JPH05155653A - 石灰系耐火物の製造方法 - Google Patents

石灰系耐火物の製造方法

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JPH05155653A
JPH05155653A JP3348296A JP34829691A JPH05155653A JP H05155653 A JPH05155653 A JP H05155653A JP 3348296 A JP3348296 A JP 3348296A JP 34829691 A JP34829691 A JP 34829691A JP H05155653 A JPH05155653 A JP H05155653A
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lime
less
shells
limestone
hydration
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JP3348296A
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Inventor
Mitsuru Ueda
満 上田
Kazuo Wakabayashi
一男 若林
Takashi Ito
孝 伊藤
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OSAKA KOUKAI KK
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OSAKA KOUKAI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 石灰岩から製造する石灰系耐火物に代えて、
それより耐水和性が著しく向上し、また、食品産業廃棄
物を利用して石灰系耐火物を製造すること。 【構成】 貝殻類を1,250℃以上で焼成した後に粉
砕し、水和防止のための5%以下のステアリン酸または
5%以下のエポキシ樹脂を添加してプレス成形する。こ
れを1,100℃以上で焼成し、石灰系耐火煉瓦を製造
する。上記の1,250℃以上で焼成した後に粉砕し、
付着性を付与させるための5%以下の塩化カルシウムを
も添加すると、不定形耐火材とすることができる。貝殻
類は主としてアラゴナイト結晶構造であるが、焼成する
と石灰岩と同じく酸化カルシウム結晶構造とすることが
できる。その結晶は石灰岩の場合よりも著しく大きくな
り、耐水和性の高い石灰系耐火物となる。これによっ
て、増大しつつある産業廃棄物である貝殻類を、金属精
錬の分野で有効に利用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石灰系耐火物の製造方法
に係り、詳しくは、貝殻などのアラゴナイトを焼成し
て、金属精錬用の石灰系耐火煉瓦や不定形耐火物を得る
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】天然に存在する石灰岩(炭酸カルシウ
ム)は、セメントや土木建築用として、その多くが使用
され、他には、製鋼用石灰や化学工業石灰として用いら
れる。すなわち、石灰岩を焼成して生石灰(酸化カルシ
ウム)を生成し、さらに、水を加えて消化させた消石灰
(水酸化カルシウム)としたものが、セメントや左官材
料などとして広く用いられている。石灰(生石灰,消石
灰)は、それが有する水硬性,物理的強度およびアルカ
リ性(塩基性)を利用できるからである。近年、生石灰
の新しい用途開発が進められ、量より質が重んぜられる
ようになってきている。例えば、水和膨張性を利用した
静的破砕剤,水和熱を利用した食品加熱剤や歯科用また
は工業用鋳型材や坩堝および耐火煉瓦などの耐火材がそ
れである。耐火物材料として注目される生石灰の特性
は、酸化マグネシウムと同様に熱膨張率が高く、かつ、
融点が極めて高いという耐火材としての重要な機能を備
え、さらに、熱力学的な安定性も有しているからであ
る。ところで、炭酸カルシウムを焼成した酸化カルシウ
ムは水和性があるため、一部が水酸化カルシウムとなっ
てフケるので、酸化カルシウムから製作された坩堝およ
び耐火煉瓦などの耐火材においては、製造,運搬,保管
および実使用の各段階で品質劣化の防止対策を施して、
耐水和性を保持させる必要がある。そのために、結晶の
成長を促進させる添加剤を付加したり、焼結温度を高く
したり、保護被膜を形成させたり、比面積を減少させて
低気孔率にするなどの方法が採られている。上記の添加
剤としては、Al,Fe,Ti,Si,Mg,Cr,Z
r,Ce,Sn,V,P,Moなどの酸化物がある。ま
た、焼結のためには、例えば2,100℃としたり、米
