JPH0514472Y2 - - Google Patents
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- JPH0514472Y2 JPH0514472Y2 JP1986035982U JP3598286U JPH0514472Y2 JP H0514472 Y2 JPH0514472 Y2 JP H0514472Y2 JP 1986035982 U JP1986035982 U JP 1986035982U JP 3598286 U JP3598286 U JP 3598286U JP H0514472 Y2 JPH0514472 Y2 JP H0514472Y2
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- inductor
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- General Induction Heating (AREA)
Description
A 産業上の利用分野
本考案は電縫管局部加熱処理装置の誘導子の配
置に関する。 B 考案の概要 本考案は走行する電縫管の溶接部近傍を誘導加
熱により局部加熱する装置において、熱処理ライ
ンに沿つて少なくとも3台の誘導子を順次配設
し、その内の少なくとも1台の誘導子を被熱処理
部の円周方向の中央に対向せしめて配設し、他の
少くとも各1台ずつの誘導子を被熱処理部の円周
方向の夫々反対の端部側に寄せて配設して被熱処
理部を誘導加熱することにより、熱処理すべき溶
接部とその周囲の熱影響部を均一に加熱でき、そ
れにより省エネルギーで円滑に熱処理を行なうこ
とができ、且つ装置の全長を短くすることができ
たものである。 C 従来の技術 電縫管溶接ライン内に誘導子を配設して電縫管
溶接部の焼鈍または焼準を行なつて急冷組織や硬
化部を改善することは既に一般化されている。更
に近年では溶接部に焼入れ・焼戻し熱処理を施し
て低温脆性を改善することも行なわれている。例
えば第7図、第8図を参照して説明すると、1は
矢印方向に走行する電縫管で、図の左側において
帯板を走行させながら徐々に曲げることによつて
形成されるVシーム部2に誘導コイル3により高
周波電力を供給し、スクイズロール4,4によつ
てVシーム部先端の溶接点5が溶接される。6は
高周波電源である。また、7,7…は溶接部8に
対向して且つ直線上に設けた焼鈍又は焼準用の複
数個の誘導子である。このように誘導子7,7…
を間隔をあけて複数個設けてあるのは、電縫管1
を走行させながら溶接部8の外表面を誘導加熱し
て昇温し、さらに肉厚方向への熱伝導によつて内
径面まで昇温せしめるとき、内外面の温度差を少
なくするためである。 ところで、誘導子7は第9図、第10図にその
主要部および断面を示すように電流を流す導体1
0の周囲(但し溶接部8との対向面を除く)を鉄
心9で囲つた構造である。また、導体10は内部
に冷却水を通す孔を有する矩形断面のパイプより
なつている。そして、第9図に示すように導体1
0の両端が電源に接続されて、この導体10を流
れる交番電流によつて誘起される誘起電流が電縫
管1に流れ、誘導子7を対向せしめた溶接部8に
は特にこの誘起電流が集中して流れるので、該溶
接部が昇温する。第6図Aは単一の誘導子7によ
り電縫管1と誘導子7のギヤツプG(第9図、第
10図参照)を変化させて加熱した場合の電縫管
1の周方向の温度分布例を示し、図から分るよう
に電縫管1が加熱されるのはほぼ誘導子7の導体
幅Wcに相当する範囲内である。そして誘導子7
の導体10の幅方向の中央部と対向する部分に温
度ピークが生じ電縫管1と誘導子7とのギヤツプ
GがG1、G2、G3と大きくなるようにして加熱す
る程、この温度ピークはなだらかになる。但し、
加熱効率は勿論劣化する。第6図Bは電縫管1の
断面における温度分布例を等温線で示した図であ
る。 D 考案が解決しようとする問題点 ところで、熱処理すべき場所は電縫管溶接の溶
接部とその両側の熱影響部であるが、この部分を
もれなくカバーするために実際の熱処理範囲は更
