JPH05182623A - イオン源の寿命を向上させたイオン打ち込み装置及び方法 - Google Patents

イオン源の寿命を向上させたイオン打ち込み装置及び方法

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JPH05182623A
JPH05182623A JP4120258A JP12025892A JPH05182623A JP H05182623 A JPH05182623 A JP H05182623A JP 4120258 A JP4120258 A JP 4120258A JP 12025892 A JP12025892 A JP 12025892A JP H05182623 A JPH05182623 A JP H05182623A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 フィラメント反射装置をアーク・チャンバの
内側のフィラメントに設け、該アーク・チャンバの外側
のフィラメントのための電気絶縁体128を保護する遮
蔽手段130を設ける。 【効果】 前記絶縁体上の伝導層の形成を少なくし、寿
命を大いに延ばすと共に装置の動作不可能時間を短縮す
る。装置の効率は、アーク・チャンバの壁温度を上昇さ
せ、従って電子温度を上昇させる該アーク・チャンバ用
の交換可能なライニングによって更に高められる。アー
ク・チャンバ自体又はその一部をタングステンで作るこ
とにより、又は着脱可能なタングステン・ライニングを
その中に挿入することによって得られるタングステン部
分を該アーク・チャンバの内側に用いることにより、イ
オン・ビームの汚染が減少する。該アーク・チャンバの
保守性は、該フィラメント及びフィラメント反射装置の
両方を別々にクランプする一体のクランプによって向上
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】この発明は、予め選択されたイオンをター
ゲットに打ち込むための改良されたシステム及び方法に
関する。特に、この発明は、イオン源の寿命を向上さ
せ、イオン・ビームの汚染を少なくした、予め選択され
たイオンをターゲットに打ち込むための装置に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】半導体装置の製造において
は、硼素、燐、砒素、アンチモン等の正又は負のイオン
(不純物)をウェーハの中に拡散させたり打ち込んだり
することによってハードウェアの種々の領域を修正し
て、伝導率の変化する領域を生じさせる。半導体装置の
大きさがLSI及びVLSIの製造の場合のように小さ
くなるに従って、それらの間の相互結線は互いに接近す
る。その結果として、ウェーハが効率的に使われ、装置
の動作速度が向上するけれども、それに伴って、伝導率
修正手段の配置を一層高めなければならなくなる。不純
物添加を実行するのに使われる設備の改良も行われてい
る。
【0003】拡散は、伝導率修正イオンをウェーハの表
面に置いて、それを熱でウェーハの中に追い込むもので
あるが、拡散プロセスによりイオンはウェーハの中へ横
方向及び垂直方向の両方に追い込まれるので、形状を緊
密に制御する上で制限がある。よって、イオンをウェー
ハに異方的に打ち込むことの出来るイオン打ち込みが、
最新の装置の製造に好んで使われる不純物添加方法とな
っている。
【0004】数種類のイオン源を使う種々のイオン打ち
込み装置が知られている。電源を備え、イオン前駆物質
であるガスを供給され制御されるイオン源チャンバの中
のフィラメントに電流を加えることによって、予め選択
された化学種のイオン・ビームを作る。該イオンは、正
であるイオン源チャンバと、抽出手段との間の電圧によ
ってイオン源チャンバの開口部を通して抽出される。連
合した加速システム、質量に基づいて所望のイオンを望
ましくないイオンから分離して該イオン・ビームを収束
させる磁気分析段、及び、所要のビーム電流レベルの所
要のイオンをターゲット又は基板ウェーハへ送ることを
保証する後加速段とによりシステムが完成する。生成さ
れたイオン・ビームの強度は、システムの設計と作動条
件とによって調整することが出来る。例えば、フィラメ
