JPH0514772B2 - - Google Patents

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JPH0514772B2
JPH0514772B2 JP9193787A JP9193787A JPH0514772B2 JP H0514772 B2 JPH0514772 B2 JP H0514772B2 JP 9193787 A JP9193787 A JP 9193787A JP 9193787 A JP9193787 A JP 9193787A JP H0514772 B2 JPH0514772 B2 JP H0514772B2
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Koshuha Netsuren KK
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  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば調質等を目的として、線材を
焼入れし、ついで焼戻するにあたつて当該線材を
所定時間にわたり等温度に保持する如き場合に好
適な線材熱処理方法に関する。
(従来の技術) 各種合金鋼からなる線材を焼入れ、焼戻の両熱
処理工程を含む調質のうえ冷間加工工程に付そう
とする場合、上記焼戻では、後工程の加工を容易
とするため、焼入れで高硬さとなつている線材を
所定時間にわたり所定の等温度に保持して軟化さ
せ、所望する金属組織および硬さに仕上げなけれ
ばならない。
従来、線材にこの種等温度保持を含む熱処理を
施そうとすると、コイル材をそのままベル型炉で
加熱するバツチ式方法や、同じくコイル材を連続
炉内で移動させつつ加熱する連続式方法をとらざ
るを得ない。
(従来技術に存する問題点) 従来バツチ式方法、連続式方法いずれでも、炉
加熱であるため処理に長時間を要する。また、長
時間処理となることから、脱炭防止のため、炉内
を不活性雰囲気とするなどの設備上の煩雑さが付
きまとう。
特に問題視される点は、焼入れ時・焼戻後を問
わず、炉加熱後のコイル材を急冷する場合、多巻
回積層されて互いに周面が接触・非接触状態にあ
る線材を全断面にわたり、かつ全長にわたり均一
に冷却することが極めて困難であり、これがため
線材の周方向および長手方向の硬さが極めて不整
に仕上がることである。当該硬さの不整は線材強
度の周方向および長手方向でばらつきを伴うこと
となり、後工程として予定される加工工程上、
多々問題を持込む。一例を挙げれば、調質後の線
材に冷間で所定角度の曲げ加工を施す場合、たと
え炉加熱による加熱温度および加熱時間から強度
設定をしていても、当該設定強度に応じた予定ス
プリングバツクを見越す所定の力を付加して曲げ
加工を施しても、1コイル材から調達した定尺物
中のあるものは所定角度以上に曲げ成形され、あ
るものは逆に所定角度以下に曲げ成形される現象
が生じ、加工後さらに矯正工程を必須とすること
となる。従つて、従来方法によつて調質コイル材
は品質の点で使用者に不信感を抱かせる結果を招
来した。
かかる状況から、線材の熱処理をインラインで
行うことで従来法に纒わる問題点を解決せんと考
えるが、例えば特公昭41−13363号(特許第
493400号)の如く、走行する線材を誘導加熱手段
で焼入れ温度まで急冷加熱して急冷・焼入れし、
続いて誘導加熱手段で所定焼戻温度まで急速加熱
して急冷することにより全断面かつ全長を所定高
強度線材とする技術は夙に開示されてはいるもの
の、焼戻時に走行中の線材全断面を所定時間にわ
たり精密に所定の等温度に保持して低硬度に仕上
げる確実な方策が創出されず、この種の線材熱処
理をインラインで行うことに事実上成功していな
い。
それ故、冷却に問題があつても、少なくとも線
材を所定時間、所定等温度に保持可能なコイル材
をそのまま炉加熱する従来法が依然今日まで踏襲
されていた。
(発明の目的) 本発明は、線材を焼入れし、次いで所定時間に
わたる等温度保持を含む焼戻に付す場合、コイル
材をそのまま炉加熱する従来法に存する問題点お
よびインラインでの等温度保持に関する問題点を
解消するためになされたもので、処理時間を短縮
するとともに、走行する線材の全断面を所定時間
にわたり精密に所定の等温度に保持可能、従つて
