JPH05105655A - アリル基を有するアミノ酸誘導体、その重合体およびその製造方法 - Google Patents

アリル基を有するアミノ酸誘導体、その重合体およびその製造方法

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JPH05105655A
JPH05105655A JP29375091A JP29375091A JPH05105655A JP H05105655 A JPH05105655 A JP H05105655A JP 29375091 A JP29375091 A JP 29375091A JP 29375091 A JP29375091 A JP 29375091A JP H05105655 A JPH05105655 A JP H05105655A
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amino acid
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polymer
chemical
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JP29375091A
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Takeshi Endo
剛 遠藤
Yuichi Origasa
雄一 折笠
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Eneos Corp
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Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 アミノ酸を原料として、安定で取扱いの容易
な、かつ重合が容易な単量体を合成し、この単量体を用
いて重合を行うことにより、主鎖にα-アミノ酸構造を
有する重合体を製造する。 【構成】 式1または式2で表される、分子内に2つの
アリル基を有するアミノ酸誘導体を合成し、これらをジ
チオールと重付加させて重合体を製造する。 〔式1において、Rは水素原子、炭素数1〜4の直鎖
もしくは分岐のアルキル基、ベンジル基、2-メチルチ
オエチル基、アミノカルボニルメチル基または2-アミ
ノカルボニルエチル基を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願の第1の発明は、分子内に2
つのアリル基を有する新規なアミノ酸誘導体に関するも
のである。このアミノ酸誘導体は、高分子材料合成のた
めの単量体および単量体合成の原料、高分子材料の改質
変性材ならびに医薬品合成の原料などの広い分野で利用
することができる。また、本願の第2の発明は、主鎖に
アミノ酸構造およびチオエーテル構造を有する新規な重
合体に関するものである。 この重合体は、 生分解性を
もつ包装材料、医療材料、光学異性体の分割などの広い
分野で利用することができる。
【0002】
【従来の技術】α-アミノ酸は大量に生産され利用され
ているが、 その用途の大部分は飼料、食品添加物、医
薬品原料などに限られており、これを原料とした合成材
料はごく一部が知られているのみである。しかしなが
ら、アミノ酸を原料とした重合体、特にα-アミノ酸構
造を主鎖中にもつ重合体は生分解性、 生体適合性、接
着性、光学異性体の分割能など種々の機能、特性が期待
される興味ある材料である。
【0003】このような重合体として知られている限ら
れた例として、 α-アミノ酸の重縮合体であるポリアミ
ノ酸がある。 ポリアミノ酸はすでに実用化された材料
であり、種々の興味ある特性をもつことが明らかにされ
ているが、通常の溶媒に溶解し難いことや比較的高価で
あることなどから、その用途は表面処理材などに限定さ
れており、使用量もわずかなものである。また、ポリア
ミノ酸の合成方法は種々報告されているが、工業的に実
施されているものは、α-アミノ酸から環状単量体であ
るN-カルボキシ・α-アミノ酸無水物(NCA)を合成
し(H. Leuchs, Ber., 39, 857 (1906))、 これを開環
