JPH05132409A - 光硬化性歯科用修復材組成物 - Google Patents

光硬化性歯科用修復材組成物

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JPH05132409A
JPH05132409A JP4121265A JP12126592A JPH05132409A JP H05132409 A JPH05132409 A JP H05132409A JP 4121265 A JP4121265 A JP 4121265A JP 12126592 A JP12126592 A JP 12126592A JP H05132409 A JPH05132409 A JP H05132409A
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JP
Japan
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adhesive
composition
fluorine
dental restorative
test
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JP4121265A
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English (en)
Inventor
Katsuyoshi Tsunekawa
勝由 常川
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Sankin Industry Co Ltd
Original Assignee
Sankin Industry Co Ltd
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Publication date
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    • A61K6/00Preparations for dentistry
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a) フッ素溶出性フィラ−、光重合開始剤及
び重合促進剤を含有する粉末部分と、(b) 接着剤を含有
する液体部分から成り、更に該接着剤が親水性のメタク
リル酸のピロリン酸エステル及び下記一般式で表わされ
る親水性のメタクリレート誘導体を含む第一剤と疎水性
のメタクリレート誘導体を含む第二剤とから構成される
フッ素溶出性の光硬化性歯科用修復材組成物。 CH2 =C(CH3 )−COO−R−(X)m −P(=
O)(OH)2 式中、Rは低級アルキレン基を、XはO,S,またはN
Hを、mは Oまたは1の整数を各々表わす。 【効果】 修復に先立ってエッチング、前処理或はプラ
イマー乃至接着剤を必要としない、接着特性に優れた歯
科用修復材を提供できるようになった。またアマルガム
用セメントライナーまたはアマルガムに替えて充填修復
材としても使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は歯科用修復材組成物に関
するものであり、更に詳しくはフッ素溶出性光硬化性歯
科用修復材組成物に関するもので、窩洞の充填やコンポ
ジットレジンもしくはアマルガムの歯牙への接着に用い
られて、その優れた接着性によって辺縁の微小漏洩を防
止する。
【0002】
【従来の技術】歯科治療における窩洞の充填にはアマル
ガムがとりわけ汎用されている。アマルガムの主成分は
水銀と銀である。ところが充填剤としてのアマルガム
は、歯とアマルガムの接着性が十分でなくまた歯とアマ
ルガムとの間隙を十分に封鎖できない為に、充填された
窩洞へ唾液や細菌等の異物が侵入(微小漏洩)して二次
う蝕が進行するのを防止しきれないという問題がある。
この為アマルガムによる修復においては辺縁微小漏洩が
不可避の問題となっている。更にアマルガムは保持形態
を有する窩洞形成の必要があるため、う蝕していない歯
牙にも損傷を与えるという問題がある。
【0003】近年では、かなりの数の患者が水銀に対し
てアレルギーを有するため、その患者には歯科地用にア
マルガムを使用できないことが判明している。そこで水