当該線材を全断面かつ全長にわたり均一な低硬度
に仕上げることが可能、そのうえ脱炭が皆無であ
る線材熱処理方法を提供することを目的とする。
(発明を完成するに至る経過) 本発明者は、前記従来コイル材熱処理法ならび
にインライン線材熱処理法に存する問題点を解決
するにあたり、加熱・冷却上の基本に立ち返り、
新たな観点から考察することを試みた。
まず、加熱について考察することとする。
炉加熱では、部材表面へ外部から熱を付与し、
当該付与された熱が順次芯部へ伝導して全断面が
次第に均一温度まで昇温する。均一温度まで昇温
するに要する時間は通常1吋/30分と言われる如
く、部材厚さ乃至線材径に応じた時間となり、当
然のことながら昇温過程では芯部が低温・表面が
高温という断面温度分布となる。
また、加熱コイルを用いた急速加熱では、部材
自体の発熱を促すので、炉加熱に比べ格段に所要
時間が短時間とはなるが、磁束の作用が加熱コイ
ルの導体に近い程、即ち部材表面に近い程大きい
ので、経過時間に長・短の差はあれ、全断面均一
温度を得るまでの時間における断面温度分布は炉
加熱の場合と同様である。これを第1図に示す。
同図は所定単位時間経過順に断面温度分布を曲線
A〜Dで模式的に示している。
次ぎに、冷却について考察することとする。
上記加熱時における熱伝導の振舞をみると、冷
却の場合にも、熱を放出する位置が部材表面に限
られていることから、誰しもが加熱時と全く逆の
温度分布をとるとの認識を抱いている。確かに、
全断面均一温度に加熱された部材を冷却能の高い
冷媒で冷却する場合は然りと言える。
しかし乍ら、本発明者は放冷の場合も果たして
同様と言えるかについて疑問を抱き、当該疑問を
究明するため、熱移動について原点に立ち返つた
解析を試みた。
円柱(線材)における熱移動の基本式は公知の
如く、式 ∂θ/∂t=a(∂2θ/∂r2+1/r・Эθ/Эr…
…(1) ただし、a=λ/ρc ……(2) ここで、 θ……温度 (k) t……時間 a……熱拡散率 (m2/s) λ……熱伝導率 (W/mK) ρ……密度 (Kg/m3) c……比熱 (J/KgK) r……中心からの距離(m) で表される。而して上記式(1)において、 初期条件を t=0,θ=f(r)=θ0 ここで、 θ0……最初の温度 (K) 境界条件として r=R(半径、即ち表面) での熱流密度q(∂)を −λ∂θ/∂r=α(θ−θ∞) ∂θ/∂r+h(θ−θ∞)=0 ……(3) ここで、 θ∞……周囲温度 (K) h……冷却度 (m-1) h=α/λ=熱伝達率(W/m2K)/熱伝導率(W/
mK)……(4) として上記式(2)、(3)および(4)を式(1)に代入すれ
ば、温度分布式 ただし、μmは hR=μJ1(μ)/J0(μ) のm番目の根であり、 ここで、Tは T=at/R2 ……時定数 が得られる。
ところで、上記における冷却度hもしくは熱伝
達率αは実験的に求めなければならない。そこ
で、本発明者は各種線経、鋼種の線材について放
冷実験を行つた。その一部を示せば、線経10mm
φ、材質SCM435相当材を700℃に加熱して放冷
した場合について、計測された表面温度降下は第
2図に示す通りであつた。
一方、公知文献から温度700〜100℃間における
鉄系合金の熱拡散率aと熱伝導率λとの平均値を
求めたところ、 a=9.2×10-6 m2/s λ=40 W/mk を得た。
他方、Gross mannチヤートによれば、空気の
冷却度hは静止状態で0.8、また強い撹拌状態で
2としており、走行する線材の場合には1前後と
想定される。
そこで、本発明者は上記放冷実験における各種
線経の線材についての表面温度降下測定値、上記
熱拡散率aと熱伝導率λとの平均値および上記空
気の冷却度h=1を前掲温度分布式(5)に投入し、
コンピユータにより放冷開始後の所定時間経過時
点ごとの線材断面における温度分布を解析した。
その解析結果の一部を第3図a〜dにより紹介す
る。尚、放冷実験に付された線材は材質が
SCM435相当材で、同図のa〜dはそれぞれ線経
8、10、12、14mmφについてであり、それぞれ全
断面700℃に加熱した状態から放冷した場合の表
面測温データを用い、上記に従つて解析したもの
である。
解析結果から、少なくとも8〜14mmφの線材で
は、放冷による温度降下時の中心部温度に対する
表面温度の低下分は極めて僅かで殆ど無視してよ
