JPH05194192A - 分散性の改善された温度感受性mlv型リポソ−ム - Google Patents
分散性の改善された温度感受性mlv型リポソ−ムInfo
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- JPH05194192A JPH05194192A JP21555092A JP21555092A JPH05194192A JP H05194192 A JPH05194192 A JP H05194192A JP 21555092 A JP21555092 A JP 21555092A JP 21555092 A JP21555092 A JP 21555092A JP H05194192 A JPH05194192 A JP H05194192A
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- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K9/00—Medicinal preparations characterised by special physical form
- A61K9/10—Dispersions; Emulsions
- A61K9/127—Synthetic bilayered vehicles, e.g. liposomes or liposomes with cholesterol as the only non-phosphatidyl surfactant
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- Medicinal Preparation (AREA)
- Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 分散性の改善された温度感受性MLV型リポ
ソ−ムを製造する。 【構成】 ジパルミトイルホスファチジルコリンと負電
荷を有する1,2−ジアシル−グリセロリン脂質(但
し、1位および2位のアシルは、互いに独立してパルミ
トイルまたはステアロイルである)を、20:1〜8:
2の重量比で含有することを特徴とする分散性の改善さ
れた温度感受性MLV型リポソ−ム。 【効果】 本発明のリポソ−ムは、内包薬物を、約37
℃以下ではほとんど放出させずに約40〜約44℃にお
いて最も効率よく放出させることができ、またすぐれた
分散性を有する。よって、癌、腫瘍等に対する局所温熱
療法に効果的に利用することが出来、更に注射剤として
の適用が可能である。更に、MLV型であるので、工業
上、大量生産も容易である。
ソ−ムを製造する。 【構成】 ジパルミトイルホスファチジルコリンと負電
荷を有する1,2−ジアシル−グリセロリン脂質(但
し、1位および2位のアシルは、互いに独立してパルミ
トイルまたはステアロイルである)を、20:1〜8:
2の重量比で含有することを特徴とする分散性の改善さ
れた温度感受性MLV型リポソ−ム。 【効果】 本発明のリポソ−ムは、内包薬物を、約37
℃以下ではほとんど放出させずに約40〜約44℃にお
いて最も効率よく放出させることができ、またすぐれた
分散性を有する。よって、癌、腫瘍等に対する局所温熱
療法に効果的に利用することが出来、更に注射剤として
の適用が可能である。更に、MLV型であるので、工業
上、大量生産も容易である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジパルミトイルホスフ
ァチジルコリン(以下、DPPCと言う)と負電荷を有
する1,2−ジアシル−グリセロリン脂質(但し、1位
および2位のアシルは、互いに独立してパルミトイルま
たはステアロイルである)を、20:1〜8:2の重量
比で含有することを特徴とする分散性の改善された温度
感受性MLV型リポソ−ムに関する。よって、本発明リ
ポソ−ムは、注射剤として局所温熱療法に使用すること
が可能である。
ァチジルコリン(以下、DPPCと言う)と負電荷を有
する1,2−ジアシル−グリセロリン脂質(但し、1位
および2位のアシルは、互いに独立してパルミトイルま
たはステアロイルである)を、20:1〜8:2の重量
比で含有することを特徴とする分散性の改善された温度
感受性MLV型リポソ−ムに関する。よって、本発明リ
ポソ−ムは、注射剤として局所温熱療法に使用すること
が可能である。
【0002】
【先行技術】従来、温度感受性リポソ−ムのリン脂質と
しては、主として側鎖に飽和アシル基をもつホスファチ
ジルコリンを基本成分とし、例えばDPPC、ジステア
ロイルホスファチジルコリン(以下、DSPCと言
う)、パルミトイルステアロイルホスファチジルコリン
等を単独または混合して使用することが特開平2−14
04号等に開示されている。また温熱療法に関しては、
特に約42℃前後の温度で癌、腫瘍等に対して優れた治
療効果が得られることが、癌の臨床の第32巻、第13
号(1986年)や総合臨床の第37巻、第1号(19
88年)に報告されている。上記温熱療法との併用によ
り、より優れた治療効果を得るための温度感受性リポソ
−ムとは、内包薬物を、体温付近ではほとんど放出させ
ず、約42℃前後で最も効率よく放出できる温度感受性
を有するものであり、その脂質膜の基本成分としては、
膜相転移温度が約42℃であるDPPCが用いられてい
た。
しては、主として側鎖に飽和アシル基をもつホスファチ
ジルコリンを基本成分とし、例えばDPPC、ジステア
ロイルホスファチジルコリン(以下、DSPCと言
う)、パルミトイルステアロイルホスファチジルコリン
等を単独または混合して使用することが特開平2−14
04号等に開示されている。また温熱療法に関しては、
特に約42℃前後の温度で癌、腫瘍等に対して優れた治
療効果が得られることが、癌の臨床の第32巻、第13
号(1986年)や総合臨床の第37巻、第1号(19
88年)に報告されている。上記温熱療法との併用によ
り、より優れた治療効果を得るための温度感受性リポソ
−ムとは、内包薬物を、体温付近ではほとんど放出させ
ず、約42℃前後で最も効率よく放出できる温度感受性
を有するものであり、その脂質膜の基本成分としては、
膜相転移温度が約42℃であるDPPCが用いられてい
た。
【0003】
【発明が解決すべき課題】しかし、これまで広く用いら
れていた脂質膜がDPPCとDSPC等からなる温度感
受性リポソ−ムは、凝集性が強く分散性が悪いので、注
射剤に適用するのは困難であった。また、凝集防止剤と
して電荷脂質を添加するにしても、電荷脂質がDPPC
の膜相転位温度に及ぼす影響は、その種類、添加量等に
よって異なるため一概に予測出来ず、種々ある電荷脂質
の中から好適なものを選択して、前記温度感受性を維持
したまま分散性を改善するのは、当業者といえども極め
て困難であった。またリポソ−ムは、通常その形態によ
り、多重層リポソ−ム(multilamella v
esicle、以下MLVと略記)、小さな一枚膜リポ
ソ−ム(small unilamella vesic
le、以下SUVと略記)、大きな一枚膜リポソ−ム