銀を含有しない歯科修復用組成物の開発が望まれてい
た。
【0004】例えば米国特許第4500657 号及び米国特許
第4814362 号に開示されているように、樹脂製の歯科修
復用組成物が開発されている。また米国特許第4479782
号及び第4657941 号には、歯科用接着剤の改良について
述べられている。これらの接着剤は、修復時の微小漏洩
を防ぐためにセメントライナーとして通常用いられる。
セメントライナーと接着剤を併用することで歯質への接
着性が高まり、歯髄刺激が減少する。
【0005】近年では、フッ素溶出性の光重合型ライナ
ーが4種類上市されている。これらは「タイムライン
(TIME LINE)」,「ビトラボンド(VITR
ABOND)」「XRイオノマー(XR IONOME
R)」及び「ジオノマー(ZIONOMER)」の商品
名で市販されている。これらの4種のライナーは汎用さ
れている化学重合型ライナー用セメントが持っている下
記の欠点を解消するために開発されたものである。即
ち、(1) 塗布・硬化に時間がかかる(3〜5分間)、
(2) 酸エッチングを行なうと表面が溶解してしまう、
(3) エッチング後のエナメル質を乾燥させる過程で脱水
しクラックを生じてしまう、(4) 接着強度が低いという
点である。上記のライナーは(1),(2) 及び(3) の点では
ある程度の効果があるが、(4) の接着強度の点ではやは
り十分な強度が得られなかった。その結果これらのライ
ナーを歯科用修復に用いた場合、修復部分の接着寿命が
十分ではなかった。
【0006】ある種のライナー用セメントを用いた場
合、使用前に象牙質のスメヤー層を除去する必要があ
る。スメヤー層窩洞形成に伴って生成する層であり、天
然の窩洞ライナーとして作用する。接着性を向上させる
為にはこのスメヤー層を除去する必要があるという見解
もあるが、象牙質のスメヤー層を除去すると歯髄刺激性
が増加してしまうことが多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
状況に着目してなされたものであって、その目的は、ス
メヤー層の除去を必要とせず、窩洞辺縁部の微小漏洩を
防止する効果の高い歯質との接着性に優れたフッ化物溶
出性の光硬化性歯科用修復材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明は、フッ素溶出性の光硬化性歯科用修復
材組成物であって、該組成物が(a) フッ素溶出性のフィ
ラー、重合促進剤及び光重合開始剤を含有する粉末部分
と(b) 接着剤を含有する液体部分からなり、更に該接着
剤が、親水性のメタクリル酸のピロリン酸エステル及び
下記一般式で表される親水性のメタクリレート誘導体を
含む第一剤と疎水性のメタクリレート誘導体を含む第二
剤とからなり、第一剤と第二剤が別々に若しくは混合状
態で構成されることに要旨を有する。
【0009】 CH2 =C(CH3 )−COO−R−(X)m −P(=O)(OH)2 式中、Rは低級アルキレン基を、XはO,S,またはN
Hを、mは Oまたは1の整数を各々表わす。
【0010】
【作用】本発明で用いるフィラーは無毒でしかも唾液に
不溶性でなければならない。更に接着剤組成物に実用的
な粘度、つまり充填合着時の装填や取扱い性に必要な粘
度を与える必要がある。更に、使用に伴い継続的にフッ
素が溶出することによって修復充填部分の脱灰を防止す
る目的で、フィラー中に溶出性のフッ素を含有する必要
がある。この為、フィラーとして好ましいものは、フッ
素溶出性の珪酸塩であり、より好ましくは、ストロンチ
ウム含有アルミノフルオロ珪酸塩等のようなアルミノフ
ルオロ珪酸塩ガラスが挙げられる。アルミノフルオロ珪
酸塩ガラスフィラーは市販品として得られ、また米国特
許第4775592 号に開示された公知の方法で調製すること
ができる。本発明で用いられるフッ化物含有ガラスの他
の例としては米国特許第3814717 号,第4360605 号及び
第4376835 号に開示されている。
【0011】フィラーの形状としては、平均粒子径が1
μm 以下の比較的小さな粒子であることが望ましい。粒
子径が小さい程接着性が高まり、また粒子径が小さい程
表面積が大きくなるため、フッ素溶出性が高まるからで
ある。
【0012】ストロンチウム含有アルミノフルオロ珪酸
塩ガラスの製法の一例は下記に示す通りである。珪酸、