い、換言すれば計測された表面温度≒全断面温度
分布と見做してよいと判断される極めて注目すべ
き資料が得られた。
翻つて、調質処理における線材の硬さ、強度の
点に視点を当てることとする。
調質は前述のとおり焼入れ、焼戻の両熱処理を
含み、素材を焼入れにより高硬さ、かつ微細な組
織(マルテンサイト)としたうえで、後工程とし
て予定される所定の金属組織と硬さに仕上げるべ
く焼戻に付されるが、当該焼戻では焼入れによつ
て得られた組識を微細な焼戻マルテンサイト組織
とすることの他に、硬さを軟化させことが要求さ
れ、その条件として所定加熱温度での等温度保持
が必須となり、当該条件を満足する炉加熱に依存
せざるを得なかつた。
しかし、前掲の如く炉加熱には欠点があり、ま
たインライン処理は短時間保持は可能でも、線材
を従来炉加熱と同一時間を走行せしめつつ等温度
保持可能な如く、例えば炉の形を長大なトンネル
型とすれ実行可能であろうが、熱処理ラインが著
しく長大となるので現実的ではない。
そこで本発明者はインライン処理における保持
時間を短縮する意図で、焼入れ後、全断面加熱状
態とされた線材が微細な焼戻マルテンサイト組織
を維持しつつ、所定の硬さまで軟化する場合の、
温度(℃)、時間(sec)、硬さ(HRc)の三者間
の相関関係を追求してその最短限界を探ることと
した。実施した実の一部を以下に開示する。
焼入れ済み供試体(SCM435相当材、線経10mm
φ)をそれぞれ700、730、760℃まで全断面加熱
し、等温度保持を0、5、10、20、100および
500secとした場合について、得られた各供試体の
硬さおよび組織状態如何を調査した。調査結果を
第4図の各加熱温度における等温度保持時間と供
試体の硬さとの関係を示す硬さ線図、および第5
図a〜iの組織顕微鏡写真図(×400)として示
す。第4図の線Aは700℃、線Bは730℃、線Cは
760℃にそれぞれ加熱した供試体についての測定
値から求めたものである。また第5図のa〜cは
700℃、d〜fは730℃、g〜iは760℃にそれぞ
れ加熱した供試体の各保持時間を0、100、およ
び500secとした際のものである。
上記第4図と第5図との考察結果から、加熱温
度が高い場合には極めて短時間で組識がフエライ
ト・パーライトとなり、また保持温度が短い場合
には組織が焼戻マルテンサイトであるものの、硬
さの軟化度が低いこと、換言すれば組の変化をき
たさずに硬さを軟化させるには加熱温度の高・低
のほかに保持時間の長・短も寄与することが解明
された。他方、等温度保持実施にあたり、予め行
う実験から、要求される硬さに仕上げるための加
熱温度と等温度保持時間の最短限界との関係を求
め得ることが確認された。さらに上記実験結果か
ら、最長等温度保持時間を500secとすれば極めて
低い仕上がり硬さHRc25が、また通常要求され
る仕上がり硬さHRc30は等温度保持時間を少な
くとも50secとすれば容易に得られることも確認
された。
そこで、次ぎにはインラインにおける線材送り
速度が問題となる。通常要求される硬さを得る場
合の等温度保持時間を100secとすれば、例えば線
材送り速度を100mm/secとした場合には走行する
線材を10mにわたり、また線材送り速度を50mm/
secとした場合には走行する線材を5mにわたり、
それぞれ等温度保持すればよいと結論ずけられ
た。
してみると、何故従来炉加熱が長時間となるの
かとの疑問が生ずるが、当該加熱が炉内温度雰囲
気の所定温度までの上昇に時間を要する点、およ
び前述表面のみからの熱エネルギー付与である点
とを綜合すれば納得がゆく。
本発明者は上記炉加熱の熱エネルギー付与状
態、前記各加熱ならびに冷却に関する各考察およ
び解析を基礎として本発明を完成するに至つた。
(発明の構成) 本発明の構成は、 (1) 線材を焼入れし、次いで所定時間にわたる等
温度保持を含む焼戻に付す場合において、 (2) 上記両熱処理を連続的にインラインで行うも
のとし、 (3) 連続送りで順次焼入れされた後の線材を急速
加熱手段により所定温度、もしくはそれよりや
や高温度(ただし、A1変態以下)まで全断面
加熱のうえ、 (4) 線材へ所定時間にわたり直接抵抗加熱による
電圧を印加するようにし、 (5) 当該印加電圧を加熱線材放冷時の放熱量に見
合うジユール熱を発生する如く設定することに
より上記所定時間にわたつて線材の全断面を等
