JPH047373B2 - - Google Patents
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- JPH047373B2 JPH047373B2 JP59089902A JP8990284A JPH047373B2 JP H047373 B2 JPH047373 B2 JP H047373B2 JP 59089902 A JP59089902 A JP 59089902A JP 8990284 A JP8990284 A JP 8990284A JP H047373 B2 JPH047373 B2 JP H047373B2
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Landscapes
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は紙、特に故紙、紙屑を利用した樹脂複
合材組成物の製造方法に関するものであり、産業
資材、例えばカーエアコンのケーシング等に採用
して好都合なものである。 〔従来の技術〕 近年、省資源省エネルギーの検討が様々な分野
で行われており、その効果があげられている。そ
の中で紙、特に廃棄物としての故紙、紙屑につい
てもこれを用いた樹脂複合材組成物の製造する方
法について種々の検討がなされてきた。 紙は樹脂に混合して充填材として使用した場
合、セルロースを主体とする植物繊維が強化材と
なり、この樹脂複合材組成物を用いた成形物は良
好な機械的特性が期待できる。この様に紙から得
られる、セルロースを主体とする植物繊維は安価
で良好な充填材である。しかし、セルロースを主
体とする植物繊維はその欠点として、大きな剪断
力を受けた場合、破損して短繊維化しやすく、ま
た高温雰囲気下にさらされると熱劣化するという
性質を有する。従つて、紙を利用した樹脂複合材
組成物を製造する場合、この様な欠点に注意して
製造する必要がある。 しかし、従来、例えば特公昭56−9576号公報に
記載の紙を利用した樹脂複合材組成物の製造方法
では、この様な欠点についての考慮が全くなされ
ていない。 例えば、上記公報記載の製造方法は、故紙を直
径3〜6mm程度に粗砕して、熱可塑性樹脂を添加
して保温しながら高速撹拌を与え、樹脂を溶融
し、溶融樹脂相内で故紙の叩解を行ない、叩解さ
れた故紙繊維に樹脂を含浸させて複合材を形成す
るという方法がとられている。 この様な方法で故紙入りの樹脂複合材組成物を
形成した場合、まず粗砕した故紙に熱可塑性樹脂
を添加して保温しながら高速撹拌を与えているこ
と、および溶融樹脂相内で故紙の叩解を行なうと
いう工程を経るため、複合材組成物が形成される
までに、故紙に多大な剪断力並びに熱が加わる。
そのため、故紙は解繊されてセルロースを主体と
する植物繊維の状態となるが、過度の剪断力およ
び熱のため、繊維はその後破損して短繊維化し、
また熱劣化してしまう。短繊維化し、熱栄化した
セルロースを主体とする植物繊維は、樹脂複合材
組成物中で強化材としての特性を十分には発揮で
きない。 例えば、この様な成形材料を用いて、現在最も
一般的に行われている射出成形法を用いて、成形
品を成形した場合、薄肉で複雑な形状のものは金
型より突き出すことができない。従つて現状のま
では、真空成形等の狭い範囲の用途に限られてし
まう。 〔発明の目的〕 そこで、本発明は紙を予め解繊して、セルロー
スを主体とする植物繊維の状態となし、これに溶
融樹脂物を含浸し、その後冷却することで植物繊
維の短繊維化、熱劣化を防ぐようにしたものであ
る。 〔発明の構成〕 本発明の構成は、紙を解繊する工程と、解繊物
に溶融した樹脂を含浸させる工程と、を具備す
る。 本発明において、紙を解繊する工程では、紙を
あらかじめ直径約3〜6mm程度の小片にしたもの
を高速流動混合機で高速撹拌して解繊する方法、
あるいは紙の小片をターボミル等の粉砕機により
解繊する方法、あるいは紙を小片にすることな
く、高速流動混合機あるいはグラツシユミキサー
等の粉砕機を用いて解繊する方法など、いずれの
方法も有効である。更に、これらの方法の中でタ
ーボミルを使用する方法を除いた方法は、いずれ
も水を適量加えて解繊することにより、解繊状態
はより良好となり、また解繊時の摩擦熱の影響も
少なくすることができる。なお、ここで使用する
