JPH05110341A - 低歪差動増幅器回路 - Google Patents

低歪差動増幅器回路

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JPH05110341A
JPH05110341A JP3163013A JP16301391A JPH05110341A JP H05110341 A JPH05110341 A JP H05110341A JP 3163013 A JP3163013 A JP 3163013A JP 16301391 A JP16301391 A JP 16301391A JP H05110341 A JPH05110341 A JP H05110341A
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transistors
transistor
differential
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current
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JP3163013A
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English (en)
Inventor
Jerald G Graeme
ジエラルド・ジー・グラエメ
Steven D Millaway
ステイーブン・デイー・ミラウエイ
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Texas Instruments Tucson Corp
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Burr Brown Corp
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    • H—ELECTRICITY
    • H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03F—AMPLIFIERS
    • H03F1/00—Details of amplifiers with only discharge tubes, only semiconductor devices or only unspecified devices as amplifying elements
    • H03F1/32—Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion
    • H03F1/3211—Modifications of amplifiers to reduce non-linear distortion in differential amplifiers
    • H—ELECTRICITY
    • H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03F—AMPLIFIERS
    • H03F3/00—Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
    • H03F3/45—Differential amplifiers
    • H03F3/45071—Differential amplifiers with semiconductor devices only

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 差動増幅段の入力トランジスタのエミッタ−
ベース間電圧変動とコレクタ−ベース間電圧変動による
歪みを有効に低下させること。 【構成】 トランジスタ2,3を含む1次差動回路段
と、トランジスタ11,12を含む2次差動回路段を設
け、また別のトランジスタ16を設ける。トランジスタ
16のベースは、トランジスタ12のコレクタへ接続す
ることによって、2次差動回路段がトランジスタ2,3
のコレクタを等しい電圧に維持するようにし、トランジ
スタ2,3のベースとコレクタとの間の電圧差による歪
みを小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、差動増幅器において、
これの入力トランジスタのエミッタ−ベース接合とコレ
クタ−ベース接合との非線形特性により引き起こされる
信号歪みを除去する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ある差動増幅器回路における信号歪み
は、主として、図1(A)(典型的な差動増幅器回路段
を示す)中の入力トランジスタ2、3の如き入力トラン