に円周方向の両側にやゝ広い範囲となる。そして
管の肉厚が厚くなると熱影響部も溶接部の両側に
広くなり熱処理範囲もそれだけ広くなる。更に焼
入れ、焼戻し熱処理においては、同様に焼入れ範
囲は熱影響部より広い範囲となり、この焼入れ範
囲をもれなくカバーするために焼戻し処理範囲は
円周方向に一層広い範囲となる。これらの熱処理
範囲を第10図にて図形的に示すと溶接部8とそ
の両側の斜線で示す被熱処理部12であり、この
部分は所定の温度範囲内で加熱されなければなら
ない。その理由は、熱処理を施すためには前記被
熱処理部12を所定の熱処理温度以上に昇温しな
ければならないが、反面温度が高くなりすぎると
結晶粒が粗大化するなどで不適当である。したが
つて、最も温度の上り易い外表面の中心a点にお
ける温度(これをT1とする)を適正な熱処理の
ための上限温度以下に抑え、また最も温度の上昇
が遅れる内径側の中心から遠いd1点、d2点の温度
(これをT2とする)を適正な熱処理のための下限
温度以下にする必要がある(T1>T2)。なほこの
T1とT2の温度差はできるだけ小さいことが望ま
しい。従つて肉厚方向のみならず円周方向の温度
分布が重要となる。 然るに、従来配置の誘導子7による加熱装置で
は第6図に示すように夫々の誘導子7に対向する
電縫管1の誘起電流が発生して有効に加熱が行な
われるのは、ほぼ導体10の幅に相当する範囲内
である。従つて第10図における誘導子の導体幅
Wcは被熱処理部12の円周方向の幅Whに対し
てWc≧Whであることが必要であつた。更にま
た電縫管1の加熱される部分の円周方向の中心部
に温度の鋭いピークが生じ、このような誘導子7
は電縫管1の走行方向、即ち熱処理ラインに沿つ
て一直線に複数台配置しているため第10図にお
けるa点を適正温度に加熱すればd1点、D2点の
加熱温度が不足し、逆にd1点、d2点を適正温度に
加熱すればa点が過剰に加熱されることになり、
一方a1点、a2点の温度上昇には遅れが生じた。こ
のように電縫管1の肉厚の増大や、溶接部近傍の
焼入れ、焼戻し熱処理等に伴なつて円周方向に広
い被熱処理部12を均一に加熱するには誘導子7
の導体幅Wcが大きくなり装置が大形化して重量
が増大したり、均熱が難かしいなど従来の加熱装
置は適していなかつた。 また、従来は上述の欠点を補うため幅方向及び
肉厚方向ともにもつぱら熱伝導によつて温度の均
一化を計るしかなく、そのため第7図、第8図に
示すように電縫管1の走行方向に大きな間隔をお
いて誘導子7,7…を複数個設けているが、これ
によると幅方向、肉厚方向ともに温度を均一化す
るまでに時間を要し、且つ温度の均一化が難し
く、またその間の放熱分も大きくなつて熱効率の
向上が図りにくかつた。また第7図に示すように
複数個の誘導子7,7…を大きな間隔をあけて用
いるため装置のラインが長くなるという欠点もあ
つた。 しかして、また上述のように被熱処理部12の
加熱が不均一となる原因の一つは電縫管1の肉厚
が厚い(例えば16mm以上)のに対して電流の浸透
深さが浅いためであるが、かといつて浸透深さを
深くするために周波数を下げると誘導子7による
電縫管1への電力の有効な投入が難しくなる。つ
まり、加熱効率が悪くなるという問題がある。 本考案は上記の欠点を解決した電縫管局部加熱
装置を提供することを目的とする。 E 問題点を解決するための手段 本考案は走行する電縫管の溶接部近傍を誘導加
熱により局部加熱する装置において、熱処理ライ
ンに沿つて少なくとも3台の誘導子を順次配設
し、その内の少なくとも1台の誘導子を被熱処理
部の円周方向の中央に対向せしめて配設し、他の
少くとも各1台ずつの誘導子を被熱処理部の円周
方向の夫々反対の端部側に寄せて配設して、被熱
処理部を誘導加熱するようにしたことを特徴とす
る。 F 実施例 以下本考案を第1図〜第5図を参照して説明す
る。 第1図、第2図、第3図は本考案の第1実施
例、第2実施例、第3実施例を平面的に示すもの
である。即ち、第1図においては、3台の誘導子
7の配置例を示し、電縫管1の進行方向にみて最
も手前にある1段目の誘導子7を被熱処理部12
の円周方向中央(つまり溶接部8)に対向せしめ