アルミノリン酸塩、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸ストロンチウム、硝酸ストロンチウム及びフッ
化アルミニウムを表1に示す割合で混合し、1350℃のプ
ラチナ製るつぼ中で溶融してガラスを調製した。溶融後
に液状ガラスをるつぼから吐出させ急冷した。得られた
ガラスを乾燥しメッシュ350 の篩を通過する大きさにま
で粉砕した。更にボールミル中で溶媒としてイソプロピ
ルアルコールを用いて1μm 以下になるまでガラスを粉
砕した。シラン化ガラスは、上記で調製したガラス100
重量部、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン1重量部及び0.5 %アセトン含有エタノール溶液20
0 重量部を2時間振盪混和して得られた。エタノールを
留去した後ガラスを130 ℃で3時間加熱した。粉砕篩別
して表1に示す組成のガラス組成物を得た。
【0013】
【表1】
【0014】歯科用修復剤で用いる接着剤は一部が疎水
性で一部が親水性である必要があることが判明してい
る。尚、本発明で用いる親水性とは、完全にもしくはあ
る程度水に溶解するという意味である。本発明の歯科用
修復材組成物は、窩洞形成のための切削以外の前処理を
行なわずに歯牙窩洞内で用いられることに留意された
い。窩洞内には水分が存在するのは避けられないので、
もし接着剤が完全に親水性であるなら接着剤は水に溶解
し、接着力の低下を招くことになる。また接着剤が完全
に疎水性なら、水分が接着時にバリヤーとして作用し、
やはり接着力は低下する。疎水性の物質と親水性の物質
とを適切な組成比で用いることによって、水分が親水性
の部分に吸収されて歯牙窩洞内が乾燥される結果、歯牙
の象牙質及びエナメル質と接着剤の疎水性部分との接着
力が高まり、優れた接着性が得られる。本発明で用いら
れる接着剤は、光硬化性のアクリレート誘導体樹脂から
なる。接着剤として組成物全体の約30〜60重量%を占め
ることが望ましい。
【0015】第二剤において用いられる疎水性のメタク
リレ−ト誘導体としては、歯科及び矯正歯科の領域で用
いられる疎水性のメタクリレート誘導体でかつ光重合性
であればその種類の如何を問わない。これらは単独で使
用してもよいが、2種類以上を混合して用いることも勿
論有効である。好ましい例としてエトキシ基を有するビ
スフェノールAジメチルメタアクリレート、ビスフェノ
ールAジグリシジルメタクリレート、ビスフェノールA
ジメタクリレート2,2−ビス[4−(3−メタクリロ
キシ−2−ヒドロキシプロピル)フェニル]プロパン等
の疎水性のメタクリレート誘導体が挙げられ、中でも特
に好ましいものとしてエトキシ基を有するビスフェノー
ルAジメチルメタアクリレートが挙げられる。尚、この
第二剤が疎水性であるというのは、水に不溶性という意
味である。
【0016】本発明の第一剤で用いる親水性のメタクリ
ル酸のリン酸エステルとしては、例えばメタクリロキシ
エチルリン酸が挙げられる。用いられる単量体としては
上記に限定される訳ではなく、メタクリロキシメチルリ
ン酸、メタクリロキシプロピルリン酸、メタクリロキシ
ブチルリン酸、メタクリロキシペンチルリン酸、メタク
リロキシヘキシルリン酸等のリン酸基含有メタクリレー
ト誘導体を用いることも可能である。これらの単量体の
構造は下記一般式[1] で示される。: CH2 =C(CH3 )−COO−R−(X)m −P(=O)(OH)2 − [1] 式中Rは低級アルキレン基を、XはO,S,またはNH
を、mはOまたは1の整数を表わす。
【0017】上記化合物は粘度が高いため、希釈して用
いる必要がある。希釈剤としては低粘度のメタクリル酸
のピロリン酸エステルが好ましく、特に好ましい例とし
て、テトラメタクリロキシエチルピロリン酸が挙げられ
る。テトラメタクリロキシエチルピロリン酸の製法の一
例を以下に示す。2−ヒドロキシエチルメタクリレート
4モルとトリエチルアミン4モルとの混合物の無水ベン
ゼン溶液を、テトラクロロピロリン酸1モルの無水ベン
ゼン溶液に−15℃で激しく攪拌しつつ滴下した。反応混
合物を0℃で2時間攪拌し、次いで室温で1時間攪拌し
た。ベンゼン層を抽出し、5%塩酸水溶液で洗浄して炭
酸ナトリウム水溶液及び水で中和した。ベンゼン層を単
離し硫酸ナトリウムを用いて乾燥した。ベンゼンを減圧