ジスタの非線形特性によって引き起こされるものであ
る。e1 とe2 間の入力電圧差は、トランジスタ2、3
のエミッタ−ベース間電圧に差を作り出し、これにより
それらのトランジスタの電流は互いに異なることにな
る。それらトランジスタ2と3のトランジスタ電圧−電
流関係は、線形的でなく指数関数的であるため、トラン
ジスタ2と3のその異なった電流が歪みの大きな源とな
っている。即ち、トランジスタ2と3は、それらの同じ
であるが非線形の電流−電圧特性曲線の互いに有意に異
なった部分で動作するようになっている。これがなけれ
ば差動増幅器段1は線形動作するが、そのような動作の
ために歪みが生ずる。もしその段1の利得を十分大きく
することができ、しかもトランジスタ2と3のベース間
に加える差入力電圧の大きさを小さくすることができれ
ば、トランジスタ2、3はそのそれぞれの同一の電圧−
電流特性曲線上のほぼ同一点で動作することになり、従
って歪みを著しく小さくすることができる。
【0003】図1(B)は、図1(A)のその差動増幅
器段の伝達曲線7を示している。伝達曲線7の原点から
Δei (Δei =e2 −e1 であることに注意された
い)の小さな偏移(即ち、10−15ミリボルト)に対
しては、その曲線は、小さな印加差入力電圧については
きわめて線形である。しかし、その偏移が大きくなるに
つれて、歪みは大きくなる。一例として、30ミリボル
トの大きな差入力電圧は、出力信号e0 にほぼ2%の歪
みを作り出すが、この歪みは0.1%の範囲内に維持す
ることが一般に望ましい。この範囲内の歪みは、差入力
電圧e2 −e1 が数ミリボルトよりも小さい場合には実
現することができる。
【0004】同様にして、トランジスタ2と3の上記の
同じ電流−電圧曲線は、コレクタ−エミッタ間電圧に対
して全く非線形であるために、入力トランジスタ2と3
のコレクタ−ベース間電圧のスイングによって歪みが発
生する。更に、トランジスタ2と3のコレクタ接合容量
は、コレクタ−ベース間電圧の関数として高度に非線形
的である。図1(C)の曲線8は、入力トランジスタ
2、3の如きトランジスタの非線形のコレクタ電流曲線
を示したものである。この曲線8は、入力トランジスタ
2、3の「抵抗性効果」という特性を明らかにしてい
る。この図1(C)のコレクタ−ベース間の電流−電圧
特性の傾きは、このトランジスタの出力インピーダンス
を表わしている。周波数が低いところでは、容量性効果
は回避しており、従って図1(C)のその傾きは、実際
上トランジスタ出力インピーダンスの抵抗部分を表わす
ことになる。この曲線は、電圧の変化が電流に殆んど変
化を生じさせない線形領域があることを実証しており、
このことは線形動作を示唆するものである。
【0005】然しながら、その低周波数出力インピーダ
ンス即ち抵抗性出力インピーダンスには、コレクタ−ベ
ース接合容量という容量性インピーダンスが加わってい
る。この容量は、その抵抗性出力インピーダンスと並列
になっており、またその容量はコレクタ電流を変更する
ものである。図1(C)のその低周波領域より上の周波
数では、その容量性インピーダンスは、周波数と共に低
下するようになっており、従ってトランジスタ出力イン
ピーダンスの制御を受け持つことになる。上記の容量
は、応答非線形性を導入する高非線形の電圧感度をもっ
ている。
【0006】図1(D)の曲線9は、トランジスタ2、
3のコレクタ−ベース接合容量とコレクタ−ベース間電
圧との間の関係を示している。図1(C)と図1(D)
を比較すると、CCBの非線形性は、図1(C)が線形で
あるVCB範囲全体に渡って延びていることが判る。かく
して、低周波以外では、バイポーラ・トランジスタの出
力インピーダンスは、コレクタ−ベース間電圧の高度に
非線形の関数となる。この非線形出力インピーダンスの
ために、図1(A)のコレクタ電流は、出力電圧をサポ
ートするためにコレクタ−ベース間電圧が変化するとき
に、非線形に変化することになる。これと類似したよう
な結果は、ここで図示したバイポーラ・タイプ以外のト
ランジスタの場合にも発生する。
【0007】歪みを除去するためには、入力トランジス
タ2、3のエミッタ−ベース接合とコレクタ−ベース接
合での電圧スイングを除去もしくは“平衡”させること
が望ましい。言い換えると、回路動作中、互いに同等の
接合に同じ電圧を同時に維持することが望ましい。
【0008】これに最も近い従来技術は、恐らく米国特
許4,897,611号であろう。この文献では、非線
形信号歪みを補償するよりはその源を除去しようと試み
ている。然しながら、その一般的アプローチは、2つの
点で本発明のアプローチとは明確に異なっている。その
文献では、正帰還法を用いて、差動増幅器段の利得誤差
信号を除去する信号を作り出している。それの最初の差
動段は、電圧−電流変換器として働く。その結果得られ
