JPH049623B2 - - Google Patents
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- JPH049623B2 JPH049623B2 JP59123997A JP12399784A JPH049623B2 JP H049623 B2 JPH049623 B2 JP H049623B2 JP 59123997 A JP59123997 A JP 59123997A JP 12399784 A JP12399784 A JP 12399784A JP H049623 B2 JPH049623 B2 JP H049623B2
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22D—CASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
- B22D19/00—Casting in, on, or around objects which form part of the product
- B22D19/14—Casting in, on, or around objects which form part of the product the objects being filamentary or particulate in form
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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- B22D19/00—Casting in, on, or around objects which form part of the product
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
この発明は、自動車用エンジンの動弁機構部品
であるロツカーアームを製造するのに好適なロツ
カーアームの製造方法に関するものである。 (従来技術) 従来、自動車用エンジンの動弁機構部品である
ロツカーアームとしては、例えば、第1図に示す
ような構造のものがある。図に示すロツカーアー
ム1は、ロツカーアーム本体2のカムとの当り面
部にパツド3を設けたものであり、カムとの当り
面部においてより優れた耐摩耗性が要求されるた
め、別部材より形成したパツド3を用いたもので
ある。このようなロツカーアーム1を製造するに
際しては、硬質金属を用いて焼結,鋳造等によつ
て第2図に示すようなロツカーアームパツド3を
作製した後、前記パツド3を第3図に示すように
鋳型4の所定位置に配設し、ダイカスト法を用い
て鋳型4の湯道5よりアルミニウム合金溶湯を加
圧供給して前記パツド3を鋳包むことによつてロ
ツカーアーム1を形成するようにしていた。 しかしながら、このような従来の場合にあつて
は、ロツカーアーム1を使用している間において
パツド3との鋳包み界面で剥離が生じやすいた
め、その対策として、第2図に示すようにパツド
3の鋳包み部分に逆テーパ部3aを設けるように
していたが、このような逆テーパ部3aを設けて
もなおゆるみが生じやすく、振動・摩耗が増加す
るとともに、高価なパツド3に逆テーパ部3aを
設けることから材料使用量が多くなり、コストア
ツプの要因ともなるという問題点があつた。 一方、近年においては繊維強化金属の開発が進
み、耐摩耗部材への適用が進んでいる(例えば、
特開昭55−24763号,特公昭58−93948号)。この
繊維強化金属の製造方法としては例えば第4図に
示す製造方法がある。この方法は、吸引容器6の
底部に通水性フイルター7を設置したものを使用
し、まず、有機・無機バインダーを含む短繊維分
散スラリー8を作製した後、このスラリー8を吸
引容器6内に入れ、真空吸引法により前記スラリ
ー8を吸引して液体のみをフイルター7に通過さ
せ、このフイルター7上で繊維成形体9を作製す
るものである。そして、さらに前記繊維成形体9
を乾燥した後所定寸法に加工し、有機バインダー
の除去を目的として熱処理を行い、その後第3図
に示したように前記繊維成形体9の整形物を鋳型
4に配設し、溶湯鍛造等の高圧凝固法を用いてア
ルミニウム合金溶湯を供給することにより複合材
料を製造する方法があつた。 しかしながら、このような従来の方法において
は、繊維成形体9を製作するに際して真空成形法
を用いているため、真空成形の際の吸引力の点か
ら体積率が10%以上の繊維成形体を得ることが因
難であつた。また、体積率を高めるためにプレス
成形法を用いることもあるが、この場合には繊維
の切断およびスプリングバツク等の問題があり、
成形が困難であつた。このような繊維体積率の低
い繊維強化金属を使用したときでも耐摩耗性は一
応向上するが、摩耗条件のきびしい部品について
は適合しえない。例えば、ロツカーアームパツド
とカムシヤフトの摩耗に関しては、その面圧が現
状の材質でヘルツの面圧式から計算すると最大約
60Kgf/cm2となり、周速もエンジンの回転数によ
つて異なるが0〜75m/sec(5000RPMの場合)
の範囲の周速で、面圧,周速とも連続的に変化す
る複雑な厳しい摩耗条件となる。 そのため、上記したような厳しい摩耗条件下で
使用される耐摩耗部材としては、従来の短繊維強
化金属等の複合部材では適合できず、新しい耐摩
耗特性をもつ複合部材が要求されることとなる。
また、従来の繊維成形体を用いた高圧鋳造法にお
いては、繊維成形体の圧縮強度が不足し、高圧鋳
造時に合金溶湯の浸透抵抗によつて繊維成形体の
変形,クラツクが発生し、所定の繊維体積率およ
び繊維の均一分散が得られないという問題点があ
つた。 (発明の目的) この発明は、上記したような従来の種々の問題
点に着目して成されたもので、カムとの当り面部
における耐摩耗性に優れており、特に厳しい摩耗
条件下での使用にも十分に耐えることが可能であ
つて、カムとの当り面部における変形や割れなど
のおそれが著しく小さいロツカーアームを提供す
ることを目的としている。 (発明の構成) この発明は、ロツカーアーム形状のキヤビテイ
を有する鋳型をそなえた溶湯鍛造装置を用い、前
記キヤビテイのうちロツカーアームのカムとの当
り面部に相当する位置に、平均粒径20μm以下の
粒子を主体としかつ30〜60%の体積率を有する多
