JPH05178285A - 溺者救助方法及び装置 - Google Patents

溺者救助方法及び装置

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JPH05178285A
JPH05178285A JP3320401A JP32040191A JPH05178285A JP H05178285 A JPH05178285 A JP H05178285A JP 3320401 A JP3320401 A JP 3320401A JP 32040191 A JP32040191 A JP 32040191A JP H05178285 A JPH05178285 A JP H05178285A
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秀雄 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 海難現場に一刻も早く到達して溺者を発見す
るには、船よりもヘリコプタの方が有利であるが、ヘリ
コプタから溺者を救済するのは容易ではない。本発明は
かかる課題を解決することを目的とし、荒海において
も、溺者を短時間に、安全,確実に救済する溺者救助方
法と溺者救助装置を提供する。 【構成】 ネット25の周縁にエアホース26を固着し
た救助網2を折り畳み救助袋に収納した溺者救助装置A
をヘリコプタから牽引部材22により吊り下げ、溺者B
の近傍の海面に沈め、次に、エアホース26に圧縮空気
を供給して膨張させて、救助網2を開くと共に、救助網
2を溺者Bの下方の周辺に拡大して浮上させ、溺者Bを
救助網2内に収容した状態で牽引部材22を引上げ、ヘ
リコプタに収容する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、荒海の中で溺死しかか
った人や水面を漂流する人などを緊急に救助する溺者救
助方法及び溺者救助装置に関するものであり、溺者の救
済以外には海洋浮遊物の回収も可能である。
【0002】
【従来の技術】荒海で釣り船の転覆や船相互の衝突など
が発生した場合には、溺死しかかった人や疲労困ぱいし
た人を一刻も早く救助しなければならない。遭難現場に
到達し遭難者を発見するには、船舶よりもヘリコプタの
方が早く、ヘリコプタは遭難者の上方に停止したり、遭
難者の流れに合わせて移動することも出来るが、遭難者
をヘリコプタ内に引き入れることは困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】溺死しかかった人に
は、ヘリコプタから投下した浮き袋に自力で泳ぎ付く力
はなく、ヘリコプタから下ろしたロープに体を縛りつけ
る力もない。特に、遭難者が意識を失っている場合に
は、救助者が海に飛び込む以外に救助の方法はないが、
救助作業は極めて危険である。本発明はかかる課題を解
決することを目的としており、溺死しかかった人などを
安全にして確実に、しかも、短時間にヘリコプタ内に救
助することができる溺者救助方法とその装置を提供する
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の溺者救助方法は、ネットの周縁に環状のエ
アホースを固着した救助網を救助袋に折り畳み収納し、
ロープ等の牽引部材を連結した溺者救助装置をヘリコプ
タに搭載し、遭難現場に飛翔したヘリコプタより上記溺
者救助装置を垂下して溺者などの近傍の水中に没入した
後に、上記エアホース内にエアを供給して上記救助袋を
開くと共に、上記救助網を溺者などの下方に拡大した状
態で水面に浮上させ、次に、上記牽引部材を介して溺者
などを収容した救助網を水面より引き上げてヘリコプタ
内に救助する方法である。
【0005】又、溺者救助方法に使用される溺者救助装
置は、袋形状に形成され、内圧を受けたときに袋が開放
される救助袋と、ネットの周縁に環状のエアホースが固
着され、該エアホースの複数箇所を接続用ロープを介し
て上記牽引部材に接続し、上記救助袋内に折り畳み収納
される救助網と、エアボンベと、該エアボンベより電磁
弁を介して上記エアホースに連通する管路とを有し、上
記救助袋内に収容される救助網膨張装置とによって構成
され、上記エアホースが折り畳み収納されたときの溺者
救助装置の比重を1よりも大きくしたことにある。
【0006】
【作用】上記のように構成された溺者救助装置は、使用
前には、救助網膨張装置と折り畳まれた救助網が救助袋
の中にコンパクトに収容されているので、運搬に便利で
あり、ヘリコプタ内に積み込んでも場所をとらない。溺
者救助装置を積み込んだヘリコプタを飛翔させると、短
時間で遭難現場に到達し、上空から見渡す海面の視野は
広く溺者などの発見も容易である。
【0007】ヘリコプタを溺者などのほぼ真上に停止さ
せ、牽引部材に吊るした溺者救助装置を溺者などの近傍
に下降する。溺者救助装置の比重は1よりも重いのでそ
のまま水中に没する。次に、無線により或いはケーブル
を通した電気信号により電磁弁を開くと、エアボンベ内
の圧縮空気がエアホースに供給されてエアホースが膨張
すると共に、内圧を受けた救助袋が開いて救助網が溺者
などの下方の周囲に拡がる。
