JPH0478626B2 - - Google Patents
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- JPH0478626B2 JPH0478626B2 JP57080086A JP8008682A JPH0478626B2 JP H0478626 B2 JPH0478626 B2 JP H0478626B2 JP 57080086 A JP57080086 A JP 57080086A JP 8008682 A JP8008682 A JP 8008682A JP H0478626 B2 JPH0478626 B2 JP H0478626B2
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Description
本発明はメタクロレイン又はアクロレインをメ
タノールと分子状酸素により、Pd金属又はPd合
金を含む触媒の存在下で反応させメタクリル酸メ
チル又はアクリル酸メチルを製造する方法に於け
る改良法に関するものである。 工業的に有用なメタクリル酸メチル又はアクリ
ル酸メチルを製造する方法としてメタクロレイン
又はアクロレインをメタノールと分子状酸素によ
つて一挙に製造する新しいルート(即ち、酸化的
エステル化反応とも呼べるべきプロセス)が近時
脚光を浴びてきた。この方法は従来提案されてき
たアルデヒドから酸、更にエステルへと変換させ
て行く二段法より、工程が短かく、且つ高収率で
あり工業的に有用なポリマー原料の新しい製法と
して大きな意義を有するものである。 このような方法を実施するには、メタクロレイ
ン又はアクロレインを過剰のメタノール中で分子
状酸素と反応させる事によつて行なわれるが、
Pdを含む触媒の存在が必須である。反応は150℃
以下好ましくは30℃〜90℃という低温でも充分な
る速度で進行し、メタクロレイン又はアクロレイ
ンを基準とした当該メチルエステルへの選択率は
90%を越える高い値を示す。しかしながら、特開
昭57−50941号公報、特開昭57−50942号公報に開
示されている発明からも明らかなように、この反
応はメタクロレイあるいはアクロレインの濃度が
4〜10%程度と低く、反応器あたりの生産性が低
いという欠点があつた。反応器あたりの生産性を
向上させること高価なPdの使用量を減少させる
ことになり経済性という観点からその意義は大き
い。ところが反応器あたりのPd使用量を減らす
べく、メタクロレインあるいはアクロレインを20
%〜30%の高濃度で反応させ、しかも高転化率を
狙おうとすると、ほとんど変わらなぬ高い選択率
が得られるにもかかわらず、後述するように、反
応速度の急激な低下がみられ、転化率が向上しな
いという問題があつた。このため、必ずしも当該
メチルエステルの生産性を高めることには成功し
ていなかつた。 本発明者等はメタノール及びPd金属又はPd合
金を含む触媒の存在下でのメタクリル酸メチル又
はアクリル酸メチルの生産性を向上させる方法を
鋭意検討した所、反応中に生成する水が反応速度
に重大な影響を与える事を見い出し、本発明の端
緒とした。 20重量%から38重量%の高濃度のメタクロレイ
ン又はアクロレインをPd金属又はPd合金を含む
触媒の存在下でメタノール及び分子状酸素と反応
させるに際して、反応系内の水を3.5重量%以下
となるように除去しながら反応させることを特徴
とするメタクリル酸メチル又はアクリル酸メチル
の改良製造方法である。 本発明の方法に於いては反応により生成する水
及び原料とともに反応系に供給される水を除去し
ながら反応させることが要点であり、好まくは全
反応期間中に亘り、反応系中の水含有量を3.5重
量%以下に保つように水を除去する。表−1にメ
タクロレインとメタノールと分子状酸素でメタク
リル酸メチルを製造する場合に反応系中の水含有
量がメタクリル酸メチルの生成に及ぼす影響を示
した。この様に少量の水が如何なる理由によつて
当該メチルエステルの生成を抑制するのか、厳密
になる解析は充分ではないが本発明者等の推察に
よれば該反応に於いては水は触媒上のパラジウム
に強吸着し、主反応の進行を抑制するものと考え
られ、O価のPdを含む触媒であれば、系に於い
て他の金属の種類によらず、該反応では常に認め
