JPH05189059A - 橋梁用可動付加水による防振装置 - Google Patents

橋梁用可動付加水による防振装置

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JPH05189059A
JPH05189059A JP1940892A JP1940892A JPH05189059A JP H05189059 A JPH05189059 A JP H05189059A JP 1940892 A JP1940892 A JP 1940892A JP 1940892 A JP1940892 A JP 1940892A JP H05189059 A JPH05189059 A JP H05189059A
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bridge
liquid weight
bridge girder
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vibration
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Hirohisa Wada
博久 和田
Nobuo Watanabe
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 橋桁のフラッタ振動の発生を抑制防止するこ
とができる橋梁用可動付加水による防振装置を提供す
る。 【構成】 橋桁の重心位置を変化させる液体状の重り
と、橋桁の両縁部に設けられ前記液体状の重りを貯留す
る貯留槽と、前記貯留槽内に前記液体状の重りを注入す
る注入手段と、前記貯留槽から貯留されている前記液体
状の重りを排出する排出手段とを備えた橋梁用可動付加
水による防振装置。更に、前記貯留槽相互を連通する連
通管と、前記貯留槽間で液体状重りの移動および貯留槽
への液体状重りの注排出を行うポンプとを備えるものを
開示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、橋梁用可動付加水によ
る防振装置に関し、具体的には可動付加水を移動させて
橋桁の重心位置を変化させることにより橋桁のフラッタ
振動を抑制する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】吊橋や斜張橋あるいは大スパンの連続梁
のような長径間の橋梁は、中小の橋梁に比べたわみやす
く、橋梁が側方或いは斜方から強風を受けると、橋梁の
上下面に発生する渦により橋梁が上下或はねじれ方向に
振動するいわゆるフラッタ振動が発生する。
【0003】このような空力振動は、桁の風上より前縁
角部から剥離する空気流が渦となって桁表面を流下する
ことによって生ずる非定常空気力が原因であると考えら
れており、図4はかかるフラッタ振動発生のメカニズム
を示す説明図である。図において、41は橋梁、42は
主桁、43はデッキ、44は高欄、45は側縦桁、46
は風の方向を示す矢印、47は境界層、48は渦、49
は負圧の強さを示す線である。このような橋梁41が横
方向46から風を受けると、高欄44や側縦桁45の影
響で強い境界層47が発生し、境界層47とデッキ43
上面や主桁42下面との間に渦48が生じ、この渦48
により負圧力49を生じる。
【0004】そして、この空気の渦による負圧が励振力
となって、橋桁を上下並びにねじれ方向に振動させるフ
ラッタ振動が発生し、これにより橋梁の破損や最悪の場
合は落橋の危険を生じる。このため従来から、かかるフ
ラッタ振動等の空力振動の抑制を図る手段として、図5
(a)〜(i)に示すように橋梁51の両端部にフラッ
プ52やデフレクタ53、スポイラ54などの整流板を
設け空気流の剥離を防止したり、或いは橋桁の断面を流
線形に近付けるように橋桁の両端部にフェアリング55
を設けることが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の方法による空力振動の抑制効果は必ずしも充分と
は言えず、また、前記フラップやフェアリング等を大き
なものとしこれを橋桁の全長に亙り設置すること等によ
