JPH05125548A - 真空成膜装置 - Google Patents
真空成膜装置Info
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- JPH05125548A JPH05125548A JP31551391A JP31551391A JPH05125548A JP H05125548 A JPH05125548 A JP H05125548A JP 31551391 A JP31551391 A JP 31551391A JP 31551391 A JP31551391 A JP 31551391A JP H05125548 A JPH05125548 A JP H05125548A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 真空成膜装置において、試料に密着力の大き
い硬度の高い成膜を形成する。 【構成】 真空成膜装置の一例としてのプラズマCVD
装置は、真空容器10と、真空容器10内に封入されたTiCl
4 ガスおよびN2 ガスと、真空容器10内に設けた陽極2
1、陰極22および陰極22に載置された試料30と、真空容
器10に設けた透光窓13と、透光窓13を介して試料30の温
度を測定する赤外線輻射温度計40と、真空容器10外に設
置されて陽極21と陰極22間にパルス電流51を発生するパ
ルス電圧を供給する直流電源20とを備え、パルス電流51
の周期、持続時間、波高値および波形の内の1つ以上
を、赤外線輻射温度計40が測定した試料30の温度に対応
して変化させて試料30の温度を所定の範囲に保つ。
い硬度の高い成膜を形成する。 【構成】 真空成膜装置の一例としてのプラズマCVD
装置は、真空容器10と、真空容器10内に封入されたTiCl
4 ガスおよびN2 ガスと、真空容器10内に設けた陽極2
1、陰極22および陰極22に載置された試料30と、真空容
器10に設けた透光窓13と、透光窓13を介して試料30の温
度を測定する赤外線輻射温度計40と、真空容器10外に設
置されて陽極21と陰極22間にパルス電流51を発生するパ
ルス電圧を供給する直流電源20とを備え、パルス電流51
の周期、持続時間、波高値および波形の内の1つ以上
を、赤外線輻射温度計40が測定した試料30の温度に対応
して変化させて試料30の温度を所定の範囲に保つ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、プラズマCVD装置(Plasma Ass
istedCVD装置) を例にとって従来の真空成膜装置を
説明する。10-1〜10Torr程度の圧力の真空容器(例えば
直径約900mm 、高さ約1200mm、容積約1000リットル) 内
に、例えば、N2 ガスとTiCl4 ガスとを封入し、真空容
器内に設けた陰極上に、試料として、金属、例えば直径
500mm 、高さ1000mmの円柱状の鋼材を配設し、同じく真
空容器内にこの鋼材に対向するように設けた陽極と、前
記陰極との間に例えば3相交流を全波整流して得た直流
電圧を印加して真空容器内に直流(脈流の場合もある)
を流すと、真空容器内での放電によってプラズマが発生
する。なお、直流電圧および電流の大きさは、例えばそ
れぞれ400 ボルトおよび30アンペアであり、この場合、
直流電源の平均出力は12kWとなる。
istedCVD装置) を例にとって従来の真空成膜装置を
説明する。10-1〜10Torr程度の圧力の真空容器(例えば
直径約900mm 、高さ約1200mm、容積約1000リットル) 内
に、例えば、N2 ガスとTiCl4 ガスとを封入し、真空容
器内に設けた陰極上に、試料として、金属、例えば直径
500mm 、高さ1000mmの円柱状の鋼材を配設し、同じく真
空容器内にこの鋼材に対向するように設けた陽極と、前
記陰極との間に例えば3相交流を全波整流して得た直流
電圧を印加して真空容器内に直流(脈流の場合もある)
を流すと、真空容器内での放電によってプラズマが発生
する。なお、直流電圧および電流の大きさは、例えばそ
れぞれ400 ボルトおよび30アンペアであり、この場合、
直流電源の平均出力は12kWとなる。
【0003】真空容器内においては、TiのイオンがTiCl
4 から、また、NのイオンがN2 から、それぞれ、分離
し、これら両イオンやラジカルが化合反応してTiN とな
