JPH0517816A - 高温鋼材表面のスケ−ル層除去方法 - Google Patents
高温鋼材表面のスケ−ル層除去方法Info
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- JPH0517816A JPH0517816A JP3195767A JP19576791A JPH0517816A JP H0517816 A JPH0517816 A JP H0517816A JP 3195767 A JP3195767 A JP 3195767A JP 19576791 A JP19576791 A JP 19576791A JP H0517816 A JPH0517816 A JP H0517816A
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- flame
- steel material
- oxygen
- steel
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温の鋼材を対象とした場合でも、また大気
開放下での処理においても、格別に目立つ温度降下を伴
うことなくその表面のスケ−ル層を迅速・的確に除去し
得る簡便な手段を確立する。 【構成】 燃料と酸素富化ガス又は純酸素とを混合して
成る混合気を燃焼させて還元炎12を形成し、これをスケ
−ル層が形成された高温の鋼材13表面に衝突させること
によって、該鋼材表面のスケ−ル層を還元・除去する。
開放下での処理においても、格別に目立つ温度降下を伴
うことなくその表面のスケ−ル層を迅速・的確に除去し
得る簡便な手段を確立する。 【構成】 燃料と酸素富化ガス又は純酸素とを混合して
成る混合気を燃焼させて還元炎12を形成し、これをスケ
−ル層が形成された高温の鋼材13表面に衝突させること
によって、該鋼材表面のスケ−ル層を還元・除去する。
Description
【0001】この発明は、高温に加熱されている鋼材表
面のスケ−ル層を迅速・的確に除去する簡易な方法に関
するものである。
面のスケ−ル層を迅速・的確に除去する簡易な方法に関
するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】鋼材表面に生成した酸化膜(ス
ケ−ル層)を除去する方法としては、一般にブラシ等に
よる研磨やサンドブラスト等の如き“機械的手段”或い
は酸洗やエッチング等の“化学的又は電気化学的手段”
が知られており、従来はこれらの中から状況に相応した
手段が選ばれて適用されてきた。
ケ−ル層)を除去する方法としては、一般にブラシ等に
よる研磨やサンドブラスト等の如き“機械的手段”或い
は酸洗やエッチング等の“化学的又は電気化学的手段”
が知られており、従来はこれらの中から状況に相応した
手段が選ばれて適用されてきた。
【0003】しかし、産業界全般に各種処理の迅速化,
低コスト化思想が一段と浸透してきている現今の状況下
では、上述したスケ−ル層の除去手段では、或るものは
処理に比較的長い時間を要し、またそうでなくても大掛
かりでかつ保守が煩雑な設備を必要とする等の点が問題
視されるようになってきた。しかも、前記何れのスケ−
ル層除去手段も、例えば900℃を超えるような熱間で
の作業を行うことは実際上無理であり、これらの点が鉄
鋼製造分野等での工程合理化を進める上で少なからぬ障
害となっていた。そのため、鋼材表面のスケ−ル層を高
温状態のままでも迅速かつ簡便に除去し得る手段の開発
が望まれるようになっている。
低コスト化思想が一段と浸透してきている現今の状況下
では、上述したスケ−ル層の除去手段では、或るものは
処理に比較的長い時間を要し、またそうでなくても大掛
かりでかつ保守が煩雑な設備を必要とする等の点が問題
視されるようになってきた。しかも、前記何れのスケ−
ル層除去手段も、例えば900℃を超えるような熱間で
の作業を行うことは実際上無理であり、これらの点が鉄
鋼製造分野等での工程合理化を進める上で少なからぬ障
害となっていた。そのため、鋼材表面のスケ−ル層を高
温状態のままでも迅速かつ簡便に除去し得る手段の開発
が望まれるようになっている。
【0003】そこで注目されるようになったのが、米国
特許第3,320,085号明細書や特開昭62−52
312号公報に開示されている「直火還元バ−ナ−を用
