JPH049862B2 - - Google Patents
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- JPH049862B2 JPH049862B2 JP62106433A JP10643387A JPH049862B2 JP H049862 B2 JPH049862 B2 JP H049862B2 JP 62106433 A JP62106433 A JP 62106433A JP 10643387 A JP10643387 A JP 10643387A JP H049862 B2 JPH049862 B2 JP H049862B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- less
- rolling
- carburization
- mill
- mandrel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
この発明は、配管用、機械構造用、ボイラー用
等の継目無鋼管に使用されるオーステナイト系ス
テンレス鋼、特にマンドレルミルにおける減肉延
伸過程を経て継目無鋼管を製造するのに適したオ
ーステナイト系ステンレス鋼に関するものであ
る。 (従来の技術) 継目無鋼管は一般に、マンドレルミル方式、プ
ラグミル方式等の圧延法、あるいはユージンセジ
ユルネ方式、エアハルトプツシユベンチ方式等の
熱管押出法で製造されるが、比較的小径サイズの
造管には、生産性および寸法精度の点で優れてい
るマンドレルミル方式の圧延法が広く利用されて
いる。 マンドレルミル方式は、たとえば第1図に示よ
うに、素材ビレツト1を回転炉床式加熱炉2にお
いて所定の温度(一般的には1100℃〜1300℃)ま
で加熱した後、マンネスマンピアサ3により穿孔
圧延して中空素管4Aとする。またかような中空
素管4Aは中空素管製造用連続鋳造機5によつて
直接製造してもよい。かかる中空素管4Aは厚肉
かつ短尺であるので、延伸圧延機であるマンドレ
ルミル6により減肉延伸される。マンドレルミル
6は、中空素管4Aに、表面に熱間圧延用潤滑剤
を塗布したマンドレルバー7を挿入した状態で延
伸圧延する圧延機であり、通常6〜8基のロール
スタンドから構成されていて、各ロールスタンド
は一対の孔型ロール8を具え、隣接するロールス
タンド間ではこの孔型ロール8の回転軸を圧延軸
に垂直な面内で相互に90度づつずらして配置して
いる。マンドレルミル6での素間温度は、圧延機
入側では1050℃〜1200℃、圧延機出側では800℃
〜1000℃となるのが一般的である。中空素管4A
はマンドレルミル6で元の長さの2〜4倍の長さ
に延伸され、仕上圧延用素管4Bとなる。この仕
上圧延用素管4Bは、必要に応じて再加熱炉9に
よつて所定の温度(一般的には850〜1000℃)に
再加熱された後、仕上圧延機であるたとえばスト
レツチレデユサー10によつて仕上圧延される。
ストレツチレデユサー10によつて素管の外径は
最大で75%も絞られ、素材ビレツトの長さの40倍
以上にも延伸され、さらにその外表面はストレツ
チレデユサー10の最終側の数スタンドの真円孔
型ロールによつて定形されるための比較的優れた
外径寸法精度の仕上り管11が得られる。 ところでマンドレルミルを用いた延伸工程にお
いて、マンドレルバー表面に潤滑剤を塗布しない
で、あるいは潤滑性能の悪い潤滑剤を塗布して圧
延すると、圧延負荷が大きくなり、ロールやマン
ドレルバーの損耗、焼付等が大きくなるばかりで
なく、場合によつてはロールフランジ部への材料
の噛み出し等により圧延不能となる。したがつ
て、マンドレルバー表面には、熱間での潤滑性能
に優れた熱間圧延用潤滑剤を塗布する必要がある
が、かような潤滑剤としては、安価なこともあつ
て例えば特公昭59−37317号公報に示されるよう
な黒鉛を主成分とする水溶性潤滑剤が最もよく使
用されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながらSUS 304やSUS 316等に代表さ
れるオーステナイト系ステンレス鋼を、このよう
な黒鉛系の潤滑剤を塗布したマンドレルバーを挿
入してマンドレルミル圧延を実施すると、圧延時
に素管内面側に浸炭が起り、圧延された継目無鋼
管内表面の耐粒界腐食性能が劣化するという問題
があつた。 (発明が解決しよとする問題点) この発明は、上述の事情に鑑みて開発されもの
で、黒鉛系の潤滑剤を塗布したマンドレルバーを
挿入してマンドレルミル圧延を実施したとして
も、素管内面に浸炭を起さず、従つて圧延された
継目無鋼管内表面の耐粒界腐食性能が劣化するこ
となどないオーステナイト系ステンレス鋼を提案
することを目的とする。 (問題点を解決するための手段) さて本発明者らは、上記の問題を解決すべく、
オーステナイト系ステンレス鋼における浸炭機構
について調査研究を重ねた結果、オーステナイト
系ステンレス鋼中にSbやSnを添加すると、これ
らの元素が鋼表面におけるC原子の附加を阻止
し、浸炭を効果的に抑制することの知見を得た。 そこでこの点につきさらに研究を重ねたとこ
ろ、SbおよびSnのうち少なくともいずれか一種
を0.0010〜0.0097wt%含有させることにより、黒
鉛系の潤滑剤を塗布したマンドレルバーを挿入し
てマンドレルミル圧延を実施したとしても素管内
面に浸炭を起さず、圧延された継目無鋼管内表面
の耐粒界腐食性能は劣化しないことを見出し、こ
の発明を完成されるに至つたのである。 すなわちこの発明は、C:0.15wt%(以下単に
%で示す)以下、Si:1.5%以下、Mn:2.0%以
下、Cr:16.0〜26.0%およびN:6.0〜22.0%を含
み、さらにSbおよびSnのうちから選んだいずれ
か一種または二種合計:0.0010〜0.0097%を含有
し、ときにはさらにMo:2.0〜3.0%、またはさ
らにはTi:4×(C%)〜0.6%および/または
Nb:8×(C%)〜1.2%を含有し、残部は実質
的にFeの組成になることから成る、継目無鋼管
用オースナイト系ステンレス鋼である。 以下この発明を具体的に説明する。 この発明は、SUS 304系をはじめとしてSUS
310系、同316系、同321系および同347系などすべ
てのオーステナイト系ステンレス鋼に適用できる
ものである。 まずこの発明において成分組成を上記の範囲に
限定した理由について説明する。 C:0.15%以下 Cは、オーステナイト相生成元素であるとと
もに、強度を高めるために必要な元素である
が、0.15%を超えると加工性が悪くなりまた固
溶化熱処理で固溶しにくくなり、耐食性を害す
るため、Cは0.15%以下とする。 Si:1.5%以下 Siは、脱酸元素として製鋼作業上1%程度は
必要とされるが、1.5%を超えると、熱間加工
性を劣化させるので、Siは1.5%以下とする。 Mn:2.0%以下 Mnは、脱酸、脱硫剤として作用するととも
にオーステナイト相生成元素でもある。しかし
2%を超えて添加すると耐食性が劣化するの
で、Mnは2.0%以下とする。 Cr:16.0〜26.0% Crは、ステンレス鋼の耐食性を維持する基
本元素である。しかし、16%未満では十分な効
果が生じないため下限を16.0%とする。耐食性
の面からは多い方が好ましいが、26%を超える
と熱間加工性を劣化させ、かつ材料も高価とな
るため、上限を26.0%とする。 Ni:6.0〜22.0% Niは、オースナイト系ステンレス鋼の基本
元素であり、この発明鋼において安定なオース
ナイト相を得るためには少なくとも6%以上は
必要であるため、下限を6.0%とする。しかし、
22%を超えると熱間加工性を劣化させ、かつ材
料も高価となるため、上限を22.0%とする。 Sbおよび/またはSn:0.0010〜0.0097% SbおよびSnは、この発明においてとくに重
要な成分であり、かかる元素の添加によつて耐
浸炭性能を効果的に向上させることができる。 しかしながら含有量が0.0010%に満たないと