ってから、鋼材の表面に衝突、付着して、ほぼ金色のTi
N の成膜を形成する。例えば、工具の先端にこのような
成膜を作ると、工具の耐摩耗性が向上するから工具の寿
命が伸びる。
4 から、また、NのイオンがN2 から、それぞれ、分離
し、これら両イオンやラジカルが化合反応してTiN とな
ってから、鋼材の表面に衝突、付着して、ほぼ金色のTi
N の成膜を形成する。例えば、工具の先端にこのような
成膜を作ると、工具の耐摩耗性が向上するから工具の寿
命が伸びる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして例えば工具の表面に形成されたTiN の成膜は、
場合によっては、必ずしも良好な外観を呈するとは限ら
ず、黒色状等となる場合がある。このような色彩の成膜
は、往々にして、密着力が弱く、硬度も低い。即ち、成
膜の色彩と成膜の性質との間には、密接な関係があるこ
とが判明している。
うにして例えば工具の表面に形成されたTiN の成膜は、
場合によっては、必ずしも良好な外観を呈するとは限ら
ず、黒色状等となる場合がある。このような色彩の成膜
は、往々にして、密着力が弱く、硬度も低い。即ち、成
膜の色彩と成膜の性質との間には、密接な関係があるこ
とが判明している。
【0005】そして、常に密着力の強い成膜を得るに
は、真空容器内の陽極に印加する直流電圧を大きくして
やればよいことが分かってきたが、一方、この電圧を大
きくし過ぎると、大電流が流れて鋼材に衝突するイオン
が増える結果、鋼材の温度が焼き戻し温度(580 ℃以
上) を越えて上昇して鋼材の硬度低下をきたすので、直
流電圧を大きくすることには自ずから限界があり、常に
良好な密着力のある成膜をえることと、直流電圧を上昇
させることとは、両立し難い状態であった。
は、真空容器内の陽極に印加する直流電圧を大きくして
やればよいことが分かってきたが、一方、この電圧を大
きくし過ぎると、大電流が流れて鋼材に衝突するイオン
が増える結果、鋼材の温度が焼き戻し温度(580 ℃以
上) を越えて上昇して鋼材の硬度低下をきたすので、直
流電圧を大きくすることには自ずから限界があり、常に
良好な密着力のある成膜をえることと、直流電圧を上昇
させることとは、両立し難い状態であった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みて創案されたもの
であって、鋼材の表面に、密着力の大きい成膜を、鋼材
の焼き戻し温度以上に上昇させることなく形成すること
できる真空成膜装置を提供することを目的としている。
であって、鋼材の表面に、密着力の大きい成膜を、鋼材
の焼き戻し温度以上に上昇させることなく形成すること
できる真空成膜装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の真空成膜装置は、真空容器と、この真空
容器内に封入されたガスと、前記真空容器内に設けられ
ている陽極、陰極およびこの陰極に導通している試料
と、前記真空容器に設けた透光窓と、この透光窓を介し
て前記試料の温度を測定する温度測定手段と、前記真空
容器外に設置されて前記陽極と陰極間にパルス電圧を供
給する直流電源とを備え、前記パルス電圧の周期、持続
時間、波高値および波形の内の1つ以上を、前記温度測
定手段が測定した前記試料の温度に対応して変化させて
試料の温度を所定の範囲に保つようにしている。そし
て、前記周期を100 ミリ秒以下とすることが好ましい。
めに、本発明の真空成膜装置は、真空容器と、この真空
容器内に封入されたガスと、前記真空容器内に設けられ
ている陽極、陰極およびこの陰極に導通している試料
と、前記真空容器に設けた透光窓と、この透光窓を介し
て前記試料の温度を測定する温度測定手段と、前記真空
容器外に設置されて前記陽極と陰極間にパルス電圧を供
給する直流電源とを備え、前記パルス電圧の周期、持続
時間、波高値および波形の内の1つ以上を、前記温度測
定手段が測定した前記試料の温度に対応して変化させて
試料の温度を所定の範囲に保つようにしている。そし
て、前記周期を100 ミリ秒以下とすることが好ましい。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例としてプラズマCV
D装置を例にとり、図面を参照して説明する。図1、2
は本実施例を説明するための図面であって、図1はプラ