いて鋼材を加熱する技術」である。なぜなら、この「直
火還元バ−ナ−を用いて鋼材を加熱する技術」とはバ−
ナ−で作り出した還元火炎を加熱炉内において鋼材に衝
突させ無酸化加熱する手段に係り、例えば図5に例示し
た如く、走行移動する鋼板1の両面へ炉壁2に設置され
たバ−ナ−3より“空気比 0.9〜0.95の条件で燃料ガス
を燃焼させて形成させた還元火炎" 4を衝突させ、これ
によって無酸化状態で鋼板1を加熱するものであるが、
この技術によれば、鋼材に 0.2μm程度のスケ−ル層が
存在していても加熱により還元して除去(消去)するこ
とが可能であると報告されているからである。
特許第3,320,085号明細書や特開昭62−52
312号公報に開示されている「直火還元バ−ナ−を用
いて鋼材を加熱する技術」である。なぜなら、この「直
火還元バ−ナ−を用いて鋼材を加熱する技術」とはバ−
ナ−で作り出した還元火炎を加熱炉内において鋼材に衝
突させ無酸化加熱する手段に係り、例えば図5に例示し
た如く、走行移動する鋼板1の両面へ炉壁2に設置され
たバ−ナ−3より“空気比 0.9〜0.95の条件で燃料ガス
を燃焼させて形成させた還元火炎" 4を衝突させ、これ
によって無酸化状態で鋼板1を加熱するものであるが、
この技術によれば、鋼材に 0.2μm程度のスケ−ル層が
存在していても加熱により還元して除去(消去)するこ
とが可能であると報告されているからである。
【0004】しかしながら、スケ−ル層の除去技術とし
ては前記米国特許第3,320,085号明細書や特開
昭62−52312号公報に開示された加熱手段は能力
的に十分なものとは言えず、例えば熱間圧延ラインにお
ける熱延鋼板のように板温が900℃を超えるような場
合で、かつ数μm厚ものスケ−ル層が生成しているもの
ではスケ−ル層の還元除去が不可能であった。
ては前記米国特許第3,320,085号明細書や特開
昭62−52312号公報に開示された加熱手段は能力
的に十分なものとは言えず、例えば熱間圧延ラインにお
ける熱延鋼板のように板温が900℃を超えるような場
合で、かつ数μm厚ものスケ−ル層が生成しているもの
ではスケ−ル層の還元除去が不可能であった。
【0005】このようなことから、本発明者等は先に
「還元炎により鋼材面のスケ−ル層を還元・除去するた
めには火炎中に高い濃度で水素ラジカル(原子状水素)
の存在することが必要である」との新規知見を得たこと
に基づき、“水素ガスを作動ガスとするプラズマジェッ
ト発生装置”等により生成させた水素ラジカルをバ−ナ
−からの火炎中に導入して水素ラジカル濃度が式 H ≧ 562.3t0.91 を満足するようにした高温火炎を加熱炉内で衝突させ鋼
材表面のスケ−ル層を還元・除去する方法を提案した
(特願平2−204727号)。
「還元炎により鋼材面のスケ−ル層を還元・除去するた
めには火炎中に高い濃度で水素ラジカル(原子状水素)
の存在することが必要である」との新規知見を得たこと
に基づき、“水素ガスを作動ガスとするプラズマジェッ
ト発生装置”等により生成させた水素ラジカルをバ−ナ
−からの火炎中に導入して水素ラジカル濃度が式 H ≧ 562.3t0.91 を満足するようにした高温火炎を加熱炉内で衝突させ鋼
材表面のスケ−ル層を還元・除去する方法を提案した
(特願平2−204727号)。
【0006】ところが、その後、本発明者等は大気開放
下において“予め前記式を満足するように水素ラジカル
を富化した高温火炎”をバ−ナ−ノズルから噴出させ、
10μm厚のスケ−ル層を有する1000℃の鋼板面に
衝突させてスケ−ルを除去する試験を繰り返したが、こ
の場合には密閉された加熱炉で得られたような還元効果
が得られない上、鋼板温度を逆に低下させてしまうと言
う意図に反する結果を招いてしまい、「“単なる水素ラ
ジカル富化火炎”を接触させる先の提案法はスケ−ル層
厚の比較的厚い熱間鋼材を大気開放下で脱スケ−ルする
手段としてそのまま実用するには難がある」との結論を
出さざるを得なかった。
下において“予め前記式を満足するように水素ラジカル
を富化した高温火炎”をバ−ナ−ノズルから噴出させ、
10μm厚のスケ−ル層を有する1000℃の鋼板面に
衝突させてスケ−ルを除去する試験を繰り返したが、こ
の場合には密閉された加熱炉で得られたような還元効果
が得られない上、鋼板温度を逆に低下させてしまうと言