(large unilamella vesicle、
以下LUVと略記)の3種類に大きく分けられ。しか
し、実用性の高い温度感受性リポソ−ムとしては、これ
までSUV型かLUV型のものしか報告されていなかっ
た。MLV型は製造上スケ−ルアップに適しているにも
かかわらず、温度変化に対する応答性あるいは膜相転位
温度での放出性が悪いこと等の理由でほとんど使用され
なかった。MLV型が温度感受性リポソ−ムとしては不
適であったことは、バイオシミカエトアルバイオフィジ
ィカアクタ(Biochimica et BiophysicaActa,732(1983)
289-299)に報告されている結果からも明らかである。
また通常の方法で得られたMLVは、普通そのままでは
粒子径が大きく、体内において毛細血管をスム−ズに通
過するには物理的に困難であったり、また網内系のマク
ロファ−ジに捕獲されやすい等の理由で、注射剤への適
用は困難であった。実際、前記特開平2−1404号に
開示されているリポソ−ムも、専らLUV型を対象とす
るものであり、MLV型のものは、何ら具体的に開示さ
れていない。
れていた脂質膜がDPPCとDSPC等からなる温度感
受性リポソ−ムは、凝集性が強く分散性が悪いので、注
射剤に適用するのは困難であった。また、凝集防止剤と
して電荷脂質を添加するにしても、電荷脂質がDPPC
の膜相転位温度に及ぼす影響は、その種類、添加量等に
よって異なるため一概に予測出来ず、種々ある電荷脂質
の中から好適なものを選択して、前記温度感受性を維持
したまま分散性を改善するのは、当業者といえども極め
て困難であった。またリポソ−ムは、通常その形態によ
り、多重層リポソ−ム(multilamella v
esicle、以下MLVと略記)、小さな一枚膜リポ
ソ−ム(small unilamella vesic
le、以下SUVと略記)、大きな一枚膜リポソ−ム
(large unilamella vesicle、
以下LUVと略記)の3種類に大きく分けられ。しか
し、実用性の高い温度感受性リポソ−ムとしては、これ
までSUV型かLUV型のものしか報告されていなかっ
た。MLV型は製造上スケ−ルアップに適しているにも
かかわらず、温度変化に対する応答性あるいは膜相転位
温度での放出性が悪いこと等の理由でほとんど使用され
なかった。MLV型が温度感受性リポソ−ムとしては不
適であったことは、バイオシミカエトアルバイオフィジ
ィカアクタ(Biochimica et BiophysicaActa,732(1983)
289-299)に報告されている結果からも明らかである。
また通常の方法で得られたMLVは、普通そのままでは
粒子径が大きく、体内において毛細血管をスム−ズに通
過するには物理的に困難であったり、また網内系のマク
ロファ−ジに捕獲されやすい等の理由で、注射剤への適
用は困難であった。実際、前記特開平2−1404号に
開示されているリポソ−ムも、専らLUV型を対象とす
るものであり、MLV型のものは、何ら具体的に開示さ
れていない。
【0004】よって、上記温度感受性を有しかつ分散性
のよい温度感受性リポソ−ム、その中でも特にMLV型
の開発が要望されていた。
のよい温度感受性リポソ−ム、その中でも特にMLV型
の開発が要望されていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記状況に鑑み、本発明
者らは鋭意検討した結果、リポソ−ム主構成成分として
DPPC、および電荷脂質として負電荷を有する1,2
−ジアシル−グリセロリン脂質(但し、1位および2位
のアシルは、互いに独立してパルミトイルまたはステア
ロイルである)を、20:1〜8:2の重量比で使用す
れば、内包薬物の放出性が約37℃以下では極めて低い
が、約40〜約44℃で最も良くかつ分散性の改善され
た温度感受性MLV型リポソ−ムが得られることを見出
し、本発明を完成した。
者らは鋭意検討した結果、リポソ−ム主構成成分として
DPPC、および電荷脂質として負電荷を有する1,2
−ジアシル−グリセロリン脂質(但し、1位および2位
のアシルは、互いに独立してパルミトイルまたはステア
ロイルである)を、20:1〜8:2の重量比で使用す
れば、内包薬物の放出性が約37℃以下では極めて低い
が、約40〜約44℃で最も良くかつ分散性の改善され
た温度感受性MLV型リポソ−ムが得られることを見出
し、本発明を完成した。
【0006】本明細書中において、負電荷を有する1,
2−ジアシル−グリセロリン脂質(但し、1位および2
位のアシルは、互いに独立してパルミトイルまたはステ
アロイルである)とは、ホスファチジルセリン、ホスフ
ァチジルグリセロ−ル、またはホスファチジン酸のう
ち、1,2位のアシル基が共にパルミトイルであるか、
共にステアロイルであるか、またはパルミトイルとステ
アロイルであるものを意味し、具体的には、ジパルミト
イルホスファチジルセリン(以下、DPPSという)、
ジパルミトイルホスファチジルグリセロ−ル(以下、D
PPGという)、ジパルミトイルホスファチジン酸(以
下、DPPAという)、ジステアロイルホスファチジル
セリン、ジステアロイルホスファチジルグリセロ−ル、
ジステアロイルホスファチジン酸(以下、DSPAとい
う)、1−パルミトイル−2−ステアロイルホスファチ
ジルセリン、1−パルミトイル2−ステアロイルホスフ
ァチジルグリセロ−ル、1−パルミトイル2−ステアロ
イルホスファチジン酸等が例示されるが、好ましくはD
PPS、DPPG、DPPA、DSPAであり、更に好
ましくは、DPPAである。以下、本明細書中において
は、これらの負電荷を有する1,2−ジアシル−グリセ
ロリン脂質を、便宜上単に、負電荷脂質という。DPP
Cと負電荷脂質の構成比は、重量比で、DPPC:負電
荷脂質=20:1〜8:2である。DPPCに対する負
電荷脂質の割合が下限以下であれば、リポソ−ムの分散
性が改善されず好ましくない。また、上限以上であれ
ば、約37℃以下でも内包薬物が放出されやすくなるの
で、局所温熱療法には不適なリポソ−ムとなる。
2−ジアシル−グリセロリン脂質(但し、1位および2
位のアシルは、互いに独立してパルミトイルまたはステ
アロイルである)とは、ホスファチジルセリン、ホスフ
ァチジルグリセロ−ル、またはホスファチジン酸のう
ち、1,2位のアシル基が共にパルミトイルであるか、
共にステアロイルであるか、またはパルミトイルとステ
アロイルであるものを意味し、具体的には、ジパルミト
イルホスファチジルセリン(以下、DPPSという)、
ジパルミトイルホスファチジルグリセロ−ル(以下、D
PPGという)、ジパルミトイルホスファチジン酸(以
下、DPPAという)、ジステアロイルホスファチジル
セリン、ジステアロイルホスファチジルグリセロ−ル、
ジステアロイルホスファチジン酸(以下、DSPAとい
う)、1−パルミトイル−2−ステアロイルホスファチ
ジルセリン、1−パルミトイル2−ステアロイルホスフ
ァチジルグリセロ−ル、1−パルミトイル2−ステアロ
イルホスファチジン酸等が例示されるが、好ましくはD
PPS、DPPG、DPPA、DSPAであり、更に好
ましくは、DPPAである。以下、本明細書中において