孔質セラミツクス焼結体よりなるロツカーアーム
パツドを配設したのち、前記鋳型のキヤビテイ内
に軽合金溶湯を溶湯鍛造により高圧鋳造すること
によつて前記多孔質セラミツク焼結体よりなるロ
ツカーアームパツドの間隙に前記軽合金溶湯を浸
透凝固させて、軽合金の溶湯鍛造により形成した
ロツカーアーム本体のカムとの当り面部に、前記
軽合金がロツカーアーム本体部分との間で連続し
て浸透した多孔質セラミツク焼結体よりなるロツ
カーアームパツドを一体化したロツカーアームを
得る構成としたことを特徴としている。 次に、この発明を詳細に説明する。 まず、この発明についてロツカーアームパツド
として用いる多孔質セラミツク焼結体は、そのセ
ラミツクス材料として、窒化けい素,炭化けい素
等の非酸化物系のものや、ジルコニア,アルミナ
等の酸化物系のものがあり、仕様等に応じて例え
ば硬質でかつ安価な材料としてアルミナが優れて
いる。また、アルミナの中では、特に硬質である
α−アルミナが良い。また、原料粉末の特性とし
て、粒形状は表面積を小さくし、アルミニウム合
金等の軽合金溶湯とのぬれ特性を向上させ、焼結
体内で均一な接触結合点をもたせるため、球形に
近いものが良い。そして、アルミナ等のセラミツ
クスの粒径は耐摩耗性の観点から微細なほど良
い。しかし、セラミツクスの平均粒径が小さくな
ると、それだけセラミツクスの表面積が増大し、
鋳造時に軽合金溶湯の焼結体に対しての浸透抵抗
が増加し、軽合金溶湯が焼結体中に浸透しにくく
なり、セラミツクスと軽合金との界面での接合強
度が弱くなる傾向にあるが、これは鋳造の際にお
ける合金溶湯に対する加圧力の増大や、焼結体の
予熱温度および軽合金溶湯の予熱温度を高くする
ことで対応できる。 一方、セラミツクス粒径の上限は、耐摩耗特性
や機械加工などで決定されるが、粒径が大きくな
ると焼結性が悪化し、粒子間の結合状態が悪くな
り、摩耗時に粒子が脱落し易くかじり摩耗が発生
し易い。また、粒径が大きくなると機械加工時に
バイト歯先またはグラインダーの加工シヨツクに
よりクラツクが発生し易く、さらにセラミツクス
粒子と軽合金基地との間で段差が発生し、パツド
等の擢動面に必要な表面あらさが十分良好なもの
にできない。そこで、一般的にはセラミツクスの
平均粒子径は直径20μm以下が望ましく、5μm以
下であることがさらに望ましいことが種々の実験
からわかつた。そして、多孔質セラミツク焼結体
よりなるロツカーアームパツドを製造する際に、
前記セラミツクスの粒子含有率を調整するため
に、セラミツクス短繊維あるいはウイスカー等の
繊維状セラミツクスを適量加えることも必要に応
じて好ましいことがわかつた。 次に、多孔質セラミツク焼結体よりなるロツカ
ーアームパツドを製造する方法の実態態様につい
て説明する。 アルミナ等の粒子を主体とする多孔質セラミツ
ク焼結体よりなるロツカーアームパツドの製造方
法としてはいくつかのものがあり、例えば、ドク
ターブレード法,射出成形法,プレス成形法等が
ある。 そのうちの一例をあげると、有機バインダとし
てスターチを1重量%,コロイダルシリカを0.5
重量%、残りをアルミナセラミツクスとして、こ
れらをスラリー状水溶液として撹拌したものを、
フイルタを通して吸引成形することによつて成形
体を製造する。このとき、粒子体積率の調整は、
成形体を加圧圧縮して任意の体積率にすることに
より行うことができる。この後、例えば120℃程
度で十分に乾燥させた後、例えば1500℃,大気中
で焼成焼結して焼結体を得る。ここで粒子体積率
は、ロツカーアームパツドのような耐摩耗性が要
求される部分での高耐摩耗性を確保するために、
例えば、α−アルミナ焼結体の場合には、平均粒
子径が20μm以下の中で、さらに粒子体積率が30
%〜60%の範囲とするのが良いことが種々の実験
から明らかになつた。この場合、粒子体積率が30
%よりも小さいと上記ロツカーアームパツドの場
合に相手材であるカムシヤフトのカム部(現在は
チル鋳鉄)により前記パツド部の摩耗がはげしく
なり、60%よりも大きくなると相手材への攻撃性
が高くなり、カムシヤフトのカム部の摩耗が著し
くなるので好ましくない。さらに、粒子体積率が
60%よりも大きくなると、鋳造時において軽合金
溶湯の浸透抵抗が大きくなると共に、その後のT
−6処理時の溶体化処理(500℃→水冷)によつ
てα−アルミナ結合部にクラツクが多数発生する
ようになるので好ましくない。 他方、多孔質セラミツク焼結体よりなるロツカ
ーアームパツドの他の製造例としては前述したよ
うにドクターブレード法がある。この場合には、
有機バインダ等を添加したセラミツクス粉末をス
ラリー状水溶液として撹拌したものを用い、ドク
ターブレード法によるグリーンシート製造装置に
前記セラミツクススラリーを供給し、ドクターブ
レードのすきまより前記スラリーを連続的に流出
させて、溶剤を蒸発させることにより固化させて
セラミツクスグリーンシートを得る。次に前記グ
リーンシートを鋳型にセツトできる大きさでかつ
焼結時の収縮を考慮した寸法に加工した後、炉中
で徐々に昇温し、例えば1500℃で焼結する。この
ようにして得る多孔質セラミツクス焼結体の体積
率は要求される耐摩耗性の条件等により異なる
が、例えばα−アルミナ焼結体であつてこれをロ
ツカーアームパツドに適用する場合には、高耐摩
耗性を確保するために耐摩耗の条件より20〜60体
積%の範囲とするのが良いことが種々の実験から
明らかとなつた。すなわち、体積率が20%よりも
小さいと相手材であるカムシヤフトのカム部(現
行はチル鋳鉄である)によりパツド部の摩耗がは
げしくなり、60%よりも大きいと逆にカムシヤフ
トのカム部の摩耗が著しくなるので好ましくな
い。また60%よりも大きくなるとその後のT−6
処理時にα−アルミナ焼結体の結合部にクラツク
が多数発生するおそれがあるので好ましくない。 次に、上述のようにして焼結した多孔質セラミ
ツクス焼結体よりなるロツカーアームパツドを第
5図に示す溶湯鍛造装置の鋳型11内に設置す
る。ここで、第5図に示す溶湯鍛造装置は、鋳型
11が上金型12と下金型13とより構成され、
両金型12,13によつてキヤビテイ14および
湯道15が形成されると共に、下金型13にはプ
ランジヤ16を備えたものである。そこで、製造
しようとするロツカーアーム1の耐摩耗性が要求
されるカムとの当り面部に相当する前記キヤビテ
