JPH0519070Y2 - - Google Patents

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JPH0519070Y2
JPH0519070Y2 JP3263486U JP3263486U JPH0519070Y2 JP H0519070 Y2 JPH0519070 Y2 JP H0519070Y2 JP 3263486 U JP3263486 U JP 3263486U JP 3263486 U JP3263486 U JP 3263486U JP H0519070 Y2 JPH0519070 Y2 JP H0519070Y2
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tmp
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pressure
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は人工腎臓装置における血液回路側圧
力制御装置の改良に関するものである。
「従来の技術」 従来の人工腎臓装置を第10図を参照して説明
しよう。
患者の動脈より血液が血液チユーブ1を通つて
血液ポンプ2で吸込まれ、トリツプチヤンバ3を
介して透析器4へ供給される。この血液は透析器
4内の膜を介して透析液と接触し、血液中の水分
及び老廃物が透析液側へ移動する。この減水され
た血液は透析器4よりドリツプチヤンバ5、絞り
部6を介して血液チユーブ7より患者の静脈へ戻
される。このようにして血液回路が構成される。
一方、透析液給配部8より流路9を通じて透析
液が透析器4へ供給される。血液より透析器4内
の膜を介して移動した水分や老廃物を含んだ透析
液は透析器4より流路10を通して透析液給配部
8へ戻される。このようにして透析回路が構成さ
れる。
トリツプチヤンバ5には圧力センサ11が設け
られ血液回路側圧力Pが測定される。また透析器
4の近くの流路10には圧力センサ12が設けら
れ、透析回路側圧力Qが測定される。これらの測
定値P及びQは制御部13へ取り込まれ、TMP
(トランスメンプレン圧)と呼ばれる差圧P−Q
が演算され、この演算されたTMPとあらかじめ
設定されているTMPの制御設定値との差を小さ
くするように、制御部13より制御信号が絞り部
6に与えられる。絞り部6は制御信号に応じて流
路の断面積を可変して血液回路側の圧力を調整す
る。圧力センサ11,12、制御部13及び絞り
部6は血液回路圧力制御装置を構成している。
「従来技術の問題点」 従来の装置において、透析が始つてからの経過
時間に対するTMPの変化を求めると第11図に
示す特性となる。同図に示すA点からB点迄は
TMPは変化せずほぼ一定の負の値である。この
期間は絞り部6における絞りによる血液回路の圧
力増加を与える実質的効果がなく血液回路側圧力
Pが零で透析回路側圧力Qにより透析液が圧力を
受けることになる。TMPはB点より波を打ちな
がら増加し、C点で零となり、つまり血液回路側
圧力Pが透析回路側圧力Qと等しくなり、更に波
を打ちながら増加してD点で制御設定値と等しく
なる。以後波を打ちながら大きくオーバーシユー
トした後、制御設定値のまわりで小さな変動が繰
返される。
このように従来の装置では、透析を開始してよ
りTMPが制御設定値の近くで平衡する迄の時間
が長く、また立上り時の過渡振動が大きく、また
透析中の制御設定値との偏差が比較的大きいもの
であつた。このためTMPと対応する限外過量
(血液より透析液側に移動した水分の量)にその
予定値より大きな誤差を生ずる問題があつた。
この考案の目的はこのような欠点を除去し、透
析開始してよりTMPを制御設定値の近くに制御
する迄の時間を短縮し、また過渡振動を小さくす