ントに加える電流を変化させて、イオン源チャンバから
放射されるイオン・ビームの強度を調整することが出来
る。現状の技術水準にあるイオン打ち込みシステムがプ
ラム等 (Plumb al) の米国特許第4,754,200号とア
イトケン (Aitken) の米国特許第4,578,589号に記
載されているが、この両方を参照により本書の一部とす
る。
【0005】商業的に使用されるイオン源の最も普通の
種類はフリーマン・ソースとして知られている。フリー
マン・ソースでは、フィラメント、即ちカソードは、タ
ングステン又はタングステンの合金、或いはその他の例
えばイリジウムなどの公知のイオン源材料から作ること
の出来る真っ直ぐな棒であり、これは、その壁がアノー
ドとなるアーク・チャンバの中に通される。
【0006】該アーク・チャンバ自体に、出口開口部、
所望のイオンのための所望のガス状イオン前駆物質を供
給する手段、真空手段、カソードが電子を放出するよう
になる様にカソードを約1000℃に熱する手段、該フ
ィラメントに平行な磁場を加えて電子経路長を増大させ
る磁石、及び、該フィラメントから該アーク・チャンバ
に接続される電源を備えている。
【0007】電力がフィラメントに供給されるとき、フ
ィラメント温度は電子を放出するまで上昇し、この電子
は前駆物質ガス分子に衝撃を加えて破壊するので、電子
及び種々のイオンを含むプラズマが生じる。該イオン
は、出口開口部を通してイオン源チャンバから放出さ
れ、選択的にターゲットへ通される。該フィラメント
は、該フィラメントを支持する役目も果たす電気絶縁体
で絶縁される。該絶縁体は、例えばアルミナや窒化硼素
などの高温セラミック物質で作られるが、これは、高温
と、BF3 やSiF4 などの前駆物質ガス種及びその破
片から生成される腐蝕性雰囲気とに耐える。該絶縁体
は、イオン源の寿命を厳しく制限するものであることが
分る。イオン源チャンバ内で生成されるイオンの正確な
数と種類とは確実には分からないけれども、該チャンバ
内で生成される種々のイオンは該チャンバのグラファイ
ト壁及び該チャンバ内の他のイオンの両方と反応して反
応生成物を形成する可能性があり、これは該絶縁体の壁
に付着して伝導性被膜を形成する。例えば、BF3 がイ
オン源チャンバに供給されるとき、グラファイトのチャ
ンバ壁からの炭素及び弗素との化学反応から、例えばC
F及びCF2 などの種々の弗化炭素が生じ、これは更に
反応して微細な埃となり、これが該絶縁体を覆う。伝導
性化合物がイオン源チャンバの他の部分からも生成され
る可能性がある。非常に薄い伝導性被膜でも、アーク供
給源を短絡して、イオン源チャンバから放出されるイオ
ン・ビームの安定性を妨げ、結局はそれを使用不能にす
る。この点で、該チャンバを清掃し、絶縁体及びフィラ
メントを再調整し、或いは交換しなければならない。こ
れが、イオン打ち込み装置の最も普通で最も頻繁な原因
である。
【0008】或る従来技術研究者は、絶縁体上のこの伝
導性被膜の形成を防止するための提案を行っている。例
えば、被膜の形成を少なくするためにアーク・チャンバ
における電気絶縁体の形状を変更することが知られたい
るが、これによって装置の寿命を大幅に延ばすことは出
来ない。他の者が、絶縁体を伝導性被膜の形成から保護
するためのシールドを提案したが、このシールド自体が
システムの不安定性を増大させる。チャンバの内側の被
膜をエッチング除去する清掃放電も試みられたけれど
も、他のイオンがエッチング中に形成されて他の不安定
性及び望ましくないイオンをチャンバ内に導入する可能
性があるので、成功の度合いは雑多であった。
【0009】よって、フィラメント絶縁体上の導電性被
膜の形成を低減ないしは無くすることによって、アーク
・チャンバを修理する必要のある時間間隔を長くすると
共にイオン打ち込み装置の動作不能時間を短縮する方法
が非常に望まれる。更に、イオン・ビームの汚れを少な
くし、イオン化効率を改善することは、全て、イオン打
ち込み装置の経済に寄与する。
【0010】
【発明の概要】本発明のイオン・ビーム装置は、フィラ
メントのための電気絶縁体をアーク・チャンバの外側に
位置させて、イオン源本体の、該絶縁体がフィラメント