る差動電流は、カスコード・デバイスを経て第2段の入
力FETへ送られ、そしてここで、その第2差動段(第
1の差動段内に入れ子になっている)内のQ24によって
正帰還が行われるようになっている。その入れ子式の差
動段は、Q13のドレインとQ11のドレイン間の電圧差を
監視するように構成されている。Q24のドレイン中の電
流は、その入れ子式差動段の反対側へ導かれる。Q23と
Q24は、同じ入力信号を受取るようになっているが、電
流をその差動段の互いに反対の側へ伝えることによっ
て、Q24のドレインが正帰還を与えるようになってい
る。そのために、入れ子式差動段の右側は、左側をトラ
ッキングすることになる。Q13のドレインの電圧は、Q
11のドレインの電圧でトラッキングすることによって、
Q11の接合容量が引き起こすどの電圧変化も、Q13の接
合容量の変化によってトラッキングすることになる。
【0009】米国特許4,897,611号に述べられ
た目的対象物は、電圧利得を相当改善した差動段であ
る。上記の動作中には、そのような利得もまた得られる
ようになっている。これは、シングルエンデッド出力電
圧を低下させずにその段の差動出力を零電圧近くにする
ことによって実現できる。上記の正帰還は、Q11とQ13
のドレイン電圧をトラッキングさせるようにし、そして
この作用は、その段の差動出力電圧を殆んど零にまで低
下させる。然し、この段のそのシングルエンデッド出力
電圧は、最終回路出力として使用するのに依然利用可能
な状態にある。差動出力電圧が殆んど零の場合、その段
に対しては非常に小さい差動入力電圧しか必要としな
い。そのシングルエンデッド出力を保持することによっ
て、小さな差動入力信号とシングルエンデッド出力電圧
との間には高い利得が得られることになる。この高利得
は、理論上は2つの差動段の利得の積に等しい。然しな
がら、正帰還は、回路の発振とラッチングを引き起こす
可能性がある。この正帰還を安全に使用するためには、
理論的な設計限界から相当譲歩することが必要である。
たとえ発振とラッチングが生じなくとも、信号応答は、
出力信号レベルが安定化する前に“リンギング”又は減
衰性の発振という特徴を有しがちである。本手法は、大
きな信号スイングを蒙る大きな出力デバイスであって歪
みの主な原因となるQ13、Q11、Q20、Q17について、
その接合容量に関連した歪みを効果的に低減するもので
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、差動増幅器段の入力トランジスタのエミッタ−ベー
ス間電圧変動とコレクタ−ベース間電圧変動による歪み
を、従来技術よりも効果的に減少させる差動増幅器段を
提供することである。
【0011】本発明のもう一つの目的は、上記の最も近
い従来技術よりも歪みが少なく帯域幅が高い差動増幅器
段を提供することである。
【0012】本発明のもう一つの目的は、最も近い従来
技術よりも電圧利得が大きな差動増幅器段を提供するこ
とである。
【0013】
【課題を解決するための手段】約言すると、本発明がそ
の1実施例に従い提供する低歪差動増幅回路は、第1と
第2の電流搬送電極と1つの制御電極とをそれぞれ有す
る第1と第2のトランジスタと、該第1と第2のトラン
ジスタの前記第1電流搬送電極に接続した第1の電流源
と、を備えた1次差動回路段を設けている。前記第2の
トランジスタの前記第2電流搬送電極には、第1の負荷
素子が接続する。2次の差動回路段は、第1と第2の電
流搬送電極と1つの制御電極とをそれぞれ有する第3と
第4のトランジスタを備えている。該第3と第4のトラ
ンジスタの前記第1の電流搬送電極には、第2の電流源
が接続する。前記第3と第4のトランジスタの制御電極
は、前記第1と第2のトランジスタの前記第2電流搬送
電極にそれぞれ接続する。前記第4のトランジスタの前
記第2電流搬送電極には、第2の負荷素子が接続する。
第5のトランジスタは、電源電圧導体と前記第3のトラ
ンジスタの制御電極にそれぞれ接続した第1と第2の電
流搬送電極を備えている。この第5のトランジスタの制
御電極は、前記第4のトランジスタの前記第2電流搬送
電極に接続しており、それによって前記2次差動回路段
は、前記第1と第2のトランジスタの前記第2電流搬送
電極を互いに等しい電圧に維持して、前記第1と第2の
トランジスタの前記制御電極と前記第2電流搬送電極と
の間の各電圧差に因る歪みを小さくするようにする。前
記第5トランジスタは、前記の1次と2次の回路段の組
合せた利得に乗じる利得を発生して、前記第1と第2の
トランジスタの各制御電極間に必要とされる差分入力電
圧を小さくし、これによって前記第2トランジスタの電
流搬送電極に所定の出力電圧を発生するようにする。も
う一つの実施例では、前記第1負荷素子は、前記第5ト