て配設し、第2段目の誘導子7と3段目の誘導子
7をそれぞれ被熱処理部12の円周方向の左右の
端部側に寄せて配設した例を示している。 第2図は4台の誘導子7の配置例を示し、1段
目から3段目までの誘導子7の配置は第1図の場
合と同様であり、4段目の誘導子7を1段目のそ
れと同様被熱処理部12の円周方向中央に対向せ
しめて配設している。第3図は5台の誘導子7の
配置例を示し、1段目の誘導子7を被熱処理部1
2の円周方向中央に対向配置し、2段目と3段目
の誘導子7,7は中央部から左右に大きく寄せて
配置し、さらに、4段目と5段目の誘導子7,7
は中央部から少しだけ左右に寄せて配置した例を
示している。なお、図では示さないが誘導子7の
数は6台以上であつてもよいが、いずれの場合も
各誘導子7…全体は被熱処理部12の中央部を基
準に左右にバランスよく配置するのが良い。 しかして、第4図には第1図に示した本考案の
第1実施例の誘導子配置による被熱処理部12の
昇温過程を示し、第5図には第7図、第8図に示
した従来の溶接部上の直線的な誘導子配置のよる
被熱処理部12の昇温過程を示すので、各図を比
較して以下説明する。 各図において、t1は被熱処理部の熱処理上限温
度、t2は熱処理下限温度を示し、複数台の誘導子
7を配置した場合において、最終段の誘導子7
(図では3台の誘導子を配置した例を示している
ので3段目の誘導子)によつて加熱された後の被
熱処理部12の各点(例えばa,a1、a2,b,
c1,d1,d2)の温度が上記t1とt2の範囲内に納ま
つていれば被熱処理部全体が適正な熱処理温度範
囲内に加熱されたことになり良好な熱処理が施さ
れる。しかして、第5図に示す従来の誘導子配置
によると、同図に示す温度曲線から分るとおり、
最終段である第3段目の誘導子7により加熱され
た後の被熱処理部12のa,a1,b,c1の各点の
温度はt1(熱処理上限温度)とt2(熱処理下限温
度)の間の温度範囲内に納まつており、a点の温
度はすでにt1に達しているが、中央部から最も離
れたd1、d2(d1=d2)の点の温度はt2よりも下方
にある。つまり円周方向に広い被熱処理部12を
加熱する場合d1,d2近傍は適正な熱処理温度範囲
に入りにくいことが分る。従つてこのような従来
の加熱装置の場合には、d1,d2点の温度がt2以上
になるように加熱するためには、夫々の誘導子7
における導体幅Wcを更に大きくするか、各誘導
子7間の間隔を更に大きく拡げるか、または誘導
子7の数を4台以上に更に増やすなどの対策が必
要となる。しかし、これらはいずれも誘導子7の
幅の増大に伴なう装置の大形化、重量の増大、熱
処理ライン長の長大化、装置の製作費用の増大、
加熱のための消費電力量の増大を招くものとな
る。 これに対し、第4図に示す本考案の誘導子配置
によると、第1段目の誘導子7を溶接部の中心位
置に配置したことにより、被熱処理部12のa,
b点近傍が主に加熱され、第2段目の誘導子7を
右にずらして配置したことによりa1、d1点近傍が
主に加熱され、第3段目の誘導子7を左にずらし
て配置したことによりa2,d2点近傍が主に加熱さ
れる。その結果、最終段である第3段目の誘導子
7を被熱処理部12が通過するときは、同図の温
度曲線から分るとおり、最も加熱されにくいd1、
d2点と、加熱しやすいa点との温度差が小さくな
り、被熱処理部全体を適正な熱処理温度範囲内に
昇温することが容易であることが判る。 また、本考案の誘導子配置による加熱では、熱
処理ライン上の複数台の誘導子7を電縫管1の被
熱処理部12の円周方向の中央部および両端側に
寄せて交互に配置して加熱するので、誘導子7の
導体幅Wcは被熱処理部の幅Whより小さくてよ
い。従つて誘導子7を含む装置は小形軽量化する
ことができる。 さらに、上記第1図と第8図の各誘導子配置に
より比較実験を行つたところ下記のような結果が
得られた。なお、実験には、肉厚16mmの電縫管を
13m/mmのラインスピードで走行させ、溶接部近
傍の被熱処理部12を560℃を中心とする所定の
温度範囲内に加熱するのに要する消費電力を調べ
た。