を絶縁させる機能を維持してゆくことの出来る場所に取
り付けるが、該絶縁体は最早アーク・チャンバ自体の中
には位置しておらず、従ってイオン種にさらされないの
で、該絶縁体が急速に伝導性被膜を形成させることはな
い。よって、イオン源の寿命は、在来のイオン・ビーム
装置に比べて大幅に延びる。
【0011】フィラメント絶縁体がアーク・チャンバ内
のガスから伝導性被膜を形成させるのを更に防止するた
めに、シールド及び不活性ガス流出の少なくとも一方に
より該絶縁体をチャンバ・ガスから更に保護することが
出来る。アーク・チャンバ内の物質からの汚染物質によ
りイオン・ビームの汚染を、アーク・チャンバ自体、そ
の一部、又はその着脱可能なライニングをタングステン
で作ることにより減少させることが出来る。
【0012】アーク・チャンバのイオン化効率は、着脱
可能な耐火ライニングを使うことにより向上するので、
フィラメントに給電されるときにチャンバ内に発生する
熱は輻射によってチャンバ壁に伝わり、動作中の電子温
度を高める。
【0013】
【実施例】本発明の理解を助けるために、現状の技術水
準にあるフリーマン型イオン打ち込み装置を示す図1及
び図2を参照する。フリーマン・イオン源のアーク・チ
ャンバ15内でイオンが生成される。抽出電極組立体1
3は、アーク・チャンバ15の正面の矩形開口部15A
を通してイオンのビームを抽出する。該イオン・ビーム
は抽出されて質量分析システム20に向かって加速され
るが、これは、分析磁石組立体22の磁極間の経路を提
供するイオン・ビーム飛行管21を含む。イオン・ビー
ムは、分析磁石組立体22を通過する際に曲げられ、イ
オン・ドリフト管32に入り、質量分析スリット33を
通過し、後加速システム40で加速され、ターゲット要
素50に衝突する。走査サイクルの一部の際に、ターゲ
ット要素50はビームの外にあり、ビーム電流の全ては
ビーム・ストップ51に当たる。ビーム・ストップ装置
51の抑制磁石52は、該ビーム・ストップに到着した
り出ていったりする電子を阻止することによって、発生
するビーム電流の正確な測定を保証する様に向けられた
磁場を生じさせる。
【0014】イオン源組立体11は磁石組立体12を包
含しており、これは、アーク・チャンバ15内にフィラ
メント15Bと整列した軸を有する円柱型磁極12Aを
有する別々の電磁石を持っている。該イオン源磁石は、
フィラメント15Bから放出された電子を、アノードと
して作用するアーク・チャンバ14の壁に向かう経路に
おいて該フィラメントの周囲に螺旋運動させることによ
ってイオン生成の効率を高めることにより、イオン源に
おけるイオン化効率を向上させる。
【0015】図2に示されている様に、フリーマン・イ
オン源は、電気的見地から、大電流を低電圧でフィラメ
ントに供給するためにフィラメント電源60をフィラメ
ント15Bに結合させることにより作動させられる。ア
ーク電源61は、一般的には最大で約120ボルトにク
ランプされる電圧をフィラメント15Bとアーク・チャ
ンバ15との間にかけるが、アーク・チャンバ15はア
ノードとして作用する。フィラメント15Bは熱電子を
生成し、この電子は、アーク・チャンバ内のガス種を通
してアーク・チャンバ壁に向かって加速されて、アーク
・チャンバ15内のイオン種のプラズマを生じさせる。
このイオン打ち込み装置は米国特許第4,754,200号
に一層充分に開示されており、その全部を参照により本
書の一部とする。
【0016】図3は、本発明によるバーナス型イオン源
の側面図である。バーナス型イオン源は、アーク・チャ
ンバに延び込むロッド状フィラメントではなくて、フィ
ラメントがアーク・チャンバの一端部でループの形にな
っている点でフリーマン型イオン源と異なる。本発明は
バーナス型イオン源にもフリーマン型イオン源にも適用
されるものである。
【0017】図3を参照すると、イオン・アーク・チャ
ンバ110は、ガス入口ポート112を有する殆ど閉じ
たチャンバである。BF3 やSiF4 などのガスを、ガ
ス源111からアーク・チャンバ110に直接供給する
ことが出来る。アンチモニー、砒素又は燐などの蒸発可
能な金属源を高温のオーブンで蒸発させ、次にアーク・
チャンバ110の中に送ることが出来る。アーク・チャ