ると共に透析中の制御設定値との偏差を小さくし
ようとするものである。
従来の絞り部は第12図に示すように血液チユ
ーブ20を押え部材21とヘツド22の間に挟み
制御信号によりヘツド22を移動させてチユーブ
をつぶすようにしたものである。なおチユーブは
透析毎に使い捨てられる。そのヘツドのチユーブ
方向への移動距離lと血液回路側圧力Pとの関係
は一例を示すと第13図のように、始めからほぼ
4mmの間では血液の圧力は変化せず、ほぼ4mmの
点より急に圧力が増加するような非線形の特性を
示す。またチユーブを交換するとチユーブ自身の
バラツキ、チユーブ設定時のヘツドとの接触状態
の僅かな変化によつて同図のA,B,Cで示すよ
うに圧力特性にバラツキが生ずる。このため、制
御部13を設計する際想定した代表的な絞り特性
と実際の特性とには大きな誤差が存在しているこ
とが分る。このことが従来の装置で透析を開始し
てよりTMPが制御設定値の近くに平衡する迄の
時間が長く、かつ過渡振動が大きく、また透析中
の制御設定値との偏差が比較的大きくなる原因の
一つと考えられる。
血液ポンプ2のローラは回転速度0.25〜1回/
秒程度で回転するので、血液の圧力Pには、絞り
部の状態を一定とすると、第9図に示すように、
血液ポンプのローラの回転速度と対応したリツプ
ルが現れる。従来の装置で第11図で示したよう
にTMPの制御特性にリツプルが見られるのはこ
のためである。即ち制御部を含めた制御ループの
応答特性が非常に遅く、リツプルの変化に追従し
て、この変化をなくすような圧力制御が行はれな
いためである。透析回路側の圧力は流量を変化さ
せない限りほぼ一定であるのでTMPもまた血液
回路側圧力と同様に常にリツプルを伴うものとな
る。このようにリツプルのある血液回路側圧力或
いはTMPの各瞬時値を用いて血液回路の圧力を
制御することが、絞り部に与える制御信号に誤差
を生じて、TMPが制御設定値近くに制御される
迄に要する時間が長くなると共に立上り時の過渡
振動の振幅とその継続時間が大きくなる原因の一
つと考えられる。
透析開始直後TMPは第11図に示したように、
A点からB点の間は変化しない。これは第13図
に例示した絞り特性に見られるように、ヘツドが
可成り移動する迄血液が加圧されないためであ
る。A点からB点迄の時間が大きいこともTMP
が制御設定値の近くに制御される迄に時間を要す
る原因の一つである。
「問題点を解決するための手段」 この考案によれば、透析を始める前の準備期間
に、絞り部絞り度合、例えばヘツドの移動距離又
はヘツドを移動させるためのステツピングモータ
ーに印加する駆動パルスの数と血液回路側圧力と
の関係を絞り特性測定手段により測定し、その測
定された絞り特性を絞り特性記憶手段に記憶させ
る。
透析中は、血液回路側圧力と透析回路側圧力と
の差圧(TMP)と制御設定値との偏差に応じて、
記憶した絞り特性にもとずいて、その偏差を小さ
くするように、絞り部制御手段から絞り部へ制御
信号が印加される。
透析開始時には差圧(TMP)は、血液ポンプ
の影響により脈動する。そこでこの考案では、こ
の変動するTMPの瞬時値の平均値を平均値手段
により求め、必要に応じてこの平均値を使用す
る。
透析が開始されると、第1偏差演算手段により
最終設定値より低い中間設定値を制御設定値とす
ると共に、この中間設定値と差圧(TMP)の平
均値との差を演算して抑圧すべき偏差を求める。
絞り部制御手段は上述した如く、記憶した絞り
特性にもとずいてこの偏差を小さくするように絞
り部に制御信号を印加する。この結果、差圧
(TMP)がほぼ安定した後、第2偏差演算手段に
より最終設定値を制御設定値とすると共に、この
最終設定値と差圧(TMP)の平均値との差を演
算して抑圧すべき偏差を求める。
絞り部制御手段は前と同様に、記憶した絞り特
性にもとずいてこの偏差を小さくするように絞り
