JPH05142152A - アミンセンサ - Google Patents

アミンセンサ

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JPH05142152A
JPH05142152A JP32697991A JP32697991A JPH05142152A JP H05142152 A JPH05142152 A JP H05142152A JP 32697991 A JP32697991 A JP 32697991A JP 32697991 A JP32697991 A JP 32697991A JP H05142152 A JPH05142152 A JP H05142152A
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JP
Japan
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light
film
amine
sensor according
sensor
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JP32697991A
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English (en)
Inventor
Yasuki Yoshida
泰樹 吉田
Shuichi Hashiyama
秀一 橋山
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明のアミンセンサは、基体上に設けられ
た導電性ポリマを主成分とするセンサ膜が、被検体であ
るアミン化合物と接触したときの光反射率の変化によ
り、該被検体を検出、定量するセンサ本体、および上記
膜上に吸着した被検体をクリーニングするクリーニング
手段を備えている。 【効果】 本発明においては、センサ膜に結合したアミ
ン化合物を送風によりクリーニングするようにしたの
で、初期レベルヘの復帰が早く、連続測定の特性を向上
させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アミン化合物を検知、
定量するためのアミンセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、導電性ポリマ−を用いたセンサと
して、アンモニア、SO3 などとの接触により導電性ポ
リマ−が着色あるいは高導電化する現象を利用したガス
センサが知られている。
【0003】しかし、このものは電気的に検知、定量を
行なうので、防バク、耐水性に欠点がある。また、電極
付けなど製造が煩雑である。
【0004】ところで、本出願人は、先に色素膜等のセ
ンサ膜が水等の被検化学物質と接触することによって生
じるセンサ膜の物性変化を光反射率の変化として検出す
る種々のセンサを提案している(特開平2−16944
9号、特開平2−193045号、特願平2−3201
08号、特願平3−91056号等)。
【0005】このようなセンサは、光反射率の変化を利
用していることから、従来の電気的に検知、定量を行な
うものに比べて、素子構成が簡易で製造が容易であると
いう利点を有する。
【0006】したがって、このような利点を生かした種
々の物質を検出するセンサを得ることは意味深いことで
ある。
【0007】例えば冷蔵庫を用いて魚などを保存する場
合、魚の臭いが他の食物に移ってしまい、他の食物の味
を損なうことがある。このため、通常、冷蔵庫内には脱
臭剤等を配置している。しかし、脱臭剤等の有効性を判
断するのは困難であり、脱臭効果が消失しているにもか
かわらず、そのまま配置されることが多い。このような
場合、魚の臭いを検知するセンサを冷蔵庫内に設置して
脱臭効果の有無を調べるなどすれば、上記のような事故
が回避される。
【0008】ところで、魚の臭いの原因となる物質は、
魚肉の分解によって生じるメチルアミン等の低位の脂肪
族アミンである。また、このような物質に限らず、アミ
ン化合物は臭気を発するものがほとんどであり、アミン
化合物を検知、定量するセンサの開発は望まれるところ
である。
【0009】なお、メチルアミン等を検知、定量するセ
ンサを得ることは、魚の鮮度を感知するセンサとしての
用途が期待される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、アミン化合物の検知、定量が精度よく連続的に行な