ランジスタのベースに接続したベースと、前記第2トラ
ンジスタのコレクタに接続したコレクタとを有する第6
のトランジスタを備えている。電源電圧導体と前記第5
と第6のトランジスタの各エミッタとの間には抵抗器が
接続して、本差動増幅器の利得を大きくするようにして
ある。第1と第2のエミッタ縮退抵抗器は、前記第2電
流源を前記第3と第4のトランジスタのエミッタのそれ
ぞれへ接続し、これによって利得を小さくし、またこれ
に応じて低歪みの本差動増幅回路の帯域幅を大きくする
ようにする。
【0014】
【実施例】本発明の一般的アプローチは、差動増幅器段
においてすこぶる高い利得を作り出し、これによって、
低い差動入力電圧で所望の出力電圧レベルを発生できる
ようにし、それによって図1(A)の2や3の如き入力
トランジスタが、それらの電流−電圧特性曲線の内の線
形のほぼ同一部分において動作するようにすることであ
る。更に、差動帰還手法を使用して、両入力トランジス
タのコレクタ電圧を同一電圧の下にあるようにし、これ
によって図1(A)の2や3の如き入力トランジスタの
コレクタ−ベース接合と関連する上記の非線形性の影響
を除去するようにする。
【0015】図2は、本発明の基本的な実施例を示すも
のである。本実施例は、エミッタを電流源4に共通接続
した2つのNPN形入力トランジスタ2と3を含む差動
増幅器10である。トランジスタ2、3のベースには、
それぞれ入力信号e1 とe2を印加するようになってい
る。そのトランジスタ2のコレクタは、NPN形トラン
ジスタ11のベースとPNP形トランジスタ16のコレ
クタとに接続している。一方、トランジスタ3のコレク
タは、出力導体5(これに出力信号e0 が発生する)に
よってNPN形トランジスタ12のベースと抵抗器13
(その抵抗値はR2である)の一端に接続している。ト
ランジスタ11と12のエミッタは、電流源15に共通
に接続してある。トランジスタ11のコレクタは、V+
に接続している。トランジスタ12のコレクタは、導体
17によってトランジスタ16のベースと抵抗器14
(その抵抗値はR1である)の一端に接続している。ト
ランジスタ16のエミッタは、V+に接続している。抵
抗器14と13の他端は、V+に接続している。トラン
ジスタ2と3を含む差動段は、“1次差動段2、3”と
呼び、そしてトランジスタ11,12を含む段は、“2
次差動段11,12”と呼ぶ。
【0016】上記の差動増幅器10は、トランジスタ2
と3の接合から差動信号を相当除去することによって、
歪みを少なくするようにする。その1次差動段2、3内
に“入れ子にした”2次差動段11,12は、トランジ
スタ2のコレクタ電圧の高利得負帰還制御を可能にする
ように接続してある。その帰還は、トランジスタ2のコ
レクタ電圧をこれがトランジスタ3のコレクタ電圧に正
確に従うよう強制するが、それは、2次差動段11,1
2の動作が、トランジスタ11と12のベースに加わる
入力電圧を互いに等しい値に維持する傾向があるからで
ある。従って、トランジスタ2と3のコレクタは、それ
らの非線形インピーダンスにマッチした電流損失をもつ
ことになる。即ち、それらの損失間に差が存在しなけれ
ば、トランジスタ2と3のコレクタ電流どうしの間には
何らの電流差もないことになる。このような電流差に
は、1次差動段の入力どうしの間に差電圧が必要となる
ことになろう。かかる差電流が非線形インピーダンスよ
り生ずる場合には、その結果得られる入力電圧も非線形
となり、これは歪み信号を表わすことになる。上記のコ
レクタ回路の損失を非線形インピーダンスに対し平衡さ
せることによって、差電流は全く生じなくなる。かかる
電流損失は、今や差分性ではなくて同相性を有し、そし
て同相分それ自体は、1次差動段2、3の同相除去によ
って除去されることになる。従って、トランジスタ2と
3の各コレクタ−ベース間電圧信号の差に起因する歪み
は、かかる同相除去によって除去する。
【0017】エミッタ−ベース間電圧の変化による歪み
は、図2に示す形態の回路利得が著しく大きくなる結
果、除去される。この差動増幅器10の総合利得は高
く、最大所望値のe0 を発生するためには非常に小さな
差入力電圧e2 −e1 しか必要としない。従って、トラ
ンジスタ2と3は、事実上互いに同じ電流を有し、従っ
てそれらの同一電流電圧特性曲線上の殆んど同一点で動
作することになる。即ち、その動作は、曲線7が全く線
形となっている図1(B)の伝達曲線中の原点に非常に
近いものとなる。エミッタ−ベース間の信号電圧に起因
する上記の歪みは、回路利得が著しく大きくなる結果、
除去される。
【0018】更に、本発明は、図1(A)の従来回路の
理論上の利得よりも相当大きな回路利得を作り出すよう
にする。図2の差動増幅器10の電圧利得は、2つの差
動段の利得の積にエミッタ接地トランジスタ16の利得