ンバ110には出口開口部114も設けられており、ア
ーク・チャンバ110で生成されたイオン・ビームはこ
れを通して出てゆき、集束され、所望のターゲットへ加
速される。コイル状に巻かれたフィラメント116がア
ーク・チャンバ110の一端部にある。フィラメント1
16の拡大図が図2Aに示されている。モリブデン、タ
ングステン又はその他の適当な耐火性物質から適宜作ら
れた電子反射装置118は、フィラメント116を囲ん
で、アーク・チャンバ110内で生成した電子をアーク
・チャンバ110のフィラメント端部から反射させて遠
ざける。反射装置118はフィラメント116と同じ電
位である。反射装置118とアーク・チャンバ110と
の間には小さなギャップがある。反射装置とアーク・チ
ャンバ取り付け装置とを慎重に設計すれば、その間にギ
ャップが維持されて反射装置118がアーク・チャンバ
110及びライニング134に接触しないように出来る
が、その様な接触は短絡の原因となる。耐火性電子反射
装置120がアーク・チャンバの他方の端部に配置され
ており、これも同じ理由でアーク・チャンバ110に接
触してはならない。
【0018】フィラメント116はクランプ124によ
って打ち込み装置の本体122に取り付けられている
が、これについて以下に詳しく説明をする。アーク・チ
ャンバ110の外側でクランプ124の下に絶縁体12
8が取り付けられている。絶縁体128は、今は完全に
アーク・チャンバ110の外側にあってフィラメント/
反射装置組立体を支持しており、アーク・チャンバ11
0からのガス分子の絶縁体128への到達を阻止するシ
ールド130により囲まれている。絶縁体128は、イ
オン源の本体122上の板132の凹部に置かれてい
る。
【0019】該絶縁体は、窒化硼素や酸化アルミニウム
などの高温セラミック材料から作られていて、アーク・
チャンバ110内でフィラメントを電気的に絶縁してい
る。図5は、本発明の絶縁体/シールド組立体128/
130の拡大詳細図であり、図3のと同じ部分には同じ
数字が使われている。絶縁体128の回りにラビリンス
を形成する1個以上のシールド130によって、アーク
・チャンバ110から放出されるガス種から絶縁体12
8を更に保護することが出来る。ガス種は、絶縁体12
8に到達する前にラビリンスの壁に数回衝突しなければ
ならないので、このラビリンスは、更に電気絶縁体12
8を保護する。絶縁体128の周囲の表面が多いほど、
アーク・チャンバ110からのガス種が絶縁体128に
到達する前に合体して濃縮化する可能性が大きくなる。
シールド130を、ステンレススチールなどの金属から
作ることが出来る。
【0020】電気絶縁体128を保護する別の方法は、
ガス・イオン種が絶縁体128に到達するのを防止する
ために絶縁体128上に不活性ガスを流すことである。
絶縁体128の周囲の不活性ガスの雲は、絶縁体128
に向かってのガス種の拡散を防止する更なる障壁として
作用する。アーク・チャンバ110の外側に位置する電
気絶縁体128の保護作用を強めるために、シールド手
段130及び不活性ガス障壁手段(図示せず)の一方又
は両方を、好ましくは両方を、使用することが出来る。
【0021】本アーク・チャンバ110のイオン化効率
を更に高めるために、着脱可能な、熱絶縁性のライニン
グ134をアーク・チャンバ110の内側に配置するこ
とが出来る。ライニング134は、実際には非常に僅か
な場所でアーク・チャンバ110に接触するに過ぎず、
従ってライニング134の大半はチャンバの壁136か
ら約0.1mmのギャップで分離されている。よって、ライ
ニング134が高温となって電力がフィラメント116
及びプラズマに供給されるとき、この熱は輻射によりア
ーク・チャンバ110の壁136に伝達される。このと
きアーク・チャンバ110の壁は、在来のアーク・チャ
ンバより高温となる。アーク・チャンバ110内の、高
温となって電子はイオン源のイオン化効率を高める。
【0022】イオン源の効率は、イオン化されてイオン
源から抽出されるイオン源への入力材料(前駆物質ガ
ス)の一部である。この効率が高いほど、与えられた抽
出電流又はイオン・ビームを生じさせるのに必要な物質