国特許第2,971,240号に記載されているよう
に、540℃まで5分以内,820℃まで15分以内に
急速に昇温させたりする必要がある。保護被膜として
は、金属溶射,金属真空蒸着,合成樹脂,クマロン樹
脂,油,タール,パラフィンワックス,ガラス質材料な
どが採用される。ところで、炭酸カルシウムには、カル
サイト(方解石),アラゴナイト(あられ石),バテラ
イト(μ−炭酸カルシウム)などがある。天然に存在す
る炭酸カルシウムは、石灰岩だけでなく、貝殻類、すな
わち、アコヤ貝,ホタテ貝,マテ貝,カキなどや、さん
ご遺骸塊などがある。石灰岩はカルサイトであり、貝殻
類などはほとんどアラゴナイトであって、その結晶構造
が異なっている。なお、貝殻類を440℃以上に加熱す
ると、アラゴナイトから安定型のカルサイトへと転移す
ることは知られている。上述したように、石灰岩を焼成
するとCO2 を放出してCaOとなるが、貝殻類を焼成
した場合も同様であり、NaCl型の正方体の結晶とな
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】今日までの研究による
と、石灰岩とは結晶構造や化学組成・成分の異なる貝殻
類を焼成して生成される酸化カルシウムの結晶の大きさ
は、石灰岩を焼成して生成される場合と同一であるとさ
れている。その一方で、結晶の大きい酸化カルシウムか
らなる耐火物製品は、結晶の小さいものに比べて水蒸気
を含んだ空気と接触することが少なくなり、耐水和性に
優れているということが知られている。ところで、わが
国では埋蔵量の豊富な石灰岩も採鉱量の増加で、その供
給量も今後は多くを望めない状況となってきている。一
方、貝類の捕獲や養殖が盛んになってきた現在、食品加
工後に水産工場から廃棄される貝殻量が急速に増加して
きている。しかし、これらの貝殻類は、肥料など一部の
分野で利用されているにすぎず、有効な利用方法が確立
されないまま、産業廃棄物としての扱いがなされてい
る。そのため、廃棄場などでは悪臭を伴い、公害対策が
必要となってきている。
【0004】本発明は上述の問題に鑑みなされたもの
で、その目的は、貝類などの食品産業がもたらす貝殻類
の産業廃棄物を利用して公害の発生を低減できるように
すること、貝殻類などのアラゴナイトを焼成すると石灰
岩と同じカルサイト化することに着目して、石灰系耐火
物としての利用の途を図ること、石灰岩から製造した場
合よりもフケにくく安定した石灰系耐火物を実現し、製
造,運搬,保管および実使用の各段階での特別な対策を
施さなくても高い耐水和性が発揮されるようにするこ
と、などを可能にする石灰系耐火物の製造法を提供する
ことである。ちなみに、上記したごとく、貝殻類を焼成
して生成される結晶は石灰岩のカルサイト結晶と同じ大
きさであるという既成概念があるにもかかわらず、本発
明者らの研究においては、貝殻類を焼成した酸化カルシ
ウムの結晶がカルサイト構造の天然石灰岩を焼成した酸
化カルシウムの結晶より大きいことを見出し、その知見
に基づいて、本発明は完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、貝殻,さんご
遺骸,あられ石などの貝殻類を1,250℃以上で焼成
する。それを粉砕した後、水和防止のための5%以下の
ステアリン酸または5%以下のエポキシ樹脂を添加す
る。そして、プレス成形し、1,100℃以上で焼成し
て石灰系耐火煉瓦とすることである。また、貝殻類を
1,250℃以上で焼成した後に粉砕し、付着性を付与
させるための5%以下の塩化カルシウムを添加すると共
に、水和防止と流動性向上のための5%以下のステアリ
ン酸を添加して不定形耐火材とすることである。さら
に、貝殻類を1mm以下に粉砕し、水を添加して5mm
ないし20mmに造粒し、乾燥させた後に1,250℃
以上で焼成し、粒度調整した後に水和防止のための5%
以下のステアリン酸または5%以下のエポキシ樹脂を添
加してプレス成形し、1,100℃以上で焼成して石灰
系耐火煉瓦としてもよい。このとき、造粒のための水
に、10%以下の塩化カルシウムを含ませておくとよ
い。加えて、貝殻類を1mm以下に粉砕し、水を添加し
て5mmないし20mmに造粒し、乾燥させた後に1,
250℃以上で焼成し、粒度調整した後に付着性を付与
させるための5%以下の塩化カルシウムを添加すると共
に、水和防止と流動性向上のための5%以下のステアリ
ン酸を添加して不定形耐火材とすることができる。この
ときも、造粒のための水に、10%以下の塩化カルシウ
ムを含ませておくとよい。
【0006】
【作用】貝殻類を1,250℃以上で焼成した後に粉砕
する。この粉粒体は、アラゴナイト結晶構造であったも
のが、石灰岩と同じカルサイト結晶構造となる。この粉
粒体に5%以下のステアリン酸または5%以下のエポキ
