JPH05192144A - 耐久性のあるゲル体、その製造方法及びこれを用いた細胞培養方法 - Google Patents

耐久性のあるゲル体、その製造方法及びこれを用いた細胞培養方法

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JPH05192144A
JPH05192144A JP3053707A JP5370791A JPH05192144A JP H05192144 A JPH05192144 A JP H05192144A JP 3053707 A JP3053707 A JP 3053707A JP 5370791 A JP5370791 A JP 5370791A JP H05192144 A JPH05192144 A JP H05192144A
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JP
Japan
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gel body
gel
metal salt
alginate
same
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JP3053707A
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English (en)
Inventor
Takashi Mano
隆 真野
Shinjiro Mitsuda
伸二郎 満田
Eitaro Kumazawa
栄太郎 熊沢
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
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  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐久性があり、細胞培養、バイオリアクター
等に長期間使用することのできるゲル体の提供 【構成】 アルギン酸アルカリ金属塩とポリアニオンと
の混合液と多価金属塩水溶液とを接触させることにより
形成されたゲル体。ゲル中に生細胞、酵素等を包括させ
たゲル体は、耐久性があり、細胞培養、バイオリアクタ
ー等に有利に使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルギン酸アルカリ金属
塩(アルギン酸アンモニウム塩を含む、以下同じ)とポ
リアニオンとの混合液を、多価金属塩と接触させること
により形成される耐久性のある新規なゲル体及びその製
造方法に関する。本発明で提供されるゲル体は高い耐久
性を示し、その中に生細胞、酵素等を封入することがで
き、細胞培養や、酵素の固定化などに好適に用いられ
る。
【0002】
【従来の技術】アルギン酸は、褐藻類の海藻などから抽
出される多糖類で、アルギン酸ナトリウムなどのアルカ
リ金属塩の形で水に溶解し、きわめて粘性の高い液体と
なる。アルギン酸アルカリ金属塩の水溶液は、カルシウ
ムなどのアルカリ土類あるいはその他の多価金属塩水溶
液と接触して、強固なゲルを形成する。この特性を利用
して、ゲル体を形成させ、酵素や細胞を包括させること
により、バイオリアクターの担体や、細胞培養等に使用
される。
【0003】特開昭58−16693号公報及び特開昭
60−224627号公報には、アルギン酸ナトリウム
水溶液中に動物細胞を浮遊させ、この溶液を塩化カルシ
ウムによりゲル皮膜を形成させ、得られるゲルを用い細
胞を培養し、物質を生産させる方法が開示されている。
このアルギン酸によるゲル体は、簡便に調製できるが、
ゲルを形成しているカルシウムイオンが遊離し、次第に
強度が低下することが指摘されている。また特開昭60
−258121号公報には、アルギン酸ゲルにより細胞
をカプセル化し、該ゲル体の表面にポリカチオンを反応
させ、膜を形成させる方法が開示されている。こうし
た、ゲル体表面に形成された薄い膜は剪断力に対して弱
いことが観察されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、従来のゲ
ル化では実現していないアルギン酸アルカリ金属塩とポ
リアニオンとの混合物溶液と、多価金属塩、特にアルカ
リ土類金属塩との接触により形成されたゲル体を提供す
ることを課題とする。本発明で得られるゲル体は、強固
であり、従来のゲル体と異なり、ゲルを形成させるため
に使用した多価金属塩、特にアルカリ土類金属塩が脱離
しても、耐久性を失なわない。このため得られるゲル体
は、長期間ゲルを維持する必要のあるバイオリアクター
や、細胞培養に適するものとなる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明で提供されるゲル