留去して無色油状のテトラメタクリロキシエチルピロリ
ン酸を得た。該油状物の一部を、酢酸エチル−ヘキサン
を溶媒として用いてアルミナカラムクロマトグラフィー
によって純化した。元素分析、IR及びNMRスペクト
ルの分析結果からこのものはC2436152 と同定さ
れた。
【0018】接着剤単体としては、通常メタクリル酸の
ピロリン酸エステル:30〜60重量%、メタクリル酸
のリン酸エステル:25〜40重量%及び疎水性のメタ
クリレート誘導体:20〜50重量%の組成で用いるこ
とが好ましい。前述したように本発明の接着剤の接着力
は市販されているライナー用セメントで最も優れたもの
の接着力の2倍ある。かくして接着力が向上した結果、
本発明の接着剤は修復材と歯牙との間に辺縁微小漏洩に
よって唾液等が侵入するのを防ぐことができ、修復材組
成物の使用寿命を向上させることができるようになっ
た。使用寿命が長いこと(数年間に及ぶ)はアマルガム
の代替品として用いるために重要な点である。
【0019】本発明の組成物は光照射時に重合を触媒す
るのに有効な量の光重合開始剤及び重合促進剤を含有す
る。一般的には有効な量は組成物全体に対して1〜10
重量%の範囲である。光重合開始剤は、本発明の組成物
の接着剤が可視光照射された時にフリーラジカルの供給
源となる。本発明で用いられる光重合開始剤は第三級ア
ミン系還元剤を含み、第三級アミンとしては還元剤とし
て用いられるものであれば特に限定されないが、好まし
い例としてN,N−ジメチルアミノ−p−トルイジン、
ブチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、モルフオリノエチルメタクリレー
ト、エチル−p−(N,N−ジメチルアミノ)安息香
酸、2−メタアクリロキシエチル−p−(N,N−ジメ
チルアミノ)安息香酸及びジメチルアミノ安息香酸及び
それらのエステル類が挙げられる。第三級アミンの量は
本発明の組成物全体に対して0.5 〜 5重量%の範囲で用
いることが望ましい。
【0020】更に本発明では、光重合開始剤に加えて光
増感剤としてα−ジケトンを用いることが望ましい。光
増感剤として用いるα−ジケトン類としては、特に種類
は限定されないが、好ましいものの例として、可視光部
で光増感性のカンファーキノン、ベンジル、ビアセチ
ル、9,10−フェナントレンキノン及びナフトキノンが挙
げられ、特に好ましいものとしてカンファーキノンが挙
げられる。α−ジケトンの量は0.1 〜1 重量%の範囲で
用いることが望ましい。
【0021】本発明で用いる重合促進剤は重合を促進
し、必要な硬化速度及び強度を与えるものならば特に限
定されないが、芳香族スルフィン酸及びその塩が好まし
い例として挙げられる。その使用量は本発明の組成物全
体に対して0.5〜 5重量%の範囲が望ましい。
【0022】本発明の組成物は前述したように個々の原
料を均一に混合するだけで調整することができる。原料
中の樹脂は液体であるので粉末状のフィラーの担体とし
ても優れている。粉末部分と液体部分の混合比率は重量
比で1:1 〜1:0.5 の範囲であることが望ましい。本発明
の組成物の光硬化の所要時間は処置部1ケ所あたり約40
秒間である。
【0023】更に本発明における光硬化性組成物には必
要に応じて重合禁止剤、着色剤及び紫外線吸収剤等を添
加することができる。以下実施例を挙げて本発明を更に
詳細に説明するが、下記実施例は本発明を制限するもの
ではなく、前・後記の趣旨の範囲内で変更実施すること
は全て本発明の技術的範囲に包含される。
【0024】
【実施例】
実施例1粉末部分の調製 ストロンチウム含有アルミノフルオロ珪酸塩 … 100 重量部 p−トルエンスルフィン酸ナトリウムニ水物 … 4 重量部 メタクリロキシエチル−p−(ジメチルアミノ)安息香酸 … 3 重量部 上記の原料をボールミル中で3時間混和した。
【0025】液体部分の調製 テトラメタクリロキシエチルピロリン酸 … 40 重量部 メタクリロキシエチルリン酸 … 30 重量部 エトキシ化ビスフェノール−A−ジメタクリレート … 30 重量部 カンファーキノン … 0.26重量部 上記原料を室温で24時間激しく攪拌しつつ混和した。
【0026】剪断接着強度試験 上記の方法で調製した粉末部分と液体部分を重量比で
1:0.88の割合で混和したものを供試材とし、比較材と
