JPH05196031A - 気体支持型の軸受の回転不安定性を除去する方法及び装置 - Google Patents

気体支持型の軸受の回転不安定性を除去する方法及び装置

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JPH05196031A
JPH05196031A JP23200792A JP23200792A JPH05196031A JP H05196031 A JPH05196031 A JP H05196031A JP 23200792 A JP23200792 A JP 23200792A JP 23200792 A JP23200792 A JP 23200792A JP H05196031 A JPH05196031 A JP H05196031A
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bearing
shaft
sleeve
gas
pneumatic load
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JP23200792A
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English (en)
Inventor
Randy J Sherman
ランディ・ジェイ・シャーマン
August O Weilbach
オーガスト・オー・ウェイルバッハ
Derald F Hanson
デラルド・エフ・ハンソン
C Dwight Smith
シー・ドゥワイト・スミス
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Lincoln Laser Co
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Lincoln Laser Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸受の回転の不安定性を除去する方法及び装
置の提供 【構成】 気体支持型軸受は、長手軸線を有し且つ第1
の軸受面を有する第1の静止軸受部材212を含む。第
2の回転軸受部材220は、第1の軸受部材と同軸的に
整列され且つ第2の軸受面を含む。空気圧負荷傾斜部2
10が、軸受面のうちの一つに形成されてどちらかの軸
受部材に非対称な負荷をかけ、軸受の回転の不安定性を
除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は気体支持型の軸受に関
し、より詳細には高精度で高速の気体支持型の軸受に関
する。
【0002】
【従来技術】図1の1A及び1Bは円筒型の回転シャフ
ト12に機械的に連結された多角形の回転ミラー10を
有する多角形のミラー・スキャニング装置を示してい
る。シャフト12の下端部は玉軸受16によりスキャナ
・ハウジング14に回転可能に接続されており、シャフ
ト12の上端部は玉軸受18によってハウジング14に
連結されている。シール20は、高速作動の間に、玉軸
受16、18から排出される液体潤滑剤の循環を最小に
している。
【0003】永久磁石22がシャフト12に堅固に連結
されている。励起されると、モータの磁界巻線24が磁
石22と相互に作用してシャフト12及び多角形のミラ
ー10を回転させる。
【0004】このような従来技術の玉軸受に支持されて
モータ駆動される負荷は、玉軸受のボール及びレースの
アセンブリの寸法的な不規則性に応答し、また液体の潤
滑剤による不都合な干渉により、2つの支持軸受アセン
ブリの間の間隔に応じて10アークセコンドあるいはそ
れ以上の多角形のミラーのスキャニング誤差を生ずる。
選択した玉軸受の要素を需要者に合わせて特別に機械加
工しかつ適合させた場合でも、スキャニング誤差を約5
アークセコンドより小さくすることはできない。潤滑剤
の再分布は回転周期を不安定にする(速度の安定性)。
【0005】玉軸受から排出される液体潤滑剤の不可避
的な循環がハウジング14の内側に入り、多角形のミラ
ー10の反射ファセットを、特に各ファセットの先導端
縁に沿って汚し、これによりミラーの反射特性を低下さ
せる。多角形のミラー10の個々のファセットを定期的