部に制御信号を印加する。この結果差圧(TMP)
は最終設定値に近ずいて行く。差圧(TMP)が
ほぼ安定した後、第3偏差演算手段により各タイ
ミング毎に差圧(TMP)と最終設定値との差を
演算して抑圧すべき偏差を求める。絞り部制御手
段は前と同様に、記憶した絞り特性にもとずいて
この偏差を小さくするように絞り部に制御信号を
印加する。
「実施例」 この考案の圧力制御装置の構成を人工腎臓装置
と共に第1図に示す。
第10図と対応する部分には同一の符号を付し
て重複説明は省略する。この実施例は制御部13
にマイクロコンピユータを使用した場合である。
CPU(中央制御装置)30はROM(読み出し専用
メモリ)31に格納されたシステムプログラムを
解読実行することにより、圧力制御を行うもので
ある。TMPの制御設定値はRAM(随時読み書き
メモリ)32に格納される。血液回路側圧力及び
透析回路側圧力はそれぞれ圧力センサ11,12
で測定され、これらのデータP及びQはそれぞれ
AD変換器33でAD変換されてI/O(入出力回
路)34を介してRAM32に記憶されると共
に、CPU30はTMP=P−Qを演算し、制御設
定値との偏差を小さくするように、駆動回路35
を介して制御信号を絞り部6に与える。この制御
信号を決定するのに従来は絞り部の標準的な絞り
特性即ちヘツドの移動距離l(又はこれと対応す
る駆動パルス数n)に対する血液の圧力Pの変化
特性を用いたが、この考案では、実際に使用する
絞り部の絞り特性をROM31のプログラムによ
りCPU30が透析の準備期間に正確に測定し、
このn−P特性をRAM32にデータテーブルと
して記憶させる。透析中はこのデータテーブルを
使つて絞り部のモータを制御しTMPの正確な制
御が行われる。従つて絞り部の絞り特性のバラツ
キに起因するTMPの制御誤差が除去される。
絞り特性は第13図に示したようにヘツド移動
距離l04mm(これと対応する駆動パルス数n0
までは血液の圧力Pは変化しないので、透析を開
始する前に、血液の圧力の平均値0がほぼ1mm
Hgとなる積算パルス数を前もつて印加して置く
のが望ましい。このようにしてヘツドの初期移動
時間を短縮することもできる。
CPU30は脈動するTMPの瞬時値の平均値を
求め、必要に応じこの平均値を使用し、制御誤差
を少くしている。
この考案においては透析開始直後のTMPの制
御は従来例のように、TMPの制御設定値と測定
値との偏差を小さくするようにヘツドの移動距離
(駆動パルス数の積算値)を連続的にいつも制御
するのではない。即ち最終設定値より低い中間設
定値を少なくとも1つ設け、CPU30は先ずそ
の中間設定値を制御設定値とし、TMPと中間設
定値との偏差を算出し、その偏差を無くすような
制御信号を記憶した絞り特性(n−P特性)より
求め、絞り部6へ短時間に集中的に印加する。そ
の後TMPが中間設定値の近くにある程度安定化
する迄は制御信号は全く与えられない。TMPが
中間設定値の近くに安定化した後、CPU30は
最終設定値を制御設定値とし、TMPとこの最終
設定値との偏差を算出し、前に記憶した絞り特性
にもとずいて、その偏差を無くすような制御信号
を求め、絞り部6へ短時間に集中的に印加する。
TMPが最終設定値の近くに安定化される迄は前
と同様に制御信号が与えられることはない。
TMPが最終設定値の近くにある程度安定化され
た後、CPU30は記憶した絞り特性にもとずき、
血液回路の脈動周期を細分化した短い間隔のタイ
ミング毎にTMPの最終設定値からの偏差を求め、
その偏差を無くすように制御信号を絞り部6に与
え、血液ポンプによるリツプルも含めて制御設定
値からの小さな誤差を迅速に抑圧する。TMPが
ある程度最終設定値の近くに安定化された後の各
タイミング毎の制御が(立上り時ではなく)定常
時における制御である。
中間設定値、最終設定値を設けた上記の段階的