して市販されているフッ化物溶出性の光硬化性ライナー
4種を用いて下記に示す剪断接着強度試験を行った。
尚、比較材として用いたライナーは、デンマット社製の
「ジオノマー」,カ−社製の「XRイオノマー」,スリ
−エム社製の「ビトラボンド」及びコ−ク社製の「タイ
ムライン」である。
【0027】試験方法 被験歯として室温で1%クロラミン溶液中に保存された
ヒト臼歯を用いた。該臼歯を速硬化性のアクリル樹脂
(ビュ−ラ−社製の「サンプル−クイック」)を用いて
高さ30mm,直径15mmの円筒形のプラスチック鋳型内に埋
封した。歯の冠部は低速鋸(ビュ−ラ−社製の「イソメ
ット」)を用いて除去した。露出した象牙質表面の咬合
部を、800 粒度の炭化ケイ素紙付研摩機(ストリュ−ズ
社製の「DAP −V 」上で研摩した。埋封された歯をフッ
化物を含まない水で洗浄し、次いで油を含まない圧縮空
気で乾燥した。中心部に直径3mmの開口部を有する接着
用防水ステッカーを用いて接着部位を限局した。円筒形
プラスチック管を前記直径3mmの開口部に置き歯科用ワ
ックスで固定した。実施例1で得られた組成物を可視光
源で20秒間硬化した。スリ−エム社製の接着剤「スコッ
チボンド2」をライナー表面に薄く塗布し20秒間光硬化
させた。コンポジットレジンとしてスリ−エム社製の
「サイラックス」を前記円筒形プラスチックチューブに
充填した。得られた円筒形樹脂を40秒間光硬化した。こ
の被験物を37℃で蒸留水中に浸漬した。24時間浸漬後被
験歯を接着剪断強度測定用ホルダーに水平にとりつけ、
前記コンポジットレジンの垂直軸に平行になるように設
置した。接着強さは機械的測定装置(インストロン社製
の「インストロンモデル 1011」)を用いてクロスヘッ
ド速度1mm/minにおいて測定した。結果を表2に示す。
【0028】ライナーの微小漏洩試験 実施例1で調製した粉末部分と液体部分とを重量比1:
0.88の割合で混和し、供試材とした。比較材として上記
と同様4種類の市販品を用いて下記に示す試験を行っ
た。
【0029】試験方法 被験歯として上記剪断接着強度試験と同じ条件で保存さ
れたヒト臼歯を用いた。被験歯としては脱灰、う蝕、又
は治療歴のない健康な歯を選んだ。頬部側と舌部側とを
有するクラスV窩洞を80例形成した。窩洞は深さ約1.5m
m 、幅約3.5mm、高さ約2.0mm の大きさで、セメント質
と象牙質の接合部に形成された。窩洞の形成はウオータ
ースプレークーラントで冷却しつつ超高速ハンドピース
のNo.56タングステンカーバイド研削バーを用いて行っ
た。窩洞表面の辺縁部は手工具を用いて90°の角度を持
たせた。辺縁封鎖性の評価に影響するのでエナメル質エ
ッチング剤と接着剤は用いなかった。頬部面の窩洞に市
販の比較剤をその使用方法に従ってライナーとして塗布
した。20秒間光硬化した後にコンポジットレジンとして
スリ−エム社製の「サイラックス」をライナー表面に装
填し40秒間硬化した。被験歯の窩洞の舌側は全て本発明
の組成物を装填した。37℃の蒸留水中に24時間浸漬後、
修復された被験歯は全て、実際の歯科治療時と同様に仕
上げディクスで仕上げ乾燥された。
【0030】露出した辺縁部以外への色素の浸透を防ぐ
ために被験歯の修復部辺縁2mmの範囲を爪用マニキュア
で封鎖した。歯の先端は光硬化性コンポジットレジンで
封鎖した。被験歯を一個ずつナイロンメッシュの袋に入
れて5℃で30秒間保持、次いで55℃で30秒間保持、また
5℃で30秒間保持という温度サイクルを1000回繰返し
た。温度サイクルが終了後、被験歯を硝酸銀の50%水溶
液中に暗条件下2時間浸漬し、次いで蒸留水で完全に洗
浄した。被験歯を感光液に入れ蛍光を4時間照射して微
小漏洩の浸透パターンを感光した後完全に洗浄した。そ
の後被験歯を頬−舌方向にイソメット鋸を用いて縦切り
にした。窩洞壁の色素の浸透度は咬合面と歯肉面各々に
つき25倍の双眼顕微鏡を用いて検鏡した。色素浸透度
は、修復にどの供試材が用いられたかは知らされていな
い試験者が測定評価した。評価基準は下記の通りであ
る。
【0031】スコア0…微小漏洩を認めない スコア1…微小漏洩はエナメル質に限定される スコア2…象牙質壁への微小漏洩が認められる スコア3…象牙質へのかなりの微小漏洩が認められる スコア4…微小漏洩が窩洞底にまで達している 結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】実施例2 実施例1と同じ組成の粉末部分と液体部分を用いて、そ