られる現象である事を見いだした。このような知
見は全く予想外の事であつた。 本法に従えば当該メチルエステルの生産性を向
上させ使用Pd量を減少させる事の他、反応系中
の水を除去しながら反応させる事により、メタク
ロレイン又はアクロレインの仕込み濃度を高く設
定した場合でも、高転化率が可能となり、この様
な場合にはメタノールのリサイクル量が格段に減
少することになり、メタノール回収工程に要する
コストを大幅に低減出来るという利点が得られる
ことを明らかにした。 該反応は反応系中に水が存在する場合はメタノ
ールの替りに水が反応して一部メタクリル酸又は
アクリル酸が副生することが知られているが本発
明の方法に従えばメタクリル酸又はアクリル酸の
副生が抑制され、その結果、当該エステルの選択
率が95%を越えることも可能であるという事を併
せて見い出したのである。 本発明反応に於いて、反応系中の水を除去し、
全反応期間に亘り、水分含有量を好ましくは3.5
重量%以下に保つには通常、反応系内および(ま
たは)系外で一般の無機の脱水剤又は有機の脱水
剤と反応物を接触させたり、あるいは反応系内で
生成した水を適当な脱水剤用共沸剤を用いて水を
系外に抜き出す方法などが好ましく用いられる。
脱水剤には原料、生成物などに対して不活性であ
つて酸化反応を妨害しない様な無機脱水剤、例え
ばゼオライト(分子篩)、シリカゲル、アルミナ、
硫酸マグネシウム、硫酸カルシウムなどが好まし
い。また、有機脱水剤として例えばアセタール、
ケタール、カルボン酸のオルトエステル、トリア
ルキルオルトボレートおよびアルコキシシクロア
ルカン等がある。特にアセタール、ケタールが好
ましく、例えばジメトキシメタン、ジメトキシエ
タン、ジメトキシプロパン、ジメトキシシクロヘ
キサン等などが上げられる。有機脱水剤としてア
セタールもしくはケタール等を用いる場合には脱
水により生成するアルコールも該反応に関与する
ため、通常はメタノール残基を有するアセタール
もしくはケタール等を用いるのが操作上有利であ
る。又、該脱水用共沸剤には反応系内の水と共沸
して系内の水を共沸混合物として系外に留去でき
る性質のあるような化合物、例えばn−ヘキサ
ン、n−ヘプタンなどが好ましい。無論、本発明
反応に供する前にあらかじめ、原料、反応溶媒、
酸素、あるいは酸素含有ガス、触媒などの反応物
中の水分含有量を下げておくのが好ましい。ま
た、上記の様な脱水剤と脱水用共沸剤を用いる方
法とを併用することが出来る。本発明では全反応
期間中、反応液中の水含有量を3.5重量%以下に
維持する事が肝要であり、従つて脱水方法として
は上記の方法のみに限定されるものではない。 本法を実施するには原料として用いられるメタ
クロレイン又はアクロレインは工業的にはイソブ
チレン及び又はt−ブタノールあるいはプロピレ
ンの酸化によつて製造されるのが一般的であるが
その他の如何なる方法で得られたものでよい。メ
タノールは実質的に無水のメタノール、特に純メ
タノールを使用することが好ましい。 原料の供給はメタクロレイン又はアクロレイン
とメタノールを別々に反応器に供給してもよいし
予め混合して供給する方法のいずれでもよい。メ
タノール中のメタクロレイン又はアクロレインの
濃度は1重量%以上〜50重量%以下、好ましくは
5〜38重量%であり、さらに好ましくは20〜38重
量%である。 酸化剤としての分子状酸素は純酸素ガス或いは
これと窒素等不活性ガスで希釈されたもの、好ま
しくは空気が用いられる。必要な酸素の量は反応
に必要な化学量論以上、好ましくは化学量論の
1.2倍以上であれば充分であり、メタクロレイン
1モルに付き酸素少なくとも0.5モルを要する。 本発明に使用する触媒はパラジウム単独又はこ
れにその他の異種元素、例えば鉛、水銀、タリウ
ム、ビスマス、テルル、ニツケル、クロム、コバ
ルト、カドミウム、インジウム、タンタル、銅、
亜鉛、ジルコニウム、ハフニウム、タングステ
ン、マンガン、銀、レニウム、アンチモン、ス
ズ、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、白金、
金、チタン、アルミニウム、ホウ素、ケイ素等を
含んでいてもよい。更にアルカリ金属化合物もし
くはアルカリ土類金属化合物を含んでいてもよ