を乗じたものとなる。そのトランジスタ16は、トラン
ジスタ2に対する負荷として働く外に、第2の差動段に
より駆動されるようになっており、従ってその帰還制御
に対して利得を付加するようになっている。この利得
は、gm16 (RO2‖R016 )となる。但し、R02とR
016 は、トランジスタ2とトランジスタ16の出力抵抗
値である(記号“‖”は“並列”を意味する)。また、
2つの差動段の電圧利得は、(gm2‖gm3)R2 と(g
m11 ‖gm12 )R1 である。そのため、図2の正味の電
圧利得は、A=(gm2‖gm3)(gm11 ‖gm12 )g
m16 R1 R2 (RO2‖R016 )となる。利得段が2つで
はなく3つある状態では、図2の回路の利得は、米国特
許4,897,611号の従来回路のそれよりも相当高
いものとなっている。
【0019】図3は、トランジスタ3の負荷抵抗器13
をPNP形トランジスタ13Aに置き換えたもう一つの
実施例10Aを示すものである。そのトランジスタ13
Aの非線形出力インピーダンスは、トランジスタ16の
非線形出力インピーダンスの効果を平衡させるようなっ
ている。詳しくは、トランジスタ13Aのその非線形出
力インピーダンスは、トランジスタ16のそれと同一の
非線形出力インピーダンスの歪み効果に反作用するそれ
自身の歪み効果を作り出す。あるいはこの代わりに、ト
ランジスタ16のベースを固定電圧源からバイアスする
こともできるが、図示の結線は、簡単であり、また電圧
利得(トランジスタ13Aを経てトランジスタ12のベ
ースに供給する正帰還より得られる)を更に付加するも
のである。図3のこの回路は、トランジスタ12と13
Aを含むループ内に生ずる小量の正帰還を作り出すが、
そのことによって得られる利得量は、e0 とe1 間の負
帰還量と比べて微量である。1例として、本回路のその
負帰還成分は、68デシベルの利得ブーストを作り出
し、そしてこれに本回路のその正帰還より得られる追加
の12デシベルの利得ブーストが付加するようにでき
る。通常、正帰還は避けるものであるが、この場合、正
帰還により得られる追加利得は、負帰還によって既に得
られている利得と比較して小さいものである(ほぼ1/
400の大きさ)。この全般的に優勢な負帰還によっ
て、ずっと“挙動の良い”回路動作が得られている。
【0020】図4には、抵抗器21をトランジスタ1
6、13AのエミッタとV+との間に接続し、抵抗器1
4を直接V+に接続したもう一つの実施例を示してあ
る。この実施例によれば、トランジスタ13Aと16を
これらのエミッタにてベース接地モードにあるトランジ
スタ11で駆動するために、その回路利得は大きくな
る。詳細には、本回路は、トランジスタ11のコレクタ
から得られる利得を活用して、回路の総合利得を大きく
しているが、これに対し、先の諸実施例では、トランジ
スタ11のコレクタは単にV+に接地しているだけであ
る。この図4では、トランジスタ13Aと16のエミッ
タをトランジスタ11のコレクタで駆動することによっ
て、その利用可能な利得を浪費せずに活用している。こ
のことによって回路利得が増すだけでなく、トランジス
タ13Aと16のベースではなくそれらのエミッタを駆
動することにより、トランジスタ13Aと16のベース
接地動作のために、相当高い帯域幅が得られている。一
方、トランジスタ12のコレクタがトランジスタ13A
と16のベースを駆動しており、従ってそれらを低い帯
域幅のエミッタ接地モードで駆動することになる。ある
いはこの代わりとして、トランジスタ12のコレクタを
V+に接続し、トランジスタ13Aと16をこれらのエ
ミッタにてのみトランジスタ11のコレクタで駆動する
ようにし、そしてトランジスタ13Aと16のベースを
ある固定バイアス電圧に接続するようにすることができ
る。この実施例によっても、トランジスタ13A,16
のエミッタ接地構造のために、帯域幅は大きくなる。
【0021】図5に示す本発明の実施例10Cによれ
ば、トランジスタ11,12のエミッタと直列にエミッ
タ縮退抵抗器22,23をそれぞれ追加することによっ
て、図4の回路よりも更に大きな帯域幅が得られる。低
周波数では、抵抗器22,23は2次差動段11,12
の利得を縮退させ、より高い帯域幅を提供する。高周波
数では、コンデンサ24は抵抗器22と23をバイパス
して、利得ブーストを大きくし、これにより“応答零”
を作り出して差動増幅器段10Cの第2の極をキャンセ
ルするようにすることができる(一つの差動段の利得
は、コレクタ回路のインピーダンスをエミッタ回路のイ
ンピーダンスで除したもの、即ちA=ZC /ZE にほぼ
等しい、と理解されたい。但し、Aはその差動段の利
得、ZC はコレクタ回路のインピーダンス、ZE はエミ
ッタ回路のインピーダンスである。)。この図5におい
て、2次段は、R3 +R4 のエミッタ回路抵抗値ZE を
