JPH0477609B2 - - Google Patents
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- JPH0477609B2 JPH0477609B2 JP62222772A JP22277287A JPH0477609B2 JP H0477609 B2 JPH0477609 B2 JP H0477609B2 JP 62222772 A JP62222772 A JP 62222772A JP 22277287 A JP22277287 A JP 22277287A JP H0477609 B2 JPH0477609 B2 JP H0477609B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は医薬、食品分野等の精密濾過、限外濾
過等に有効な液体濾過膜構造体に関する。 〔従来技術〕 この種の液体濾過膜構造体は一般に、隔壁にて
囲まれて互に並列する2種類の多数の液体通路を
備えたハニカム構造体またはモノリス構造体であ
り、一方の流体通路が被処理液体の流通路に構成
されかつ他方の流体通路が隔壁を透過した被処理
液体中の特定の成分の流通路に構成されている。
このため、かかる液体濾過膜構造体においては、
隔壁が一方の流体通路側から他方の流体通路側へ
の液体濾過作用しか機能し得ず、構造体の単位体
積当りの液体濾過面積には限度がある。また、か
かる液体濾過膜構造体においては、例えば一方の
流体通路の下流側端を目封じするとともに同通路
に連通する排出口を形成し、かつ他方の流体通路
の上流側端を目封じしなければならないといつた
面倒な工作作業が必要である。 これに対処し得る液体濾過膜構造体として米国
特許第4069157号明細書に示されているように、
隔壁にて囲まれて互に並列する多数の流体通路を
備えるとともに、前記隔壁が多孔質の基材部と前
記流体通路側の全てに位置し前記基材部と一体の
液体濾過膜部を備えた液体濾過膜構造体が知られ
ている。かかる構造体においては、被処理液体が
流体通路に供給されて流動し、同通路を流動中特
定の成分が液体濾過膜部を透過して基材部中を流
動しつつ外部へ排出されるように構成されてい
る。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、かかる液体濾過膜構造体において
は、隔壁を構成する基材部、液体濾過膜部の流動
抵抗が濾過効率に大きく影響するにもかかわら
ず、基材部のみの平均細孔径、気孔率で規定され
ているにすぎず、基材部と液体濾過膜部の流動抵
抗の相乗効果について検討された例はない。しか
も、これらの流動抵抗は、平均細孔径、気孔率の
特性以外に細孔の形状、分布、数量、膜厚等複雑
な要因が関与するため的確な限定がなされていな
い。よつて従来の液体濾過膜構造体は、例えば構
造体中心部が有効に活用されていないなど濾過効
率が不十分なものであつた。また、かかる液体濾
過膜構造体における基材部の細孔径の分布は2〜
20μmの範囲にあり、細孔の80〜85%のものが細
孔径5〜15μmである。すなわち、基材部の平均
細孔径は5〜15μmの範囲にある。従つて、基材
部上の濾過膜部は基材部の細孔をうめるべく、2
〜20μmの粗大粒子と0.02〜4.0μmの微小粒子と
を混在させて形成される。このため、濾過膜部に
おいてはその一部が粗大粒子の隙間を微小粒子が
うめる状態となり、また他の一部が表層付近に微
粒子が堆積する状態となつて、全体としては細孔
分布が不均一であつて高い濾過精度は気体し得
ず、かつ目詰まり等の原因となる。濾過膜部の製
造には動的形成法が採用されていて熱的処理が施
されていないため、実用上は耐熱性に問題があ
る。 従つて、本発明の目的は、液体濾過膜構造体の
隔壁を特定の基材部と液体濾過膜部を備えた複層
構造に構成するとともに、これら両部の流動抵抗
の比を特定することにより、この種の液体濾過膜
構造体の濾過効率を向上させることにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、隔壁にて囲まれて互に並列する多数
の流体通路を備えるとともに、前記隔壁が多孔質
の基材部と前記流体通路側の実質的に全てに位置
し前記基材部と一体の液体濾過膜部を備え、前記
流体通路の全てが濾過機能に有効に寄与する液体
濾過膜構造体であり、前記基材部の純水の透水量
が前記隔壁の純水の透水量の20倍以上で、かつ前
記液体濾過膜部の平均細孔径が10〜10000Åであ
り、被処理液体が前記流体通路を流動するととも
に、前記被処理液体中の特定の成分が前記液体濾
過膜部を透過し前記基材部中を流動しつつ同基材
部の排出部を経て構造体外へ排出されることを特
徴とする。 しかして、本発明に液体駅頭濾過膜構造体にお
いては、前記基材部の純水の透水量が前記隔壁の
純水の透水量の50倍以上であることが好ましく、
また前記隔壁の純水の透水量が1000/m2・hr・
(Kg/cm2)以下であることが好ましい。さらに、
液体濾過膜部の平均細孔径が10〜1000Åと微細な
場合は基材部の平均細孔径が0.2〜2μmであるこ
とが好ましく、かつこの場合基材部の純水の透水
量が隔壁の純水の透水量の400倍以上であること
が好ましい。なお、純水の透水量とは隔壁、基材
部、液体濾過膜部等の流動抵抗を定量化するもの
である。 また、本発明に係る液体濾過膜構造体において
は、前記排出部を外壁の側面部または一端部に備
え、かかる排出部は外壁から内部に延在していて
もよい。 さらにまた、本発明に係る液体濾過膜構造体
は、流体通路の断面形状が三角形、四角形、その
他の多角形、円形、楕円形等適宜形状のハニカム
構造体またはモノリス構造体であつて、流体通路
間の混合を良くするように隔壁に流体通路間を連
通させる切れ目を入れてもよく、セラミツク、焼
結金属、多孔質ガラス、多孔質プラスチツク等に
て形成される。液体濾過膜構造体をセラミツクに
て形成する場合には、セラミツク原料としてはア
ルミナ、シリカ、ムライト、コーデイエライト、
ジルコニア、チタニア等適宜のものが使用され、
基材部のみからなるハニカム構造体またはモノリ