い。好ましくは、パラジウムと鉛、水銀、タリウ
ムもしくはビスマスより選ばれた少なくとも一種
の元素を含み、必要ならばアルカリ金属化合物も
しくはアルカリ土類金属化合物から選ばれた少な
くとも一員を含んでなる触媒を用いるのが好まし
い。これらの触媒構成要素は単独に或いはシリ
カ、アルミナ、チタニア、炭酸塩、水酸化塩など
の担体に担持されたものでよい。これらの触媒の
使用量は特に限定はないが、反応器1中に0.04
〜0.5Kg使用するのが好ましい。 反応温度は100℃以上の高温でも実施出来るが、
30〜90℃の範囲が高い選択率を与える。又、圧力
は減圧下から加圧下の広い範囲が用い得るが、通
常1〜20Kg/cm2の圧力で実施される。 本発明反応は液相にて実施されるのが好まし
い。この場合、反応系にアルカリ金属もしくはア
ルカリ土類金属の化合物(例えば酸化物、水酸化
物、炭酸塩、カルボン酸塩など)を添加して反応
系のPHを6〜9に維持することが望ましく、副反
応を少なくする事に有利である。本反応系に溶媒
は特に必要はないが反応に飽和炭化水素等の不活
性な溶媒が存在してもよい。 反応時間は特に限定されるものではなく、メタ
クロレイン又はアクロレインの濃度、使用する触
媒組成使用量、反応温度、圧力およい反応器形式
により異なるので一義的には決められないが、通
常は20分〜4時間である。 本発明は回分式、連続式いずれでも実施でき
る。連続式反応器として撹拌器付槽型反応器、気
泡塔型反応器、潅液式反応器が使用される。従つ
て懸濁床式あるいは固定床式などの反応器形式に
より触媒の形態も粉状あるいは粒状などが選ばれ
る。 以下に本発明の実施例を説明する。例中「%」
は特に断わらない限り「重量%」を示す。 実施例 1 ドライアイス・メタノール冷却器、ガス導入
管、温度計、回転撹拌器を取り付けた500ml四径
フラスコにメタクロレイン60gr、メタノール
140grからなるメタクロレイン高濃度溶液(メタ
クロレイン濃度30%)アルミナ(商品名:住友活
性アルミナ)にパラジウム1.5%、鉛3.0%、マグ
ネシウム2.0%を担持した触媒32gr、脱水剤とし
てモレキユラー・シーブ・3A(和光純薬製)
100grを入れ、激しく撹拌しながら酸素ガスを5
/hrで流して、40℃で4時間反応させた。反応
終了後、反応液中の水の濃度をガスクロマトグラ
フイーにより分析したところ1.56%であり、メタ
クロレインの転化率は74.0%、メタクリル酸メチ
ルが収率70.7%(選択率95.6%)で得られた。 比較例 1 モレキユラー・シーブ3Aを加えないほかは実
施例1と同様にして反応させた。反応終了後、反
応液中の水の濃度は3.72%であり、メタクロレイ
ンの転化率は39.8%、メタクリル酸メチルの収率
は34.7%(選択率87.3%)であつた。 実施例 2 電磁撹拌器、還流冷却器、ガス導入管、液フイ
ードロ、液抜出し口及び脱水装置付反応液循環管
を備えた300mlの完全混合槽型耐圧ガラス製反応
器に、γ−アルミナ(水沢化学:ネオビード)に
パラジウム2.5%、鉛5.0%、マグネシウム2.0%を
担持した触媒72grを仕込み、40%メタクロレイン
メタノール100ml/hr、1.1gNaOH/1
CH3OH液を100ml/hrでフイードした(反応器
内でのメタクロレイン濃度は20%となる)。反応
は温度70℃、3Kg/cm2Gの圧力下、N2で希釈し
た10容量%の酸素ガスを60/hrの割合で吹き込
みながら実施した。反応中、絶えず反応液抜出し
口より強制的に反応液を抜き出し、モレキユラ
ー・シーブ3Aの固定床を通し、脱水した後反応
器にもどす事により反応系内の水含有量を1%以
下に保持した。反応液のPHは7〜8であつた。メ
タクロレインの転化率は75.3%、メタクリル酸メ
チルの収率は71.4%(選択率94.8%)であり、副
生物として少量のメタクリル酸(選択率0.97%)
が生成していた。 実施例 3 反応系内の水含有量を2%として実施例2と同
様にして反応させた。結果は表−1に示す。 比較例 2 反応液の脱水処理を行わないほかは実施例2と
同様にして反応させた。反応液中の水の濃度は
3.6%であり、反応成績は表−1に示す通りであ
つた。
タノールと分子状酸素により、Pd金属又はPd合