りある程度の振動抑制効果は上げられるものの、橋の美
観保持、危険防止等の観点から、該フラップやフェアリ
ングの大きさ、設置量には限界がある。
【0006】本発明は、以上のような、橋梁の空力的な
性質を変える従来の方法によらず、橋桁の重心位置を回
転中心から風上側にずらすことによりフラッタ振動が抑
制されることを利用したもので、橋桁のフラッタ振動の
発生を効果的に抑制防止することができる橋梁用可動付
加水による防振装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく請
求項1に記載の発明に係る橋梁用可動付加水による防振
装置は、橋桁の重心位置を変化させる液体状の重りと、
橋桁の両縁部に設けられ前記液体状の重りを貯留する貯
留槽と、前記貯留槽内に前記液体状の重りを注入する注
入手段と、前記貯留槽から貯留されている前記液体状の
重りを排出する排出手段と、を備えたものである。
【0008】また、請求項2に記載の発明に係る橋梁用
可動付加水による防振装置は、橋桁の重心位置を変化さ
せる液体状の重りと、橋桁の両縁部に設けられ前記液体
状の重りを貯留する貯留槽と、前記貯留槽相互を連通す
る連通管と、前記連通管を通じ貯留槽間相互で前記液体
状の重りを移動させるポンプと、を備えたものである。
【0009】さらに請求項3に記載の発明に係る橋梁用
可動付加水による防振装置は、前記請求項1に記載の橋
梁用可動付加水による防振装置において、貯留槽相互を
連通する連通管と、前記連通管を通じ貯留槽間相互にお
ける液体状重りの移動および貯留槽への液体状重りの注
排出を行うポンプと、を備えたものである。
【0010】
【作用】本発明に係る橋梁用可動付加水による防振装置
おいては、前記注入手段と前記排出手段により、橋桁両
端部に設けられた貯留槽に任意の量の液体状の重りを貯
留することができるため、橋桁両端部の貯留槽内の貯留
量を互いに変化させることにより橋桁の重心位置を橋桁
の幅方向に移動させることができる。
【0011】したがって当該橋梁が側方或いは斜方から
強風を受けた場合には、風上側の貯留槽に液状重りを注
入することにより橋桁の重心位置を橋桁の幅中心、即ち
フラッタ振動における回転中心より風上側に移動させ、
これによりフラッタ振動を抑制することができる。
【0012】また、前記請求項2に記載の発明に係る橋
梁用可動付加水による防振装置では、橋梁が側方或いは
斜方から強風を受けた場合には、橋桁の両縁部に設けら
れた貯留槽内に貯留された液状重りを前記ポンプにより
連通管を通じて風下側の貯留槽から風上側の貯留槽へ移
動させて前記装置と同様に橋桁の重心位置を風上側に移
動させ、これによりフラッタ振動を抑制する。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面に基き説明する。図1
に本発明の第1の実施例の概略構成を示すが、同図は橋
桁の軸方向から見た断面図である。図示のように、本実
施例に係る橋梁用可動付加水による防振装置では、橋桁
1の両縁部に貯留槽3、3aが設けられ、該貯留槽3、
3aには橋桁1の重心位置を変化させる液体状の重りと
して水が貯留され、さらに、貯留槽3、3aには前記水
を給排水する給水管4および排水管5が設けられてい
る。
【0014】そして、橋桁1が側方或いは斜方から強風
10を受けた場合には、風上側の貯留槽3に注水して橋
桁1の重心位置を橋桁中央の回転中心11より風上側1
2に移動させることにより橋桁1のフラッタ振動を抑制
する。また、制振の必要がなくなれば、前記貯留槽3内
の水は排水管5から排出すればよい。
【0015】前記のように本実施例では、前記貯留槽
3、3aを橋桁の強度部材2内の端部に設置したが、橋
桁両縁に設けられたフェアリング9、9内に前記貯留槽
3、3aをそれぞれ配置してもよいし、或いは橋桁の下
面端部に設置するようにしてもよい。
【0016】なお、前記フェアリング9は、橋桁表面に
おける空気流の剥離を防止し空気流をスムーズにするも
ので、これにより橋桁の制振効果を一層向上させること
ができる。また、前記貯留槽3、3aは、橋桁の全長に
亙り設けるものとしてもよいし、或いは一定の間隔を空
けて設置し橋桁の一部に設置するようにしてもよい。