が少量となる。従って、イオン化効率を高めることには
幾つかの利点がある。即ち、アーク・チャンバ110に
供給する必要のあるガス状イオン源材料の量が少なくな
り、使用しなければならない真空レベルが低下し、発生
する望ましくないイオン種の汚染が減少する。これによ
り、アーク・チャンバ自体の中又は外側を被覆し又はそ
の中又は外側で濃縮することのある使用可能な全ガス種
を少なくすることも出来る。
【0023】炭素、ガラス質炭素、炭化ケイ素又はモリ
ブデンなどの耐火性材料でライニング134を作ること
が出来るが、タングステンで作るのが好都合である。ラ
イニングの分子又はイオンによってイオン打ち込みされ
るターゲット又は基板が汚染される危険があるので、ラ
イニングの材料は重要である。例えば、Mo2+(MW9
8)は、不純物源イオンBF2 (MW49)から分解さ
れることは出来ず、従って質量分析時にこの不純物イオ
ンから分離されることは出来ず、硼素によるイオン打ち
込み時に汚染物質として送られる。他の例として、炭素
アーク・チャンバとプラズマ弗素原子との反応はCF
(MW31)イオンとCF2 (MW50)イオンを生じ
させ、質量はP(MW31)及びBF2 (MW50)な
どの一般的な不純物と同様である。これらフッ化炭素イ
オンは、不純物イオンから完全には分離されないので、
硼素及び燐のイオン打ち込みでも汚染物質となる。
【0024】タングステン・ライニングは、イオン打ち
込みされるべきウェーハ又はその他の基板を汚染しない
ので、使用するのに好都合である。実際、タングステン
・ライニングについての私達の研究の際に、ライニング
材料による打ち込みの汚染が少ないという同じ利点がア
ーク・チャンバ自体の、実際にプラズマと接触するチャ
ンバの全ての部分の材料にも等しく該当することが分か
った。一般的に、従来は、アーク・チャンバは炭素又は
モリブデンから作られていたが、これには、上記した様
に、硼素や燐などの種々のイオン打ち込みを例えばMo
+2及びCFやCF2 で汚染するイオン種を生成するとい
う問題がある。従って、アーク・チャンバ自体を、又は
例えば出口開口部を有する壁などの、アーク・チャンバ
の一部分をタングステンで作ることにより、ライニング
を使っても使わなくても、また、タングステン・ライニ
ングを使っても使わなくても、アーク・チャンバの中の
材料によるイオン打ち込みの汚染は減少する。フィラメ
ント用の反射装置などの他の部分もタングステンで作る
と有利である。詳しく上記した様に、絶縁体がアーク・
チャンバの中にあっても外にある場合にも同様である。
よって、在来のイオン打ち込み装置でも本発明のイオン
打ち込み装置でも、アーク・チャンバの全部または一
部、又は該アーク・チャンバ内の反射装置などの部分を
タングステンを使って作ることが考えられる。
【0025】或る物質はアーク・チャンバ110の運転
中にライニング134に付着するけれども、それはフィ
ラメント116の動作を妨げない。SiF4 やBF3
どの毒性又は腐蝕性の強い入力前駆物質ガスの場合に
は、所要のガスの総量を減らすことによりシステムにお
ける所要の真空レベルを下げるのが極めて望ましい。真
空に関連する問題、例えば、イオン・ビーム中に望まし
くないイオン種を生じさせ、その結果として望ましくな
い種を打ち込むことになる天然ガス種との衝突などの問
題は、減少する。砒素などの固形イオンの発生源がイオ
ン源に入力されるとき、その蒸発速度を低下させること
が出来、使用される蒸発金属の総量が減少し、従ってア
ーク・チャンバの外側の表面への固形金属の凝縮の危険
も減少する。そのためにイオン・ビーム不安定性の他の
発生源も減少すると共に所要のオーブン補充間の期間が
長くなる。
【0026】他の利点は、より高い温度で望ましいイオ
ンがより高いレベルで生成し、従ってより高い壁温度が
或るイオン種の産出を多くする。例えば、所望のB11
オン形成の、望ましくないBF2 などのイオン形成に対
する比は、約1.5:1から約2:1に向上する。これは
イオン化効率の驚くべき向上である。本発明の装置は、
伝導性被膜を電気絶縁体上に形成するための時間を大い
に増大させることにより、イオン源の寿命を2〜4倍に
延ばし、またイオン打ち込み装置の動作不可能時間を同