体は、アルギン酸アルカリ金属塩とポリアニオンとの混
合溶液と多価金属塩、特にアルカリ土類金属塩との接触
により形成されたものである。
【0006】本発明に使用するアルギン酸アルカリ金属
塩としては、一般的にアルカリ塩であればどのようなも
のでも使用できる。また、アンモニウム塩も使用するこ
とができる。しかし、普通はナトリウム塩あるいはカリ
ウム塩が用いられる。又ポリアニオンとしては、天然由
来のカルボキシメチルセルロース、カラギーナンや、合
成品のポリグルタミン酸、ポリアクリル酸、ポリリン酸
などがあげられる。これらは弱酸高分子体である。本発
明においては、ポリアクリル酸など合成ポリマーの使用
がゲルにいちじるしい耐久性を与えるので特に好まし
い。アルギン酸アルカリ金属塩は0.2〜2%、好まし
くは0.5〜1.2%に、ポリアニオンは0.05〜5
%、好ましくは0.2〜1%の濃度になるように蒸留
水、もしくはリン酸緩衝液等の緩衝液に溶解する。この
溶解液中に目的に応じ、生細胞懸濁液や、酵素溶液を混
合することにより、生細胞封入ゲルや、酵素封入ゲルを
調製することができる。
【0007】この溶解液を小ノズルから、緩やかに撹拌
されている多価金属塩水溶液中に滴下することにより、
ゲル体が形成される。多価金属塩としては、アルカリ土
類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩、コバルト塩等を例示
することができる。このなかでアルカリ土類金属塩が好
ましく、さらにアルカリ土類のなかでもカルシウム塩や
ストロンチウム塩が一般的に使用されており、これらは
塩化カルシウムや塩化ストロンチウムの水溶液として用
いられる。アルカリ土類塩水溶液として塩化カルシウム
や塩化ストロンチウムを使用する場合には、0.5〜2
%濃度に調整するのが好ましい。滴下によりゲルを形成
させる場合にはノズルの口径や、撹拌速度を変えること
により、ゲルの形状や、大きさを調整することができ
る。
【0008】アルギン酸アルカリ金属塩は、カルシウム
などのアルカリ土類イオンと反応し、ゲル化するととも
に、ポリアニオンの遊離基がアルギン酸ゲルのゲル化に
関与しなかった遊離基とカルシウムイオンを介して結合
し、相互の分子がからみあい、アルギン酸ゲルのマトリ
ックスを架橋し、複雑なマトリックス構造を形成し、耐
久性のあるゲル体を形成する。特にポリアクリル酸との
組み合せにより形成したゲル体は、ゲル化に関与したカ
ルシウムの脱離をうけても、架橋構造のためゲル体が破
壊されることはない。得られたゲル体は、リン酸緩衝液
で洗浄後、目的とする用途に使用する。例えば、細胞封
入ゲル体の場合は、封入細胞に適した培養液に移し、培
養を行う。このゲルのマトリックス構造は、培養液中の
成長因子、細胞の生産する蛋白質、低分子の代謝産物等
は通過させることができるため、ゲル体を破壊せずに物
質生産を行うことができる。さらに細胞培養において
は、撹拌培養や流動層、充填層型の培養装置を使用し、
連続的に培養を行うことも可能である。
【0009】以下に実施例、実験例を示しさらに本発明
を詳細に説明する。
【実施例1】本実施例においては、ゲル体形成の実例を
示す。蒸留水にアルギン酸ナトリウム及びポリアニオン
を、アルギン酸ナトリウム0.5%、ポリアニオン0.
25%の濃度になるように溶解し、ゲル体の母液を調製
した。ポリアニオンは1Nの水酸化ナトリウムを用いて
中性にしたものを用いた。ポリアニオンとしては、ポリ
アクリル酸、デキストラン硫酸、ペクチン、カルボキシ
メチルセルロース、ポリグルタミン酸、ポリビニル硫酸
をそれぞれ使用した。この母液を1%塩化カルシウム水
溶液中に、2lGの注射針を用いて滴下し、直径3mm
のゲルを形成させた。形成したゲル体は、リン酸緩衝液
で洗浄した後、ゲル体の状態を観察した。いずれのゲル
も、良好な球形の形態を有していた。
【00010】
【実施例2】本実施例においては生細胞封入ゲル体の調
製の実施例を示す。実施例1と同様に、蒸留水にアルギ
ン酸ナトリウム及びポリアクリル酸を加え、アルギン酸
ナトリウム1.1%、ポリアクリル酸0.5%濃度にな
るようにしてゲル体の母液を調製した。さらに別途Ig
Gを生産するマウスハイブリドーマEPO−2C株をT
−フラスコで培養し、細胞密度を2×106 cell/
mlの細胞懸濁液を調製した。この細胞懸濁液を母液と
1:2の割合で混合した。混合液を1%塩化カルシウム
水溶液中に、2IGの注射針を用いて滴下し、直径3m
mの球形の細胞封入ゲル体を作製した。
【00011】
【実験例1】本実験例1においては、実施例1で調製し
たゲル体の耐久性試験の結果を示す。実施例1で調製し
たゲル体およびアルギン酸ナトリウムのみで調製したゲ
ル体を、約3ml容採取し、試験管に入れ、次いで0.
