JPH05116139A - 外周刃による硬質脆性材料の切断方法 - Google Patents

外周刃による硬質脆性材料の切断方法

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JPH05116139A
JPH05116139A JP20980291A JP20980291A JPH05116139A JP H05116139 A JPH05116139 A JP H05116139A JP 20980291 A JP20980291 A JP 20980291A JP 20980291 A JP20980291 A JP 20980291A JP H05116139 A JPH05116139 A JP H05116139A
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仁 諏訪部
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隆好 小田
Takehiko Kitagawa
武彦 北川
Takahisa Uchida
貴久 内田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単結晶インゴットやセラミックス等の硬質脆
性材料をディスク状ブレードの外周刃で切断する方法に
関するもので、切断時にブレードにかかる切断抵抗を低
くして加工精度を高め、刃先の偏磨耗による切り曲がり
も防止できる方法を提供する。 【構成】 定位置で回転する可撓性を備えた円盤状ブレ
ード10の外周にワーク9をその切断方向と同方向ない
し直交する方向に低周波領域の振動を与えながら送って
切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、単結晶インゴットや
セラミックス等の硬質脆性材料をディスク状ブレードの
外周刃で切断する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】硬質脆性材料の切断方法として回転する
円盤状ブレードの外周刃で切断する方法と中空円盤状ブ
レードの内周刃で切断する方法が知られている。外周刃
切断方法は、切断反力によりブレードが撓んで切り曲が
りが起こり易く、刃厚を厚くしなければならないので材
料損失が大きく、切断精度が低いという欠点がある。そ
のため現在は、材料損失が少なく精度の高い内周刃切断
方法が主流で、外周刃切断方法は、インゴッドの両端の
切断やブロック切断などの粗加工にしか使用されていな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、外周刃切断方
法は、加工装置の構造が簡単であり、操作性も良く、価
格が安いという特徴を持っている。従って刃厚を薄く、
切断精度を高めることができれば、硬質脆性材料の切断
に適した外周刃切断装置を提供することができる。
【0004】本発明は、切断時にブレードにかかる切断
抵抗を低くして加工精度を高め、刃先の偏磨耗による切
り曲がりも防止できる外周刃切断方法を提供しようとす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明のワークの切断
方法は、定位置で回転する可撓性を備えた円盤状ブレー
ド10の外周にワーク9をその切断方向と同方向ないし
直交する方向に低周波領域の振動を与えながら送って切
断することを特徴とするものである。
【0006】
【作用】従来の外周刃切断方法では、切断抵抗が大きい
ので、外周刃の刃厚を厚くして抵抗力を持たせていた
が、外周刃が偏摩耗を起こし、ワークを直線的に切断す
ることができず、切断面にうねりが起き、加工精度が低
下していた。
【0007】本発明の方法では、ワークの振動により、
外周刃とワークとの間に切り込みと分離とが交互に繰り
返され、切断抵抗が減少する。またワークに振動を加え
ることにより、外周刃に偏磨耗が生じたときにも切り曲
がりを生ずることがなく、精度の高い直線切断が可能に
なることが実験結果により判明した。
【0008】切断時に作用させる振動数が高くなればな
るほど、また振幅が大きければ大きいほど、切断抵抗の
減少量は大きい。なお超音波領域では切粉が飛んで種々
の弊害が出るので、低周波領域内に止めておくのが良
い。
【0009】なお、リジッドな砥石やバイトにおける切
削加工において、切削抵抗を低くする方法として振動切
削法が知られている。しかし、ダイヤモンドブレードの
ような可撓性のある切削工具に対して振動切削法を用い
た例は知られておらず、またこれによってブレードが偏
磨耗したときにも加工面のうねりが少なくなるというこ
とは、リジッドな工具を用いた振動切削からは予測でき
ないことである。
【0010】
【実施例】図6ないし図8は、本発明の実施に適した外
周刃切断装置を示したものである。図中、1は基台、2
は基台1の上面に固着された固定台、3は固定台2に図
6の前後方向に摺動可能に設けられた第1移動台、4は
第1移動台3の位置を設定する第1ハンドル、5は第1
移動台3の上に図6の左右方向に摺動可能に設けられた
第2移動台、6は第2移動台5の位置を設定する第2ハ
ンドル、7は第2移動台5に送りを与えるモータ、8は
第2移動台5の上に搭載された加振装置、9は加振装置
8の上に固定されたワーク、10はワーク9の上方に回
転自在に設けられた切断ブレード、11は切断ブレード
の主軸、12は加振装置8、ワーク9および切断ブレー
ド10を被うように第2移動台5に装着された防水カバ
ー、13は図示しない歯車列を介して主軸11を駆動す
るモータ、14は主軸11およびモータ13を搭載する
昇降枠、15は昇降枠の位置を設定する第3ハンドル、
16は切断ブレード10に加工液を供給する加工液ノズ
ル、17は加工液ノズル16に加工液を送る給水ポン
プ、18は加工液を貯蔵しているタンク、19は加振装
置のコントローラ、20は操作盤である。
【0011】加振装置の詳細は図8に示されている。ベ
ース23上に立設された支持枠24に図上左右方向に摺
動自在に振動台25が装着されており、振動台25の上
面にワーク9を固定する加工台26が固定されている。
振動台25の左端はモータ27で駆動されるエキセンホ
イール28にクランクロッド32を介して連結されてお
