ヒータープレ
ートを用い熱セツトされる。また合成繊維のタイ
ヤコード糸は、レゾシン・ホルマリン・ラテツク
ス等の接着剤が付与され、高温でベーキングされ
る。 かかる熱処理工程では、合成繊維に油剤が付与
されるが、該油剤に起因するところの発煙による
環境汚染や加熱装置周辺の汚れによる毛羽、糸切
れの増加等工程障害、更には付与した油剤量の加
熱減少による同様の工程障害等、種々の問題が発
生、これらが安定して高品質の合成繊維を製造す
るに際して妨げとなつているのが実情である。特
に近年では、合成繊維の製糸・加工工程の高速化
による能率向上が図られ、それにともなつて熱処
理条件も一層苛酷となつており、現状の苛酷な熱
処理条件に充分耐えて本来の特性を満足させ得る
油剤の出現が強く要請されているのである。 <従来の技術、その問題点> 従来、合成繊維処理用油剤として各種が知られ
ている。ところが、古くから知られている鉱物油
を主成分とするものは、発煙(低粘度のもの)又
はタール化(高粘度のもの)のいずれかが不充分
で、熱処理工程以降の平滑性に欠けるという問題
点がある。一般的なエスチル(例えば、オレイル
オレート、オクチルステアレート等)を主成分と
するもの、発煙とタール化の両立が困難で、鉱物
油を同様の問題点がある。耐熱性良好な化合物を
主成分とするものとして、四級炭素含有エステル
(例えば、トリメチロールプロパンやペンタエリ
スリトール等と長鎖脂肪酸とのエステル)、スル
フイド結合含有エステル(例えば、チオジプロピ
オン酸やアルキルチオプロピオン酸等と長鎖脂肪
族アルコールとのエステル)、更には芳香族含有
エステル(例えば、POEビスフエノールA・脂
肪酸エステル、トリメリツト酸アルキルエステ
ル)を使用するものは、発煙が一般的に少なく、
タール化も比較的し難い利点を有するが、熱処理
装置上に脱落した油剤がオイルドロツプとなつて
周辺を汚したり、或いは結局のところ熱処理装置
上でタール化するためその清掃を強いられ、生産
性を低下させるという問題点がある。同様に耐熱
性良好な化合物を主成分とするものとして、ポリ
エーテル類(例えば、アルコール類にエチレンオ
キサイドやプロピレンオキサイドを重合したも
の)を使用するものは、発煙、タール化及びオイ
ルドロツプの点でいずれも良好であるが、熱処理
によりラジカル的な酸化を容易に受け、熱処理後
の平滑性や集束性が悪化するという問題点があ
る。要するに、以上例示した従来の合成繊維処理
用油剤には、現状の高速・高温下という苛酷な熱
処理をともなう合成繊維の処理用油剤に要求され
る、発煙、タール化及びオイルドロツプに関する
問題点を解消し、熱処理後における油剤本来の平
滑性や集束性を充足するものがないのである。 これらに対して、その分子中にイソブテン単位
を70重量%以上含有するポリブテンは、その分子
量を適切に選定すれば、それ自体としては叙上の
如き要求を全体的に満足し得る。ところが、耐熱
性に優れた平滑剤として利用可能な分子量500以
上のポリブテンはその水系乳化物を得難いという
重大な問題点がある。 そこで従来、この種のポリブテンを例えば低粘
度の鉱物油に希釈した油剤を合成繊維にストレー
ト給油する手段が提案されているが(特開昭54−
73999、米国特許3977979、同4098702、同
4098703、同4105569)、該ストレート給油による
と、一般的に油剤の水系乳化物を給油する場合に
比べ、その合成繊維への均一付着性に劣り、高速
加工に不適切であつて、希釈剤のコストも高く、
更には希釈剤による環境汚染等、多くの問題点が
ある。また従来、前述のポリブテンをノニオン乳
化剤とともに、ホモジナイザーやコロイドミル等
の機械力で水系に分散したものを給油する手段も
提案されているが(特開昭50−100317、特開昭51
−32897)、水系分散液の分散粒子が大きく(例え