紙は新聞紙、ダンボール紙、コピー紙などあり、
どの様な紙でも良い。 更に、本発明において、解繊物に溶融した樹脂
を含浸する工程では、解繊物に樹脂シートを熱圧
プレスして含浸するか、あるいは解繊物をシート
状に並べ、それに樹脂粉末を加えて加熱するなど
の方法が有効であり、また解繊物と樹脂を高速撹
拌して摩擦熱による温度上昇で樹脂を解繊物に溶
融含浸させる方法もよい。この方法では、高速流
動混合機中で高速撹拌するなどの方法が有効であ
るが、この場合は含浸終了と同時に回転数を落と
し、溶融状態での高速撹拌は行わない。溶融樹脂
の含浸は速やかに行つた方がよく、時間をかけす
ぎると繊維短繊維化を招き、前述の問題が生じや
すくなる。 本発明において用いる樹脂は通常成形材料とし
て用いられる熱可塑性樹脂であれば何でも良い
が、ポリエンチレン、ポリプロピレンなどのポリ
オレフイン樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル
の様な比較的低融点の樹脂を使用した方が紙のセ
ルロールを主体とする植物繊維が樹脂含浸時に熱
劣化を受けにくくなり、強化材としてその特徴を
発揮する。 また、この含浸工程において繊維と樹脂以外に
繊維と樹脂との密着性を向上させるための添加剤
あるいは樹脂を第3成分として加えることによ
り、更に良好な機械的特性を発揮することができ
る。 例えば、解繊物とポリオレフイン樹脂とを高速
撹拌して摩擦熱による温度上昇でポリオレフイン
樹脂を解繊物に溶融含浸させる場合、繊維とポリ
オレフイン樹脂との密着性を向上させるための第
3成分として変性ポリオレフインを加えて、繊維
とポリオレフイン樹脂とを高速撹拌すると、まず
低融点の変性ポリオレフイン樹脂が溶融して繊維
に含浸され、繊維のぬれ性が向上し、つづいてポ
リオレフイン樹脂が溶融含浸されるため、その結
果得られる繊維物の特性はより良好である。ま
た、目的に応じて添加剤を加えることも可能であ
る。この第3成分としての樹脂は、例えば特公昭
53−1319号公報、特公昭45−36421号公報に開示
されたものを使用できる。本発明において、樹脂
の含浸終了と同時に冷却する工程では、室温に放
置して冷却してもよいが、含浸物を冷却槽に移す
などの方法が有効であり、特に高速流動混合機中
で高速撹拌して含浸したものは含浸終了と同時に
回転数を落として冷却ミキサーの様な冷却撹拌機
に排出して冷却することにより、冷却と同時に適
当な大きさの粒に造粒することができ、これはそ
のまま成形材料として用いることも可能である。 〔発明の効果〕 本発明による紙を利用した樹脂複合材組成物
は、 紙を利用した樹脂複合材組成物製造時に、紙
の解繊工程と含浸工程を分離してセルロースを
主体とする植物繊維の破損および熱劣化を制御
することができる。 解繊物と樹脂との高速撹拌による摩擦熱で樹
脂を溶解して解繊物に含浸させるため、樹脂の
溶解と含浸との両工程と同時に行なうことがで
きる。 樹脂含浸の工程において、解繊物と樹脂と
に、繊維と樹脂との密着性を向上させるための
第3成分を加えることによつて、機械的特性を
より向上することができる。 〔実施例〕 以下に本発明による実施例と、その比較例とし
ての従来方法による例を示し、その成形品として
の試験片げ機械的特性を比較した。 実施例 1 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの30重
量%をターボミルにて粉砕し、解繊物を得る。こ
の解繊物にメルトインデツクス20のポリプロピ
レンブロツクコポリマー70重量%を投入し、高速
流動混合機を用いて、高速撹拌する。この時の摩
擦熱による温度上昇で樹脂を溶解させ、かつ解繊
物に含浸させる。含浸終了と同時に回転数を落
し、速やかに冷却ミキサーに排出して造粒し、紙
を利用した樹脂複合材組成物を得た。 実施例 2 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの40重
量%をターボミルにて粉砕し、解繊物を得る。こ
の解繊物にメルトインデツクス20のポリプロピ
レンブロツクコポリマー60重量%を投入し、高速
流動混合機を用いて高速撹拌する。以後の工程
は、実施例1と同じ方法を用いて紙を利用した樹
脂複合材組成物を得た。 実施例 3 新聞紙30重量%を小片にすることなく、そのま