イ14内に前記セラミツクス焼結体よりなるロツ
カーアームパツド17を配置し、次いで、スリー
ブ内にアルミニウム等の軽合金溶湯を供給したの
ち図示しない加圧装置によつて、プランジヤ16
を作動させ、軽合金溶湯を湯道15を通して鋳型
キヤビテイ14内に充填し、凝固終了まで溶湯加
圧力を保持させて、セラミツクス焼結体よりなる
ロツカーアームパツド17の間隙に軽合金溶湯を
浸透凝固させ、その後上金型12と下金型13と
を離すことにより、カムとの当り面部の耐摩耗性
を著しく高めたロツカーアームを取り出す。 なお、溶湯鍛造による鋳造条件としては、溶湯
温度を750〜800℃、プランジヤ加圧力を500〜
1200Kgf/cm2、多孔質セラミツクス焼結体よりな
るロツカーアームパツド17の予熱温度を200〜
300℃とすることが、多孔質セラミツクス焼結体
よりなるロツカーアームパツドの間隙に軽合金溶
湯を完全に浸透させるために好ましい。 このようにすることによつて、次に示すような
優れた特徴を有するロツカーアームが得られる。 多孔質セラミツク焼結体よりなるロツカーア
ームパツドを用いることによつて、従来の短繊
維成形体を用いた場合に比べ、鋳造時にはすで
に粒子間で焼結しているため圧縮強度が高く、
合金溶湯の浸透抵抗による前記焼結体の圧縮破
壊,クラツク発生がなくなること。 第2図に示したセラミツクス製のパツド材と
比べて、空孔率の高い多孔質焼結体を用いるた
め熱衝撃に強く、軽合金溶湯の鋳造時にパツド
の割れがないこと。 空孔率の高い多孔質焼結体も用いることがで
きるため、その場合には軽合金基地からセラミ
ツクス焼結体の内部に浸透した軽合金までが連
続的に存在し、界面が存在しないため、複合化
した焼結体部分のはがれや剥離が生じないこ
と。 第4図に示した真空成形法による短繊維成形
体を用いた場合に比べ、セラミツクス体積率を
あげることが可能となり、厳しい耐摩耗性が要
求されるロツカーアームへの適用が可能となる
こと。 セラミツクス粒子間で焼結によつて結合して
いるため、使用時にセラミツクス粒子の欠落が
なく、耐摩耗性が著しく向上すること。 第2図に示したパツド3を用いる場合に比
べ、鋳包み用の逆テーパ部3aを必要とせず、
かつ半製品であるセラミツクス焼結体を用いる
ことで複雑な工程を必要とせず、安価に製造で
きること。 ロツカーアームパツド部に関して言えば、粒
子分散複合材料部分とその他の部分を同時に高
圧鋳造することによつて、その他の部分の巣,
ピンホール等の鋳造欠陥が減少し、ダイカスト
法に比べ熱処理が可能となるため強度が向上
し、一層の軽量化が図れらること。 ロツカーアーム本体部に関して言えば、溶湯
鍛造によつて形成されているために組織が緻密
で鋳造欠陥がなく、機械的性質に優れたものに
できること。 ロツカーアームの全体に関して言えば、従来
の形状および材質で高圧鋳造すると、パツド部
の周囲に鋳バリが発生し、このバリ取り作業に
大幅な工数を要するが、この発明によるとバリ
部分もロツカーアーム本体部分と連続的につな
がるため、パツド部の周囲のバリ取り作業が不
要になること。 等である。 (実施例 1) ここではα−アルミナ(Al2O3)粉末を使用
し、平均粒子径0.08,1,5,10,20,50,
100μmのものを各々用意し、粒子体積率が15,
20,40,60,70%となるように各々調合して、前
述のドクターブレード法により厚さ3mmのアルミ
ナグリーンシートをそれぞれ作製した。次に、各
グリーンシートを鋳型内に設置できる大きさに切
断したのちそれぞれ1500℃の炉内で大気中焼成し
てα−アルミナ焼結体よりなるロツカーアームパ
ツドを製造した。次いで、各焼結体よりなるロツ
カーアームパツドを300℃に予熱して、それぞれ
個別に第5図に示す溶湯鍛造鋳型11内に配設し
たのち、鋳造用アルミニウム合金(AC4B)の溶
湯を注入し、プランジヤ16を押出すことにより
700Kgf/cm2の加圧力で凝固完了まで保持した。 次に、このようにして得たロツカーアームに対
してT6処理を施した後、5×5×10mmのピン形
状に加工し、この際、端面に前記焼結体が位置す
るように加工して試験片としたのち、各試験片を
用いて摩耗試験を行つた。以下に摩耗試験方法に
ついて述べる。 まず、試験に用いた装置の構成を説明する。第
6図において、21は上記試験片22を保持する
ための回転可能なホルダ、23は相手材となるデ
イスク24を保持するためのホルダ、25は潤滑
油供給路、26はロードセルである。また、試験
片22は第7図に示すようにW=5×5mm,L=
10mmに加工してあるが、ロツカーアームパツド材
に相当するものとして前記複合化させた焼結体の
端面をR=7mmとした。 そこで、試験に際しては、一方のホルダ21に
ピン形状の試験片22を固定すると共に、他方の
ホルダ23には相手材としてのデイスク24を固
定する。そして、この評価においては、前記デイ
スク24の材質として、カムシヤフトのカム部に
おいて通常使用される材質の1つであるチル鋳鉄
を用いた。次に、ホルダ21を図示しないモータ
で回転させると同時にホルダ23を矢印で示す右
方向に押しつける。その際、潤滑油供給路25か
らモータオイル(油温150℃)を約300〜400c.c./
分の割合でホルダ23およびデイスク24の中心
部分に供給し、この中心部分から外方に向けて試
験片22の方に吹きつけ供給する。 このような耐摩耗性の評価において、通常の場
合でのカムシヤフトとロツカーアームとの間の摩
耗は、エンジンの低速運転時においてとくにはげ
しいため、エンジン回転数:1000回転に相当する
すべり速度1.0m/secとし、面圧を150Kgfとし
た。そして、摩耗量の測定は、ピン形状の試験片
22では摩耗幅、デイスク24では摩耗量とし
た。このとき、各試験片22とも10分間の試験を
行つた。 また、参考例として、同時に現行のパツド材料
(鉄系焼結体:Fe−16%Cr−4%Mo−2.2%C;
商品名MX−300)およびアルミニウム合金,α
−アルミナ焼結体,窒化けい素焼結体,部分安定
化ジルコニア焼結体(セラミツクス試験片はいず
れも理論密度に対して98%以上)を用いてこれら
の材料においてもピン形状の試験片に加工して試
験に供した。これらの試験結果を第1表および第
2表に示す。
であるロツカーアームを製造するのに好適なロツ
カーアームの製造方法に関するものである。 (従来技術) 従来、自動車用エンジンの動弁機構部品である
