JPH0511045B2 - - Google Patents
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- JPH0511045B2 JPH0511045B2 JP8608688A JP8608688A JPH0511045B2 JP H0511045 B2 JPH0511045 B2 JP H0511045B2 JP 8608688 A JP8608688 A JP 8608688A JP 8608688 A JP8608688 A JP 8608688A JP H0511045 B2 JPH0511045 B2 JP H0511045B2
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Landscapes
- Treating Waste Gases (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
「産業上の利用分野」
この発明は硫黄と水素を反応させて硫化水素を
製造する方法に関する。 「従来の技術およびその課題」 硫黄と水素とを気相で反応させて硫化水素を製
造する方法はよく知られているが、硫黄と水素を
反応させる際には反応熱による温度上昇が大き
く、そのため反応器の温度制御が必要となる。 従来、その対策として、水素を大過剰とし、硫
黄を少量にして両者の反応量を制限して温度上昇
を抑える方法が一般に知られている。 しかしながらこのような方法では、製品硫化水
素濃度が10%程度で水素の利用率が低いばかりで
なく、硫化水素生産量当たりの装置の大きさが大
きくなり、また大量の水素の循環とこれに伴う吸
収、再生工程等の過大な設備が必要となり、硫化
水素製造効率が低く、製造装置が大型かつ高価に
なつてしまう問題があつた。 そこで、上述の方法の改良法として、気相反応
室を2つ以上連設し、これに硫黄を気化させるに
十分な温度にまで加熱した水素を直列に通じなが
ら、各反応室の入口に設けた硫黄導入気化室に硫
黄を分割供給して反応させる方法が提案されてい
る。(特公昭46−5572号公報) しかし、この方法においても、1段で温度上昇
を100℃以内に抑えるには、約1モル%分のS8(硫
黄蒸気)しか反応できないので、硫化水素を高濃
度にするためには段数が多く必要となり、したが
つて不経済である。 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、硫
黄と水素の反応温度を効率的にコントロールし、
同時に高濃度の硫化水素を得ることのできる製造
方法の提供を目的としている。 「課題を解決するための手段」 上記目的達成のために、本発明では、硫黄と水
素を反応させて硫化水素を製造する方法におい
て、少なくとも一部が液相の硫黄と水素を、触媒
が収容された反応器内に供給し、該硫黄と水素を
接触させて反応を行うものである。 「作用」 少なくとも一部が液相の硫黄と水素を、反応器
内に供給して両者を接触させることによつて硫化
水素が生成し、このとき生じる反応熱により該硫
黄の一部が気化し、反応熱を吸収することによつ
て反応器の温度上昇が抑えられる。 「実施例」 実施例について図面を参照して説明する。第1
図は本発明の硫化水素の製造方法の1例を説明す
るためのものであつて、図中符号1は反応器、2
は液体硫黄である。この液体硫黄2中には水添触
媒が懸濁され、反応相が形成されている。この反
応器1内液体硫黄2には、加熱された水素がライ
ン3を通つて供給されるとともに、液体硫黄がラ
イン4,5を通つて供給される。そして、この液
体硫黄2中において触媒の存在下、液体硫黄と水
素を気液接触させ、硫化水素を生じさせる反応が
行なわれるようになつている。 この水素としては、LPG、ナフサ等の水蒸気
改質水素、電解水素、別プラントからの回収水素
等々が使用される。 また、硫黄は、この図において右側に位置する
ライン6から供給されるが、後述の循環液体硫黄
とともに上記ライン4,5から供給される。な
お、反応器1内に挿入された加熱器7は、製造開
始時の反応器1の加熱に使用するものである。 反応器1内の液体硫黄2の温度(反応温度)