は、これらの負電荷を有する1,2−ジアシル−グリセ
ロリン脂質を、便宜上単に、負電荷脂質という。DPP
Cと負電荷脂質の構成比は、重量比で、DPPC:負電
荷脂質=20:1〜8:2である。DPPCに対する負
電荷脂質の割合が下限以下であれば、リポソ−ムの分散
性が改善されず好ましくない。また、上限以上であれ
ば、約37℃以下でも内包薬物が放出されやすくなるの
で、局所温熱療法には不適なリポソ−ムとなる。
【0007】また、本発明リポソ−ムの内包薬物として
は、局所温熱療法に適したものであれば、特に限定され
ず幅広く使用可能である。例えば、シスプラチンおよび
シスジアンミン(グリコラト)白金(以下、254−S
という)等の金属錯体、ブレオマイシンおよびアドリア
マイシン等の制癌抗生物質、5−フルオロウラシル、メ
トトレキセ−ト等の代謝拮抗剤、天然型または遺伝子組
替え型インタ−フェロン(α、β、γ)、天然型または
遺伝子組替え型インタ−ロイキン2等のリンホカイン
類、あるいはプレドニン、リンデロン、セレスタミン等
の抗炎症剤等が例示される。尚、254−Sは、特公昭
63−7194号に記載の方法により合成できる。
は、局所温熱療法に適したものであれば、特に限定され
ず幅広く使用可能である。例えば、シスプラチンおよび
シスジアンミン(グリコラト)白金(以下、254−S
という)等の金属錯体、ブレオマイシンおよびアドリア
マイシン等の制癌抗生物質、5−フルオロウラシル、メ
トトレキセ−ト等の代謝拮抗剤、天然型または遺伝子組
替え型インタ−フェロン(α、β、γ)、天然型または
遺伝子組替え型インタ−ロイキン2等のリンホカイン
類、あるいはプレドニン、リンデロン、セレスタミン等
の抗炎症剤等が例示される。尚、254−Sは、特公昭
63−7194号に記載の方法により合成できる。
【0008】内包薬物の封入量は、治療目的、薬効量、
リポソ−ム投与量、内水相の浸透圧等を考慮して適宜選
択されるが、通常は内水相に対する溶解度が低い場合
は、飽和濃度になるまで封入される。
リポソ−ム投与量、内水相の浸透圧等を考慮して適宜選
択されるが、通常は内水相に対する溶解度が低い場合
は、飽和濃度になるまで封入される。
【0009】更に、本発明リポソ−ムは、内水相の浸透
圧比を高めることにより、内包薬物の放出性を特異的に
高めることが可能である。即ち、浸透圧調整後も各種温
度における内包薬物の放出傾向は、浸透圧調整前とほと
んど変わらず、約37℃以下ではやはり極めて低い放出
性を維持しているが、約40〜約44℃においては最も
良い放出性を示す。浸透圧比は必ずしも限定されない
が、好ましくは生理的等張液の1.5〜2倍である。浸
透圧調整剤としては、水可溶性で生理的に許容なもので
あれば、特に制限なく使用可能であり、塩類(例、食
塩)、糖類(例、グルコ−ス、キシリト−ル,マンニッ
ト)、アミノ酸類(例、グリシン,アスパラギン酸)等
が例示される。
圧比を高めることにより、内包薬物の放出性を特異的に
高めることが可能である。即ち、浸透圧調整後も各種温
度における内包薬物の放出傾向は、浸透圧調整前とほと
んど変わらず、約37℃以下ではやはり極めて低い放出
性を維持しているが、約40〜約44℃においては最も
良い放出性を示す。浸透圧比は必ずしも限定されない
が、好ましくは生理的等張液の1.5〜2倍である。浸
透圧調整剤としては、水可溶性で生理的に許容なもので
あれば、特に制限なく使用可能であり、塩類(例、食
塩)、糖類(例、グルコ−ス、キシリト−ル,マンニッ
ト)、アミノ酸類(例、グリシン,アスパラギン酸)等
が例示される。
【0010】本発明リポソ−ムの製造方法は、基本的に
は、MLVの一般的製造方法が適用可能である。即ち、
まず、負電荷脂質をクロロホルム等の溶媒に完全に溶解
させた後、減圧法等で溶媒を除去し、均一な脂質の被膜
を形成させる。次に、医薬活性成分及び浸透圧調整剤等
を含有した水溶液を加え、負電荷脂質の膜転移温度以上
の温度で乳濁化を行ない、リポソ−ム分散液を得る。こ
れをポリカ−ボネ−トメンブレンを装着した加圧濾過器
でサイジング処理するかまたは高圧乳化器、超音波乳化
器等で微細化処理したものを、更に透析、ゲル濾過、遠
心分離等で処理することにより本発明リポソ−ムが得ら
れる。本発明リポソ−ムは、優れた分散性を有するので
適宜サイジング処理等の方法を選択すれば、ほぼ粒径の
揃った均一な粒子として得られる。その粒度分布は、約
0.03〜約0.5μm、好ましく約0.1〜約0.3μm
である。また、水溶液中においても、特に凝集防止剤等
を添加しなくても安定な分散性を示すので、注射剤への
適用が極めて容易である。
は、MLVの一般的製造方法が適用可能である。即ち、
まず、負電荷脂質をクロロホルム等の溶媒に完全に溶解
させた後、減圧法等で溶媒を除去し、均一な脂質の被膜
を形成させる。次に、医薬活性成分及び浸透圧調整剤等
を含有した水溶液を加え、負電荷脂質の膜転移温度以上
の温度で乳濁化を行ない、リポソ−ム分散液を得る。こ
れをポリカ−ボネ−トメンブレンを装着した加圧濾過器
でサイジング処理するかまたは高圧乳化器、超音波乳化
器等で微細化処理したものを、更に透析、ゲル濾過、遠
心分離等で処理することにより本発明リポソ−ムが得ら
れる。本発明リポソ−ムは、優れた分散性を有するので
適宜サイジング処理等の方法を選択すれば、ほぼ粒径の
揃った均一な粒子として得られる。その粒度分布は、約
0.03〜約0.5μm、好ましく約0.1〜約0.3μm
である。また、水溶液中においても、特に凝集防止剤等
を添加しなくても安定な分散性を示すので、注射剤への
適用が極めて容易である。
【0011】本発明について更に詳細に説明するため
に、以下に実施例、参考例および実験例を示すが、これ
らは何等本発明を制限するものではない。なお、以下に
おいてリン脂質の比率はすべて重量比で表わすものとす
る。
に、以下に実施例、参考例および実験例を示すが、これ
らは何等本発明を制限するものではない。なお、以下に
おいてリン脂質の比率はすべて重量比で表わすものとす
る。
【0012】実施例1 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)18
mgとジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)2
mg含有のクロロホルム溶液から、ロ−タリ−エバポレ
−タ−で溶媒を除去しナスコルベンの内壁に脂質の皮膜
を形成させた後、減圧下で乾燥を行なった。次に、この
ナスコルベンに、56mM 5(6)−カルボキシフル
オレッセイン(以下、CFと言う)と2%グルコ−ス含
有の10mMリン酸緩衝液0.6mlを加え、50℃の
湯浴上で半振盪により乳濁化を行なった。この様にして
得られたリポソ−ム分散液を、孔径0.2μmのニュク
レポア メンブラン(Nuclepore membra
ne,野村マイクロサイエンス(株)製)を装着したエ
クストル−ザ−(リペックス バイオメンブラン社製)
に、4回繰り返して通過させてサイジング処理を行なっ
た後、内包されなかったフリ−のCFからリポソ−ムを
ゲル濾過により分離することにより、DPPC:DPP