重合する方法である(R. B. Woodward and C. H. Schra
mm, J. Am. Chem. Soc., 69,1552 (1947))。NCAの
合成方法は、α-アミノ酸とホスゲンとを反応させる方
法が一般的であるが、毒性が強いために法的に移動を禁
止されているホスゲンを使用することは大きな制約とな
る。また、NCAは微量の水分の存在下で常温において
も重合が進行し、保存、取扱いに注意を要する不安定な
単量体である。以上のことから、 α-アミノ酸を原料と
して安定で取扱いの容易な単量体を合成し、 これを用
いて主鎖にα-アミノ酸構造を有する重合体を得ること
は大いに意義のあることであるが、これまでこれらの試
みはほとんどなされていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明が解決しよう
とする課題は、 α-アミノ酸を原料として、安定で取扱
いの容易な、かつ重合が容易な単量体を合成し、この単
量体を用いて重合を行うことにより、主鎖にα-アミノ
酸構造を有する重合体を合成することにある。また、上
記のような単量体を合成することができれば、これを更
に別種の単量体あるいは医薬品などの合成原料として用
いることや、高分子材料の改質変性材として用いること
も可能である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは上記の点
に鑑み鋭意研究を行った結果、 3-ブテノイル-α-アミ
ノ酸アリルエステル類の合成に成功し、分子内に2つの
アリル基を有するアミノ酸誘導体に関する第1の発明を
完成するに至ったものである。すなわち、第1の発明
は、次の一般式化11または化12で表される、分子内
に2つのアリル基を有するアミノ酸誘導体に関するもの
である。
【化11】
【化12】 ただし、一般式化11において、 R1は水素原子、炭素
数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ベンジル
基、2-メチルチオエチル基、 アミノカルボニルメチル
基または2-アミノカルボニルエチル基を表す。
【0006】上記の分子内に2つのアリル基を有するア
ミノ酸誘導体(以下「本アミノ酸誘導体」という)が一
般式化11で表される場合には、次の一般式化13によ
って表されるα-アミノ酸を、 また本アミノ酸誘導体が
一般式化12で表される場合にはプロリンを「構成アミ
ノ酸」という。
【化13】 化13に示す構成アミノ酸の具体例としては、 グリシ
ン、アラニン、2-アミノブタン酸、バリン、ノルバリ
ン、ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、フェニル
アラニン、メチオニン、アスパラギン、グルタミンなど
が挙げられる。
【0007】本アミノ酸誘導体において、 一般式化1
1に示すR1が水素原子である場合以外は、その構成ア
ミノ酸単位に不斉炭素原子が含まれることから、本アミ
ノ酸誘導体には鏡像異性体が存在する。本アミノ酸誘導
体は、これらの鏡像異性体のいずれでも、あるいは両者
の如何なる比率の混合物であってもよい。
【0008】本アミノ酸誘導体の合成方法は特に限定さ
れるものではないが、以下に、代表的な試薬を用いた合
成方法の一例について、反応経路を示した反応式化14
により説明する。
【化14】 ただし、反応式化14において、 R1は一般式化11に
おいて定義したものと同一のものである。また、TsO
Hはp-トルエンスルホン酸を表す。反応式化14によ
って示される本アミノ酸誘導体の合成方法は、2つの段
階からなる。すなわち、第一段階においては、目的とす
る本アミノ酸誘導体に対応する構成アミノ酸とアリルア
ルコールとを、 p-トルエンスルホン酸の存在下、ベン
ゼン中で加熱還流することにより、 相当するアミノ酸
アリルエステル・p-トルエンスルホン酸塩を合成す
る。次に、第二段階では、このアミノ酸アリルエステル
・p-トルエンスルホン酸塩と、別に合成した3-ブテン
酸クロリドとをジクロロメタン、クロロホルム、アセト
ニトリル、N,N-ジメチルホルムアミドなどの適当な溶
媒中、トリエチルアミンのような塩基の存在下に、室温
以下の温度で反応させることにより、目的とする本アミ