う意図に反する結果を招いてしまい、「“単なる水素ラ
ジカル富化火炎”を接触させる先の提案法はスケ−ル層
厚の比較的厚い熱間鋼材を大気開放下で脱スケ−ルする
手段としてそのまま実用するには難がある」との結論を
出さざるを得なかった。
【0007】このようなことから、本発明が目的とした
のは、例え表面に10μm程度の厚いスケ−ル層が形成
された高温の鋼材を対象とした場合でも、また大気開放
下での処理においても、格別に目立つ温度降下を伴うこ
となく前記スケ−ル層を迅速・的確に除去し得る簡便な
手段を確立することであった。
のは、例え表面に10μm程度の厚いスケ−ル層が形成
された高温の鋼材を対象とした場合でも、また大気開放
下での処理においても、格別に目立つ温度降下を伴うこ
となく前記スケ−ル層を迅速・的確に除去し得る簡便な
手段を確立することであった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成すべく、特に「スケ−ル層を水素ラジカル富化火
炎で還元して除去する手法」が加熱炉内処理においても
たらす顕著な効果を意識しつつ、大気開放下での処理で
は該効果が得られない原因の究明とその回避策の確立を
目指して鋭意研究を重ねた結果、次のような事実を見出
したのである。
を達成すべく、特に「スケ−ル層を水素ラジカル富化火
炎で還元して除去する手法」が加熱炉内処理においても
たらす顕著な効果を意識しつつ、大気開放下での処理で
は該効果が得られない原因の究明とその回避策の確立を
目指して鋭意研究を重ねた結果、次のような事実を見出
したのである。
【0009】即ち、大気開放下での水素ラジカル富化火
炎処理で被処理高温鋼材の温度維持とスケ−ル層の十分
な還元・除去が達成できない大きな理由は、大気開放下
では周囲に存在する低温の空気がバ−ナ−から噴射され
る高温の還元火炎流中に巻き込まれて火炎温度を低下さ
せると同時に、前記空気の巻き込みで火炎中に存在する
還元性物質の濃度が減少し、かつ酸化性の酸素濃度が上
昇することにある。これの防止にはバ−ナ−から噴射さ
れる還元火炎流の周囲を遮蔽物で囲う手立てが有効であ
るが、それでは装置が大型化するので初期の目的を達成
することができない。
炎処理で被処理高温鋼材の温度維持とスケ−ル層の十分
な還元・除去が達成できない大きな理由は、大気開放下
では周囲に存在する低温の空気がバ−ナ−から噴射され
る高温の還元火炎流中に巻き込まれて火炎温度を低下さ
せると同時に、前記空気の巻き込みで火炎中に存在する
還元性物質の濃度が減少し、かつ酸化性の酸素濃度が上
昇することにある。これの防止にはバ−ナ−から噴射さ
れる還元火炎流の周囲を遮蔽物で囲う手立てが有効であ
るが、それでは装置が大型化するので初期の目的を達成
することができない。
【0010】しかるに、バ−ナ−にて還元炎を作り出す
際、これを特に“燃料と酸素富化ガスとの混合気”或い
は“燃料と純酸素との混合気”を燃焼させて形成するよ
うに図れば、バ−ナ−から噴射される火炎流中に周囲か
ら冷たい空気が混入してきても前述した不都合な現象が
現れないばかりか、火炎中で効果的に水素ラジカルが形
成されるようになって、大気開放下であっても高温鋼材
の厚スケ−ル層を十分に除去し得る火炎還元処理が可能
となる。
際、これを特に“燃料と酸素富化ガスとの混合気”或い
は“燃料と純酸素との混合気”を燃焼させて形成するよ
うに図れば、バ−ナ−から噴射される火炎流中に周囲か
ら冷たい空気が混入してきても前述した不都合な現象が
現れないばかりか、火炎中で効果的に水素ラジカルが形
成されるようになって、大気開放下であっても高温鋼材
の厚スケ−ル層を十分に除去し得る火炎還元処理が可能
となる。
【0011】本発明は、上記知見事項等に基づいて完成
されたものであり、「燃料と酸素富化ガス又は純酸素と
を混合して成る混合気を燃焼させて還元炎を形成し、 こ
れをスケ−ル層が形成された高温の鋼材表面に衝突させ
ることによって、 該鋼材表面のスケ−ル層を温度降下な
く還元・除去できるようにした点」に大きな特徴を有し
ている。
されたものであり、「燃料と酸素富化ガス又は純酸素と
を混合して成る混合気を燃焼させて還元炎を形成し、 こ
れをスケ−ル層が形成された高温の鋼材表面に衝突させ
ることによって、 該鋼材表面のスケ−ル層を温度降下な
く還元・除去できるようにした点」に大きな特徴を有し