【0008】膨張して環状の原形に復帰したエアホース
に浮力が生じ、海面に浮上した救助網の中に溺者などが
収容される。次に、牽引部材を引き上げて、救助網の上
の溺者などをヘリコプタに収容し、応急処置を施しなが
ら病院に急行する。本溺者救助装置は、溺者と同様に海
洋浮遊物を回収することもできる。使用済みの溺者救助
装置は、使用前の状態に復帰すれば再使用することがで
きる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
すると、溺者救助装置Aは、図1の縦断面図、図2の正
面図に示すように、救助網膨張装置1と、救助網膨張装
置1の周囲に折り畳まれた救助網2が救助袋3に中にコ
ンパクトに収容され、救助袋3の側面の数カ所には、救
助袋3の上端から下方に向けて切断され、この切断線4
の両側にそれぞれ設けられた面ファスナ5が重ね合わさ
れた状態で相互に係合している。従って、救助袋3が内
圧を受けると、係合していた面ファスナ5が外れ、救助
袋3が切断線4に沿って開放するようになっている。
【0010】救助網膨張装置1は、図3の縦断面図に示
すように、ケース6の上端部及び下端部に上部カバー7
が設けられ、ケース6の内壁面に2個のボンベ支持部材
8と電磁弁取り付け座9が取り付けられ、ボンベ支持部
材8の内面にエアボンベ10が嵌着される。救助網膨張
装置1の下端には、救助袋3に底面部が固着され、救助
網膨張装置1の上端には接続ロープ30の一端が固着さ
れ、接続ロープ30の他端が救助網2のほぼ中央に固着
されている(図9(C)参照)
【0011】エアボンベ10の下端に形成された開口部
には減圧弁付きのバルブ11が取り付けられ、バルブ1
1には管路12の一端が接続し、管路12の他端は、電
磁弁取り付け座9に固着された電磁弁13を介して救助
網膨張装置1の上部に立ち上がる管路14に接続し、管
路14の端部はT字型の管継手15に接続する(図7参
照)。
【0012】T字型の管継手15の両端のうち、一方の
端部15aは救助網2のエアホース26,27につなが
る管路16に接続し(図5,図6参照)、他方の端部1
5bは上部カバー7に固着されるエアシリンダ17に連
通する管路18に接続する(図8参照)。エアシリンダ
17のピストン棒19の先端には連結片20が固着さ
れ、連結片20にはピストン棒19と平行なスライドピ
ン21が固着され(図8参照)、スライドピン21は牽
引部材22の下端部に設けられた連結金具22の孔に挿
通されている。
【0013】電磁弁13には弁の開閉指令が送られてく
る電線24が設けられ(図3参照)、電磁弁13が開く
と、エアボンベ10内の圧縮空気がバルブ11,管路1
2,電磁弁13を経由して管路14に供給され、T字型
の管継手15から管路16と管路18に分岐し、管路1
8からエアシリンダ17に圧縮空気がに供給されると、
ピストン棒19と共に同方向に移動するスライドピン2
1が連結金具22から外れるようになっている。
【0014】救助網2は、図4の平面図に示すように、
円形の輪郭を有するネット25と、大径の環状に形成さ
れ、ネット25の外周縁部に固着されるエアホース26
と、小径の環状に形成され、ネット25の中間部に固着
されるエアホース27とにより構成され、、大径のエア
ホース26の複数箇所には、牽引部材22に一端が接続
する接続用ロープ28の他端が固着される(図9(E)
参照)。
【0015】エアホース26,27は、図5及び図6に
示すように、バルブ29を介して管路16に連通してい
るので、管路16にエアが供給されると、救助網膨張装
置1の周囲に折り畳まれて救助袋3に収容されていたエ
アホース26,27が膨張して、図4に示す原形に復帰
する。膨張するエアホース26,27は、救助袋3の内
面を押圧し、救助袋3が切断線4を接合している面ファ
スナ5が外れ、救助袋3が開く。
【0016】以上のように構成された溺者救助装置Aに
より溺者救助方法を図9(A)〜図9(E)の作用説明
図を参照しながら説明する。使用前の溺者救助装置A
は、図1,図2に示すように、救助袋3の中に救助網膨
張装置1と折り畳まれた救助網2がコンパクトに収容さ
れているので、運搬に便利であり、ヘリコプタ内に積み
込んでも場所をとらない。又、救助袋3は大きな内圧を
受けない限り面ファスナ5は相互に係合しているので開
かれない。
【0017】溺者救助装置Aを積み込んだヘリコプタを
飛翔させると、短時間で遭難現場に到達し、上空から見
渡す海面の視野は広く溺者などの発見も容易である。ヘ
リコプタを溺者Bのほぼ真上に停止させ、牽引部材22
に吊るした溺者救助装置Aを溺者Bの近傍に下降する
(図9(A)参照)。このとき、牽引部材22の下端部
の連結金具23に嵌合するスライドピン21が溺者救助
装置Aの全重量を支持している。溺者救助装置Aの比重
は1よりも重いのでそのまま海面Lの下方に没する(図
9(B)参照)。
【0018】次に、無線により或いはケーブルを介して
開弁信号を送ると、電線24を介して電磁弁13に信号
が伝達され、電磁弁13が開き、エアボンベ10内の圧
縮空気がバルブ11,管路12,電磁弁13,管路14
を経由し、T字型の管継手15から管路16と管路18
に分岐して流れる。管路16に流れた圧縮空気はエアホ
