JPH0516131U - 薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置 - Google Patents

薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置

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JPH0516131U JP7020791U JP7020791U JPH0516131U JP H0516131 U JPH0516131 U JP H0516131U JP 7020791 U JP7020791 U JP 7020791U JP 7020791 U JP7020791 U JP 7020791U JP H0516131 U JPH0516131 U JP H0516131U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複写機ドラムの生産コストを削減する。その
ために、従来、薄肉円筒材に対して適用不可能とされて
ワンパス型、センタレス型のロ−ラ・バニシング装置を
改良する。すなわち、薄肉円筒材加工後の真円度に悪影
響を与えることなく、表面凹凸の塑性変形に必要な加工
圧を確保し、薄肉円筒材をチャッキングすることなく高
能率に鏡面加工する。 【構成】 ロ−ラを小口径のものとして奇数かつ多数本
をほぼ等間隔に配置して薄肉円筒材の断面の逃げを抑制
する。ロ−ラのピッチ角度を小さく設定して、ロ−ラの
必要な加工圧を削減する。ロ−ラの薄肉円筒材挿入側の
肩部分に大きなRを形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、複写機用ドラムやVTR用ガイドロ−ラ等、被加工面を押圧する力 に対する強度不足のため、従来、ロ−ラ・バニシング加工が不可能とされていた 薄肉円筒部材の外円筒面または内円筒面をロ−ラ・バニシング加工によりワンパ スで鏡面加工できる薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ロ−ラ・バニシング加工は、固い小口径のロ−ラを被加工物の表面に押付けて 転動させ、切削加工時の刃物跡等、表面の微細な凹凸を押潰(塑性変形)してな らし、平坦な鏡面を形成する加工法である。ロ−ラ・バニシング加工によれば、 0.1〜0.8Sの高度な鏡面が比較的に簡単な装置構成と容易な作業管理とに よって得られることに加え、被加工物の表層を加工硬化させ、被加工物の表層に 残留圧縮応力を発生するから、耐久性、耐摩耗性、耐食性の優れた仕上がり面が 得られる。ロ−ラ・バニシング加工は、内燃機関のシリンダの内円筒面、モ−タ 軸のベアリング摺動面、バルブの弁座、真空容器のシ−ル面等、種々の用途にお ける仕上加工として広く応用されている。
【0003】 実用的なロ−ラ・バニシング装置のひとつとして、円柱状の被加工物をチャッ クレスで軸方向にロ−ラ自らにより自動送りして、円柱面をワンパスでロ−ラ・ バニシング加工する形式の装置が知られている。これは、特開平3−11557 号公報の「外径仕上げ加工装置」における「被加工物の外周に沿って配置された ボ−ル」を「所定のピッチ角度を有するロ−ラ」に置換えた装置である。すなわ ち、被加工面に沿った円周上に所定のピッチ角度を持たせて配置したロ−ラと、 ロ−ラのガイド面を形成したマンドレルと、ガイド面上でロ−ラを軸方向および 周方向に束縛するフレ−ム部材と、マンドレルに対してフレ−ム部材を相対回転 させる駆動手段とからなり、マンドレルで外側を拘束したロ−ラの内側に形成さ れるロ−ル空間に、ロ−ラ内接円よりもわずかに大きな被加工物を収容してマン ドレルとフレ−ム部材に強制的に相対回転を行わせる。
【0004】 このとき、ピッチ角度、すなわち接線方向における被加工物軸とロ−ラ軸の傾 き角度により、ロ−ラと線接触を保つ被加工物が軸方向に強制送りされ、円柱面 が連続的にロ−ラ・バニシング加工される。つまり、マンドレルとフレ−ム部材 の相対回転により、ロ−ラがガイド面上を転動して遊星運動を行い、被加工物の 円柱面を転動して被加工物を軸方向の奥側に次々に引き込み、一定の速度で自動 送りする。マンドレルにバックアップされた複数個のロ−ラは、被加工物の円柱 面に対してらせん状に次々に転動してロ−ラ・バニシング加工を遂行する。