05M pH7.4のリン酸緩衝液(PBS)10ml
を加え、16時間60行程/分の割合で振盪した。振盪
により、ゲル形成に関与したカルシウムイオンが脱離し
た。このときのゲル体の状態について肉眼で観察したと
ころ、アルギン酸ナトリウムのみのゲルは崩壊していた
のに対し、ポリアクリル酸を使用したゲルは、全くゲル
の崩壊は観察されず、耐久性を有することが観察され
た。
【00012】
【実験例2】本実験例においては実施例2において得た
IgG生産株EPO−2C株を封入したゲル体を用いた
モノクローナル抗体生産の例を示す。実施例2で得たポ
リアクリル酸を使用したゲル体、比較例として、アルギ
ン酸のみを使用したゲル体、アルギン酸とポリビニルア
ルコールを使用したゲル体を同様に調製した。ゲル体を
それぞれ5mlとe−RDF培地45mlをガラスカラ
ムに充填し、下部より、5%炭酸ガスを含む空気を10
ml/minの割合で通気することによりゲル体を流動
させ培養をおこなった。培養液は3〜4日ごとに半量ず
つ交換した。培養液は毎日サンプリングを行い、生産さ
れたIgG濃度をELISA法によって測定した。ゲル
体のIgG生産速度を日々のIgG濃度から計算して求
めた。結果を図1に示す。通常のアルギン酸ゲルは10
日目でゲル体が破壊された。しかし、ポリビニルアルコ
ールを使用したゲル体は18日間生産が持続した。また
ポリアクリル酸を使用したゲル体は25日間生産が持続
し、まだなお、ゲル体の状態にも変化がみとめられなか
った。
【00013】
【発明の効果】本発明の実施により、耐久性のあるゲル
体を得ることができる。本発明のゲル体はこの中に各種
の細胞あるいは酵素等を含有せしめ、細胞培養やバイオ
リアクターなどに用いると、ゲル体外部にカルシウムイ
オンが存在しない条件下でも耐久性があり長期間使用す
ることができ、このような状況での使用に特に適する。
【00014】
【図面の簡単な説明】
【図1】IgG生産株を封入したゲル体により培養し、
培養液中に分泌生産されるIgG量の測定結果を示す。
【符号の説明】
─●─ 本発明のアルギン酸ナトリウムとポリアクリル
酸とを使用したゲル体を用いたIgGの生産を示す。 ─△─ アルギン酸ナトリウムとポリビニルアルコール
によるゲル体を用いたIgGの生産を示す。 ─○─ アルギン酸ナトリウムのみによるゲル体を用い
たIgGの生産を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルギン酸アルカリ金属塩(アルギン酸
    アンモニウム塩を含む)とポリアニオンとの混合液と、
    多価金属塩水溶液との接触により形成されたゲル体。
  2. 【請求項2】 ポリアニオンが弱酸高分子体であり、多
    価金属塩が二価金属塩である請求項1記載のゲル体。
  3. 【請求項3】 弱酸高分子体がポリアクリル酸であり、
    多価金属塩がカルシウム塩である請求項1または請求項
    2記載のゲル体。
  4. 【請求項4】 ゲル体中に生細胞を分散させた請求項
    1、請求項2または請求項3記載のゲル体。
  5. 【請求項5】 多価金属塩水溶液中に、アルギン酸アル
    カリ金属塩(アルギン酸アンモニウム塩を含む)とポリ
    アニオンとの混合液を滴下せしめ、ゲルを形成させるこ
    とを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3及び請求
    項4のいずれかに記載のゲル体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の生細胞封入ゲル体を該生
    細胞の生育に適した培養液中に浸漬し、細胞培養するこ
    とを特徴とするゲル体を用いる細胞培養方法。
JP3053707A 1991-02-27 1991-02-27 耐久性のあるゲル体、その製造方法及びこれを用いた細胞培養方法 Pending JPH05192144A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1981001759A1 (fr) * 1979-12-12 1981-06-25 Mitsubishi Electric Corp Dispositif de controle d'anomalies dans des signaux echantillones

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1981001759A1 (fr) * 1979-12-12 1981-06-25 Mitsubishi Electric Corp Dispositif de controle d'anomalies dans des signaux echantillones

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