り、その右端は位相反転器29を介してバランス錘30
に連結されている。位相反転器29は、垂直方向の支点
ピン33で中心を揺動自在に支持された左右等長の揺動
レバーからなり、その両端に連結リンク34、35で振
動台25及びバランス錘30を連結している。
【0012】モータ27の回転力は、タイミングベルト
31を介してエキセンホイール28に伝えられ、偏心し
たセンタホイールによって近似的な調和振動となって振
動台25に伝達され、これによりワーク9に振動が与え
られる。振動台25の振動は、位相反転器29で位相を
180度ずらしてバランス錘30を振動させ、これによ
り振動が他の部材に与える悪影響を防止している。
【0013】次に上記装置を用いて本発明方法を詳説す
る。
【0014】ワーク9として50×60×10mmのソ
ーダガラスを、切断ブレード10として直径125×1
mm、SD#200のダイヤモンドブレードを用い、ダ
イヤモンドブレードの周速を1915mm/minと
し、ソーダガラスに20〜80mm/minの送り速度
を与えて切り込み量11mmまで切断した。ソーダガラ
スに与えられた振動数は0〜28Hzで、振幅は0〜
0.6mmである。
【0015】図1ないし図5にその結果を示す。
【0016】図1にワークに与えた振動数と主軸駆動モ
ータ13に流れる電流値の関係を示す。同図に示すよう
に、振動数が高くなるにつれて電流値が下がり、切断抵
抗が小さくなる。振動を付加するとダイヤモンドブレー
ドのワークに対する切り込みと分離が交互に起こり、振
動数を高くするとその周期が早くなり、振動1サイクル
当たりの切り込み量が少なくなるため、切断抵抗が小さ
くなるものと考えられる。
【0017】図2は振幅と電流値の関係を示す。同図に
示すように振幅を大きくするにつれて電流値が下がって
いる。これは振幅が大きくなるとダイヤモンドブレード
の被加工物に対する振動1サイクル当たりの分離量が大
となり、1回の切削時間が短くなるためと考えられる。
またダイヤモンドブレードが後退したとき切り屑の排出
がしやすくなり、研削液も侵入し易くなるので切断抵抗
も低くなると考えられる。
【0018】次にブレードの刃先の磨耗と切断抵抗およ
びうねりとの関係を調べるために、新しいブレードと刃
先が偏磨耗したブレードとを用いて試験を行った。図9
は加工溝の先端部の断面を示した図で、(a)は新しい
ブレードを用いた場合、(b)は偏磨耗したブレードを
用いた場合の溝形状であり、この溝形状が試験に用いた
ブレードの刃先の断面形状を示している。
【0019】図3は偏摩耗したブレードでの振動数と電
流値の関係を示した図である。同図に示すように、無振
動切断時にはブレード送り速度が80mm/minの時
0.22Aの電流値を示しているが、振動を付加すると
最大0.10Aまで減少する。他の送り速度の場合でも
同様に最大50%程度まで電流値が減少した。
【0020】図4に振動数と表面うねりの関係を示す。
同図に示すように無振動切断時の新しいブレードでは表
面うねりが5.7mmであったのに対し、偏摩耗したブ
レードでは横方向へのブレード変形量が大きくなるため
に27μmの表面うねりを生じた。また、新しいブレー
ドに振動を付加すると表面うねりは若干減少する傾向が
得られるのみであった。これに対して偏摩耗したブレー
ドに振動を付加した場合には、14μm近くまで表面う
ねりが減少した。
【0021】図5は振動数と加工溝幅の関係を示した図
である。新しいブレード、偏摩耗したブレード共、ワー
クに振動を与えることによって加工溝幅が小さくなって
いる。新しいブレードでは振動を与えるとカーフロスは
若干減少するのに対し、偏摩耗したブレードでは、無振
動切断時にカーフロスは大きくなるが振動を与えるとか
なり減少し、振動の効果が明確に表れる。これは、振動
数が高くなると、図3に示したように、切断抵抗が少な
くなり、切断時にブレードの外周に作用する荷重が少な
くなるため、ブレードの偏摩耗による横方向への撓みが
少なくなるためだと考えられる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、外周刃
にかかる切断抵抗を減少させることができ、切断時の溝
幅も小さくなり、切断端面における表面うねりを減少さ
せることができる。従って、同じ加工精度でよいのであ
れば、より薄いブレードを用いて加工を行うことも可能
になる。特に偏磨耗したブレードを用いた場合、切断抵
抗がおよそ半分程度に減少すると共に、切断面の表面う
ねりを大幅に減少させることができ、切断加工の加工精
度を大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】振動数と主軸モータの消費電流との関係を示す
図
【図2】振幅と電流値との関係を示す図
【図3】偏磨耗したブレートでの振動数と電流値の関係
を示す図
【図4】振動数と表面うねりの関係を示す図
【図5】振動数と加工溝幅の関係を示す図
【図6】外周刃切断装置の正面図
【図7】外周刃切断装置の側面図
【図8】加振装置の斜視図
【図9】加工溝の先端部の拡大断面図
【符号の説明】
9 ワーク 10 切断ブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 武彦 石川県石川郡野々市町扇が丘7の1 金沢 工業大学内 (72)発明者 内田 貴久 石川県石川郡野々市町扇が丘7の1 金沢 工業大学内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定位置で回転する可撓性を備えた円盤状
    ブレード(10)の外周にワーク(9) をその切断方向と同方
    向ないし直交する方向に低周波領域の振動を与えながら
    送って切断することを特徴とする、外周刃による硬質脆
    性材料の切断方法。
JP3209802A 1991-07-26 1991-07-26 外周刃による硬質脆性材料の切断方法 Expired - Fee Related JPH0818328B2 (ja)

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Cited By (1)

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