【0005】 ここで、実際には、奥側に向って縮径する裁頭円錐型のロ−ラが採用されてお り、これらのロ−ラは、同様に奥側に向って縮径する円錐状のロ−ラ・ガイド面 上に所定のピッチ角度を持たせて配置されて、つずみ面(回転双曲面)状のロ− ル空間を形成する。この円錐状のロ−ラと円錐状のガイド面の組合せは、マンド レルに対してフレ−ム部材の軸方向の移動によるロ−ル空間の口径(ロ−ル内接 円)の調整を可能とし、また、つずみ面状のロ−ル空間は、ロ−ラ後半部分にお ける被加工面からのロ−ルのゆるやかな後退を構成して仕上面にスパイラル傷を 残さない。
【0006】 このようなロ−ラ・バニシング装置では、ロ−ラの加工圧を対向するロ−ラ同 士で相殺でき、丸棒状の被加工物をチャッキングなしで自動的かつ効率的に加工 できるから、細長い金属丸棒の円柱面を鏡面加工した後に短く切り揃えて製作さ れるOA機器のガイドシャフトやVTRのテ−プ案内棒等、外形が単純で均一寸 法かつ大量の軸を一括して生産する場合に極めて有利な、生産性の高い装置であ る。
【0007】 また、被加工物のチャッキングと位置決めと送りに係る特別な機構を必要とし ないから、装置構成が簡略で済み、小型化も容易である。さらに、短いロ−ラを 用いて無制限に長い被加工物を均一にバニシング加工でき、被加工物にはチャッ クのためのつかみしろが不要だから、被加工物の全長を無駄なく利用でき、加工 中の被加工物にねじり等の無理な力が作用することも無い。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、このようなロ−ラ・バニシング装置は、従来、複写機ドラムやビデ オガイドロ−ラのような薄肉円筒材の外円筒面の加工には適さないものとされて いた。このようなロ−ラ・バニシング装置は、ロ−ラ内接円と被加工面の口径差 を利用してロ−ラに加工圧を付与するのに対して、薄肉円筒材は、ロ−ラによる 外側からの局所的な押圧力に対して形状が弾性変形するから、ロ−ラから被加工 面が逃げてしまって、表面の凹凸の塑性変形に必要なだけの加工圧を確保できな い。
【0009】 しかしながら、加工圧を確保するためにロ−ラ内接円と被加工面の口径差を拡 大すると、被加工面にバニシング効果のむらを起して仕上精度が劣化すると同時 に薄肉円筒材自身が変形して加工後の真円度が極端に悪化する。さらに、ロ−ル 空間内に被加工物が円滑に侵入できなくなったり、ロ−ルのピッチ角度による自 動送りもうまく機能しなくなるという問題も生じた。
【0010】 そこで、薄肉円筒材の内側に円筒面をバックアップする治具を挿入し、該治具 とロ−ラとで薄肉円筒材の壁面を挟み込むようにしてロ−ラ・バニシング加工を 行うことが考えられたが、壁面を挟んでロ−ラと治具と正確に位置決めしないと 表面塑性変形量のむらによって薄肉円筒材の真円度が狂う可能性があり、治具の 支持機構等が複雑化して装置が大がかりなものになったり、円滑自在なワンパス 加工ができなくなる等、このようなロ−ラ・バニシング装置の利点を減じる結果 となった。
【0011】 ところで、ロ−ラ・バニシング装置による加工が期待されている複写機ドラム は、例えば、直径30mm、肉厚1.5mm、長さ300mmのアルミニウム製の薄肉 円筒材であって、その外周面にはR8程度の鏡面加工が施される。従来の複写機 ドラムは、引抜加工されたアルミ管の円筒面を通常の機械加工により粗切削した 後に、ダイヤモンドバイトによる鏡面切削、あるいは研削およびバフ研磨等を行 って仕上げているが、これをチャッキングなしのワンパス型のロ−ラ・バニシン グ装置で加工できれば、材料と加工時間と加工労力を大幅に削減できることが予 想される。しかし、実際には、薄肉円筒材であることに加えて材料の強度も低い ため、上述のように従来のロ−ラ・バニシング装置は適用できない。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本考案は、薄肉円筒材の外円筒面または内円筒面について、加工後の真円度に 悪影響を与えることなく、表面凹凸の塑性変形に必要な加工圧を確保して均一な ロ−ラ・バニシング加工を遂行でき、従来の容易かつ自在なワンパス加工を損な うことのないロ−ラ・バニシング装置を提供することを目的としている。
【0013】 請求項1の薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置は、被加工面に沿った円周上 に所定のピッチ角度を持たせて配置したロ−ラと、該ロ−ラのガイド面を形成し たマンドレルと、該ガイド面上でロ−ラを軸方向および周方向に束縛するフレ− ム部材と、マンドレルに対してフレ−ム部材を相対回転させる駆動手段と、から なるロ−ラ・バニシング装置において、前記ロ−ラを小口径のものとして前記円 周上に奇数かつ多数本をほぼ等間隔に配置するとともに、前記ピッチ角度を小さ く設定したものである。