ス構造体はセラミツク原料の微粉に有機バインダ
ー、可塑剤を加えて混練してなる調合物を多数の
スリツトを備えたダイスから押出し、かつこれを
焼成することにより形成される。また、液体濾過
膜部はかかるハニカム構造体またはモノリス構造
体の多数の貫通孔の内周に一体的に形成される
が、好ましくはアルミニウムアルコラートまたは
アルミニウムキレートを加水分解して得たアルミ
ナゾルをコートして焼成することにより、または
セラミツク原料の超微粉末を貼着、圧着して焼成
することにより適宜形成される。なお、本発明の
液体濾過膜構造体においては、隔壁の流体通路側
の全てに濾過膜部を備えていることが濾過効率の
点で好ましいが、必要に応じて基材部の一部を接
着剤を用いて目封じしたり、基材部上の一部に他
機能を有する薄膜を形成してもよい。 〔発明の作用・効果〕 本発明に係る液体濾過膜構造体においては、隔
壁を構成する基材部の流体通路側の実質的に全て
に液体濾過膜部が位置し、かつ基材部における流
動抵抗を液体濾過膜部の流動抵抗より極めて小さ
い特定の範囲に規定している。かかる構成は、隔
壁を構成する基材部および濾過膜部の流動抵抗が
濾過効率に大きな影響を及ぼすという知見に基づ
いて濾過効率を向上すべく意図したもので、平均
細孔径、気孔率以外に細孔の形状、分布、数量、
膜厚等複雑な要因が関与する上記流動抵抗を本発
明で規定する透水量の比により定量化し、かかる
透水量の比を特定することにより濾過効率を向上
させるものである。このため、隔壁の流体通路側
の実質的に全てが液体濾過作用を有し、濾過され
た特定の成分は基材部内を第2の流体通路として
流動し、かつ排出部を経て構造体外へ排出され
る。従つて、当該膜構造体においては単位体積当
りの液体濾過面積が著しく増大し、従来に比して
液体濾過効率が著しく向上しかつ同効率が一定の
場合には構造体を小型化することができる。 なお、当該液体濾過膜構造体においては、全て
の流体通路を被処理液体の流通路として使用する
ものであることから、従来のごとく全ての流体通
路を被処理液体の流通路と選択透過した特定成分
の流通路の2種類に構成すべく、構造体の一端側
の特定された多数の流体通路の開口端、および他
端側の特定された他の多数の流体通路の開口端を
目封じするという面倒な工作作業を必要としな
い。従つて、当該液体濾過膜構造体は容易に製造
することができる。 〔実施例〕 (1) 液体濾過膜構造体 第1図には本発明に係る第1液体濾過膜構造
体10A(以下第1構造体という)が示されて
いる。当該構造体10Aは四角柱状のセラミツ
ク製ハニカム構造体で、連続した隔壁11にて
囲まれて互に並列する断面四角形の多数の流体
通路12を備えている。隔壁11は第2図に示
すように基材部11aと液体濾過膜部11bと
により構成されている。液体濾過膜部11bは
基材部11aの流体通路12側の全ての面に一
体的に位置し、流体通路12の周壁を構成して
いる。当該構造体10Aにおいては、第1図に
示すようにケーシング21内に収容されて使用
されるが、基材部11aが露呈する外側面の中
央部に排出パイプ13が接着されているととも
に、ケーシング21内の左右のサポート22,
23間の外側面の全面が釉薬によつてコートさ
れて密閉され、かつ各サポート22,23より
端部側の外側面には液体濾過膜部11bが露呈
している。なお、排出パイプ13はケーシング
21から外部へ突出しており、また構造体10
Aの両端における隔壁11の露呈部は接着剤に
て密閉されている。被処理液体はケーシング2
1のインレツトポート21aから供給されて構
造体10Aの一端から各流体通路12に流入
し、同通路12を流動して他端から流出しケー
シング21のアウトレツトポート21bを経て
排出される。この間、被処理液体中の特定の成
分は隔壁11の液体濾過膜部11bを透過し、
基材部11a中を流動しつつ排出パイプ13を
経て排出される。なお、構造体10Aにおいて
は、排出パイプ13またはこれと同様に機能す
るパイプを複数設けてもよい。 第3図には本発明に係る第2液体濾過膜構造
体10Bが示されている。当該構造体10Bは
第1構造体10Aと同様の外形形状を呈し同図
に示すようにケーシング24内に収容されて使
用される。当該構造体10Bにおける両サポー
ト22,23間の外側面11cには基材部11
aが露呈し、かつ両サポート22,23より端
部側の外側面には液体濾過膜部11bが露呈し
ている。被処理液体はインレツトポート24a
から各流体通路12に流入し、アウトレツトポ
ート24bを経て排出される。この間、被処理
液体中の特定の成分は液体濾過膜部11bを透
過した後基材部11a中を流動し、両サポート
22,23間の外側面11cを透過し第2のア
ウトレツトポート24cから排出される。従つ
て、この外側面11cが排出部として機能す
る。 第4図には本発明に係る第3液体濾過膜構造
体10cが示されている。当該構造体10cも
第1構造体10Aと同様の外形形状を呈し、そ
の外側面には排出パイプ13に換えて排出孔1
4が穿設されている。排出孔14は断面長方形
を呈し、第5図に示すように構造体10Cの外
側面の一側に開口しているとともに所定の深さ
まで延びている。かかる排出孔14においては
基材部11aが露呈していて、特定の成分は液
体濾過膜部11bを透過した後、基材部11a
中を流動して排出孔14に達し、ケーシング2
4の第2のアウトレツトポート24cを経て排
出される。 以上の各構造体において、基材部11aの厚
みは0.15〜1.5mm、その平均細孔径は0.2〜5μm
であり、また液体濾過膜部11bの厚みは2〜
100μm、平均細孔径は10〜10000Åである。基
材部11aの平均細孔径が0.2μm未満では基材
部11aの拡散抵抗が無視し得なくなり、かつ
平均細孔径が5μmを超えると均一な微粒子か
らなる液体濾過膜部11bの形成が困難とな
る。の後述する純水の透水量の20倍以上であ
る。なお、上記各構造体の隔壁11は基材部1
1aと液体濾過膜部11bとからなる2層構造
体のものであるが、これら両部11a,11b
間または液体濾過膜部11bの外側面に副基材
部を一体的に介在させてもよい。これらの場
合、基材部11aの平均細孔径は2〜5μm、