え、しかも素子構造が簡易で、長寿命アミンセンサを提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(15)の本発明により達成される。
【0012】(1)基体と、この基体上に設けられた導
電性ポリマを主成分とするセンサ膜である重合膜を有
し、この重合膜が被検体であるアミン化合物と接触した
ときの光反射率の変化により、該被検体を検出、定量す
るセンサ本体、および前記重合膜上に吸着した被検体を
クリーニングするクリーニング手段を備えていることを
特徴とするアミンセンサ。
【0013】(2)前記クリーニング手段が、前記重合
膜の表面上に送風する送風手段である上記(1)のアミ
ンセンサ。
【0014】(3)前記送風が温風である上記(2)の
アミンセンサ。
【0015】(4)前記センサ本体が、発光手段と受光
手段とを有し、前記発光手段からの光を前記重合膜に照
射し、その反射項を前記受光手段で受光し、これにより
アミン化合物を検知、定量する上記(1)ないし(3)
のいずれか一項のアミンセンサ。
【0016】(5)前記重合膜が、ドーパントを含有す
る上記(1)ないし(4)のいずれか一項のアミンセン
サ。
【0017】(6)前記導電性ポリマが、ポリアニリン
系化合物である上記(1)ないし(5)のいずれか一項
のアミンセンサ。
【0018】(7)前記重合膜が、成膜したのち、洗浄
し、酸処理して得られたものである上記(6)のアミン
センサ。
【0019】(8)前記成膜が、酸性溶液中におけるア
ニリン化合物の電解重合によって行われ、前記酸処理
が、酸溶液への浸漬によって行う上記(7)のアミンセ
ンサ。
【0020】(9)前記重合膜への送風が所定時間毎に
行われる上記(1)ないし(7)のいずれか一項のアミ
ンセンサ。
【0021】(10)前記重合膜への光の照射が間歇的
に行われる上記(1)ないし(9)のいずれか一項のア
ミンセンサ。
【0022】(11)前記重合膜へ照射する光の強度に
強弱を与える上記(1)ないし(10)のいずれか一項
のアミンセンサ。
【0023】(12)前記クリーニングに際して、前記
重合膜へ照射する光の照射を高め、重合膜の温度を上げ
る上記(1)ないし(11)のいずれか一項のアミンセ
ンサ。
【0024】(13)前記重合膜への光の照射を所定時
間維持することにより、光の強度を高める上記(12)
のアミンセンサ。
【0025】(14)照射する光の強度自体を上げるこ
とにより、光の強度を高める上記(12)のアミンセン
サ。
【0026】(15)前記重合膜からの反射光の強度が
所定値より小さくなったとき、アラームを発するように
なっている上記(1)ないし(14)のいずれか一項の
アミンセンサ。
【0027】
【作用および効果】本発明における重合膜は、ポリアニ
リン等の導電性ポリマ−を含有し、所定の波長の光に対
し、好ましくは10%以上の反射率をもつ。
【0028】しかも、この導電性ポリマ−は、アミン化
合物と接触すると、これと結合したり、電気的相互作用
をしたりして、膜物性が変化する。
【0029】この膜物性の変化が重合膜の光反射率、特
に鏡面反射率を変化させることになる。この際、導電性
ポリマ−とアミン化合物との結合等は可逆的に行なわ
れ、これによって、被検アミン化合物の検知、定量が可
能となる。
【0030】また、導電性ポリマーがポリアニリン等の
ポリアニリン系化合物である場合、重合膜を成膜したの
ち、洗浄し、その後所定濃度の塩酸溶液等の酸溶液に浸
漬して酸処理を行なうことも好ましく、これにより検
知、定量の際の感度が向上し、かつ特性の安定したもの
となる。
【0031】また、本発明においては、重合膜に結合し
たアミン化合物を送風によりクリーニングするようにし
たので、初期レベルの復帰が早く、連続測定の特性を向
上させることができる。
【0032】
【具体的構成】以下、本発明の具体的構成について詳細
に説明する。
【0033】本発明においては、アミン化合物を検知、
定量するために、重合膜を用いる。
【0034】本発明における重合膜は、その反射率、特
に鏡面反射率が、特に可視〜赤外域のいずれかの波長域
の波長において、10%以上、より好ましくは20%以
上の、いわゆるブロンズ光沢を有することが好ましい。
【0035】また、本発明における重合膜は、その吸収
率が60%以下、好ましくは40%以下であるとよく、
重合膜における反射の極大波長(λRmax )が吸収の極
大波長(λAmax )と異なるものであることが望まし
く、特に、λRmax −λAmax≧50nmであることが望
ましい。
【0036】このような重合膜を用いることにより、実
質的に十分な感度が得られる。反射率が10%未満とな