は、水素との反応によつて生じる反応熱と液体硫
黄2の気化とによつて均衡して一定温度に保持さ
れる。この反応温度は250℃〜450℃の範囲が好適
である。反応温度がこれよりも低いと反応速度が
小さくなるばかりでなく、液体硫黄2の粘度が上
昇する。一方反応温度をこれよりも高くすると硫
黄蒸気圧が高くなり、生成するガス中に同伴する
硫黄蒸気量が多くなる、触媒が劣化する、反応器
1の器材の腐食発生などの不都合が生じる。ま
た、反応の圧力は製品硫化水素に要求される圧力
に合わせることが望ましい。 上記触媒としては、水添触媒として知られてい
るコバルト−モリブデンあるいはニツケル−モリ
ブデンの酸化物または硫化物や硫化ニツケルなど
が好適に使用される。 この反応器1より流出するガスは、硫化水素の
他、硫黄蒸気、未反応水素および水素に同伴して
供給されるメタンや不純ガスを含んでおり、ライ
ン8を通つて反応器1から流出されるが、その前
に反応器1内に供給する液体硫黄の全部または一
部をライン5より反応器1上部に供給して、該ガ
スの温度を下げて同伴される硫黄蒸気を少なくす
ることも可能である。さらに、液体硫黄2中に懸
濁した触媒が飛沫に同伴されて反応器内の器壁や
配管壁に付着し、そこで反応が起きるとその部分
が高温となつてしまう不都合を生じる場合があ
り、上記ライン5から液体硫黄を供給することに
よつて器壁等に付着した触媒を流し落として液体
硫黄2中に戻すことにより、上記不都合を防止す
ることができる。 また、場合によつては生成ガスに同伴される硫
黄蒸気を更に反応させるために、反応器1から流
出したガスの全部または一部を水添反応器9に供
給して、硫黄蒸気と水素とを気相接触反応させ
て、生成ガス中に混入する硫黄蒸気を硫化水素と
しても良い。 反応器1内で生成された生成ガスは、ライン8
を通つて冷却器10に送られて冷却され、混入す
る硫黄蒸気を凝縮させる。この冷却方法として
は、水冷による方法、原料水素や空気などの気体
との熱交換による方法等により行なわれる。この
冷却温度は、生成ガス中の硫黄蒸気をできるだけ
凝縮し、かつその固化を防ぐために150〜130℃程
度とするのが好ましい。 なお、この冷却操作の際に、原料の液体硫黄の
一部をライン11により冷却器10の上流に、あ
るいは冷却器10に接続された分離器12に供給
することによつて、生成ガスの冷却を促進すると
ともに、含有されている硫化水素と接触させるこ
とにより、ポリサルフアイド(H2Sx)を生成さ
せて液体硫黄の粘度を下げることも可能である。 冷却された生成ガスは、次いで分離器12で液
体硫黄を分離し、これにより硫化水素を主とする
生成ガスがライン13より取り出される。この
際、冷却器10での冷却温度が原料の液体硫黄の
温度より高い場合には、原料の液体硫黄をライン
6より分離器12の気相部に供給して生成ガス中
に残存している硫黄蒸気を浄化することにより分
離効率を高めることができる。 ライン13より取り出される生成ガスは、主と
して硫化水素、飽和硫黄蒸気および原料水素中の
不純ガス(メタンなど)等からなつている。この
生成ガス中の硫化水素濃度は、反応条件によつて
90%以上の高濃度にすることができる。また硫黄
蒸気の混入量を飽和量以下とする場合には、反応
器1より流出する生成ガスの全量を水添反応器9
に通し、硫黄蒸気を実質的に全て硫化水素とし、
ライン6またはライン11により液体硫黄の供給
を行わずにライン14により反応器1中に原料の
液体硫黄を供給する方法が用いられる。 上記分離器12において、凝縮分離された液体
硫黄は、ライン6から供給される液体硫黄ととも
にライン4,5を通つて反応器1に循環供給され
る。 この例による硫化水素の製造方法では、反応熱
が発生しても供給される液体硫黄および水素の加
熱と液体硫黄の気化に利用することによつて反応
温度の上昇が抑えられるとともに、気化した硫黄
は生成ガスを冷却することによつて容易に分離で
きるので、1段の反応器1で高濃度の硫化水素を
生産することができる。 また、反応温度の制御のために、従来のように
大過剰の水素を使用する必要がなく、硫化水素の