様に短縮させるものである。ライニング134は着脱可
能であるので、アーク・チャンバの保守の際に希望に応
じて交換することが出来る。イオン源を保守する回数が
減少するので、保守と保守との間の期間が長くなるだけ
でなくて、イオン打ち込み装置の故障の他の原因となる
誤った再組立の機会が少なくなる。
【0027】イオン打ち込み装置の保守性も、図6及び
図7に示されている二機能性のフィラメント・クランプ
の使用によって向上する。図6は、バーナス型フィラメ
ントの両端部を、適切な反射装置と共にクランプするの
に役立つ1対のクランプ20、201の上面図である。
クランプ・システム124の拡張図である図7を参照す
ると、各クランプ200及び201は、フィラメント1
16とフィラメント反射装置又はガイド118の両方に
同時に係合し、その相対的アライメントを維持する。各
クランプ200、201は1個の一体的組立体をなす4
個のジョー202、204、206、208を有し、上
側のジョーの対202/206に真っ直ぐなスロット2
09を備えている。上側のジョー202、206はフィ
ラメント116の一端部をクランプするための、より小
さな開口部210を有する。下側のジョー204、20
8は、鍵穴スロット211と、各反射装置118をクラ
ンプするための、より大きな開口部212とを有する。
フィラメント116の一端部を掴むジョー202及び2
06は、フィラメント変更を容易にするために別々に開
くことが出来るものであり、或いはジョーの両方の対2
02/206及び204/208をアレン・キー214
によって一緒に開くことが出来る。
【0028】アレン・キー214は、螺子216に挿入
されるが、この螺子は、クランプ200に挿入されてワ
ッシャー及びナット217により締めつけられる2個の
平らな側面218と2個の湾曲した側面220とを有す
る。フィラメント116だけをクランプするときには、
螺子216を第1位置222へ滑り込ませる。螺子21
6を1/4回転だけ回すとき、ジョー202/206
は、螺子216の大きい方の湾曲面220により強制的
に開かれる。この操作はクランプ201で反復される
(図6を見よ)。このときフィラメント116を外して
修理し又は交換することが出来る。新しいフィラメント
116を定位置にクランプするために、螺子216をも
う1/4回転だけ回すが、このとき各クランプ200及
び201は再び締まって交換フィラメント116を保持
する。
【0029】フィラメント116と、その周囲の反射装
置118の両方を外し又は交換するときには、螺子21
6を第2位置224へ滑り込ませる。螺子216を1/
4回転させるとジョーの両方の組202/206及び2
04/208が開いて、フィラメント116及び反射装
置118の両方が解放される。交換後、螺子216を再
び1/4回転させ、フィラメント116及び反射装置1
18の両方を互いにクランプさせ、そのアライメントを
維持する。
【0030】このクランプ・システム124は、イオン
源チャンバの保守の際にフィラメント及び反射装置の効
率的な除去を可能にする。動作不可能時間を短縮し、フ
ィラメント及びフィラメント反射装置を一体として取り
扱うことが出来、そのために装置を迅速に交換できると
共に、再組立の際にフィラメント及びフィラメント反射
装置又はガイドのアライメント外れの危険が減少する。
【0031】本発明において説明したイオン打ち込み装
置の修正は、イオン源の寿命を延ばし、装置のために僅
かな動作不可能時間を必要とするだけであり、フィラメ
ント及びフィラメント反射装置のアライメント外れの原
因を無くし、更に動作不可能時間を短縮する。アーク・
チャンバに着脱可能なライニングを使用すれば、イオン
化効率が向上すると共に、使用される材料に応じてイオ
ン・ビームの汚染を少なくすることが出来る。
【0032】本発明のシステム及び方法の種々の例を以
上に開示したけれども、それは単なる例として提示され
たに過ぎない。いろいろな変更及び変形が当業者には明
らかであり、また、特許請求の範囲に記載した発明の範
囲から逸脱することなく、ここに包含されるものとす
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のイオン源システム及び方法のための