ると、被検化学物質を反射率変化として検出することが
困難となるからである。
【0037】なお、反射率測定ないし読み出し波長とし
ては、通常、600〜1200nm程度のものを用いる。
【0038】このような反射率を有する重合膜を構成す
る材質としては、非局在電子が存在する導電性ポリマー
やこれにキャリヤとしてドーパントを添加したものが好
ましい。
【0039】そして、重合膜が被検アミン化合物と接触
することにより、この非局在電子やキャリヤと、被検化
学物質アミン化合物とが感応するものである。
【0040】このような導電性ポリマーとしては共役系
高分子である導電性ポリマーが好ましい。
【0041】共役系高分子導電性ポリマーとしては、特
に制限はないが、好適に用いられる共役系高分子化合物
としては、 A) ポリアセチレン系 ポリアセチレン、ポリジアセチレン、およびその誘導体
であるポリ−1−アルキン、ポリシアノアセチレン、ポ
リフェニルアセチレン、ポリクロロフェニルアセチレ
ン、ポリメチルアゾメテン、ポリ−1,6−ヘプタジイ
ン、ジフルオルアセチレンなど;
【0042】B) ポリフェニレン系 ポリパラフェニレン、ポリビフェニレン、ポリメタフェ
ニレンおよびその誘導体であるポリパラフェニレンサル
ファイド、ポリパラフェニレンセレニド、ポリパラフェ
ニレンオキサイド、ポリパラフェニレンビニレン、ポリ
パラフェニレンアゾメチン、ポリパラアゾフェニレン、
ポリフェニレンビニレン、ポリ−2,5−ジエトキシフ
ェニレンビニレン、ポリ−p−ジメチルアミノスチリル
ビニル、ポリフェニレンビニレン、ポリジフェニレンビ
ニレン、ポリフェニレンアリレン、ポリピレン、ポリア
ズレン、ポリフルオレン、ポリナフタレンビニレンな
ど;
【0035】C) 複素環ポリマー ポリピロール、ポリビピロールおよびその3−置換体や
ポリ−N−メチルピロールなどの誘導体、ポリチオフェ
ン、ポリビチオフェン、ポリターチエニル、ポリチエノ
チオフェン、ポリジチエノチオフェンおよびポリ−3−
メチルチオフェンなどのポリ−3−アルキルチオフェン
やポリ−3−チオフェン−アルケンスルホネートなどの
3−置換誘導体、ポリチオフェンビニレン、ポリフラ
ン、ポリセレノフェン、ポリテルロフェン、ポリイソチ
オナフテン、ポリイソナフトチオフェンなど;
【0043】D) イオン性ポリマー ポリアニリン系化合物、ポリアミノピレン、イオン性ポ
リピロールなど;
【0044】E) ラダーポリマー ポリビフェニレン、ポリアセン、ポリベンゾチオフィ
ン、ポリナフチリジン(ポリピリジノピリジン)、ポリ
シアノジエン(ポリピラジノピラジン)、ポリアレンメ
タノイド、ポリペリナフタレン、ポリペリアントラセン
など;
【0045】F) その他 ポリオキサジアゾール、ポリ[Feフタロシアニン]、
キノイド、ポリメタシクロファンなど;等が挙げられ
る。
【0046】これらのうちでは、特に耐水性、アミン化
合物に対する感度等を考慮してポリアニリン系化合物が
好ましい。
【0047】また、その導電率は1.0×10-12
1.0×106 S/cm程度が好適である。
【0048】このようなポリマーは、通常の電解重合
法、気相重合法、触媒重合法、固相重合法等により得た
ものであればよい。
【0049】このような導電性ポリマーは、ドーパント
を添加することができる。
【0050】導電性ポリマーに添加してもよいドーパン
トに特に制限はないが、特に好適に用いられるドーパン
トとしては、ポリアセチレン系導電性ポリマーの場合
の、I2 、AsF5 、H2 SO 4 およびFeCl3
など;ポリフェニレン系導電性ポリマーの場合のAsF
5 、AsF3 、I2 、H2 SO4 、アルカリ金属など;
複素環系導電性ポリマーの場合のClO4 -、BF4 -、I
2、アルカリ金属など;等が挙げられる。
【0051】これらドーパントは、導電性ポリマーに対
し、6〜7%程度以上添加される。
【0052】ドーパントを添加するには、常法に従えば
よい。
【0053】このようなドーピング処理により、上記
1.0×102 〜1.0×106 S/cmの導電率を示すよ
うになる。
【0054】本発明における被検化学物質は、アミン化
合物である。被検体は通常ガス状であるが、場合によっ
ては液体であってもよい。
【0055】アミン化合物は、脂肪族アミン、芳香族ア
ミン等のいずれであってもよく、また第一級アミン、第
二級アミン、第三級アミンのいずれであってもよい。
【0056】このようなアミン化合物のうち、本発明の
適用が好ましいアミン化合物を以下に例示する。以下に