【0017】さらに、図2には本発明の別の実施例を示
す。同図は、図1と同様に該実施例に係る防振装置を橋
桁の軸方向から見た断面図である。図示のように、本実
施例に係る防振装置は、橋桁1の両端部に設置される貯
留槽22、22aと、該貯留槽への給排水を行う給水管
24と排水管25、さらに両貯留槽22、22a間を連
通し且つその途上に正逆両方向に送水が可能なポンプ8
が設けられた連通管26を備えるもので、さらに前記各
配管にはバルブB1〜B9が設けられている。
【0018】本装置では、前記の配管24、25、2
6、バルブB1〜B9およびポンプ8により橋桁両端の
所望の貯留槽22、22aに対する給排水、並びに両貯
留槽相互における貯留水の移動が可能である。
【0019】すなわち、図の左側の貯留槽22へ注水を
行うときには、バルブB1、B4、B7を開放し他のバ
ルブB2、B3、B5、B6、B8、B9を閉塞した状
態で、給水管24から注水を行う。反対に図の右側の貯
留槽22aへ注水を行うときには、バルブB1、B2を
開き、他のバルブB3〜9を閉じて給水管24から注水
を行う。また、貯留槽22、22a相互で水を移動させ
る場合には、バルブB3、B5、B6、B7を開き、他
のバルブB1、B2、B4、B8、B9を閉じてポンプ
8を駆動させることにより所望の方向へ送水を行う。
【0020】一方、図の左側の貯留槽22の貯留水を排
出するには、バルブB8およびB9のみを開き、又図の
右側の貯留槽22aの貯留水を排出するには、バルブB
3、B4、B9のみを開けば、それぞれ貯留槽内の貯留
水が排水管25から排出される。なお、貯留槽22、2
2a上部には貯留槽内の空気を抜くための空気抜き用の
管7、7が設けられている。
【0021】以上の操作により、本実施例に係る防振装
置においても、前記第1の実施例と同様に、橋桁側方か
らの風に対し風上側の貯留槽に貯水を行うことにより橋
桁の重心位置を風上側に移動させてフラッタ振動を防
ぐ。
【0022】次に本発明に係る防振装置によるフラッタ
振動の抑制効果について説明する。本願発明者は、2次
元流中の航空機の翼のフラッタ振動に対する次の式が橋
梁にも適用できることを見出した。すなわち、2次元流
中の航空機の翼の単位翼幅のフラッタ振動に関し、フラ
ッタ発現風速UF と重心位置との関係について、次の式
が提唱されている。
【0023】
【数1】
【0024】ここで、aは翼の回転角、ωh は翼のh
(変位)−振動のみを行わせた場合の振動数、ωa は翼
のa(回転角)−振動のみを行わせた場合の振動数であ
り、mは単位翼幅の翼の質量で、次式で表される。
【0025】
【数2】
【0026】また、ρは空気密度、bは翼幅中心から翼
端までの距離、γa は単位翼幅の翼のx=bc点まわり
の慣性モーメントIa を無次元化するための記号で、慣
性モーメントIa は次式で表される。
【0027】
【数3】
【0028】xa は、単位翼幅の翼のx=bc点まわり
の静的モーメントSa を無次元化するための記号で、静
的モーメントSa は次式で表される。
【0029】
【数4】
【0030】そして、前記式1は、ωh 2 /ωa 2
0、且つ密度比μ≧10の2次元翼に対し適用されるも
のであるが、橋梁においては、前記ωh /ωa は、およ
そ0.3程度、即ちωh 2 /ωa 2 ≒0.09である。
【0031】また、密度比:μ=m/(πρb2 )は、
航空機において高度の影響を表すものであるが、橋梁に
おいては、橋桁の1m長さ当りの質量mは、m=2.0
〜4.0tf・s2 /m(重量W=20〜40tf)程
度であり、橋桁の幅2bを30mとすれば、b=15
m、空気密度ρ=0.132kgf・s2 /mであるか
ら、密度比μは、μ={(2.0〜4.0)×103
/{π×0.132×152 }=21.4〜42.8と
なり、μ≧10を満足する。したがって、前記式1を橋
梁に適用できるものと考える。
【0032】図4(b)に示すように、回転中心を橋桁
中心と考えた場合のフラッタ発現風速をUF 1 とする
と、この場合にはc=0であるから、式1は次のように
なる。
【0033】
【数5】
【0034】一方、重心が橋桁中心の場合のフラッタ発
現風速をUF 2 とすると、この場合にはc=0、xa
