JPH05177366A - 板金加工方法 - Google Patents

板金加工方法

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JPH05177366A
JPH05177366A JP3357729A JP35772991A JPH05177366A JP H05177366 A JPH05177366 A JP H05177366A JP 3357729 A JP3357729 A JP 3357729A JP 35772991 A JP35772991 A JP 35772991A JP H05177366 A JPH05177366 A JP H05177366A
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JP
Japan
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sheet metal
bending
laser
shape
laser beam
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JP3357729A
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English (en)
Inventor
Masayuki Nashiki
政行 梨木
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Okuma Corp
Original Assignee
Okuma Machinery Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】板金の切断、折曲げ、絞り、溶接、改質等を行
なう板金加工方法において、レーザを応用した新規な板
金の各種の加工方法を提供し、板金加工形状の自由度を
高め、また、切断,溶接,熱処理等を組合せ、板金の一
連の加工を同一板金加工機上で行なえるようにする。 【構成】板金の変形させる部分にレーザ光を高速でスキ
ャニング照射して加熱し、前記変形させる部分が所定の
温度に達したところで前記変形させる部分に折曲げ力を
加えて前記板金の折曲げ加工を行なう。板金の形状を6
回の前記折曲げ加工により所定の半径の90°円弧形状
に加工する場合は、加工工程を6工程に分割し、前記板
金の板金端を固定した後に前記折曲げ加工を順次行なう
ことにより前記板金を加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、板金の切断、折曲げ、
絞り、溶接、改質等を行なう板金加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の板金加工において、単純な形状の
切断は直線状に切断する板金切断機で行ない、複雑な形
状の切断はターレットパンチプレスで行なうか、専用の
金型を製作して行なうか、工作機械による切削加工で行
なっている。板金の折曲げは各種の標準金型、或は専用
の金型を製作して板金折曲げ機で行なっている。板金の
絞りは専用の金型を使用して板金絞り機でプレスして行
なっている。板金の溶接は人間又はロボット等を使って
板金溶接機で行なっている。熱処理等の板金材質の改質
は特殊用途を除いてほとんど行なわれていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の板金の複雑形状
の切断、折曲げ、絞りは専用の金型を使用して加工して
おり、加工形状の自由度が低いという欠点がある。本発
明は上述した事情から成されたものであり、本発明の目
的は、レーザの応用により専用の金型を使用せずに折曲
げ長さや角度、絞り等の形状の自由度の高い板金加工方
法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、板金の切断、
折曲げ、絞り、溶接、改質等を行なう板金加工方法に関
するものであり、本発明の上記目的は、板金の変形させ
る部分にレーザ光を高速でスキャニングしながら照射し
て前記変形させる部分を加熱し、前記変形させる部分に