耐浸炭性能の向上効果に乏しく、一方0.0097%
を超えて多量に添加しても上記の効果は飽和に
達するだけでなく、かえつて熱間加工性の劣化
は招くので、Sb及びSnの含有量は単独使用又
は併用いずれの場合においても0.0010〜0.0097
%の範囲に限定した。 Mo:2.0〜3.0% Moは、耐食性を向上させるために有効であ
り、必要に応じて添加する。 しかし、2%未満では耐食性向上に十分では
ないため、下限を2.0%とする。一方3%を超
えると、熱間加工性が劣化し、かつ材料も高価
となるため、上限を3.0%とする。 Ti:4×(C%)〜0.6%、Nb:8×(C%)〜
1.2% Ti,Nbはいずれも、耐食性、特に耐粒界腐
食性の改善に有効であり、必要に応じて添加す
る。この耐食性改善の効果は、これらの元素が
Cと結合し、Crの耐食性改善の効果を減ずる
Cr炭化物の生成を抑制することによるもので
ある。したがつて、Ti、Nbの添加量は鋼中C
の安定化に必要な量だけあればよく、Tiは4
×(C%)以上、Nbは8×(C%)以上あれば
よい。しかし過剰の添加は熱間加工性を劣化さ
せ、高温での脆化をもたらすので、Tiは0.6%
以下、Nbは1.2%以下とする。 なお上記の成分の他、鋼中には不純物が製鋼過
程で不可避に混入してくるが、かような不純物の
うちとくにPおよびSは熱間加工性を著しく劣化
させるのでその混入は極力低減することが好まし
い。しかしながらこれらの不純物についても、
P:0.04%以下、S:0.03%以下で許容できる。 (作用) この発明に従いオーステナイト系ステンレス鋼
にSbおよび/またはSnを少量添加することによ
つて耐浸炭性能が著しく向上するのは、次の理由
によるものと考えられる。 すなわち、鋼中においてSb、Snは粒界や表面
に偏析し、さらにガス分子の化学吸着を阻止す
る。したがつて鋼の表面におけるC原子の附加が
抑制され、浸炭を防止するものと考えられる。 (実施例) 容量5トンの真空溶解炉を用いて表1に示す
種々の成分組成になる合金溶湯を溶製したのち、
鋼塊を作り、得られた鋼塊から直径110mm、長
さ:1300mmのビレツトをそれぞれ作成した。 各ビレツトを回転炉床式加熱炉にて1240℃に加
熱したのち、マンネスマンピアサーにて外径:
110mm、肉厚:11.25mm、長さ:3200mmの中空素管
に穿孔圧延し、ついで表面に黒鉛:28%、有機バ
インダー:10.4%、水:61.6%の組成になる潤滑
剤を塗布したマンドレルバーを挿入し、マンドレ
ルミルにて外径:90mm、肉厚:3.75mm、長さ:
11700mmの仕上げ圧延素管とした。 その後960℃に再加熱後、ストレツチレデユー
サにて外径:60.5mm、肉厚:4.0mm、長さ:16300
mmの仕上り管とした。 ついで1080℃にて10分間保持後水冷する溶体化
処理を施したのち、さらに650℃に2時間保持後
空冷する鋭敏化熱処理を行つた。 かくして得られた各鋼管の耐浸炭性について調
べた結果を表1に併記する。 なお耐浸炭性は、JIS G 0571に定められる管
断面の10%しゆう酸電界エツチング試験を行い、
その結果、内表面側で肉厚中央部と比較して浸炭
に起因して粒界腐食された深さを浸炭深さとして
評価した。
等の継目無鋼管に使用されるオーステナイト系ス
テンレス鋼、特にマンドレルミルにおける減肉延
伸過程を経て継目無鋼管を製造するのに適したオ
ーステナイト系ステンレス鋼に関するものであ
る。 (従来の技術) 継目無鋼管は一般に、マンドレルミル方式、プ
ラグミル方式等の圧延法、あるいはユージンセジ
ユルネ方式、エアハルトプツシユベンチ方式等の
熱管押出法で製造されるが、比較的小径サイズの
造管には、生産性および寸法精度の点で優れてい
るマンドレルミル方式の圧延法が広く利用されて
いる。 マンドレルミル方式は、たとえば第1図に示よ
うに、素材ビレツト1を回転炉床式加熱炉2にお
いて所定の温度(一般的には1100℃〜1300℃)ま
で加熱した後、マンネスマンピアサ3により穿孔