金を含む触媒の存在下で反応させメタクリル酸メ
チル又はアクリル酸メチルを製造する方法に於け
る改良法に関するものである。 工業的に有用なメタクリル酸メチル又はアクリ
ル酸メチルを製造する方法としてメタクロレイン
又はアクロレインをメタノールと分子状酸素によ
つて一挙に製造する新しいルート(即ち、酸化的
エステル化反応とも呼べるべきプロセス)が近時
脚光を浴びてきた。この方法は従来提案されてき
たアルデヒドから酸、更にエステルへと変換させ
て行く二段法より、工程が短かく、且つ高収率で
あり工業的に有用なポリマー原料の新しい製法と
して大きな意義を有するものである。 このような方法を実施するには、メタクロレイ
ン又はアクロレインを過剰のメタノール中で分子
状酸素と反応させる事によつて行なわれるが、
Pdを含む触媒の存在が必須である。反応は150℃
以下好ましくは30℃〜90℃という低温でも充分な
る速度で進行し、メタクロレイン又はアクロレイ
ンを基準とした当該メチルエステルへの選択率は
90%を越える高い値を示す。しかしながら、特開
昭57−50941号公報、特開昭57−50942号公報に開
示されている発明からも明らかなように、この反
応はメタクロレイあるいはアクロレインの濃度が
4〜10%程度と低く、反応器あたりの生産性が低
いという欠点があつた。反応器あたりの生産性を
向上させること高価なPdの使用量を減少させる
ことになり経済性という観点からその意義は大き
い。ところが反応器あたりのPd使用量を減らす
べく、メタクロレインあるいはアクロレインを20
%〜30%の高濃度で反応させ、しかも高転化率を
狙おうとすると、ほとんど変わらなぬ高い選択率
が得られるにもかかわらず、後述するように、反
応速度の急激な低下がみられ、転化率が向上しな
いという問題があつた。このため、必ずしも当該
メチルエステルの生産性を高めることには成功し
ていなかつた。 本発明者等はメタノール及びPd金属又はPd合
金を含む触媒の存在下でのメタクリル酸メチル又
はアクリル酸メチルの生産性を向上させる方法を
鋭意検討した所、反応中に生成する水が反応速度
に重大な影響を与える事を見い出し、本発明の端
緒とした。 20重量%から38重量%の高濃度のメタクロレイ
ン又はアクロレインをPd金属又はPd合金を含む
触媒の存在下でメタノール及び分子状酸素と反応
させるに際して、反応系内の水を3.5重量%以下
となるように除去しながら反応させることを特徴
とするメタクリル酸メチル又はアクリル酸メチル
の改良製造方法である。 本発明の方法に於いては反応により生成する水
及び原料とともに反応系に供給される水を除去し
ながら反応させることが要点であり、好まくは全
反応期間中に亘り、反応系中の水含有量を3.5重
量%以下に保つように水を除去する。表−1にメ
タクロレインとメタノールと分子状酸素でメタク
リル酸メチルを製造する場合に反応系中の水含有
量がメタクリル酸メチルの生成に及ぼす影響を示
した。この様に少量の水が如何なる理由によつて
当該メチルエステルの生成を抑制するのか、厳密
になる解析は充分ではないが本発明者等の推察に
よれば該反応に於いては水は触媒上のパラジウム
に強吸着し、主反応の進行を抑制するものと考え
られ、O価のPdを含む触媒であれば、系に於い
て他の金属の種類によらず、該反応では常に認め
られる現象である事を見いだした。このような知
見は全く予想外の事であつた。 本法に従えば当該メチルエステルの生産性を向
上させ使用Pd量を減少させる事の他、反応系中
の水を除去しながら反応させる事により、メタク
ロレイン又はアクロレインの仕込み濃度を高く設
定した場合でも、高転化率が可能となり、この様
な場合にはメタノールのリサイクル量が格段に減
少することになり、メタノール回収工程に要する
コストを大幅に低減出来るという利点が得られる
ことを明らかにした。 該反応は反応系中に水が存在する場合はメタノ
ールの替りに水が反応して一部メタクリル酸又は
アクリル酸が副生することが知られているが本発
明の方法に従えばメタクリル酸又はアクリル酸の
副生が抑制され、その結果、当該エステルの選択
率が95%を越えることも可能であるという事を併
せて見い出したのである。 本発明反応に於いて、反応系中の水を除去し、
全反応期間に亘り、水分含有量を好ましくは3.5