生産に使用する水素の量を削減させることができ
る。 さらに、反応器を小型にできるとともに、付帯
設備を小規模とすることができ、製造装置を小型
化することができる。 第2図ないし第5図は、本発明方法の他の例を
示すものである。 第2図は、ハニカム触媒20を液体硫黄2中に
浸漬した反応器21内に、ハニカム触媒20の下
方よりライン3,4を通してそれぞれ水素および
液体硫黄を供給し、液体硫黄2中で反応を行う例
を示すものである。 この例では、第1図に示す方法と同様の効果が
得られる他、液体硫黄2の循環を供給水素のバブ
リングによつて行うことができる。また反応を中
止して、反応器21内の液体硫黄2を抜き出す際
に、第1図に示す反応器1における懸濁触媒と異
なつて液体硫黄中の触媒粉の混入を防ぐことがで
きる。 第3図は、粒状触媒充填層22を液体硫黄2内
に浸漬した反応器23内に、粒状触媒充填層22
の下方よりライン3,4を通してそれぞれ水素お
よび液体硫黄を供給し、液体硫黄2内で反応を行
う例を示すものである。 この例では、第2図に示す例とほぼ同様の効果
が得られる。ただし、比重1.8という液体硫黄の
中なので、液体硫黄の上昇に伴う触媒粒の踊りを
防止する配慮が必要である。 第4図は、上記ハニカム触媒20または粒状触
媒充填層22からなる固定触媒床24を備えた反
応器25内に、固定触媒床24の上方より液体硫
黄を、下方より水素を各々供給し、液体硫黄が固
定触媒床24の表面上を流下する間に反応を行う
例を示すものである。反応器25の下部に溜まつ
た液体硫黄2は、ライン26で固定触媒床24上
部に循環される。 この例では、上述した第1図ないし第3図に示
す各例に比べて、反応器25内に貯留する液体硫
黄2の量を少なくすることができ、反応器25か
ら流出する生成ガス温度を低くすることができる
ために、生成ガスに同伴する硫黄蒸気を少なくす
ることができる。ただし液体硫黄の流下が滞るこ
とのないよう、また液体硫黄を溢流させないよう
に反応器25内の温度および液体硫黄あるいは水
素の供給量を調節することが必要である。 第5図は、固定触媒床24を備えた反応器27
内に、固定触媒床24の上方より液体硫黄と水素
を各々供給し、液体硫黄が固定触媒床24の表面
上を流下する間に反応を行い、生成ガスを反応器
27の中部下方からライン8に取り出すようにし
たものである。 この例によれば、第4図に示すものとほぼ同様
の効果が得られる他、液体硫黄の流下阻害や溢流
を防止することができる。 (製造例) 第6図に示す装置を用い、本発明方法に基づい
て硫化水素の製造を実施した。反応器23は、ア
ルミナに担持したCo−Mo系硫化水素触媒(粒径
3〜5mm)を充填した粒状触媒充填層22を液体
硫黄2内に浸漬した構成とした。そしてこの反応
器23内に、ライン3を通して水素5.0Nm3/Hr
を90℃に加熱して供給する一方、ライン6から液
体硫黄6.9Kg/Hrを供給し、分離器12において
分離された循環液体硫黄12.6Kg/Hrとともにラ
イン4を通して反応器23に供給し、反応器23
内の液体硫黄2内で反応を行わせた。この反応条
件は、反応温度を380℃、反応圧力を3Kg/cm2G
に設定した。 そして反応器23から流出した生成ガスを冷却
器10で140℃まで冷却し、生成ガス中に含まれ
る硫黄蒸気を分離器12で凝縮分離する一方、ラ
イン13を通して生成ガスを得た。得られた生成
ガスの組成を表1に示す。(表1において実施例
という。) なお、本発明方法との比較のために、第7図に
示す製造装置を用い、硫黄と水素を気相接触反応
させる従来法により硫化水素の製造を行つた。こ
の比較例では、上記実施例において用いたものと
同様の粒状触媒充填層22を収容した反応器30
を用い、ライン3より水素50Nm3/Hrとライン
31を通して供給される液体硫黄5.8Kg/Hrを混
合し300℃の温度に加熱してガス状とした混合ガ
スを、ライン32を通して反応器30に供給し、
反応を行つた。反応器30の出口は反応熱により
380℃まで上昇していた。また反応圧力は3Kg/
cm2Gであつた。そして反応器30から流出した生
成ガスをライン33を通して冷却器10に送り40