ロツカーアームとしては、例えば、第1図に示す
ような構造のものがある。図に示すロツカーアー
ム1は、ロツカーアーム本体2のカムとの当り面
部にパツド3を設けたものであり、カムとの当り
面部においてより優れた耐摩耗性が要求されるた
め、別部材より形成したパツド3を用いたもので
ある。このようなロツカーアーム1を製造するに
際しては、硬質金属を用いて焼結,鋳造等によつ
て第2図に示すようなロツカーアームパツド3を
作製した後、前記パツド3を第3図に示すように
鋳型4の所定位置に配設し、ダイカスト法を用い
て鋳型4の湯道5よりアルミニウム合金溶湯を加
圧供給して前記パツド3を鋳包むことによつてロ
ツカーアーム1を形成するようにしていた。 しかしながら、このような従来の場合にあつて
は、ロツカーアーム1を使用している間において
パツド3との鋳包み界面で剥離が生じやすいた
め、その対策として、第2図に示すようにパツド
3の鋳包み部分に逆テーパ部3aを設けるように
していたが、このような逆テーパ部3aを設けて
もなおゆるみが生じやすく、振動・摩耗が増加す
るとともに、高価なパツド3に逆テーパ部3aを
設けることから材料使用量が多くなり、コストア
ツプの要因ともなるという問題点があつた。 一方、近年においては繊維強化金属の開発が進
み、耐摩耗部材への適用が進んでいる(例えば、
特開昭55−24763号,特公昭58−93948号)。この
繊維強化金属の製造方法としては例えば第4図に
示す製造方法がある。この方法は、吸引容器6の
底部に通水性フイルター7を設置したものを使用
し、まず、有機・無機バインダーを含む短繊維分
散スラリー8を作製した後、このスラリー8を吸
引容器6内に入れ、真空吸引法により前記スラリ
ー8を吸引して液体のみをフイルター7に通過さ
せ、このフイルター7上で繊維成形体9を作製す
るものである。そして、さらに前記繊維成形体9
を乾燥した後所定寸法に加工し、有機バインダー
の除去を目的として熱処理を行い、その後第3図
に示したように前記繊維成形体9の整形物を鋳型
4に配設し、溶湯鍛造等の高圧凝固法を用いてア
ルミニウム合金溶湯を供給することにより複合材
料を製造する方法があつた。 しかしながら、このような従来の方法において
は、繊維成形体9を製作するに際して真空成形法
を用いているため、真空成形の際の吸引力の点か
ら体積率が10%以上の繊維成形体を得ることが因
難であつた。また、体積率を高めるためにプレス
成形法を用いることもあるが、この場合には繊維
の切断およびスプリングバツク等の問題があり、
成形が困難であつた。このような繊維体積率の低
い繊維強化金属を使用したときでも耐摩耗性は一
応向上するが、摩耗条件のきびしい部品について
は適合しえない。例えば、ロツカーアームパツド
とカムシヤフトの摩耗に関しては、その面圧が現
状の材質でヘルツの面圧式から計算すると最大約
60Kgf/cm2となり、周速もエンジンの回転数によ
つて異なるが0〜75m/sec(5000RPMの場合)
の範囲の周速で、面圧,周速とも連続的に変化す
る複雑な厳しい摩耗条件となる。 そのため、上記したような厳しい摩耗条件下で
使用される耐摩耗部材としては、従来の短繊維強
化金属等の複合部材では適合できず、新しい耐摩
耗特性をもつ複合部材が要求されることとなる。
また、従来の繊維成形体を用いた高圧鋳造法にお
いては、繊維成形体の圧縮強度が不足し、高圧鋳
造時に合金溶湯の浸透抵抗によつて繊維成形体の
変形,クラツクが発生し、所定の繊維体積率およ
び繊維の均一分散が得られないという問題点があ
つた。 (発明の目的) この発明は、上記したような従来の種々の問題
点に着目して成されたもので、カムとの当り面部
における耐摩耗性に優れており、特に厳しい摩耗
条件下での使用にも十分に耐えることが可能であ
つて、カムとの当り面部における変形や割れなど
のおそれが著しく小さいロツカーアームを提供す
ることを目的としている。 (発明の構成) この発明は、ロツカーアーム形状のキヤビテイ
を有する鋳型をそなえた溶湯鍛造装置を用い、前
記キヤビテイのうちロツカーアームのカムとの当
り面部に相当する位置に、平均粒径20μm以下の
粒子を主体としかつ30〜60%の体積率を有する多
孔質セラミツクス焼結体よりなるロツカーアーム
パツドを配設したのち、前記鋳型のキヤビテイ内
に軽合金溶湯を溶湯鍛造により高圧鋳造すること
によつて前記多孔質セラミツク焼結体よりなるロ
ツカーアームパツドの間隙に前記軽合金溶湯を浸
透凝固させて、軽合金の溶湯鍛造により形成した
ロツカーアーム本体のカムとの当り面部に、前記
軽合金がロツカーアーム本体部分との間で連続し
て浸透した多孔質セラミツク焼結体よりなるロツ
カーアームパツドを一体化したロツカーアームを
得る構成としたことを特徴としている。 次に、この発明を詳細に説明する。 まず、この発明についてロツカーアームパツド
として用いる多孔質セラミツク焼結体は、そのセ
ラミツクス材料として、窒化けい素,炭化けい素
等の非酸化物系のものや、ジルコニア,アルミナ
等の酸化物系のものがあり、仕様等に応じて例え
ば硬質でかつ安価な材料としてアルミナが優れて
いる。また、アルミナの中では、特に硬質である
α−アルミナが良い。また、原料粉末の特性とし
て、粒形状は表面積を小さくし、アルミニウム合
金等の軽合金溶湯とのぬれ特性を向上させ、焼結
体内で均一な接触結合点をもたせるため、球形に
近いものが良い。そして、アルミナ等のセラミツ
クスの粒径は耐摩耗性の観点から微細なほど良
い。しかし、セラミツクスの平均粒径が小さくな
ると、それだけセラミツクスの表面積が増大し、
鋳造時に軽合金溶湯の焼結体に対しての浸透抵抗
が増加し、軽合金溶湯が焼結体中に浸透しにくく
なり、セラミツクスと軽合金との界面での接合強
度が弱くなる傾向にあるが、これは鋳造の際にお
ける合金溶湯に対する加圧力の増大や、焼結体の
予熱温度および軽合金溶湯の予熱温度を高くする
ことで対応できる。 一方、セラミツクス粒径の上限は、耐摩耗特性
や機械加工などで決定されるが、粒径が大きくな
ると焼結性が悪化し、粒子間の結合状態が悪くな
り、摩耗時に粒子が脱落し易くかじり摩耗が発生
し易い。また、粒径が大きくなると機械加工時に
バイト歯先またはグラインダーの加工シヨツクに
よりクラツクが発生し易く、さらにセラミツクス
粒子と軽合金基地との間で段差が発生し、パツド