力を加えて前記板金の加工を行なうことによって達成さ
れる。
【0005】
【作用】本発明は、鋼材を加熱するとその耐力が低下す
ることに着目し、部分加熱可能なレーザを利用して板金
を加工するようにしているので、金型は不要となり、低
コストの加工を実現することができる。
【0006】
【実施例】まず、レーザによる板金加工の原理について
説明する。鋼材の引張り強さP/Sと伸び率Δl/lと
の関係の一例を図24に示す。原点からxまでの領域
は弾性領域で引張り荷重を零にすると元の形状にもど
る。xからx、xの領域は塑性領域であり、引張
り荷重を零にしても完全に元の状態にはもどらない。x
の点を弾性限界といい、その時の引張り荷重Hは図2
5に示すような温度依存性を持っている。従って図26
に示す板金ABDFECを線分CDで折曲げる場合、線
分CD上にレーザ光を高速でスキャニング照射して線分
CDの部分を例えば800℃程度まで加熱し、面CDE
Fを固定してAB端に矢印の方向へ力を加えると、線分
CDの部分の弾性限界が他の部分の1/10以下なので
容易に線分CDを中心に折曲げることができる。
【0007】図27は本発明の板金加工方法を実現する
ための板金加工機械の一例を示す斜視図であり、レーザ
発振器3からレーザ光L1が出力されて光変換手段4に
入力される。光変換手段4内のレーザ光伝導手段にてレ
ーザ光が適切な位置に集光され、光変換手段4内のスキ
ャニング手段にて集光されたレーザ光が直線状、円弧
状、矩形状等の任意形状でスキャニングされる。この例
では光変換手段4からのレーザ光L2が加工対象である
板金2のC点からD点の間に集光されて直線状にスキャ
ニングされている。板金2はX軸方向制御サーボモータ
6とY軸方向制御サーボモータ7によりX、Y方向に移
動、位置決め可能なテーブル1上に載置され、板金2の
一端がテーブル1上に固定されているワーク固定装置1
1に把持され、他端が多関節ロボット9の先端のワーク
固定装置10に把持されている。制御装置5にてレーザ
発振器3、光変換手段4、テーブル1及び多関節ロボッ
ト9の制御が行なわれ、また、温度検出器8からの加工
部の検出温度に従って種々の板金加工の制御が行なわれ
る。
【0008】図28は図27に示す板金加工機械の光変
換手段4の詳細例を示す斜視図であり、レーザ光L1は
加工線分CDの集光を調整する焦点合わせレンズ20を
介してα、βの2軸自由度を持つスキャニング装置23
を通り、集光レンズ21を介して板金2の加工線分CD
へ照射される。焦点合わせレンズ20は焦点調整用サー
ボモータ22によりF方向へ位置制御され焦点調整され
る。なお加工点でのレーザ光の集光具合を調整する手段
として、集光レンズ21を光軸方向に移動させる手段を
備えても良く、またレンズ20、21を兼用するように
しても良い。図29は本発明の板金加工方法を実現する
ための板金加工機械の別の一例を示す斜視図であり、テ
ーブル1が固定され、代わりに光変換手段4がフレキシ
ブルコード12及び多関節ロボット13によって加工空
間を自由に位置制御されるようになっており、レーザ光
の方向が制御可能なため板金加工自由度を大幅に向上さ
せることができる。
【0009】以上に述べた板金加工機械を用いて行なう
種々の板金加工方法について説明する。最初に、本発明
のレーザを応用した板金の折曲げ加工による板金加工方
法を図1に示すフローチャートを用いて説明する。今、
加工条件として図2に示す板金ABFEを図27に示す
板金加工機を用いて6回の折曲げ加工により図3に示す
半径Rωの90°円弧形状に加工すると仮定する。ま
ず、ワーク固定装置11により加工対象板金ABFEの
板金端EFを把持し固定する(ステップS1)。次に加
工工程番号n=1とし第1工程を開始する(ステップS
2)。線分CnDnの折曲げを行なうため、線分CnD
nの位置を板金材料の形状情報、板金の仕上り形状情報
を基に演算して求める(ステップS3)。線分CnDn
にレーザ光が照射できる位置へテーブル1を移動し、光
変換手段4によりレーザ光を線分CnDnへスキャニン
グ照射し、温度検出器8により線分CnDnの温度を計
測しながら線分CnDnが所定の温度になるようにレー