A=9:1のMLVリポソ−ムを調製した。
mgとジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)2
mg含有のクロロホルム溶液から、ロ−タリ−エバポレ
−タ−で溶媒を除去しナスコルベンの内壁に脂質の皮膜
を形成させた後、減圧下で乾燥を行なった。次に、この
ナスコルベンに、56mM 5(6)−カルボキシフル
オレッセイン(以下、CFと言う)と2%グルコ−ス含
有の10mMリン酸緩衝液0.6mlを加え、50℃の
湯浴上で半振盪により乳濁化を行なった。この様にして
得られたリポソ−ム分散液を、孔径0.2μmのニュク
レポア メンブラン(Nuclepore membra
ne,野村マイクロサイエンス(株)製)を装着したエ
クストル−ザ−(リペックス バイオメンブラン社製)
に、4回繰り返して通過させてサイジング処理を行なっ
た後、内包されなかったフリ−のCFからリポソ−ムを
ゲル濾過により分離することにより、DPPC:DPP
A=9:1のMLVリポソ−ムを調製した。
【0013】実施例2〜4 生理的に等張としたリン酸緩衝塩水溶液(以下、PBS
溶液と略す)に20%ラット血清を加えて調製した溶液
に、生理的等張液に対する浸透圧比が1,1.5,2にな
るようにグルコ−スを加えて調製した56mM CF含
有の3種類の溶液を用意する。各溶液0.6mlを、実
施例1の方法で得られたDPPC:DPPA=9:1の
乾燥被膜(総脂質量20mg)に加えた後、実施例1と
同様の方法で乳濁化を行ない更にサイジング処理するこ
とにより、粒径はすべて約0.2μmであるが内水相の
浸透圧が異なる3種類のCF内包リポソ−ムを得た。生
理的等張液に対する内水相の浸透圧比が1,1.5,2の
リポソ−ムをそれぞれ実施例2,実施例3,実施例4と
する。
溶液と略す)に20%ラット血清を加えて調製した溶液
に、生理的等張液に対する浸透圧比が1,1.5,2にな
るようにグルコ−スを加えて調製した56mM CF含
有の3種類の溶液を用意する。各溶液0.6mlを、実
施例1の方法で得られたDPPC:DPPA=9:1の
乾燥被膜(総脂質量20mg)に加えた後、実施例1と
同様の方法で乳濁化を行ない更にサイジング処理するこ
とにより、粒径はすべて約0.2μmであるが内水相の
浸透圧が異なる3種類のCF内包リポソ−ムを得た。生
理的等張液に対する内水相の浸透圧比が1,1.5,2の
リポソ−ムをそれぞれ実施例2,実施例3,実施例4と
する。
【0014】実施例5,6 実施例1の方法により、DPPC:DPPA=9:1の
乾燥被膜を2検体調製し、一方には、254−S 10
0mg含有の5%キシリト−ル溶液10mlを加え、他
方には、254−S 100mg含有の7.5%キシリト
−ル溶液10mlを加えた後、実施例1と同様の方法で
処理することにより、粒径が約0.2μmであるが内水
相の浸透圧が異なる2種類の254−S内包リポソ−ム
を得た。これを、遠心分離機(100000×g,2時
間)かけてリポソ−ムを集めた後、PBS溶液で再分散
して約2mlとし、測定用試料とした。生理的等張液に
対する内水相の浸透圧比が1,1.5のリポソ−ムをそれ
ぞれ実施例5,実施例6とする。
乾燥被膜を2検体調製し、一方には、254−S 10
0mg含有の5%キシリト−ル溶液10mlを加え、他
方には、254−S 100mg含有の7.5%キシリト
−ル溶液10mlを加えた後、実施例1と同様の方法で
処理することにより、粒径が約0.2μmであるが内水
相の浸透圧が異なる2種類の254−S内包リポソ−ム
を得た。これを、遠心分離機(100000×g,2時
間)かけてリポソ−ムを集めた後、PBS溶液で再分散
して約2mlとし、測定用試料とした。生理的等張液に
対する内水相の浸透圧比が1,1.5のリポソ−ムをそれ
ぞれ実施例5,実施例6とする。
【0015】実施例7 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)16
mgとジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)4
mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と同
様の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透圧
比が1.5でDPPC:DPPA=8:2のリポソ−ム
を得た。
mgとジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)4
mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と同
様の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透圧
比が1.5でDPPC:DPPA=8:2のリポソ−ム
を得た。
【0016】実施例8 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)16
mgとジパルミトイルホスファチジルグリセロ−ル(D
PPG)4mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実
施例3と同様の方法により、生理的等張液に対する内水
相の浸透圧比が1.5でDPPC:DPPG=8:2の
リポソ−ムを得た。
mgとジパルミトイルホスファチジルグリセロ−ル(D
PPG)4mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実
施例3と同様の方法により、生理的等張液に対する内水
相の浸透圧比が1.5でDPPC:DPPG=8:2の
リポソ−ムを得た。
【0017】実施例9 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)18
mgとジパルミトイルホスファチジルグリセロ−ル(D
PPG)2mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実
施例3と同様の方法により、生理的等張液に対する内水
相の浸透圧比が1.5でDPPC:DPPG=9:1の
リポソ−ムを得た。
mgとジパルミトイルホスファチジルグリセロ−ル(D
PPG)2mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実
施例3と同様の方法により、生理的等張液に対する内水
相の浸透圧比が1.5でDPPC:DPPG=9:1の
リポソ−ムを得た。
【0018】実施例10 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)18
mgとジパルミトイルホスファチジルセリン(DPP
S)2mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例
3と同様の方法により、生理的等張液に対する内水相の
浸透圧比が1.5でDPPC:DPPS=9:1のリポ
ソ−ムを得た。
mgとジパルミトイルホスファチジルセリン(DPP