有しており、これは、その低周波エミッタ回路インピー
ダンスを設定している。かくして、低周波数では、その
利得はA=ZC /(R3 +R4 )となる。これより若干
高い周波数では、コンデンサ24は、抵抗値(R3 +R
4 )と共に極を構成して、エミッタ・インピーダンスの
ロールオフを起こさせる。従って、上記利得式の分母は
周波数と共に小さくなる。このことは、利得Aが、その
分母が小さくなるのと同じレートで周波数と共に大きく
なることを意味している。この上昇形利得は、その利得
応答における応答零のしるしである。従って、エミッタ
回路インピーダンスの1つの極は、その段の利得につい
てはゼロとなる。
【0022】図6の実施例10Dは、トランジスタ2と
3のベースを固定のバイアス電圧25に接続した“折返
し形カスコード”差動増幅器を用いたものである。1つ
の差動増幅器は、PNP形トランジスタ26と27、電
流源28、および負荷抵抗器31,32を含んでいる。
入力信号e1 とe2 がそれぞれそのトランジスタ26,
27のベースに加わるようになっている。導体33,3
4中の各“中間”出力信号電流は、その差信号e2 −e
1 に応答して、トランジスタ2,3のエミッタにそれぞ
れ直接導くようにする。トランジスタ2,3は、電圧源
25によりバイアスされるカスコード・トランジスタと
して機能するものである。これらトランジスタ2と3の
非常に低いエミッタ・インピーダンスは、トランジスタ
26と27のコレクタに対し呈し、そしてその結果、ト
ランジスタ2と3のエミッタの信号変化は非常に小さく
なる。トランジスタ2と3のこのベース接地接続によっ
て、非常に高い帯域幅が得られる。図6のこの回路10
Dでは、本発明の譲受人が用いているコストの最も低い
モノリシック・アナログ集積回路製造プロセスを使うこ
とにより、10メガヘルツの周波数で100DBの利得
を作り出すことができる。この性能は、非常に感動的と
思えるものである。
【0023】図7の実施例10Eも、図6の実施例10
Dと同様に動作するものである。図6と図7のものは、
互いに類似したバイアス条件と信号条件を有している。
バイアス条件については、図7は、固定バイアス点と歪
み補正駆動点とを互いに交換する点を除けば、図6と同
一である。図6では、バイアス電圧VB は、抵抗器31
(R5 )と抵抗器32(R6 )とに比較的一定の電圧を
作り出している。その結果得られる各抵抗器電流は、そ
れぞれトランジスタ2と26、およびトランジスタ3と
27が供給するようになっている。トランジスタ26、
27中の各バイアス電流は、電流源28により一定とな
っている。従って、R5 電流とR6 電流の差を形成する
ためには、電流をトランジスタ2、3を通して供給しな
ければならない。そのようにした結果それらトランジス
タを介して引込む各電流は、トランジスタ11と12を
励起して、この2次段がトランジスタ13Aと16に対
し適当な駆動を加えるようにさせる。そうしたとき、後
者のトランジスタは、トランジスタ2と3が要求する電
流を供給するようにする。
【0024】図7においては、その固定バイアス制御と
被駆動バイアス制御とは逆転している。電流源37と3
9は、この段のカスコード側については固定バイアス源
となっている。これらの電流源は、トランジスタ11と
12を励起して、この2次段にカスコード・トランジス
タ2と3を駆動させるようにする。その時、後者のトラ
ンジスタは、電流源37と39が供給する電流を受け入
れ、そしてこれらの電流をR5 とR6 に供給する。これ
らの抵抗器はまた、図6で説明したのと同じ形式でトラ
ンジスタ26と27から電流を受取るようになってい
る。
【0025】信号条件の下では、2次段が追加する利得
は、再び1次段の入力信号を著しく低下させるように働
く。この低下は、今度はトランジスタ26と27の電流
差を著しく小さくするように働く。図6については、ト
ランジスタ26と27の各信号電流は、トランジスタ2
と3を介して供給し、これによってトランジスタ11と
12のベースを駆動する。それら各信号電流のどのよう
な差も、トランジスタ11と12のベースによって吸収
しなければならないが、その理由はトランジスタ13A
と16がそれらベースに等しい電流を供給するからであ
る。出力電圧e0 を作り出すためには、トランジスタ1
3Aと16は、ベース電流の差は殆んど必要としない。
かくして、トランジスタ11,12用のベース電流差を
作り出してe0 をサポートするには、非常に小さな信号
e1 −e2 しか必要でない。
【0026】図7についても、上記と同様な信号作用が
生ずる。再び同じくトランジスタ26,27からの各電
流は、トランジスタ2,3を通り、そしてここで、それ
ら電流はトランジスタ11,12のベースを駆動する。
これら電流の差はどのようなものも、電流源37と39