℃まで冷却し、分離器12を経て生成ガスを得
た。なお、このとき原料の全硫黄が硫化水素にな
つているので分離器12には液体硫黄は認められ
なかつた。得られた生成ガスの組成を上記実施例
と同様に分析し、その結果を表1に示す。(表1
において比較例という。)
製造する方法に関する。 「従来の技術およびその課題」 硫黄と水素とを気相で反応させて硫化水素を製
造する方法はよく知られているが、硫黄と水素を
反応させる際には反応熱による温度上昇が大き
く、そのため反応器の温度制御が必要となる。 従来、その対策として、水素を大過剰とし、硫
黄を少量にして両者の反応量を制限して温度上昇
を抑える方法が一般に知られている。 しかしながらこのような方法では、製品硫化水
素濃度が10%程度で水素の利用率が低いばかりで
なく、硫化水素生産量当たりの装置の大きさが大
きくなり、また大量の水素の循環とこれに伴う吸
収、再生工程等の過大な設備が必要となり、硫化
水素製造効率が低く、製造装置が大型かつ高価に
なつてしまう問題があつた。 そこで、上述の方法の改良法として、気相反応
室を2つ以上連設し、これに硫黄を気化させるに
十分な温度にまで加熱した水素を直列に通じなが
ら、各反応室の入口に設けた硫黄導入気化室に硫
黄を分割供給して反応させる方法が提案されてい
る。(特公昭46−5572号公報) しかし、この方法においても、1段で温度上昇
を100℃以内に抑えるには、約1モル%分のS8(硫
黄蒸気)しか反応できないので、硫化水素を高濃
度にするためには段数が多く必要となり、したが
つて不経済である。 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、硫
黄と水素の反応温度を効率的にコントロールし、
同時に高濃度の硫化水素を得ることのできる製造
方法の提供を目的としている。 「課題を解決するための手段」 上記目的達成のために、本発明では、硫黄と水
素を反応させて硫化水素を製造する方法におい
て、少なくとも一部が液相の硫黄と水素を、触媒
が収容された反応器内に供給し、該硫黄と水素を
接触させて反応を行うものである。 「作用」 少なくとも一部が液相の硫黄と水素を、反応器
内に供給して両者を接触させることによつて硫化
水素が生成し、このとき生じる反応熱により該硫
黄の一部が気化し、反応熱を吸収することによつ
て反応器の温度上昇が抑えられる。 「実施例」 実施例について図面を参照して説明する。第1
図は本発明の硫化水素の製造方法の1例を説明す
るためのものであつて、図中符号1は反応器、2
は液体硫黄である。この液体硫黄2中には水添触
媒が懸濁され、反応相が形成されている。この反
応器1内液体硫黄2には、加熱された水素がライ
ン3を通つて供給されるとともに、液体硫黄がラ
イン4,5を通つて供給される。そして、この液
体硫黄2中において触媒の存在下、液体硫黄と水
素を気液接触させ、硫化水素を生じさせる反応が
行なわれるようになつている。 この水素としては、LPG、ナフサ等の水蒸気
改質水素、電解水素、別プラントからの回収水素
等々が使用される。 また、硫黄は、この図において右側に位置する
ライン6から供給されるが、後述の循環液体硫黄
とともに上記ライン4,5から供給される。な
お、反応器1内に挿入された加熱器7は、製造開
始時の反応器1の加熱に使用するものである。 反応器1内の液体硫黄2の温度(反応温度)
は、水素との反応によつて生じる反応熱と液体硫
黄2の気化とによつて均衡して一定温度に保持さ
れる。この反応温度は250℃〜450℃の範囲が好適
である。反応温度がこれよりも低いと反応速度が
小さくなるばかりでなく、液体硫黄2の粘度が上
昇する。一方反応温度をこれよりも高くすると硫
黄蒸気圧が高くなり、生成するガス中に同伴する
硫黄蒸気量が多くなる、触媒が劣化する、反応器
1の器材の腐食発生などの不都合が生じる。ま
た、反応の圧力は製品硫化水素に要求される圧力
に合わせることが望ましい。 上記触媒としては、水添触媒として知られてい
るコバルト−モリブデンあるいはニツケル−モリ
ブデンの酸化物または硫化物や硫化ニツケルなど