まグラツシユミキサーに投入し、更に水を新聞紙
と同じ重量加えて、高速撹拌することにより解繊
する。以後は実施例1と同じ方法を用いて紙を利
用した樹脂複合材組成物を得た。 実施例 4 新聞紙40重量%を小片にすることなく、そのま
まグラツシユミキサーに投入し、更に水を新聞紙
と同じ重量加えて、高速撹拌することにより解繊
する。以後は実施例1と同じ方法を用いて紙を利
用した樹脂複合材組成物を得た。 実施例 5 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの30重
量%を高速流動混合機に投入し、高速撹拌するこ
とにより解繊する。この解繊物に、メルトインデ
ツクス20のポリプロピレンブロツクコポリマー
を56重量%、樹脂と紙繊維との密着性を向上させ
ることを目的としてメルトインデツクス15でオ
レフイン部が99.8重量%でエンド−ビシクロ
(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−無水ジカ
ルボン酸が0.2重量%付加している変性ポリオレ
フイン14重量%を投入し、高速撹拌する。この時
の摩擦熱による温度上昇で樹脂を解繊物に溶解含
浸させる。含浸終了と同時に回転数を落とし、冷
却ミキサーに排出して造粒し、紙を利用した樹脂
複合材組成物を得た。 実施例 6 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの30重
量%をターボミルにて粉砕し、解繊物を得る。含
浸工程以降は、高速流動混合機を用いて実施例5
と同じ成分、方法を用いて紙を利用した樹脂複合
材組成物を得た。 実施例 7 新聞紙40重量%を小片にすることなく、そのま
まグラツシユミキサーに投入し、高速撹拌するこ
とにより解繊する。含浸工程以降は、高速流動混
合機を用いて、実施例5と同じ成分、方法を用い
て紙を利用した樹脂複合材組成物を得た。 実施例 8 新聞紙30重量%を小片にすることなく、そのま
ま高速流動混合機に投入し、高速撹拌することに
より解繊する。含浸工程以降は、実施例5と同じ
成分、方法を用いて紙を利用した樹脂複合材組成
物を得た。 実施例 9 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの30重
量%を高速流動混合機に投入し、更に水を新聞紙
と同じ重量加えて、高速撹拌することにより解繊
する。含浸工程以降は、実施例5と同じ成分、方
法を用いて紙を利用した樹脂複合材組成物を得
た。 実施例 10 新聞紙30重量%を小片にすることなく、そのま
まグラツシユミキサーに投入し、更に水を新聞紙
と同じ重量加えて、高速撹拌することにより解繊
する。含浸工程以降は高速流動混合機を用いて実
施例5と同じ成分、方法を用いて紙を利用した樹
脂複合材組成物を得た。 比較例 1 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの30重
量%に、メルトインデツクス20のポリプロピレ
ンブロツクコポリマー70重量%を高速流動混合機
に投入し、高速撹拌する。こ時の摩擦熱で温度が
上昇し、樹脂が溶解する。この樹脂溶解状態で紙
の叩解を進ませる。その後、冷却ミキサーに排出
して冷却し、紙を利用した樹脂複合材組成物を得
た。 比較例 2 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの40重
量%に、メルトインデツクス20のポリプロピレ
ンブロツクコポリマー60重量%を高速流動混合機
に投入し、高速撹拌する。この時の摩擦熱で温度
が上昇し、樹脂が溶解する。この樹脂様相状態で
紙の叩解を進ませる。その後、冷却ミキサーに排
出して冷却し、紙を利用した樹脂複合材組成物を
得た。 以上の実施例および比較例に述べた製造方法に
より得られた、紙を利用した樹脂複合材組成物を
用いて試験片を形成し、その機械的特性の比較を
行つた。その結果を表1に示す。 表1に示す様に、本発明による紙を利用した樹
脂複合材組成物を用いた試験片は、従来方法によ
るものよりも優れた機械的特性を示している。 従つて、本発明により、紙のセルロースを主体
とする植物繊維の特徴を十分に発揮させることが
できた。また、含浸工程で繊維と樹脂の密着性を
向上させるための第3成分を加えた場合には、更