ている。
【0012】ここで、使用する「燃料」としてはCガス
(コ−クス炉ガス),LNG,LPG等の水素を含むガ
ス燃料が好適であり、「酸素富化ガス」としては特に指
定されるものではないが酸素富化空気がコスト面等で有
利である。また、燃料,酸素富化ガス,純酸素の混合法
についても格別に制限されるものではなく、バ−ナ−ノ
ズル内混合,予混合或いは拡散混合等何れによっても良
い。
(コ−クス炉ガス),LNG,LPG等の水素を含むガ
ス燃料が好適であり、「酸素富化ガス」としては特に指
定されるものではないが酸素富化空気がコスト面等で有
利である。また、燃料,酸素富化ガス,純酸素の混合法
についても格別に制限されるものではなく、バ−ナ−ノ
ズル内混合,予混合或いは拡散混合等何れによっても良
い。
【0013】以下、本発明をその作用と共により詳細に
説明する。
説明する。
【作用】通常の鋼材加熱用バ−ナノズル等の中で前記燃
料,燃焼用酸素及び酸素含有ガス(以降、 代表例たる
“燃焼用空気”と記す)とをかなり燃料過濃な状態で混
合しバ−ナノズルから吹き出させて燃焼させ、大気開放
状態で火炎を形成させた場合には、周囲から火炎流中に
冷たい空気が混入してきたとしても、該空気中の酸素を
火炎中の未燃分である水素分子や一酸化炭素等と反応さ
せて消滅することができる上、この燃焼反応に伴い火炎
中に水素ラジカルが形成されこととなる。そして、この
場合、バ−ナノズル内の燃焼用空気を燃焼用酸素ガスに
置き換えていくと、燃焼用酸素ガスの置換割合の増加に
つれて燃焼用空気を用いたときに火炎に持ち込まれる窒
素分が減少するので火炎温度が相対的に高まり、水素ラ
ジカルの発生にとって更に有利な条件になると共に、周
囲空気の混入による鋼材温度の低下も防止できるように
なる。
料,燃焼用酸素及び酸素含有ガス(以降、 代表例たる
“燃焼用空気”と記す)とをかなり燃料過濃な状態で混
合しバ−ナノズルから吹き出させて燃焼させ、大気開放
状態で火炎を形成させた場合には、周囲から火炎流中に
冷たい空気が混入してきたとしても、該空気中の酸素を
火炎中の未燃分である水素分子や一酸化炭素等と反応さ
せて消滅することができる上、この燃焼反応に伴い火炎
中に水素ラジカルが形成されこととなる。そして、この
場合、バ−ナノズル内の燃焼用空気を燃焼用酸素ガスに
置き換えていくと、燃焼用酸素ガスの置換割合の増加に
つれて燃焼用空気を用いたときに火炎に持ち込まれる窒
素分が減少するので火炎温度が相対的に高まり、水素ラ
ジカルの発生にとって更に有利な条件になると共に、周
囲空気の混入による鋼材温度の低下も防止できるように
なる。
【0014】勿論、この“高温鋼材のスケ−ル層を還元
するのに有利な状態”を安定して確保するには、前述し
たバ−ナノズル内における混合気の“燃料過濃の度合い
(酸素不足の度合い)”と“燃焼用空気に対する酸素富
化の度合い”が重要となる。実際には、“燃焼用空気に
対する酸素富化の度合い”は酸素ガスの使用の程度によ
って把握されるが、これは燃焼用空気と燃焼用酸素とを
バ−ナノズル内で混合したときの酸素濃度〔p〕によっ
て表わすことができる。また、混合気の“燃料過濃の度
合い”は「燃料を完全燃焼させるのに必要な酸素量」に
対する「実際に用いられた酸素量」の比〔m〕で表わさ
れる。なお、この「m」は酸素富化を行わない場合は空
気比と呼ばれているものである。そして、このpとmと
が所定の関係をなしたときに前述した“高温鋼材のスケ
−ル層を還元するのに有利な状態”がもたらされるが、
この関係が存在することは次のような実験によって確認
されている。
するのに有利な状態”を安定して確保するには、前述し
たバ−ナノズル内における混合気の“燃料過濃の度合い
(酸素不足の度合い)”と“燃焼用空気に対する酸素富
化の度合い”が重要となる。実際には、“燃焼用空気に
対する酸素富化の度合い”は酸素ガスの使用の程度によ
って把握されるが、これは燃焼用空気と燃焼用酸素とを
バ−ナノズル内で混合したときの酸素濃度〔p〕によっ
て表わすことができる。また、混合気の“燃料過濃の度
合い”は「燃料を完全燃焼させるのに必要な酸素量」に
対する「実際に用いられた酸素量」の比〔m〕で表わさ
れる。なお、この「m」は酸素富化を行わない場合は空
気比と呼ばれているものである。そして、このpとmと
が所定の関係をなしたときに前述した“高温鋼材のスケ