圧延して中空素管4Aとする。またかような中空
素管4Aは中空素管製造用連続鋳造機5によつて
直接製造してもよい。かかる中空素管4Aは厚肉
かつ短尺であるので、延伸圧延機であるマンドレ
ルミル6により減肉延伸される。マンドレルミル
6は、中空素管4Aに、表面に熱間圧延用潤滑剤
を塗布したマンドレルバー7を挿入した状態で延
伸圧延する圧延機であり、通常6〜8基のロール
スタンドから構成されていて、各ロールスタンド
は一対の孔型ロール8を具え、隣接するロールス
タンド間ではこの孔型ロール8の回転軸を圧延軸
に垂直な面内で相互に90度づつずらして配置して
いる。マンドレルミル6での素間温度は、圧延機
入側では1050℃〜1200℃、圧延機出側では800℃
〜1000℃となるのが一般的である。中空素管4A
はマンドレルミル6で元の長さの2〜4倍の長さ
に延伸され、仕上圧延用素管4Bとなる。この仕
上圧延用素管4Bは、必要に応じて再加熱炉9に
よつて所定の温度(一般的には850〜1000℃)に
再加熱された後、仕上圧延機であるたとえばスト
レツチレデユサー10によつて仕上圧延される。
ストレツチレデユサー10によつて素管の外径は
最大で75%も絞られ、素材ビレツトの長さの40倍
以上にも延伸され、さらにその外表面はストレツ
チレデユサー10の最終側の数スタンドの真円孔
型ロールによつて定形されるための比較的優れた
外径寸法精度の仕上り管11が得られる。 ところでマンドレルミルを用いた延伸工程にお
いて、マンドレルバー表面に潤滑剤を塗布しない
で、あるいは潤滑性能の悪い潤滑剤を塗布して圧
延すると、圧延負荷が大きくなり、ロールやマン
ドレルバーの損耗、焼付等が大きくなるばかりで
なく、場合によつてはロールフランジ部への材料
の噛み出し等により圧延不能となる。したがつ
て、マンドレルバー表面には、熱間での潤滑性能
に優れた熱間圧延用潤滑剤を塗布する必要がある
が、かような潤滑剤としては、安価なこともあつ
て例えば特公昭59−37317号公報に示されるよう
な黒鉛を主成分とする水溶性潤滑剤が最もよく使
用されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながらSUS 304やSUS 316等に代表さ
れるオーステナイト系ステンレス鋼を、このよう
な黒鉛系の潤滑剤を塗布したマンドレルバーを挿
入してマンドレルミル圧延を実施すると、圧延時
に素管内面側に浸炭が起り、圧延された継目無鋼
管内表面の耐粒界腐食性能が劣化するという問題
があつた。 (発明が解決しよとする問題点) この発明は、上述の事情に鑑みて開発されもの
で、黒鉛系の潤滑剤を塗布したマンドレルバーを
挿入してマンドレルミル圧延を実施したとして
も、素管内面に浸炭を起さず、従つて圧延された
継目無鋼管内表面の耐粒界腐食性能が劣化するこ
となどないオーステナイト系ステンレス鋼を提案
することを目的とする。 (問題点を解決するための手段) さて本発明者らは、上記の問題を解決すべく、
オーステナイト系ステンレス鋼における浸炭機構
について調査研究を重ねた結果、オーステナイト
系ステンレス鋼中にSbやSnを添加すると、これ
らの元素が鋼表面におけるC原子の附加を阻止
し、浸炭を効果的に抑制することの知見を得た。 そこでこの点につきさらに研究を重ねたとこ
ろ、SbおよびSnのうち少なくともいずれか一種
を0.0010〜0.0097wt%含有させることにより、黒
鉛系の潤滑剤を塗布したマンドレルバーを挿入し
てマンドレルミル圧延を実施したとしても素管内
面に浸炭を起さず、圧延された継目無鋼管内表面
の耐粒界腐食性能は劣化しないことを見出し、こ
の発明を完成されるに至つたのである。 すなわちこの発明は、C:0.15wt%(以下単に
%で示す)以下、Si:1.5%以下、Mn:2.0%以
下、Cr:16.0〜26.0%およびN:6.0〜22.0%を含
み、さらにSbおよびSnのうちから選んだいずれ
か一種または二種合計:0.0010〜0.0097%を含有