が好適に使用される。 この反応器1より流出するガスは、硫化水素の
他、硫黄蒸気、未反応水素および水素に同伴して
供給されるメタンや不純ガスを含んでおり、ライ
ン8を通つて反応器1から流出されるが、その前
に反応器1内に供給する液体硫黄の全部または一
部をライン5より反応器1上部に供給して、該ガ
スの温度を下げて同伴される硫黄蒸気を少なくす
ることも可能である。さらに、液体硫黄2中に懸
濁した触媒が飛沫に同伴されて反応器内の器壁や
配管壁に付着し、そこで反応が起きるとその部分
が高温となつてしまう不都合を生じる場合があ
り、上記ライン5から液体硫黄を供給することに
よつて器壁等に付着した触媒を流し落として液体
硫黄2中に戻すことにより、上記不都合を防止す
ることができる。 また、場合によつては生成ガスに同伴される硫
黄蒸気を更に反応させるために、反応器1から流
出したガスの全部または一部を水添反応器9に供
給して、硫黄蒸気と水素とを気相接触反応させ
て、生成ガス中に混入する硫黄蒸気を硫化水素と
しても良い。 反応器1内で生成された生成ガスは、ライン8
を通つて冷却器10に送られて冷却され、混入す
る硫黄蒸気を凝縮させる。この冷却方法として
は、水冷による方法、原料水素や空気などの気体
との熱交換による方法等により行なわれる。この
冷却温度は、生成ガス中の硫黄蒸気をできるだけ
凝縮し、かつその固化を防ぐために150〜130℃程
度とするのが好ましい。 なお、この冷却操作の際に、原料の液体硫黄の
一部をライン11により冷却器10の上流に、あ
るいは冷却器10に接続された分離器12に供給
することによつて、生成ガスの冷却を促進すると
ともに、含有されている硫化水素と接触させるこ
とにより、ポリサルフアイド(H2Sx)を生成さ
せて液体硫黄の粘度を下げることも可能である。 冷却された生成ガスは、次いで分離器12で液
体硫黄を分離し、これにより硫化水素を主とする
生成ガスがライン13より取り出される。この
際、冷却器10での冷却温度が原料の液体硫黄の
温度より高い場合には、原料の液体硫黄をライン
6より分離器12の気相部に供給して生成ガス中
に残存している硫黄蒸気を浄化することにより分
離効率を高めることができる。 ライン13より取り出される生成ガスは、主と
して硫化水素、飽和硫黄蒸気および原料水素中の
不純ガス(メタンなど)等からなつている。この
生成ガス中の硫化水素濃度は、反応条件によつて
90%以上の高濃度にすることができる。また硫黄
蒸気の混入量を飽和量以下とする場合には、反応
器1より流出する生成ガスの全量を水添反応器9
に通し、硫黄蒸気を実質的に全て硫化水素とし、
ライン6またはライン11により液体硫黄の供給
を行わずにライン14により反応器1中に原料の
液体硫黄を供給する方法が用いられる。 上記分離器12において、凝縮分離された液体
硫黄は、ライン6から供給される液体硫黄ととも
にライン4,5を通つて反応器1に循環供給され
る。 この例による硫化水素の製造方法では、反応熱
が発生しても供給される液体硫黄および水素の加
熱と液体硫黄の気化に利用することによつて反応
温度の上昇が抑えられるとともに、気化した硫黄
は生成ガスを冷却することによつて容易に分離で
きるので、1段の反応器1で高濃度の硫化水素を
生産することができる。 また、反応温度の制御のために、従来のように
大過剰の水素を使用する必要がなく、硫化水素の
生産に使用する水素の量を削減させることができ
る。 さらに、反応器を小型にできるとともに、付帯
設備を小規模とすることができ、製造装置を小型
化することができる。 第2図ないし第5図は、本発明方法の他の例を
示すものである。 第2図は、ハニカム触媒20を液体硫黄2中に
浸漬した反応器21内に、ハニカム触媒20の下
方よりライン3,4を通してそれぞれ水素および
液体硫黄を供給し、液体硫黄2中で反応を行う例
を示すものである。 この例では、第1図に示す方法と同様の効果が
得られる他、液体硫黄2の循環を供給水素のバブ
リングによつて行うことができる。また反応を中
止して、反応器21内の液体硫黄2を抜き出す際
に、第1図に示す反応器1における懸濁触媒と異
なつて液体硫黄中の触媒粉の混入を防ぐことがで