−ル層を還元するのに有利な状態”がもたらされるが、
この関係が存在することは次のような実験によって確認
されている。
【0015】即ち、図1で示した如く、バ−ナ−11によ
り種々の条件で(前記pとmの値を変化させて)火炎12
を形成し(燃料にはCガスを使用)、これを10μm厚
の酸化膜が存在する温度:900℃の高温鋼板13に大気
開放下で衝突させて鋼板表面の還元実験を行った。この
間、高温鋼板13は断熱材14で支持した。そして、火炎処
理後の鋼板表面は冷却用N2パ−ジボックス15を用いて
窒素冷却し、その後表面状態を観察することによって還
元状態の評価を行った。
り種々の条件で(前記pとmの値を変化させて)火炎12
を形成し(燃料にはCガスを使用)、これを10μm厚
の酸化膜が存在する温度:900℃の高温鋼板13に大気
開放下で衝突させて鋼板表面の還元実験を行った。この
間、高温鋼板13は断熱材14で支持した。そして、火炎処
理後の鋼板表面は冷却用N2パ−ジボックス15を用いて
窒素冷却し、その後表面状態を観察することによって還
元状態の評価を行った。
【0016】図2は上記実験結果を基に作成した還元処
理条件図であるが、鋼板温度を低下させずに鋼板表面の
酸化膜を還元・除去できる範囲は、p:酸素濃度
(%),m:酸素比(−)とすると p ≧ 214m−75 で、かつ p ≧ −150m+90 を満足する領域であることが分かる。
理条件図であるが、鋼板温度を低下させずに鋼板表面の
酸化膜を還元・除去できる範囲は、p:酸素濃度
(%),m:酸素比(−)とすると p ≧ 214m−75 で、かつ p ≧ −150m+90 を満足する領域であることが分かる。
【0017】つまり、図2は次のことを示している。還
元は酸素比〔m〕が小さいほど、また酸素富化の程度が
大きいほど良好であり、十分なスケ−ル還元効果が得ら
れるのは図中の直線「p=241m−75」以上の領域
(即ち「p≧214m−75」の領域)であって、この
領域であれば例えば表面1μm以上の還元効果をも安定
して確保することができる。これは、酸素比〔m〕が低
いほど還元性成分が多くなること、また酸素富化を行う
ほどHラジカルの発生が増大して還元性が向上すること
による。
元は酸素比〔m〕が小さいほど、また酸素富化の程度が
大きいほど良好であり、十分なスケ−ル還元効果が得ら
れるのは図中の直線「p=241m−75」以上の領域
(即ち「p≧214m−75」の領域)であって、この
領域であれば例えば表面1μm以上の還元効果をも安定
して確保することができる。これは、酸素比〔m〕が低
いほど還元性成分が多くなること、また酸素富化を行う
ほどHラジカルの発生が増大して還元性が向上すること
による。
【0018】一方、酸素比〔m〕が低下すると火炎温度
も低下し、そのため加熱能力は低くなる。ところが、酸
素富化を行うと火炎温度は上昇して加熱能力が向上す
る。従って、火炎処理により鋼板温度が上昇する領域は
図中の直線「p=−150m+90」以上の領域(即ち
「p≧−150m+90」の領域)となる。このため、
図2中の2つの直線の上部の領域が高温鋼材表面のスケ
−ル層還元・除去に好適な条件範囲になる訳である。
も低下し、そのため加熱能力は低くなる。ところが、酸
素富化を行うと火炎温度は上昇して加熱能力が向上す
る。従って、火炎処理により鋼板温度が上昇する領域は
図中の直線「p=−150m+90」以上の領域(即ち
「p≧−150m+90」の領域)となる。このため、
図2中の2つの直線の上部の領域が高温鋼材表面のスケ
−ル層還元・除去に好適な条件範囲になる訳である。
【0019】ところで、被処理鋼板の温度については、
加熱されすぎて表面温度が1250℃を超えると急激に
還元効果が低下したことから、900〜1250℃の鋼
板を処理対象とするのが好ましいと言える。
加熱されすぎて表面温度が1250℃を超えると急激に
還元効果が低下したことから、900〜1250℃の鋼
板を処理対象とするのが好ましいと言える。
【0020】また、本発明に係わるスケ−ル層除去方法
は適用対象分野に格別な制限はないが、例えば連続化さ
れた熱延鋼板の製造ラインでのスケ−ル除去に適用する
ことで製造能率の顕著な向上が期待できるようになる。
は適用対象分野に格別な制限はないが、例えば連続化さ
れた熱延鋼板の製造ラインでのスケ−ル除去に適用する