ば水系分散液の透過率が低い)、ストレート給油
の場合と同様にその均一付着性に劣り、しかもク
リーミング等を生じるため長期間安定使用できな
い等、これもまた多くの問題点がある。 <発明が解決しようとする問題点、その解決手段
> 本発明は叙上の如き従来の問題点、特にポリブ
テンを用いる場合の問題点を解決する新たな合成
繊維処理用油剤を提供するものである。 しかして本発明者らは、以上説明したような実
情に鑑み、分子量500以上のポリブテンを、他の
一般的な合成繊維処理用油剤と同様、分散粒子が
小さく、長期間安定な水系乳化物にし、高温高速
条件下における耐熱性等の要求される合成繊維処
理用油剤として利用する検討を行なつた。その結
果、この種のポリブテンの乳化剤として、従来の
ように、POEアルキルエーテル、POEアルキル
フエニルエーテル、POE多価アルコールエステ
ル、アルキルフオスフエート等を使用する手段で
は、実用上の安定乳化をすることができなかつ
た。そしてこの際、ホモジナイザーやコロイドミ
ル等の機械力を利用すると、その時点では一応均
一な水系分散液を得ることができたが、分散粒子
径が大きいため、該水系分散液を用いて合成繊維
を処理しても、油剤を均一付着させることが困難
であつて、その上該水系分散液が外部からの物理
的な影響(例えば温度変化や経時等)で分散粒子
の凝集や油層分離等の現象、所謂クリーミングを
生じるため、それを長期間に亘つて安定使用する
ことができず、結局、熱処理後の合成繊維に油剤
本来の平滑性や集束性を与えることができなかつ
た。 そこで本発明者らは、それ自体優れた特性を有
する分子量500以上のポリブテンを安定な水系乳
化物として、これを現状の苛酷な熱処理条件下に
製糸・加工される合成繊維の処理用油剤として利
用するべく、更に鋭意研究した結果、一定平均分
子量範囲の特定ポリブテンに、該ポリブテンのマ
レイン化物の特定塩を所定割合で配合して、これ
らを所定量以上含有させた組成物を調製すると、
該組成物から極めて分散粒子の小さい、乳化安定
性の優れた水系乳化物を得ることができ、該水系
乳化物を使用すると、発煙、タール化、オイルド
ロツプ、更には熱処理後の平滑性や集束性等に関
する要求を全体的に満足できることを見出した。 すなわち本発明は、平均分子量が500〜300であ
り且つその分子中にイソブテン単位を70重量%以
上有するポリブテン30〜70重量%と、該ポリブテ
ンのマレイン化物のアルカリ金属塩及び/又はア
ンモニウム塩及び/又は次のアミン群から選ばれ
るアミンの塩15〜40重量%とを含有する組成物で
あつて、該ポリブテンと該ポリブテンのマレイン
化物の塩とを合計量で60重量%以上含有する組成
物の水系乳化物から成る合成繊維処理用油剤に係
る。 アミン群:いずれも分子量200以下の、アルキル
アミン、アルカノールアミン、又は芳
香族アミン 本発明において、水系乳化物の有効成分である
組成物は、その分子中にイソブテン単位を70重量
%以上有する平均分子量が500〜3000のポリブテ
ンを30〜70重量%含有するものである。この場
合、イソブテン単位が70重量%未満であつたり、
平均分子量が500未満であつたり、或いは含有量
が30重量%未満であると、かかる組成物から調製
される水系乳化物すなわち油剤の耐熱性が不足す
るようになり、例えば発煙が多くなる。逆に、平
均分子量が3000を超えたり、或いは含有量が70重
量%を超えると、かかる組成物から調製される水
系乳化物すなわち油剤の乳化安定性が不充分にな
る。 本発明で有利に使用できるポリブテンの具体例
としては、イソブテンから得られる単独重合体や
イソブテンと少量のノルマルブテンとから得られ
る共重合体が挙げられる。 また本発明において、前記組成物はポリブテン
のマレイン化物のアルカリ金属塩及び/又はアン
モニウム塩及び/又はアミン塩を15〜40重量%含