し、ときにはさらにMo:2.0〜3.0%、またはさ
らにはTi:4×(C%)〜0.6%および/または
Nb:8×(C%)〜1.2%を含有し、残部は実質
的にFeの組成になることから成る、継目無鋼管
用オースナイト系ステンレス鋼である。 以下この発明を具体的に説明する。 この発明は、SUS 304系をはじめとしてSUS
310系、同316系、同321系および同347系などすべ
てのオーステナイト系ステンレス鋼に適用できる
ものである。 まずこの発明において成分組成を上記の範囲に
限定した理由について説明する。 C:0.15%以下 Cは、オーステナイト相生成元素であるとと
もに、強度を高めるために必要な元素である
が、0.15%を超えると加工性が悪くなりまた固
溶化熱処理で固溶しにくくなり、耐食性を害す
るため、Cは0.15%以下とする。 Si:1.5%以下 Siは、脱酸元素として製鋼作業上1%程度は
必要とされるが、1.5%を超えると、熱間加工
性を劣化させるので、Siは1.5%以下とする。 Mn:2.0%以下 Mnは、脱酸、脱硫剤として作用するととも
にオーステナイト相生成元素でもある。しかし
2%を超えて添加すると耐食性が劣化するの
で、Mnは2.0%以下とする。 Cr:16.0〜26.0% Crは、ステンレス鋼の耐食性を維持する基
本元素である。しかし、16%未満では十分な効
果が生じないため下限を16.0%とする。耐食性
の面からは多い方が好ましいが、26%を超える
と熱間加工性を劣化させ、かつ材料も高価とな
るため、上限を26.0%とする。 Ni:6.0〜22.0% Niは、オースナイト系ステンレス鋼の基本
元素であり、この発明鋼において安定なオース
ナイト相を得るためには少なくとも6%以上は
必要であるため、下限を6.0%とする。しかし、
22%を超えると熱間加工性を劣化させ、かつ材
料も高価となるため、上限を22.0%とする。 Sbおよび/またはSn:0.0010〜0.0097% SbおよびSnは、この発明においてとくに重
要な成分であり、かかる元素の添加によつて耐
浸炭性能を効果的に向上させることができる。 しかしながら含有量が0.0010%に満たないと
耐浸炭性能の向上効果に乏しく、一方0.0097%
を超えて多量に添加しても上記の効果は飽和に
達するだけでなく、かえつて熱間加工性の劣化
は招くので、Sb及びSnの含有量は単独使用又
は併用いずれの場合においても0.0010〜0.0097
%の範囲に限定した。 Mo:2.0〜3.0% Moは、耐食性を向上させるために有効であ
り、必要に応じて添加する。 しかし、2%未満では耐食性向上に十分では
ないため、下限を2.0%とする。一方3%を超
えると、熱間加工性が劣化し、かつ材料も高価
となるため、上限を3.0%とする。 Ti:4×(C%)〜0.6%、Nb:8×(C%)〜
1.2% Ti,Nbはいずれも、耐食性、特に耐粒界腐
食性の改善に有効であり、必要に応じて添加す
る。この耐食性改善の効果は、これらの元素が
Cと結合し、Crの耐食性改善の効果を減ずる
Cr炭化物の生成を抑制することによるもので
ある。したがつて、Ti、Nbの添加量は鋼中C
の安定化に必要な量だけあればよく、Tiは4
×(C%)以上、Nbは8×(C%)以上あれば
よい。しかし過剰の添加は熱間加工性を劣化さ
せ、高温での脆化をもたらすので、Tiは0.6%
以下、Nbは1.2%以下とする。 なお上記の成分の他、鋼中には不純物が製鋼過
程で不可避に混入してくるが、かような不純物の
うちとくにPおよびSは熱間加工性を著しく劣化
させるのでその混入は極力低減することが好まし
い。しかしながらこれらの不純物についても、
P:0.04%以下、S:0.03%以下で許容できる。 (作用) この発明に従いオーステナイト系ステンレス鋼
にSbおよび/またはSnを少量添加することによ
つて耐浸炭性能が著しく向上するのは、次の理由
によるものと考えられる。 すなわち、鋼中においてSb、Snは粒界や表面
に偏析し、さらにガス分子の化学吸着を阻止す
る。したがつて鋼の表面におけるC原子の附加が