ザ光L1のパワーをレーザ発振器3によって制御する
(ステップS4)。次に制御装置5によって線分CnD
nの温度が所定の温度に上昇したか否かを判定し(ステ
ップS5)、所定の温度でない場合はステップS4に戻
り、所定の温度になるまで照射する。
【0010】ステップS5において所定の温度になった
場合、多関節ロボット9の位置制御可能なワーク固定装
置10により板金端ABを把持し、現在の板金端ABの
位置から線分CnDnが15°折曲った時の板金端AB
の位置までの軌跡を演算して求め、その軌跡に従って板
金端ABを矢印P方向に作動させることにより線分Cn
Dnを15°折曲げる(ステップS6)。次に加工工程
番号nを1増加し(ステップS7)、全工程が終了した
(n=7)か否かを判定し(ステップS8)、終了して
いない場合は次の第n加工工程(ステップS3〜ステッ
プS7)を同様に行なう。線分Cの第6加工工程
が終了すると、ステップS7においてn=7となり板金
加工を終了し、図3に示す形状の曲面加工が完了する。
なお、図4は上記の折曲げ加工を更に微細な線分間隔で
繰返して行なった場合の例であり、ほぼ連続的で滑らか
な曲面の加工ができる。
【0011】また、図5に示すように板金ABFEの線
分CDに照射するレーザ光照射径を適切な径Rlに調整
し、線分CD上の加熱部にレーザ光を斜線部で示す幅で
スキャニング照射して折曲げ加工を行なうことにより、
図5の円Qで囲まれた部分の拡大図である図6に示すよ
うに、折曲げ部形状RSがほぼ円弧形状の加工ができ
る。更に、上記加工方法を線分CDとの間隔がレーザ光
照射径より広い間隔の線分に対して繰返し行なうことに
より、図7に示すように円弧部RS,直線部ST,円弧
部TUという円弧と直線が繰返す形状の加工ができる。
また、レーザ光照射径と同一間隔若しくは狭い間隔で行
なうと、図8に示すように円弧が連続する形状の加工が
できる。以上のような曲面加工を行なう場合は加工形状
の精度及び加工面の滑らかさと加工時間とは相反する関
係にあるため、実用的には、要求される精度と滑らかさ
に応じてレーザ光の太さと変形加工を行なう間隔を選択
しなければならない。
【0012】次に、折曲げ加工の他の方法の例を図9に
示すフローチャートを用いて説明する。今、加工条件と
して図10に示す板金ABFEを図27に示す板金加工
機を用いて図11に示す形状に加工すると仮定する。ま
ず、ワーク固定装置11により図10に示す加工対象板
金の板金端EFを把持し固定する(ステップS21)。
次に線分CDにレーザ光が照射できる位置へテーブル1
を移動し、線分CDに所望の溝ができる程度のレーザ光
のパワー(例えばレーザ光で切断しようとする時の1/
3のパワー)と速度でレーザ光を照射して、図10に示
すような溝入れを前工程加工として行なう(ステップS
22)。
【0013】次に、オペレータ又は多関節ロボット9に
よって加工対象板金の表裏を反転させ、再度板金端FE
をワーク固定装置11により把持し固定する(ステップ
S23)。線分CDにレーザ光を高速でスキャニング照
射し、適切な温度に上昇させる(ステップS24,S2
5)。所定の温度になったところで、多関節ロボット9
の位置制御可能なワーク固定装置10により板金端AB
を把持し、現在の板金端ABの位置から線分CDが90
°折曲った時の板金端ABの位置までの軌跡を演算して
求め、その軌跡に従って板金端ABを矢印方向に作動さ
せることにより線分CDを90°折曲げ(ステップS2
6)、図11に示す形状の折曲げ加工が終了する。な
お、折曲げを容易にするための溝入れは、板金の表裏両
面あるいは片面のどちらでも良く、用途、角部の仕上り
精度の目的に応じて選択される。
【0014】次に、本発明のレーザを応用した板金の絞
り加工による板金加工方法を図12に示すフローチャー
トを用いて説明する。今、加工条件として図13の
(A)に示す板金ABFEを図27に示す板金加工機を
用いて、レーザ光の照射径Rlで6回の絞り加工により
図14に示す形状に加工すると仮定する。図27の板金
加工機において、ワーク固定部が少し異なり、テーブル
1に固定されている図16に示すワーク固定装置11−