置に関する。 B 考案の概要 本考案は走行する電縫管の溶接部近傍を誘導加
熱により局部加熱する装置において、熱処理ライ
ンに沿つて少なくとも3台の誘導子を順次配設
し、その内の少なくとも1台の誘導子を被熱処理
部の円周方向の中央に対向せしめて配設し、他の
少くとも各1台ずつの誘導子を被熱処理部の円周
方向の夫々反対の端部側に寄せて配設して被熱処
理部を誘導加熱することにより、熱処理すべき溶
接部とその周囲の熱影響部を均一に加熱でき、そ
れにより省エネルギーで円滑に熱処理を行なうこ
とができ、且つ装置の全長を短くすることができ
たものである。 C 従来の技術 電縫管溶接ライン内に誘導子を配設して電縫管
溶接部の焼鈍または焼準を行なつて急冷組織や硬
化部を改善することは既に一般化されている。更
に近年では溶接部に焼入れ・焼戻し熱処理を施し
て低温脆性を改善することも行なわれている。例
えば第7図、第8図を参照して説明すると、1は
矢印方向に走行する電縫管で、図の左側において
帯板を走行させながら徐々に曲げることによつて
形成されるVシーム部2に誘導コイル3により高
周波電力を供給し、スクイズロール4,4によつ
てVシーム部先端の溶接点5が溶接される。6は
高周波電源である。また、7,7…は溶接部8に
対向して且つ直線上に設けた焼鈍又は焼準用の複
数個の誘導子である。このように誘導子7,7…
を間隔をあけて複数個設けてあるのは、電縫管1
を走行させながら溶接部8の外表面を誘導加熱し
て昇温し、さらに肉厚方向への熱伝導によつて内
径面まで昇温せしめるとき、内外面の温度差を少
なくするためである。 ところで、誘導子7は第9図、第10図にその
主要部および断面を示すように電流を流す導体1
0の周囲(但し溶接部8との対向面を除く)を鉄
心9で囲つた構造である。また、導体10は内部
に冷却水を通す孔を有する矩形断面のパイプより
なつている。そして、第9図に示すように導体1
0の両端が電源に接続されて、この導体10を流
れる交番電流によつて誘起される誘起電流が電縫
管1に流れ、誘導子7を対向せしめた溶接部8に
は特にこの誘起電流が集中して流れるので、該溶
接部が昇温する。第6図Aは単一の誘導子7によ
り電縫管1と誘導子7のギヤツプG(第9図、第
10図参照)を変化させて加熱した場合の電縫管
1の周方向の温度分布例を示し、図から分るよう
に電縫管1が加熱されるのはほぼ誘導子7の導体
幅Wcに相当する範囲内である。そして誘導子7
の導体10の幅方向の中央部と対向する部分に温
度ピークが生じ電縫管1と誘導子7とのギヤツプ
GがG1、G2、G3と大きくなるようにして加熱す
る程、この温度ピークはなだらかになる。但し、
加熱効率は勿論劣化する。第6図Bは電縫管1の
断面における温度分布例を等温線で示した図であ
る。 D 考案が解決しようとする問題点 ところで、熱処理すべき場所は電縫管溶接の溶
接部とその両側の熱影響部であるが、この部分を
もれなくカバーするために実際の熱処理範囲は更
に円周方向の両側にやゝ広い範囲となる。そして
管の肉厚が厚くなると熱影響部も溶接部の両側に
広くなり熱処理範囲もそれだけ広くなる。更に焼
入れ、焼戻し熱処理においては、同様に焼入れ範
囲は熱影響部より広い範囲となり、この焼入れ範
囲をもれなくカバーするために焼戻し処理範囲は
円周方向に一層広い範囲となる。これらの熱処理
範囲を第10図にて図形的に示すと溶接部8とそ
の両側の斜線で示す被熱処理部12であり、この
部分は所定の温度範囲内で加熱されなければなら
ない。その理由は、熱処理を施すためには前記被
熱処理部12を所定の熱処理温度以上に昇温しな
ければならないが、反面温度が高くなりすぎると
結晶粒が粗大化するなどで不適当である。したが
つて、最も温度の上り易い外表面の中心a点にお
ける温度(これをT1とする)を適正な熱処理の
ための上限温度以下に抑え、また最も温度の上昇
が遅れる内径側の中心から遠いd1点、d2点の温度
(これをT2とする)を適正な熱処理のための下限
温度以下にする必要がある(T1>T2)。なほこの
T1とT2の温度差はできるだけ小さいことが望ま
しい。従つて肉厚方向のみならず円周方向の温度
分布が重要となる。 然るに、従来配置の誘導子7による加熱装置で