ズマCVD装置の概略説明図と、プラズマCVD装置の
陽極と陰極間にパルス電圧を印加することによって試料
に通電するパルス電流の一例の説明図であり、図2は前
記パルス電流の他例の説明図である。
D装置を例にとり、図面を参照して説明する。図1、2
は本実施例を説明するための図面であって、図1はプラ
ズマCVD装置の概略説明図と、プラズマCVD装置の
陽極と陰極間にパルス電圧を印加することによって試料
に通電するパルス電流の一例の説明図であり、図2は前
記パルス電流の他例の説明図である。
【0009】このプラズマCVD装置は、図1に示すよ
うに、真空容器10と、この真空容器10内に封入された例
えばTiCl4 ガスと、真空容器10内に設けられている陽極
21、陰極22および陰極22に導通している鋼材の試料30
と、真空容器10に設けた透光窓13と、透光窓13を介して
試料30の温度を測定する温度測定手段としての赤外線輻
射温度計40と、真空容器10外に設置されて前記陽極21お
よび陰極22にそれぞれ正負の出力端子20a および20b が
導通しており且つ正または負のほぼ長方形状のパルス電
圧を発生する直流電源20とを備えている。なお、真空容
器10および試料30は、従来の技術で説明した真空容器お
よび試料とそれぞれ同じ寸法のものを例にとっている。
うに、真空容器10と、この真空容器10内に封入された例
えばTiCl4 ガスと、真空容器10内に設けられている陽極
21、陰極22および陰極22に導通している鋼材の試料30
と、真空容器10に設けた透光窓13と、透光窓13を介して
試料30の温度を測定する温度測定手段としての赤外線輻
射温度計40と、真空容器10外に設置されて前記陽極21お
よび陰極22にそれぞれ正負の出力端子20a および20b が
導通しており且つ正または負のほぼ長方形状のパルス電
圧を発生する直流電源20とを備えている。なお、真空容
器10および試料30は、従来の技術で説明した真空容器お
よび試料とそれぞれ同じ寸法のものを例にとっている。
【0010】陽極21は、実際には、円筒形に形成されて
おり、試料30を取り囲むように配置されている。陰極22
は円盤状であって、この陰極22の上に試料30が載置され
ている。陰極22の下部には回転軸23が突設されており、
この回転軸23は、真空容器10の下部に取り付けた絶縁性
管状スリーブ15を回動自在に、そして気密に貫通して真
空容器10の下方に引き出されている。なお、引き出され
た回転軸23を回転させる図示しない試料回転駆動装置が
設けられている。そして、直流電源20の正負の出力端子
20a および20b は、それぞれ、電線24および25を介して
前記陽極21および陰極22に接続されている。
おり、試料30を取り囲むように配置されている。陰極22
は円盤状であって、この陰極22の上に試料30が載置され
ている。陰極22の下部には回転軸23が突設されており、
この回転軸23は、真空容器10の下部に取り付けた絶縁性
管状スリーブ15を回動自在に、そして気密に貫通して真
空容器10の下方に引き出されている。なお、引き出され
た回転軸23を回転させる図示しない試料回転駆動装置が
設けられている。そして、直流電源20の正負の出力端子
20a および20b は、それぞれ、電線24および25を介して
前記陽極21および陰極22に接続されている。
【0011】真空容器10には、排出口11が設けられてあ
り、この排出口11から内部の空気やガスを矢印Aの方向
へ吸引して真空容器10内を真空に引く。また、真空容器
10には供給口12が設けられており、この供給口へTiCl4
ガスとN2 ガス等を矢印Bの方向に供給して真空容器10
の内部に送り込む。21a は、陽極21に設けた開孔であっ
て、この開孔21a と透光窓13を通して赤外線輻射温度計
40が試料30の温度を非接触的に測定する。なお、41は電
線26と27を介してそれぞれ赤外線輻射温度計40と直流電
源20に接続された試料温度の制御装置であって、この制
御装置41は、直流電源20に信号を送って直流電源20が発
生するパルス電圧の周期、持続時間(幅) および波高値
の1つ以上を変化させて試料30の温度が所定の範囲に収
まるように直流電源20を動作させる。
り、この排出口11から内部の空気やガスを矢印Aの方向
へ吸引して真空容器10内を真空に引く。また、真空容器
10には供給口12が設けられており、この供給口へTiCl4