副基材部の平均細孔径は0.2〜2μmであること
が好しく、前者の隔壁においては副基材部の作
用にて極めて緻密でかつ薄い液体濾過膜部11
bが容易に形成され、また後者の隔壁において
は被処理液体中の來雑物に対して液体濾過膜部
11bを保護する機能がある。 なお、第1図〜第5図は本発明の液体濾過膜
構造体の一例にすぎず、またこれらの構造体は
必ずしもケーシング内に収容されて使用する必
要はなく、例えば排出パイプ13を設けた構造
体10Aのままで被処理液体が充満する所定の
室の中に設置しても所望の濾過性能が得られ
る。また、各構造体の外側面を液体濾過膜部1
1bにするか、基材部11aにするか、あるい
は釉薬や接着剤等で密閉するかは、構造体の作
用状態に応じて適宜選定する。また、構造体の
両端における隔壁11の露呈部は接着剤で密閉
するか、液体濾過膜部を付着して用いることが
できる。さらに構造体の両端における隔壁11
の露呈部を、基材部11aにすることによつて
排出部として用いることもでき、この場合、流
体通路12の少なくとも一方端を目封止する必
要がある。 (2) 基材部11aの調整法 隔壁11を構成する基材部11aを下記a〜
eの方法にてそれぞれ調製した。 (a):平均粒径0.8μmのα−Al2O3粒子90部とカ
オリン10部との混合物に、水と有機バインダ
ーであるポリビニルアルコールを添加して混
練する。得られた杯土を押出し成形して乾燥
後、大気中1350℃で3時間焼成する。得られ
た成形体(基材部)の平均細孔径は0.2μm、
細孔容積は0.1c.c./gである。 (b):平均粒径1.5μmのα−Al2O3粒子を用いた
点を除き調製法(a)により基材部を得た。得ら
れた基材部の平均細孔径は0.7μm、細孔容積
は0.19c.c./gである。 (c):平均粒径5μmのα−Al2O3粒子を用い、調
製法(b)と同様にして平均細孔径2.0μm、細孔
容積0.23c.c./gの基材部を得た。 (d):平均粒径12μmのα−Al2O3粒子を用い、
調製法(c)と同様にして平均細孔径5.0μm、細
孔容積0.25c.c./gの基材部を得た。 (e):焼成温度を1500℃とした点を除き調製法(a)
により基材部を得た。得られた基材部の平均
細孔径は0.1μm、細孔容積は0.07c.c./gであ
る。 (3) 液体濾過膜部11bの調製法 隔壁11を構成する液体濾過膜部11bを下
記(イ)〜(ホ)の方法によりそれぞれ調製した。 (イ):アルミニウムイソプロポキシドを加熱加水
分解し、これに解膠剤である硝酸を添加して
ゾル担持液を調製する。このゾル担持液を基
材部の多数の貫通孔周面に被覆担持させて乾
燥した後、大気中400℃で3時間焼成した。
得られた薄膜(液体濾過膜部)の平均細孔径
は50Å、膜厚は15μmである。 (ロ):比表面積30m2/gのγ−Al2O3とα−
Al2O3との混合粉末に水、硝酸を添加して担
持スラリーを調製し、これを基材部の貫通孔
周面に被覆担持させて乾燥した後大気中1000
℃で3時間焼成し、平均細孔径400Å、膜厚
50μmの液体濾過膜部を得た。 (ハ):平均粒径0.5μmのα−Al2O3粒子に水、硝
酸、ポリビニルアルコールを添加して担持ス
ラリーを調製し、これを基材部の貫通孔周面
に被覆担持させて乾燥した後大気中1300℃で
3時間焼成し、平均細孔径2000Å(0.2μm)、
膜厚50μmの液体濾過膜部を得た。 (ニ):平均粒径2μmのα−Al2O3粉末に水、硝
酸、ポリビニルアルコールを添加して担持ス
ラリーを調製し、これを基材部の貫通孔周面
に被覆担持させて乾燥した後大気中1400℃で
3時間焼成し、平均細孔径10000Å(1μm)、
膜厚15μmの液体濾過膜部を得た。 (ホ):調製法(ハ)で得られた膜上に調製法(イ)により
平均細孔径50Å、膜厚15μmの液体濾過膜部
を得た。 以上の(イ)〜(ホ)の調製法によれば、実質的に均一
粒子からなる膜形成成分を基材部11a上に付着
させかつ焼成することにより、均一な細孔からな
る濾過膜部11bが得られる。 (3) 純水の透水量 基材部調製法(a)〜(e)に基づき外径10mm、壁厚
1mm、長さ15mmの有底パイプ状の基材部測定用
試料S1と、同試料を用いて液体濾過膜部調製法
(イ)〜(ホ)に基づき液体濾過膜部を備えた隔壁測定
用試料S2とを作製した。各測定用試料S1,S2を
第6図に示す測定法に供し、純水の透水量を測
定した。なお、測定に当つては各測定用試料
S1、S2を密閉容器31内に収容し、接続管32
を各試料S1、S2の開口端部に気密的に接続す
る。これにより、市水を活性炭フイルタ、イオ
ン交換器を通しさらに分画分子量#2000の限外
濾過膜を通した水が加圧タンク33から所定圧
で各試料S1、S2の内孔内に供給され、同水は各
試料S1、S2を透過して容器31から排出管34
を経て流出する。水の供給圧(試料内外の圧力
差)は、基材部測定用試料S1にあつては0.2〜
0.5Kg/cm2、隔壁測定用試料S2にあつては1〜
3Kg/cm2とし、下記式により純水の透水量Q
/m2・hr・(Kg/cm2)が算出される。 Q=V/(A・ΔP) 但し、 V:純水の透水量(/hr) A:各試料の濾過面積(m2) ΔP:水の内外の圧力差(Kg/cm2) なお、各試料S1、S2は測定前に1晩水中に放
置し、その後水中に浸漬した状態で真空脱気を
行つた。 (4) 濾過実験 被処理水溶液を濾過する目的で、図面に示す
第1構造体10A〜第3構造体10Cを用いて
濾過実験を行つた。各構造体の調製法、特性は
第1表に、その結果は第2表に示す通りであ
り、また各構造体の形状、構造および実験の条
件は下記の通りである。 各構造体は縦81mm、横81mm、長さ150mmのハ
ニカム構造体で、各流体通路12は3.5mmの相
等直径からなり、また隔壁11を構成する基材
部11aの厚みが1mmであり、同基材部11a
には所定厚みの液体濾過膜部11bが形成され
ている。構造体の体積は984cm3、濾過膜面積は
6804cm2である。各構造体は外径120mm、長さ200
mmのステンレス製のケーシング21,24内に
収容して使用されるが、各構造体のうち第1構
造体10A型のものにおいては内径20mmの排出