重量%以下に保つには通常、反応系内および(ま
たは)系外で一般の無機の脱水剤又は有機の脱水
剤と反応物を接触させたり、あるいは反応系内で
生成した水を適当な脱水剤用共沸剤を用いて水を
系外に抜き出す方法などが好ましく用いられる。
脱水剤には原料、生成物などに対して不活性であ
つて酸化反応を妨害しない様な無機脱水剤、例え
ばゼオライト(分子篩)、シリカゲル、アルミナ、
硫酸マグネシウム、硫酸カルシウムなどが好まし
い。また、有機脱水剤として例えばアセタール、
ケタール、カルボン酸のオルトエステル、トリア
ルキルオルトボレートおよびアルコキシシクロア
ルカン等がある。特にアセタール、ケタールが好
ましく、例えばジメトキシメタン、ジメトキシエ
タン、ジメトキシプロパン、ジメトキシシクロヘ
キサン等などが上げられる。有機脱水剤としてア
セタールもしくはケタール等を用いる場合には脱
水により生成するアルコールも該反応に関与する
ため、通常はメタノール残基を有するアセタール
もしくはケタール等を用いるのが操作上有利であ
る。又、該脱水用共沸剤には反応系内の水と共沸
して系内の水を共沸混合物として系外に留去でき
る性質のあるような化合物、例えばn−ヘキサ
ン、n−ヘプタンなどが好ましい。無論、本発明
反応に供する前にあらかじめ、原料、反応溶媒、
酸素、あるいは酸素含有ガス、触媒などの反応物
中の水分含有量を下げておくのが好ましい。ま
た、上記の様な脱水剤と脱水用共沸剤を用いる方
法とを併用することが出来る。本発明では全反応
期間中、反応液中の水含有量を3.5重量%以下に
維持する事が肝要であり、従つて脱水方法として
は上記の方法のみに限定されるものではない。 本法を実施するには原料として用いられるメタ
クロレイン又はアクロレインは工業的にはイソブ
チレン及び又はt−ブタノールあるいはプロピレ
ンの酸化によつて製造されるのが一般的であるが
その他の如何なる方法で得られたものでよい。メ
タノールは実質的に無水のメタノール、特に純メ
タノールを使用することが好ましい。 原料の供給はメタクロレイン又はアクロレイン
とメタノールを別々に反応器に供給してもよいし
予め混合して供給する方法のいずれでもよい。メ
タノール中のメタクロレイン又はアクロレインの
濃度は1重量%以上〜50重量%以下、好ましくは
5〜38重量%であり、さらに好ましくは20〜38重
量%である。 酸化剤としての分子状酸素は純酸素ガス或いは
これと窒素等不活性ガスで希釈されたもの、好ま
しくは空気が用いられる。必要な酸素の量は反応
に必要な化学量論以上、好ましくは化学量論の
1.2倍以上であれば充分であり、メタクロレイン
1モルに付き酸素少なくとも0.5モルを要する。 本発明に使用する触媒はパラジウム単独又はこ
れにその他の異種元素、例えば鉛、水銀、タリウ
ム、ビスマス、テルル、ニツケル、クロム、コバ
ルト、カドミウム、インジウム、タンタル、銅、
亜鉛、ジルコニウム、ハフニウム、タングステ
ン、マンガン、銀、レニウム、アンチモン、ス
ズ、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、白金、
金、チタン、アルミニウム、ホウ素、ケイ素等を
含んでいてもよい。更にアルカリ金属化合物もし
くはアルカリ土類金属化合物を含んでいてもよ
い。好ましくは、パラジウムと鉛、水銀、タリウ
ムもしくはビスマスより選ばれた少なくとも一種
の元素を含み、必要ならばアルカリ金属化合物も
しくはアルカリ土類金属化合物から選ばれた少な
くとも一員を含んでなる触媒を用いるのが好まし
い。これらの触媒構成要素は単独に或いはシリ
カ、アルミナ、チタニア、炭酸塩、水酸化塩など
の担体に担持されたものでよい。これらの触媒の
使用量は特に限定はないが、反応器1中に0.04
〜0.5Kg使用するのが好ましい。 反応温度は100℃以上の高温でも実施出来るが、
30〜90℃の範囲が高い選択率を与える。又、圧力
は減圧下から加圧下の広い範囲が用い得るが、通
常1〜20Kg/cm2の圧力で実施される。 本発明反応は液相にて実施されるのが好まし
い。この場合、反応系にアルカリ金属もしくはア
ルカリ土類金属の化合物(例えば酸化物、水酸化
物、炭酸塩、カルボン酸塩など)を添加して反応