に洗浄して汚染している潤滑剤を取り除く必要がある。
【0006】図2に示す従来技術のヘリンボーン型の軸
受アセンブリは円筒形の孔26及びシャフト28を有し
ている。シャフト28は参照符号30、32により示さ
れた独立したヘリンボーン・パターンを有している。シ
ャフト28の外面の各ヘリンボーン・パターンは可能な
限り精緻なものとしなければならない。符号34により
示されたシャフト28の断面の縁部により示されるよう
に、ヘリンボーン・パターン領域の中のシャフト表面積
の約50%が切除され、これにより残余のシャフト表面
の約50%だけが、回転シャフトとスリーブの孔26の
切除されていない円筒形の面との間に荷重支持面を形成
することができる。極めて制限されたこの荷重支持面の
領域は、シャフト28とスリーブ26との間に生ずる荷
重支持力すなわち軸受剛さを急激に減少させる。その直
接的な結果として、シャフト28及びスリーブ孔26の
接近して隔置された面は上昇せず溝が加圧されるまで浮
遊する。0RPMから上昇速度まで、これら2つの面は
接触軸受として作動し、互いに擦れ合って大きな摩擦力
と軸受面の摩耗を生ずる。
【0007】図2に示すヘリンボーン型の空気軸受は、
相対的に回転するスリーブの孔26とシャフト28との
間の相互作用により生ずる空気圧送作用に依存してい
る。そのような空気圧送力は加圧空気の流れを生じ、こ
の流れは矢印36で示す方向へ軸受面を通って上方へ流
れて空気排出ポート38から排出される。回転するスリ
ーブアセンブリにより適正な加圧が一旦確立されると、
スリーブの孔26はシャフト28の凸面状の頂部に対し
て浮遊状態となる。上昇が生ずるまでは、シャフト28
の頂部は擦れ、シャフト28の頂部と空気排出ポート3
8の基部との間の界面に表面の摩耗が生ずる。
【0008】図2に示すタイプのヘリンボーン型の空気
軸受の他の欠点は、これら軸受を垂直方向の向きで作動
させなければならないことである。10度のオーダーの
傾斜程度所望の垂直整列状態からずれることによって、
急速に軸受面が摩耗し且つヘリンボーン型の軸受アセン
ブリに支障が生じる。
【0009】軸受シャフト28の表面に極めて高度の機
械的な精度のヘリンボーン・パターンを形成する必要が
あるために製造コストが高くなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の基本
的な目的は、迅速にかつ低速度で約5,350から8,
917kg/cm(30,000から50,000ポン
ド/インチ)程度の高いレベルの軸受剛さを生じかつ広
い速度範囲で作動可能な高精度の気体支持型の軸受を提
供することである。
【0011】本発明の他の目的は、軸受スリーブが軸受
シャフトに対して比較的低い速度で上昇(リフトオフ)
する高精度の気体支持型の軸受を提供することである。
【0012】本発明の他の目的は、広い速度範囲にわた
って軸受を水平方向、垂直方向あるいはこれらの間の傾
斜した方向のいずれの向きにおいても作動可能で極めて
高いレベルの軸受剛さの力を生ずる高精度の気体支持型
の軸受を提供することである。
【0013】本発明の他の目的は、双方向に作動可能な
高精度の気体支持型の軸受を提供することである。
【0014】本発明の他の目的は、閉鎖システムとして
作動し軸受の空気ギャップの中へ送り込まれる異物によ
り生ずるトラブルを低減することのできる高精度の気体
支持型の軸受を提供することである。
【0015】本発明の他の目的は、少なくとも20,0
00回の起動/停止サイクルが可能な高精度の気体支持
型の軸受を提供することである。
【0016】本発明の他の目的は、支持回転の不安定性
を除去するために、どちらかの支持部材に対して固定さ
れた位置に非対称な負荷をかけるために支持面のうちの
一つに形成された空気圧負荷傾斜部を有する気体支持型
軸受を提供することである。
【0017】本発明の他の目的は、種々の支持動作回転
数における支持回転の不安定性を除去するために支持動
作回転数が増加するにつれて空気圧負荷傾斜部によって
生じた非対称な負荷が増加する、気体支持型の軸受を提
供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】簡単に言うと、本発明の
一実施例によれば、気体支持型軸受は、長手軸線を有す