シ樹脂を添加して水和防止効果を増強させる。そして、
成形型に入れてプレス成形する。成形品を1,100℃
以上で焼成すると、石灰系耐火煉瓦となる。貝殻類を焼
成してできた酸化カルシウムは、石灰岩であるカルサイ
トを焼成した酸化カルシウムより極めて大きくなる。そ
の大きな結晶は水和性を抑制するので、石灰岩から製造
した石灰系耐火物の場合よりもフケにくい耐水和性の高
いものとなる。それゆえに、製造,運搬,保管および実
使用の各段階での劣化は著しく少なく、その取り扱いが
容易なものとなる。また、結晶の成長を促進させる高価
な金属酸化物の添加は不要となり、焼成においても、高
い温度が要求されたり急速昇温させる必要もなくなる。
貝殻類の使用により食品産業の産業廃棄物が金属精錬炉
の石灰系耐火物として利用することができ、廃棄処理の
軽減と悪臭を伴う公害の発生も抑制される。貝殻類を
1,250℃以上で焼成した後に粉砕し、5%以下の塩
化カルシウムを添加する。この添加によって、粉粒体の
付着性が向上される。それに、水和防止と流動性向上の
ための5%以下のステアリン酸を添加すれば、不定形耐
火材となる。これを精錬炉の炉壁に吹きつけるなどする
と、精錬中の温度上昇で焼成され、炉体の耐火材として
機能させることができる。貝殻類を1mm以下に粉砕
し、水を添加して5mmないし20mmに造粒し、乾燥
した後に1,250℃以上で焼成し、粒度調整した後に
水和防止のための5%以下のステアリン酸または5%以
下のエポキシ樹脂を添加してプレス成形し、1,100
℃以上で焼成すると、前記と同じく石灰系耐火煉瓦を得
ることができる。なお、造粒のための水に、10%以下
の塩化カルシウムが含まれていると、その造粒が促進さ
れる。貝殻類を1mm以下に粉砕し、水を添加して5m
mないし20mmに造粒し、乾燥した後に1,250℃
以上で焼成し、粒度調整した後に付着性を付与させるた
めの5%以下の塩化カルシウムを添加すると共に、水和
防止と流動性向上のための5%以下のステアリン酸を添
加すれば、不定形耐火材が得られる。この場合の造粒水
にも、10%以下の塩化カルシウムが含まれていると、
造粒効果がより一層向上する。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の石灰系耐火物の製造方法
を、詳細に説明する。水産加工場へ搬入された貝類は貝
肉が殻から分離された後、生鮮物,干物,加工度の高い
缶詰などとされる。一方、廃棄される貝殻は、水産加工
場などに付属の焼成工場で、1,250℃以上に加熱さ
れる。その焼成において、アラゴナイト結晶構造の貝殻
類は、440℃以上となったときに安定したカルサイト
結晶構造に転移し、その後は、CO2 を放出しながらC
aO(酸化カルシウム)に生成される。焼成窯から取り
出された貝殻類は、空冷後にミルなどの粉砕機によっ
て、1mm以下の粉粒体に粉砕される。ちなみに、焼成
後の貝殻類は脆くなっており、その粉砕は比較的容易で
ある。
【0008】このようにして焼成粉砕された生石灰の結
晶は、天然の石灰岩から焼成した生石灰の結晶に比べて
大きくなっている。その状態は、電子顕微鏡写真からも
明瞭に把握される。図1は300倍拡大写真で、その
(A)は石灰岩を焼成した酸化カルシウム結晶構造であ
り、(B)は貝殻を焼成した酸化カルシウム結晶構造で
ある。貝殻類を焼成した生石灰の結晶が、石灰岩を焼成
した生石灰の結晶より大きい結晶に成長していることが
分かる。これは、2,000倍写真の図2における
(A)と(B)や、10,000倍拡大写真である図3
の(A)と(B)からも、より一層明確に理解される。
ところで、従前においては、石灰岩とは結晶構造の異な
る貝殻類を焼成して生成される酸化カルシウムの結晶の
大きさは、石灰岩を焼成して生成される場合と同一であ
ると思われていた。これは、貝殻のアラゴナイトが44
0℃を越えた時点でカルサイトに転移していること、そ
して、いずれもカルサイトとなっていることから、同じ
カルサイトでは結晶構造も同じで、その大きさも変わる
ところがないとの認識によるものと想像される。しか
し、現実には、上記の写真からも分かるように、その結
晶の大きさが著しく異なっている。その理由は明瞭でな
いが、その大きさの違いが常に現れることから、貝殻の
酸化カルシウムでは、石灰岩の酸化カルシウムに比べて
比面積が減少され、低気孔率となっている。これは、結
晶構造間に空気などが侵入しにくくなったり、内部構造
が空気と接触しないことを意味し、結局は、結晶の内部
にまでフケが及びにくいものとなっている。したがっ
て、水蒸気を含んだ空気と接触することが少なくなり、
耐水和性が高くなる。水和試験においても、貝殻の酸化
カルシウムは全くといってよいほどフケ現象が見られな
かったことからも立証される。