ことで製造能率の顕著な向上が期待できるようになる。
【0021】なお、図3に示すのは、鋼板熱延ラインの
粗圧延機群16と仕上圧延機群23との間で先行材と後行材
とを接合して連続圧延する際の“接合部のスケ−ル除
去”に本発明スケ−ル層除去方法を適用した例である。
即ち、粗圧延機群16によって粗圧延され、一次的に保温
炉17に保持されていた後行材の先端と仕上圧延中の先行
材の後端とが矯正機18を通って曲がりを矯正された後、
本発明に係わる還元用バ−ナ−19にて脱スケ−ルされて
から接合機19にて両者の接合が行われ、続いてサイドシ
ャ−21及びル−パ−22を経て仕上圧延機群22で連続的に
仕上げ圧延される状況が示されている。
粗圧延機群16と仕上圧延機群23との間で先行材と後行材
とを接合して連続圧延する際の“接合部のスケ−ル除
去”に本発明スケ−ル層除去方法を適用した例である。
即ち、粗圧延機群16によって粗圧延され、一次的に保温
炉17に保持されていた後行材の先端と仕上圧延中の先行
材の後端とが矯正機18を通って曲がりを矯正された後、
本発明に係わる還元用バ−ナ−19にて脱スケ−ルされて
から接合機19にて両者の接合が行われ、続いてサイドシ
ャ−21及びル−パ−22を経て仕上圧延機群22で連続的に
仕上げ圧延される状況が示されている。
【0022】次に、本発明を実施例によって更に具体的
に説明する。
に説明する。
【実施例】図4に示したように、リング状スリットノズ
ルを有するバ−ナ−24のノズル内でCガス(コ−クス炉
ガス),空気並びに純酸素を混合し、この混合気をリン
グ状スリットノズルから吹き出して火炎を形成させると
共に、この火炎を熱間圧延ライン上で粗圧延されて走行
する20mm厚の高温(約1000℃)熱延鋼板25にL=
200mmの距離から大気開放下で衝突させてスケ−ル層
を還元・除去する試験を行った。
ルを有するバ−ナ−24のノズル内でCガス(コ−クス炉
ガス),空気並びに純酸素を混合し、この混合気をリン
グ状スリットノズルから吹き出して火炎を形成させると
共に、この火炎を熱間圧延ライン上で粗圧延されて走行
する20mm厚の高温(約1000℃)熱延鋼板25にL=
200mmの距離から大気開放下で衝突させてスケ−ル層
を還元・除去する試験を行った。
【0023】なお、燃料たるCガスの供給量は20Nm
3/hrで、燃焼用空気への酸素富化の程度については燃焼
用空気中の酸素濃度:O2 =70%,バ−ナ−での酸素
比:m=0.6 に調整した。また、バ−ナ−は200mmピ
ッチで板幅方向に10本配置しておいた。
3/hrで、燃焼用空気への酸素富化の程度については燃焼
用空気中の酸素濃度:O2 =70%,バ−ナ−での酸素
比:m=0.6 に調整した。また、バ−ナ−は200mmピ
ッチで板幅方向に10本配置しておいた。
【0024】この結果、加熱時間(火炎処理時間)約1
0秒で鋼板表面に形成されていた約4μm厚のスケ−ル
層を完全に還元させ除去することができた。しかも、約
1000℃であった鋼板の温度は10秒の加熱処理(火
炎処理)によって平均で約20℃も上昇し、このため仕
上げ圧延荷重の面からも有利となったことが確認され
た。
0秒で鋼板表面に形成されていた約4μm厚のスケ−ル
層を完全に還元させ除去することができた。しかも、約
1000℃であった鋼板の温度は10秒の加熱処理(火
炎処理)によって平均で約20℃も上昇し、このため仕
上げ圧延荷重の面からも有利となったことが確認され
た。
【0025】一方、これとは別に、酸素富化を行わずに
空気比:m=0.6 で同様の試験操業も実施したが、この
場合には鋼板表面のスケ−ル層は殆ど還元されず(高々
0.1μm程度)、加熱処理(火炎処理)後の鋼板温度も
放熱の方が大きいため中央部で約5℃も低下してしまっ
た。
空気比:m=0.6 で同様の試験操業も実施したが、この
場合には鋼板表面のスケ−ル層は殆ど還元されず(高々
0.1μm程度)、加熱処理(火炎処理)後の鋼板温度も
放熱の方が大きいため中央部で約5℃も低下してしまっ
た。
【0026】
【効果の総括】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、大掛かりな設備や煩雑な工程を要する酸洗等のデス
ケ−リング手段によることなく鋼材表面の酸化物層を簡
便に除去することができ、例えば熱延鋼板上のスケ−ル
