JPH05186885A - ほうろう用鋼板の製造方法 - Google Patents
ほうろう用鋼板の製造方法Info
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- JPH05186885A JPH05186885A JP1935192A JP1935192A JPH05186885A JP H05186885 A JPH05186885 A JP H05186885A JP 1935192 A JP1935192 A JP 1935192A JP 1935192 A JP1935192 A JP 1935192A JP H05186885 A JPH05186885 A JP H05186885A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ほうろう用鋼板の製造方法に関する。
【構成】1.熱間圧延鋼板1の表面酸化スケール2を真
空下で電気アーク3で除去すると共に鋼板表面を粗面化
した後ほうろう掛けを行う。 2.冷間圧延鋼板の表面を真空下で電気アークで粗面化
した後ほうろう掛けを行う。 【効果】 ほうろうの前処理工程を簡略化し、しかも従
来ほうろう掛けが困難であった普通鋼板にもほうろう特
性を付与する。ほうろう製品の質的、量的拡大に寄与す
ることが多大である。
空下で電気アーク3で除去すると共に鋼板表面を粗面化
した後ほうろう掛けを行う。 2.冷間圧延鋼板の表面を真空下で電気アークで粗面化
した後ほうろう掛けを行う。 【効果】 ほうろうの前処理工程を簡略化し、しかも従
来ほうろう掛けが困難であった普通鋼板にもほうろう特
性を付与する。ほうろう製品の質的、量的拡大に寄与す
ることが多大である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はほうろう用鋼板の製造方
法に関し、ほうろうの前処理工程を簡略化し、かつ、ほ
うろう用でない普通鋼板でもほうろう掛けを可能にする
ほうろう用鋼板の製造方法を提供するものである。
法に関し、ほうろうの前処理工程を簡略化し、かつ、ほ
うろう用でない普通鋼板でもほうろう掛けを可能にする
ほうろう用鋼板の製造方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】鋼板の表面にガラス質釉薬を塗布し、高
温度で溶融させて製造する鋼板ほうろうの処理工程には
1回掛けと2回掛けとがある。1回掛けほうろうの製造
工程は、鋼板を成形後、脱脂−水洗−酸洗−Niフラッ
シュ−水洗−中和−乾燥の前処理を行った後、施釉−乾
燥−焼成−冷却する。また、2回掛けほうろうの製造工
程は、前述の前処理を行った後、下釉施釉−乾燥−焼成
−冷却−上釉施釉−乾燥−焼成−冷却する。ここで、前
処理工程における脱脂では、鋼板表面に塗布した防錆油
または鋼板を成形する際に使用した潤滑油等を除去する
ために、通常アルカリ脱脂法が採用されており、70℃
で約5分間処理する。次に、酸洗は通常約10%硫酸水
溶液中で70℃で約5分間処理される。これにより鋼板
表面の錆、被膜を除去し、鋼板表面を清浄化すると共に
適度に溶解して粗面化する。Niフラッシュは、酸洗で
粗面化させた鋼板の表面にNiを均一かつまばらに付着
させ、ほうろう密着性を向上させるための必須工程であ
り、通常1.5%硫酸Ni水溶液中で70℃で約3分間
処理される。
温度で溶融させて製造する鋼板ほうろうの処理工程には
1回掛けと2回掛けとがある。1回掛けほうろうの製造
工程は、鋼板を成形後、脱脂−水洗−酸洗−Niフラッ
シュ−水洗−中和−乾燥の前処理を行った後、施釉−乾
燥−焼成−冷却する。また、2回掛けほうろうの製造工
程は、前述の前処理を行った後、下釉施釉−乾燥−焼成
−冷却−上釉施釉−乾燥−焼成−冷却する。ここで、前
処理工程における脱脂では、鋼板表面に塗布した防錆油
または鋼板を成形する際に使用した潤滑油等を除去する
ために、通常アルカリ脱脂法が採用されており、70℃
で約5分間処理する。次に、酸洗は通常約10%硫酸水
溶液中で70℃で約5分間処理される。これにより鋼板
表面の錆、被膜を除去し、鋼板表面を清浄化すると共に
適度に溶解して粗面化する。Niフラッシュは、酸洗で
粗面化させた鋼板の表面にNiを均一かつまばらに付着
させ、ほうろう密着性を向上させるための必須工程であ
り、通常1.5%硫酸Ni水溶液中で70℃で約3分間
処理される。
【0003】前述の酸洗とNiフラッシュとは密接な関
係がある。一般に酸洗時間の増加により酸洗減量(酸洗
による鋼板の重量減少量)が増加し、そのときNi付着
量も増加する傾向が知られている。これらはさらにほう
ろう密着性、泡等のほうろう特性に大きな影響を及ぼす
ことが知られており、酸洗減量、Ni付着量のいずれか
もしくは両者が過少の場合にはほうろう密着性が低下
し、逆に過多の場合には泡、ピンホール、黒点等のほう
ろう欠陥が発生しやすくなり、ほうろう密着性にも悪影
響を与える。このため、良好なほうろう密着性を確保
し、かつ、ほうろう欠陥のない処理条件として、通常酸
洗減量が約20〜300g/m2 、Ni付着量が約0.
5〜3g/m2 の範囲で処理されている。
係がある。一般に酸洗時間の増加により酸洗減量(酸洗
による鋼板の重量減少量)が増加し、そのときNi付着
量も増加する傾向が知られている。これらはさらにほう
ろう密着性、泡等のほうろう特性に大きな影響を及ぼす
ことが知られており、酸洗減量、Ni付着量のいずれか
もしくは両者が過少の場合にはほうろう密着性が低下
し、逆に過多の場合には泡、ピンホール、黒点等のほう
ろう欠陥が発生しやすくなり、ほうろう密着性にも悪影
響を与える。このため、良好なほうろう密着性を確保
し、かつ、ほうろう欠陥のない処理条件として、通常酸
洗減量が約20〜300g/m2 、Ni付着量が約0.