有するものでもある。この場合、アルカリ金属塩
を得るに使用するアルカリ金属は、ナトリウム、
カリウム、リチウム等が適宜選択されるが、アミ
ン塩を得るに使用するアミンは、いずれもその分
子量200以下の、アルキルアミン、アルカノール
アミン、又は芳香族アミンである。かかるポリブ
テンのマレイン化物の塩は、前述のポリブテンを
水系乳化物として安定微粒乳化するのに不可欠の
成分である。マレイン化の対象となるポリブテン
の平均分子量範囲が500〜3000を外れたり、或い
は粗生物中のその含有量が15重量%未満である
と、前述のポリブテンに対する乳化力が不足す
る。逆に、その含有量が40重量%を超えたり、或
いはアミン塩を得るに使用するアミンの分子量が
200を超えると、かかる場合の組成物から調整さ
れる水系乳化物すなわち油剤の耐熱性が不足する
ようになる。 このようなポリブテンのマレイン化物の塩は、
前記ポリブテン1モルに対し無水マレイン酸を平
均0.3〜2モル反応させてマレイン化ポリブテン
となし、該マレイン化ポリブテンを加水分解した
後、これを水酸化アルカリやアミン等で中和する
ことにより得られる。 本発明で有利に使用できるポリブテンのマレイ
ン化物の塩の具体例としては、分子量1000のポリ
ブテンのマレイン化物のナトリウム塩やトリエタ
ノールアミン塩等が挙げられる。 更に本発明において、前記組成物はポリブテン
と該ポリブテンのマレイン化物の塩とを合計量で
60重量%以上含有するものである。該組成物から
調製される水系乳化物すなわち油剤に要求される
性能を充分発揮させるためである。 本発明は、以上説明したポリブテンと該ポリブ
テンのマレイン化物の塩とを所定割合で且つ所定
量以上含有する組成物の水系乳化物から成る合成
繊維処理用油剤に係るが、本発明の効果を損なわ
ない範囲で、他の従来油剤、乳化剤、帯電防止剤
等を併用することができ、その具体的乳化は例え
ば、ポリブテンとそのマレイン化物の塩との混合
物に撹拌しながら徐加してもよいし、ポリブテン
とそのマレイン化物の塩と水との混合物を撹拌し
ながらホモジナイザーやコロイドミル等で乳化し
てもよく、乳化方法は制限はない。 かくして得られる本発明に係る油剤は、熱処理
工程前の段階で、浸漬法、オイリングローラー
法、ガイドオイリング法等により合成繊維にエマ
ルジヨン給油され、該合成繊維の種類や用途等に
よつても異なるが、通常、油剤組成物として対合
成繊維0.3〜2.0重量%付与される。 以下、実施例を挙げて、本発明の構成及び効果
をより具体的にするが、本発明はここに挙げる実
施例に限定されるものではない。 <実施例> 第1表記載の油剤成分を用い、第2表記載の組
成物(実施例1〜同11に相当)及び第3表記載の
組成物(比較例1〜同21に相当)を得、それぞれ
次のようにして合成繊維処理用油剤を調製した。 比較例 7 :組成物に水を徐加しつつ乳鉢で混合し、その
濃度10重量%として、これをホモジナイザーに供
したもの(後述する実施例の方法では、分離した
エマルジヨンになる)。 比較例 16: 組成物に30レツドウツド秒の鉱物油を加えて、
その濃度10重量%としたもの(ストレート給油)。 全実施例及びその他の比較例:各組成物に撹拌し
ながら水を徐加して、その濃度10重量%とした
エマルジヨン。 そして、いずれも次の方法乃至基準で、以上の
如く調製した各油剤の乳化安定性を測定及び評価
し、該油剤を組成物換算で0.7重量%付着したポ
リエステル部分配向糸(115デニール/24フイラ
メント)を試料糸としてその摩擦係数を測定し、
更に該ポリエステル部分配向糸を延伸倍率1.52、
熱処理温度220℃、延伸仮撚速度600m/分で延伸
仮撚を行なつて、その際の発煙性、タール化及び
ヒータープレートからのオイルドロツプをそれぞ
れ肉眼観察で評価し、併せて糸切れ回数を測定し