抑制され、浸炭を防止するものと考えられる。 (実施例) 容量5トンの真空溶解炉を用いて表1に示す
種々の成分組成になる合金溶湯を溶製したのち、
鋼塊を作り、得られた鋼塊から直径110mm、長
さ:1300mmのビレツトをそれぞれ作成した。 各ビレツトを回転炉床式加熱炉にて1240℃に加
熱したのち、マンネスマンピアサーにて外径:
110mm、肉厚:11.25mm、長さ:3200mmの中空素管
に穿孔圧延し、ついで表面に黒鉛:28%、有機バ
インダー:10.4%、水:61.6%の組成になる潤滑
剤を塗布したマンドレルバーを挿入し、マンドレ
ルミルにて外径:90mm、肉厚:3.75mm、長さ:
11700mmの仕上げ圧延素管とした。 その後960℃に再加熱後、ストレツチレデユー
サにて外径:60.5mm、肉厚:4.0mm、長さ:16300
mmの仕上り管とした。 ついで1080℃にて10分間保持後水冷する溶体化
処理を施したのち、さらに650℃に2時間保持後
空冷する鋭敏化熱処理を行つた。 かくして得られた各鋼管の耐浸炭性について調
べた結果を表1に併記する。 なお耐浸炭性は、JIS G 0571に定められる管
断面の10%しゆう酸電界エツチング試験を行い、
その結果、内表面側で肉厚中央部と比較して浸炭
に起因して粒界腐食された深さを浸炭深さとして
評価した。
【表】
同表より明らかなように、この発明に従いオー
ステナイト系ステンレス鋼にSbおよび/または
Snを0.001〜0.0097%の範囲において添加させた
ものは、浸炭現象が全く生じてなく、優れた耐浸
炭性を示している。 (発明の効果) かくしてこの発明によれば、耐浸炭性に優れた
オーステナイト系ステンレス鋼を容易に得ること
ができ、ひいてはこの種鋼材に、黒鉛系の潤滑材
を塗布したマンドレルバーを挿入してマンドレル
ミル圧延を実施したとしても、内表面に浸炭が生
ぜず、耐粒界腐食割れ性能に優れたオーステナイ
ト系ステンレス継目無鋼管を製造することができ
る。
ステナイト系ステンレス鋼にSbおよび/または
Snを0.001〜0.0097%の範囲において添加させた
ものは、浸炭現象が全く生じてなく、優れた耐浸
炭性を示している。 (発明の効果) かくしてこの発明によれば、耐浸炭性に優れた
オーステナイト系ステンレス鋼を容易に得ること
ができ、ひいてはこの種鋼材に、黒鉛系の潤滑材
を塗布したマンドレルバーを挿入してマンドレル
ミル圧延を実施したとしても、内表面に浸炭が生
ぜず、耐粒界腐食割れ性能に優れたオーステナイ
ト系ステンレス継目無鋼管を製造することができ
る。
第1図は、マンドレルミル方式による継目無鋼
管の製造要領を示す工程図である。 1……素材ビレツト、2……回転炉床式加熱
炉、3……マンネスマンピアサー、4A……中空
素管、4B……仕上圧延用素管、5……中空素管
製造用連続鋳造機、6……マンドレルミル、7…
…マンドレルバー、8……孔型ロール、9……再
加熱炉、10……ストレツチレデユーサ、11…
…仕上り管。
管の製造要領を示す工程図である。 1……素材ビレツト、2……回転炉床式加熱
炉、3……マンネスマンピアサー、4A……中空
素管、4B……仕上圧延用素管、5……中空素管
製造用連続鋳造機、6……マンドレルミル、7…
…マンドレルバー、8……孔型ロール、9……再
加熱炉、10……ストレツチレデユーサ、11…
…仕上り管。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 C:0.15wt%以下、 Si:1.5wt%以下、 Mn:2.0wt%以下 Cr:16.0〜26.0wt%および Ni:6.0〜22.0wt% を含み、さらに SbおよびSnのうちから選んだいずれか一種ま
たは二種合計:0.0010〜0.0097wt% を含有し、残部は実質的にFeの組成になること
を特徴とする、継目無鋼管用オーステナイト系ス