【0009】このようにして生成された貝殻の酸化カル
シウムは上記したごとく粉砕され、水和のより一層の防
止を図るためと、生石灰の分子結合を強化させるための
バインダーとして、5%重量以下のステアリン酸が添加
される。これを煉瓦成形型へ投入し、1t/cm2 以上
でプレス成形する。なお、成形型投入前に保護被膜とな
る油などを併せ添加しておいてもよい。成形圧力は、1
トンよりも大きい例えば3t/cm2 としてもよい。こ
の成形品を1,100℃で焼成すると、フケにくい特性
と高い耐火性を備えた精錬用石灰系耐火煉瓦となる。な
お、成形品は、耐火煉瓦に限ることなく、石灰系の坩堝
としたりすることもできる。以上の説明で分かるよう
に、食品産業がもたらす貝殻類の産業廃棄物を石灰系耐
火物として利用することができ、公害の発生を防止でき
る。そして、石灰岩から製造した場合よりも耐水和性の
高い安定した石灰系耐火物が得られる。したがって、製
造,運搬,保管および実使用の各段階での劣化防止策も
特に必要とならず、取り扱いの極めて容易な石灰系耐火
物となる。また、結晶の成長を促進させる高価な種々の
金属酸化物を添加剤として敢えて付加することもなくな
る。加えて、焼結において温度を高くしたり、急速昇温
するといった加熱上の配慮も不要となる。
【0010】上記の説明においては、ステアリン酸を使
用しているが、それに代えて、5%重量以下のエポキシ
樹脂を添加してもよい。いずれによっても、水和防止と
共にバインダー効果を発揮させることができる。ちなみ
に、貝殻はアラゴナイト結晶構造であるが、同じ構造で
あるさんごの遺骸やあられ石を利用してもよい。また、
貝殻の中にはアラゴナイトでないものも一部に存在する
ようであるが、前述した結晶の大きい酸化カルシウムを
同様に得ることができ、耐水和性の高い石灰系耐火物を
製造することができる。
【0011】以上は石灰系耐火煉瓦とした場合である
が、炉体の耐火壁を補修したりするためのスタンプ用も
しくは吹きつけ用の不定形耐火材を製造する場合を述べ
る。前述の製造法と同じく、まず、貝殻類を1,250
℃以上で焼成した後に粉砕する。そして、耐火壁などへ
の付着性を付与させるための5%重量以下の塩化カルシ
ウムを添加する。また、水和防止と流動性向上のため
に、5%重量以下のステアリン酸を添加する。このよう
な不定形石灰系耐火材を炉壁に吹きつければ、精錬炉が
稼働して、炉内が1,100℃以上になったとき、自ず
と焼成されて石灰系耐火物となる。上記したように塩化
カルシウムを水と共に添加すると、これが772℃の低
温度で溶け、低粘性の固体をよく濡らす溶融物を生成す
る。しかも、高い温度で加熱すると安定な化合物に変化
するか揮発してなくなってしまい、焼成後に悪影響を残
さなくなる利点がある。これは、塩類を加えることによ
って、CaOの結晶が大きく成長して緻密な骨格が形成
されるからである。また、CaCl2 の添加により、低
い温度範囲で添加のないCaOに比べて著しく収縮する
からであり、その緻密な焼結体が水和しにくくなるとい
う効果を発揮する。以上述べた石灰系耐火物や不定形耐
火材を使用すると、その不純物が溶鋼に混入するなどの
ことが皆無となり、高級鋼や水素吸蔵合金などを製造す
る場合に、極めて有効である。もちろん、転炉や取鍋さ
らにはタンディッシュなどにも適用できる。とりわけ、
スクラップを溶解するような場合には、スクラップに付
着している鍍金などの不純物に対して安定しており、電
気製鋼炉の耐火材として好適なものとなる。
【0012】次に、異なる製造法について述べる。上記
はいずれも、貝殻を焼成した後に粉砕したが、まず、貝
殻類を1mm以下に粉砕する。そして、その粉粒体に水
を添加して5mmないし20mmに造粒する。これを乾
燥させた後に1,250℃以上で焼成する。その焼成物
を粒度調整して、5%重量以下のステアリン酸または5
%重量以下のエポキシ樹脂を添加してプレス成形する。
その成形品を1,100℃以上で焼成すれば、石灰系耐
火煉瓦とすることができる。一方、上記の粒度調整後
に、ステアリン酸などの添加に加えて、付着性を付与さ
せるための5重量%以下の塩化カルシウムを添加すれ
ば、不定形耐火材とすることができる。この不定形石灰
系耐火材を炉壁に吹きつけ、炉内が1,100℃以上に
なった時点で焼成され、石灰系耐火物となる。なお、以
上の二種の製造法において、造粒のための水に10%以
下の塩化カルシウムを含めておいてもよい。CaCl2
によって付着性が向上し、造粒が促進されることにな
る。しかし、粒度調整前の焼成によって、上記したごと
くCaCl2 の化学的作用は消滅するので、粒度調整後
の1,100度の焼成前に添加されるCaCl2 に、そ
の量的な影響を与えることはない。
【0013】以上の説明から分かるように、本発明者ら