系のPHを6〜9に維持することが望ましく、副反
応を少なくする事に有利である。本反応系に溶媒
は特に必要はないが反応に飽和炭化水素等の不活
性な溶媒が存在してもよい。 反応時間は特に限定されるものではなく、メタ
クロレイン又はアクロレインの濃度、使用する触
媒組成使用量、反応温度、圧力およい反応器形式
により異なるので一義的には決められないが、通
常は20分〜4時間である。 本発明は回分式、連続式いずれでも実施でき
る。連続式反応器として撹拌器付槽型反応器、気
泡塔型反応器、潅液式反応器が使用される。従つ
て懸濁床式あるいは固定床式などの反応器形式に
より触媒の形態も粉状あるいは粒状などが選ばれ
る。 以下に本発明の実施例を説明する。例中「%」
は特に断わらない限り「重量%」を示す。 実施例 1 ドライアイス・メタノール冷却器、ガス導入
管、温度計、回転撹拌器を取り付けた500ml四径
フラスコにメタクロレイン60gr、メタノール
140grからなるメタクロレイン高濃度溶液(メタ
クロレイン濃度30%)アルミナ(商品名:住友活
性アルミナ)にパラジウム1.5%、鉛3.0%、マグ
ネシウム2.0%を担持した触媒32gr、脱水剤とし
てモレキユラー・シーブ・3A(和光純薬製)
100grを入れ、激しく撹拌しながら酸素ガスを5
/hrで流して、40℃で4時間反応させた。反応
終了後、反応液中の水の濃度をガスクロマトグラ
フイーにより分析したところ1.56%であり、メタ
クロレインの転化率は74.0%、メタクリル酸メチ
ルが収率70.7%(選択率95.6%)で得られた。 比較例 1 モレキユラー・シーブ3Aを加えないほかは実
施例1と同様にして反応させた。反応終了後、反
応液中の水の濃度は3.72%であり、メタクロレイ
ンの転化率は39.8%、メタクリル酸メチルの収率
は34.7%(選択率87.3%)であつた。 実施例 2 電磁撹拌器、還流冷却器、ガス導入管、液フイ
ードロ、液抜出し口及び脱水装置付反応液循環管
を備えた300mlの完全混合槽型耐圧ガラス製反応
器に、γ−アルミナ(水沢化学:ネオビード)に
パラジウム2.5%、鉛5.0%、マグネシウム2.0%を
担持した触媒72grを仕込み、40%メタクロレイン
メタノール100ml/hr、1.1gNaOH/1
CH3OH液を100ml/hrでフイードした(反応器
内でのメタクロレイン濃度は20%となる)。反応
は温度70℃、3Kg/cm2Gの圧力下、N2で希釈し
た10容量%の酸素ガスを60/hrの割合で吹き込
みながら実施した。反応中、絶えず反応液抜出し
口より強制的に反応液を抜き出し、モレキユラ
ー・シーブ3Aの固定床を通し、脱水した後反応
器にもどす事により反応系内の水含有量を1%以
下に保持した。反応液のPHは7〜8であつた。メ
タクロレインの転化率は75.3%、メタクリル酸メ
チルの収率は71.4%(選択率94.8%)であり、副
生物として少量のメタクリル酸(選択率0.97%)
が生成していた。 実施例 3 反応系内の水含有量を2%として実施例2と同
様にして反応させた。結果は表−1に示す。 比較例 2 反応液の脱水処理を行わないほかは実施例2と
同様にして反応させた。反応液中の水の濃度は
3.6%であり、反応成績は表−1に示す通りであ
つた。
【表】
実施例 4〜13
実施例2で用いた触媒に代えて表−2に示した
Pd合金触媒を用い、実施例2と同様にして反応
し、表−2の結果を得た。反応液のPHは7〜8で
あつた。なお、表中の触媒仕込み組成の金属のカ
タに付いている数字は担体に対する金属の仕込量
(重量百分率)を示し、斜線の後の化合物は担体
を表わす。
Pd合金触媒を用い、実施例2と同様にして反応
し、表−2の結果を得た。反応液のPHは7〜8で
あつた。なお、表中の触媒仕込み組成の金属のカ
タに付いている数字は担体に対する金属の仕込量
(重量百分率)を示し、斜線の後の化合物は担体
を表わす。
【表】
実施例 14
アクロレイン48gr、メタノール152grからなる
アクロレイン高濃度溶液(アクロレイン濃度24
%)を用いるほかは実施例1と同様にして反応さ
せた。反応終了後、反応液中の水の濃度は1.48%
であり、アクロレインの転化率は78.3%、アクリ
ル酸メチルが収率73.8%(選択率94.3%)、副生
物として少量のアクリル酸(選択率0.59%)が生