パイプ13が用いられ、第2構造体10B型の
ものにおいては排出部として機能する外側面1
1cが130mmの長さにわたつて形成され、第3
構造体10c型のものにおいては排出孔14が
縦13.5mm、横50mm、深さ45mmの大きさに形成さ
れている。濾過実験は下記の3種類()〜
()の条件にて行つた。 ():ポリエチレングリコール#10000を1wt%
含む水溶液を被処理液として用い、同液を構
造体内に0.5m/secの速度で圧送した。透過
液を高速液クロで分析して液体濾過膜部にお
ける透過阻止率を算出した。 ():粒径500Åのコロイダルシリカを1wt%含
む水溶液を被処理液として用い、同液を構造
体内に0.5m/secの速度で圧送した。透過液
を100℃で十分に乾燥し、固形分の重量を測
定して透過液の、濃度を算出して透過阻止率
を算出した。 ():粒径2μmのα−Al2O3粒子を1wt%含む
水溶液を被処理液として用い、上記()と
同様に圧送しかつ透過阻止率を算出した。 なお、比較例として下記の2種類のパイプ結
束型の構造体10D,10Eを用い、被処理液
体を構造体のパイプ内側に軸方向に流入させて
濾過実験を行つた。構造体10Dはパイプ状基
材部の内周に液体濾過膜部を有する長さ150mm
のパイプ体を間隔20mmの四角配列にて144本配
列してケーシング内にて結束し、構造体の体積
を8640cm3、濾過膜面積を6782cm2とした(膜面積
同一)。構造体10Eは上記パイプ体を16本同
様に配列してケーシング内にて結束し、構造体
の体積を960cm3、濾過膜面瀬を754cm3とした(体
積同一)。
過等に有効な液体濾過膜構造体に関する。 〔従来技術〕 この種の液体濾過膜構造体は一般に、隔壁にて
囲まれて互に並列する2種類の多数の液体通路を
備えたハニカム構造体またはモノリス構造体であ
り、一方の流体通路が被処理液体の流通路に構成
されかつ他方の流体通路が隔壁を透過した被処理
液体中の特定の成分の流通路に構成されている。
このため、かかる液体濾過膜構造体においては、
隔壁が一方の流体通路側から他方の流体通路側へ
の液体濾過作用しか機能し得ず、構造体の単位体
積当りの液体濾過面積には限度がある。また、か
かる液体濾過膜構造体においては、例えば一方の
流体通路の下流側端を目封じするとともに同通路
に連通する排出口を形成し、かつ他方の流体通路
の上流側端を目封じしなければならないといつた
面倒な工作作業が必要である。 これに対処し得る液体濾過膜構造体として米国
特許第4069157号明細書に示されているように、
隔壁にて囲まれて互に並列する多数の流体通路を
備えるとともに、前記隔壁が多孔質の基材部と前
記流体通路側の全てに位置し前記基材部と一体の
液体濾過膜部を備えた液体濾過膜構造体が知られ
ている。かかる構造体においては、被処理液体が
流体通路に供給されて流動し、同通路を流動中特
定の成分が液体濾過膜部を透過して基材部中を流
動しつつ外部へ排出されるように構成されてい
る。 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところで、かかる液体濾過膜構造体において
は、隔壁を構成する基材部、液体濾過膜部の流動
抵抗が濾過効率に大きく影響するにもかかわら
ず、基材部のみの平均細孔径、気孔率で規定され
ているにすぎず、基材部と液体濾過膜部の流動抵
抗の相乗効果について検討された例はない。しか
も、これらの流動抵抗は、平均細孔径、気孔率の
特性以外に細孔の形状、分布、数量、膜厚等複雑
な要因が関与するため的確な限定がなされていな
い。よつて従来の液体濾過膜構造体は、例えば構
造体中心部が有効に活用されていないなど濾過効
率が不十分なものであつた。また、かかる液体濾
過膜構造体における基材部の細孔径の分布は2〜
20μmの範囲にあり、細孔の80〜85%のものが細
孔径5〜15μmである。すなわち、基材部の平均
細孔径は5〜15μmの範囲にある。従つて、基材
部上の濾過膜部は基材部の細孔をうめるべく、2
〜20μmの粗大粒子と0.02〜4.0μmの微小粒子と
を混在させて形成される。このため、濾過膜部に
おいてはその一部が粗大粒子の隙間を微小粒子が
うめる状態となり、また他の一部が表層付近に微
粒子が堆積する状態となつて、全体としては細孔
分布が不均一であつて高い濾過精度は気体し得
ず、かつ目詰まり等の原因となる。濾過膜部の製
造には動的形成法が採用されていて熱的処理が施
されていないため、実用上は耐熱性に問題があ
る。 従つて、本発明の目的は、液体濾過膜構造体の
隔壁を特定の基材部と液体濾過膜部を備えた複層
構造に構成するとともに、これら両部の流動抵抗
の比を特定することにより、この種の液体濾過膜
構造体の濾過効率を向上させることにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、隔壁にて囲まれて互に並列する多数
の流体通路を備えるとともに、前記隔壁が多孔質
の基材部と前記流体通路側の実質的に全てに位置
し前記基材部と一体の液体濾過膜部を備え、前記
流体通路の全てが濾過機能に有効に寄与する液体
濾過膜構造体であり、前記基材部の純水の透水量
が前記隔壁の純水の透水量の20倍以上で、かつ前
記液体濾過膜部の平均細孔径が10〜10000Åであ
り、被処理液体が前記流体通路を流動するととも
に、前記被処理液体中の特定の成分が前記液体濾
過膜部を透過し前記基材部中を流動しつつ同基材
部の排出部を経て構造体外へ排出されることを特
徴とする。 しかして、本発明に液体駅頭濾過膜構造体にお
いては、前記基材部の純水の透水量が前記隔壁の
純水の透水量の50倍以上であることが好ましく、
また前記隔壁の純水の透水量が1000/m2・hr・
(Kg/cm2)以下であることが好ましい。さらに、
液体濾過膜部の平均細孔径が10〜1000Åと微細な
場合は基材部の平均細孔径が0.2〜2μmであるこ
とが好ましく、かつこの場合基材部の純水の透水
量が隔壁の純水の透水量の400倍以上であること
が好ましい。なお、純水の透水量とは隔壁、基材
部、液体濾過膜部等の流動抵抗を定量化するもの
である。 また、本発明に係る液体濾過膜構造体において