1,11−2,11−3,11−4を用いて、図13
(A)に示す加工対象板金の板金端ABFEを固定する
(ステップS11)。次に加工工程番号n=1とし、第
1工程を開始する(ステップS12)。
【0015】図14に示す円形部Inの位置を板金材料
の形状情報、板金の仕上り形状を基に演算して求める
(ステップS13)。円形部Inにレーザ光が照射でき
る位置へテーブル1を移動し、光変換手段4によりレー
ザ光の照射径をRlとして円形部Inへ図13(A)に
示すようにスキャニング照射し、温度検出器8により円
形部Inの温度を計測しながら円形部Inが所定の温度
になるように、レーザ発振器3によってレーザ光L1の
パワーを制御する(ステップS14)。次に制御装置5
によって円形部Inの温度が所定の温度に上昇したか否
かを判定し(ステップS15)、所定の温度でない場合
はステップS14に戻り、所定の温度になるまで照射す
る。
【0016】ステップS15において所定の温度になっ
た場合、多関節ロボット9により図16に示す絞り加工
用治具MPを把持し、現在の頂点Mの位置から第1加工
工程で変位する頂点Mまでの軌跡を演算して求め、その
軌跡に従って絞り加工用治具MPを押動させることによ
り頂点Mに上方(矢印P方向)の力を加えて円形部In
の絞り加工を行なう(ステップS16)。第1加工工程
が終了すると、円形部Inは図13(B)に示す凸形状
となり、2点鎖線V−W間の断面形状は図13(C)の
ようになる。
【0017】次に加工工程番号nを1増加し(ステップ
S17)、全工程が終了した(n=7)か否かを判定し
(ステップS18)、終了していない場合は次の第n加
工工程(ステップS13〜ステップS17)を同様に行
なう。円形部Iの第6加工工程が終了すると、ステッ
プS18においてn=7となり全加工を終了し、図14
に示すような連続的な凸形状の絞り加工が完了する。図
15は、上記の絞り加工をレーザ光の太さに近い間隔若
しくは狭い間隔、すなわち前行程のレーザ光照射部と後
工程のレーザ光照射部とがオーバラップする程度に木目
細かに行なった場合の例であり、ほぼ連続的で滑らかな
曲面の凸形状の加工ができる。図14,図15におい
て、半球状の絞り加工の例について説明したが、箱形
状、ピラミッド形状等他の形状についても同様手法で絞
り加工可能で、また、加工形状の連続性においても、レ
ーザ光をスキャニング照射する任意の線は閉じた線に限
定するものではなく、絞り加工形状が一部欠けた形状の
加工も可能である。
【0018】次に、本発明のレーザを応用した板金加工
における熱処理の方法の一例を図17に示すフローチャ
ートを用いて説明する。まず、図27に示す板金加工機
を用いてオペレータが板金の剛性を上げる部分の情報
(熱処理する板金部分の位置情報)を制御装置5へ入力
する(ステップS31)。次に、多関節ロボット9のワ
ーク固定装置10により熱処理対象の板金を把持し(ス
テップS32)、ステップS31で入力した位置情報に
従い、熱処理して剛性を上げる部分にレーザ光が照射で
きる位置へテーブル1を移動し、レーザ光をスキャニン
グ照射して熱処理を行なう(ステップS33,S3
4)。次に、熱処理の全工程が完了したか否か制御装置
5によって判定し(ステップS35)、完了していない
場合は残りの工程についてステップS33とステップS
34を同様に行ない、熱処理工程を終了する。
【0019】板金部品の強度という点では箱形形状の場
合、板金部品の角部近傍を熱処理し剛性を上げることは
非常に効果的である。板金の剛性が上ることによって板
金材料の厚みが1ランク薄いものを使用できるようにな
り、コストの低減、加工品の軽量化が実現できる。な
お、レーザによる熱処理の具体的方法としては、例え
ば、所定のレーザ光径で照射部温度が約800℃になる
速度で板金の熱処理したい部分を順次加熱して行く方
法、或はスキャニングしたレーザ光を使用して同様の加
熱を行なう方法がある。また、このときの加熱は金属が
解けない程度に行なう必要があること、冷却は熱処理し
ない周囲金属への熱伝導又は強制冷却気体若しくは強制
冷却液体等による急冷を行なう必要があることが、熱処
理の基本要件としてある。
【0020】更に、板金の曲面加工及び絞り加工におい