好適なシステム環境である従来技術のイオン打ち込み装
置ビーム線の部分断面図である。
【図2】イオン源制御及びイオン・ビーム抽出システム
の略図である。
【図3】本発明に役立つバーナス (Bernas) イオン源の
側面図である。
【図4】バーナス型フィラメントの拡大側面図である。
【図5】イオン源チャンバの外側に取り付けられた絶縁
体/シールド組立体の拡大図である。
【図6】バーナス型フィラメントを掴むのに役立つ4ジ
ョー一体型クランプの対の上面図である。
【図7】図6のクランプ・システムの分解図である。
フロントページの続き (72)発明者 ポール バーフィールド イギリス サセックス クローリー スリ ー ブリッジーズ スカローズ ロード ファーランズ (番地なし) (72)発明者 ジョン ポンテフラクト イギリス サセックス アックフィールド マナーパーク ブラウンズ レーン 70 (72)発明者 バーナード ハリソン イギリス ウェスト サセックス アール エイチ 10 3イーダブリュー コプトー ム ニューランズ パーク 16 (72)発明者 ピーター ミアーズ イギリス ウェスト サセックス ヘンフ ィールドパーソナージ ロード 61 (72)発明者 ディヴィッド バージン フランス グルノーブル メヴラン ブレ マン ドプレッスル 2ビス タンポロー ジ 2 アパルトマン 1

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスの発生源を包含する、プラズマが中
    で生成されるアーク・チャンバと、電流源に接続された
    フィラメントと、前記フィラメント及び出口開口部のた
    めの電気絶縁体と、イオン・ビームを分解して、予め選
    択されたイオンの化学種が開口部を通過してターゲット
    に打ち込みを行うのを許す手段とから成るイオン打ち込
    み装置において、 反射装置と該アーク・チャンバとの間に絶縁ギャップを
    維持するために該フィラメントと該反射装置とを取付
    け、 該発生源本体上に該アーク・チャンバの外側で且つ該ア
    ーク・チャンバから離間させて該フィラメントのための
    電気絶縁手段を取りつけることを特徴とするイオン打ち
    込み装置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁体はセラミック絶縁体材料から
    成るものであることを特徴とする請求項1に記載の装
    置。
  3. 【請求項3】 前記絶縁体は窒化硼素又は酸化アルミニ
    ウムから成ることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記電気絶縁手段は、該絶縁手段を囲む
    シールド手段を有することを特徴とする請求項1に記載
    の装置。
  5. 【請求項5】 前記シールドはラビリンスの形であるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記電気絶縁手段は、該絶縁手段を囲む
    不活性ガス雲を有することを特徴とする請求項1に記載
    の装置。
  7. 【請求項7】 前記電気絶縁手段は、該絶縁手段を囲む
    不活性ガス雲を有することを特徴とする請求項4に記載
    の装置。
  8. 【請求項8】 前記反射装置はタングステンから成るこ
    とを特徴とする請求項1に記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記アーク・チャンバ又はその一部分は
    タングステンから成ることを特徴とする請求項1に記載
    の装置。
  10. 【請求項10】 前記アーク・チャンバは交換可能なラ
    イニングを中に有することを特徴とする請求項1に記載
    の装置。
  11. 【請求項11】 前記ライニングは、モリブデン、タン
    グステン、ガラス質炭素、炭素及び炭化ケイ素から成る
    グループから選択された耐火性材料から成ることを特徴
    とする請求項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記ライニングはタングステンから成