は第6図に示すように夫々の誘導子7に対向する
電縫管1の誘起電流が発生して有効に加熱が行な
われるのは、ほぼ導体10の幅に相当する範囲内
である。従つて第10図における誘導子の導体幅
Wcは被熱処理部12の円周方向の幅Whに対し
てWc≧Whであることが必要であつた。更にま
た電縫管1の加熱される部分の円周方向の中心部
に温度の鋭いピークが生じ、このような誘導子7
は電縫管1の走行方向、即ち熱処理ラインに沿つ
て一直線に複数台配置しているため第10図にお
けるa点を適正温度に加熱すればd1点、D2点の
加熱温度が不足し、逆にd1点、d2点を適正温度に
加熱すればa点が過剰に加熱されることになり、
一方a1点、a2点の温度上昇には遅れが生じた。こ
のように電縫管1の肉厚の増大や、溶接部近傍の
焼入れ、焼戻し熱処理等に伴なつて円周方向に広
い被熱処理部12を均一に加熱するには誘導子7
の導体幅Wcが大きくなり装置が大形化して重量
が増大したり、均熱が難かしいなど従来の加熱装
置は適していなかつた。 また、従来は上述の欠点を補うため幅方向及び
肉厚方向ともにもつぱら熱伝導によつて温度の均
一化を計るしかなく、そのため第7図、第8図に
示すように電縫管1の走行方向に大きな間隔をお
いて誘導子7,7…を複数個設けているが、これ
によると幅方向、肉厚方向ともに温度を均一化す
るまでに時間を要し、且つ温度の均一化が難し
く、またその間の放熱分も大きくなつて熱効率の
向上が図りにくかつた。また第7図に示すように
複数個の誘導子7,7…を大きな間隔をあけて用
いるため装置のラインが長くなるという欠点もあ
つた。 しかして、また上述のように被熱処理部12の
加熱が不均一となる原因の一つは電縫管1の肉厚
が厚い(例えば16mm以上)のに対して電流の浸透
深さが浅いためであるが、かといつて浸透深さを
深くするために周波数を下げると誘導子7による
電縫管1への電力の有効な投入が難しくなる。つ
まり、加熱効率が悪くなるという問題がある。 本考案は上記の欠点を解決した電縫管局部加熱
装置を提供することを目的とする。 E 問題点を解決するための手段 本考案は走行する電縫管の溶接部近傍を誘導加
熱により局部加熱する装置において、熱処理ライ
ンに沿つて少なくとも3台の誘導子を順次配設
し、その内の少なくとも1台の誘導子を被熱処理
部の円周方向の中央に対向せしめて配設し、他の
少くとも各1台ずつの誘導子を被熱処理部の円周
方向の夫々反対の端部側に寄せて配設して、被熱
処理部を誘導加熱するようにしたことを特徴とす
る。 F 実施例 以下本考案を第1図〜第5図を参照して説明す
る。 第1図、第2図、第3図は本考案の第1実施
例、第2実施例、第3実施例を平面的に示すもの
である。即ち、第1図においては、3台の誘導子
7の配置例を示し、電縫管1の進行方向にみて最
も手前にある1段目の誘導子7を被熱処理部12
の円周方向中央(つまり溶接部8)に対向せしめ
て配設し、第2段目の誘導子7と3段目の誘導子
7をそれぞれ被熱処理部12の円周方向の左右の
端部側に寄せて配設した例を示している。 第2図は4台の誘導子7の配置例を示し、1段
目から3段目までの誘導子7の配置は第1図の場
合と同様であり、4段目の誘導子7を1段目のそ
れと同様被熱処理部12の円周方向中央に対向せ
しめて配設している。第3図は5台の誘導子7の
配置例を示し、1段目の誘導子7を被熱処理部1
2の円周方向中央に対向配置し、2段目と3段目
の誘導子7,7は中央部から左右に大きく寄せて
配置し、さらに、4段目と5段目の誘導子7,7
は中央部から少しだけ左右に寄せて配置した例を
示している。なお、図では示さないが誘導子7の
数は6台以上であつてもよいが、いずれの場合も
各誘導子7…全体は被熱処理部12の中央部を基
準に左右にバランスよく配置するのが良い。 しかして、第4図には第1図に示した本考案の
第1実施例の誘導子配置による被熱処理部12の
昇温過程を示し、第5図には第7図、第8図に示
した従来の溶接部上の直線的な誘導子配置のよる
被熱処理部12の昇温過程を示すので、各図を比
較して以下説明する。 各図において、t1は被熱処理部の熱処理上限温