ノ酸誘導体を合成する。ここで用いられる3-ブテン酸
クロリドは、3-ブテン酸を原料として、カルボン酸か
ら酸クロリドを合成する一般的な方法、すなわち、塩化
チオニル、三塩化リンまたは五塩化リンなどと反応させ
ることにより合成される。
【0009】上記の反応式化14によって示される本ア
ミノ酸誘導体の合成方法の2つの段階は、それぞれ次に
述べる方法に置き換えることもできる。すなわち、第一
段階においては、目的とする本アミノ酸誘導体に対応す
る構成アミノ酸とアリルアルコールとの混合液に、塩化
水素ガスを吹き込む方法、あるいは適当な溶媒の存在下
あるいは非存在下に、構成アミノ酸、アリルアルコール
および塩化チオニルを反応させる方法により、相当する
アミノ酸アリルエステル・塩酸塩を合成することができ
る。第二段階においては、第一段階で得られたアミノ酸
アリルエステル・p-トルエンスルホン酸塩または塩酸
塩と3-ブテン酸とをDCC(1,3-ジシクロヘキシル
カルボジイミド)等の脱水縮合剤およびトリエチルアミ
ン等の塩基の存在下に縮合させることにより、目的とす
る本アミノ酸誘導体を得ることもできる。
【0010】本アミノ酸誘導体の例を挙げるならば、
3-ブテノイルグリシンアリルエステル、3-ブテノイル
アラニンアリルエステル、3-ブテノイル-2-アミノブ
タン酸アリルエステル、3-ブテノイルバリンアリルエ
ステル、3-ブテノイルノルバリンアリルエステル、3-
ブテノイルロイシンアリルエステル、3-ブテノイルイ
ソロイシンアリルエステル、3-ブテノイルノルロイシ
ンアリルエステル、3-ブテノイルフェニルアラニンア
リルエステル、 3-ブテノイルメチオニンアリルエステ
ル、N(α)-3-ブテノイルアスパラギンアリルエステ
ル、N(α)-3-ブテノイルグルタミンアリルエステル、
3-ブテノイルプロリンアリルエステルなどである。
【0011】また、本願発明者らは、主鎖中にアミノ酸
構造を有する新規な重合体の合成に成功し、本願の第2
の発明を完成するに至った。すなわち第2の発明は、次
の一般式化15または化16で表される繰り返し単位か
ら構成される重合体に関するものである。
【化15】
【化16】 ただし、一般式化15において、 R1は水素原子、炭素
数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ベンジル
基、2-メチルチオエチル基、 アミノカルボニルメチル
基または2-アミノカルボニルエチル基を表し、 また一
般式化15および化16において、 R2は炭素数2〜6
の直鎖もしくは分岐のアルキレン基またはキシリレン基
を表す。
【0012】一般式化15または化16において表され
る本願発明の重合体(以下「本重合体」という)を構成
する繰り返し単位は、 一般式化15に示すR1が水素原
子である場合を除いて不斉炭素原子を有する。すなわ
ち、一般式化15または化16で表される繰り返し単位
には鏡像異性体が存在する。本重合体を構成する繰り返
し単位は、これらの鏡像異性体のいずれでも、あるいは
両者の如何なる比率による混合体であってもよい。
【0013】本重合体を合成する方法は特に限定される
ものではないが、上記本願第1の発明における本アミノ
酸誘導体とジチオールとを、ラジカル重合開始剤の存在
下に重付加させることにより合成するのが好ましい。す
なわち、本アミノ酸誘導体およびこれと等しいモル数の
ジチオールを、 無溶媒下あるいはベンゼン、 トルエ
ン、キシレン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホ
ルムアミド、 N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキ
シドなどの適当な溶媒中で、ラジカル重合開始剤の存在
下に重付加を行うものである。 用いられるジチオール
の例としては、1,2-エタンジチオール、1,3-プロパ
ンジチオール、1,2-プロパンジチオール、1,4-ブタ
ンジチオール、 2,3-ブタンジチオール、 1,5-ペン
タンジチオール、1,6-ヘキサンジチオール、p-キシ
レン-α,α'-ジチオール、o-キシレン-α,α'-ジチオ
ール、m-キシレン-α,α'-ジチオールなどが挙げられ
る。
【0014】また、ここで用いられるラジカル重合開始