5〜3g/m2 の範囲で処理されている。
【0004】したがって、ほうろうの前処理工程におけ
る酸洗およびNiフラッシュは必須とされている。2回
掛けほうろうにおいては、無酸洗・Ni処理釉薬、もし
くは無酸洗・無Ni処理釉薬を使用することにより、酸
洗もしくは酸洗およびNiフラッシュを省略できる技術
が開発されているが、釉薬が高価であるため実用性が低
い。
る酸洗およびNiフラッシュは必須とされている。2回
掛けほうろうにおいては、無酸洗・Ni処理釉薬、もし
くは無酸洗・無Ni処理釉薬を使用することにより、酸
洗もしくは酸洗およびNiフラッシュを省略できる技術
が開発されているが、釉薬が高価であるため実用性が低
い。
【0005】以上のように、ほうろうの前処理工程は長
く煩雑でかつ工程省略が困難であるため、ほうろう製品
を安定製造するためには多大な労力を必要とする。その
ため、コストが高いという難点がある。さらに、前述の
ほうろうの前処理は温式で処理されているため、鋼板表
面に錆が発生しやすく、また、酸洗工程で鋼板内部に水
素が侵入しやすい。鋼板に侵入した水素は、ほうろうの
焼成、冷却後にほうろう層が半月状に剥離するいわゆる
爪とび、および泡、ピンホール等の水素に起因する欠陥
の原因となる。
く煩雑でかつ工程省略が困難であるため、ほうろう製品
を安定製造するためには多大な労力を必要とする。その
ため、コストが高いという難点がある。さらに、前述の
ほうろうの前処理は温式で処理されているため、鋼板表
面に錆が発生しやすく、また、酸洗工程で鋼板内部に水
素が侵入しやすい。鋼板に侵入した水素は、ほうろうの
焼成、冷却後にほうろう層が半月状に剥離するいわゆる
爪とび、および泡、ピンホール等の水素に起因する欠陥
の原因となる。
【0006】一方、ほうろう用鋼板は、成形性は勿論の
こと、良好なほうろう密着性を確保し、かつ、泡、ピン
ホール等が発生しないこと等のほうろう性を付与するた
めに独特の製造方法がとられている。すなわち、成形性
の確保および泡欠陥防止の観点から極低炭素鋼が必要で
あり、製鋼脱炭に加えて脱炭焼鈍を実施している。ま
た、ほうろう焼成、冷却後の爪とびを防止する目的で鋼
中にMnS等の介在物や炭化物等の析出物を多くし、こ
れらの介在物や析出物の周辺に生成した空隙に鋼中に侵
入した水素を吸蔵させ、鋼板とほうろう層との境界に水
素が拡散しない様な製造方法がとられている。加えて、
ほうろう密着性を確保するためにはCuの添加が必須で
あり、また、所定の強度を得るためにSi、Mn、P、
Ti、B、Nb、V、W等の含有量を高める方法も必要
に応じて実施されている。したがって、ほうろう用でな
い普通鋼板を使用した場合には、成形性は確保されても
ほうろう特性が悪く、実用化されていない。
こと、良好なほうろう密着性を確保し、かつ、泡、ピン
ホール等が発生しないこと等のほうろう性を付与するた
めに独特の製造方法がとられている。すなわち、成形性
の確保および泡欠陥防止の観点から極低炭素鋼が必要で
あり、製鋼脱炭に加えて脱炭焼鈍を実施している。ま
た、ほうろう焼成、冷却後の爪とびを防止する目的で鋼
中にMnS等の介在物や炭化物等の析出物を多くし、こ
れらの介在物や析出物の周辺に生成した空隙に鋼中に侵
入した水素を吸蔵させ、鋼板とほうろう層との境界に水
素が拡散しない様な製造方法がとられている。加えて、
ほうろう密着性を確保するためにはCuの添加が必須で
あり、また、所定の強度を得るためにSi、Mn、P、
Ti、B、Nb、V、W等の含有量を高める方法も必要
に応じて実施されている。したがって、ほうろう用でな
い普通鋼板を使用した場合には、成形性は確保されても
ほうろう特性が悪く、実用化されていない。
【0007】かかるほうろう用鋼板の製造方法は従来必
要条件と考えられていたが、同時にほうろう用鋼板が抱
える本質的な問題でもあった。
要条件と考えられていたが、同時にほうろう用鋼板が抱
える本質的な問題でもあった。
【0008】また、熱延鋼板を使用する際には、鋼板表
面に生成した酸化スケールは成形時に剥離して表面疵の
原因となること、およびほうろう焼成時に酸化スケール
が浮き上り、ほうろう外観を劣化させると同時にほうろ
う密着性を低下させること等の悪影響があるため、予め
酸洗等の方法で除去する必要がある。
面に生成した酸化スケールは成形時に剥離して表面疵の
原因となること、およびほうろう焼成時に酸化スケール
が浮き上り、ほうろう外観を劣化させると同時にほうろ
う密着性を低下させること等の悪影響があるため、予め
酸洗等の方法で除去する必要がある。
【0009】次に、前述のほうろう用鋼板の問題点を改
善する技術として、特開平1−316470号公報に
は、ショットブラスト等の方法で鋼板表面を粗面化し、
これに引き続いて極く薄い酸化被膜を生成させる方法が
記載されている。この方法は2回掛けほうろうに限定し
て効果があるが、1回掛けほうろうには適用されていな
い。また、ショットブラスト等のような機械的な粗面化
方法は鋼板表面層が強く加工されるため、反り、たわみ
等の変形に加えて、焼成時に歪が発生しやすい等の難点
がある。
善する技術として、特開平1−316470号公報に
は、ショットブラスト等の方法で鋼板表面を粗面化し、
これに引き続いて極く薄い酸化被膜を生成させる方法が
記載されている。この方法は2回掛けほうろうに限定し