成していた。 実施例 15 電磁撹拌器、還流冷却器、ガス導入管及び脱水
装置付反応液循環管を備えた300mlの完全混合槽
型ガラス製反応器に実施例1で用いた触媒32gr、
メタクロレイン40gr、メタクロレインジメチルア
セタール66gr、メタノール94gr(メタクロレイン
ジメチルアセタールがメタクロレインとメタノー
ルに分解すれば、このとき、反応液全体ではメタ
クロレイン濃度は38%に相当する)を仕込み、大
気圧下、空気を、60/hrの割合で吹きこみ40℃
で4時間回分式にて反応を実施した。反応中、絶
えず反応液を抜き出して、ダウエツクス50W−
X4(ダウ・ケミカル製)の固定床を通した後、反
応器にもどした。反応終了後、反応液中の水含有
量は2.3%、MMA濃度が19.4%であつた、メタク
ロレイン及びメタクロレインジメチルアセタール
の液中濃度は各々14.6%、14.5%であつた。
アクロレイン高濃度溶液(アクロレイン濃度24
%)を用いるほかは実施例1と同様にして反応さ
せた。反応終了後、反応液中の水の濃度は1.48%
であり、アクロレインの転化率は78.3%、アクリ
ル酸メチルが収率73.8%(選択率94.3%)、副生
物として少量のアクリル酸(選択率0.59%)が生
成していた。 実施例 15 電磁撹拌器、還流冷却器、ガス導入管及び脱水
装置付反応液循環管を備えた300mlの完全混合槽
型ガラス製反応器に実施例1で用いた触媒32gr、
メタクロレイン40gr、メタクロレインジメチルア
セタール66gr、メタノール94gr(メタクロレイン
ジメチルアセタールがメタクロレインとメタノー
ルに分解すれば、このとき、反応液全体ではメタ
クロレイン濃度は38%に相当する)を仕込み、大
気圧下、空気を、60/hrの割合で吹きこみ40℃
で4時間回分式にて反応を実施した。反応中、絶
えず反応液を抜き出して、ダウエツクス50W−
X4(ダウ・ケミカル製)の固定床を通した後、反
応器にもどした。反応終了後、反応液中の水含有
量は2.3%、MMA濃度が19.4%であつた、メタク
ロレイン及びメタクロレインジメチルアセタール
の液中濃度は各々14.6%、14.5%であつた。
Claims (1)
- 1 20重量%から38重量%の高濃度のメタクロレ
イン又はアクロレインをPd金属又はPd合金を含
む触媒の存在下でメタノール及び分子状酸素と反
応させるに際して、反応系内の水を3.5重量%以
下となるように除去しながら反応させることを特
徴とするメタクリル酸メチル又はアクリル酸メチ
ルの改良製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57080086A JPS58198442A (ja) | 1982-05-14 | 1982-05-14 | メタクリル酸メチル又はアクリル酸メチルの改良製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57080086A JPS58198442A (ja) | 1982-05-14 | 1982-05-14 | メタクリル酸メチル又はアクリル酸メチルの改良製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58198442A JPS58198442A (ja) | 1983-11-18 |
| JPH0478626B2 true JPH0478626B2 (ja) | 1992-12-11 |
Family
ID=13708389
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57080086A Granted JPS58198442A (ja) | 1982-05-14 | 1982-05-14 | メタクリル酸メチル又はアクリル酸メチルの改良製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58198442A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998026867A1 (fr) * | 1996-12-16 | 1998-06-25 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Support pour metal precieux |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TW385304B (en) * | 1996-09-10 | 2000-03-21 | Asahi Chemical Ind | Process for producing methacrylic acid ester or acrylic acid ester |