等の擢動面に必要な表面あらさが十分良好なもの
にできない。そこで、一般的にはセラミツクスの
平均粒子径は直径20μm以下が望ましく、5μm以
下であることがさらに望ましいことが種々の実験
からわかつた。そして、多孔質セラミツク焼結体
よりなるロツカーアームパツドを製造する際に、
前記セラミツクスの粒子含有率を調整するため
に、セラミツクス短繊維あるいはウイスカー等の
繊維状セラミツクスを適量加えることも必要に応
じて好ましいことがわかつた。 次に、多孔質セラミツク焼結体よりなるロツカ
ーアームパツドを製造する方法の実態態様につい
て説明する。 アルミナ等の粒子を主体とする多孔質セラミツ
ク焼結体よりなるロツカーアームパツドの製造方
法としてはいくつかのものがあり、例えば、ドク
ターブレード法,射出成形法,プレス成形法等が
ある。 そのうちの一例をあげると、有機バインダとし
てスターチを1重量%,コロイダルシリカを0.5
重量%、残りをアルミナセラミツクスとして、こ
れらをスラリー状水溶液として撹拌したものを、
フイルタを通して吸引成形することによつて成形
体を製造する。このとき、粒子体積率の調整は、
成形体を加圧圧縮して任意の体積率にすることに
より行うことができる。この後、例えば120℃程
度で十分に乾燥させた後、例えば1500℃,大気中
で焼成焼結して焼結体を得る。ここで粒子体積率
は、ロツカーアームパツドのような耐摩耗性が要
求される部分での高耐摩耗性を確保するために、
例えば、α−アルミナ焼結体の場合には、平均粒
子径が20μm以下の中で、さらに粒子体積率が30
%〜60%の範囲とするのが良いことが種々の実験
から明らかになつた。この場合、粒子体積率が30
%よりも小さいと上記ロツカーアームパツドの場
合に相手材であるカムシヤフトのカム部(現在は
チル鋳鉄)により前記パツド部の摩耗がはげしく
なり、60%よりも大きくなると相手材への攻撃性
が高くなり、カムシヤフトのカム部の摩耗が著し
くなるので好ましくない。さらに、粒子体積率が
60%よりも大きくなると、鋳造時において軽合金
溶湯の浸透抵抗が大きくなると共に、その後のT
−6処理時の溶体化処理(500℃→水冷)によつ
てα−アルミナ結合部にクラツクが多数発生する
ようになるので好ましくない。 他方、多孔質セラミツク焼結体よりなるロツカ
ーアームパツドの他の製造例としては前述したよ
うにドクターブレード法がある。この場合には、
有機バインダ等を添加したセラミツクス粉末をス
ラリー状水溶液として撹拌したものを用い、ドク
ターブレード法によるグリーンシート製造装置に
前記セラミツクススラリーを供給し、ドクターブ
レードのすきまより前記スラリーを連続的に流出
させて、溶剤を蒸発させることにより固化させて
セラミツクスグリーンシートを得る。次に前記グ
リーンシートを鋳型にセツトできる大きさでかつ
焼結時の収縮を考慮した寸法に加工した後、炉中
で徐々に昇温し、例えば1500℃で焼結する。この
ようにして得る多孔質セラミツクス焼結体の体積
率は要求される耐摩耗性の条件等により異なる
が、例えばα−アルミナ焼結体であつてこれをロ
ツカーアームパツドに適用する場合には、高耐摩
耗性を確保するために耐摩耗の条件より20〜60体
積%の範囲とするのが良いことが種々の実験から
明らかとなつた。すなわち、体積率が20%よりも
小さいと相手材であるカムシヤフトのカム部(現
行はチル鋳鉄である)によりパツド部の摩耗がは
げしくなり、60%よりも大きいと逆にカムシヤフ
トのカム部の摩耗が著しくなるので好ましくな
い。また60%よりも大きくなるとその後のT−6
処理時にα−アルミナ焼結体の結合部にクラツク
が多数発生するおそれがあるので好ましくない。 次に、上述のようにして焼結した多孔質セラミ
ツクス焼結体よりなるロツカーアームパツドを第
5図に示す溶湯鍛造装置の鋳型11内に設置す
る。ここで、第5図に示す溶湯鍛造装置は、鋳型
11が上金型12と下金型13とより構成され、
両金型12,13によつてキヤビテイ14および
湯道15が形成されると共に、下金型13にはプ
ランジヤ16を備えたものである。そこで、製造
しようとするロツカーアーム1の耐摩耗性が要求
されるカムとの当り面部に相当する前記キヤビテ
イ14内に前記セラミツクス焼結体よりなるロツ
カーアームパツド17を配置し、次いで、スリー
ブ内にアルミニウム等の軽合金溶湯を供給したの
ち図示しない加圧装置によつて、プランジヤ16
を作動させ、軽合金溶湯を湯道15を通して鋳型
キヤビテイ14内に充填し、凝固終了まで溶湯加
圧力を保持させて、セラミツクス焼結体よりなる
ロツカーアームパツド17の間隙に軽合金溶湯を
浸透凝固させ、その後上金型12と下金型13と
を離すことにより、カムとの当り面部の耐摩耗性
を著しく高めたロツカーアームを取り出す。 なお、溶湯鍛造による鋳造条件としては、溶湯
温度を750〜800℃、プランジヤ加圧力を500〜
1200Kgf/cm2、多孔質セラミツクス焼結体よりな
るロツカーアームパツド17の予熱温度を200〜
300℃とすることが、多孔質セラミツクス焼結体
よりなるロツカーアームパツドの間隙に軽合金溶
湯を完全に浸透させるために好ましい。 このようにすることによつて、次に示すような
優れた特徴を有するロツカーアームが得られる。 多孔質セラミツク焼結体よりなるロツカーア
ームパツドを用いることによつて、従来の短繊
維成形体を用いた場合に比べ、鋳造時にはすで
に粒子間で焼結しているため圧縮強度が高く、
合金溶湯の浸透抵抗による前記焼結体の圧縮破
壊,クラツク発生がなくなること。 第2図に示したセラミツクス製のパツド材と
比べて、空孔率の高い多孔質焼結体を用いるた
め熱衝撃に強く、軽合金溶湯の鋳造時にパツド
の割れがないこと。 空孔率の高い多孔質焼結体も用いることがで
きるため、その場合には軽合金基地からセラミ
ツクス焼結体の内部に浸透した軽合金までが連
続的に存在し、界面が存在しないため、複合化
した焼結体部分のはがれや剥離が生じないこ
と。 第4図に示した真空成形法による短繊維成形
体を用いた場合に比べ、セラミツクス体積率を
あげることが可能となり、厳しい耐摩耗性が要
求されるロツカーアームへの適用が可能となる
こと。 セラミツクス粒子間で焼結によつて結合して
いるため、使用時にセラミツクス粒子の欠落が
なく、耐摩耗性が著しく向上すること。 第2図に示したパツド3を用いる場合に比