て効果があるが、1回掛けほうろうには適用されていな
い。また、ショットブラスト等のような機械的な粗面化
方法は鋼板表面層が強く加工されるため、反り、たわみ
等の変形に加えて、焼成時に歪が発生しやすい等の難点
がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、ほうろ
う用鋼板は成形性およびほうろう性を確保する必要があ
り、いずれの特性も必要不可欠である。このため製造条
件の制約が厳しく、コストアップの原因になっている。
さらに、普通鋼板では成形性が確保できてもほうろう特
性が確保できない。
う用鋼板は成形性およびほうろう性を確保する必要があ
り、いずれの特性も必要不可欠である。このため製造条
件の制約が厳しく、コストアップの原因になっている。
さらに、普通鋼板では成形性が確保できてもほうろう特
性が確保できない。
【0011】本発明は、これらの製造上の問題点を解決
するための技術を提供することを目的とする。すなわ
ち、本発明はほうろう用鋼板の製造に関し、ほうろうの
前処理工程を簡略化し、かつ、普通鋼板でもほうろう掛
けが可能なほうろう用鋼板の製造方法を提供する。
するための技術を提供することを目的とする。すなわ
ち、本発明はほうろう用鋼板の製造に関し、ほうろうの
前処理工程を簡略化し、かつ、普通鋼板でもほうろう掛
けが可能なほうろう用鋼板の製造方法を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、熱間圧
延鋼板の表面酸化スケールを真空下で電気アークで除去
すると共に鋼板表面を粗面化した後ほうろう掛けを行う
ことを特徴とするほうろう用鋼板の製造方法、および、
冷間圧延鋼板の表面を真空下で電気アークで粗面化した
後ほうろう掛けを行うことを特徴とするほうろう用鋼板
の製造方法である。
延鋼板の表面酸化スケールを真空下で電気アークで除去
すると共に鋼板表面を粗面化した後ほうろう掛けを行う
ことを特徴とするほうろう用鋼板の製造方法、および、
冷間圧延鋼板の表面を真空下で電気アークで粗面化した
後ほうろう掛けを行うことを特徴とするほうろう用鋼板
の製造方法である。
【0013】
【作用】一般に、ほうろう用鋼板は前述の鋼板の製造方
法とほうろうの前処理工程が不可欠であり、本発明のよ
うに熱延鋼板の表面酸化スケールの除去とほうろう前処
理工程における鋼板表面の粗面化を同一工程で行う技術
は今までにない。また、冷間圧延鋼板においては、粗面
化のみならず冷間圧延に引き続いて行われる脱炭焼鈍の
工程を省略できるほうろう用鋼板の製造方法も今までに
ない。さらに、ほうろう用でない普通鋼板でもほうろう
掛けが可能な技術は極めて少ない。
法とほうろうの前処理工程が不可欠であり、本発明のよ
うに熱延鋼板の表面酸化スケールの除去とほうろう前処
理工程における鋼板表面の粗面化を同一工程で行う技術
は今までにない。また、冷間圧延鋼板においては、粗面
化のみならず冷間圧延に引き続いて行われる脱炭焼鈍の
工程を省略できるほうろう用鋼板の製造方法も今までに
ない。さらに、ほうろう用でない普通鋼板でもほうろう
掛けが可能な技術は極めて少ない。
【0014】以下に本発明を詳細に説明する。
【0015】ほうろう用鋼板とは、JISG3133の
SPP等のほうろう用脱炭鋼板および鋼帯、JIS規格
にない熱間圧延ほうろう用鋼板および鋼帯、鋳型鋳造の
リムド鋼、キャップド鋼およびアルミキルト鋼の軟鋼板
および鋼帯、連続鋳造のアルミキルト鋼を熱延後高温巻
取してスキンパスを行い、一部ほうろう性を付与した鋼
板および鋼帯、強度を確保するためPその他の合金元素
を添加したP添加鋼、低合金鋼を含む。
SPP等のほうろう用脱炭鋼板および鋼帯、JIS規格
にない熱間圧延ほうろう用鋼板および鋼帯、鋳型鋳造の
リムド鋼、キャップド鋼およびアルミキルト鋼の軟鋼板
および鋼帯、連続鋳造のアルミキルト鋼を熱延後高温巻
取してスキンパスを行い、一部ほうろう性を付与した鋼
板および鋼帯、強度を確保するためPその他の合金元素
を添加したP添加鋼、低合金鋼を含む。
【0016】普通鋼板とは、SPHC、SPHD、SP
HEのJISG3131の熱間圧延軟鋼板および鋼帯、
JISG3141のSPCC、SPCD、SPEの冷間
圧延鋼板および鋼帯、JISG3303のSPB等のブ
リキ原板等を含む鋼板および鋼帯である。
HEのJISG3131の熱間圧延軟鋼板および鋼帯、
JISG3141のSPCC、SPCD、SPEの冷間
圧延鋼板および鋼帯、JISG3303のSPB等のブ
リキ原板等を含む鋼板および鋼帯である。
【0017】また、ほうろう用鋼板および普通鋼板の成
分範囲は上述のJIS規格に定めるところによるが、さ
らにCuを0.08%以下、Alを0.08%以下、T
iを0.12%以下、BおよびNを0.02%以下とす
る。Cuを0.08%以下とする理由は、Cuはほうろ
う密着性を向上させるため添加するが、0.08%超で
はその効果が飽和すること、Cuに起因する表面疵が発
生しやすくなること、およびコスト高になることであ
る。また、Alを0.08%以下とする理由は、Al脱
酸することによりAlの含有は不可避であり、かつ、ほ
うろう密着性が良好でかつほうろう欠陥が発生しないた
めの上限値が0.08%であること、およびAlが0.