制御によりTMPが最終設定値の近くに安定化さ
れる迄の時間を短縮すると共に過渡振動の大きさ
を低減することができる。
第2図は第1図の実施例におけるTMPの立上
り特性の一例を示したもので、中間の設定値を1
つ設けた場合である。同図の点線で示したAの波
形は中間設定値を設けず初めから最終設定値を制
御設定値とした場合であり、過渡振動の振幅及び
継続時間が大きいことが分る。
絞り特性の測定、TMP立上り時の制御動作及
びTMPが最終設定値にある程度近ずいた後の定
常時の制御動作について順次詳細に説明しよう。
(a) 絞り特性の測定 第3図は絞り特性の測定に関する動作流れ図で
ある。絞り特性の測定には血液に代つて生理食塩
水が供給部(図示せず)より血液チユーブ1へ供
給される(ステツプS1)。血液ポンプ2をオンと
し(ステツプS2)、絞り部6のヘツドを移動させ
るために絞り部6のステツピングモータに駆動パ
ルスを印加する(ステツプS3)。CPU30は圧力
センサ11の血液の圧力データp0を監視し、p0
1mmHgになるか否かを調べる(ステツプS4)。
CPU30はp0=1mmHgを検出すると、その時点
で駆動パルスの印加を停止させると共にその時点
迄に印加したパルスの総数n0をRAMに記憶させ
る(ステツプS5)。以下測定サイクルiをi=0
から開始する(ステツプS6)CPU30は血液の
圧力データpiを0.05秒毎に取り込み10秒間RAM
に記憶させる(ステツプS7)。このデータpiは血
液ポンプの影響を受けて波打つた特性となる。
CPU30は記憶した血液の圧力データpiの極大値
から次の極大値迄の血液の平均圧力iを演算し
(ステツプS8)、その平均圧力ii400mmHgで
あるか否かをチエツクし(ステツプS9)、i<400
mmHgであれば、血液の平均圧力iと駆動パルス
の積算値niとをRAMに記憶させる(ステツプ
S10)。次に測定サイクルを1つ進めて、i+1を
iとして(ステツプS11)、1個の駆動パルスをモ
ータに印加する(ステツプS12)。従つてni+1=ni
+1である。再びステツプS7に戻つて、10秒間の
新しい圧力データpiを取り込みRAMの対応する
データを更新する。ステツプS9i400mmHgと
なれば測定動作を完了する。このようにして0
(1)〜n(400mmHg)の間、駆動パルス数
n0より始めて1パルス印加する毎に、絞り効果に
より変化した血液の圧力データの平均値01
p2……nがRAMに記憶され、絞り特性n−Pの
データテーブルとして次に述べるTMP制御に使
用される。
生理食塩水供給部(図示せず)、圧力センサ1
1、絞り部6、制御部13は絞り特性測定手段を
構成し、RAM32は絞り特性記憶手段を構成
し、制御部13は絞り制御手段を構成し、また制
御部13のAD変換器33、I/O34、CPU3
0、ROM31及びRAM32は平均値手段を構
成するものである。
(b) 透析開始直後の初期制御 透析開始直後においてはTMPの中間設定値
TP1を目標につまり制御設定値として絞り部6を
制御し、TMPがほほど安定した後(第2図で透
析開始後Δt0経過後)より最終設定値Tp2を目標
に絞り部を制御する。TMPがほぼ安定した時
(第2図で透析開始後Δt0より経過してより更に
Δt1時間経過後)より定常的な絞り制御が行われ
る。これらの第1、第2立上り期間Δt0,Δt1
おける制御動作を第4図の絞り特性図((a)で測定
したn−P特性)及び第5図の動作流れ図を参照
して説明しよう。
透析を開始してより直ちに血液が加圧されるよ
うに、CPU30は(a)で求めたP00(1mm
Hg)と対応するパルス数n0をRAM32より読出
し、印加パルスの総数がn0となるように、正転又
は逆転を指令する信号と共にΔn個のパルスを絞
り部のモータに印加する(ステツプS1)。以下簡
単化のため正転の場合はΔn>0、逆転の場合は