べ、鋳包み用の逆テーパ部3aを必要とせず、
かつ半製品であるセラミツクス焼結体を用いる
ことで複雑な工程を必要とせず、安価に製造で
きること。 ロツカーアームパツド部に関して言えば、粒
子分散複合材料部分とその他の部分を同時に高
圧鋳造することによつて、その他の部分の巣,
ピンホール等の鋳造欠陥が減少し、ダイカスト
法に比べ熱処理が可能となるため強度が向上
し、一層の軽量化が図れらること。 ロツカーアーム本体部に関して言えば、溶湯
鍛造によつて形成されているために組織が緻密
で鋳造欠陥がなく、機械的性質に優れたものに
できること。 ロツカーアームの全体に関して言えば、従来
の形状および材質で高圧鋳造すると、パツド部
の周囲に鋳バリが発生し、このバリ取り作業に
大幅な工数を要するが、この発明によるとバリ
部分もロツカーアーム本体部分と連続的につな
がるため、パツド部の周囲のバリ取り作業が不
要になること。 等である。 (実施例 1) ここではα−アルミナ(Al2O3)粉末を使用
し、平均粒子径0.08,1,5,10,20,50,
100μmのものを各々用意し、粒子体積率が15,
20,40,60,70%となるように各々調合して、前
述のドクターブレード法により厚さ3mmのアルミ
ナグリーンシートをそれぞれ作製した。次に、各
グリーンシートを鋳型内に設置できる大きさに切
断したのちそれぞれ1500℃の炉内で大気中焼成し
てα−アルミナ焼結体よりなるロツカーアームパ
ツドを製造した。次いで、各焼結体よりなるロツ
カーアームパツドを300℃に予熱して、それぞれ
個別に第5図に示す溶湯鍛造鋳型11内に配設し
たのち、鋳造用アルミニウム合金(AC4B)の溶
湯を注入し、プランジヤ16を押出すことにより
700Kgf/cm2の加圧力で凝固完了まで保持した。 次に、このようにして得たロツカーアームに対
してT6処理を施した後、5×5×10mmのピン形
状に加工し、この際、端面に前記焼結体が位置す
るように加工して試験片としたのち、各試験片を
用いて摩耗試験を行つた。以下に摩耗試験方法に
ついて述べる。 まず、試験に用いた装置の構成を説明する。第
6図において、21は上記試験片22を保持する
ための回転可能なホルダ、23は相手材となるデ
イスク24を保持するためのホルダ、25は潤滑
油供給路、26はロードセルである。また、試験
片22は第7図に示すようにW=5×5mm,L=
10mmに加工してあるが、ロツカーアームパツド材
に相当するものとして前記複合化させた焼結体の
端面をR=7mmとした。 そこで、試験に際しては、一方のホルダ21に
ピン形状の試験片22を固定すると共に、他方の
ホルダ23には相手材としてのデイスク24を固
定する。そして、この評価においては、前記デイ
スク24の材質として、カムシヤフトのカム部に
おいて通常使用される材質の1つであるチル鋳鉄
を用いた。次に、ホルダ21を図示しないモータ
で回転させると同時にホルダ23を矢印で示す右
方向に押しつける。その際、潤滑油供給路25か
らモータオイル(油温150℃)を約300〜400c.c./
分の割合でホルダ23およびデイスク24の中心
部分に供給し、この中心部分から外方に向けて試
験片22の方に吹きつけ供給する。 このような耐摩耗性の評価において、通常の場
合でのカムシヤフトとロツカーアームとの間の摩
耗は、エンジンの低速運転時においてとくにはげ
しいため、エンジン回転数:1000回転に相当する
すべり速度1.0m/secとし、面圧を150Kgfとし
た。そして、摩耗量の測定は、ピン形状の試験片
22では摩耗幅、デイスク24では摩耗量とし
た。このとき、各試験片22とも10分間の試験を
行つた。 また、参考例として、同時に現行のパツド材料
(鉄系焼結体:Fe−16%Cr−4%Mo−2.2%C;
商品名MX−300)およびアルミニウム合金,α
−アルミナ焼結体,窒化けい素焼結体,部分安定
化ジルコニア焼結体(セラミツクス試験片はいず
れも理論密度に対して98%以上)を用いてこれら
の材料においてもピン形状の試験片に加工して試
験に供した。これらの試験結果を第1表および第
2表に示す。
【表】
【表】
【表】
第1表および第2表に示す結果から、α−アル
ミナを用いた多孔質セラミツクス焼結体をロツカ
ーアームパツド部に複合化させた場合のα−アル
ミナの体積率および粒径の好ましい範囲が明らか
となつた。まず、α−アルミナの体積率について
は、30〜60%の範囲とするのが好ましく、30%よ
りも低いと粒子間の焼結結合強度が弱くなつて試
験中に粒子が脱落するため試験片側の摩耗が大き
くなる。また、60%を越えると第2表に示す99%
以上のα−アルミナ焼結体の比較例でも明らかな
ように、デイスク側の摩耗が著しくなることがわ
かる。 一方、粒子径から見れば、粒径が小さくなつて
も体積率が大きくなると、高圧鋳造時に表面積が
大きくなることから溶湯浸透抵抗が増大し、溶湯
がアルミナ粒子中に浸透せず、粒子が脱落してそ
の粒子が研摩材となり、デイスク側の摩耗量も大
きくなる。また、粒子径が40μm以上の場合には
前述のごとく加工時に段差が合金基地との間に発
生し、粒子内にクラツク等が発生しやすく、それ
が脱落の原因となつて、同様に摩耗量を増大させ
る。そして、第1表に示す結果から、粒子径のよ
り好ましい範囲は10μm以下である。 (実施例 2) 実施例1の結果をさらに確認するために、エン
ジン実機耐久評価を行つた。すなわち、実施例1
で作製したα−アルミナ焼結体(粒径10μm,体
積率40%)を所定の寸法に加工した後、300℃に
予熱して第5図に示した溶湯鍛造装置の鋳型11
内の所定位置すなわちロツカーアームのパツド位
置に配設し、750℃に保持したアルミニウム合金
(AC4B)をスリーブ内に供給し、800Kgf/cm2の
加圧力でプランジヤ16を上昇させて鋳型11内
にアルミニウム合金溶湯を充填させ、凝固するま
で前記アルミニウム合金溶湯に前記と同じ圧力を
加え、その後鋳型11よりアルミニウム合金製の
複合ロツカーアームを取り出した。 次に比較例としてロツカーアームパツド部の一
般的な材料である鉄系焼結体(Fe−16%Cr−4
%Mo−2.2%C;商品名MX−300)および98.0%
の体積率を示すα−アルミナ焼結体を第2図に示
す形状に加工した後、上述の鋳造方法によつてロ
ツカーアームを作製した。 続いて、これらのロツカーアームの重量測定し
たところ、本発明のロツカーアームは比較例のロ