おいては、臭気別に分類している。 (1)樟脳香を有するアミン N−臭化ジメチルアミン N,N−ジブロムメチルアミン イソアミルクロルアミン チオニルエチルアミン N−クロルブチルアミン N−クロルジエチルアミン N−クロルジメチルアミン N−クロルエチルアミン N−クロルプロプルアミン シクロブチルアミン イソブチルクロルアミン イソブチルジクロルアミン
【0057】(2)花香を有するアミン ジフェニルアミン
【0058】(3)腐敗臭を有するアミン ジメチルアミン メチルアミン α−ナフチルアミン トリメチルアミン トリエチルアミン トリ(n−ブチル)アミン
【0059】(4)芳香を有するアミン N−ニトロソジエチルアミン
【0060】(5)ニンニク臭を有するアミン アセチルアリルアミン カンフォリルアミン
【0061】本発明のアミンセンサは、上記のようなア
ミン化合物の1種以上を検知、定量することができ、ま
た2種以上の化合物が混合したものを被検化学物質とす
ることもできる。
【0062】アミン化合物は、導電性ポリマーと可逆的
に吸着したり、電気的相互作用をしたりする。
【0063】そして、このように、重合膜と被検アミン
化合物とが吸着あるいは電気的相互作用をすることによ
って、重合膜の膜物性が変化し、その光反射率が変化す
る。そして、これを利用してアミン化合物の検出を行な
うものである。
【0064】この場合の光反射率の変化は、重合膜の膜
厚、膜密度、屈折率等の膜物性の変化によって生じるも
のであると考えられる。
【0065】すなわち、本発明では、重合膜とアミン化
合物との吸着あるいは電気的相互作用に応じた膜物性の
変化を、重合膜の光反射率の変化によってとらえ、アミ
ン化合物を定量するものである。
【0066】また、単色光での反射率変化の他、測定波
長に巾を持たせ、反射光ないし透過光の光量変化で検知
することもできる。この場合には、光源としてLEDが
使用でき、また変化光量も大きくなる点で好ましい。
【0067】本発明における重合膜は、上記導電性ポリ
マーやドーパントの2種以上を含有してもよく、複数の
重合膜を積層した構成としてもよい。
【0068】本発明の重合膜を成膜するには、通常、モ
ノマーを基体上にて重合して成膜しても、別途重合した
ポリマーを基体上に設層してもよい。
【0069】なお、導電性ポリマーの機能を阻害しない
ような各種ポリマー等のバインダを併用してもよい。
【0070】また、重合膜は、0.01〜100μm 、
好ましくは0.05〜5μm とするのがよい。このよう
に薄膜とすると、センサとしての応答が速くなる。
【0071】本発明における基体の材質には、特に制限
はないが、実質的に透明であることが好ましい。
【0072】基体の裏面側からの検知が可能となるから
である。
【0073】具体的には、ガラスや、硬質塩化ビニル、
ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリオレフィ
ン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリル
樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリサル
フォン樹脂、ポリエーテルサルフォン、メチルペンテン
ポリマー、ビスフェノールA−テレフタル酸共重合体等
の各種樹脂が挙げられる。
【0074】このような基体の形状は特に制限はない
が、通常、板状、フィルム状とする。
【0075】本発明においては、さらにセンサ膜の膜面
を通水性ないし通気性の保護板でエアーサンドイッチ化
してもよく、膜面にこの保護板を設置してもよい。
【0076】また、膜面にアミン化合物が選択的通過可
能なフィルターを設けてもよい。
【0077】本発明においては、基体に重合膜を形成
後、これを所望の寸法に打ち抜いたり、切断したりして
もよい。この方法を用いると、量産性が向上する。
【0078】また、基体にガラスファイバを用い、その
端面に重合膜を形成してもよい。さらにはこのものを複
数束ねて用いてもよい。また束ねて端面を研磨し、端面
に重合膜を設層してもよい。
【0079】本発明における重合膜を構成する導電製ポ
リマーは、前述のようにポリアニリン系化合物が好まし
い。
【0080】このポリアニリン系化合物は、非局在電子
が存在する導電性ポリマ−であり、このポリマ−ではキ
ャリヤとして添加されるド−パントによる酸化還元状態
に加え、プロトン付加によるイオン化状態(−NH
2 +−)が存在するイオン性ポリマ−である。この場合の
ド−パントは塩酸等の酸であり、これについては後に詳
述する。
【0081】このようなポリアニリン系化合物として