08%超では過多かつコスト高となることである。Ti
を0.12%以下とする理由は、TiはAlと同様に脱
酸剤として添加するほか窒化物、炭化物を形成し、鋼板
の非時効性、加工性を改善し、窒化物、炭化物、硫化物
を形成することにより爪とび防止効果を向上させるため
である。0.12%までは効果があるが、0.12%超
では溶接性が悪くなる等の悪影響があり、コスト高とな
る。Bを0.02%以下とする理由は、Tiと同様に窒
化物、炭化物を形成するため、Tiと同様の効果をもた
せるために添加するが、0.02%超では加工性を劣化
させる等の悪影響があるためである。また、Nは前述の
窒化物を形成し、所定の特性を得るために添加するが、
0.02%超では効果が飽和し、かつ、加工性を劣化さ
せる等の悪影響があるため0.02%以下とした。
分範囲は上述のJIS規格に定めるところによるが、さ
らにCuを0.08%以下、Alを0.08%以下、T
iを0.12%以下、BおよびNを0.02%以下とす
る。Cuを0.08%以下とする理由は、Cuはほうろ
う密着性を向上させるため添加するが、0.08%超で
はその効果が飽和すること、Cuに起因する表面疵が発
生しやすくなること、およびコスト高になることであ
る。また、Alを0.08%以下とする理由は、Al脱
酸することによりAlの含有は不可避であり、かつ、ほ
うろう密着性が良好でかつほうろう欠陥が発生しないた
めの上限値が0.08%であること、およびAlが0.
08%超では過多かつコスト高となることである。Ti
を0.12%以下とする理由は、TiはAlと同様に脱
酸剤として添加するほか窒化物、炭化物を形成し、鋼板
の非時効性、加工性を改善し、窒化物、炭化物、硫化物
を形成することにより爪とび防止効果を向上させるため
である。0.12%までは効果があるが、0.12%超
では溶接性が悪くなる等の悪影響があり、コスト高とな
る。Bを0.02%以下とする理由は、Tiと同様に窒
化物、炭化物を形成するため、Tiと同様の効果をもた
せるために添加するが、0.02%超では加工性を劣化
させる等の悪影響があるためである。また、Nは前述の
窒化物を形成し、所定の特性を得るために添加するが、
0.02%超では効果が飽和し、かつ、加工性を劣化さ
せる等の悪影響があるため0.02%以下とした。
【0018】次に、一般にほうろうの製造工程における
ほうろうと鋼板の密着機構は以下のように考えられる。
前述のほうろう前処理と引き続いて行われる施釉後の焼
成の際に、先ず鋼板表面が酸化し、酸化膜が生成する。
次いでほうろう釉薬が溶融(軟化)し、焼成終了までの
間に酸化鉄が釉薬中に溶解し、ほうろうと鋼板が密着す
る。ここで、酸化鉄が過多になるとほうろう釉薬中に十
分溶解せずにほうろう密着性が劣化し、未溶解の酸化鉄
が表面に浮上し、表面欠陥を発生させる。熱延鋼板を製
造する時に表面に生成した酸化スケールは通常2〜10
μmと極めて厚く、ほうろう釉薬中に溶解しないため、
通常は酸洗等の方法で予め除去する必要がある。
ほうろうと鋼板の密着機構は以下のように考えられる。
前述のほうろう前処理と引き続いて行われる施釉後の焼
成の際に、先ず鋼板表面が酸化し、酸化膜が生成する。
次いでほうろう釉薬が溶融(軟化)し、焼成終了までの
間に酸化鉄が釉薬中に溶解し、ほうろうと鋼板が密着す
る。ここで、酸化鉄が過多になるとほうろう釉薬中に十
分溶解せずにほうろう密着性が劣化し、未溶解の酸化鉄
が表面に浮上し、表面欠陥を発生させる。熱延鋼板を製
造する時に表面に生成した酸化スケールは通常2〜10
μmと極めて厚く、ほうろう釉薬中に溶解しないため、
通常は酸洗等の方法で予め除去する必要がある。
【0019】本発明は、先ず熱間圧延鋼板については、
図1に示すように、酸化スケール2付のまま真空下で電
気アーク3で処理することにより、酸化スケール2の除
去および鋼板1表面の粗面化を同時に行う。これによ
り、酸洗等による酸化スケールの除去およびその後の防
錆油の塗布の必要もなく、かつ、ほうろう前処理工程に
おける脱脂−水洗−酸洗−水洗の各工程が省略できる。
また、真空下で電気アークで鋼板表面の酸化スケールの
除去と粗面化を行った後、Niフラッシュをイオン蒸着
法等の気相めっき処理で行い、前処理済鋼板を製造でき
る。さらに、施釉は従来の方法で十分であるが、静電塗
装等の乾式被覆を行った後焼成−冷却を行うことによ
り、ほうろうを従来の温式工程から乾式工程で製造する
ことが可能となる。
図1に示すように、酸化スケール2付のまま真空下で電
気アーク3で処理することにより、酸化スケール2の除
去および鋼板1表面の粗面化を同時に行う。これによ
り、酸洗等による酸化スケールの除去およびその後の防
錆油の塗布の必要もなく、かつ、ほうろう前処理工程に
おける脱脂−水洗−酸洗−水洗の各工程が省略できる。
また、真空下で電気アークで鋼板表面の酸化スケールの
除去と粗面化を行った後、Niフラッシュをイオン蒸着
法等の気相めっき処理で行い、前処理済鋼板を製造でき
る。さらに、施釉は従来の方法で十分であるが、静電塗
装等の乾式被覆を行った後焼成−冷却を行うことによ
り、ほうろうを従来の温式工程から乾式工程で製造する
ことが可能となる。
【0020】次に、冷間圧延鋼板については、冷間圧延
後真空下で電気アークで鋼板表面を粗面化する。さら
に、前記ほうろう前処理工程の省略および気相めっき処
理によるNiフラッシュにより、前処理済鋼板の製造お
よび従来の施釉−乾燥−焼成もしくはほうろう処理工程
を全て乾式で行う。
後真空下で電気アークで鋼板表面を粗面化する。さら
に、前記ほうろう前処理工程の省略および気相めっき処
理によるNiフラッシュにより、前処理済鋼板の製造お
よび従来の施釉−乾燥−焼成もしくはほうろう処理工程
を全て乾式で行う。
【0021】さらに、鋼板表面を粗面化した後、鋼板表
面に極く薄い酸化被膜を生成させ、Niを付着させても
よい。
面に極く薄い酸化被膜を生成させ、Niを付着させても
よい。
【0022】本発明において、真空中で電気アークで鋼
板表面を粗面化するには、鋼板を陰極とし、これと対向