た。結果を第4表(実施例)及び第5表(比較
例)に示した。 ●●乳化安定性 )透過率:調製した各油剤を石英セル(セ
ル長10mm)に入れ、760mmの透過率
(%)を測定した。尚、透過率は1%
以上であれば良好である。 )経時安定性:調製した各油剤100mlを、
共栓付きメスシリンダーに入れ、25℃
×24時間静置後、油剤の状態を次の基
準で評価した。 〇:クリーミング無し △:クリーミング有り ×:分離 ●●摩擦係数 試料糸を、20℃×65%RHの雰囲気下、初張力
207グラム、糸速100m/分又は300m/分で、酸
化チタンセラミツク製摩擦体と接触走行させて、
その張力比をμメーター(エイコー測器社製)に
て測定した。この際、ヒートセツトをした場合
は、摩擦体に入る前に、試料糸を1mのチユーブ
ヒーター(220℃)中へ走行させた。尚、第4表
の測定結果範囲であれば、平滑性と集束性は良好
である。 ●●発煙性、タール化、オイルドロツプ 次の基準で評価した。
等合成繊維の処理用油剤に関し、更に詳しくは、
紡糸・延伸等の製糸工程がその後の加工工程にお
いて合成繊維に付与され、高温で熱処理される該
合成繊維に対し優れた平滑性と集束性を与え、発
煙やタール化等の変質が少なく、且つ油滴となつ
て工程を飛散汚染することがない、耐熱性の優れ
た処理用油剤に関する。 ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊
維は、その延伸工程で、ホツトローラー、ホツト
プレート、高温蒸気等を用いて熱処理されること
が多く、その捲縮嵩高加工工程で、ヒータープレ
ートを用い熱セツトされる。また合成繊維のタイ
ヤコード糸は、レゾシン・ホルマリン・ラテツク
ス等の接着剤が付与され、高温でベーキングされ
る。 かかる熱処理工程では、合成繊維に油剤が付与
されるが、該油剤に起因するところの発煙による
環境汚染や加熱装置周辺の汚れによる毛羽、糸切
れの増加等工程障害、更には付与した油剤量の加
熱減少による同様の工程障害等、種々の問題が発
生、これらが安定して高品質の合成繊維を製造す
るに際して妨げとなつているのが実情である。特
に近年では、合成繊維の製糸・加工工程の高速化
による能率向上が図られ、それにともなつて熱処
理条件も一層苛酷となつており、現状の苛酷な熱
処理条件に充分耐えて本来の特性を満足させ得る
油剤の出現が強く要請されているのである。 <従来の技術、その問題点> 従来、合成繊維処理用油剤として各種が知られ
ている。ところが、古くから知られている鉱物油
を主成分とするものは、発煙(低粘度のもの)又
はタール化(高粘度のもの)のいずれかが不充分
で、熱処理工程以降の平滑性に欠けるという問題
点がある。一般的なエスチル(例えば、オレイル
オレート、オクチルステアレート等)を主成分と
するもの、発煙とタール化の両立が困難で、鉱物
油を同様の問題点がある。耐熱性良好な化合物を
主成分とするものとして、四級炭素含有エステル
(例えば、トリメチロールプロパンやペンタエリ
スリトール等と長鎖脂肪酸とのエステル)、スル
フイド結合含有エステル(例えば、チオジプロピ
オン酸やアルキルチオプロピオン酸等と長鎖脂肪
族アルコールとのエステル)、更には芳香族含有
エステル(例えば、POEビスフエノールA・脂
肪酸エステル、トリメリツト酸アルキルエステ
ル)を使用するものは、発煙が一般的に少なく、
タール化も比較的し難い利点を有するが、熱処理
装置上に脱落した油剤がオイルドロツプとなつて
周辺を汚したり、或いは結局のところ熱処理装置
上でタール化するためその清掃を強いられ、生産
性を低下させるという問題点がある。同様に耐熱
性良好な化合物を主成分とするものとして、ポリ
エーテル類(例えば、アルコール類にエチレンオ
キサイドやプロピレンオキサイドを重合したも
の)を使用するものは、発煙、タール化及びオイ