Δn<0として扱う。
TMPの中間設定値Tp1、最終設定値Tp2、必要
に応じ第1立上り期間Δt0、第2立上り期間Δt1
を設定して、これらのデータをRAMに記憶させ
(ステツプS2)。
TMPがほぼ安定化した時点(Δt0又はΔt0
Δt1)はCPU30が血液の圧力Pを0.05秒毎に取
り込みRAM32に記憶させ、その極大値と次の
極大値との差が所定値以下になつた時点を検出し
てもよいし、またあらかじめ実験的に求めておい
てもよい。
CPU30は血液ポンプ2及び透析液給配部8
を起動させ透析を開始させる(ステツプS3)。血
液の圧力値Pを0.05秒毎に取り込み10秒間RAM
に記憶させ(ステツプS4)、これらのデータは血
液ポンプにより脈動しているので、その極大値か
ら次の極大値までの平均圧力0(i=0)を算
出しRAMに記憶させる(ステツプS5)。次に透
析液の圧力Q0(短期間ではほぼ一定値を示す。)
を取り込み(ステツプS6)、TMPの平均値0
0−Q0、TMPの平均値と中間設定値との偏差
Δ0=Tp10を求める。従つて血液の圧力を
Δ0だけ増加させれば理想的にはこの偏差を零に
することができる訳で、この偏差を零に近ずける
に必要な、新しい血液の圧力P10+Δ0を算出
する(ステツプS7)(a)で求めた絞り特性(n−p
特性)を用いて、この血液の圧力P1と対応する
パルスの積算値N1を算出し(ステツプS8)、あら
たに印加すべきパルス数ΔN0=N1−N0(しかし
N0=n0)を算出し、モータに印加する(ステツ
プS9)。TMP(=P−Q)は血液の圧力Pが急速
に増加するのにともなつて、第2図に示すように
負の値から正の値に、中間設定値Tp1に向つて急
速に立ち上がつて、Tp1の上下で小さな過渡振動
を生じる。透析を開始してよりの経過時間が第1
立上り期間Δt0に等しくなる時点を検出すると
(ステツプS10)、制御サイクルiがi=1である
か否かを判定し(ステツプS11)、i=1でなけれ
ばi=1として、つまり今迄の添字0、1をそれ
ぞれ1、2に更新して、ステツプS4に戻つて第2
立上り期間Δt1における動作が再開される。
なお、ステツプS7でTMPの平均値iを求
める際、透析液の圧力の瞬時値を用い、特に平均
値を使用しなかつたが、もしその瞬時値に変動が
あり誤差を生ずるような場合には、血液の圧力P
と同様に平均値を用いるのが好ましい。また
TMPの平均値iは血液の圧力の平均値i
透析液の圧力Qi(又はその平均値i)の差として
求めたが、血液及び透析液の各圧力の瞬時値より
TMPの瞬時値TMPiを求め、これより平均値
TMPiを求めてもよい。
第2立上り期間Δt1における測定、制御動作は
TMPの最終設定値Tp2を制御設定値とする点を
除けば上述した第1立上り期間における動作と全
く同じであるので説明は省略する。
(c) 定常時の制御 第5図のステツプS11で制御サイクルi=1を
検出すると自動的に以下に述べる定常時の制御動
作へ移行する。この動作を第6図の動作流れ図を
参照して説明する。この期間ではTMPが最終設
定値に近ずいているので、Δt2(例えば0.05秒)毎
に微細な制御が行われ、血液ポンプによるTMP
のリツプルも含めて制御設定値との小さな誤差が
迅速に抑圧される。定常時の制御では瞬時値を使
つて従来より極めて速い測定、制御が行われる。
しかし各ステツプの動作は第5図の第0、第1制
御サイクルと類似している。先ず血液の圧力Pi
(平均値ではなく瞬時値とする)及び透析液の圧
力Qiを取り込む(ステツプS21)。なお測定した血
液の圧力データをPi′として“′”を付し、CPU
30が算出した血液の圧力データPiと区別する。
次にTMPの瞬時値TMPi=Pi′−Qiを算出し、こ
の値と最終設定値Tp2との偏差Δi=Tp2−TMPi
算出する。第7図にはTMPのリツプル特性と共
にTMPi,Δi等を示してある。次にTMPの偏差