度、t2は熱処理下限温度を示し、複数台の誘導子
7を配置した場合において、最終段の誘導子7
(図では3台の誘導子を配置した例を示している
ので3段目の誘導子)によつて加熱された後の被
熱処理部12の各点(例えばa,a1、a2,b,
c1,d1,d2)の温度が上記t1とt2の範囲内に納ま
つていれば被熱処理部全体が適正な熱処理温度範
囲内に加熱されたことになり良好な熱処理が施さ
れる。しかして、第5図に示す従来の誘導子配置
によると、同図に示す温度曲線から分るとおり、
最終段である第3段目の誘導子7により加熱され
た後の被熱処理部12のa,a1,b,c1の各点の
温度はt1(熱処理上限温度)とt2(熱処理下限温
度)の間の温度範囲内に納まつており、a点の温
度はすでにt1に達しているが、中央部から最も離
れたd1、d2(d1=d2)の点の温度はt2よりも下方
にある。つまり円周方向に広い被熱処理部12を
加熱する場合d1,d2近傍は適正な熱処理温度範囲
に入りにくいことが分る。従つてこのような従来
の加熱装置の場合には、d1,d2点の温度がt2以上
になるように加熱するためには、夫々の誘導子7
における導体幅Wcを更に大きくするか、各誘導
子7間の間隔を更に大きく拡げるか、または誘導
子7の数を4台以上に更に増やすなどの対策が必
要となる。しかし、これらはいずれも誘導子7の
幅の増大に伴なう装置の大形化、重量の増大、熱
処理ライン長の長大化、装置の製作費用の増大、
加熱のための消費電力量の増大を招くものとな
る。 これに対し、第4図に示す本考案の誘導子配置
によると、第1段目の誘導子7を溶接部の中心位
置に配置したことにより、被熱処理部12のa,
b点近傍が主に加熱され、第2段目の誘導子7を
右にずらして配置したことによりa1、d1点近傍が
主に加熱され、第3段目の誘導子7を左にずらし
て配置したことによりa2,d2点近傍が主に加熱さ
れる。その結果、最終段である第3段目の誘導子
7を被熱処理部12が通過するときは、同図の温
度曲線から分るとおり、最も加熱されにくいd1、
d2点と、加熱しやすいa点との温度差が小さくな
り、被熱処理部全体を適正な熱処理温度範囲内に
昇温することが容易であることが判る。 また、本考案の誘導子配置による加熱では、熱
処理ライン上の複数台の誘導子7を電縫管1の被
熱処理部12の円周方向の中央部および両端側に
寄せて交互に配置して加熱するので、誘導子7の
導体幅Wcは被熱処理部の幅Whより小さくてよ
い。従つて誘導子7を含む装置は小形軽量化する
ことができる。 さらに、上記第1図と第8図の各誘導子配置に
より比較実験を行つたところ下記のような結果が
得られた。なお、実験には、肉厚16mmの電縫管を
13m/mmのラインスピードで走行させ、溶接部近
傍の被熱処理部12を560℃を中心とする所定の
温度範囲内に加熱するのに要する消費電力を調べ
た。
【表】
上記の比較実験から、本考案の誘導子配置によ
る加熱装置によると、従来に比べ次の作用効果が
奏されることが判つた。被熱処理部を幅広く均
熱できると共に、加熱範囲の幅を調節可能であ
る。従前に比べてトータル使用電力を1110kw
→630kwと約43%低減でき、省エネルギー効果が
大である。各誘導子7の導体幅Wcを被熱処理
部の幅Whより大きくする必要がないので、小形
化により従前に比べて加熱装置の重量を2.4→1.0
(重量比)と約42%に軽減でき、装置重量と製作
コストを低減ならしめることができる。熱処理
ライン長を短縮することができる。 G 考案の効果 以上のとおりで、本考案の加熱装置によると、
熱処理ラインに沿つて順次配設する少なくとも3
台の誘導子のうち、少くとも1台を被熱処理部の
円周方向の中央部に配設し、他の少くとも各1台
づつの誘導子を中央部よりそれぞれ反対の端部側
に寄せて設けてあるので各誘導子により電縫管の
溶接部とその熱影響部を主体とする被熱処理部は
短時間で均一に加熱することができ、この部分の
熱処理を円滑に行なうことができ、且つ加熱範囲
の幅も容易に調節可能である。また、短時間で均
熱できることから外部への放熱も少ないので省エ
ネルギーで熱処理を行なうことができるようにな