剤の例としては、アゾビスイソブチロニトリルなどのア
ゾ化合物、有機過酸化物としてジ-tert-ブチルペルオキ
シドなどの ジアルキルペルオキシド、 過酸化ベンゾイ
ルなどのジアシルペルオキシド、tert-ブチルペルオキ
シアセテートなどのペルオキシエステル、 ジ-2-エチ
ルヘキシルペルオキシジカーボネートなどのペルオキシ
ジカーボネート、 tert-ブチルヒドロペルオキシドなど
のヒドロペルオキシド、1,1-ビス(tert-ブチルペルオ
キシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン などのペル
オキシケタール、メチルエチルケトンペルオキシドなど
のケトンペルオキシドなど、また例えば過硫酸塩−亜硫
酸水素ナトリウムなどの有機および無機のレドックス系
重合開始剤などが挙げられる。
【0015】上述の本重合体の合成方法の例を説明する
ため、本アミノ酸誘導体として一般式化11で表される
ものを用いた場合について、反応式を化17に示す。
【化17】 ただし、反応式化17において、R1およびR2は一般式
化15において定義したものと同一のものである。
【0016】本重合体の重合度は特に限定されないが、
実用化の際に要求される成形性および機械的強度などを
考慮すると、重合度の目安としての固有粘度ηinh(m-
クレゾール中、30℃)が0.1dl/g 以上であることが
望ましい。上限値は特に限定されないが、通常は4.0d
l/g 以下である。
【0017】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
以下の実施例において行った赤外分光分析(IR)およ
び核磁気共鳴分光分析(1H-NMR)の分析法は次の通
りである。IR分析 日本分光工業(株)製のフーリエ変換赤外分光計 FT/I
R3500型を用い、固体試料はKBr錠剤法で、液体
試料は岩塩板に塗布する方法で測定を行った。 1H-NMR分析 日本電子(株)製のNMR分光計JNM-PMX60SI
型(共鳴周波数60MHz)を用い、重水素化クロロホルム
および重水素化アセトンを溶媒に用いて測定を行った。
【0018】実施例1 (3-ブテノイルロイシンアリルエステルの合成)容量
200ml のなす型フラスコに、 協和発酵工業(株)製L
-ロイシン13.1g(0.1mol)、市販試薬のp-トルエ
ンスルホン酸・一水和物20.9g(0.11mol)、 市販
試薬を蒸留して得たアリルアルコール39g および市販
試薬のベンゼン90ml を採取した。 これに Dean-Star
k 反応装置を取り付け、約110℃の油浴上で12時間
加熱還流した。反応溶液を室温まで冷却した後、ジエチ
ルエーテル/石油エーテル混合液(体積比1/1) 80
0ml 中に攪拌しながら滴下することにより、白色結晶
を析出させた。 この結晶を濾取し、 アセトン220ml
とジエチルエーテル600ml との混合溶媒を用いて、
再結晶を2回繰り返して行った。得られた結晶から減圧
下に溶媒を除去することにより、収率87%でロイシン
アリルエステル・p-トルエンスルホン酸塩を得た。 こ
の化合物の構造はIRおよび 1H-NMRにより確認し
た。次に、3-ブテン酸クロリドの合成を行った。市販
試薬の塩化チオニル23.8g(0.2mol)および触媒N
-メチルアセトアミド0.58g(0.008mol)を、排
気管を取り付けた容量50ml の二口フラスコに採取し
た。 この中へ、室温・攪拌下に、市販試薬の3-ブテン
酸を滴下漏斗を用いて45分間で滴下し、 その間排気
管を水酸化ナトリウム水溶液に通じて、発生する塩化水
素および二酸化硫黄を除去した。その後3時間室温に放
置した後、反応液に窒素ガスを通じることにより、溶解
している塩化水素および二酸化硫黄を除去した。これを
アルゴン雰囲気下に蒸留して精製し、 収率57%で3-
ブテン酸クロリド(沸点99℃)を得た。この化合物の
構造は 1H-NMRにより確認した。次に、容量200m
l の三口フラスコに、 上記の方法で得たロイシンアリ
ルエステル・p-トルエンスルホン酸塩29.8g(0.0
87ml)を採取し、これに五酸化リンの共存下で蒸留し
たジクロロメタン80ml を加えて溶解し、 アルゴン雰
囲気下で氷冷した。市販試薬のトリエチルアミン18.