て所望の形状を正確に得るためには変形部位の温度分布
が期待通りの温度分布である必要がある。ある工程を行
なうとき、前工程の熱が残っている為に、加工しようと
する変形部位が期待通りの温度分布にならないことがあ
る。この対策として、連続して行なう変形加工において
工程間で熱干渉を回避する方法としては、複数ある変形
加工個所のうち少し離れた部分を選択しながら行なう方
法、或はレーザ切断用のアシストガス又は冷却用エア等
を使って前工程の熱を熱干渉しない程度に冷却してから
次工程に着手する方法が有効となる場合がある。
【0021】次に、以上に説明した板金加工方法で用い
るレーザ光のスキャニング照射方法について、図18に
示す具体例を用いて説明する。今、図18(A)に示す
幅d、長さlの形状の板金部分を加熱する場合、図18
(B)のようにレーザ光の直径をdになるように調整
し、レーザ光を単純に左右にスキャニング照射する方
法、図18(C)のようにレーザ光の直径をd/2にな
るように調整し、1往復で幅d、長さlの形状にレーザ
光をスキャニング照射する方法、図18(D)のように
レーザ光の直径をd/4になるように調整し、2往復で
幅d、長さlの形状にレーザ光をスキャニング照射する
方法等が考えられる。また、均一な温度分布を得る為に
周囲の熱伝導率も考慮に入れて加熱領域の周囲をスキャ
ニングする率を上げて照射する方法、又はスキャニング
中にレーザ光の強さ(レーザパワー)を変えて照射する
方法等が考えられる。
【0022】図19はレーザパワー制御の第1の例を示
すブロック図であり、レーザ照射部の温度検出によるレ
ーザパワーの制御方法について説明する。減算器DIA
は、オペレータによって予め設定された加工部の設定温
度TEMCと温度検出器8で計測した加工対象板金2の
レーザ照射部の計測温度TEMSとの差を演算し、比例
−積分増幅器PIで増幅したレーザパワー指令LCをレ
ーザ発振器3に送出する。レーザ発振器3はレーザパワ
ー指令LCに基づいてレーザ光L1の強さを調整し、光
変換手段4を介して板金2の変形部CDへレーザ光L2
をスキャニング照射する。板金2の照射部の温度TEM
Sは常に温度検出器8で計測され、予め設定された温度
TEMCに保たれるように上記の方法によってレーザパ
ワーが制御される。
【0023】図20はレーザパワー制御の第2の例を示
すブロック図であり、板金の曲げ反力の計測によるレー
ザパワーの制御方法について説明する。ワーク固定装置
11に結合された応力検出器PSによってレーザ光を照
射する前の加工対象板金2の初期曲げ反力PSSMを計
測し、記憶装置MYに記憶しておく。レーザ出力設定手
段CONはオペレータが設定する加工条件SCによって
動作を変えられるが、板金の変形加工動作時は記憶装置
MYから初期曲げ反力PSSMを読出し、例えば初期曲
げ反力PSSMの1/3を曲げ反力設定値PCとして減
算器DIAに送出する。減算器DIAは、曲げ反力設定
値PCと応力検出器PSによって計測された加工対象板
金2の曲げ反力PSSとの差を演算し、比例−積分増幅
器PIで増幅したレーザパワー指令LCをレーザ発振器
3に送出する。
【0024】レーザ発振器3はレーザパワー指令LCに
基づいてレーザ光L1の強さを調整し、光変換手段4を
介して板金2の変形部CDへレーザ光L2をスキャニン
グ照射する。板金2の曲げ反力PSSは常に応力検出器
PSによって計測され、この例では、加工対象板金の曲
げ反力が加熱前の初期反力の1/3となるように上記の
方法によってレーザパワーが制御される。また、板金の
形状情報、材質情報により加熱時に推定される反力を演
算して求めておき、その値と実測した反力とを比較して
レーザパワーを制御する方法もある。
【0025】次に、本発明のレーザを応用した板金加工
における変形加工プログラムによる板金加工システムに
ついて説明する。レーザを応用した板金の変形加工を行
なうには、板金の材質,厚み,変形部の長さ,形状及び
レーザ光の強さ,照射時間等の多くの情報が必要であ
る。これらの相関関係をレーザ加工用制御装置若しくは
変形加工プログラムの作成装置に記憶しておき、それら
の情報を使用して装置内部で自動的に又はオペレータが