きる。 第3図は、粒状触媒充填層22を液体硫黄2内
に浸漬した反応器23内に、粒状触媒充填層22
の下方よりライン3,4を通してそれぞれ水素お
よび液体硫黄を供給し、液体硫黄2内で反応を行
う例を示すものである。 この例では、第2図に示す例とほぼ同様の効果
が得られる。ただし、比重1.8という液体硫黄の
中なので、液体硫黄の上昇に伴う触媒粒の踊りを
防止する配慮が必要である。 第4図は、上記ハニカム触媒20または粒状触
媒充填層22からなる固定触媒床24を備えた反
応器25内に、固定触媒床24の上方より液体硫
黄を、下方より水素を各々供給し、液体硫黄が固
定触媒床24の表面上を流下する間に反応を行う
例を示すものである。反応器25の下部に溜まつ
た液体硫黄2は、ライン26で固定触媒床24上
部に循環される。 この例では、上述した第1図ないし第3図に示
す各例に比べて、反応器25内に貯留する液体硫
黄2の量を少なくすることができ、反応器25か
ら流出する生成ガス温度を低くすることができる
ために、生成ガスに同伴する硫黄蒸気を少なくす
ることができる。ただし液体硫黄の流下が滞るこ
とのないよう、また液体硫黄を溢流させないよう
に反応器25内の温度および液体硫黄あるいは水
素の供給量を調節することが必要である。 第5図は、固定触媒床24を備えた反応器27
内に、固定触媒床24の上方より液体硫黄と水素
を各々供給し、液体硫黄が固定触媒床24の表面
上を流下する間に反応を行い、生成ガスを反応器
27の中部下方からライン8に取り出すようにし
たものである。 この例によれば、第4図に示すものとほぼ同様
の効果が得られる他、液体硫黄の流下阻害や溢流
を防止することができる。 (製造例) 第6図に示す装置を用い、本発明方法に基づい
て硫化水素の製造を実施した。反応器23は、ア
ルミナに担持したCo−Mo系硫化水素触媒(粒径
3〜5mm)を充填した粒状触媒充填層22を液体
硫黄2内に浸漬した構成とした。そしてこの反応
器23内に、ライン3を通して水素5.0Nm3/Hr
を90℃に加熱して供給する一方、ライン6から液
体硫黄6.9Kg/Hrを供給し、分離器12において
分離された循環液体硫黄12.6Kg/Hrとともにラ
イン4を通して反応器23に供給し、反応器23
内の液体硫黄2内で反応を行わせた。この反応条
件は、反応温度を380℃、反応圧力を3Kg/cm2G
に設定した。 そして反応器23から流出した生成ガスを冷却
器10で140℃まで冷却し、生成ガス中に含まれ
る硫黄蒸気を分離器12で凝縮分離する一方、ラ
イン13を通して生成ガスを得た。得られた生成
ガスの組成を表1に示す。(表1において実施例
という。) なお、本発明方法との比較のために、第7図に
示す製造装置を用い、硫黄と水素を気相接触反応
させる従来法により硫化水素の製造を行つた。こ
の比較例では、上記実施例において用いたものと
同様の粒状触媒充填層22を収容した反応器30
を用い、ライン3より水素50Nm3/Hrとライン
31を通して供給される液体硫黄5.8Kg/Hrを混
合し300℃の温度に加熱してガス状とした混合ガ
スを、ライン32を通して反応器30に供給し、
反応を行つた。反応器30の出口は反応熱により
380℃まで上昇していた。また反応圧力は3Kg/
cm2Gであつた。そして反応器30から流出した生
成ガスをライン33を通して冷却器10に送り40
℃まで冷却し、分離器12を経て生成ガスを得
た。なお、このとき原料の全硫黄が硫化水素にな
つているので分離器12には液体硫黄は認められ
なかつた。得られた生成ガスの組成を上記実施例
と同様に分析し、その結果を表1に示す。(表1
において比較例という。)
【表】
表1からも明らかなように、本発明方法によれ
ば、高濃度の硫化水素を容易に得ることができ
る。また従来法に比較して、同じ量の硫化水素を
製造するのに原料の水素流量が1/10にもなつてい
るのが判る。 「発明の効果」 以上説明したように、本発明による硫化水素の
製造方法は、少なくとも一部が液相の硫黄に水素
を、触媒が収容された反応器内に供給し、該硫黄
と水素を接触させて反応を行わせることにより、