は、ポリアニリンないしその誘導体であり、誘導体とし
ては、例えばポリ−N−メチルアニリン、ポリ−N−ジ
エチルアニリン、ポリ−p−フェニルアニリン等が挙げ
られる。また、場合によっては、これらのホモポリマ−
のみならず、異なる種類のアニリンないしその誘導体
(モノマ−)を構成単位とするコポリマ−であってもよ
い。
【0082】このようなポリアニリン系化合物は、モノ
マ−であるアニリンないしその誘導体(まとめてアニリ
ン化合物という。)を重合して得られ、重合は、通常、
電解重合法が好ましく用いられる。具体的には、酸性溶
液中での電解重合によって成膜する公知の方法が採用さ
れる。
【0083】このような重合膜は、前記同様、モノマ−
を基体上にて重合して成膜しても、別途重合したポリマ
−を基体上に設層してもよいが、通常は、モノマ−を基
体上にて重合して成膜する方法が好ましく用いられ、以
下のように行なわれる。
【0084】まず、モノマ−を酸性溶液中で電解重合す
る。このときの電解は、定電流電解等であり、透明電極
[In23 (Sn O2 )等]を電極として行なう。ま
た、このような透明電極は成膜される基体上に設層させ
ればよく、このときの通電量は、0.1〜10 mA、好
ましくは、0.5〜2 mAの電流が流れるようにすれば
よい。電解時間は、目的とする膜厚に応じて選択すれば
よいが、通常は1〜2時間とする。また、上記における
酸性溶液は、酸として塩酸等が用いられるものであり、
その濃度は0.5〜2モル/l、好ましくは1モル/l程度
とする。このようにして、基体の透明電極上に所定厚さ
の重合膜が形成される。
【0085】このようにして、成膜したのち、洗浄す
る。このような洗浄は、水洗等によればよく、具体的に
は膜表面をまず水洗いし、その後基体ごと水に浸漬する
などの方法によればよい。これにより、主に膜表面等に
残存するモノマー等の未反応物質や塩酸等の酸が除去さ
れる。このときの水には蒸留水を用いればよく、浸漬時
間は10〜20分程度とする。
【0086】このように洗浄したのち、今度は塩酸を用
いて酸処理を行なう。具体的には、所定濃度(0.01
〜3モル/l、好ましくは0.1〜1モル/l)の塩酸溶液
に基体ごと浸漬するなどすればよい。このときの浸漬時
間は、センサ特性がもっとも良好になるように酸濃度と
の関係を考慮し設定すればよいが、作業性等の点から、
1時間以内とするのがよく、この時間で十分である。ま
た、酸処理には塩酸のほか、硫酸等を用いることができ
る。
【0087】上記のような酸処理を行なうことにより、
検出感度を向上させ、素子ごとのセンサ特性のバラツキ
をなくすことができる。このような効果は、電解条件や
塩酸溶液等の酸溶液の濃度などを一定条件として電解重
合する場合に比べても著しく向上する。
【0088】なお、別途重合したポリマ−を基体上に設
層する方法を採る場合も、設層後上記と同様の方法を採
ることによって重合膜を得ることができる。
【0089】上記のように、基体上に成膜する方法を採
るときに用いる基体は、透明な基体本体に透明電極を設
層したものであることが好ましい。このときの透明電極
層は、その抵抗値が25Ωcm-1程度のものとすればよ
い。
【0090】また、透明電極としては、SnO2 、In
23 、SnO2 (Sb25 )、In23 (SnO2
)等が挙げられ、なかでもIn23 (SnO
2 )(ITO)を用いることが好ましい。
【0091】一方、基体本体の材質は、前記の基体の材
質と同様のものとすればよい。透明電極層は、この基体
本体上に、スプレ−法、CVD法、スパタッリング法、
場合によっては有機塩あるいは無機塩の加水分解などに
よって形成すればよいが、これを設層した基体は市販さ
れており、市販品を用いることができる。
【0092】本発明の好ましい実施例によるアミンセン
サを図1に示す。
【0093】図1に示される例では、透明な基体11上
に、重合膜であるセンサ膜12が形成されており、一方
透明な基体11の裏面側には、発光素子21と受光素子
31とが設置されており、これらのものがケ−シング4
0内に一体的に収納されている。
【0094】そして、重合膜12は、被検雰囲気と接触
している。
【0095】従って、発光素子21から発光された光を
基体11の裏面から入射し、このときの光の鏡面反射率
をやはり基体11裏面に設けた受光素子31によってと
らえ、反射率の変化から被検化学物質であるアミン化合
物を検知、定量することとなる。
【0096】この場合、発光素子21と受光素子22と
は近接して設置することが好ましく、20°以下、特に
5°以下の鏡面反射による反射を測定することによって