S)2mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例
3と同様の方法により、生理的等張液に対する内水相の
浸透圧比が1.5でDPPC:DPPS=9:1のリポ
ソ−ムを得た。
【0019】実施例11 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)16
mgとジパルミトイルホスファチジルセリン(DPP
S)4mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例
3と同様の方法により、生理的等張液に対する内水相の
浸透圧比が1.5でDPPC:DPPS=8:2のリポ
ソ−ムを得た。
mgとジパルミトイルホスファチジルセリン(DPP
S)4mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例
3と同様の方法により、生理的等張液に対する内水相の
浸透圧比が1.5でDPPC:DPPS=8:2のリポ
ソ−ムを得た。
【0020】実施例12 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)18
mgとジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)2
mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と同
様の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透圧
比が1.5でDPPC:DSPA=9:1のリポソ−ム
を得た。
mgとジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)2
mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と同
様の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透圧
比が1.5でDPPC:DSPA=9:1のリポソ−ム
を得た。
【0021】実施例13 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)16
mgとジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)4
mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と同
様の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透圧
比が1.5でDPPC:DSPA=8:2のリポソ−ム
を得た。
mgとジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)4
mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と同
様の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透圧
比が1.5でDPPC:DSPA=8:2のリポソ−ム
を得た。
【0022】参考例1 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)18
mgとジステアロイルホスファチジルコリン(DSP
C)2mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例
1と同様の方法により、DPPC:DSPC=9:1で
電荷脂質を含まないリポソ−ムを調製した。
mgとジステアロイルホスファチジルコリン(DSP
C)2mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例
1と同様の方法により、DPPC:DSPC=9:1で
電荷脂質を含まないリポソ−ムを調製した。
【0023】参考例2 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)18
mgとジオレオイルホスファチジン酸(DOPA)2m
g含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と同様
の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透圧比
は1.5であるが、DPPC:DOPA=9:1のリポ
ソ−ムを調製した。
mgとジオレオイルホスファチジン酸(DOPA)2m
g含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と同様
の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透圧比
は1.5であるが、DPPC:DOPA=9:1のリポ
ソ−ムを調製した。
【0024】参考例3 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)18
mgと卵黄ホスファチジン酸(EYPA)2mg含有の
クロロホルム溶液を使用して、実施例3と同様の方法に
より、生理的等張液に対する内水相の浸透圧比は1.5
であるが、DPPC:EYPA=9:1のリポソ−ムを
調製した。参考例4 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)18
mgと1−パルミトイル2−オレオイルホスファチジン
酸(POPA)2mg含有のクロロホルム溶液を使用し
て、実施例3と同様の方法により、生理的等張液に対す
る内水相の浸透圧比は1.5であるが、DPPC:PO
PA=9:1のリポソ−ムを調製した。
mgと卵黄ホスファチジン酸(EYPA)2mg含有の
クロロホルム溶液を使用して、実施例3と同様の方法に
より、生理的等張液に対する内水相の浸透圧比は1.5
であるが、DPPC:EYPA=9:1のリポソ−ムを
調製した。参考例4 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)18
mgと1−パルミトイル2−オレオイルホスファチジン
酸(POPA)2mg含有のクロロホルム溶液を使用し
て、実施例3と同様の方法により、生理的等張液に対す
る内水相の浸透圧比は1.5であるが、DPPC:PO
PA=9:1のリポソ−ムを調製した。
【0025】参考例5 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)12
mgとジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)8
mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と同
様の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透圧
比は1.5であるが、DPPC:DPPA=6:4のリ
ポソ−ムを調製した。参考例6 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)10
mgとジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)1
0mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と
同様の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透
圧比は1.5であるが、DPPC:DPPA=5:5の
リポソ−ムを調製した。
mgとジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)8
mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と同
様の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透圧
比は1.5であるが、DPPC:DPPA=6:4のリ
ポソ−ムを調製した。参考例6 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)10
mgとジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)1
0mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と
同様の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透
圧比は1.5であるが、DPPC:DPPA=5:5の
リポソ−ムを調製した。
【0026】参考例7 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)14
mgとジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)6
mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と同
様の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透圧
比は1.5であるが、DPPC:DPPA=7:3のリ
ポソ−ムを調製した。参考例8 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)12
mgとジパルミトイルホスファチジルセリン(DPP
S)8mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例
3と同様の方法により、生理的等張液に対する内水相の
浸透圧比が1.5でDPPC:DPPS=6:4のリポ
ソ−ムを得た。
mgとジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)6
mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例3と同
様の方法により、生理的等張液に対する内水相の浸透圧
比は1.5であるが、DPPC:DPPA=7:3のリ
ポソ−ムを調製した。参考例8 ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)12
mgとジパルミトイルホスファチジルセリン(DPP
S)8mg含有のクロロホルム溶液を使用して、実施例
3と同様の方法により、生理的等張液に対する内水相の
浸透圧比が1.5でDPPC:DPPS=6:4のリポ
ソ−ムを得た。
【0027】実験例1 実施例1より得られるDPPC:DPPA=9:1の本
発明リポソ−ムおよび参考例1より得られるDPPC:
DSPC=9:1のリポソ−ムについて、バイオ シミ
カ エト バイオフィジカ アクタ(Biochimica et Bioph
ysica Acta)の第1029巻、第287頁、(1990
年)に記載の方法に準じて、動的光散乱法により粒度分
布を測定した。結果を図1に示す。DPPC:DPPA
=9:1の本発明リポソ−ムは、平均粒径が約0.2μ
mの粒度分布を示し、分散性の改善効果が見られた。一
方、DPPC:DSPC=9:1のリポソ−ムは、粒径
がかなり不均一で相当大きなものも存在することから強
い凝集性を有すると言える。
発明リポソ−ムおよび参考例1より得られるDPPC:
DSPC=9:1のリポソ−ムについて、バイオ シミ
カ エト バイオフィジカ アクタ(Biochimica et Bioph
ysica Acta)の第1029巻、第287頁、(1990
年)に記載の方法に準じて、動的光散乱法により粒度分
布を測定した。結果を図1に示す。DPPC:DPPA
=9:1の本発明リポソ−ムは、平均粒径が約0.2μ
mの粒度分布を示し、分散性の改善効果が見られた。一
方、DPPC:DSPC=9:1のリポソ−ムは、粒径
がかなり不均一で相当大きなものも存在することから強
い凝集性を有すると言える。
【0028】実験例2 実施例2〜4より得られる3種類のCF内包リポソ−ム
を、各種温度の20%ラット血清含有のPBS溶液中で
10分間インキュベ−トした後、CFの放出量を測定し
た。結果を図2に示す。各リポソ−ム共、約42℃で最
高のCF放出率を示したが、生理的等張液よりも浸透圧
を高くしたものは、等張のものに比べてより良好な温度
感受性を示した。
を、各種温度の20%ラット血清含有のPBS溶液中で
10分間インキュベ−トした後、CFの放出量を測定し
た。結果を図2に示す。各リポソ−ム共、約42℃で最
高のCF放出率を示したが、生理的等張液よりも浸透圧
を高くしたものは、等張のものに比べてより良好な温度
感受性を示した。
【0029】実験例3 実施例2〜4より得られる3種類のCF内包リポソ−ム
について、42℃の20%ラット血清含有のPBS溶液
中でCFの放出速度を測定した。結果を図3に示す。浸
透圧を高めたリポソ−ムは、瞬時に約70〜約80%の
放出率を示し、等張のものに比べCFの放出が速やかで
あった。
について、42℃の20%ラット血清含有のPBS溶液
中でCFの放出速度を測定した。結果を図3に示す。浸
透圧を高めたリポソ−ムは、瞬時に約70〜約80%の
放出率を示し、等張のものに比べCFの放出が速やかで
あった。
【0030】実験例4 実施例4より得られる浸透圧が生理的等張液の2倍のリ
ポソ−ムについて、室温下、懸濁状態で7週間保存後そ
の試料の一部を20%ラット血清含有のPBS溶液に加
えて、各種温度で10分間インキュベ−トした後、CF
の放出量を測定した。結果を図4に示す。7週間保存し
た後も温度感受性は初期の状態とほとんど変わりなく、
また36℃以下では内包物も90%以上保持されてい
た。
ポソ−ムについて、室温下、懸濁状態で7週間保存後そ
の試料の一部を20%ラット血清含有のPBS溶液に加
えて、各種温度で10分間インキュベ−トした後、CF
の放出量を測定した。結果を図4に示す。7週間保存し
た後も温度感受性は初期の状態とほとんど変わりなく、
また36℃以下では内包物も90%以上保持されてい
た。
【0031】実験例5 実施例5および実施例6より得られた各測定用試料0.