ガスとN2 ガス等を矢印Bの方向に供給して真空容器10
の内部に送り込む。21a は、陽極21に設けた開孔であっ
て、この開孔21a と透光窓13を通して赤外線輻射温度計
40が試料30の温度を非接触的に測定する。なお、41は電
線26と27を介してそれぞれ赤外線輻射温度計40と直流電
源20に接続された試料温度の制御装置であって、この制
御装置41は、直流電源20に信号を送って直流電源20が発
生するパルス電圧の周期、持続時間(幅) および波高値
の1つ以上を変化させて試料30の温度が所定の範囲に収
まるように直流電源20を動作させる。
【0012】次に、本実施例のプラズマCVD装置の動
作を説明する。真空容器10内の陰極22上には鋼材の試料
30が載置されてから、真空容器10内は真空(例えば10-1
〜10Torr) に保たれ、N2 ガスおよびTiCl4 ガスが充填
される。直流電源20から陽極21と陰極22の間に正または
負のパルス電圧を印加すると、真空容器10内では、パル
ス電圧が持続している間はプラズマ放電が発生し、発生
したTiN は試料30の表面に衝突してTiN の成膜を形成す
る。
作を説明する。真空容器10内の陰極22上には鋼材の試料
30が載置されてから、真空容器10内は真空(例えば10-1
〜10Torr) に保たれ、N2 ガスおよびTiCl4 ガスが充填
される。直流電源20から陽極21と陰極22の間に正または
負のパルス電圧を印加すると、真空容器10内では、パル
ス電圧が持続している間はプラズマ放電が発生し、発生
したTiN は試料30の表面に衝突してTiN の成膜を形成す
る。
【0013】陽極20と陰極22の間の回路は力率1である
から、陽極20、陰極22間に長方形状のパルス電圧を印加
すると、このパルス電圧と同じく長方形状のパルス電流
が陽極20、陰極22間に流れる。そして、パルス電流の周
期および持続時間は、パルス電圧のそれらと同じであ
る。パルス電流の一例としてパルス電流51を図1に示
す。パルス電流51の周期をT1、持続時間をt1、波高値を
H1 とすると、例えば、周期T1は 200マイクロ秒、持続
時間t1は50マイクロ秒、波高値H は60アンペアであっ
て、このパルス電流51が通電されているときの直流電源
20の出力電圧(パルス電圧の波高値) は800 ボルトであ
る。この場合、直流電源20の最大出力は48kW、平均出力
は12kWである。
から、陽極20、陰極22間に長方形状のパルス電圧を印加
すると、このパルス電圧と同じく長方形状のパルス電流
が陽極20、陰極22間に流れる。そして、パルス電流の周
期および持続時間は、パルス電圧のそれらと同じであ
る。パルス電流の一例としてパルス電流51を図1に示
す。パルス電流51の周期をT1、持続時間をt1、波高値を
H1 とすると、例えば、周期T1は 200マイクロ秒、持続
時間t1は50マイクロ秒、波高値H は60アンペアであっ
て、このパルス電流51が通電されているときの直流電源
20の出力電圧(パルス電圧の波高値) は800 ボルトであ
る。この場合、直流電源20の最大出力は48kW、平均出力
は12kWである。
【0014】試料30は、真空容器10内で形成されたTiN
の衝突と、パルス電流51の通電とによっ温度が上昇す
る。前記したように、鋼材の試料30の温度は、焼き戻し
温度(580 ℃以上) 以下、即ち、極力約500 〜550 ℃に
保たれねばならない。
の衝突と、パルス電流51の通電とによっ温度が上昇す
る。前記したように、鋼材の試料30の温度は、焼き戻し
温度(580 ℃以上) 以下、即ち、極力約500 〜550 ℃に
保たれねばならない。
【0015】そして、試料30の温度を、赤外線輻射温度
計40は適宜の時間間隔をおいて測定し、測定された温度
が500 〜550 ℃の範囲から逸脱しているときには、温度
制御装置41が、直流電源20に指令を発してパルス電圧を
下記のように変化させる。即ち、試料30の温度が前記範
囲より上昇している場合には、パルス電圧の周期を長
くする、即ちパルス電流の周期T1も長くする持続時間
を短くする、即ちパルス電流の持続時間t1も短くする
波高値を小さくする、即ちパルス電流の波高値H1も小さ
くするの1つ以上を行う。また、試料30の温度が前記範
囲より降下している場合には、パルス電圧の周期を短
くする、即ちパルス電流の周期T1も短くする。持続時
間を長くする、即ちパルス電流の持続時間t1も長くす