する電極を陽極として両極間に電気アークを発生させ
る。電気アークの発生条件は、使用する鋼板の表面酸化
スケールの厚み、表面粗度、通板速度に対応させて真空
度、電圧、電流を選定し、所定の表面粗度を確保する。
また、必要に応じ、電極数、電流密度を変えることによ
り表面粗度および処理速度を変えてもよい。
板表面を粗面化するには、鋼板を陰極とし、これと対向
する電極を陽極として両極間に電気アークを発生させ
る。電気アークの発生条件は、使用する鋼板の表面酸化
スケールの厚み、表面粗度、通板速度に対応させて真空
度、電圧、電流を選定し、所定の表面粗度を確保する。
また、必要に応じ、電極数、電流密度を変えることによ
り表面粗度および処理速度を変えてもよい。
【0023】ここで、本発明の目的とするほうろう特性
を得るための鋼板の表面粗度は、Rmax を5〜80μ
m、中心線平均粗さRa を0.3〜10μm、1インチ
当りのピーク数PPIを15〜500にする必要があ
る。すなわち、Rmax が5μm未満では必要以上に鋼板
表面が平滑化され、ほうろう密着性の低下およびコスト
高となる。逆に、Rmax が80μm超ではほうろう製品
の表面性状が低下し、外観を劣化させる。望ましくはR
max を20〜50μm、Ra を0.5〜5μm、PPI
を200〜350にする。
を得るための鋼板の表面粗度は、Rmax を5〜80μ
m、中心線平均粗さRa を0.3〜10μm、1インチ
当りのピーク数PPIを15〜500にする必要があ
る。すなわち、Rmax が5μm未満では必要以上に鋼板
表面が平滑化され、ほうろう密着性の低下およびコスト
高となる。逆に、Rmax が80μm超ではほうろう製品
の表面性状が低下し、外観を劣化させる。望ましくはR
max を20〜50μm、Ra を0.5〜5μm、PPI
を200〜350にする。
【0024】この方法は、熱間圧延鋼板のように鋼板表
面に酸化スケールが存在する場合には、仕事関数が小さ
い酸化物の方が優先して電気アークで除去されるため、
鋼板表面のスケールの除去と粗面化を連続的に同時に行
うことができる利点がある。一方、冷間圧延鋼板におい
ては、鋼板表面には熱間圧延鋼板のような厚い酸化スケ
ールが存在しないので、鋼板表面を粗面化するだけで充
分である。これにより、ほうろうの前処理工程における
酸洗後の鋼板と同等以上の表面特性とすることができ
る。加えて、鋼板表面を粗面化する際に、最表面層が電
気アークで一旦溶融する際に脱炭するため、従来の脱炭
処理を軽減することもできる。
面に酸化スケールが存在する場合には、仕事関数が小さ
い酸化物の方が優先して電気アークで除去されるため、
鋼板表面のスケールの除去と粗面化を連続的に同時に行
うことができる利点がある。一方、冷間圧延鋼板におい
ては、鋼板表面には熱間圧延鋼板のような厚い酸化スケ
ールが存在しないので、鋼板表面を粗面化するだけで充
分である。これにより、ほうろうの前処理工程における
酸洗後の鋼板と同等以上の表面特性とすることができ
る。加えて、鋼板表面を粗面化する際に、最表面層が電
気アークで一旦溶融する際に脱炭するため、従来の脱炭
処理を軽減することもできる。
【0025】さらに、本発明の方法は、ほうろう用鋼板
においては従来法に比べて爪とび、泡等のほうろう欠陥
の発生が極めて少ない良好なほうろう特性を持たせるこ
とができることおよび大幅な工程省略が可能となること
のみならず、ほうろう用でない普通鋼板においてもほう
ろう掛けが可能となることという大きな利点がある。す
なわち、普通鋼板は従来ほうろう焼成、冷却後に爪と
び、泡等の水素に起因するほうろう欠陥が発生するため
使用できなかった。そのため、ほうろう用鋼板は介在
物、析出物等を鋼板中に生成させて鋼中に侵入した水素
をこれらの周辺に生成させた空隙に吸蔵させる方法を主
体に行っており、これがほうろう用鋼板の製造上の本質
的な問題となっていた。本発明の方法は、これらのほう
ろう欠陥の主原因となる水素を鋼板中に侵入させない方
法を基本としたことにより、特に酸洗工程における水素
の侵入を回避したこと、また、乾式工程化による焼成時
の加熱雰囲気中の水分による水素の侵入を防止したこと
により得られたものであり、爪とび、泡防止のために鋼
板中に介在物、析出物を生成させる必要もない。すなわ
ち、ほうろう用でない普通鋼板でも充分良好なほうろう
特性が得られる画期的な技術である。これにより、従来
のほうろう用鋼板以上に成形性が優れた鋼板にもほうろ
う掛けが可能となる。
においては従来法に比べて爪とび、泡等のほうろう欠陥
の発生が極めて少ない良好なほうろう特性を持たせるこ
とができることおよび大幅な工程省略が可能となること
のみならず、ほうろう用でない普通鋼板においてもほう
ろう掛けが可能となることという大きな利点がある。す
なわち、普通鋼板は従来ほうろう焼成、冷却後に爪と
び、泡等の水素に起因するほうろう欠陥が発生するため
使用できなかった。そのため、ほうろう用鋼板は介在
物、析出物等を鋼板中に生成させて鋼中に侵入した水素
をこれらの周辺に生成させた空隙に吸蔵させる方法を主
体に行っており、これがほうろう用鋼板の製造上の本質
的な問題となっていた。本発明の方法は、これらのほう
ろう欠陥の主原因となる水素を鋼板中に侵入させない方
法を基本としたことにより、特に酸洗工程における水素
の侵入を回避したこと、また、乾式工程化による焼成時
の加熱雰囲気中の水分による水素の侵入を防止したこと
により得られたものであり、爪とび、泡防止のために鋼
板中に介在物、析出物を生成させる必要もない。すなわ
ち、ほうろう用でない普通鋼板でも充分良好なほうろう
特性が得られる画期的な技術である。これにより、従来
のほうろう用鋼板以上に成形性が優れた鋼板にもほうろ
う掛けが可能となる。
【0026】さらに、2回掛けほうろうにおいては、通
常前処理後に下釉施釉−乾燥−焼成−冷却−上釉施釉−
乾燥−焼成−冷却を行っているが、本発明の方法では、
下釉施釉−(乾燥)−上釉施釉−乾燥−焼成−冷却のよ