介在して変形加工プログラムを作成し、変形加工プログ
ラムにより板金加工を行なうことが加工の効率上有効で
ある。図21は本発明の変形加工プログラムによる板金
加工システムの一例を示すブロック図であり、折曲げ加
工の場合について説明する。
【0026】オペレータが入力した板金の材質,厚み,
加工形状等の加工情報WIは、加工情報入力部30を介
して加工情報記憶手段31に材質と厚みWI1が記憶さ
れ、板金加工制御部32に加工形状WI2が記憶され
る。半導体メモリ等から成る加工情報記憶手段31に
は、予め板金の材質,厚み,変形部の長さとレーザ光の
強さ,照射時間との相対関係が記憶されており、板金加
工制御部32によって加工対象板金にスキャニング照射
するレーザ光の強さLP,レーザ光の照射時間LT及び
加工形状WI2が読出され、それらのデータに基づいて
レーザ発振器33へのレーザ出力指令LC,スキャニン
グ装置34へのスキャニング指令SC及び折曲げ機構を
含む板金加工機本体35への加工指令WRCが作成され
て、それぞれの指令のもとに板金加工が行なわれる。
【0027】このような構成のシステムでは、オペレー
タは板金の材質,厚み,加工形状を入力するだけで、レ
ーザ光の強さ,照射時間等を意識せず板金の加工を実現
できる。なお、図21の例では折曲げ加工の場合につい
てのみ説明したが、切断,溶接,熱処理についても同様
に加工ノウハウを加工情報記憶手段31に入れておくこ
とによって変形加工プログラムによる板金加工が容易に
実現する。
【0028】以上に記述したレーザを使った板金の変形
加工はそれ自体でも非常に有効な加工方法であるが、こ
の技術の確立により、レーザを応用した板金の溶接,熱
処理,研削等による板金加工方法を組合せ、板金の一連
の加工を同一板金加工機上で実現することが可能とな
る。今、図27の板金加工機を用いて図22(B)に示
す箱の形状に加工するものとする。まず板金の材料から
レーザによる板金の切断加工により図22(A)に示す
ような形状の板金を切出し、次に線分H3H4にレーザ
光を高速にスキャニング照射し、レーザ照射部の温度が
上昇して耐力が小さくなった時、多関節ロボット9によ
りレーザ照射部に折曲がる力を加えて90°になるまで
折曲げる。同様に線分H3H5、H5H6、H4H6に
ついても90°に折曲げ、図22(B)に示すような形
状にする。
【0029】そして、重ね合された線分H1H3とH9
H3にレーザ光を照射して溶接する。同様に線分H2H
4とH11H4、H12H6とH8H6、H7H5とH
10H5についても溶接し、図22(B)に示すような
最終形状である箱の形状を完成させる。さらに、溶接部
の凹凸を多関節ロボット9が把持するグラインダーによ
り研削仕上し、この箱の強度向上のためレーザによる焼
入れを上記加工工程中の適切な加工工程で行なうことに
より、1台の板金加工機械で板金の切断、折曲げ、溶
接、溶接部の仕上研削及び焼き入れ等の種々の板金加工
が実現する。
【0030】次に、切断,折曲げ,溶接及び熱処理を1
台の板金加工機械で行なう場合の加工手順の一例を、図
23に示すフローチャートを用いて説明する。まず、板
金の加工形状,材質,板厚に基づいて概略の加工手順で
ある加工プログラムを作成する(ステップS41)。次
に板金材料をレーザにより切断加工し、折曲げ前の形状
を切出す(ステップS42)。板金の全ての折曲げ部の
うち、ステップS41で決定した折曲げ順番の一番早い
折曲げ加工の折曲げ部について、レーザ光のスキャニン
グ形状,レーザ光の強さ,レーザ光の照射時間等のレー
ザ照射条件を決定する(ステップS43)。折曲げ部に
レーザ光をスキャニング照射し、折曲げに適切な温度に
保ち(ステップS44)、折曲げ部に折曲げ力を加えて
所望の角度に折曲げ加工する(ステップS45)。
【0031】次にステップS41で決定した加工手順に
従い、折曲げ部近傍で溶接が必要な場合は溶接加工を行
ない(ステップS46,S47)、熱処理が必要な場合
は、熱処理加工を行なう(ステップS48,S49)。
全加工が終了したか否か判定し(ステップS50)、未
加工の部分が残っていればステップS43に戻り、全加