る円筒形の支持スリーブと、第1の支持面を有する円筒
形の内側面とを含む。この軸受はまた、軸受スリーブ内
に同軸的に位置決めされた円筒形のシャフトを含む。こ
の支持シャフトは、第2の支持面を有する円筒形の外側
面を含む。相対的な回転速度が支持スリーブと支持シャ
フトとの間に達成されて第1の軸受面が第2の軸受面と
重なり合っているオーバーラップ軸受領域に沿った軸受
支持力を生じる。このオーバーラップ軸受領域は、長手
軸線に沿って画定された長さを有する。空気圧負荷傾斜
部が支持面の一つに形成され、この傾斜部は、支持回転
の不安定性を除去するために、スリーブかシャフトに対
して固定された位置において軸受に非対称な負荷をかけ
るためのオーバーラップ支持領域の長さよりも短い長手
軸線に沿った長さを有する。
【0019】
【実施例】本発明の利点および当該技術への貢献をより
良く示すために、本発明の好ましい装置の実施例を以下
に詳細に説明する。
【0020】図3を参照すると、自己与圧型の気体軸受
は円筒形の軸受スリーブ40を有しており、この軸受ス
リーブは、長手方向の軸線42と、第1の軸受面を形成
する円筒形の内側面44とを有している。
【0021】円筒形の軸受シャフト46は、軸受スリー
ブ40の中でこの軸受スリーブと同軸状に位置している
と共に、第2の軸受面を形成する円筒形の外側面48を
有している。シャフト46の上端部は回転可能な多角形
のスキャニング・ミラー50等の負荷を支持するように
堅固に連結されている。
【0022】シャフト46の下端部は、軸方向のスラス
ト軸受アセンブリの一部を形成する環状の磁石アセンブ
リ52に連結されており、上記軸受アセンブリも非回転
環状磁石54および56を有している。図3に示すよう
に、磁石52、54、56は、これらの向かい合う磁極
が回転磁石52の上方及び下方の両方において磁気的な
反発力を生ずるように配設されている。これらの実質的
に等しい磁気的な反発力が、磁石52と54との間及び
磁石52と56との間に約0.76mm(0.030イ
ンチ)程度の実質的に固定された空隙を維持し、これに
より、シャフト46及び多角形のミラー50等の負荷の
両方に対して実質的に固定された軸方向の整合を維持し
ている。
【0023】上記特定の軸方向のスラスト軸受の構造は
良好に作動するが、図3に示す磁気的な軸方向のスラス
ト軸受アセンブリを当業者に周知の種々の他の形態の軸
方向のスラスト軸受アセンブリで容易に置き換えること
ができる。
【0024】電動モータ58の形態の駆動手段が連結さ
れて軸受スリーブ40と軸受シャフト46との間に所望
の相対的な回転速度を達成している。図3において、電
動モータ58は、シャフト46の外側面に堅固に連結さ
れた永久磁石アセンブリ60と、非回転アセンブリ・ハ
ウジング64に堅固に連結された界磁巻線62とを有し
ている。
【0025】図4A及び図4Bを参照すると、固定シャ
フトと回転スリーブとを用いた本発明の自己与圧型の気
体軸受の他の実施例が示されており、この実施例を以下
に詳細に説明する。
【0026】図4Aは、軸受シャフト66が上端部及び
下端部を有しており、これら両端部がハウジング64の
両端部の円筒形の孔に堅固に連結されている状態を示し
ている。回転軸受スリーブ68は軸受シャフトの外側で
この軸受シャフトと同軸状に配設されている。多角形の
回転ミラー等の負荷が、複数のねじ70により回転スリ
ーブ68に機械的に固定されている。
【0027】図3に示したアセンブリに相当する軸方向
のスラスト制御磁石アセンブリ72、74が回転スリー
ブ68の上端部及び下端部に位置していて、スリーブ6
8をシャフト66に対して実質的に固定した軸線位置す
なわち長手方向の位置に維持している。各々の磁石アセ
ンブリは、非回転磁石76と、回転スリーブ68の両端
に堅固に連結された回転磁石アセンブリ78とを有して
いる。
【0028】次に図5A及び図5Bを参照すると、従来
技術の自己与圧型の気体軸受は、事実上ほぼ一般的に、
図5Aにおいて符号80で示す高度に研磨された極めて
滑らかな軸受面を用いている。図5Bは、図5Aの自己
与圧型の気体軸受に対応する本発明の自己与圧型の気体
軸受のスリーブ及びシャフトの軸受面を示しており、こ
の自己与圧型の気体軸受は、符号82で示す軸受面によ