4g(0.18mol)、および上記の方法で得た3-ブテン
酸クロリド9.3g(0.089mol)を10ml のジクロ
ロメタンに溶解したものを、それぞれ滴下漏斗を用いて
同時に、約30分を費やして、氷冷・攪拌下に上記三口
フラスコ内へ滴下した。その後5時間氷冷および攪拌を
続け、更に1晩室温に放置した。翌日、反応液中に析出
した結晶を濾去し、その濾液からジクロロメタンを減圧
下に留去した。これに酢酸エチルを加え、析出した結晶
を再び濾去した。 この濾液を0.5N-HCl 200ml
により洗浄した後、水洗し、 更に10%-NaHCO3
溶液により洗浄し、水洗した後、無水硫酸マグネシウム
を用いて乾燥し、減圧下に酢酸エチルを留去した。得ら
れた油状物を減圧下に2回蒸留を繰り返すことにより、
沸点106℃/0.07mm Hg、無色透明な油状物を収率
55%で得た。 これをIR、1H-NMRおよび元素分
析により分析し、 目的とする本アミノ酸誘導体すなわ
ち3-ブテノイルロイシンアリルエステルであることを
確認した。ガスクロマトグラフィー(カラム:SE-3
0 1m、温度:100〜230℃(昇温速度10℃/mi
n)、 キャリアーガス:N2)により分析した結果、そ
の純度は99%以上であった。 また、この化合物の比
旋光度[α]23/D は−6.2゜(C=2.4、CHCl3) であっ
た。この化合物のIRおよび1H-NMRのスペクトルデ
ータならびに元素分析の結果を表1に示す。 なお、表
1に示す収率は、出発原料であるL-ロイシンを基準と
した全合成段階を通じての収率である。
【0019】実施例2〜9 出発原料のアミノ酸として、 実施例1で用いたL-ロイ
シンの代わりに、表1に示した L-アミノ酸(ただしグ
リシンの場合は鏡像異性体は存在しないのでL体ではな
い)を用い、それ以外は実施例1と同様の方法により本
アミノ酸誘導体を合成した。それぞれの本アミノ酸誘導
体のIR、1H-NMRのスペクトルデータおよび元素分
析の結果を表1および表2に示す。なお、これらに示す
収率は、出発原料であるアミノ酸を基準とした全合成段
階を通じての収率である。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】実施例10 (3-ブテノイルロイシンアリルエステル−1,2-エタ
ンジチオール 重付加体の合成)磁気攪拌子を入れたガ
ラス製重合管中に、 実施例1において合成した3-ブテ
ノイルロイシンアリルエステル()0.599g(2.
50mmol)、 市販試薬から蒸留した1,2-エタンジチ
オール 0.236g(2.50mmol)および市販試薬をメ
タノール溶液から再結晶して得たアゾビスイソブチロニ
トリル(AIBN)41.1mg(0.25mmol)を採取
し、これに水素化カルシウム共存下に減圧蒸留したN-
メチルピロリドン0.5ml を溶媒として加えて溶解し
た。 これをドライアイス−アセトン浴により冷却して
凍結・脱気した後融解し、これを繰り返して系中の酸素
を除去した後、反応管を脱気下に溶封した。これを60
℃に調節した油浴中で、攪拌下に加熱し重合を行った。
24時間後、ドライアイス−アセトン浴により重合管を
冷却して重合を停止し、重合管を開封した。重合溶液を
多量のジエチルエーテル中に滴下したところ、生成重合
体が無色の固体となって析出した。これをジエチルエー
テルにより洗浄し、減圧下にジエチルエーテルを除去し
て0.68g(収率81%)の重合体を得た。得られた重
合体はアセトン、クロロホルム、メタノール、N,N-ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの溶媒
に可溶であった。この重合体をIRおよび重水素化アセ
トンを溶媒とした1H-NMRによりその構造を分析した
結果、目的とする本重合体であることが確認された。得
られた重合体の固有粘度ηinh は0.49dl/g(m-クレ
ゾール中、0.5g/100ml、30℃)であり、比旋光
度[α]23/D は−2.2゜(C=2.3、CHCl3) であった。
この重合体のIR、1H-NMRのスペクトルデータを
第3表に示す。
【0023】実施例11〜21 実施例11〜18 においては、単量体として実施例1
0で用いた3-ブテノイルロイシンアリルエステル
)の代わりに、表3および表4に示した本アミノ酸
誘導体(表1および表2に構造を示した)を用
い、実施例19〜21においては、ジチオールとして実
施例10で用いた1,2-エタンジチオールの代わりに、
表5に示した各種のジチオールを用い、それ以外はいず
れも実施例10と同様な方法により重付加を行い重合体
を得た。得られた各重合体は実施例10と同様に分析を