つた。例えば肉厚16mmの電縫管を13m/mmのライ
ンスピードで走行させ、溶接部近傍を560℃を中
心とする所定の温度範囲に加熱するのに、従来配
置による誘導子に比べ、本考案配置による誘導子
によるトータル使用電力を40%以上節約すること
ができ、省エネルギーとなつた。さらに、本考案
によると加熱装置の小形化および重量の50%以上
の軽減とそれに伴なう製作コストの低減が可能と
なる効果がある。 さらに、本考案の誘導子を用いると前述のよう
に電縫管の溶接部近傍を短時間で均熱化すること
ができるため、電縫管ラインに沿つて複数個配設
した各誘導子間の間隔を短縮したり、または配設
する誘導子の数を減らすことが可能となるので熱
処理のための装置ラインの全長を短くすることが
できる。
る加熱装置によると、従来に比べ次の作用効果が
奏されることが判つた。被熱処理部を幅広く均
熱できると共に、加熱範囲の幅を調節可能であ
る。従前に比べてトータル使用電力を1110kw
→630kwと約43%低減でき、省エネルギー効果が
大である。各誘導子7の導体幅Wcを被熱処理
部の幅Whより大きくする必要がないので、小形
化により従前に比べて加熱装置の重量を2.4→1.0
(重量比)と約42%に軽減でき、装置重量と製作
コストを低減ならしめることができる。熱処理
ライン長を短縮することができる。 G 考案の効果 以上のとおりで、本考案の加熱装置によると、
熱処理ラインに沿つて順次配設する少なくとも3
台の誘導子のうち、少くとも1台を被熱処理部の
円周方向の中央部に配設し、他の少くとも各1台
づつの誘導子を中央部よりそれぞれ反対の端部側
に寄せて設けてあるので各誘導子により電縫管の
溶接部とその熱影響部を主体とする被熱処理部は
短時間で均一に加熱することができ、この部分の
熱処理を円滑に行なうことができ、且つ加熱範囲
の幅も容易に調節可能である。また、短時間で均
熱できることから外部への放熱も少ないので省エ
ネルギーで熱処理を行なうことができるようにな
つた。例えば肉厚16mmの電縫管を13m/mmのライ
ンスピードで走行させ、溶接部近傍を560℃を中
心とする所定の温度範囲に加熱するのに、従来配
置による誘導子に比べ、本考案配置による誘導子
によるトータル使用電力を40%以上節約すること
ができ、省エネルギーとなつた。さらに、本考案
によると加熱装置の小形化および重量の50%以上
の軽減とそれに伴なう製作コストの低減が可能と
なる効果がある。 さらに、本考案の誘導子を用いると前述のよう
に電縫管の溶接部近傍を短時間で均熱化すること
ができるため、電縫管ラインに沿つて複数個配設
した各誘導子間の間隔を短縮したり、または配設
する誘導子の数を減らすことが可能となるので熱
処理のための装置ラインの全長を短くすることが
できる。
第1図A、第2図、第3図は本考案の第1実施
例、第2実施例、第3実施例に係る誘導子配置例
を示す平面図、第1図Bは管の側面図、第4図A
は本考案に係る誘導子配置とこれによる管の被熱
処理部の各点の昇温過程を示す説明図、第4図B
は第4図Aの管の側面図、第4図C,D,Eは同
図Aのイ−イ線、ロ−ロ線、ハ−ハ線における管
の加熱領域を示す説明図、第5図Aは従来の誘導
子配置とこれによる管の被熱処理部の各点の昇温
過程を示す説明図、第5図Bは同図Aの管の側面
図、第5図C,D,Eは同図Aのニ−ニ線、ホ−
ホ線、ヘ−ヘ線における管の加熱領域を示す説明
図、第6図Aは単一の誘導子による加熱における
管の円周方向の温度分布例を示す図、第6図Bは
第6図Aに対応する管の断面における温度分布例
を等温線で示す図、第7図A、第8図は従来の誘
導子配置による熱処理装置の正面図と平面図、第
7図Bは電縫管の断面図、第9図は誘導子に流れ
る電流と電縫管に流れる誘起電流を矢印で表示し
た熱処理装置の主要部の斜視図、第10図は誘導
子により加熱される管の溶接部近傍の被熱処理部
を示す説明図である。 1……電縫管、7……誘導子、8……溶接部、
9……鉄心、10……導体、12……被熱処理
部。
例、第2実施例、第3実施例に係る誘導子配置例
を示す平面図、第1図Bは管の側面図、第4図A