は、前記排出部を外壁の側面部または一端部に備
え、かかる排出部は外壁から内部に延在していて
もよい。 さらにまた、本発明に係る液体濾過膜構造体
は、流体通路の断面形状が三角形、四角形、その
他の多角形、円形、楕円形等適宜形状のハニカム
構造体またはモノリス構造体であつて、流体通路
間の混合を良くするように隔壁に流体通路間を連
通させる切れ目を入れてもよく、セラミツク、焼
結金属、多孔質ガラス、多孔質プラスチツク等に
て形成される。液体濾過膜構造体をセラミツクに
て形成する場合には、セラミツク原料としてはア
ルミナ、シリカ、ムライト、コーデイエライト、
ジルコニア、チタニア等適宜のものが使用され、
基材部のみからなるハニカム構造体またはモノリ
ス構造体はセラミツク原料の微粉に有機バインダ
ー、可塑剤を加えて混練してなる調合物を多数の
スリツトを備えたダイスから押出し、かつこれを
焼成することにより形成される。また、液体濾過
膜部はかかるハニカム構造体またはモノリス構造
体の多数の貫通孔の内周に一体的に形成される
が、好ましくはアルミニウムアルコラートまたは
アルミニウムキレートを加水分解して得たアルミ
ナゾルをコートして焼成することにより、または
セラミツク原料の超微粉末を貼着、圧着して焼成
することにより適宜形成される。なお、本発明の
液体濾過膜構造体においては、隔壁の流体通路側
の全てに濾過膜部を備えていることが濾過効率の
点で好ましいが、必要に応じて基材部の一部を接
着剤を用いて目封じしたり、基材部上の一部に他
機能を有する薄膜を形成してもよい。 〔発明の作用・効果〕 本発明に係る液体濾過膜構造体においては、隔
壁を構成する基材部の流体通路側の実質的に全て
に液体濾過膜部が位置し、かつ基材部における流
動抵抗を液体濾過膜部の流動抵抗より極めて小さ
い特定の範囲に規定している。かかる構成は、隔
壁を構成する基材部および濾過膜部の流動抵抗が
濾過効率に大きな影響を及ぼすという知見に基づ
いて濾過効率を向上すべく意図したもので、平均
細孔径、気孔率以外に細孔の形状、分布、数量、
膜厚等複雑な要因が関与する上記流動抵抗を本発
明で規定する透水量の比により定量化し、かかる
透水量の比を特定することにより濾過効率を向上
させるものである。このため、隔壁の流体通路側
の実質的に全てが液体濾過作用を有し、濾過され
た特定の成分は基材部内を第2の流体通路として
流動し、かつ排出部を経て構造体外へ排出され
る。従つて、当該膜構造体においては単位体積当
りの液体濾過面積が著しく増大し、従来に比して
液体濾過効率が著しく向上しかつ同効率が一定の
場合には構造体を小型化することができる。 なお、当該液体濾過膜構造体においては、全て
の流体通路を被処理液体の流通路として使用する
ものであることから、従来のごとく全ての流体通
路を被処理液体の流通路と選択透過した特定成分
の流通路の2種類に構成すべく、構造体の一端側
の特定された多数の流体通路の開口端、および他
端側の特定された他の多数の流体通路の開口端を
目封じするという面倒な工作作業を必要としな
い。従つて、当該液体濾過膜構造体は容易に製造
することができる。 〔実施例〕 (1) 液体濾過膜構造体 第1図には本発明に係る第1液体濾過膜構造
体10A(以下第1構造体という)が示されて
いる。当該構造体10Aは四角柱状のセラミツ
ク製ハニカム構造体で、連続した隔壁11にて
囲まれて互に並列する断面四角形の多数の流体
通路12を備えている。隔壁11は第2図に示
すように基材部11aと液体濾過膜部11bと
により構成されている。液体濾過膜部11bは
基材部11aの流体通路12側の全ての面に一
体的に位置し、流体通路12の周壁を構成して
いる。当該構造体10Aにおいては、第1図に
示すようにケーシング21内に収容されて使用
されるが、基材部11aが露呈する外側面の中
央部に排出パイプ13が接着されているととも
に、ケーシング21内の左右のサポート22,
23間の外側面の全面が釉薬によつてコートさ
れて密閉され、かつ各サポート22,23より
端部側の外側面には液体濾過膜部11bが露呈
している。なお、排出パイプ13はケーシング
21から外部へ突出しており、また構造体10
Aの両端における隔壁11の露呈部は接着剤に
て密閉されている。被処理液体はケーシング2
1のインレツトポート21aから供給されて構
造体10Aの一端から各流体通路12に流入
し、同通路12を流動して他端から流出しケー
シング21のアウトレツトポート21bを経て
排出される。この間、被処理液体中の特定の成
分は隔壁11の液体濾過膜部11bを透過し、
基材部11a中を流動しつつ排出パイプ13を
経て排出される。なお、構造体10Aにおいて
は、排出パイプ13またはこれと同様に機能す
るパイプを複数設けてもよい。 第3図には本発明に係る第2液体濾過膜構造
体10Bが示されている。当該構造体10Bは
第1構造体10Aと同様の外形形状を呈し同図
に示すようにケーシング24内に収容されて使
用される。当該構造体10Bにおける両サポー
ト22,23間の外側面11cには基材部11
aが露呈し、かつ両サポート22,23より端
部側の外側面には液体濾過膜部11bが露呈し
ている。被処理液体はインレツトポート24a
から各流体通路12に流入し、アウトレツトポ
ート24bを経て排出される。この間、被処理
液体中の特定の成分は液体濾過膜部11bを透
過した後基材部11a中を流動し、両サポート
22,23間の外側面11cを透過し第2のア
ウトレツトポート24cから排出される。従つ
て、この外側面11cが排出部として機能す
る。 第4図には本発明に係る第3液体濾過膜構造
体10cが示されている。当該構造体10cも
第1構造体10Aと同様の外形形状を呈し、そ
の外側面には排出パイプ13に換えて排出孔1
4が穿設されている。排出孔14は断面長方形
を呈し、第5図に示すように構造体10Cの外
側面の一側に開口しているとともに所定の深さ
まで延びている。かかる排出孔14においては
基材部11aが露呈していて、特定の成分は液
体濾過膜部11bを透過した後、基材部11a
中を流動して排出孔14に達し、ケーシング2
4の第2のアウトレツトポート24cを経て排