ース26,27に供給され、エアホース26,27が膨
張すると共に、内圧を受けた救助袋3が切断線4より開
かれ、図4に示すように拡大した救助網2が溺者Bの下
方の周囲に拡がる(図9(C)参照)。
【0019】一方、管路18に流れた圧縮空気はエアシ
リンダ17に供給され、ピストン棒19と共に移動する
スライドピン21が連結金具23から抜け、救助網膨張
装置1と牽引部材22の連結が解除されるが、牽引部材
22は複数の接続用ロープ28を介してエアホース26
に接続している。
【0020】膨張したエアホース26,27は軽いので
救助網2に浮力が生じ海面Lに浮上するが、ヘリコプタ
の操縦士は溺者Bの位置を確認しながら溺者救助装置A
を溺者Bの位置に合わせるので、海面Lに浮上した救助
網2の中に溺者Bが収容される(図9(D)参照)。次
に、牽引部材20を引き上げると、複数の接続用ロープ
28を介してエアホース26が上昇し、ネット25及び
溺者Bの重量により救助網2が鉢のように中央が低くな
り、溺者Bが救助網2から脱落し難くなる(図9(E)
参照)。この場合小径のエアホース27は鉢形状の底面
を形成するために役立つ。救助網2を引き上げると、接
続ロープ30を介して救助網膨張装置1が引き上げら
れ、救助網膨張装置1の下部に固着した救助袋3も一緒
に引き上げられる。
【0021】かくして、救助網2に収容した溺者Bを引
上げてヘリコプタに収容し、応急処置を施しながらヘリ
コプタを病院に向けて急行させる。従って、短時間に、
且つ、救助者が海に飛び込むような危険を侵すことな
く、安全確実に溺者Bを救済して速やかに病院に送り届
けることができる。溺者救助装置Aは、溺者の救済に限
らず海洋浮遊物を回収することもできる。
【0022】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、以下に記載されるような効果を奏する。 (1) 本発明の溺者救助方法は、短時間に、且つ、救助者
が海に飛び込むような危険を侵すことなく、安全確実に
溺者Bを救済して病院に送り届けることができる。特
に、船では救助が困難な荒海でも、救助ができる利点が
ある。 (2) 本発明の溺者救助装置は、使用前には救助袋の中に
コンパクトにまとめられているので、運搬が容易であ
り、嵩張らないのでヘリコプタに搭載し易い利点があ
る。 (3) 又、救助網が溺者の下方で拡大し、そのまま浮上し
て溺者を収容するので、牽引部材を引き上げる簡単な動
作で救助できる。 (4) 使用した溺者救助装置は、救助網を折り畳んで救助
網膨張装置と共に救助袋に収納して使用前の状態に復旧
すれば再使用できるので、救助に要する費用は極めて廉
価である。 (5) 溺者救助方法及び装置は、溺者の救済のみならず海
洋浮遊物の回収に使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】溺者救助装置Aの縦断面図である。
【図2】溺者救助装置Aの正面図である。
【図3】救助網膨張装置の縦断面図である。
【図4】救助網の平面図である。
【図5】エアホースと管路との接続を示す一部破断正面
図である。
【図6】エアホースと管路との接続を示す一部破断平面
図である。
【図7】救助網膨張装置のスライドピンの周辺を示す要
部縦断面図である。
【図8】図7の平面図である。
【図9】図9(A)〜(E)は溺者救助方法を説明する
略図である。
【符号の説明】
A 溺者救助装置 B 溺者 1 救助網膨張装置 2 救助網 3 救助袋 4 切断線 5 面ファスナ 6 ケース 10 エアボンベ 11 減圧弁付きのバルブ 12,14 管路 13 電磁弁 15 管継手 16,18 管路 17 エアシリンダ 21 スライドピン 22 牽引部材 25 ネット 26,27 エアホース 28 接続用ロープ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネットの周縁に環状のエアホースを固着
    した救助網を救助袋内に折り畳み収納し、ロープ等の牽
    引部材を連結した溺者救助装置をヘリコプタに搭載し、
    遭難現場に飛翔したヘリコプタより上記溺者救助装置を
    垂下して溺者などの近傍の水中に没入した後に、上記エ
    アホース内にエアを供給して上記救助袋を開くと共に、
    上記救助網を溺者などの下方に拡大した状態で水面に浮
    上させ、次に、上記牽引部材を介して溺者などを収容し
    た救助網を水面より引き上げることを特徴とする溺者救
    助方法。
  2. 【請求項2】 袋形状に形成され、内圧を受けたときに
    袋が開放される救助袋と、 ネットの周縁に環状のエアホースが固着され、該エアホ
    ースの複数箇所を接続用ロープを介して上記牽引部材に
    接続し、上記救助袋内に折り畳み収納される救助網と、 エアボンベと、該エアボンベより電磁弁を介して上記エ
    アホースに連通する管路とを有し、上記救助袋内に収容
    される救助網膨張装置とによって構成され、 上記エアホースが折り畳み収納されたときは比重が1よ
    りも大きいことを特徴とする溺者救助装置。
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