| CN108164417B (zh) * | 2013-04-19 | 2021-07-06 | 罗姆化学有限责任公司 | 制备甲基丙烯酸甲酯的方法 |
| MX369608B (es) | 2013-10-28 | 2019-11-13 | Rohm & Haas | Proceso para la separacion de metacroleina. |
| TW201627267A (zh) * | 2014-10-31 | 2016-08-01 | 陶氏全球科技公司 | 用於從氧化性酯化反應中原位水移除的方法使用經耦合的反應器-蒸餾系統 |
| SG11201703365VA (en) * | 2014-10-31 | 2017-05-30 | Dow Global Technologies Llc | Process for in situ water removal from an oxidative esterification reaction using a coupled reactor-distillation system |
| EP3658531B1 (en) * | 2017-07-28 | 2023-03-29 | Rohm and Haas Company | A method for production of methyl methacrylate by oxidative esterification using a heterogeneous catalyst |
| CA3071184A1 (en) * | 2017-07-28 | 2019-01-31 | Rohm And Haas Company | A method for production of methyl methacrylate by oxidative esterification using a heterogeneous catalyst |
| JP2022062421A (ja) * | 2020-10-08 | 2022-04-20 | 旭化成株式会社 | カルボン酸エステルの製造方法 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5750941A (en) * | 1980-09-12 | 1982-03-25 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | Preparation of carboxylic ester |
| JPS5750942A (en) * | 1980-09-12 | 1982-03-25 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | Preparation of carboxylic ester |
-
1982
- 1982-05-14 JP JP57080086A patent/JPS58198442A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1998026867A1 (fr) * | 1996-12-16 | 1998-06-25 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Support pour metal precieux |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58198442A (ja) | 1983-11-18 |
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