うに、下釉施釉後の(乾燥)−焼成−冷却工程を省略し
てもよい。
常前処理後に下釉施釉−乾燥−焼成−冷却−上釉施釉−
乾燥−焼成−冷却を行っているが、本発明の方法では、
下釉施釉−(乾燥)−上釉施釉−乾燥−焼成−冷却のよ
うに、下釉施釉後の(乾燥)−焼成−冷却工程を省略し
てもよい。
【0027】本発明の方法で製造されるほうろう製品
は、耐食性、耐熱性、耐薬品性、耐磨耗性および色彩性
に優れたストーブ、レンジ、バスタブ、ポット、流し
台、パネル等に使用される。
は、耐食性、耐熱性、耐薬品性、耐磨耗性および色彩性
に優れたストーブ、レンジ、バスタブ、ポット、流し
台、パネル等に使用される。
【0028】
【実施例1】表1に示した成分の板厚2.0mmの熱延
鋼板について、圧力10Paの真空中で電気アークで酸
化スケールを除去し、鋼板表面粗度をRmax 20〜50
μmに粗面化した後、イオン蒸着法でNiを2.0g/
m2 付着させ、1回掛けほうろう掛けを行った。なお、
比較例として、同鋼板について、70℃に加温した6%
塩酸水溶液中で酸化スケールを除去した後防錆油を塗布
し、従来の1回掛けほうろうの前処理工程で1回掛けほ
うろうを行った。いずれも、ほうろうの厚みは約100
μmとし、焼成は830℃で6分40秒間、大気中で実
施した。
鋼板について、圧力10Paの真空中で電気アークで酸
化スケールを除去し、鋼板表面粗度をRmax 20〜50
μmに粗面化した後、イオン蒸着法でNiを2.0g/
m2 付着させ、1回掛けほうろう掛けを行った。なお、
比較例として、同鋼板について、70℃に加温した6%
塩酸水溶液中で酸化スケールを除去した後防錆油を塗布
し、従来の1回掛けほうろうの前処理工程で1回掛けほ
うろうを行った。いずれも、ほうろうの厚みは約100
μmとし、焼成は830℃で6分40秒間、大気中で実
施した。
【0029】
【表1】
【0030】その結果、本発明の方法により1回掛けほ
うろうを行ったものは、爪とび、泡等のほうろう欠陥が
発生せず、かつ、ほうろう密着性も向上した。特に普通
鋼板での前記ほうろう特性が大幅に改善された。これに
対して、比較例では特に爪とびが多発し、かつ、泡欠陥
も多く、また、ほうろう密着性も悪かった。その結果を
表2に示す。
うろうを行ったものは、爪とび、泡等のほうろう欠陥が
発生せず、かつ、ほうろう密着性も向上した。特に普通
鋼板での前記ほうろう特性が大幅に改善された。これに
対して、比較例では特に爪とびが多発し、かつ、泡欠陥
も多く、また、ほうろう密着性も悪かった。その結果を
表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】
【実施例2】表1の成分の板厚2mmの熱延鋼板につい
て、圧力10Paの真空中で電気アークで酸化スケール
を除去し、鋼板表面粗度をRmax 20〜50μmに粗面
化した後、イオン蒸着法でNiを2.0g/m2 付着さ
せ、2回掛けほうろうを行った。なお、比較例として、
従来法の2回掛けほうろうを行った。ここで、下釉およ
び上釉の厚みはそれぞれ約100μm、下釉の焼成は8
70℃で7分間、上釉の焼成は830℃で6分40秒
間、それぞれ大気中で行った。さらに、本発明の方法に
よる鋼板表面の酸化スケールの除去および粗面化、Ni
付着を行った鋼板について下釉施釉−上釉施釉−乾燥−
焼成−冷却し、下釉焼成工程を省略したものも同時に実
施した。
て、圧力10Paの真空中で電気アークで酸化スケール
を除去し、鋼板表面粗度をRmax 20〜50μmに粗面
化した後、イオン蒸着法でNiを2.0g/m2 付着さ
せ、2回掛けほうろうを行った。なお、比較例として、
従来法の2回掛けほうろうを行った。ここで、下釉およ
び上釉の厚みはそれぞれ約100μm、下釉の焼成は8
70℃で7分間、上釉の焼成は830℃で6分40秒
間、それぞれ大気中で行った。さらに、本発明の方法に
よる鋼板表面の酸化スケールの除去および粗面化、Ni
付着を行った鋼板について下釉施釉−上釉施釉−乾燥−
焼成−冷却し、下釉焼成工程を省略したものも同時に実
施した。
【0033】その結果、本発明の方法により2回掛けほ
うろうを行ったものはほうろう特性が良好で、特に普通
鋼板でもほうろう密着性が良好で、かつ、爪とび、泡等
のほうろう欠陥が発生しなかった。一方、比較例では爪
とび、泡等のほうろう欠陥が発生し、かつ、ほうろう密
着性も悪かった。その結果を表3に示す。
うろうを行ったものはほうろう特性が良好で、特に普通
鋼板でもほうろう密着性が良好で、かつ、爪とび、泡等
のほうろう欠陥が発生しなかった。一方、比較例では爪
とび、泡等のほうろう欠陥が発生し、かつ、ほうろう密
着性も悪かった。その結果を表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】
【実施例3】表1の成分の板厚0.8mmの冷間圧延鋼
板の表面を圧力10Paの真空中で電気アークで粗度R
max 20〜40μmに粗面化した後、イオン蒸着法でN
iを2.0g/m2 付着させ、1回掛けほうろうを行っ
た。なお、比較例として、同鋼板について従来法の1回
掛けほうろうを行った。ここで、ほうろう厚みはいずれ
も約100μmとし、830℃で2分40秒間、大気中
で焼成した。
板の表面を圧力10Paの真空中で電気アークで粗度R
max 20〜40μmに粗面化した後、イオン蒸着法でN
iを2.0g/m2 付着させ、1回掛けほうろうを行っ
た。なお、比較例として、同鋼板について従来法の1回
掛けほうろうを行った。ここで、ほうろう厚みはいずれ
も約100μmとし、830℃で2分40秒間、大気中
で焼成した。
【0036】その結果、本発明の方法により1回掛けほ
うろうを行ったものは、ほうろう密着性が良好で、か
つ、爪とび、泡等のほうろう欠陥が発生しなかった。特
に、普通鋼板において前述のほうろう特性が大幅に改善
された。一方、比較例では爪とびが多発し、かつ、ほう
ろう密着性も悪かった。その結果を表4に示す。
うろうを行ったものは、ほうろう密着性が良好で、か
つ、爪とび、泡等のほうろう欠陥が発生しなかった。特