温度に保持し、 (6) かつ焼戻は、線材が焼戻マルテンサイト組織
を維持しつつ所定硬さまで軟化する場合の温度
と時間と硬さの三者間の相関関係を考慮して行
ない、 (7) しかる後、線材を冷却するようにした ことを特徴とする線材熱処理方法にある。
(発明の作用) 本発明は、放冷時における線材全断面の温度分
布が計測可能な表面温度の降下とほぼ等しい一様
な降下を示すので、これに適合するよう線材の全
断面からの発熱を促す直接抵抗加熱手段を介する
ジユール熱による加熱、かつ直接抵抗加熱におけ
る印加電圧を放熱損失に見合うように設定するの
で、所定時間にわる線材全断面の等温度保持を精
密かつ確実に保証するとともに、等温度保持時間
を最短限度まで短縮する作用がある。
(実施例) 本発明を第6図に示す実施例線材熱処理ライン
に従つてさらに詳述する。
図において、10は加熱手段11および急冷手
段12からなる焼入装置、20は急速加熱装置2
1およびラインL上の線材Wを挟む対電極輪22
aおよび22bを具えた直接抵抗加熱装置22か
らなる焼戻装置、30は冷却装置であり、線材W
は送り通路L上を矢印方向へ走行する。
上記焼入装置10における加熱手段11は、処
理時間およびライン長さの短縮から、誘導加熱も
しくは直接抵抗加熱等の急速加熱手段とするのが
好ましい。しかし乍ら、本発明の究極的目的がイ
ンラインでの等温度保持時間の短縮にあるので、
インラインで焼入れが可能ならば、当該焼入れ時
の加熱が輻射熱等であつても許される。当該加熱
手段11は線材Wの全断面を鋼種に応じて定まる
所定焼入温度まで加熱可能に設定される。
上記焼入装置10における急冷手段12は、線
材Wの全断面を周方向から均一、かつ全長にわた
り均一に急冷・焼入れ可能な構造、例えば周知の
環状を呈す冷却ジヤケツト等を用いる。使用され
る冷却流体の種類は問わないが、通常は上水、鋼
種により水溶性高分子剤溶液、ミスト等である。
上記焼戻装置20における急速加熱装置21は
例えば誘導加熱ないし直接抵抗加熱等の加熱手段
であり、もし誘導加熱手段を採択した場合には、
線材W全断面を些少時間で均熱するよう、表面を
所定の等温度保持温度よりやや高温(ただし、
A1変態以下)まで加熱すべく考慮のもとに、焼
戻温度まで昇温可能に設定される。
上記焼戻装置20における直接抵抗加熱装置2
2は本発明の最要部であり、対電極輪22a,2
2b間はラインL上を走行する線材Wを送り速度
に対応して所定の電圧を印加する時間、即ち等温
度保持時間を確定する要素となる。若し、対電極
輪22a,22b間が長尺となる場合には、対電
極輪22a,22b間に回転ロールを配置し、当
該回転ロールに線材Wを複数巻回せしめつつ走行
させる構成とすればよく、この場合の回転ロール
周面は耐熱、電気絶縁性を維持する如き材質で形
成すればよい。
また、光輝熱処理を望場合には、前記焼入れ、
上記焼戻処理を無酸化雰囲気内で行うようにすれ
ばよい。
ところで、上記対電極輪22a,22b間の線
材Wには、処理される線材Wが放冷時に示す放熱
量に見合うだけのジユール熱の発熱を促す電圧が
印加される設定とする。例えば前記急速加熱装置
21により線材Wの全断面を973Kに加熱し、か
つ当該温度を保持する場合の設定についての計算
例を挙げることとする。
放熱量qは公知の如く q=α(θ−θ∞) ……(6) ここで、 q……単位面積当たりの放熱量(W/m2) α……熱伝達率(W/m2K) θ−θ∞=973K−273K=700K かつ前掲冷却度hは h=α/λ=(熱伝達率)/(熱伝導率) であり、上記式(6)に前掲鉄系合金の 熱伝導率λ=40W/mK 冷却度h=1m-1 を代入すれば α=40W/mK×1×1/m=40W/m2K 従つて、 q=40W/m2K×700K=2.8×104W
/m2=2.8W/cm2≒3W/cm2 と計算される。
他方、本発明では、放熱量qに見合う熱エネル
ギーを直接抵抗加熱によるジール熱の発生で補償
して所定温度を保持する構成であるので、単位長
さ1mとして上記放熱量qに見合う電流Iの通電
抵抗Rによる発熱量I2Rを得る場合の計算式は πd〔m〕q〔W/m2〕=I2〔A2〕×ρ〔Ω−
m〕×1〔m〕/π/4d2〔m2〕……(7) 従つて、 I=π/2(q/ρ)1/2d3/2 ……(8) ここで、d……直径〔m〕 ρ……抵抗率〔Ω−m〕 となる。