出される。 以上の各構造体において、基材部11aの厚
みは0.15〜1.5mm、その平均細孔径は0.2〜5μm
であり、また液体濾過膜部11bの厚みは2〜
100μm、平均細孔径は10〜10000Åである。基
材部11aの平均細孔径が0.2μm未満では基材
部11aの拡散抵抗が無視し得なくなり、かつ
平均細孔径が5μmを超えると均一な微粒子か
らなる液体濾過膜部11bの形成が困難とな
る。の後述する純水の透水量の20倍以上であ
る。なお、上記各構造体の隔壁11は基材部1
1aと液体濾過膜部11bとからなる2層構造
体のものであるが、これら両部11a,11b
間または液体濾過膜部11bの外側面に副基材
部を一体的に介在させてもよい。これらの場
合、基材部11aの平均細孔径は2〜5μm、
副基材部の平均細孔径は0.2〜2μmであること
が好しく、前者の隔壁においては副基材部の作
用にて極めて緻密でかつ薄い液体濾過膜部11
bが容易に形成され、また後者の隔壁において
は被処理液体中の來雑物に対して液体濾過膜部
11bを保護する機能がある。 なお、第1図〜第5図は本発明の液体濾過膜
構造体の一例にすぎず、またこれらの構造体は
必ずしもケーシング内に収容されて使用する必
要はなく、例えば排出パイプ13を設けた構造
体10Aのままで被処理液体が充満する所定の
室の中に設置しても所望の濾過性能が得られ
る。また、各構造体の外側面を液体濾過膜部1
1bにするか、基材部11aにするか、あるい
は釉薬や接着剤等で密閉するかは、構造体の作
用状態に応じて適宜選定する。また、構造体の
両端における隔壁11の露呈部は接着剤で密閉
するか、液体濾過膜部を付着して用いることが
できる。さらに構造体の両端における隔壁11
の露呈部を、基材部11aにすることによつて
排出部として用いることもでき、この場合、流
体通路12の少なくとも一方端を目封止する必
要がある。 (2) 基材部11aの調整法 隔壁11を構成する基材部11aを下記a〜
eの方法にてそれぞれ調製した。 (a):平均粒径0.8μmのα−Al2O3粒子90部とカ
オリン10部との混合物に、水と有機バインダ
ーであるポリビニルアルコールを添加して混
練する。得られた杯土を押出し成形して乾燥
後、大気中1350℃で3時間焼成する。得られ
た成形体(基材部)の平均細孔径は0.2μm、
細孔容積は0.1c.c./gである。 (b):平均粒径1.5μmのα−Al2O3粒子を用いた
点を除き調製法(a)により基材部を得た。得ら
れた基材部の平均細孔径は0.7μm、細孔容積
は0.19c.c./gである。 (c):平均粒径5μmのα−Al2O3粒子を用い、調
製法(b)と同様にして平均細孔径2.0μm、細孔
容積0.23c.c./gの基材部を得た。 (d):平均粒径12μmのα−Al2O3粒子を用い、
調製法(c)と同様にして平均細孔径5.0μm、細
孔容積0.25c.c./gの基材部を得た。 (e):焼成温度を1500℃とした点を除き調製法(a)
により基材部を得た。得られた基材部の平均
細孔径は0.1μm、細孔容積は0.07c.c./gであ
る。 (3) 液体濾過膜部11bの調製法 隔壁11を構成する液体濾過膜部11bを下
記(イ)〜(ホ)の方法によりそれぞれ調製した。 (イ):アルミニウムイソプロポキシドを加熱加水
分解し、これに解膠剤である硝酸を添加して
ゾル担持液を調製する。このゾル担持液を基
材部の多数の貫通孔周面に被覆担持させて乾
燥した後、大気中400℃で3時間焼成した。
得られた薄膜(液体濾過膜部)の平均細孔径
は50Å、膜厚は15μmである。 (ロ):比表面積30m2/gのγ−Al2O3とα−
Al2O3との混合粉末に水、硝酸を添加して担
持スラリーを調製し、これを基材部の貫通孔
周面に被覆担持させて乾燥した後大気中1000
℃で3時間焼成し、平均細孔径400Å、膜厚
50μmの液体濾過膜部を得た。 (ハ):平均粒径0.5μmのα−Al2O3粒子に水、硝
酸、ポリビニルアルコールを添加して担持ス
ラリーを調製し、これを基材部の貫通孔周面
に被覆担持させて乾燥した後大気中1300℃で
3時間焼成し、平均細孔径2000Å(0.2μm)、
膜厚50μmの液体濾過膜部を得た。 (ニ):平均粒径2μmのα−Al2O3粉末に水、硝
酸、ポリビニルアルコールを添加して担持ス
ラリーを調製し、これを基材部の貫通孔周面
に被覆担持させて乾燥した後大気中1400℃で
3時間焼成し、平均細孔径10000Å(1μm)、
膜厚15μmの液体濾過膜部を得た。 (ホ):調製法(ハ)で得られた膜上に調製法(イ)により
平均細孔径50Å、膜厚15μmの液体濾過膜部
を得た。 以上の(イ)〜(ホ)の調製法によれば、実質的に均一
粒子からなる膜形成成分を基材部11a上に付着
させかつ焼成することにより、均一な細孔からな
る濾過膜部11bが得られる。 (3) 純水の透水量 基材部調製法(a)〜(e)に基づき外径10mm、壁厚
1mm、長さ15mmの有底パイプ状の基材部測定用
試料S1と、同試料を用いて液体濾過膜部調製法
(イ)〜(ホ)に基づき液体濾過膜部を備えた隔壁測定
用試料S2とを作製した。各測定用試料S1,S2を
第6図に示す測定法に供し、純水の透水量を測
定した。なお、測定に当つては各測定用試料
S1、S2を密閉容器31内に収容し、接続管32
を各試料S1、S2の開口端部に気密的に接続す
る。これにより、市水を活性炭フイルタ、イオ
ン交換器を通しさらに分画分子量#2000の限外
濾過膜を通した水が加圧タンク33から所定圧
で各試料S1、S2の内孔内に供給され、同水は各
試料S1、S2を透過して容器31から排出管34
を経て流出する。水の供給圧(試料内外の圧力
差)は、基材部測定用試料S1にあつては0.2〜
0.5Kg/cm2、隔壁測定用試料S2にあつては1〜
3Kg/cm2とし、下記式により純水の透水量Q
/m2・hr・(Kg/cm2)が算出される。 Q=V/(A・ΔP) 但し、 V:純水の透水量(/hr) A:各試料の濾過面積(m2) ΔP:水の内外の圧力差(Kg/cm2) なお、各試料S1、S2は測定前に1晩水中に放
置し、その後水中に浸漬した状態で真空脱気を
行つた。 (4) 濾過実験 被処理水溶液を濾過する目的で、図面に示す