層を熱間でコスト安く安全に除去することも可能になる
など、産業上極めて有用な効果がもたらされる。
ば、大掛かりな設備や煩雑な工程を要する酸洗等のデス
ケ−リング手段によることなく鋼材表面の酸化物層を簡
便に除去することができ、例えば熱延鋼板上のスケ−ル
層を熱間でコスト安く安全に除去することも可能になる
など、産業上極めて有用な効果がもたらされる。
【図1】本願発明に係わる高温鋼板表面の還元実験法に
ついての概略説明図である。
ついての概略説明図である。
【図2】高温鋼材表面に形成されたスケ−ル層の還元処
理条件を示したグラフである。
理条件を示したグラフである。
【図3】本発明法を適用した鋼板熱延ラインの例を示し
た概要図である。
た概要図である。
【図4】実施例におけるバ−ナ−の配置状態を示す概要
図である。
図である。
【図5】従来の直火還元法の1例を説明した概念図であ
る。
る。
1 鋼板 2 炉壁 3 バ−ナ− 4 還元火炎 11 バ−ナ− 12 火炎 13 鋼板 14 断熱材 15 冷却用N2 パ−ジボックス 16 粗圧延機群 17 保温炉 18 矯正機 19 還元用バ−ナ− 20 接合機 21 サイドシャ− 22 ル−パ− 23 仕上圧延機群 24 バ−ナ− 25 熱延鋼板
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 燃料と酸素富化ガス又は純酸素とを混合
して成る混合気を燃焼させて還元炎を形成し、これを高
温の鋼材表面に衝突させて該鋼材表面のスケ−ル層を還
元することを特徴とする、高温鋼材表面のスケ−ル層除
去方法。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3195767A JPH0517816A (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | 高温鋼材表面のスケ−ル層除去方法 |
| KR1019910017270A KR950011312B1 (ko) | 1990-10-05 | 1991-10-02 | 강재의 열간 접합방법 |
| AT91402640T ATE116580T1 (de) | 1990-10-05 | 1991-10-03 | Warmpressschweissen von warmstrahlvorrat. |
| DE69106473T DE69106473T2 (de) | 1990-10-05 | 1991-10-03 | Warmpressschweissen von Warmstrahlvorrat. |
| US07/770,488 US5222654A (en) | 1990-10-05 | 1991-10-03 | Hot pressure welding of hot steel stock |
| EP91402640A EP0479681B1 (en) | 1990-10-05 | 1991-10-03 | Hot pressure welding of hot steel stock |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3195767A JPH0517816A (ja) | 1991-07-10 | 1991-07-10 | 高温鋼材表面のスケ−ル層除去方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0517816A true JPH0517816A (ja) | 1993-01-26 |
Family
ID=16346625
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3195767A Pending JPH0517816A (ja) | 1990-10-05 | 1991-07-10 | 高温鋼材表面のスケ−ル層除去方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0517816A (ja) |
-
1991
- 1991-07-10 JP JP3195767A patent/JPH0517816A/ja active Pending
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