ツカーアームより5g軽量化されていた。 次に、エンジンオイル(10W−30)を用いて実
車アイドル耐久(エンジン回転数:600rpm,
1000Hr)試験を行つた。耐摩耗性の評価は、ロ
ツカーアームパツド部については摩耗重量、カム
シヤフトカム部については、カムノーズ部摩耗量
(μm)とした。この結果を第3表に示す。なお、
相手材としてのカムノーズ部材質は現用のチル鋳
鉄とした。
ミナを用いた多孔質セラミツクス焼結体をロツカ
ーアームパツド部に複合化させた場合のα−アル
ミナの体積率および粒径の好ましい範囲が明らか
となつた。まず、α−アルミナの体積率について
は、30〜60%の範囲とするのが好ましく、30%よ
りも低いと粒子間の焼結結合強度が弱くなつて試
験中に粒子が脱落するため試験片側の摩耗が大き
くなる。また、60%を越えると第2表に示す99%
以上のα−アルミナ焼結体の比較例でも明らかな
ように、デイスク側の摩耗が著しくなることがわ
かる。 一方、粒子径から見れば、粒径が小さくなつて
も体積率が大きくなると、高圧鋳造時に表面積が
大きくなることから溶湯浸透抵抗が増大し、溶湯
がアルミナ粒子中に浸透せず、粒子が脱落してそ
の粒子が研摩材となり、デイスク側の摩耗量も大
きくなる。また、粒子径が40μm以上の場合には
前述のごとく加工時に段差が合金基地との間に発
生し、粒子内にクラツク等が発生しやすく、それ
が脱落の原因となつて、同様に摩耗量を増大させ
る。そして、第1表に示す結果から、粒子径のよ
り好ましい範囲は10μm以下である。 (実施例 2) 実施例1の結果をさらに確認するために、エン
ジン実機耐久評価を行つた。すなわち、実施例1
で作製したα−アルミナ焼結体(粒径10μm,体
積率40%)を所定の寸法に加工した後、300℃に
予熱して第5図に示した溶湯鍛造装置の鋳型11
内の所定位置すなわちロツカーアームのパツド位
置に配設し、750℃に保持したアルミニウム合金
(AC4B)をスリーブ内に供給し、800Kgf/cm2の
加圧力でプランジヤ16を上昇させて鋳型11内
にアルミニウム合金溶湯を充填させ、凝固するま
で前記アルミニウム合金溶湯に前記と同じ圧力を
加え、その後鋳型11よりアルミニウム合金製の
複合ロツカーアームを取り出した。 次に比較例としてロツカーアームパツド部の一
般的な材料である鉄系焼結体(Fe−16%Cr−4
%Mo−2.2%C;商品名MX−300)および98.0%
の体積率を示すα−アルミナ焼結体を第2図に示
す形状に加工した後、上述の鋳造方法によつてロ
ツカーアームを作製した。 続いて、これらのロツカーアームの重量測定し
たところ、本発明のロツカーアームは比較例のロ
ツカーアームより5g軽量化されていた。 次に、エンジンオイル(10W−30)を用いて実
車アイドル耐久(エンジン回転数:600rpm,
1000Hr)試験を行つた。耐摩耗性の評価は、ロ
ツカーアームパツド部については摩耗重量、カム
シヤフトカム部については、カムノーズ部摩耗量
(μm)とした。この結果を第3表に示す。なお、
相手材としてのカムノーズ部材質は現用のチル鋳
鉄とした。
【表】
第3表に示す結果から明らかなように、本発明
焼結体を用いたものは実機テストにおいても現行
材と同等であるかそれ以上の良好な耐摩耗性を示
し、その上複合界面でのはくり防止,軽量化,低
価格化を実現することができた。 (発明の効果) 以上説明したきたように、この発明によれば、
ロツカーアーム形状のキヤビテイを有する鋳型を
そなえた溶湯鍛造装置を用い、前記キヤビテイの
うちロツカーアームのカムとの当り面部に相当す
る位置に、平均粒径20μm以下の粒子を主体とし
かつ30〜60%の体積率を有する多孔質セラミツク
ス焼結体よりなるロツカーアームパツドを配設し
たのち、前記鋳型のキヤビテイ内に軽合金溶湯を
溶湯鍛造により高圧鋳造することによつて前記多
孔質セラミツクス焼結体よりなるロツカーアーム
パツドの間隙に前記軽合金溶湯を浸透凝固させ
て、軽合金の溶湯鍛造により形成したロツカーア
ーム本体のカムとの当たり面部に、前記軽合金が
ロツカーアーム本体部分との間で連続して浸透し
た多孔質セラミツク焼結体よりなるロツカーアー
ムパツドを一体化したロツカーアームを得る構成
としたから、多孔質セラミツクス焼結体よりなる
ロツカーアームパツドの間隙に軽合金溶湯を十分
に浸透凝固させたロツカーアームを得ることが可
能であり、複合化させたロツカーアームパツドの
部分とロツカーアーム本体との間での界面が明瞭
にあらわれずほぼ連続したものとなるため、従来
のようにロツカーアームパツドの部分の界面でき
れつやはくりを生じるようなことは全くなく、特
に厳しい摩耗条件下での使用にも十分に耐えるこ
とが可能であると共に、ロツカーアーム本体を溶
湯鍛造により成形しているため組織が緻密で鋳造
欠陥がなく機械的性質に優れたものとすることが
でき、しかもロツカーアーム本体とロツカーアー
ムパツドとの間が連続して形成されるためパツド
部の周囲でのバリ取り作業も不要となるロツカー
アームを製造することが可能であり、局部的に高
い耐摩耗性が要求されるロツカーアームを得るこ
とができるという著大なる効果をもたらすもので
ある。
焼結体を用いたものは実機テストにおいても現行
材と同等であるかそれ以上の良好な耐摩耗性を示
し、その上複合界面でのはくり防止,軽量化,低
価格化を実現することができた。 (発明の効果) 以上説明したきたように、この発明によれば、
ロツカーアーム形状のキヤビテイを有する鋳型を
そなえた溶湯鍛造装置を用い、前記キヤビテイの
うちロツカーアームのカムとの当り面部に相当す
る位置に、平均粒径20μm以下の粒子を主体とし
かつ30〜60%の体積率を有する多孔質セラミツク
ス焼結体よりなるロツカーアームパツドを配設し
たのち、前記鋳型のキヤビテイ内に軽合金溶湯を
溶湯鍛造により高圧鋳造することによつて前記多
孔質セラミツクス焼結体よりなるロツカーアーム
パツドの間隙に前記軽合金溶湯を浸透凝固させ
て、軽合金の溶湯鍛造により形成したロツカーア
ーム本体のカムとの当たり面部に、前記軽合金が
ロツカーアーム本体部分との間で連続して浸透し
た多孔質セラミツク焼結体よりなるロツカーアー
ムパツドを一体化したロツカーアームを得る構成
としたから、多孔質セラミツクス焼結体よりなる
ロツカーアームパツドの間隙に軽合金溶湯を十分
に浸透凝固させたロツカーアームを得ることが可