り示されるように、対向する軸受面に一定程度の粗度が
必須的に与えられている。
【0029】次に図6A,図6B及び図6Cを参照する
と、表面粗度の測定に関する特殊な工学的な用語が示さ
れており、これら図面を検討することにより本発明の軸
受面82の相当する粗度特性の定義を理解することがで
きる。
【0030】表面粗度は、機械工学においては一般に以
下の4つの特性を含むものであると認識されている。 1. 粗度: 表面組織における細かい凹凸部、 2. うねり: より広く隔置された表面組織の成分、 3. より: 顕著な表面パターンの方向、及び 4. きず: 予期しない、望ましくない表面組織。
【0031】図6Aは、無理のない直線的な面を示すこ
とを意図した面の部分の斜視図である。図6Bは図6A
に示す面を拡大してその一部を示す断面図であり、うね
りのある表面粗度特性を示している。図6Cは図6Bの
一部を取り出した断面図であり、山及び谷を含む表面の
高さの絶対的な変化を示している。記号Raで示す平均
粗さが図6Cに図解的に示されており、この平均粗さ
は、機械工学的には、サンプリングした長さの中で得ら
れかつ図式的な中心線から測った測定した輪郭の高さの
偏差の絶対値の算術平均を意味するものとして定義され
る。平均粗さRaは一般にマイクロメ−トル(ミクロ
ン)で表される。
【0032】本発明の軸受面のRaパラメータ及び限界
はRaで表される。Raは更に1955年10月13日
付けのミル標準10A(MIL STD−10A)によ
り定義され、その値は商業的に入手可能な試験装置(例
えば日本国のMitotoy社により製造されるSur
ftest Model 211 SurfacePr
ofilometer)により容易に測定される。
【0033】本発明の自己与圧型の気体軸受は、図3、
図4及び図5Bに示す本発明のスリーブ及びシャフト要
素に対して種々の材料を用いることにより組み立てるこ
とができる。特に、以下の表1に示す材料の組み合わせ
が本発明に用いられる軸受面を満足することが判明し
た。 表 1: スリーブ シャフト 1. 鋼鉄 セラミック 2. 硬質陽極処理アルミニウム 鋼鉄 3. 硬質陽極処理アルミニウム セラミック 4. 硬質陽極処理アルミニウム 硬質陽極処理アルミニウム 5. セラミック セラミック 6. セラミック 鋼鉄
【0034】本発明の自己与圧型の気体軸受を高精度と
するために、4つの異なったパラメータを限定された範
囲内で慎重に制御しなければならない。そのようなパラ
メータ制御を適正に実行すると、高精度の軸受アセンブ
リを作ることができ、5アークセコンドよりもかなり小
さく、一般には周囲温度において1アークセコンドに等
しいかそれよりも小さな繰り返しのない誤差が得られ
る。62°C(140°F)程度の高い温度では、一般
にそのような繰り返しのない誤差を約2乃至3アークセ
コンドに等しいかそれ以下のレベルまで制御することが
できる。そのような精度は、写真複写機、レーザプリン
タ及び関連する装置を含む高精度スキャニングシステム
に一般に用いられるボールベアリング・アセンブリによ
り達成されるものに比べて、実際上より良好な値であ
る。
【0035】本発明の高精度軸受を製造するために制御
するべき第1のパラメータは軸受形状であり、この軸受
形状は更に、真直度、粗度及び寸法均一性という副パラ
メータを含む。円筒形の軸受形状においては、寸法均一
性のパラメータはバレル及びテーパの誤差を含む。
【0036】次に図7乃至図12を参照して種々のタイ
プの形状および形状誤差を簡単に説明するが、このよう
な用語は当業者には周知である。
【0037】図7は、テーパ付きの孔を有するスリーブ
86の中に配設された比較的真直なシャフト84を示し
ている。このようなテーパ寸法の均一な変化はシャフト
84とスリーブ86との間に均一でない空隙を生じる
が、もしこの不均一な空隙が過度であれば、本発明の軸
受の性能を低下させる。
【0038】図8は、両端部において鐘形の口をした寸
法均一性の変化を示す孔を有するスリーブ86の中に設
けられた真直なシャフト84を示している。
【0039】図9は、高い精度の孔を有するスリーブ8
6の中に設けられた両側の下がったシャフト84を示し
ており、このシャフト84が真直性を欠くために不均一
なエアギャップが生じている。