1mlを各種温度の20%ラット血清含有のPBS溶液
1mlに加え、5分間インキュベ−ションした後、ただ
ちに冷却し、次に各溶液を微量高速冷却遠心機(トミ−
精工(株)製)により、遠心濾過(3000rpm,3
0分間)にかけて、その濾液中の254−S濃度をHP
LCにより定量した。結果を図5に示す。 (HPLC条件) 担体:リクロソロブNH2(lichrosorobNH2) 移動相:CH3CN/H2O=8:2 流速:1.5ml/分 測定波長:220nm 図5より、254−S内包リポソ−ムは良好な温度感受
性を示し、特に内水相の浸透圧を高めたものが良好であ
った。
1mlを各種温度の20%ラット血清含有のPBS溶液
1mlに加え、5分間インキュベ−ションした後、ただ
ちに冷却し、次に各溶液を微量高速冷却遠心機(トミ−
精工(株)製)により、遠心濾過(3000rpm,3
0分間)にかけて、その濾液中の254−S濃度をHP
LCにより定量した。結果を図5に示す。 (HPLC条件) 担体:リクロソロブNH2(lichrosorobNH2) 移動相:CH3CN/H2O=8:2 流速:1.5ml/分 測定波長:220nm 図5より、254−S内包リポソ−ムは良好な温度感受
性を示し、特に内水相の浸透圧を高めたものが良好であ
った。
【0032】実験例6 実施例3および参考例2〜4より得られた、DPPCに
対する構成比はすべて1/9であるが、ホスファチジン
酸のアシル基の種類が異なる4種のリポソ−ムを使用し
て、実験例2と同様の方法により各温度におけるCFの
放出率を測定した。結果を図6に示す。負電荷脂質にD
PPAを使用した本発明リポソ−ムは、放出率が38℃
以下では極めて低いが、約42℃で最も良い傾向を示し
た。一方、その他のものは、37℃以下でもかなりの放
出率を示し、またそれより高温では温度依存性が見られ
ずほぼ80%近い値を示した。
対する構成比はすべて1/9であるが、ホスファチジン
酸のアシル基の種類が異なる4種のリポソ−ムを使用し
て、実験例2と同様の方法により各温度におけるCFの
放出率を測定した。結果を図6に示す。負電荷脂質にD
PPAを使用した本発明リポソ−ムは、放出率が38℃
以下では極めて低いが、約42℃で最も良い傾向を示し
た。一方、その他のものは、37℃以下でもかなりの放
出率を示し、またそれより高温では温度依存性が見られ
ずほぼ80%近い値を示した。
【0033】実験例7 実施例3、実施例7および参考例5,6,7より得られ
た、DPPAのDPPCに対する添加率が異なる5種の
リポソ−ムを使用して、実験例2と同様の方法により各
温度におけるCFの放出率を測定した。結果を図7に示
す。本発明リポソ−ム(実施例3、実施例7)は、放出
率が37℃以下では極めて低いが、約42℃で最も良い
傾向を示したのに対し、DPPAの添加率を増加させた
その他のものは37℃以下でもかなりの放出率を示し
た。実験例8 実施例8、9より得られた負電荷脂質がDPPGである
本発明リポソ−ムを使用して、実験例2と同様の方法に
より各温度におけるCFの放出率を測定した。結果を図
8に示す。CFの放出は、37℃以下ではほとんど見ら
れず、約40〜約42℃で良い傾向を示した。
た、DPPAのDPPCに対する添加率が異なる5種の
リポソ−ムを使用して、実験例2と同様の方法により各
温度におけるCFの放出率を測定した。結果を図7に示
す。本発明リポソ−ム(実施例3、実施例7)は、放出
率が37℃以下では極めて低いが、約42℃で最も良い
傾向を示したのに対し、DPPAの添加率を増加させた
その他のものは37℃以下でもかなりの放出率を示し
た。実験例8 実施例8、9より得られた負電荷脂質がDPPGである
本発明リポソ−ムを使用して、実験例2と同様の方法に
より各温度におけるCFの放出率を測定した。結果を図
8に示す。CFの放出は、37℃以下ではほとんど見ら
れず、約40〜約42℃で良い傾向を示した。
【0034】実験例9 実施例10、11および参考例8より得られた、負電荷
脂質がDPPSである3種のリポソ−ムを使用して、実
験例2と同様の方法により各温度におけるCFの放出率
を測定した。結果を図9に示す。本発明リポソ−ム(実
施例10、11)は、放出率が37℃以下では極めて低
いが、約40〜約44℃で良い傾向を示した。実験例10 実施例12、13より得られた、負電荷脂質がDSPA
である本発明リポソ−ムを使用して、実験例2と同様の
方法により各温度におけるCFの放出率を測定した。結
果を図10に示す。CFの放出は、37℃以下ではほと
んど見られず、約42〜約44℃付近で良い傾向を示し
た。
脂質がDPPSである3種のリポソ−ムを使用して、実
験例2と同様の方法により各温度におけるCFの放出率
を測定した。結果を図9に示す。本発明リポソ−ム(実
施例10、11)は、放出率が37℃以下では極めて低
いが、約40〜約44℃で良い傾向を示した。実験例10 実施例12、13より得られた、負電荷脂質がDSPA
である本発明リポソ−ムを使用して、実験例2と同様の
方法により各温度におけるCFの放出率を測定した。結
果を図10に示す。CFの放出は、37℃以下ではほと
んど見られず、約42〜約44℃付近で良い傾向を示し
た。
【発明の効果】本発明の温度感受性MLV型リポソ−ム
は、内包薬物を、約37℃以下ではほとんど放出させず
に約40〜約44℃において最も効率よく放出させるこ
とができ、またすぐれた分散性を有する。よって、癌、
腫瘍等に対する局所温熱療法に効果的に利用することが
出来、更に注射剤としての適用が容易である。更に、M
LV型であるので、工業上、大量生産も容易である。
は、内包薬物を、約37℃以下ではほとんど放出させず
に約40〜約44℃において最も効率よく放出させるこ
とができ、またすぐれた分散性を有する。よって、癌、
腫瘍等に対する局所温熱療法に効果的に利用することが
出来、更に注射剤としての適用が容易である。更に、M
LV型であるので、工業上、大量生産も容易である。
【図1】図1は、本発明リポソ−ムの分散性について、
負電荷脂質を含まないリポソ−ムと比較検討したもので
ある。(A)は、実施例1より得られた本発明リポソ−ム
の粒度分布、(B)は、参考例1より得られたリポソ−ム
の粒度分布を示す。
負電荷脂質を含まないリポソ−ムと比較検討したもので
ある。(A)は、実施例1より得られた本発明リポソ−ム
の粒度分布、(B)は、参考例1より得られたリポソ−ム
の粒度分布を示す。
【図2】図2は、実施例2〜4より得られた、CF内包
で負電荷脂質としてDPPAを含む本発明リポソ−ムに
ついて、放出率と温度との関係を示す。縦軸は放出率
(%)、横軸は温度(℃)を示す。
で負電荷脂質としてDPPAを含む本発明リポソ−ムに
ついて、放出率と温度との関係を示す。縦軸は放出率
(%)、横軸は温度(℃)を示す。
【図3】図3は、実施例2〜4より得られた前記本発明
リポソ−ムについて、42℃におけるCFの放出速度を
示す。縦軸は放出率(%)、横軸は時間(分)を示す。
リポソ−ムについて、42℃におけるCFの放出速度を
示す。縦軸は放出率(%)、横軸は時間(分)を示す。
【図4】図4は、実施例4より得られた本発明リポソ−
ムについて、7週間後の安定性を示す。縦軸は放出率
(%)、横軸は温度(℃)を示す。
ムについて、7週間後の安定性を示す。縦軸は放出率
(%)、横軸は温度(℃)を示す。
【図5】図5は、実施例5および6より得られた254
−S内包で負電荷脂質としてDPPAを含む本発明リポ
ソ−ムについて、放出率と温度との関係を示す。縦軸は
放出率(%)、横軸は温度(℃)を示す。