    ることを特徴とする請求項11に記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記フィラメントは、前記アーク・チ
    ャンバに延び込むタングステン・ロッドであることを特
    徴とする請求項1に記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記フィラメントは、前記アーク・チ
    ャンバの一端部におけるタングステン・ループであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記フィラメント及びフィラメント反
    射装置は、一体クランプの別々のジョーに取りつけられ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記クランプは2対のジョーを有し、
    1組のジョーは前記フィラメントに取りつけられ、他の
    1組のジョーは前記フィラメント反射装置に取りつけら
    れ、前記フィラメントに取りつけられたジョーは独立に
    開かれることが出来ることを特徴とする請求項15に記
    載の装置。
  17. 【請求項17】 所定ビーム電流レベルの、予め選択さ
    れた化学種のイオン・ビームを生じさせるためのアーク
    ・チャンバを含むイオン源と、前記ビームを受け取って
    種々のイオン種を質量に基づいて選択的に分離して、分
    析されたビームを生じさせるビーム分析手段と、前記の
    分離された種が、打ち込みされるべきターゲットに行く
    のを許すビーム分解手段とから成るイオン打ち込みシス
    テムにおいて、イオン源又はその一部分の材料としてタ
    ングステンを使うことを特徴とするイオン打ち込みシス
    テム。
  18. 【請求項18】 前記アーク・チャンバの一つ以上の壁
    はタングステンから成ることを特徴とする請求項17に
    記載のイオン打ち込みシステム。
  19. 【請求項19】 前記アーク・チャンバは着脱可能なタ
    ングステン・ライニングを有することを特徴とする請求
    項17に記載のイオン打ち込みシステム。
  20. 【請求項20】 前記アーク・チャンバは着脱可能なタ
    ングステン・ライニングを有することを特徴とする請求
    項18に記載のイオン打ち込みシステム。
  21. 【請求項21】 前記アーク・チャンバは、フィラメン
    トを中に有すると共に、そのための反射装置を有し、前
    記反射装置はタングステンから成ることを特徴とする請
    求項17に記載のイオン打ち込みシステム。
  22. 【請求項22】 イオン打ち込み装置においてフィラメ
    ントを内蔵するアーク・チャンバを有するイオン源のイ
    オン化効率を改善する方法であって、該アーク・チャン
    バの壁を着脱可能な耐火性材料でライニングして、該フ
    ィラメント及び該アーク・チャンバのプラズマに給電さ
    れるときに該アーク・チャンバ内に生じる熱が該ライニ
    ングによって該アーク・チャンバの壁に輻射により伝達
    され、これにより該アーク・チャンバの電子温度を高め
    ることを特徴とする方法。
  23. 【請求項23】 前記ライニングは該アーク・チャンバ
    の壁から約0.1mmのギャップで分離されていることを特
    徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記耐火性材料は、炭素、ガラス質炭
    素、炭化ケイ素、モリブデン、及びタングステンから成
    るグループから選ばれることを特徴とする請求項22に
    記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記耐火性材料はタングステンである
    ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
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