に、普通鋼板において前述のほうろう特性が大幅に改善
された。一方、比較例では爪とびが多発し、かつ、ほう
ろう密着性も悪かった。その結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】
【実施例4】表1の成分の板厚0.8mmの冷間圧延鋼
板の表面を圧力10Paの真空中で電気アークで粗度R
max 20〜40μmに粗面化した後、イオン蒸着法でN
iを2.0g/m2 付着させ、2回掛けほうろうを行っ
た。また、同方法でNi付着までの処理を行った後、下
釉焼成工程を省略した2回掛けほうろうも行った。な
お、比較例として、従来法による1回掛けほうろうを行
った。ここで、ほうろうの厚みは約100μmとし、8
30℃で2分40秒間、大気中で焼成した。
板の表面を圧力10Paの真空中で電気アークで粗度R
max 20〜40μmに粗面化した後、イオン蒸着法でN
iを2.0g/m2 付着させ、2回掛けほうろうを行っ
た。また、同方法でNi付着までの処理を行った後、下
釉焼成工程を省略した2回掛けほうろうも行った。な
お、比較例として、従来法による1回掛けほうろうを行
った。ここで、ほうろうの厚みは約100μmとし、8
30℃で2分40秒間、大気中で焼成した。
【0039】その結果、本発明の方法により2回掛けほ
うろうを行ったものはほうろう密着性が良好で、かつ、
爪とび、泡等のほうろう欠陥が発生しなかった。一方、
比較例ではほうろう密着性も低く、かつ、爪とび、泡等
のほうろう欠陥が多発した。その結果を表5に示す。
うろうを行ったものはほうろう密着性が良好で、かつ、
爪とび、泡等のほうろう欠陥が発生しなかった。一方、
比較例ではほうろう密着性も低く、かつ、爪とび、泡等
のほうろう欠陥が多発した。その結果を表5に示す。
【0040】
【表5】
【0041】
【発明の効果】本発明は、ほうろうの前処理工程を簡略
化し、しかも従来ほうろう掛けが困難であった普通鋼板
においても極めて優れたほうろう特性を付与する。これ
により、ほうろう特性の優れたほうろう製品を製造する
ことができ、また、ほうろう製品の質的および量的拡大
に寄与する。
化し、しかも従来ほうろう掛けが困難であった普通鋼板
においても極めて優れたほうろう特性を付与する。これ
により、ほうろう特性の優れたほうろう製品を製造する
ことができ、また、ほうろう製品の質的および量的拡大
に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空下における電気アークによる熱間圧延鋼板
表面の酸化スケールの除去および粗面化を示す模式図で
ある。
表面の酸化スケールの除去および粗面化を示す模式図で
ある。
1 鋼板 2 酸化スケール 3 電気アーク
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】本発明は、これらの製造上の問題点を解決
するための技術を提供することを目的とする。すなわ
ち、本発明はほうろう用鋼板の製造に関し、ほうろうの
前処理工程を簡略化し、かつ、ほうろう用でない普通鋼
板でもほうろう掛けが可能なほうろう用鋼板の製造方法
を提供する。
するための技術を提供することを目的とする。すなわ
ち、本発明はほうろう用鋼板の製造に関し、ほうろうの
前処理工程を簡略化し、かつ、ほうろう用でない普通鋼
板でもほうろう掛けが可能なほうろう用鋼板の製造方法
を提供する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】ほうろう用鋼板とは、JISG3133の
SPP等のほうろう用脱炭鋼板および鋼帯、JIS規格
にない熱間圧延ほうろう用鋼板および鋼帯、鋳型鋳造の
リムド鋼、キャップド鋼およびアルミキルド鋼の軟鋼板
および鋼帯、連続鋳造のアルミキルド鋼を熱延後高温巻
取してスキンパスを行い、一部ほうろう性を付与した鋼
板および鋼帯、強度を確保するためPその他の合金元素
を添加したP添加鋼、低合金鋼を含む。
SPP等のほうろう用脱炭鋼板および鋼帯、JIS規格
にない熱間圧延ほうろう用鋼板および鋼帯、鋳型鋳造の
リムド鋼、キャップド鋼およびアルミキルド鋼の軟鋼板
および鋼帯、連続鋳造のアルミキルド鋼を熱延後高温巻
取してスキンパスを行い、一部ほうろう性を付与した鋼
板および鋼帯、強度を確保するためPその他の合金元素
を添加したP添加鋼、低合金鋼を含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】普通鋼板とは、SPHC、SPHD、SP
HEのJISG3131の熱間圧延軟鋼板および鋼帯、
JISG3141のSPCC、SPCD、SPCEの冷
間圧延鋼板および鋼帯、JISG3303のSPB等の
ブリキ原板等を含む鋼板および鋼帯である。
HEのJISG3131の熱間圧延軟鋼板および鋼帯、
JISG3141のSPCC、SPCD、SPCEの冷
間圧延鋼板および鋼帯、JISG3303のSPB等の
ブリキ原板等を含む鋼板および鋼帯である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】
【実施例2】表1の成分の板厚2.0mmの熱延鋼板に
ついて、圧力10Paの真空中で電気アークで酸化スケ
ールを除去し、鋼板表面粗度をRmax 20〜50μmに
粗面化した後、イオン蒸着法でNiを2.0g/m2 付
着させ、2回掛けほうろうを行った。なお、比較例とし
て、従来法の2回掛けほうろうを行った。ここで、下釉
および上釉の厚みはそれぞれ約100μm、下釉の焼成
は870℃で7分間、上釉の焼成は830℃で6分40
秒間、それぞれ大気中で行った。さらに、本発明の方法
による鋼板表面の酸化スケールの除去および粗面化、N
i付着を行った鋼板について下釉施釉−上釉施釉−乾燥
−焼成−冷却し、下釉焼成工程を省略したものも同時に
実施した。
ついて、圧力10Paの真空中で電気アークで酸化スケ
ールを除去し、鋼板表面粗度をRmax 20〜50μmに
粗面化した後、イオン蒸着法でNiを2.0g/m2 付