感度が高くなり、素子としてのコンパクト化をはかるこ
とができる。
【0097】本発明における発光素子21の発光する光
の波長は、可視〜赤外域のいずれかの波長である。発光
素子21としては、特に制限はないが、発光ダイオード
(LED)、レーザダイオード(LD)等であることが
好ましい。
【0098】本発明では、発光素子21から発光された
光のセンサ膜への照射は、間けつ的であることが好まし
い。
【0099】照射を間けつ的に行なうことにより、セン
サ膜の温度上昇を抑えることができる。このため、アミ
ン化合物とセンサ膜との結合が熱によって影響されにく
くなり、特に連続的な測定に際しての測定精度が顕著に
向上する。
【0100】照射を間けつ的に行なう際の照射時間に特
に制限はないが、反射率が測定可能な範囲でできるだけ
短く設定することが好ましく、例えば0.01〜100
msec程度である。
【0101】また、照射間隔にも特に制限はないが、セ
ンサ膜の温度上昇を避けるためには、必要とされる測定
間隔を満足する範囲で可能な限り長く設定することが好
ましい。例えば、通常のアミンセンサとして用いる場
合、照射間隔は0.1〜10msec程度である。
【0102】なお、上記間けつ照射は、マイクロコンピ
ュータ等で構成されるコントローラ50により行なう。
この間けつ照射は、発光素子への通電を間けつ的に行な
うことにより発光光を直接制御してもよいし、また、連
続発光光を、チョッパープレート等を介してセンサ膜に
照射するような間接的制御により行なってもよい。
【0103】さらに、これらのいずれの方法において
も、照射とその休止とを交互に繰り返すパターンに限ら
ず、照射光強度を変化させるように制御を行なってもよ
い。本発明で間けつ的な照射を行なうのは、センサ膜の
温度上昇を抑制し、センサ膜である重合膜へ、被検体が
吸着されやすくなるようにするためである。
【0104】受光部31は、重合膜すなわちセンサ膜1
2からの反射光を受け、その強度に応じた電気信号を出
力する。この電気信号は、上記コントローラ50に入力
される。このコントローラ50は、上記電気信号信号を
参照値と比較し、該電気信号が参照値より小さくなった
とき、アラーム信号を出力し、例えばアラーム60によ
りアラーム音を発する。
【0105】アミンセンサは、さらにクリーニング機構
70を備えている。
【0106】このクリーニング機構70は、センサ膜1
2の検出面に被検体が堆積し、正確なセンシングができ
なくなるのを防止するためのものであり、センサ膜12
の検出面にを送風し、該検出面に結合した被検体を離脱
させる送風器71を備えている。被検体は、センサ膜1
2の検出面上に緩く結合しているので、送風により検出
面から容易に離脱される。送風器71は、その前面にヒ
ータ72を備え、送風が温風となるようにすることが望
ましい。送風を温風としたのは、センサ膜12に吸着し
た被検体を脱離し易くするためである。このとき、重合
膜すなわちセンサ膜12へ照射する光の照射量を増量
し、センサ膜12の温度を上げて、クリーニング効果を
上げるようにしてもよい。上記照射量の増量は、センサ
膜12への光の照射を所定時間維持することによって行
ってもよいし、また、強度を高めることによって行って
もよい。なお、図1に示したように、センサ膜12の加
熱状態を検知する温度センサ73を設けて、センサ膜1
2の温度のフィードバック制御をおこなってもよい。
【0107】実験例 送風および温風送風のクリーニング効果を確認するた
め、上記アミンセンサを、トリメチルアミン2000pp
m の雰囲気中に置き、送風機を一定時間毎に作動させた
ところ、図2に示すように初期レベルへの復帰が早くな
った(実施例−1)。また、実施例−2として送風を温
風にしたところ、初期レベルへの復帰はさらに早くなっ
た。なお、送風を行なわない比較例の場合には、実施例
のものと比べて初期レベルへの復帰が遅かった。
【0108】これらクリーニング機構70により、クリ
ーニングを行ないながら、センシングを連続して行なっ
たところ、10時間経過後も、検出精度が維持された。
【0109】クリーニング機構70としては、前記クリ
ーニングを、前記重合膜へ照射する光の強度を高め、重
合膜の温度を上げることによって行うタイプのものであ
ってもよい。上記の送風と併用することもできる。光強
度の増大は、センサ膜12への光の照射を連続して行う
ことによってもよいし、照射する光の強度自体を上げる
ことにより、行ってもよい。
【0110】なお、上記コントローラ50は、アミンセ
ンサの設置場所が例えば冷蔵庫のような場合には、それ