【0014】 請求項2の薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置は、請求項1のロ−ラ・バニ シング装置において、ロ−ラの被加工物挿入側の肩部分にロ−ラ最大半径以上の Rを形成したものである。
【0015】
【作用】
請求項1の薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置においては、従来同様、マン ドレルの案内面に直径方向の移動を拘束され、フレ−ム部材に周方向の移動を拘 束されたロ−ラが、マンドレルとフレ−ム部材の相対回転に伴って被加工物の外 円筒面または内円筒面を転動し、試料表面の凹凸を押潰してならして鏡面を形成 する。このとき、被加工面に作用する加工圧は対向するいくつかのロ−ラ同士で 相殺されることとなり、被加工物はロ−ラによって支承され、特別なチャッキン グを必要としない。被加工面に対して、ロ−ラは、ピッチ角度で定まるスパイラ ル状の軌跡を形成し、ロ−ラが装置内で軸方向に固定されている場合、被加工物 が軸方向に自動送りされる。
【0016】 一般的に、ロ−ラの小径化はロ−ラ寿命の低下をもたらし、ロ−ラ本数の増加 はマンドレル側の案内面、ロ−ラ、フレ−ム部材のより高い加工精度を要求する が、本考案では、あえてこれを行うことにより薄肉円筒材の加工を可能にしてい る。等間隔に配置された奇数かつ多数本のロ−ラは、被加工物の外円筒面をほぼ 均等に押圧し、1個のロ−ラ当りの円筒面のたわみ範囲を狭くして、薄肉円筒材 の断面の変形に対する抵抗力を増加させるとともに、ロ−ラとの接触部分の弾性 変形量を極小化する。また、奇数本のロ−ラは、1本のロ−ラの反対側に対向す るロ−ラを2本にして、断面内に発生した圧力分布の乱れを均等な安定状態に向 って収束させる。小さく設定されたピッチ角度と多数本のロ−ラは、単位の被加 工面におけるロ−ラの通過回数を増し、1回当りの塑性変形量、すなわち1個の ロ−ラに必要な加工圧を軽減する。
【0017】 ロ−ル本数が少ない場合、周囲からロ−ルに押圧された円筒面は、ロ−ルの位 置では内側にへこみ、2つのロ−ルの中間位置では外側にふくらんで、断面が波 状にたわむ状態となり、この肉薄の円筒部材の弾性的なたわみは、バニシング加 工に必要な値にまでロ−ル接触面の圧力を高めることを不可能にする。ロ−ル本 数を増すと、両側のロ−ルでふくらみを抑制された円筒面は、中央のロ−ルに対 してア−チを構成して抵抗し、ロ−ル接触面の圧力を必要十分な値にまで高める ことができる。必要なロ−ラの本数は、円筒径、肉厚、材料にも依存するが、直 径30mm前後のアルミ円筒に対しては9本以上、さらに加工の安定を得るために は11本以上が必要であることが確認された。これは、直径30mm前後の円柱材 加工用の通常のロ−ラ・バニシング装置における5〜7本のロ−ラ本数よりも5 0%以上多い。
【0018】 また、ロ−ルの直径と本数の関係は、Herzの接触理論より算出される接触 圧力により被加工物全体が変形しないように決定される。円筒面を外側からロ− ル・バニシング加工する場合、被加工物の半径をr2 、縦弾性係数をE2 、ポア ソン比をν2 とし、ロ−ルの半径をr1 、縦弾性係数をE1 、ポアソン比をν1 長さをl、付勢荷重をPとし、被加工物とロ−ルの接触面の等価半径ρを1/ρ =1/r1 +1/r2 と定めると、Herzの接触理論により接触面の最大圧力 Pmax は、 Pmax ={ P/πlρ)E1E2/[E1(1-r2 2)+E2(1-r1 2)]}1/2 …(1) である。ロ−ラ・バニシング加工により接触面が塑性変形されるためには、最大 圧力Pmax が材料の圧縮強度を越える必要がある。(1) 式において、最大圧力P max を一定とした場合、荷重Pと等価半径ρは比例関係であり、等価半径ρはロ −ルの半径r1 と比例関係である。従って、ロ−ル半径r1 が小さいほど荷重P も小さくて済む。外部より荷重を受ける薄肉円筒の強度計算と併せてロ−ルの本 数および直径を決定する。
【0019】 一方、被加工物の内円筒面に対しては、ロ−ルに対してア−チを構成してなる 上述の抵抗力は作用しないが、ロ−ル本数を増加することによる断面変形の抑止 力は同様に作用して接触面の圧力上昇を助ける。すなわち、等間隔に配置された 奇数かつ多数本のロ−ラがほぼ均等に押圧力を作用し、1個のロ−ラ当りの円筒 面のたわみ範囲を狭くして接触部分の弾性変形量を極小化する。小さく設定され たピッチ角度と多数本配置されたロ−ラは、単位の被加工面におけるロ−ラの通 過回数を増し、1回当りの塑性変形量、すなわち、1個のロ−ラに必要な付勢荷 重を軽減する。小口径のロ−ラは、上述のように、この付勢荷重をさらに低減さ せる。