行い、それぞれの構造を確認した。各重合体の収率、構
造、IRおよび1H-NMRのスペクトルデータ、固有粘
度ηinh の値を表3、表4および表5に示す。なお、各
重合体の1H-NMRスペクトルにおいて、全てのシグナ
ルにブロード化の傾向が見られた。
【0024】
【表3】
【0025】
【表4】
【0026】
【表5】
【0027】
【発明の効果】本願第1の発明である分子内に2つのア
リル基を有する新規なアミノ酸誘導体は、安全で取扱い
の容易な、かつ重合が容易な単量体として、高分子材料
合成、高分子材料の改質変性および医薬品合成などの原
料として有用である。また、本願第2の発明である主鎖
にアミノ酸構造およびチオエーテル構造を有する新規な
重合体は、生分解性をもつ包装材料、医療材料、光学異
性体の分割などの広い分野で有効に利用することができ
る。更に、本発明の重合方法を用いることにより、光学
活性なアミノ酸誘導体から光学活性な重合体を得ること
ができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式化1または化2で表される、
    分子内に2つのアリル基を有するアミノ酸誘導体。 【化1】 【化2】 ただし、一般式化1において、 R1は水素原子、炭素数
    1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ベンジル基、
    2-メチルチオエチル基、アミノカルボニルメチル基ま
    たは2-アミノカルボニルエチル基を表す。
  2. 【請求項2】 前記一般式化1において、R1がメチル
    基、イソプロピル基、イソブチル基またはベンジル基で
    あることを特徴とする、請求項1に記載の分子内に2つ
    のアリル基を有するアミノ酸誘導体。
  3. 【請求項3】 次の一般式化3または化4で表される繰
    り返し単位から構成される重合体。 【化3】 【化4】 ただし、一般式化3において、 R1は水素原子、炭素数
    1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ベンジル基、
    2-メチルチオエチル基、アミノカルボニルメチル基ま
    たは2-アミノカルボニルエチル基を表し、 また一般式
    化3および化4において、 R2は炭素数2〜6の直鎖も
    しくは分岐のアルキレン基またはキシリレン基を表す。
  4. 【請求項4】 前記一般式化3において、R1がメチル
    基、イソプロピル基、イソブチル基またはベンジル基で
    あることを特徴とする、請求項3に記載の重合体。
  5. 【請求項5】 前記一般式化3において、 R2がエチレ
    ン基、プロピレン基またはブチレン基であることを特徴
    とする、請求項3に記載の重合体。
  6. 【請求項6】 一般式化5で表される分子内に2つのア
    リル基を有するアミノ酸誘導体、および一般式化6で表
    されるジチオールを用いて、ラジカル重合開始剤の存在
    下に重付加反応を行うことを特徴とする、一般式化7で
    表される繰り返し単位から構成される重合体の製造方
    法。 【化5】 【化6】 【化7】 ただし、一般式化5および化7において、 R1は水素原
    子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基、
    ベンジル基、2-メチルチオエチル基、アミノカルボニ
    ルメチル基または2-アミノカルボニルエチル基を表
    し、 また一般式化6および化7において、 R2は炭素
    数2〜6の直鎖もしくは分岐のアルキレン基またはキシ
    リレン基を表す。
  7. 【請求項7】 一般式化8で表される分子内に2つのア
    リル基を有するアミノ酸誘導体、および一般式化9で表
    されるジチオールを用いて、ラジカル重合開始剤の存在
    下に重付加反応を行うことを特徴とする、一般式化10
    で表される繰り返し単位から構成される重合体の製造方
    法。 【化8】 【化9】 【化10】 ただし、一般式化9および化10において、 R2は炭素
    数2〜6の直鎖もしくは分岐のアルキレン基またはキシ
    リレン基を表す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015151458A (ja) * 2014-02-14 2015-08-24 東洋インキScホールディングス株式会社 反応性単量体、およびそれを用いた重合性組成物

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