硫黄と水素の反応によつて生じる反応熱が反応器
内の液体硫黄の気化によつて吸収され、これによ
つて反応温度の上昇が抑えられるとともに、気化
した硫黄は生成ガスを冷却することによつて容易
に分離するこができるので、1段の反応器によつ
て高濃度の硫化水素を極めて効率良く生産するこ
とができる。 また、反応温度の制御のために、従来のように
大過剰の水素を使用する必要がなく、硫化水素の
生産に使用する水素の流量を削減させることがで
きる。 さらに、反応器が小型化できるとともに、原料
の循環設備などの付帯設備を小規模とすることが
できるので、製造装置の小型化を図ることができ
る。
ば、高濃度の硫化水素を容易に得ることができ
る。また従来法に比較して、同じ量の硫化水素を
製造するのに原料の水素流量が1/10にもなつてい
るのが判る。 「発明の効果」 以上説明したように、本発明による硫化水素の
製造方法は、少なくとも一部が液相の硫黄に水素
を、触媒が収容された反応器内に供給し、該硫黄
と水素を接触させて反応を行わせることにより、
硫黄と水素の反応によつて生じる反応熱が反応器
内の液体硫黄の気化によつて吸収され、これによ
つて反応温度の上昇が抑えられるとともに、気化
した硫黄は生成ガスを冷却することによつて容易
に分離するこができるので、1段の反応器によつ
て高濃度の硫化水素を極めて効率良く生産するこ
とができる。 また、反応温度の制御のために、従来のように
大過剰の水素を使用する必要がなく、硫化水素の
生産に使用する水素の流量を削減させることがで
きる。 さらに、反応器が小型化できるとともに、原料
の循環設備などの付帯設備を小規模とすることが
できるので、製造装置の小型化を図ることができ
る。
第1図は本発明による硫化水素の製造方法の1
例を説明するための図であつて、製造装置の概略
構成図、第2図ないし第5図は本発明の製造方法
の他の例を説明するための図であつて、製造装置
の要部の構成図、第6図は本発明方法の製造例に
おいて使用した製造装置の概略構成図、第7図は
比較例として用いた従来法による製造装置の概略
構成図である。 1,21,23,25,27……反応器、2
0,22,24……触媒。
例を説明するための図であつて、製造装置の概略
構成図、第2図ないし第5図は本発明の製造方法
の他の例を説明するための図であつて、製造装置
の要部の構成図、第6図は本発明方法の製造例に
おいて使用した製造装置の概略構成図、第7図は
比較例として用いた従来法による製造装置の概略
構成図である。 1,21,23,25,27……反応器、2
0,22,24……触媒。
Claims (1)
- 1 硫黄と水素を反応させて硫化水素を製造する
方法において、少なくとも一部が液相の硫黄と水
素を、触媒が収容された反応器内に供給し、該硫
黄と水素を接触させて反応を行うことを特徴とす
る硫化水素の製造方法。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8608688A JPH01257109A (ja) | 1988-04-07 | 1988-04-07 | 硫化水素の製造方法 |
| EP19890303466 EP0339818B1 (en) | 1988-04-07 | 1989-04-07 | Process for the manufacture of hydrogen sulfide |
| DE1989620358 DE68920358T2 (de) | 1988-04-07 | 1989-04-07 | Verfahren zur Herstellung von Schwefelwasserstoff. |
| US07/779,127 US5173285A (en) | 1988-04-07 | 1991-10-16 | Process for the manufacture of hydrogen sulfide |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8608688A JPH01257109A (ja) | 1988-04-07 | 1988-04-07 | 硫化水素の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01257109A JPH01257109A (ja) | 1989-10-13 |