【0020】 請求項2の薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置においては、ロ−ラの被加工 物挿入側の肩部分に形成されたRがロ−ル空間と被加工物との食い付きを円滑に する。被加工物の外円筒面の加工において、ロ−ルで囲まれたロ−ル空間に、ロ −ル内接円よりも大きい被加工物(特に長さに比べて直径が大きい材料)を挿入 する際、ロ−ル空間の軸と被加工物の軸がわずかでも傾くと、斜めに挿入された 被加工物が振れて加工面に「うねり」と呼ばれるピッチの大きな凹凸が発生した り、断面が変形して加工後の真円度が低下する場合がある。ロ−ラの肩部分に形 成されたRは、ロ−ル空間の軸と被加工物の軸が一致しないうちはロ−ルと被加 工物をすべらせて食い付きを阻止し、ロ−ル空間の軸と被加工物の軸が一致して ロ−ルの押圧力が極大となったときに食い付きとロ−ラ・バニシング加工を開始 させる。
【0021】
【実施例】
本考案の実施例を図面を参照して説明する。
【0022】 図1は実施例の薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置の側面図、図2は図1の 薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置におけるロ−ラ配置の説明図である。図1 には、外円筒面の加工用のロ−ラ・バニシング装置の加工ヘッド部分が、上半分 を断面として示される。図2中、(a) はフレ−ム部材を含むロ−ラの正面、(b) は被加工物の側面とロ−ラの接触状態、(c) はロ−ラの形状をそれぞれ示してい る。
【0023】 図1において、相互に固定されたシンブル6とヘッド2とからなるマンドレル は、フランジ17の内部に形成されたネジ12に螺合され、アジャストリング1 1と一緒にフランジ17に対して回転する。該回転は、フランジ17に対するマ ンドレルの軸方向位置をずらせるが、ロックナット13により固定できる。フレ −ム3により直径方向および軸方向の位置を拘束されたロ−ラ1は、マンドレル に形成された案内面上に30度のピッチ角度を持たせて等間隔に11個が配置さ れる。
【0024】 フレ−ム3は、ステム15、ガイド5、プ−リ19、Uナット20と共に一体 に固定されている。フレ−ム3は、フランジ17の内側に、複合型針状コロ軸受 10、ブッシュ7、オイルシ−ル18により保持され、スラストリング9、スト ップリング14によりフランジ17に対して軸方向に固定される。フレ−ム3の 内側にはテフロンガイド4が嵌挿され、フランジ17には、加工ヘッド全体を固 定するためのネジ孔16が形成されている。
【0025】 このように構成された薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置において、フラン ジ17を装置に固定し、プ−リ19を図示しない原動機にタイミングベルトで連 絡して、ヘッド2に対してフレ−ム3を駆動して400rpm 程度で回転させると ともに、11個のロ−ラ1の内接円よりもわずかに大きい外径を有する薄肉円筒 材を、図中左方向からロ−ラ1の間に食い付かせる。これにより、ヘッド2の案 内面を転動するロ−ラ1が、薄肉円筒材の外円筒面にスパイラル状のバニシング 加工の軌跡を形成しつつ、薄肉円筒材を右方向に自動送りする。11個のロ−ラ 1は、相互に軌跡を重ねて薄肉円筒材の外円筒面に鏡面を形成する。
【0026】 薄肉円筒材の外形に対する11個のロ−ラ1の内接円の直径の組合せが不適当 な場合、ロックナット13を緩めてアジャストリング11を回転させてネジ12 の螺合位置をずらせて、フランジ17とヘッド2との軸方向の位置関係、すなわ ち、ヘッド2の案内面に対するフレ−ム3およびロ−ラ1の位置関係を必要量だ け変更する。実際には、ロ−ラ1は、左側で細い裁頭円錐形状、ヘッド2の案内 面は左側で狭い円錐状であって、該位置関係の移動は、ロ−ラ1が転動するヘッ ド2の案内面の直径を変化させ、11本のロ−ラ1の内接円の直径を拡大または 縮小する。新しい位置関係は、ロックナット13により再度固定される。
【0027】 図2(a) において、11本のロ−ラ1は、フレ−ム3を貫通して形成した開口 内に収納されて、直径方向(少なくとも内側方向)および軸方向に拘束され、1 1本のロ−ラ1の外接円がマンドレル側の転動面を、また、内接円が薄肉円筒材 の外円筒面に対するロ−ル空間を形成する。