にその効果を大とすることができた。 なお、各物性の測定方法は下記による。 (1) 引張強度 ASTM D−638 (2) 曲げ弾性率 ASTM D−790 (3) アイゾツト衝撃強度 ASTM D−256 また、伸びはASTM D−638に準拠して行つ
たが、引張試験装置のクロスヘツド移動量を試験
片平行部長さで割つて算出した。更に、表1の衝
撃強度の欄において、「ノツチ」とは試験片に設
けた溝を示す。
合材組成物の製造方法に関するものであり、産業
資材、例えばカーエアコンのケーシング等に採用
して好都合なものである。 〔従来の技術〕 近年、省資源省エネルギーの検討が様々な分野
で行われており、その効果があげられている。そ
の中で紙、特に廃棄物としての故紙、紙屑につい
てもこれを用いた樹脂複合材組成物の製造する方
法について種々の検討がなされてきた。 紙は樹脂に混合して充填材として使用した場
合、セルロースを主体とする植物繊維が強化材と
なり、この樹脂複合材組成物を用いた成形物は良
好な機械的特性が期待できる。この様に紙から得
られる、セルロースを主体とする植物繊維は安価
で良好な充填材である。しかし、セルロースを主
体とする植物繊維はその欠点として、大きな剪断
力を受けた場合、破損して短繊維化しやすく、ま
た高温雰囲気下にさらされると熱劣化するという
性質を有する。従つて、紙を利用した樹脂複合材
組成物を製造する場合、この様な欠点に注意して
製造する必要がある。 しかし、従来、例えば特公昭56−9576号公報に
記載の紙を利用した樹脂複合材組成物の製造方法
では、この様な欠点についての考慮が全くなされ
ていない。 例えば、上記公報記載の製造方法は、故紙を直
径3〜6mm程度に粗砕して、熱可塑性樹脂を添加
して保温しながら高速撹拌を与え、樹脂を溶融
し、溶融樹脂相内で故紙の叩解を行ない、叩解さ
れた故紙繊維に樹脂を含浸させて複合材を形成す
るという方法がとられている。 この様な方法で故紙入りの樹脂複合材組成物を
形成した場合、まず粗砕した故紙に熱可塑性樹脂
を添加して保温しながら高速撹拌を与えているこ
と、および溶融樹脂相内で故紙の叩解を行なうと
いう工程を経るため、複合材組成物が形成される
までに、故紙に多大な剪断力並びに熱が加わる。
そのため、故紙は解繊されてセルロースを主体と
する植物繊維の状態となるが、過度の剪断力およ
び熱のため、繊維はその後破損して短繊維化し、
また熱劣化してしまう。短繊維化し、熱栄化した
セルロースを主体とする植物繊維は、樹脂複合材
組成物中で強化材としての特性を十分には発揮で
きない。 例えば、この様な成形材料を用いて、現在最も
一般的に行われている射出成形法を用いて、成形
品を成形した場合、薄肉で複雑な形状のものは金
型より突き出すことができない。従つて現状のま
では、真空成形等の狭い範囲の用途に限られてし
まう。 〔発明の目的〕 そこで、本発明は紙を予め解繊して、セルロー
スを主体とする植物繊維の状態となし、これに溶
融樹脂物を含浸し、その後冷却することで植物繊
維の短繊維化、熱劣化を防ぐようにしたものであ
る。 〔発明の構成〕 本発明の構成は、紙を解繊する工程と、解繊物
に溶融した樹脂を含浸させる工程と、を具備す
る。 本発明において、紙を解繊する工程では、紙を
あらかじめ直径約3〜6mm程度の小片にしたもの
を高速流動混合機で高速撹拌して解繊する方法、
あるいは紙の小片をターボミル等の粉砕機により
解繊する方法、あるいは紙を小片にすることな
く、高速流動混合機あるいはグラツシユミキサー
等の粉砕機を用いて解繊する方法など、いずれの
方法も有効である。更に、これらの方法の中でタ
ーボミルを使用する方法を除いた方法は、いずれ
も水を適量加えて解繊することにより、解繊状態
はより良好となり、また解繊時の摩擦熱の影響も
少なくすることができる。なお、ここで使用する
紙は新聞紙、ダンボール紙、コピー紙などあり、
どの様な紙でも良い。 更に、本発明において、解繊物に溶融した樹脂
を含浸する工程では、解繊物に樹脂シートを熱圧
プレスして含浸するか、あるいは解繊物をシート
状に並べ、それに樹脂粉末を加えて加熱するなど
の方法が有効であり、また解繊物と樹脂を高速撹
拌して摩擦熱による温度上昇で樹脂を解繊物に溶
融含浸させる方法もよい。この方法では、高速流
動混合機中で高速撹拌するなどの方法が有効であ
るが、この場合は含浸終了と同時に回転数を落と