テンレス鋼。 2 C:0.15wt%以下、 Si:1.5wt%以下、 Mn:2.0wt%以下 Cr:16.0〜26.0wt%、 Ni:6.0〜22.0wt%および Mo:2.0〜3.0wt% を含み、さらに SbおよびSnのうちから選んだいずれか一種ま
たは二種合計:0.0010〜0.0097wt% を含有し、残部は実質的にFeの組成になること
を特徴とする、継目無鋼管用オーステナイト系ス
テンレス鋼。 3 C:0.15wt%以下、 Si:1.5wt%以下、 Mn:2.0wt%以下 Cr:16.0〜26.0wt%および Ni:6.0〜22.0wt% を含み、かつTiおよびNbのうち少くともいずれ
か一方をC含有量に応じ Ti:4×(C%)〜0.6wt% Nb:8×(C%)〜1.2wt% の範囲において含有し、さらに SbおよびSnのうちから選んだいずれか一種ま
たは二種合計:0.0010〜0.0097wt% を含有し、残部は実質的にFeの組成になること
を特徴とする、継目無鋼管用オーステナイト系ス
テンレス鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10643387A JPS63274741A (ja) | 1987-05-01 | 1987-05-01 | 継目無鋼管用オ−ステナイト系ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10643387A JPS63274741A (ja) | 1987-05-01 | 1987-05-01 | 継目無鋼管用オ−ステナイト系ステンレス鋼 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS63274741A JPS63274741A (ja) | 1988-11-11 |
| JPH049862B2 true JPH049862B2 (ja) | 1992-02-21 |
Family
ID=14433517
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10643387A Granted JPS63274741A (ja) | 1987-05-01 | 1987-05-01 | 継目無鋼管用オ−ステナイト系ステンレス鋼 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS63274741A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3819446B2 (ja) * | 1993-11-30 | 2006-09-06 | 忠弘 大見 | 超高純度ガス・純水供給システム並びにプロセス装置 |
| FR2727540B1 (fr) * | 1994-11-30 | 1997-01-03 | Bull Sa | Outil d'aide a la repartition de la charge d'une application repartie |
| CN104152809B (zh) * | 2014-07-16 | 2016-05-11 | 江苏南山冶金机械制造有限公司 | 一种合金芯棒 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5424364B2 (ja) * | 1973-05-04 | 1979-08-21 | ||
| JPS5854187B2 (ja) * | 1976-02-10 | 1983-12-03 | 川崎製鉄株式会社 | 成形性が優れ、耐食性、耐時期割れ性の良好なオ−ステナイト系ステンレス鋼板 |
-
1987
- 1987-05-01 JP JP10643387A patent/JPS63274741A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS63274741A (ja) | 1988-11-11 |
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