がトランジスタ11と12のベースに対して互いに等し
い電流を供給するために、それらトランジスタ11と1
2のベースによって吸収するようにしなければならな
い。同じく、e0 を作り出すには、トランジスタ11と
12とは、ごく僅かなベース電流差しか必要としない。
【0027】固定のバイアスをトランジスタ2と3のベ
ースに加える図6の回路とは対照的に、図7では、固定
バイアスは、電流源37,39を介してトランジスタ
2,3のコレクタへそれぞれ付与するようにしてある。
また、トランジスタ2と3の負荷を駆動する代わりに、
トランジスタ2,3のベースとエミッタを駆動するよう
にしてある。これは、図6の回路と同じような動作を与
えると思われる1つの代替構成である。この回路設計の
1つの利点は、電流源I2 ,I3 ,I4 が電流源I1 を
トラッキングするようにできる点であろう。また、図7
のものでは、トランジスタ11と12の導電率形式を逆
転して、違ったトランジスタ特性を活用するようにする
ことができる。
【0028】トランジスタ2と3が構成する差動段は、
トランジスタ2と3のコレクタを同じ電位にするように
働く。このことは、電流源I3 とI4 を生成するのに使
用するトランジスタについてもあてはまることになろ
う。それらのデバイスの非線形インピーダンスは、差動
式駆動がトランジスタ2と3のコレクタを同じ電位にな
るようにするという事実によって、回路内に平衡効果を
有することになろう。これと同じことは、トランジスタ
2と3のベースを駆動するトランジスタ12のコレクタ
と、トランジスタ2と3のエミッタ復帰部を駆動するト
ランジスタ11のコレクタについてもあてはまる。
【0029】
【発明の効果】本発明は、2つの入れ子式の差動段の利
得の積にもう一つのトランジスタの利得を乗じたものに
等しい回路利得を提供して、3つの利得段を一つの差動
段内に効果的に設ける、という点で、米国特許4,89
7,611号に開示のものよりも優っている。従って、
本発明では、その最も近い従来技術で実現可能なものと
比べ、相当大きな利得を与えると共に、入力トランジス
タの異なるエミッタ−ベース間接合電圧より生ずる歪み
をそれに応じて小さくすることができる。更に、本発明
では、正帰還制御ではなく負帰還制御を主とする回路制
御を行う点で、特許4,897,611号に開示のもの
よりも優れている。本発明の実施例の内のいくつかが備
えている帰還は、比較的小さな正帰還成分を含んでいて
“挙動がよく”従って、理論的パラメータ限界値からそ
らした設計とする必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、従来の差動増幅器の回路図であり、
(B)〜(D)は、差動増幅器回路段の入力トランジス
タの特性を説明する上で有効なグラフである。
【図2】本発明の一実施例の回路図である。
【図3】本発明のもう一つの実施例の回路図である。
【図4】本発明のもう一つの実施例の回路図である。
【図5】本発明のもう一つの実施例の回路図である。
【図6】本発明のもう一つの実施例の回路図である。
【図7】本発明のもう一つの実施例の回路図である。
【符号の説明】
2,3 :1次差動段のトランジスタ、 11,12:2次差動段のトランジスタ、 e1 ,e2 :入力信号、 e0 :出力信号、 Δei :差入力信号。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【図3】
【図4】
【図1】
【図5】
【図6】
【図7】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低歪差動増幅器回路であって、 a)1次差動回路段の第1(2)と第2(3)のトラン
    ジスタと、該第1と第2のトランジスタの制御電極間に
    差分入力信号を印加する手段と、 b)前記1次差動回路段が発生する差分出力信号を2次
    差動回路段の第3と第4のトランジスタの制御電極間に
    印加する手段(11,12)と、 c)前記2次差動回路段が発生する出力信号を、電源電
    圧導体に接続した第1の電流搬送電極と前記第3と第4
    のトランジスタの内の一方の制御電極に接続した第2の
    電流搬送電極とを有する第5のトランジスタ(16)の
    制御電極に対し印加することによって、前記第1と第2
    のトランジスタの各第2電流搬送電極に互いに実質上等
    しい電圧を維持する手段と、 を組合せて成る差動増幅器回路。
  2. 【請求項2】 低歪差動増幅器回路であって、 a)第1と第2の電流搬送電極と1つの制御電極とをそ
    れぞれ備えた第1(2)と第2(3)のトランジスタ
    と、該第1と第2のトランジスタの前記第1電流搬送電
    極に接続した第1の電流源(4)と、前記第2トランジ