し、溶融状態での高速撹拌は行わない。溶融樹脂
の含浸は速やかに行つた方がよく、時間をかけす
ぎると繊維短繊維化を招き、前述の問題が生じや
すくなる。 本発明において用いる樹脂は通常成形材料とし
て用いられる熱可塑性樹脂であれば何でも良い
が、ポリエンチレン、ポリプロピレンなどのポリ
オレフイン樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル
の様な比較的低融点の樹脂を使用した方が紙のセ
ルロールを主体とする植物繊維が樹脂含浸時に熱
劣化を受けにくくなり、強化材としてその特徴を
発揮する。 また、この含浸工程において繊維と樹脂以外に
繊維と樹脂との密着性を向上させるための添加剤
あるいは樹脂を第3成分として加えることによ
り、更に良好な機械的特性を発揮することができ
る。 例えば、解繊物とポリオレフイン樹脂とを高速
撹拌して摩擦熱による温度上昇でポリオレフイン
樹脂を解繊物に溶融含浸させる場合、繊維とポリ
オレフイン樹脂との密着性を向上させるための第
3成分として変性ポリオレフインを加えて、繊維
とポリオレフイン樹脂とを高速撹拌すると、まず
低融点の変性ポリオレフイン樹脂が溶融して繊維
に含浸され、繊維のぬれ性が向上し、つづいてポ
リオレフイン樹脂が溶融含浸されるため、その結
果得られる繊維物の特性はより良好である。ま
た、目的に応じて添加剤を加えることも可能であ
る。この第3成分としての樹脂は、例えば特公昭
53−1319号公報、特公昭45−36421号公報に開示
されたものを使用できる。本発明において、樹脂
の含浸終了と同時に冷却する工程では、室温に放
置して冷却してもよいが、含浸物を冷却槽に移す
などの方法が有効であり、特に高速流動混合機中
で高速撹拌して含浸したものは含浸終了と同時に
回転数を落として冷却ミキサーの様な冷却撹拌機
に排出して冷却することにより、冷却と同時に適
当な大きさの粒に造粒することができ、これはそ
のまま成形材料として用いることも可能である。 〔発明の効果〕 本発明による紙を利用した樹脂複合材組成物
は、 紙を利用した樹脂複合材組成物製造時に、紙
の解繊工程と含浸工程を分離してセルロースを
主体とする植物繊維の破損および熱劣化を制御
することができる。 解繊物と樹脂との高速撹拌による摩擦熱で樹
脂を溶解して解繊物に含浸させるため、樹脂の
溶解と含浸との両工程と同時に行なうことがで
きる。 樹脂含浸の工程において、解繊物と樹脂と
に、繊維と樹脂との密着性を向上させるための
第3成分を加えることによつて、機械的特性を
より向上することができる。 〔実施例〕 以下に本発明による実施例と、その比較例とし
ての従来方法による例を示し、その成形品として
の試験片げ機械的特性を比較した。 実施例 1 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの30重
量%をターボミルにて粉砕し、解繊物を得る。こ
の解繊物にメルトインデツクス20のポリプロピ
レンブロツクコポリマー70重量%を投入し、高速
流動混合機を用いて、高速撹拌する。この時の摩
擦熱による温度上昇で樹脂を溶解させ、かつ解繊
物に含浸させる。含浸終了と同時に回転数を落
し、速やかに冷却ミキサーに排出して造粒し、紙
を利用した樹脂複合材組成物を得た。 実施例 2 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの40重
量%をターボミルにて粉砕し、解繊物を得る。こ
の解繊物にメルトインデツクス20のポリプロピ
レンブロツクコポリマー60重量%を投入し、高速
流動混合機を用いて高速撹拌する。以後の工程
は、実施例1と同じ方法を用いて紙を利用した樹
脂複合材組成物を得た。 実施例 3 新聞紙30重量%を小片にすることなく、そのま
まグラツシユミキサーに投入し、更に水を新聞紙
と同じ重量加えて、高速撹拌することにより解繊
する。以後は実施例1と同じ方法を用いて紙を利
用した樹脂複合材組成物を得た。 実施例 4 新聞紙40重量%を小片にすることなく、そのま
まグラツシユミキサーに投入し、更に水を新聞紙
と同じ重量加えて、高速撹拌することにより解繊
する。以後は実施例1と同じ方法を用いて紙を利
用した樹脂複合材組成物を得た。 実施例 5 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの30重