工が終了していれば処理を終了する。なお、溶接加工及
び熱処理加工は、折曲げ加工を全て終了した後にまとめ
て行なっても良い。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明の板金加工方法によ
れば、従来多くの種類の専用金型を使用しなければなら
なかった板金の折曲げや絞り加工を簡単な原理の板金加
工方法に置換えることができるため、自由度の高い板金
加工を容易に実現することができ、また切断、溶接、熱
処理、折曲げ等の板金加工が1台の板金加工機械で実現
できることになるため、板金加工機械のトータルなコス
トダウンや小型化及び板金加工費のコストダウンを図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の板金加工加工方法による折曲げ加工手
順の第1の例を示すフローチャートである。
【図2】本発明の板金加工方法による折曲げ加工の第1
の例を示す図である。
【図3】本発明の板金加工方法による折曲げ加工の第2
の例を示す図である。
【図4】本発明の板金加工方法による折曲げ加工の第3
の例を示す図である。
【図5】本発明の板金加工方法による折曲げ加工の第4
の例を示す図である。
【図6】図5の円Qで囲まれた部分の拡大図である。
【図7】本発明の板金加工方法による折曲げ加工の第5
の例を示す図である。
【図8】本発明の板金加工方法による折曲げ加工の第6
の例を示す図である。
【図9】本発明の板金加工加工方法による折曲げ加工手
順の第2の例を示すフローチャートである。
【図10】図11の折曲げ加工の前工程加工の一例を示
す図である。
【図11】本発明の板金加工方法による折曲げ加工の第
7の例を示す図である。
【図12】本発明の板金加工方法による絞り加工手順の
一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の板金加工方法による絞り加工の第1
の例を示す図である。
【図14】本発明の板金加工方法による絞り加工の第2
の例を示す図である。
【図15】本発明の板金加工方法による絞り加工の第3
の例を示す図である。
【図16】図28の板金加工機のワーク固定部の別の一
例を示す斜視図である。
【図17】本発明の板金加工方法による熱処理加工手順
の一例を示すフローチャートである。
【図18】本発明の板金加工方法によるレーザ光のスキ
ャニング照射方法の一例を示す図である。
【図19】本発明の板金加工方法におけるレーザパワー
制御の第1の例を示すブロック図である。
【図20】本発明の板金加工方法におけるレーザパワー
制御の第2の例を示すブロック図である。
【図21】本発明の変形加工プログラムによる板金加工
システムの一例を示すブロック図である。
【図22】本発明の種々の板金加工方法を用いた加工の
一例を示す図である。
【図23】本発明の種々の板金加工方法を用いた加工に
おける加工手順の一例を示すフローチャートである。
【図24】本発明の板金加工方法の原理を説明するため
の第1の図である。
【図25】本発明の板金加工方法の原理を説明するため
の第2の図である。
【図26】本発明の板金加工方法の原理を説明するため
の第3の図である。
【図27】本発明の板金加工方法を実現するための板金
加工機械の一例を示す斜視図である。
【図28】本発明の板金加工方法を実現するための板金
加工機械の主要部の一例を示す斜視図である。
【図29】本発明の板金加工方法を実現するための板金
加工機械の別の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 テーブル 2 板金 3、33 レーザ発振器 4 光変換手段 5 制御装置 6、7 サーボモータ 8 温度検出器 9 多関節ロボット 10、11、11−1、11−2、11−3、11−4
ワーク固定装置 30 加工情報入力部 31 加工情報記憶手段 32 板金加工制御部 34 スキャニング装置 35 板金加工機本体 DIA 減算器 PI 比例−積分増幅器 PS 応力検出器 CON レーザ設定手段 MY 記憶装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板金平面上の任意の直線上にレーザ光を