−S内包で負電荷脂質としてDPPAを含む本発明リポ
ソ−ムについて、放出率と温度との関係を示す。縦軸は
放出率(%)、横軸は温度(℃)を示す。
【図6】図6は、実施例3および参考例2〜4より得ら
れた、DPPCに対してアシル基の種類が異なるホスフ
ァチジン酸を添加した種々のリポソ−ムについて、放出
率と温度との関係を示す。縦軸は放出率(%)、横軸は
温度(℃)を示す。
れた、DPPCに対してアシル基の種類が異なるホスフ
ァチジン酸を添加した種々のリポソ−ムについて、放出
率と温度との関係を示す。縦軸は放出率(%)、横軸は
温度(℃)を示す。
【図7】図7は、実施例3、実施例7および参考例5、
6、7より得られた、DPPCに対するDPPAの添加
率が異なる種々のリポソ−ムについて、放出率と温度と
の関係を示す。縦軸は放出率(%)、横軸は温度(℃)
を示す。
6、7より得られた、DPPCに対するDPPAの添加
率が異なる種々のリポソ−ムについて、放出率と温度と
の関係を示す。縦軸は放出率(%)、横軸は温度(℃)
を示す。
【図8】図8は、実施例8、9より得られた、DPPC
に対するDPPGの添加率が異なる2種のリポソ−ムに
ついて、放出率と温度との関係を示す。縦軸は放出率
(%)、横軸は温度(℃)を示す。
に対するDPPGの添加率が異なる2種のリポソ−ムに
ついて、放出率と温度との関係を示す。縦軸は放出率
(%)、横軸は温度(℃)を示す。
【図9】図9は、実施例10、11および参考例8より
得られた、DPPCに対するDPPSの添加率が異なる
3種のリポソ−ムについて、放出率と温度との関係を示
す。縦軸は放出率(%)、横軸は温度(℃)を示す。
得られた、DPPCに対するDPPSの添加率が異なる
3種のリポソ−ムについて、放出率と温度との関係を示
す。縦軸は放出率(%)、横軸は温度(℃)を示す。
【図10】図10は、実施例12、13より得られた、
DPPCに対するDSPAの添加率が異なる2種のリポ
ソ−ムについて、放出率と温度との関係を示す。縦軸は
放出率(%)、横軸は温度(℃)を示す。
DPPCに対するDSPAの添加率が異なる2種のリポ
ソ−ムについて、放出率と温度との関係を示す。縦軸は
放出率(%)、横軸は温度(℃)を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】ジパルミトイルホスファチジルコリンと負
電荷を有する1,2−ジアシル−グリセロリン脂質(但
し、1位および2位のアシルは、互いに独立してパルミ
トイルまたはステアロイルである)を、20:1〜8:
2の重量比で含有することを特徴とする分散性の改善さ
れた温度感受性MLV型リポソ−ム。 - 【請求項2】内水相の浸透圧比が、生理的等張液の1.
5〜2倍である請求項1記載の温度感受性MLV型リポ
ソ−ム。 - 【請求項3】粒径が0.03〜0.5μmである請求項1
または2記載の温度感受性MLV型リポソ−ム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21555092A JPH05194192A (ja) | 1991-08-21 | 1992-07-20 | 分散性の改善された温度感受性mlv型リポソ−ム |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3-235414 | 1991-08-21 | ||
| JP23541491 | 1991-08-21 | ||
| JP21555092A JPH05194192A (ja) | 1991-08-21 | 1992-07-20 | 分散性の改善された温度感受性mlv型リポソ−ム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05194192A true JPH05194192A (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=26520924
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21555092A Pending JPH05194192A (ja) | 1991-08-21 | 1992-07-20 | 分散性の改善された温度感受性mlv型リポソ−ム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05194192A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1995026185A1 (en) * | 1994-03-28 | 1995-10-05 | Daiichi Pharmaceutical Co., Ltd. | Liposome with increased retention volume |
| US5484915A (en) * | 1993-07-09 | 1996-01-16 | Zeneca Limited | Sulphonated manganese phthalocyanines and compositions thereof |
| JP2009269871A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-11-19 | Fancl Corp | リポソーム製剤 |
| KR20100087030A (ko) * | 2007-11-05 | 2010-08-02 | 셀젼 코퍼레이션 | 치료제를 함유하는 신규 온도 감응성 리포솜 |
| JP2013508315A (ja) * | 2009-10-23 | 2013-03-07 | バイオ−ベスト アーペーエス | 保存安定性が改善されたspla2加水分解性リポソーム |
| JP2014503582A (ja) * | 2011-01-28 | 2014-02-13 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ | 親水性プロドラッグの局所放出用担体 |
-
1992
- 1992-07-20 JP JP21555092A patent/JPH05194192A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP2011502134A (ja) * | 2007-11-05 | 2011-01-20 | セルシオン コーポレイション | 治療薬を含有する新規な温度感受性リポソーム |
| US8642074B2 (en) | 2007-11-05 | 2014-02-04 | Celsion Corporation | Thermosensitive liposomes containing therapeutic agents |
| JP2009269871A (ja) * | 2008-05-09 | 2009-11-19 | Fancl Corp | リポソーム製剤 |
| JP2013508315A (ja) * | 2009-10-23 | 2013-03-07 | バイオ−ベスト アーペーエス | 保存安定性が改善されたspla2加水分解性リポソーム |
| JP2014503582A (ja) * | 2011-01-28 | 2014-02-13 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ | 親水性プロドラッグの局所放出用担体 |
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