る。波高値を大きくする、即ちパルス電流の波高値H1
も大きくするの1つ以上を行う。
計40は適宜の時間間隔をおいて測定し、測定された温度
が500 〜550 ℃の範囲から逸脱しているときには、温度
制御装置41が、直流電源20に指令を発してパルス電圧を
下記のように変化させる。即ち、試料30の温度が前記範
囲より上昇している場合には、パルス電圧の周期を長
くする、即ちパルス電流の周期T1も長くする持続時間
を短くする、即ちパルス電流の持続時間t1も短くする
波高値を小さくする、即ちパルス電流の波高値H1も小さ
くするの1つ以上を行う。また、試料30の温度が前記範
囲より降下している場合には、パルス電圧の周期を短
くする、即ちパルス電流の周期T1も短くする。持続時
間を長くする、即ちパルス電流の持続時間t1も長くす
る。波高値を大きくする、即ちパルス電流の波高値H1
も大きくするの1つ以上を行う。
【0016】このように、本実施例のプラズマCVD装
置は、従来のプラズマCVD装置よりも高い電圧のもと
で動作しており、且つ試料30の温度は常に前記範囲に保
たれるから、試料30の表面に形成されたTiN の成膜は、
密着力が大で、硬度に優れていて、美観的にも良好であ
る。
置は、従来のプラズマCVD装置よりも高い電圧のもと
で動作しており、且つ試料30の温度は常に前記範囲に保
たれるから、試料30の表面に形成されたTiN の成膜は、
密着力が大で、硬度に優れていて、美観的にも良好であ
る。
【0017】なお、前記のように、直流電源20の平均出
力は従来の技術で説明した直流電源の出力と同じ12kWで
あるけれども、従来よりも良好な成膜をえることができ
た。これは、従来より高い電圧をプラズマ放電に用いて
いることと、真空容器10内では平均的には従来とほぼ同
じ電力が消費されているけれども、プラズマ放電にパル
ス電流51を用いることによって、パルス電流51が流れて
いない間に試料30が冷却されることにより、同じ処理温
度の範囲に入っているものと考えられる。
力は従来の技術で説明した直流電源の出力と同じ12kWで
あるけれども、従来よりも良好な成膜をえることができ
た。これは、従来より高い電圧をプラズマ放電に用いて
いることと、真空容器10内では平均的には従来とほぼ同
じ電力が消費されているけれども、プラズマ放電にパル
ス電流51を用いることによって、パルス電流51が流れて
いない間に試料30が冷却されることにより、同じ処理温
度の範囲に入っているものと考えられる。
【0018】次に、前記パルス電流51を発生させたパル
ス電圧よりも急峻な長方形状の波形のパルス電圧を陽極
20、陰極22間に印加することによって陽極20、陰極22間
に流れるパルス電流52を説明する。図2に示すように、
パルス電流52は、パルス電流51よりも急峻な長方形状の
波形を有し、その周期T2は 180マイクロ秒、持続時間t2
は20マイクロ秒、波高値H2は90アンペアであって、この
パルス電流52が通電されているときの直流電源20の出力
電圧(パルス電圧の波高値) は1200ボルトである。この
場合、直流電源20の最大出力は108kW 、平均出力は12kW
である。そして、陽極20、陰極22間に、パルス電流52を
発生するパルス電圧を印加して真空容器10内でプラズマ
放電を行った場合にも、試料30の表面に良好なTiN の成
膜をえることができる。
ス電圧よりも急峻な長方形状の波形のパルス電圧を陽極
20、陰極22間に印加することによって陽極20、陰極22間
に流れるパルス電流52を説明する。図2に示すように、
パルス電流52は、パルス電流51よりも急峻な長方形状の
波形を有し、その周期T2は 180マイクロ秒、持続時間t2
は20マイクロ秒、波高値H2は90アンペアであって、この
パルス電流52が通電されているときの直流電源20の出力
電圧(パルス電圧の波高値) は1200ボルトである。この
場合、直流電源20の最大出力は108kW 、平均出力は12kW
である。そして、陽極20、陰極22間に、パルス電流52を
発生するパルス電圧を印加して真空容器10内でプラズマ
放電を行った場合にも、試料30の表面に良好なTiN の成
膜をえることができる。
【0019】なお、陽極20、陰極22間にパルス電圧を印
加して真空容器10内に発生するパルス電流の例として上
記のパルス電流51、52を挙げたが、これらのパルス電流