0となるから、式1は次のようになる。
【0035】
【数6】
【0036】これらの式の比を取って、フラッタ発現風
速の上昇率UF 1 /UF 2 は、次のようになる。
【0037】
【数7】
【0038】今、一例として幅員30m、橋桁の単位長
さ当りの重量がm=20tf/mの橋梁で、その重心位
置を風上に移動させた場合について、フラッタ発現風速
の上昇率UF 1 /UF 2 を計算すれば表1のようにな
る。
【0039】
【表1】
【0040】このように、本発明に係るフラッタ振動抑
制装置を用いれば、橋桁のフラッタ振動の発現風速を上
昇させることができ、橋梁におけるフラッタ振動を有効
に抑制することが可能となる。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、橋桁の重
心位置を回転中心より風上側に移動させることにより橋
桁のフラッタ振動を効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示す橋桁の軸方向か
ら見た断面図である。
【図2】本発明の別の実施例の構成を示す橋桁の軸方向
から見た断面図である。
【図3】フラッタ振動の解析を行うための説明図であ
り、(a)は2次元流中の単位翼幅のフラッタ振動に関
するもの、(b)は橋梁のフラッタ振動に関するもので
ある。
【図4】フラッタ振動発生のメカニズムを示す説明図で
ある。
【図5】フラッタ振動等の空力振動の抑制を図るために
従来から用いられている手段を示す説明図である。
【符号の説明】
1 橋桁 2 強度部材 3、3a、22、22a 貯留槽 4、24 給水管 5、25 排水管 26 連通管 7 空気抜き用管 8 ポンプ 9、55 フェアリング 10、46 風 11 回転中心 12 橋桁の重心位置 B1〜B9 バルブ 41、51 橋梁 42 主桁 43 デッキ 44 高欄 45 側縦桁 47 境界層 48 渦 49 負圧の強さを示す線 52 フラップ 53 デフレクタ 54 スポイラ 尚、図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋桁の重心位置を変化させる液体状の重
    りと、橋桁の両縁部に設けられ前記液体状の重りを貯留
    する貯留槽と、前記貯留槽内に前記液体状の重りを注入
    する注入手段と、前記貯留槽から貯留されている前記液
    体状の重りを排出する排出手段と、を備えた橋梁用可動
    付加水による防振装置。
  2. 【請求項2】 橋桁の重心位置を変化させる液体状の重
    りと、橋桁の両縁部に設けられ前記液体状の重りを貯留
    する貯留槽と、前記貯留槽相互を連通する連通管と、前
    記連通管を通じ貯留槽間相互で前記液体状の重りを移動
    させるポンプと、を備えた橋梁用可動付加水による防振
    装置。
  3. 【請求項3】 前記貯留槽相互を連通する連通管と、 前記連通管を通じ貯留槽間相互における液体状重りの移
    動および貯留槽への液体状重りの注排出を行うポンプ
    と、 を備えた請求項1に記載の橋梁用可動付加水による防振
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0768428A1 (en) * 1995-10-16 1997-04-16 Kawada Industries, Inc. Super-long span suspension bridge
CN121250773A (zh) * 2025-12-04 2026-01-02 石家庄铁道大学 变截面主梁

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0768428A1 (en) * 1995-10-16 1997-04-16 Kawada Industries, Inc. Super-long span suspension bridge
CN121250773A (zh) * 2025-12-04 2026-01-02 石家庄铁道大学 变截面主梁

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