Δiを零とするための理想的な血液の圧力値Pi+1
Pi′+Δiを算出する(ステツプS22)。次に(a)で測
定した絞り特性を使用してPi+1に対応する駆動パ
ルスの積算値Ni+1を算出し(ステツプS23)、この
積算値Ni+1からこれまでに印加したパルスの積算
値Niを差し引き、あらたに印加すべきパルス数
ΔNi、即ちΔNi=Ni+1−Niを算出する(ステツプ
S24)。ステツプS21が開始されてからの経過時間
がΔt2(例えば0.05秒)になつたことを検出する
と、つまり次のタイミングを検出すると(ステツ
プS25)、ΔNi個のパルスをモータに印加する(ス
テツプS26)。CPU30は透析を開始してからの
経過時間tiが設定した透析時間ta(例えば5時間)
になつたか否かをチエツクし、つまりタイマ37
をチエツクし(ステツプS27)、その時間に達して
いなければ制御サイクルiを1つ進めてi+1→
iとして(ステツプS28)、ステツプS21へ戻り次
の制御サイクルが始められる。ステツプS27で全
透析時間が設定値taになれば、透析を終了する。
このようにして微細でかつ速い制御が行われ、血
液ポンプの影響によるTMPのリツプル変動も充
分小さく抑圧される。
以上の説明から分るように、制御部13の
CPU30、ROM31及びRAM32は第1、第
2及び第3偏差演算手段を構成するものである。
絞り部の一例 第8図はこの考案の絞り部の一例を示す概略図
である。絞りチユーブ40はチユーブ受け41と
ヘツド42との間に挿入され、そのヘツド42を
チユーブを圧縮する方向に前進させ或いは逆に後
退させるのにステツピングモータ43が使用され
る。ステツピングモータ43の回転軸44はカツ
プリング45を介してねじ46と結合され、モー
タ43が正転すればヘツド42が前進し、モータ
43が逆転すればヘツド42は後退するように構
成される。正転/逆転信号と駆動パルスとより成
る制御信号が絞り部制御手段より印加される。カ
ツプリング45の周面より鍔状の位置検出用ドラ
ム47が一体に設けられ、そのドラムの周縁が下
限リミツトスイツチ48をオンさせた時点のヘツ
ド42の位置が基準の位置となる。つまり移動距
離l=0の位置である。またドラム47が前進し
て、上限リミツトスイツチ49をオンさせると、
前進の制御信号が与えられてもモータは回転せず
ヘツドはそれ以上前進しないようになされる。下
限リミツトスイツチ48がオンしたことにより制
御部13の位置検出回路36はヘツドの基準とな
るべき位置を検出することができる。
この絞り部は駆動パルス数1500/秒程度迄の制
御信号に高速で追従することができる。パルスモ
ータは1パルス当り例えばθ=1.8度回動する。
ねじのピツチPaは例えば0.5mmとされる。ヘツド
の移動距離lと駆動パルスの総数nとの関係はl
=θ/360×n×paで表わされる。上記の数値例の場 合、n=100個のパルスを印加すればl=(1.8/
360)×100×0.5=0.25mmとなる。
「考案の効果」 この考案では、圧力制御に使用する血液回路側
圧力或いはTMPの実測値として必要に応じ測定
した瞬時値の平均値を使用するようにしたので血
液ポンプの影響により瞬時値が変動しても、従来
のように絞り部に与える制御信号に大きな誤差を
生ずることがない。
また1回毎に使い捨ての血液チユーブのパラツ
キにより絞り部の絞り特性にバラツキが生じても
この考案によれば、透析開始前に絞り特性が正確
に測定され、その特性をRAMに記憶させ、以後
の血液回路側圧力の制御(又はTMP制御)には
この記憶された絞り特性にもとずいて算出した制
御信号が用いられるので、その制御信号の誤差を
従来より大幅に低減することができる。
上記したTMPの平均値を使用すること並びに
透析の前に測定、記憶した絞り特性を用いること
により従来より正確な制御信号を絞り部に与える