着させ、2回掛けほうろうを行った。なお、比較例とし
て、従来法の2回掛けほうろうを行った。ここで、下釉
および上釉の厚みはそれぞれ約100μm、下釉の焼成
は870℃で7分間、上釉の焼成は830℃で6分40
秒間、それぞれ大気中で行った。さらに、本発明の方法
による鋼板表面の酸化スケールの除去および粗面化、N
i付着を行った鋼板について下釉施釉−上釉施釉−乾燥
−焼成−冷却し、下釉焼成工程を省略したものも同時に
実施した。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】
【実施例3】表1の成分の板厚0.8mmの冷間圧延鋼
板の表面を圧力10Paの真空中で電気アークで粗度R
max 10〜40μmに粗面化した後、イオン蒸着法でN
iを2.0g/m2 付着させ、1回掛けほうろうを行っ
た。なお、比較例として、同鋼板について従来法の1回
掛けほうろうを行った。ここで、ほうろう厚みはいずれ
も約100μmとし、830℃で2分40秒間、大気中
で焼成した。
板の表面を圧力10Paの真空中で電気アークで粗度R
max 10〜40μmに粗面化した後、イオン蒸着法でN
iを2.0g/m2 付着させ、1回掛けほうろうを行っ
た。なお、比較例として、同鋼板について従来法の1回
掛けほうろうを行った。ここで、ほうろう厚みはいずれ
も約100μmとし、830℃で2分40秒間、大気中
で焼成した。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】
【実施例4】表1の成分の板厚0.8mmの冷間圧延鋼
板の表面を圧力10Paの真空中で電気アークで粗度R
max 10〜40μmに粗面化した後、イオン蒸着法でN
iを2.0g/m2 付着させ、2回掛けほうろうを行っ
た。また、同方法でNi付着までの処理を行った後、下
釉焼成工程を省略した2回掛けほうろうも行った。な
お、比較例として、従来法による2回掛けほうろうを行
った。ここで、ほうろうの厚みは下釉および上釉ともそ
れぞれ約100μmとし、下釉は850℃で3分間およ
び上釉は830℃で2分40秒間それぞれ大気中で焼成
した。
板の表面を圧力10Paの真空中で電気アークで粗度R
max 10〜40μmに粗面化した後、イオン蒸着法でN
iを2.0g/m2 付着させ、2回掛けほうろうを行っ
た。また、同方法でNi付着までの処理を行った後、下
釉焼成工程を省略した2回掛けほうろうも行った。な
お、比較例として、従来法による2回掛けほうろうを行
った。ここで、ほうろうの厚みは下釉および上釉ともそ
れぞれ約100μmとし、下釉は850℃で3分間およ
び上釉は830℃で2分40秒間それぞれ大気中で焼成
した。
Claims (2)
- 【請求項1】 熱間圧延鋼板の表面酸化スケールを真空
下で電気アークで除去すると共に鋼板表面を粗面化した
後ほうろう掛けを行うことを特徴とするほうろう用鋼板
の製造方法。 - 【請求項2】 冷間圧延鋼板の表面を真空下で電気アー
クで粗面化した後ほうろう掛けを行うことを特徴とする
ほうろう用鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1935192A JPH05186885A (ja) | 1992-01-09 | 1992-01-09 | ほうろう用鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1935192A JPH05186885A (ja) | 1992-01-09 | 1992-01-09 | ほうろう用鋼板の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05186885A true JPH05186885A (ja) | 1993-07-27 |
Family
ID=11996971
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1935192A Withdrawn JPH05186885A (ja) | 1992-01-09 | 1992-01-09 | ほうろう用鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05186885A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006206956A (ja) * | 2005-01-27 | 2006-08-10 | Nisshin Steel Co Ltd | ほうろう用アルミめっき鋼板の製造方法 |
| JP2021127482A (ja) * | 2020-02-12 | 2021-09-02 | 日本碍子株式会社 | グラスライニング製品及びその製造方法 |
| KR20220081097A (ko) * | 2020-12-08 | 2022-06-15 | 주식회사 포스코 | 유약 밀착성이 우수한 법랑용 냉연강판 및 이의 제조방법 |
-
1992
- 1992-01-09 JP JP1935192A patent/JPH05186885A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006206956A (ja) * | 2005-01-27 | 2006-08-10 | Nisshin Steel Co Ltd | ほうろう用アルミめっき鋼板の製造方法 |
| JP2021127482A (ja) * | 2020-02-12 | 2021-09-02 | 日本碍子株式会社 | グラスライニング製品及びその製造方法 |
| KR20220081097A (ko) * | 2020-12-08 | 2022-06-15 | 주식회사 포스코 | 유약 밀착성이 우수한 법랑용 냉연강판 및 이의 제조방법 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990408 |