ルドロツプの点でいずれも良好であるが、熱処理
によりラジカル的な酸化を容易に受け、熱処理後
の平滑性や集束性が悪化するという問題点があ
る。要するに、以上例示した従来の合成繊維処理
用油剤には、現状の高速・高温下という苛酷な熱
処理をともなう合成繊維の処理用油剤に要求され
る、発煙、タール化及びオイルドロツプに関する
問題点を解消し、熱処理後における油剤本来の平
滑性や集束性を充足するものがないのである。 これらに対して、その分子中にイソブテン単位
を70重量%以上含有するポリブテンは、その分子
量を適切に選定すれば、それ自体としては叙上の
如き要求を全体的に満足し得る。ところが、耐熱
性に優れた平滑剤として利用可能な分子量500以
上のポリブテンはその水系乳化物を得難いという
重大な問題点がある。 そこで従来、この種のポリブテンを例えば低粘
度の鉱物油に希釈した油剤を合成繊維にストレー
ト給油する手段が提案されているが(特開昭54−
73999、米国特許3977979、同4098702、同
4098703、同4105569)、該ストレート給油による
と、一般的に油剤の水系乳化物を給油する場合に
比べ、その合成繊維への均一付着性に劣り、高速
加工に不適切であつて、希釈剤のコストも高く、
更には希釈剤による環境汚染等、多くの問題点が
ある。また従来、前述のポリブテンをノニオン乳
化剤とともに、ホモジナイザーやコロイドミル等
の機械力で水系に分散したものを給油する手段も
提案されているが(特開昭50−100317、特開昭51
−32897)、水系分散液の分散粒子が大きく(例え
ば水系分散液の透過率が低い)、ストレート給油
の場合と同様にその均一付着性に劣り、しかもク
リーミング等を生じるため長期間安定使用できな
い等、これもまた多くの問題点がある。 <発明が解決しようとする問題点、その解決手段
> 本発明は叙上の如き従来の問題点、特にポリブ
テンを用いる場合の問題点を解決する新たな合成
繊維処理用油剤を提供するものである。 しかして本発明者らは、以上説明したような実
情に鑑み、分子量500以上のポリブテンを、他の
一般的な合成繊維処理用油剤と同様、分散粒子が
小さく、長期間安定な水系乳化物にし、高温高速
条件下における耐熱性等の要求される合成繊維処
理用油剤として利用する検討を行なつた。その結
果、この種のポリブテンの乳化剤として、従来の
ように、POEアルキルエーテル、POEアルキル
フエニルエーテル、POE多価アルコールエステ
ル、アルキルフオスフエート等を使用する手段で
は、実用上の安定乳化をすることができなかつ
た。そしてこの際、ホモジナイザーやコロイドミ
ル等の機械力を利用すると、その時点では一応均
一な水系分散液を得ることができたが、分散粒子
径が大きいため、該水系分散液を用いて合成繊維
を処理しても、油剤を均一付着させることが困難
であつて、その上該水系分散液が外部からの物理
的な影響(例えば温度変化や経時等)で分散粒子
の凝集や油層分離等の現象、所謂クリーミングを
生じるため、それを長期間に亘つて安定使用する
ことができず、結局、熱処理後の合成繊維に油剤
本来の平滑性や集束性を与えることができなかつ
た。 そこで本発明者らは、それ自体優れた特性を有
する分子量500以上のポリブテンを安定な水系乳
化物として、これを現状の苛酷な熱処理条件下に
製糸・加工される合成繊維の処理用油剤として利
用するべく、更に鋭意研究した結果、一定平均分
子量範囲の特定ポリブテンに、該ポリブテンのマ
レイン化物の特定塩を所定割合で配合して、これ
らを所定量以上含有させた組成物を調製すると、
該組成物から極めて分散粒子の小さい、乳化安定
性の優れた水系乳化物を得ることができ、該水系
乳化物を使用すると、発煙、タール化、オイルド
ロツプ、更には熱処理後の平滑性や集束性等に関