第1構造体10A〜第3構造体10Cを用いて
濾過実験を行つた。各構造体の調製法、特性は
第1表に、その結果は第2表に示す通りであ
り、また各構造体の形状、構造および実験の条
件は下記の通りである。 各構造体は縦81mm、横81mm、長さ150mmのハ
ニカム構造体で、各流体通路12は3.5mmの相
等直径からなり、また隔壁11を構成する基材
部11aの厚みが1mmであり、同基材部11a
には所定厚みの液体濾過膜部11bが形成され
ている。構造体の体積は984cm3、濾過膜面積は
6804cm2である。各構造体は外径120mm、長さ200
mmのステンレス製のケーシング21,24内に
収容して使用されるが、各構造体のうち第1構
造体10A型のものにおいては内径20mmの排出
パイプ13が用いられ、第2構造体10B型の
ものにおいては排出部として機能する外側面1
1cが130mmの長さにわたつて形成され、第3
構造体10c型のものにおいては排出孔14が
縦13.5mm、横50mm、深さ45mmの大きさに形成さ
れている。濾過実験は下記の3種類()〜
()の条件にて行つた。 ():ポリエチレングリコール#10000を1wt%
含む水溶液を被処理液として用い、同液を構
造体内に0.5m/secの速度で圧送した。透過
液を高速液クロで分析して液体濾過膜部にお
ける透過阻止率を算出した。 ():粒径500Åのコロイダルシリカを1wt%含
む水溶液を被処理液として用い、同液を構造
体内に0.5m/secの速度で圧送した。透過液
を100℃で十分に乾燥し、固形分の重量を測
定して透過液の、濃度を算出して透過阻止率
を算出した。 ():粒径2μmのα−Al2O3粒子を1wt%含む
水溶液を被処理液として用い、上記()と
同様に圧送しかつ透過阻止率を算出した。 なお、比較例として下記の2種類のパイプ結
束型の構造体10D,10Eを用い、被処理液
体を構造体のパイプ内側に軸方向に流入させて
濾過実験を行つた。構造体10Dはパイプ状基
材部の内周に液体濾過膜部を有する長さ150mm
のパイプ体を間隔20mmの四角配列にて144本配
列してケーシング内にて結束し、構造体の体積
を8640cm3、濾過膜面積を6782cm2とした(膜面積
同一)。構造体10Eは上記パイプ体を16本同
様に配列してケーシング内にて結束し、構造体
の体積を960cm3、濾過膜面瀬を754cm3とした(体
積同一)。
【表】
【表】
【表】
(5) 考察
第2表の濾過性能の欄から明らかなように、
濾過実験に供した濾過膜構造体は実用上何等問
題がない透過阻止率95%以上のものであり、こ
のような透過阻止率の濾過膜構造体の濾過性能
である透過液量および透過速度のデータが比較
して列記されている。これらのデータにおいて
は、透過条件が同一である実験No.1〜4、実験
No.9〜11および実験No.13、14が一群(第1群と
称する)であり、実験No.5、6、12が他の一群
(第2群と称する)であり、また実験No.7、8
が他の一群(第3群と称する)である。 第1群においては、実験No.1〜4、9、10の
構造体は透水量比が20以上のものであるのに対
して実験No.11の構造対は透水量比が14であり、
前者の透過液量が3.0〜3.2でかつ透過速度が4.4
〜4.7であるのに対して、後者の構造体の透過
液量は1.9でかつ透過速度は2.8である。従つ
て、このような結果からは透水量比が14の構造
体は濾過性能が低いものと判断される。また、
第2群においては、実験No.5、6の構造体は透
水量比が20以上のものであるのに対して実験No.
12の構造体の透水量比は10であり、前者の透過
液量は64〜67でかつ透過速度が95〜98であるの
に対して、後者の透過液量は51.0でかつ透過速
度は75である。従つて、この結果からは透過水
量が10の構造体は濾過性能が低いものと判断さ
れる。なお、第3群の構造体、実験No.7、8の
構造体は透水量比がいずれも20以上のもので、
高い透過液量および透過速度を有している。 また、第1群における実験No.13、14の構造体
はパイプ結束型のもので、他の構造体であるハ
ニカム構造体とは構造が全く相違するものであ
り、膜面積を他の構造体の膜面積と略同一に設
定した場合(実験No.13)には構造体の体積が著
しく増大するという問題を有し、かつ構造体の
体積を他の構造体の体積と略同一に設定した場
合(実験No.14)には膜面積が極めて低下すると
いう問題を有しており、これらはいずれも濾過
効率が極めて悪いものであることが明かであ
る。 なお、透水量比が50以上特に400以上の場合
には透過液量が多く、特に効率的な濾過が可能
である。基材部の平均細孔径については0.2〜
5μmが好適であり、濾過膜部の平均細孔径が
50Åと小さい場合には平均細孔径5μmの基材
部上に副基材部を備えた複層構造の基材部(実
験No.4)を用いることが好ましい。基材部の透
水量については100〜4000/m2・hr・(Kg/
cm2)の値が好適であり、かつ隔壁の透水量につ
いては5〜1000l/m2・hr・(Kg/cm2)の値が好
適である。
濾過実験に供した濾過膜構造体は実用上何等問
題がない透過阻止率95%以上のものであり、こ
のような透過阻止率の濾過膜構造体の濾過性能
である透過液量および透過速度のデータが比較
して列記されている。これらのデータにおいて
は、透過条件が同一である実験No.1〜4、実験
No.9〜11および実験No.13、14が一群(第1群と
称する)であり、実験No.5、6、12が他の一群
(第2群と称する)であり、また実験No.7、8
が他の一群(第3群と称する)である。 第1群においては、実験No.1〜4、9、10の
構造体は透水量比が20以上のものであるのに対
して実験No.11の構造対は透水量比が14であり、
前者の透過液量が3.0〜3.2でかつ透過速度が4.4
〜4.7であるのに対して、後者の構造体の透過
液量は1.9でかつ透過速度は2.8である。従つ
て、このような結果からは透水量比が14の構造
体は濾過性能が低いものと判断される。また、
第2群においては、実験No.5、6の構造体は透
水量比が20以上のものであるのに対して実験No.