【0040】図10は単一のシャフト84と一対のスリ
ーブ86により画成された複軸受アセンブリを示してい
る。左側のスリーブ86と右側のスリーブ86とが異な
った直径を有するために不均一なギャップが生じてい
る。
【0041】図11は、真直なシャフトを有する軸受ア
センブリを示しており、スリーブ86は樽形状の形状誤
差を有していてシャフトとスリーブとの間に不均一なギ
ャップが生じている。
【0042】図12は、スリーブ86の孔の中央部の中
で樽形状の誤差により生じた不均一なギャップを有する
軸受アセンブリを示している。
【0043】本発明を実行する際に、本発明のシャフト
及びスリーブの要素の形状を所定限度内で制御して、本
発明の所望の工夫を凝らした機能を発揮させる必要があ
る。すなわち、図7に示すように、本発明の軸受アセン
ブリのギャップの中の形状変化を制御して、シャフトと
の間のギャップを軸受を横断する全距離にして約0.0
025mm(100マイクロインチ)に等しいかあるい
はこれよりも大で約0.009mm(350マイクロイ
ンチ)よりも小さくなるように制限する必要がある。図
7に示すように、符号88で示す全ギャップ寸法を有す
る第1の半径方向成分が符号90で示すギャップ寸法を
有する第2の半径方向成分に加えられる。符号88及び
符号90で示すギャップの寸法和を、約0.005mm
(200マイクロインチ)乃至約0.0076(300
マイクロインチ)の間の範囲とし、上記表1に示す材料
から満足すべき適正な機能を有する気体軸受を作る必要
がある。
【0044】表1に示していない新規な材料に対して
は、0.0025(100マイクロインチ)の最小のギ
ャップ寸法を与えることになるが、そのような以前にテ
ストしていない材料が、軸受作動速度以下の速度で2つ
の対向する軸受面が持ち上がり空中に浮かんだ状態とな
るならば、最大ギャップ寸法を一般的な上限である0.
0076mm(300マイクロインチ)より大きくする
ことができる。相対的に回転する軸受面の間に十分な軸
受こわさが生じ、また介在する気体層によって2つの軸
受面が動かされて互いに機械的な接触をしなくなると、
一方の軸受要素が他方の軸受要素から相対的に浮き上が
る。
【0045】図13はシャフト84及びスリーブ86の
断面図であり、本発明の限度内に制御されなければなら
ない直径方向に隔置されたギャップ要素88及び90を
更に示している。
【0046】次に図14を参照すると、制御すべき本発
明の形状に関するアスペクトが示されており、寸法
「X」で示すシャフトの直径のスリーブの長さに対する
比を示している。表1に示した材料に対してのスリーブ
長さのシャフト直径に対するアスペクト比は、一般に3
対1にほぼ等しくなければならず、最も好ましいのは約
4対1に等しいかあるいはそれより大きい値である。ス
リーブ長さのシャフト直径に対する最大アスペクト比に
対する上限はないが、実際問題として、十分に長いスリ
ーブ長さは本発明の幾何学的ギャップ限界の維持に関す
る深刻な困難性を生ずる。任意のシャフト直径に対して
スリーブの長さが増加すると、本発明を実施するのに必
要な所要の円筒形状を維持することがより困難でかつよ
り高価なものとなる。
【0047】本発明の自己与圧型の気体軸受を実施する
ために制御しなければならない次のパラメータは軸受面
の表面粗さすなわちRaである。適正に高精度で低い摩
耗特性の本発明を達成するためには、スリーブ及びシャ
フトの両方からのRa貢献度の和を、約18の最小Ra
(比較的滑らか)及び60の最大Ra(比較的粗い)に
等しいかあるいはそれ以上にする必要がある。
【0048】表1に示した材料に対して、スリーブのR
aとシャフトのRaとの貢献度の和Raが18に等しい
かあるいはこれを超す必要があることが判明している
が、またスリーブあるいはシャフトのRaが最小のRa
値を下回ると、本発明の軸受は適正に作動しないことも
判明している。例えば、スリーブに対する最小Raは4
にほぼ等しいかあるいはこれよりも大きい必要がある
が、シャフトの最小Raは約7に等しいかあるいはこれ
よりも大きい必要がある。いずれの場合においても、R
aの合計は18にほぼ等しいかあるいはこれを超す必要
がある。スリーブに対するRaが約4程度であるとすれ
ば、シャフトのRa貢献度は14にほぼ等しいかあるい