する要求を全体的に満足できることを見出した。 すなわち本発明は、平均分子量が500〜300であ
り且つその分子中にイソブテン単位を70重量%以
上有するポリブテン30〜70重量%と、該ポリブテ
ンのマレイン化物のアルカリ金属塩及び/又はア
ンモニウム塩及び/又は次のアミン群から選ばれ
るアミンの塩15〜40重量%とを含有する組成物で
あつて、該ポリブテンと該ポリブテンのマレイン
化物の塩とを合計量で60重量%以上含有する組成
物の水系乳化物から成る合成繊維処理用油剤に係
る。 アミン群:いずれも分子量200以下の、アルキル
アミン、アルカノールアミン、又は芳
香族アミン 本発明において、水系乳化物の有効成分である
組成物は、その分子中にイソブテン単位を70重量
%以上有する平均分子量が500〜3000のポリブテ
ンを30〜70重量%含有するものである。この場
合、イソブテン単位が70重量%未満であつたり、
平均分子量が500未満であつたり、或いは含有量
が30重量%未満であると、かかる組成物から調製
される水系乳化物すなわち油剤の耐熱性が不足す
るようになり、例えば発煙が多くなる。逆に、平
均分子量が3000を超えたり、或いは含有量が70重
量%を超えると、かかる組成物から調製される水
系乳化物すなわち油剤の乳化安定性が不充分にな
る。 本発明で有利に使用できるポリブテンの具体例
としては、イソブテンから得られる単独重合体や
イソブテンと少量のノルマルブテンとから得られ
る共重合体が挙げられる。 また本発明において、前記組成物はポリブテン
のマレイン化物のアルカリ金属塩及び/又はアン
モニウム塩及び/又はアミン塩を15〜40重量%含
有するものでもある。この場合、アルカリ金属塩
を得るに使用するアルカリ金属は、ナトリウム、
カリウム、リチウム等が適宜選択されるが、アミ
ン塩を得るに使用するアミンは、いずれもその分
子量200以下の、アルキルアミン、アルカノール
アミン、又は芳香族アミンである。かかるポリブ
テンのマレイン化物の塩は、前述のポリブテンを
水系乳化物として安定微粒乳化するのに不可欠の
成分である。マレイン化の対象となるポリブテン
の平均分子量範囲が500〜3000を外れたり、或い
は粗生物中のその含有量が15重量%未満である
と、前述のポリブテンに対する乳化力が不足す
る。逆に、その含有量が40重量%を超えたり、或
いはアミン塩を得るに使用するアミンの分子量が
200を超えると、かかる場合の組成物から調整さ
れる水系乳化物すなわち油剤の耐熱性が不足する
ようになる。 このようなポリブテンのマレイン化物の塩は、
前記ポリブテン1モルに対し無水マレイン酸を平
均0.3〜2モル反応させてマレイン化ポリブテン
となし、該マレイン化ポリブテンを加水分解した
後、これを水酸化アルカリやアミン等で中和する
ことにより得られる。 本発明で有利に使用できるポリブテンのマレイ
ン化物の塩の具体例としては、分子量1000のポリ
ブテンのマレイン化物のナトリウム塩やトリエタ
ノールアミン塩等が挙げられる。 更に本発明において、前記組成物はポリブテン
と該ポリブテンのマレイン化物の塩とを合計量で
60重量%以上含有するものである。該組成物から
調製される水系乳化物すなわち油剤に要求される
性能を充分発揮させるためである。 本発明は、以上説明したポリブテンと該ポリブ
テンのマレイン化物の塩とを所定割合で且つ所定
量以上含有する組成物の水系乳化物から成る合成
繊維処理用油剤に係るが、本発明の効果を損なわ
ない範囲で、他の従来油剤、乳化剤、帯電防止剤
等を併用することができ、その具体的乳化は例え
ば、ポリブテンとそのマレイン化物の塩との混合
物に撹拌しながら徐加してもよいし、ポリブテン
とそのマレイン化物の塩と水との混合物を撹拌し
ながらホモジナイザーやコロイドミル等で乳化し
てもよく、乳化方法は制限はない。 かくして得られる本発明に係る油剤は、熱処理