12の構造体の透水量比は10であり、前者の透過
液量は64〜67でかつ透過速度が95〜98であるの
に対して、後者の透過液量は51.0でかつ透過速
度は75である。従つて、この結果からは透過水
量が10の構造体は濾過性能が低いものと判断さ
れる。なお、第3群の構造体、実験No.7、8の
構造体は透水量比がいずれも20以上のもので、
高い透過液量および透過速度を有している。 また、第1群における実験No.13、14の構造体
はパイプ結束型のもので、他の構造体であるハ
ニカム構造体とは構造が全く相違するものであ
り、膜面積を他の構造体の膜面積と略同一に設
定した場合(実験No.13)には構造体の体積が著
しく増大するという問題を有し、かつ構造体の
体積を他の構造体の体積と略同一に設定した場
合(実験No.14)には膜面積が極めて低下すると
いう問題を有しており、これらはいずれも濾過
効率が極めて悪いものであることが明かであ
る。 なお、透水量比が50以上特に400以上の場合
には透過液量が多く、特に効率的な濾過が可能
である。基材部の平均細孔径については0.2〜
5μmが好適であり、濾過膜部の平均細孔径が
50Åと小さい場合には平均細孔径5μmの基材
部上に副基材部を備えた複層構造の基材部(実
験No.4)を用いることが好ましい。基材部の透
水量については100〜4000/m2・hr・(Kg/
cm2)の値が好適であり、かつ隔壁の透水量につ
いては5〜1000l/m2・hr・(Kg/cm2)の値が好
適である。
第1図は本発明に係る第1液体濾過膜構造体の
斜視図、第2図は同構造体の部分拡大断面図、第
3図は本発明に係る第2液体濾過膜構造体の斜視
図、第4図は本発明に係る第3液体濾過膜構造体
の斜視図、第5図は同構造体の部分拡大断面図、
第6図は純水の透水量測定法の説明図である。 符号の説明、10A,10B,10C……液体
濾過膜構造体、11……隔壁、11a……基材
部、11b……液体濾過膜部、12……流体通
路、21,24……ケーシング。
斜視図、第2図は同構造体の部分拡大断面図、第
3図は本発明に係る第2液体濾過膜構造体の斜視
図、第4図は本発明に係る第3液体濾過膜構造体
の斜視図、第5図は同構造体の部分拡大断面図、
第6図は純水の透水量測定法の説明図である。 符号の説明、10A,10B,10C……液体
濾過膜構造体、11……隔壁、11a……基材
部、11b……液体濾過膜部、12……流体通
路、21,24……ケーシング。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 隔壁にて囲まれて互に並列する多数の流体通
路を備えるとともに、前記隔壁が多孔質の基材部
と前記流体通路側の実質的に全てに位置し前記基
材部と一体の液体濾過膜部を備え、前記流体通路
の全てが濾過機能に有効に寄与する液体濾過膜構
造体であり、前記基材部の純水の透水量が前記隔
壁の純水の透水量の20倍以上で、かつ前記液体濾
過膜部の平均細孔径が10〜10000Åであり、被処
理液体が前記流体通路を流動するとともに、前記
被処理液体中の特定の成分が前記液体濾過膜部を
透過し前記基材部中を流動しつつ同基材部の排出
部を経て構造体外へ排出されることを特徴とする
液体濾過膜構造体。 2 前記基材部の純水の透水量が前記隔壁の純水
の透水量の50倍以上である特許請求の範囲第1項
に記載の液体濾過膜構造体。 3 前記隔壁の純水の透水量が1000/m2・hr・
(Kg/cm2)以下である特許請求の範囲第1項また
は第2項に記載の液体濾過膜構造体。 4 前記排出部を外壁の側面側に備えている特許
請求の範囲第1項、第2項または第3項に記載の
液体濾過膜構造体。 5 前記排出部を外壁の一端部に備えている特許
請求の範囲第1項、第2項または第3項に記載の
液体濾過膜構造体。 6 前記排出部が外壁から内部に延在している特
許請求の範囲第4項または第5項に記載の液体濾
過膜構造体。 7 前記隔壁がセラミツク質からなる特許請求の
範囲第1項、第2項、第3項、第4項、第5項ま
たは第6項に記載の液体濾過膜構造体。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22277287A JPS6467202A (en) | 1987-09-04 | 1987-09-04 | Membrane structure for liquid filtration |
| EP88308210A EP0306350B1 (en) | 1987-09-04 | 1988-09-05 | Honeycomb structure for fluid filtration |
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Applications Claiming Priority (1)
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| JP22277287A JPS6467202A (en) | 1987-09-04 | 1987-09-04 | Membrane structure for liquid filtration |
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| JPS6467202A JPS6467202A (en) | 1989-03-13 |
| JPH0477609B2 true JPH0477609B2 (ja) | 1992-12-08 |
Family
ID=16787646
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22277287A Granted JPS6467202A (en) | 1987-09-04 | 1987-09-04 | Membrane structure for liquid filtration |
Country Status (1)
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|---|---|
| JP (1) | JPS6467202A (ja) |
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Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
1987
- 1987-09-04 JP JP22277287A patent/JPS6467202A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6467202A (en) | 1989-03-13 |
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