【0028】 図2(b) において、ロ−ラ1は、薄肉円筒材Wに対してピッチ角θ、すなわち 薄肉円筒材Wの軸方向とロ−ラ1の軸の傾きがθで配置される。ここでは、11 本のロ−ラ1のうち1本のみを示す。ロ−ラ1は、薄肉円筒材Wの外円筒面を転 動して巻付き角度θのロ−ル・バニシング加工面Kを形成する。
【0029】 図2(c) において、ロ−ラ1の薄肉円筒材Wを挿入する側、すなわち裁頭円錐 の径の太い側の肩部1aには、ロ−ラ1の最大半径よりも大きなRが形成されて いる。これにより、肩部1aとロ−ラ1の転動面の間には明瞭な陵線1bが形成 される。肩部1aのRにより、フレ−ム回転数を400rpm と高くした場合にお いても、ロ−ラ1のロ−ル空間と薄肉円筒材Wの間の円滑かつ確実な食い付きが 達成されている。
【0030】 本実施例の薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置を用いて複写機ドラムの加工 を行った結果、従来のダイヤモンドバイトによる鏡面切削に比較して、加工時間 そのものの削減に加えて、面倒な素材の着脱や着脱しろの加工まで不必要となっ たため、合計の加工時間は1/10にまで減少した。これにより、鏡面加工コス トがその多くを占めていた複写機ドラムの製作コストは1/3となった。
【0031】 本実施例の薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置は、基本的にセンタレス型で あって、薄肉円筒材をクランプおよび位置決めする必要がなく、総合的な自動化 を行う場合に、薄肉円筒材の供給機構を含めても容易かつ簡略な信頼性の高いシ ステム構成が可能である。
【0032】
【考案の効果】
本考案の薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置においては、従来加工困難であ った複写機ドラムやビデオガイドロ−ラ等、薄肉で口径の比較的大きな薄肉円筒 材の外円筒面または内円筒面について、加工後の真円度に悪影響を与えることな く、表面凹凸の塑性変形に必要な加工圧を確保して均一なロ−ラ・バニシング加 工を遂行でき、鏡面が得られる。
【0033】 本考案の薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置においては、従来同様、薄肉円 筒材の特別なチャック機構や送り機構が不必要であって、素材の着脱しろに相当 する材料が節約されるとともに、着脱操作の不必要な作業効率の高いワンパス加 工はそのまま維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置
の模式図である。
【図2】図1の薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシング装置に
おけるロ−ラ配置の説明図である。
【符号の説明】
1 ロ−ラ 2 ヘッド 3 フレ−ム 4 テフロンガイド 5 ガイド 6 シンブル 7 ブッシュ 9 スラストリング 10 複合形針状コロ軸受 11 アジャストリング 12 ネジ 13 ロックナット 14 ストップリング 15 ステム 16 ネジ孔 17 フランジ 18 オイルシ−ル 19 プ−リ 20 Uナット

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工面に沿った円周上に所定のピッチ
    角度を持たせて配置したロ−ラと、該ロ−ラのガイド面
    を形成したマンドレルと、該ガイド面上でロ−ラを軸方
    向および周方向に束縛するフレ−ム部材と、マンドレル
    に対してフレ−ム部材を相対回転させる駆動手段と、か
    らなるロ−ラ・バニシング装置において、前記ロ−ラを
    小口径のものとして前記円周上に奇数かつ多数本をほぼ
    等間隔に配置するとともに、前記ピッチ角度を小さく設
    定したことを特長とする薄肉円筒材用ロ−ラ・バニシン
    グ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のロ−ラ・バニシング装置にお
    いて、ロ−ラの被加工物挿入側の肩部分にロ−ラ最大半
    径以上のRを形成したことを特徴とする薄肉円筒材用ロ
    −ラ・バニシング装置。
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