の周期、持続時間、波高値の値にこだわるものではな
い。また、波形も長方形状であることにこだわるもので
はないので、試料1 の温度を所定の範囲に維持するため
に、パルス電圧の波形を変化させることも1つの手段で
ある。
加して真空容器10内に発生するパルス電流の例として上
記のパルス電流51、52を挙げたが、これらのパルス電流
の周期、持続時間、波高値の値にこだわるものではな
い。また、波形も長方形状であることにこだわるもので
はないので、試料1 の温度を所定の範囲に維持するため
に、パルス電圧の波形を変化させることも1つの手段で
ある。
【0020】なお、一般的には、パルス電圧、即ちパル
ス電流の周期を約100 ミリ秒以下とすると、ほぼ好まし
い成膜が形成され、更に約10ミリ秒以下に短縮すると、
殆ど常に良好な成膜をえられることが実験的に確かめら
れている。このように周期を短縮してゆくと良好な結果
がえられることから、実際には、前記のように、200マ
イクロ秒や180 マイクロ秒のような周期が採用されてい
る。また、パルス電圧の波高値を高くすると成膜の密着
性が向上する。そして、この波高値を400 ボルト以上に
すると、一般的には密着性の点で実用に耐える成膜をえ
ることができる。
ス電流の周期を約100 ミリ秒以下とすると、ほぼ好まし
い成膜が形成され、更に約10ミリ秒以下に短縮すると、
殆ど常に良好な成膜をえられることが実験的に確かめら
れている。このように周期を短縮してゆくと良好な結果
がえられることから、実際には、前記のように、200マ
イクロ秒や180 マイクロ秒のような周期が採用されてい
る。また、パルス電圧の波高値を高くすると成膜の密着
性が向上する。そして、この波高値を400 ボルト以上に
すると、一般的には密着性の点で実用に耐える成膜をえ
ることができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の真空成膜
装置は、真空容器と、この真空容器内に封入されたガス
と、前記真空容器内に設けられている陽極、陰極および
この陰極に導通している試料と、前記真空容器に設けた
透光窓と、この透光窓を介して前記試料の温度を測定す
る温度測定手段と、前記真空容器外に設置されて前記陽
極と陰極間にパルス電圧を供給する直流電源とを備え、
前記パルス電圧の周期、持続時間、波高値および波形の
内の1つ以上を、前記温度測定手段が測定した前記試料
の温度に対応して変化させて試料の温度を所定の範囲に
保つ。
装置は、真空容器と、この真空容器内に封入されたガス
と、前記真空容器内に設けられている陽極、陰極および
この陰極に導通している試料と、前記真空容器に設けた
透光窓と、この透光窓を介して前記試料の温度を測定す
る温度測定手段と、前記真空容器外に設置されて前記陽
極と陰極間にパルス電圧を供給する直流電源とを備え、
前記パルス電圧の周期、持続時間、波高値および波形の
内の1つ以上を、前記温度測定手段が測定した前記試料
の温度に対応して変化させて試料の温度を所定の範囲に
保つ。
【0022】従って、本発明の真空成膜装置によって、
試料の表面に、密着性と結晶性が良好であり、従って硬
度が大きく耐摩耗性に優れた成膜を形成することができ
る。
試料の表面に、密着性と結晶性が良好であり、従って硬
度が大きく耐摩耗性に優れた成膜を形成することができ
る。
【図1】本発明の一実施例のプラズマCVD装置の概略
説明図と試料に通電するパルス電流の一例の説明図であ
る。
説明図と試料に通電するパルス電流の一例の説明図であ
る。
【図2】パルス電流の他例の説明図である。
10 真空容器 13 透光窓 20 直流電源 21 陽極 22 陰極 30 試料 40 赤外線輻射温度計 41 制御装置 51、52 パルス電流 H1、H2 波高値 T1、T1 周期 t1、t2 持続時間
Claims (2)
- 【請求項1】 真空容器と、この真空容器内に封入され
たガスと、前記真空容器内に設けられている陽極、陰極
およびこの陰極に導通している試料と、前記真空容器に
設けた透光窓と、この透光窓を介して前記試料の温度を
測定する温度測定手段と、前記真空容器外に設置されて
前記陽極と陰極間にパルス電圧を供給する直流電源とを
備え、前記パルス電圧の周期、持続時間、波高値および
波形の内の1つ以上を、前記温度測定手段が測定した前
記試料の温度に対応して変化させて試料の温度を所定の