工程前の段階で、浸漬法、オイリングローラー
法、ガイドオイリング法等により合成繊維にエマ
ルジヨン給油され、該合成繊維の種類や用途等に
よつても異なるが、通常、油剤組成物として対合
成繊維0.3〜2.0重量%付与される。 以下、実施例を挙げて、本発明の構成及び効果
をより具体的にするが、本発明はここに挙げる実
施例に限定されるものではない。 <実施例> 第1表記載の油剤成分を用い、第2表記載の組
成物(実施例1〜同11に相当)及び第3表記載の
組成物(比較例1〜同21に相当)を得、それぞれ
次のようにして合成繊維処理用油剤を調製した。 比較例 7 :組成物に水を徐加しつつ乳鉢で混合し、その
濃度10重量%として、これをホモジナイザーに供
したもの(後述する実施例の方法では、分離した
エマルジヨンになる)。 比較例 16: 組成物に30レツドウツド秒の鉱物油を加えて、
その濃度10重量%としたもの(ストレート給油)。 全実施例及びその他の比較例:各組成物に撹拌し
ながら水を徐加して、その濃度10重量%とした
エマルジヨン。 そして、いずれも次の方法乃至基準で、以上の
如く調製した各油剤の乳化安定性を測定及び評価
し、該油剤を組成物換算で0.7重量%付着したポ
リエステル部分配向糸(115デニール/24フイラ
メント)を試料糸としてその摩擦係数を測定し、
更に該ポリエステル部分配向糸を延伸倍率1.52、
熱処理温度220℃、延伸仮撚速度600m/分で延伸
仮撚を行なつて、その際の発煙性、タール化及び
ヒータープレートからのオイルドロツプをそれぞ
れ肉眼観察で評価し、併せて糸切れ回数を測定し
た。結果を第4表(実施例)及び第5表(比較
例)に示した。 ●●乳化安定性 )透過率:調製した各油剤を石英セル(セ
ル長10mm)に入れ、760mmの透過率
(%)を測定した。尚、透過率は1%
以上であれば良好である。 )経時安定性:調製した各油剤100mlを、
共栓付きメスシリンダーに入れ、25℃
×24時間静置後、油剤の状態を次の基
準で評価した。 〇:クリーミング無し △:クリーミング有り ×:分離 ●●摩擦係数 試料糸を、20℃×65%RHの雰囲気下、初張力
207グラム、糸速100m/分又は300m/分で、酸
化チタンセラミツク製摩擦体と接触走行させて、
その張力比をμメーター(エイコー測器社製)に
て測定した。この際、ヒートセツトをした場合
は、摩擦体に入る前に、試料糸を1mのチユーブ
ヒーター(220℃)中へ走行させた。尚、第4表
の測定結果範囲であれば、平滑性と集束性は良好
である。 ●●発煙性、タール化、オイルドロツプ 次の基準で評価した。
【表】
・・糸切れ
延伸仮撚り時の糸切れは、回/Kgで測定した。
延伸仮撚り時の糸切れは、回/Kgで測定した。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
第5表に対する第4表の結果からも明らかなよ
うに、本発明に係る油剤によれば、それらがいず
れも安定微粒の水系乳化物であるところから、該
油剤を高温・高速下の苛酷な熱処理に供される合
成繊維に対し均一付着させることができるため、
前述したポリブテン本来の優れた特性を充分に発
揮させて、発煙、タール化、オイルドロツプ等耐
熱性に関する要求、更には熱処理後の平滑性や集
束性等の要求を全て充足し、したがつて効率的に
高品質の合成繊維を安定して製造・加工できるこ
とが判る。 <発明の効果> 既に明らかなように、以上説明した本発明に
は、発煙、タール化、オイルドロツプ等耐熱性に
関する要求及び熱処理後の合成繊維における平滑
性や集束性等に関する要求を全体的に充足する優
れた特性の前記ポリブテンを安定微粒の水系乳化
物として、苛酷な熱処理に供される合成繊維に均
一付与することができるため、該合成繊維の製
糸・加工を極めて効率的に抵抗なく行なうことが
でき、したがつて高品質の合成繊維を安定して得