    スタの前記第2電流搬送電極に接続した第1の負荷素子
    (13)と、を含む1次差動回路段と、 b)第1と第2の電流搬送電極と1つの制御電極とをそ
    れぞれ備えた第3(11)と第4(12)のトランジス
    タと、該第3と第4のトランジスタの前記第1電流搬送
    電極に接続した第2の電流源(15)と、前記第1と第
    2のトランジスタの前記第2電流搬送電極に前記第3と
    第4のトランジスタの前記制御電極をそれぞれ接続する
    手段と、前記第4トランジスタの前記第2電流搬送電極
    に接続した第2の負荷素子(14)と、を含む2次差動
    回路段と、 c)電源電圧導体と前記第3トランジスタ(11)の前
    記制御電極にそれぞれ接続した第1と第2の電流搬送電
    極と、前記第4トランジスタ(12)の前記第2電流搬
    送電極に接続した一つの制御電極とを有する第5のトラ
    ンジスタ(16)と、 から成り、 前記2次差動回路段が、前記第1と第2のトランジスタ
    の各前記第2電流搬送電極を互いに実質上等しい電圧に
    維持して、前記第1と第2のトランジスタの前記制御電
    極と前記第2電流搬送電極との間の各電圧差に因る歪み
    を低下させ、また前記第5トランジスタが、前記1次差
    動回路段と前記2次差動回路段との組合せた利得に乗じ
    る利得を発生して、前記第1と第2のトランジスタの各
    前記制御電極間に必要とされる差分入力電圧を低下さ
    せ、これにより前記第2トランジスタの前記電流搬送電
    極に所定の出力電圧を発生するようになった、低歪差動
    増幅器回路。
  3. 【請求項3】 前記の第1,第2,第3,第4および第
    5のトランジスタが、バイポーラ・トランジスタであ
    る、請求項2の低歪差動増幅器回路。
  4. 【請求項4】 前記の第1、第2,第3および第4のト
    ランジスタがNPN形トランジスタであり、前記第5の
    トランジスタがPNP形トランジスタであり、また前記
    第1電流搬送電極がエミッタであり、前記第2電流搬送
    電極がコレクタであり、前記制御電極がベースである、
    請求項3の低歪差動増幅器回路。
  5. 【請求項5】 前記第1負荷素子が第6のトランジスタ
    を含み、該第6トランジスタが、前記第5トランジスタ
    のベースに接続したベースと、前記第2トランジスタの
    コレクタに接続したコレクタと、を有するトランジスタ
    である、請求項4の低歪差動増幅器回路。
  6. 【請求項6】 前記第2電流源を前記第3と第4のトラ
    ンジスタのエミッタにそれぞれ接続する第1と第2のエ
    ミッタ縮退抵抗器を含み、これによって前記利得を少な
    くし、またこれに応じて低歪差動増幅器回路の帯域幅を
    増大させる、請求項5の低歪差動増幅器回路。
  7. 【請求項7】 前記第3と第4のトランジスタの各エミ
    ッタ間に接続した高周波バイパス・コンデンサを含み、
    これによって前記第1と第2のエミッタ縮退抵抗器を高
    い周波数でバイパスさせる働きを行って、低歪差動増幅
    器回路の周波数応答の所定の周波数で零を生成する、請
    求項6の低歪差動増幅器回路。
  8. 【請求項8】 低歪みを実現するように差動増幅回路を
    動作させる方法であって、 a)1次差動回路段の第1と第2のトランジスタの各制
    御電極間に差分入力信号を印加し、 b)前記1次差動回路段が発生する差分出力信号を、2
    次差動回路段の第3と第4のトランジスタの各制御電極
    間に印加し、 c)前記2次差動回路段が発生する出力信号を、電源電
    圧導体に接続した第1の電流搬送電極と前記第3と第4
    のトランジスタの内の一方の制御電極に接続した第2の
    電流搬送電極とを有する第5のトランジスタ(16)の
    制御電極に対し印加して、前記第1と第2のトランジス
    タの各前記第2電流搬送電極に互いに実質上等しい電圧
    を維持する、 段階より成る方法。
JP3163013A 1990-07-03 1991-07-03 低歪差動増幅器回路 Pending JPH05110341A (ja)

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US07/547,997 US5053718A (en) 1990-07-03 1990-07-03 Feedback control reducing signal distortion produced by differential amplifier stage
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