而して、発明者の実験により 抵抗率ρ=90×10-8〔Ω−m〕 ただし、材質S45C、973K(700℃)を得てお
り、かつ当該実験値を近似値として採用するとと
もに、前掲 放熱量q=3×104W/m2 とした各数値を式(8)に代入すると、 を得る。当該数値で示される電流値Iは線材Wの
送り速度には無関係なdの3/2乗となることを
示すものである。
上記冷却装置30は前記焼入装置10における
急冷手段12同様に線材Wの全断面を周方向から
均一、かつ全長にわたり均等に冷却可能な環状を
呈する冷却ジヤケツトの使用が好ましい。
上記構成からなる熱処理ラインを用いて焼入れ
し、かつ所定の硬さに焼戻した本発明法実施線材
が全断面かつ全長にわたり均一な硬さで仕上がつ
ているや否やを確認する実験を行つた。
(実験例) ☆実施線材:材質S45C相当 線径10mmφ ☆熱処理: Γ線材送り速度;80mm/sec Γ焼入れ;誘導加熱手段により全断面を980℃
まで加熱し急冷・焼入れした。冷却流
体は上水であつた。
Γ焼戻し;誘導加熱により710℃に急速加熱の
うえ、下記条件に従つて710℃で等温
度保持し、上水により冷却した。
電極間の間隔……8m 電極間の電圧……27V 電流……286A 等温度保持時間……100sec 目標とする硬さ……HV270 (HRc25) ☆上記熱処理線材を硬さ測定試験に付した。試験
結果を炉加熱で焼入れ、焼戻した従来品の試験
結果とともに第7図に硬さ分布線図として示
す。図のaは断面の、またbコイル長手方向表
面の硬さ分布であり、両図とも線Aは本発明実
施材の、線Bは従来材である。
上記硬さ測定試験結果が示すように、本発明実
施材は断面方向ならびにコイル長手方向での硬さ
が極めて均一であることが確認され、本発明方法
が従来材に比べて格段に優れていることが実証さ
れた。
(発明の効果) 本発明は、線材を焼入れし、ついで所定時間に
わたる等温度保持の含む焼戻をするにたり、イン
ラインでの連的な熱処理を極めて短いライン長さ
と短時間で実施可能、従つて脱炭の皆無な熱処理
が可能であり、しかも線材の全断面を所定時間に
わたり精密に等温度に保持可能、従つて冷却を全
周方向で均一かつ全長にわたり均一とすれば、線
材を全断面かつ全長にわたり均一硬さに仕上げる
ことが可能となり、これにより処理線材の品質は
飛躍的に向上して使用者の信頼性を獲得すること
となり、甚大な効果を奏するとして賞用される。
【図面の簡単な説明】
第1図は線材を誘導加熱した場合の時間の経過
に従つた断面温度分布を模式的に示す線図、第2
図は放冷実験における線材表面の温度を示す線
図、第3図a〜dはそれぞれ各線径の線材が放冷
時の時間経過に従つた断面温度分布をコンピユー
タにより解析した結果を示す線図、第4図は焼入
れ材の焼戻時における各加熱温度での保持時間と
硬さとの関係を示す硬さ線図、第5図a〜iはそ
れぞれ焼入れ材の焼戻し時における各加熱温度、
保持時間、および金属組織の関係を示する金属組
織顕微鏡写真図、第6図は本発明実施例線材熱処
理ラインを示す正面図、第7図aおよびbはそれ
ぞれ本発明法実施線材と従来法実施線材との断面
および長手方向表面の硬さ分布を示す線図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 線材を焼入れし、次いで所定時間にわたる等
    温度保持を含む焼戻に付す場合において、上記両
    熱処理を連続的にインラインで行なうものとし、
    連続送りで順次焼入れされた後の線材を急速加熱
    手段により所定温度まで全断面加熱のうえ、線材
    へ所定時間にわたり直接抵抗加熱による電圧を印
    加するようにし、当該印加電圧を加熱線材放冷時
    の放熱量に見合うジユール熱を発生する如く設定
    することにより上記所定時間にわたつて線材の全
    断面を等温度に保持し、かつ焼戻は、線材が焼戻
    マルテンサイト組織を維持しつつ所定硬さまで軟
    化する場合の温度と時間と硬さの三者間の相関関
    係を考慮して行ない、しかる後、線材を冷却する
    ようにしたことを特徴とする線材熱処理方法。
JP9193787A 1987-04-16 1987-04-16 線材熱処理方法 Granted JPS63259028A (ja)

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