ることができるという効果がある。
うに、本発明に係る油剤によれば、それらがいず
れも安定微粒の水系乳化物であるところから、該
油剤を高温・高速下の苛酷な熱処理に供される合
成繊維に対し均一付着させることができるため、
前述したポリブテン本来の優れた特性を充分に発
揮させて、発煙、タール化、オイルドロツプ等耐
熱性に関する要求、更には熱処理後の平滑性や集
束性等の要求を全て充足し、したがつて効率的に
高品質の合成繊維を安定して製造・加工できるこ
とが判る。 <発明の効果> 既に明らかなように、以上説明した本発明に
は、発煙、タール化、オイルドロツプ等耐熱性に
関する要求及び熱処理後の合成繊維における平滑
性や集束性等に関する要求を全体的に充足する優
れた特性の前記ポリブテンを安定微粒の水系乳化
物として、苛酷な熱処理に供される合成繊維に均
一付与することができるため、該合成繊維の製
糸・加工を極めて効率的に抵抗なく行なうことが
でき、したがつて高品質の合成繊維を安定して得
ることができるという効果がある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 平均分子量が500〜3000であり且つその分子
中にイソブテン単位を70重量%以上有するポリブ
デン30〜70重量%と、該ポリブテンのマレイン化
物のアルカリ金属塩及び/又はアンモニウム塩及
び/又は次のアミン群から選ばれるアミンの塩15
〜40重量%とを含有する組成物であつて、該ポリ
ブテンと該ポリブテンのマレイン化物の塩とを合
計量で60重量%以上含有する組成物の水系乳化物
から成る合成繊維処理用油剤。 アミン群:いずれも分子量200以下の、アルキル
アミン、アルカノールアミン、又は芳
香族アミン
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59054783A JPS60199978A (ja) | 1984-03-21 | 1984-03-21 | 合成繊維処理用油剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59054783A JPS60199978A (ja) | 1984-03-21 | 1984-03-21 | 合成繊維処理用油剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60199978A JPS60199978A (ja) | 1985-10-09 |
| JPH0470423B2 true JPH0470423B2 (ja) | 1992-11-10 |
Family
ID=12980359
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59054783A Granted JPS60199978A (ja) | 1984-03-21 | 1984-03-21 | 合成繊維処理用油剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60199978A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6921584B2 (ja) * | 2017-03-31 | 2021-08-18 | 三井化学株式会社 | 強化繊維束、成型材料及び成形体 |
-
1984
- 1984-03-21 JP JP59054783A patent/JPS60199978A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60199978A (ja) | 1985-10-09 |
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