    高速でスキャニング照射して前記任意の直線上を加熱
    し、前記任意の直線上が所定の温度に上昇したところで
    前記任意の直線上に折曲げ力を加えて前記板金の折曲げ
    を行なう折曲げ加工を、前記板金の折曲げたい部分にお
    ける所定の間隔のほぼ平行な直線上で順次行なうことに
    より、前記板金の断面形状をほぼ連続的で滑らかな曲面
    に折曲げるようにしたことを特徴とする板金加工方法。
  2. 【請求項2】 板金平面上の折曲げたい部分の片面若し
    くは表裏両面にレーザ光により直線上の溝を作り、その
    後前記直線上の溝に折曲げ力を加えて前記板金を折曲げ
    るようにしたことを特徴とする板金加工方法。
  3. 【請求項3】 板金平面上の円形,多角形などの任意の
    閉じた線上にレーザ光を高速でスキャニング照射して前
    記任意の閉じた線上を加熱し、前記任意の閉じた線上が
    所定の温度に上昇したところで前記任意の閉じた線で囲
    まれた板金部に対して変形させたい方向に力を加えて前
    記板金の形状を凸形状に絞り加工するようにしたことを
    特徴とする板金加工方法。
  4. 【請求項4】 板金平面上の円形,多角形などの任意の
    閉じた線上にレーザ光を高速でスキャニング照射して前
    記任意の閉じた線上を加熱し、前記任意の閉じた線上が
    所定の温度に上昇したところで前記任意の閉じた線で囲
    まれた板金部に対して変形させたい方向に力を加えて前
    記板金の形状を凸形状に絞り加工する板金加工方法を、
    前記板金平面上の凸形状にしたい部分における所定の間
    隔の複数の前記任意の閉じた線上で、中央の閉じた線上
    から外側の閉じた線上に向かって順次行なうことによ
    り、前記板金の形状をほぼ連続的で滑らかな曲面の凸形
    状に絞り加工するようにしたことを特徴とする板金加工
    方法。
  5. 【請求項5】 レーザ光を使用して板金を熱処理する際
    に、前金板金の照射部の温度が所定の温度になる速度で
    所定のレーザ光径のレーザ光を照射して前記板金の熱処
    理対象の部分を順次加熱して行く方法、或は前記板金の
    照射部の温度が所定の温度になるまでレーザ光をスキャ
    ニング照射して前記板金の熱処理対象部分を加熱する方
    法、或は複数の工程からなる前記板金の加工工程におい
    て工程間で熱干渉することがないように変形加工箇所の
    うち少し離れた部分の工程を選択しながら行なうか若し
    くは前記工程の熱を熱干渉しない程度に冷却してから次
    工程を行なう方法を用いて熱処理するようにしたことを
    特徴とする板金加工方法。
  6. 【請求項6】 加熱前の板金の初期曲げ反力の計測値を
    所定の率で減少した設定値、若しくは板金の形状及び材
    質から推定される板金の変形が可能となる加熱時の前記
    板金の反力の設定値と、レーザ光照射時に計測した前記
    板金の反力の計測値とを比較し、比較結果に基づいてレ
    ーザ光の強さを適正な強さに制御し、前記比較結果に基
    づいて前記板金の変形が可能な状態かどうかを検知して
    前記板金の変形加工を行なうようにしたことを特徴とす
    る板金加工方法。
  7. 【請求項7】 板金の材質,厚み,変形部の長さ,形状
    とレーザ光の強さ,照射時間との相対関係をレーザ加工
    用制御装置若しくは変形加工プログラムの作成装置へ記
    憶し、それらの記憶した情報から変形加工プログラムを
    作成し、前記変形加工プログラムにより板金加工を行な
    うようにしたことを特徴とする板金加工方法。
  8. 【請求項8】 レーザを利用した板金の切断、板金の溶
    接、板金の熱処理、板金の研削、板金の折曲げの加工の
    うち、前記板金の折曲げを含む2つ以上の前記加工を同
    一の板金加工機上で行なうようにしたことを特徴とする
    板金加工方法。
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