| JPH0511045B2 true JPH0511045B2 (ja) | 1993-02-12 |
Family
ID=13876896
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8608688A Granted JPH01257109A (ja) | 1988-04-07 | 1988-04-07 | 硫化水素の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01257109A (ja) |
Families Citing this family (17)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| CN101594931B (zh) * | 2007-01-16 | 2013-07-10 | 巴斯夫欧洲公司 | 连续生产硫化氢的方法和装置 |
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| ES2612956T3 (es) * | 2007-01-16 | 2017-05-19 | Basf Se | Reactor y procedimiento para la producción de ácido sulfhídrico |
| DE102008040544A1 (de) * | 2008-07-18 | 2010-01-21 | Evonik Degussa Gmbh | Reaktionsbehälter und Verfahren zur Verwendung |
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| JP5494754B2 (ja) * | 2012-07-31 | 2014-05-21 | 住友金属鉱山株式会社 | 硫化水素ガス製造プラントシステム及び硫化水素ガスの回収利用方法 |
| JP5682683B2 (ja) * | 2013-09-06 | 2015-03-11 | 住友金属鉱山株式会社 | 硫化水素ガス製造プラント及び廃硫化水素ガスの回収利用方法 |
| JP5708849B2 (ja) * | 2014-02-27 | 2015-04-30 | 住友金属鉱山株式会社 | 硫化水素ガス製造プラントシステム及び硫化水素ガスの回収利用方法 |
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| JP7674156B2 (ja) * | 2021-05-31 | 2025-05-09 | 古河機械金属株式会社 | 硫化水素製造装置および硫化水素の製造方法 |
| KR20240005076A (ko) * | 2021-05-31 | 2024-01-11 | 후루카와 기카이 긴조쿠 가부시키가이샤 | 황화수소 제조장치 및 황화수소의 제조방법 |
| JP7674157B2 (ja) * | 2021-05-31 | 2025-05-09 | 古河機械金属株式会社 | 硫化水素製造装置および硫化水素の製造方法 |
| WO2023157850A1 (ja) * | 2022-02-18 | 2023-08-24 | Dic株式会社 | 硫化オレフィンの製造方法 |
| CN120530078A (zh) * | 2023-01-06 | 2025-08-22 | 古河机械金属株式会社 | 硫化氢的制造方法和硫化氢制造装置 |
-
1988
- 1988-04-07 JP JP8608688A patent/JPH01257109A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01257109A (ja) | 1989-10-13 |
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