範囲に保つことを特徴とする真空成膜装置。 - 【請求項2】 前記周期が100 ミリ秒以下である請求項
1記載の真空成膜装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3315513A JP2568466B2 (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | プラズマcvd装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3315513A JP2568466B2 (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | プラズマcvd装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05125548A true JPH05125548A (ja) | 1993-05-21 |
| JP2568466B2 JP2568466B2 (ja) | 1997-01-08 |
Family
ID=18066257
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3315513A Expired - Fee Related JP2568466B2 (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | プラズマcvd装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2568466B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2006134781A1 (ja) * | 2005-06-16 | 2006-12-21 | Kyocera Corporation | 堆積膜形成方法、堆積膜形成装置、堆積膜およびこれを用いた感光体 |
| JPWO2009028448A1 (ja) * | 2007-08-29 | 2010-12-02 | 京セラ株式会社 | 電子写真感光体および該電子写真感光体を備える画像形成装置 |
| JP2013155409A (ja) * | 2012-01-30 | 2013-08-15 | Brother Industries Ltd | 成膜装置および成膜方法 |
| JP2014123673A (ja) * | 2012-12-21 | 2014-07-03 | Tokyo Electron Ltd | 基板位置検出装置及びこれを用いた基板処理装置、成膜装置 |
| JP2014162955A (ja) * | 2013-02-25 | 2014-09-08 | Canon Inc | 堆積膜形成方法、電子写真感光体の製造方法および堆積膜形成装置 |
-
1991
- 1991-11-01 JP JP3315513A patent/JP2568466B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP4851448B2 (ja) * | 2005-06-16 | 2012-01-11 | 京セラ株式会社 | 堆積膜形成方法、堆積膜形成装置、堆積膜およびこれを用いた感光体 |
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| US9404184B2 (en) | 2012-12-21 | 2016-08-02 | Tokyo Electron Limited | Substrate position detecting apparatus, substrate processing apparatus using substrate position detecting apparatus, and deposition apparatus |
| JP2014162955A (ja) * | 2013-02-25 | 2014-09-08 | Canon Inc | 堆積膜形成方法、電子写真感光体の製造方法および堆積膜形成装置 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2568466B2 (ja) | 1997-01-08 |
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