ことが可能となり、TMPが最終設定値の近くに
安定化する迄の時間を短縮できると共に、立上り
の過渡振動の振幅と継続時間を小さくすることが
でき、従来より正確な限外過を行うことができ
る。
更にこの考案ではTMPの最終設定値より低い
中間設定値を設け、段階的にTMPを制御するよ
うにしたので、立上りにおける過渡振動の振幅及
び継続時間をいつそう軽減させることができるの
で、極めて正確な限外過を可能とするもので、
その実用的効果はすこぶる大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の実施例を示すブロツク系統
図で、人工腎臓装置と共に示されている。第2図
は第1図の実施例のTMP立上り特性を示す図、
第3図は第1図の実施例において絞り部の絞り特
性を測定、記憶するための動作流れ図、第4図は
第3図の動作流れ図により測定した絞り特性(血
液回路側圧力対絞り部に印加する駆動パルス数)
を示す図、第5図は第1図の実施例において透析
開始直後の立上り時の動作を示す動作流れ図、第
6図は第1図の実施例の定常時の動作を示す動作
流れ図、第7図は第1図の実施例における定常時
のTMP対時間特性を示す図、第8図は第1図の
実施例の絞り部の概略を示す図、第9図は人工腎
臓装置の血液回路側圧力のリツプル変動を示す
図、第10図は従来の人工腎臓装置のブロツク系
統図、第11図は第10図の従来装置のTMP立
上り特性を示す図、第12図は第10図の従来装
置の絞り部の概略を示す図、第13図は絞り部の
チユーブを交換した場合の絞り特性のバラツキを
示す図である。 1,7……血液チユーブ、2……血液ポンプ、
3,5……ドリツプチヤンバ、4……透析器、6
……絞り部、8……透析液給配部、9,10……
流路、11,12……圧力センサ、13……制御
部、30……CPU、31……ROM、32……
RAM、33……AD変換器、34……入出力回
路、35……駆動回路、36……位置検出回路、
37……タイマ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 血液回路側圧力測定手段により血液回路側圧力
    を測定し、透析回路側圧力測定手段により透析回
    路側圧力を測定し、これら測定した血液回路側圧
    力と透析回路側圧力との差圧(TMP)を演算し、
    その演算値と制御設定値との偏差に応じて血液回
    路内静脈ラインに設けた絞り部を制御して、その
    偏差が小さくなるようにする人工腎臓装置の血液
    回路圧力制御装置において、 上記絞り部の絞り度合と、上記血液回路側圧力
    との関係を測定する絞り特性測定手段と、 その測定された絞り特性を記憶する絞り特性記
    憶手段と、 上記偏差に応じて上記記憶した絞り特性にもと
    ずきその偏差を小さくするように上記絞り部に対
    する制御信号を発生する絞り部制御手段と、 上記差圧(TMP)の平均値を求める平均値手
    段と、 透析開始時に、最終設定値より低い中間設定値
    を上記制御設定値とすると共にこれと上記差圧
    (TMP)の平均値との差を演算して上記偏差とす
    る第1偏差演算手段と、 上記差圧(TMP)が中間設定値にほぼ安定し
    た後、上記最終設定値を上記制御設定値とすると
    共に、この最終設定値と上記差圧(TMP)の平
    均値との差を演算して上記偏差とする第2偏差演
    算手段と、 上記差圧(TMP)が最終設定値にほぼ安定し
    た後に、タイミング毎にその差圧(TMP)と最
    終設定値との差を演算して上記偏差とする第3偏
    差演算手段とを具備することを特徴とする人工腎
    臓装置の血液回路圧力制御装置。
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