に内蔵されているマイクロコンピュータを用いてもよ
い。
【0111】また、上記実施例においては、検出光を、
センサ膜の検出面と反対の面に照射するタイプのものに
ついて説明したが、検出面自体に照射するようにしても
よい。
【0112】以上の構成により、本発明のアミンセンサ
は、アミン化合物を長時間にわたって精度よく検出する
ことができる。
【0113】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるアミンセンサの概略構成
図である。
【図2】本発明のアミンセンサの効果を示すためのグラ
フ図である。
【符号の説明】
11 基板 12 センサ膜 21 発光部 31 受光部 50 コントローラ 70 クリーニング機構

Claims (15)

    . 【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体と、この基体上に設けられた導電性
    ポリマを主成分とするセンサ膜である重合膜を有し、こ
    の重合膜が被検体であるアミン化合物と接触したときの
    光反射率の変化により、該被検体を検出、定量するセン
    サ本体、および前記重合膜上に吸着した被検体をクリー
    ニングするクリーニング手段を備えていることを特徴と
    するアミンセンサ。
  2. 【請求項2】 前記クリーニング手段が、前記重合膜の
    表面上に送風する送風手段である請求項1のアミンセン
    サ。
  3. 【請求項3】 前記送風が温風である請求項2のアミン
    センサ。
  4. 【請求項4】 前記センサ本体が、発光手段と受光手段
    とを有し、前記発光手段からの光を前記重合膜に照射
    し、その反射光を前記受光手段で受光し、これによりア
    ミン化合物を検知、定量する請求項1ないし3のいずれ
    か一項のアミンセンサ。
  5. 【請求項5】 前記重合膜が、ドーパントを含有する請
    求項1ないし4のいずれか一項のアミンセンサ。
  6. 【請求項6】 前記導電性ポリマが、ポリアニリン系化
    合物である請求項1ないし5のいずれか一項のアミンセ
    ンサ。
  7. 【請求項7】 前記重合膜が、成膜したのち、洗浄し、
    酸処理して得られたものである請求項6のアミンセン
    サ。
  8. 【請求項8】 前記成膜が、酸性溶液中におけるアニリ
    ン化合物の電解重合によって行われ、前記酸処理が、酸
    溶液への浸漬によって行なわれる請求項7のアミンセン
    サ。
  9. 【請求項9】 前記重合膜への送風が所定時間毎に行わ
    れる請求項1ないし7のいずれか一項のアミンセンサ。
  10. 【請求項10】前記重合膜への光の照射が間歇的に行わ
    れる請求項1ないし9のいずれか一項のアミンセンサ。
  11. 【請求項11】前記重合膜へ照射する光の強度に強弱を
    与える請求項1ないし10のいずれか一項のアミンセン
    サ。
  12. 【請求項12】前記クリーニングに際して、前記重合膜
    へ照射する光の照射を高め、重合膜の温度を上げる請求
    項1ないし11のいずれか一項のアミンセンサ。
  13. 【請求項13】前記重合膜への光の照射を所定時間維持
    することにより、光の強度を高める請求項12のアミン
    センサ。
  14. 【請求項14】照射する光の強度自体を上げることによ
    り、光の強度を高める請求項12のアミンセンサ。
  15. 【請求項15】前記重合膜からの反射光の強度が所定値
    より小さくなったとき、アラームを発するようになって
    いる請求項1ないし14のいずれか一項のアミンセン
    サ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7395704B2 (en) * 2003-11-21 2008-07-08 Baker Hughes Incorporated Method and apparatus for downhole fluid analysis using molecularly imprinted polymers
JP2012230042A (ja) * 2011-04-27 2012-11-22 Seiko Epson Corp 検出装置
JP2013019748A (ja) * 2011-07-11 2013-01-31 Seiko Epson Corp 検出装置及び検出方法

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