は本考案に係る誘導子配置とこれによる管の被熱
処理部の各点の昇温過程を示す説明図、第4図B
は第4図Aの管の側面図、第4図C,D,Eは同
図Aのイ−イ線、ロ−ロ線、ハ−ハ線における管
の加熱領域を示す説明図、第5図Aは従来の誘導
子配置とこれによる管の被熱処理部の各点の昇温
過程を示す説明図、第5図Bは同図Aの管の側面
図、第5図C,D,Eは同図Aのニ−ニ線、ホ−
ホ線、ヘ−ヘ線における管の加熱領域を示す説明
図、第6図Aは単一の誘導子による加熱における
管の円周方向の温度分布例を示す図、第6図Bは
第6図Aに対応する管の断面における温度分布例
を等温線で示す図、第7図A、第8図は従来の誘
導子配置による熱処理装置の正面図と平面図、第
7図Bは電縫管の断面図、第9図は誘導子に流れ
る電流と電縫管に流れる誘起電流を矢印で表示し
た熱処理装置の主要部の斜視図、第10図は誘導
子により加熱される管の溶接部近傍の被熱処理部
を示す説明図である。 1……電縫管、7……誘導子、8……溶接部、
9……鉄心、10……導体、12……被熱処理
部。
Claims (1)
- 走行する電縫管の溶接部近傍に電縫管と所定間
〓をもつて誘導子を対設し、該誘導子により溶接
部近傍を誘導加熱により局部加熱する装置におい
て、熱処理ラインに沿つて少なくとも3台の誘導
子を順次所定間隔で配設し、その内の少なくとも
1台の誘導子を溶接部近傍である被熱処理部の円
周方向の中央に対向せしめて配設し、他の少なく
とも各1台ずつの誘導子を被熱処理部の円周方向
の夫々反対の端部側に寄せて配設して、被熱処理
部を誘導加熱することを特徴とする電縫管局部加
熱装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1986035982U JPH0514472Y2 (ja) | 1986-03-12 | 1986-03-12 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1986035982U JPH0514472Y2 (ja) | 1986-03-12 | 1986-03-12 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62149190U JPS62149190U (ja) | 1987-09-21 |
| JPH0514472Y2 true JPH0514472Y2 (ja) | 1993-04-16 |
Family
ID=30845970
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1986035982U Expired - Lifetime JPH0514472Y2 (ja) | 1986-03-12 | 1986-03-12 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0514472Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5035912B2 (ja) * | 1972-05-04 | 1975-11-19 | ||
| JPS5248342A (en) * | 1975-10-15 | 1977-04-18 | Torao Suzuki | Remote voltage control system including temperature compensating circu it |
| JPS60116725A (ja) * | 1983-09-24 | 1985-06-24 | Meidensha Electric Mfg Co Ltd | 鋼管局部連続熱処理方法 |
-
1986
- 1986-03-12 JP JP1986035982U patent/JPH0514472Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62149190U (ja) | 1987-09-21 |
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