量%を高速流動混合機に投入し、高速撹拌するこ
とにより解繊する。この解繊物に、メルトインデ
ツクス20のポリプロピレンブロツクコポリマー
を56重量%、樹脂と紙繊維との密着性を向上させ
ることを目的としてメルトインデツクス15でオ
レフイン部が99.8重量%でエンド−ビシクロ
(2,2,1)−5−ヘプテン−2,3−無水ジカ
ルボン酸が0.2重量%付加している変性ポリオレ
フイン14重量%を投入し、高速撹拌する。この時
の摩擦熱による温度上昇で樹脂を解繊物に溶解含
浸させる。含浸終了と同時に回転数を落とし、冷
却ミキサーに排出して造粒し、紙を利用した樹脂
複合材組成物を得た。 実施例 6 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの30重
量%をターボミルにて粉砕し、解繊物を得る。含
浸工程以降は、高速流動混合機を用いて実施例5
と同じ成分、方法を用いて紙を利用した樹脂複合
材組成物を得た。 実施例 7 新聞紙40重量%を小片にすることなく、そのま
まグラツシユミキサーに投入し、高速撹拌するこ
とにより解繊する。含浸工程以降は、高速流動混
合機を用いて、実施例5と同じ成分、方法を用い
て紙を利用した樹脂複合材組成物を得た。 実施例 8 新聞紙30重量%を小片にすることなく、そのま
ま高速流動混合機に投入し、高速撹拌することに
より解繊する。含浸工程以降は、実施例5と同じ
成分、方法を用いて紙を利用した樹脂複合材組成
物を得た。 実施例 9 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの30重
量%を高速流動混合機に投入し、更に水を新聞紙
と同じ重量加えて、高速撹拌することにより解繊
する。含浸工程以降は、実施例5と同じ成分、方
法を用いて紙を利用した樹脂複合材組成物を得
た。 実施例 10 新聞紙30重量%を小片にすることなく、そのま
まグラツシユミキサーに投入し、更に水を新聞紙
と同じ重量加えて、高速撹拌することにより解繊
する。含浸工程以降は高速流動混合機を用いて実
施例5と同じ成分、方法を用いて紙を利用した樹
脂複合材組成物を得た。 比較例 1 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの30重
量%に、メルトインデツクス20のポリプロピレ
ンブロツクコポリマー70重量%を高速流動混合機
に投入し、高速撹拌する。こ時の摩擦熱で温度が
上昇し、樹脂が溶解する。この樹脂溶解状態で紙
の叩解を進ませる。その後、冷却ミキサーに排出
して冷却し、紙を利用した樹脂複合材組成物を得
た。 比較例 2 新聞紙を直径約3〜6mmの小片にしたもの40重
量%に、メルトインデツクス20のポリプロピレ
ンブロツクコポリマー60重量%を高速流動混合機
に投入し、高速撹拌する。この時の摩擦熱で温度
が上昇し、樹脂が溶解する。この樹脂様相状態で
紙の叩解を進ませる。その後、冷却ミキサーに排
出して冷却し、紙を利用した樹脂複合材組成物を
得た。 以上の実施例および比較例に述べた製造方法に
より得られた、紙を利用した樹脂複合材組成物を
用いて試験片を形成し、その機械的特性の比較を
行つた。その結果を表1に示す。 表1に示す様に、本発明による紙を利用した樹
脂複合材組成物を用いた試験片は、従来方法によ
るものよりも優れた機械的特性を示している。 従つて、本発明により、紙のセルロースを主体
とする植物繊維の特徴を十分に発揮させることが
できた。また、含浸工程で繊維と樹脂の密着性を
向上させるための第3成分を加えた場合には、更
にその効果を大とすることができた。 なお、各物性の測定方法は下記による。 (1) 引張強度 ASTM D−638 (2) 曲げ弾性率 ASTM D−790 (3) アイゾツト衝撃強度 ASTM D−256 また、伸びはASTM D−638に準拠して行つ
たが、引張試験装置のクロスヘツド移動量を試験
片平行部長さで割つて算出した。更に、表1の衝
撃強度の欄において、「ノツチ」とは試験片に設
けた溝を示す。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 紙を解繊する工程と、該解繊物に溶融した樹
脂を含浸させる工程と、含浸終了後に冷却する工
程と、を有した樹脂複合材組成の製造方法。 2 前記解繊工程には適量の水が加えられている