は、石灰岩のカルサイト結晶と、アラゴナイトやカルサ
イトの貝殻類を焼成して生じた酸化カルシウム結晶とに
は、その大きさに著しい相違のあることを見出し、ま
た、それによって、貝殻類で製造した石灰系耐火物は耐
水和性に富んでいることを確認した。これによって、本
発明が案出されたものであり、その水和防止により一層
の向上を図るためのステアリン酸を採用したところが、
大きな特徴である。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、主としてアラゴナイト
結晶構造をもつ貝殻類を用いて、カルサイト結晶構造の
石灰岩と同じような石灰系耐火物を実現することができ
る。しかも、その結晶は石灰岩のものの場合よりも極め
て大きく、耐水和性が著しく改善された石灰系耐火煉瓦
としたり、不定形耐火材とすることができる。埋蔵量の
減少してきている石灰岩に代わる原料としての貝殻類
は、近年産業廃棄物として急増してきており、その廃棄
処理の軽減と公害防止さらには資源の有効利用の面か
ら、今後の社会的要請に応えられる石灰系耐火物の提供
が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電子顕微鏡でとらえた300倍拡大の金属組
織写真で、(A)は石灰岩を焼成したもの、(B)は貝
殻を焼成したものである。
【図2】 電子顕微鏡でとらえた2,000倍拡大の金
属組織写真で、(A)は石灰岩を焼成したもの、(B)
は貝殻を焼成したものである。
【図3】 電子顕微鏡でとらえた10,000倍拡大の
金属組織写真で、(A)は石灰岩を焼成したもの、
(B)は貝殻を焼成したものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貝殻類を1,250℃以上で焼成した後
    に粉砕し、水和防止のための5%以下のステアリン酸ま
    たは5%以下のエポキシ樹脂を添加してプレス成形し、
    1,100℃以上で焼成して石灰系耐火煉瓦とすること
    を特徴とする石灰系耐火物の製造方法。
  2. 【請求項2】 貝殻類を1,250℃以上で焼成した後
    に粉砕し、付着性を付与させるための5%以下の塩化カ
    ルシウムを添加すると共に、水和防止と流動性向上のた
    めの5%以下のステアリン酸を添加して不定形耐火材と
    することを特徴とする石灰系耐火物の製造方法。
  3. 【請求項3】 貝殻類を1mm以下に粉砕し、水を添加
    して5mmないし20mmに造粒し、乾燥させた後に
    1,250℃以上で焼成し、粒度調整した後に水和防止
    のための5%以下のステアリン酸または5%以下のエポ
    キシ樹脂を添加してプレス成形し、1,100℃以上で
    焼成して石灰系耐火煉瓦とすることを特徴とする石灰系
    耐火物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記造粒のための水には、10%以下の
    塩化カルシウムを含むことを特徴とする請求項3に記載
    された石灰系耐火物の製造方法。
  5. 【請求項5】 貝殻類を1mm以下に粉砕し、水を添加
    して5mmないし20mmに造粒し、乾燥させた後に
    1,250℃以上で焼成し、粒度調整した後に付着性を
    付与させるための5%以下の塩化カルシウムを添加する
    と共に、水和防止と流動性向上のための5%以下のステ
    アリン酸を添加して不定形耐火材とすることを特徴とす
    る石灰系耐火物の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記造粒のための水には、10%以下の
    塩化カルシウムを含むことを特徴とする請求項5に記載
    された石灰系耐火物の製造方法。
JP3348296A 1991-12-03 1991-12-03 石灰系耐火物の製造方法 Pending JPH05155653A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001199819A (ja) * 2000-01-19 2001-07-24 Chafflose Corporation:Kk 防虫剤
JP2001199818A (ja) * 2000-01-24 2001-07-24 Masahiro Hori 防虫剤

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JP2001199819A (ja) * 2000-01-19 2001-07-24 Chafflose Corporation:Kk 防虫剤
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