の混合比を重量比で1:0.6 に変えた以外は実施例1と
同様にして混合、調整し剪断接着強度試験及び微小漏洩
試験を行った。結果を表2に示す。 実施例3 粉末部分の組成を下記の通りとした以外は実施例1と同
様にして組成物を調製した。
【0034】粉末部分組成 ストロンチウム含有アルミノフルオロ珪酸塩 90重量部 水酸化カルシウム 10重量部 p−トルエンスルフィン酸ナトリウム二水物 4重量部 2−メタクリロキシエチル−p−(N,N−ジメチルアミノ) 安息香酸 3重量部 尚上記の水酸化カルシウム粉末は4%のγ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシランを用いてシラン化処理
されたものである。
【0035】得られた組成物を用いて下記の圧縮応力試
験及びpH測定を行った。圧縮応力試験 混和した組成物を直径4mm、高さ5mmの窩洞に充填し次
いで上面、下面及び側面を各々40秒間光硬化して供試材
とした。供試材6例の平均圧縮応力は205.4MPaであっ
た。pH測定 デュポン社製の「テフロン」製リングを用いて、直径15
mm、厚さ1mmの円盤状の供試材を7例調製した。これら
の供試材を可視光硬化装置を用いて重合・硬化させた。
硬化後に水一滴(50マイクロリットル)を各供試材上に
載せて、5,10,30,60分後及び24時間後のpH値をp
Hメーターで測定した。結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】比較例1 ガラスフィラーを除いた以外は実施例1と同様にして組
成物を調製し、供試材として剪断接着強度試験に供した
ところ、接着強度は1〜2MPa であった。 比較例2 p−トルエンスルフィン酸ナトリウム二水物を除いた以
外は実施例1と同様にして組成物を調製し、剪断接着強
度試験に供したところ接着強度は1〜2MPaであった。
【0038】比較例3 メタクリロキシエチルリン酸を除いた以外は実施例1と
同様にして組成物を調製し微小漏洩試験に供したとこ
ろ、スコアーは劣っていた。 比較例4 疎水性のメタクリレートであるテトラメタクリロキシエ
チルピロリン酸及びエトキシ化ビスフェノールAジメタ
クリレートを除いた以外は実施例1と同様にして組成物
を調製し光硬化させて37℃蒸留水中に24時間浸漬したと
ころ分解してしまった。
【0039】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
アマルガム用のセメントライナーもしくは修復用コンポ
ジットとして、またアマルガムを使用する必要のない複
合組成物として用いることのできる歯科用修復組成物を
提供できるようになった。また本発明は、歯科修復に先
立って歯牙のエナメル質のエッチング、象牙質の前処
理、もしくはプライマーないし接着剤を必要としない歯
科用充填剤組成物を提供できるようになった。また本発
明によって、接着特性に優れ歯肉辺縁部の微小漏洩の極
めて少ない歯科用修復材を提供できるようになった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フッ素溶出性の光硬化性歯科用修復材組成
    物であって、該組成物が(a) フッ素溶出性のフィラー、
    重合促進剤及び光重合開始剤を含有する粉末部分と(b)
    接着剤を含有する液体部分からなり、更に該接着剤が、
    親水性のメタクリル酸のピロリン酸エステル及び下記一
    般式で表される親水性のメタクリレート誘導体を含む第
    一剤と疎水性のメタクリレート誘導体を含む第二剤とか
    らなり、第一剤と第二剤が別々に若しくは混合状態で構
    成されることを特徴とする光硬化性歯科用修復材組成
    物。 CH2 =C(CH3 )−COO−R−(X)m −P(=O)(OH)2 式中、Rは低級アルキレン基を、XはO,S,またはN
    Hを、mは Oまたは1の整数を各々表わす。
JP4121265A 1991-04-17 1992-04-14 光硬化性歯科用修復材組成物 Withdrawn JPH05132409A (ja)

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