特許請求の範囲第1項記載の樹脂複合材組成の製
造方法。 3 前記含浸工程は、前記解繊工程による解繊物
と前記樹脂とを高速撹拌して両者の摩擦熱による
温度上昇で該樹脂を前記解繊物に溶融含浸させる
構成を包含する特許請求の範囲第1項記載の樹脂
複合材組成の製造方法。 4 前記解繊工程には適量の水が加えられている
特許請求の範囲第3項記載の樹脂複合材組成の製
造方法。 5 前記含浸工程は、前記樹脂と前記解繊工程に
よる解繊物の繊維との密着性を向上させる第3成
分とを溶融させて該溶融物を前記解繊物に含浸さ
せる構成を包含する特許請求の範囲第1項記載の
樹脂複合材組成の製造方法。 6 前記含浸工程における樹脂および第3成分の
溶融は、該樹脂、前記第3成分、および前記解繊
物の高速撹拌による摩擦熱により生ずる特許請求
の範囲第5項記載の樹脂複合材組成の製造方法。 7 前記解繊工程には適量の水が加えられている
特許請求の範囲第5項または第6項何れか一つに
記載樹脂複合材組成の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59089902A JPS60233134A (ja) | 1984-05-04 | 1984-05-04 | 樹脂複合材組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59089902A JPS60233134A (ja) | 1984-05-04 | 1984-05-04 | 樹脂複合材組成物の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60233134A JPS60233134A (ja) | 1985-11-19 |
| JPH047373B2 true JPH047373B2 (ja) | 1992-02-10 |
Family
ID=13983655
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59089902A Granted JPS60233134A (ja) | 1984-05-04 | 1984-05-04 | 樹脂複合材組成物の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60233134A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4846315B2 (ja) * | 2005-09-22 | 2011-12-28 | ダイセルポリマー株式会社 | セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
| JP4846405B2 (ja) * | 2006-03-27 | 2011-12-28 | 北越紀州製紙株式会社 | 紙配合熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
| JP2008297479A (ja) * | 2007-06-01 | 2008-12-11 | Daicel Polymer Ltd | セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
| JP5395496B2 (ja) * | 2008-09-12 | 2014-01-22 | ダイセルポリマー株式会社 | セルロース繊維含有熱可塑性樹脂組成物の製造方法 |
| JP6469068B2 (ja) * | 2016-12-12 | 2019-02-13 | 富士紙管株式会社 | 繊維成分混入合成樹脂組成物及びその製造方法 |
| CN117405284B (zh) * | 2023-12-15 | 2024-03-01 | 南京中鑫智电科技有限公司 | 一种用于套管注油孔堵头组件的压力预警方法及系统 |
-
1984
- 1984-05-04 JP JP59089902A patent/JPS60233134A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60233134A (ja) | 1985-11-19 |
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