能であり、複合化させたロツカーアームパツドの
部分とロツカーアーム本体との間での界面が明瞭
にあらわれずほぼ連続したものとなるため、従来
のようにロツカーアームパツドの部分の界面でき
れつやはくりを生じるようなことは全くなく、特
に厳しい摩耗条件下での使用にも十分に耐えるこ
とが可能であると共に、ロツカーアーム本体を溶
湯鍛造により成形しているため組織が緻密で鋳造
欠陥がなく機械的性質に優れたものとすることが
でき、しかもロツカーアーム本体とロツカーアー
ムパツドとの間が連続して形成されるためパツド
部の周囲でのバリ取り作業も不要となるロツカー
アームを製造することが可能であり、局部的に高
い耐摩耗性が要求されるロツカーアームを得るこ
とができるという著大なる効果をもたらすもので
ある。
第1図は従来のロツカーアームの説明図、第2
図は第1図のロツカーアームのパツド部の斜視
図、第3図は第1図のロツカーアームを鋳造する
鋳型の部分説明図、第4図は従来における繊維成
形体製造装置の断面説明図、第5図はこの発明に
おいて使用されうる溶湯鍛造装置の縦断面図、第
6図a,bは耐摩耗試験機の断面説明図および側
面説明図、第7図は摩耗試験に使用したピン形状
の試験片の説明図である。 1…ロツカーアーム、11…溶湯鍛造装置の鋳
型、14…キヤビテイ、17…多孔質セラミツク
ス焼結体よりなるロツカーアームパツド。
図は第1図のロツカーアームのパツド部の斜視
図、第3図は第1図のロツカーアームを鋳造する
鋳型の部分説明図、第4図は従来における繊維成
形体製造装置の断面説明図、第5図はこの発明に
おいて使用されうる溶湯鍛造装置の縦断面図、第
6図a,bは耐摩耗試験機の断面説明図および側
面説明図、第7図は摩耗試験に使用したピン形状
の試験片の説明図である。 1…ロツカーアーム、11…溶湯鍛造装置の鋳
型、14…キヤビテイ、17…多孔質セラミツク
ス焼結体よりなるロツカーアームパツド。
Claims (1)
- 1 ロツカーアーム形状のキヤビテイを有する鋳
型をそなえた溶湯鍛造装置を用い、前記キヤビテ
イのうちロツカーアームのカムとの当り面部に相
当する位置に、平均粒径20μm以下の粒子を主体
としかつ30〜60%の体積率を有する多孔質セラミ
ツクス焼結体よりなるロツカーアームパツドを配
設したのち、前記鋳型のキヤビテイ内に軽合金溶
湯を溶湯鍛造により高圧鋳造することによつて前
記多孔質セラミツクス焼結体よりなるロツカーア
ームパツドの間隙に前記軽合金溶湯を浸透凝固さ
せて、軽合金の溶湯鍛造により形成したロツカー
アーム本体のカムとの当たり面部に、前記軽合金
がロツカーアーム本体部分との間で連続して浸透
した多孔質セラミツクス焼結体よりなるロツカー
アームパツドを一体化したロツカーアームを得る
ことを特徴とするロツカーアームの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12399784A JPS613649A (ja) | 1984-06-15 | 1984-06-15 | ロッカーアームの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12399784A JPS613649A (ja) | 1984-06-15 | 1984-06-15 | ロッカーアームの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS613649A JPS613649A (ja) | 1986-01-09 |
| JPH049623B2 true JPH049623B2 (ja) | 1992-02-20 |
Family
ID=14874479
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12399784A Granted JPS613649A (ja) | 1984-06-15 | 1984-06-15 | ロッカーアームの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS613649A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6326252A (ja) * | 1986-07-09 | 1988-02-03 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関用ロツカア−ムのダイカスト鋳造方法 |
| US5775403A (en) * | 1991-04-08 | 1998-07-07 | Aluminum Company Of America | Incorporating partially sintered preforms in metal matrix composites |
| KR20030026624A (ko) * | 2001-09-26 | 2003-04-03 | 현대자동차주식회사 | 반용융 성형법을 이용한 로커암의 제조방법 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5331485B2 (ja) * | 1974-03-23 | 1978-09-02 | ||
| JPS6016301B2 (ja) * | 1978-08-11 | 1985-04-24 | 本田技研工業株式会社 | 摺動部材 |
| DE3005586C2 (de) * | 1980-02-15 | 1985-03-14 | Kernforschungsanlage Jülich GmbH, 5170 Jülich | Für eine Panzerung verwendbare Verbundplatte |
| JPS5913563A (ja) * | 1982-07-15 | 1984-01-24 | Toyota Motor Corp | ロツカア−ムの製造方法 |
-
1984
- 1984-06-15 JP JP12399784A patent/JPS613649A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS613649A (ja) | 1986-01-09 |
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