はこれよりも大きい必要がある。同様に、シャフトの最
小Raが約7程度であるとすれば、スリーブのRaは約
11に等しいかあるいはこれよりも大きい必要がある。
【0049】スリーブとシャフトのRaの和が18以下
になると、軸受のこわさは減少し、また周知の現象であ
る軸受のコーニング(coning)が増加し、これに
より負荷の振れ(wobble:負荷のみそすり運動)
が生ずる。図3及び図4に示す回転する多面体ミラー・
スキャナの実施例においては、そのようなコーニング誤
差は光学スキャナの出力ビームの角度的な偏差を増加す
る。同様な現象は、全Raの値が約60を超えたとき、
あるいは形状誤差が全体で約0.0025mm(100
マイクロインチ)を超えた時に生ずる。
【0050】本発明の自己与圧型の気体軸受を製造する
ために制御する必要のある最後のパラメータは、軸受面
に任意に分布させた凹所の各軸受面の全体面積対する比
である。以下に述べるように、スリーブ及びシャフトの
両方の軸受面を、軸受面面積全体に対する空気溜を作り
出すことのできる所定の最小及び最大凹所比を含むよう
に、特別に選定しかつ処理する必要がある。ある材料に
おいては、空気溜を形成する凹所は、溝、クロス・ハッ
チングあるいはくぼみの形状とすることができる。
【0051】次に図15A及び図15Bを参照して、セ
ラミックシャフトに適用される全軸受面に対する凹所あ
るいは溝の比を以下に詳細に説明する。
【0052】図15Aの陰影を施した部分はアルミナセ
ラミック製のシャフトの隆起領域すなわちランド部92
を示しており、また各々のランド部に隣接して設けられ
る介在する低いスポットすなわち溝も示している。溝す
なわち凹陥領域94は空気溜すなわちポケットを形成
し、これら空気溜は本発明の軸受が適正に機能するため
に重要である。
【0053】表1に示した軸受面材料に対して、ポケッ
トあるいは空気溜の全面積は軸受の全表面積の約15%
に等しいかあるいはこれよりも小さくする必要がある。
最適レベルの性能を得るために、ポケットあるいは空気
溜の面積を、軸受の全表面積の約30から40%の範囲
の中にほぼ入るようにし、これにより負荷軸受面となる
軸受のランド部92の面積が全表面積の約50から70
%を覆うようにする必要がある。
【0054】図15に概略的に示すタイプのセラミック
製の軸受材料に対して約300倍に拡大された顕微鏡写
真は、セラミック材料の空気ポケット及びランド部の目
視観察を許容すると共に全セラミック表面積に対する空
気ポケットの比を計算可能とする。
【0055】図16Aは鋼鉄あるいはアルミニウム製の
シャフト又はスリーブの表面を示しており、この表面
は、ランド部92及び溝94からなる任意の交差ハッチ
ングのパターンを得るために、ホーニングプロセス、研
磨技術あるいは他の方法により処理されたものである。
本発明のこの実施例においては、溝が空気ポケットある
いは空気溜を形成し、また軸受面の全表面積に対する溝
の面積の比は上述の所定の限度内とする必要がある。
【0056】図17Aは、通常のゲージ・ピン製造技術
により処理された鋼鉄製のシャフトの一部を部分的に切
除して拡大した斜視図であり、このシャフトはシャフト
の回転軸線に直交する円周方向の溝94を含んでいる。
図17Bは図17Aに示すランド部92及び溝94を一
部切除して示す断面図である。この応用例において、溝
は回転軸線に直交する平面において互いに平行である
が、これら溝は任意の長さ及び間隔を有している。この
ような溝の任意の分布は本発明の基本的な特徴である。
【0057】図15A、15B、16A、16B、17
A、17Bに示す総ての実施例において、溝は任意に生
じておりまた軸受アセンブリの全表面積の中に無数とも
言える数の空気ポケットすなわち空気溜を形成してい
る。本発明のこの形状は、図2に関連して上に説明した
高度にパターン化され、反復する極めて精緻な杉綾模様
の溝及びランド部パターンとは明確に異なっている。
【0058】所要の幾何学的限度、Ra限度、空気溜比
の限度及びアスペクト比が満たされているか否かを判定
するために、軸受アセンブリを図3及び図4に示す如き
作動用途に定置してこれをテストし、これにより繰り返
しのない誤差が特定の用途に対して許容できるレベルま
で減少しているか否かを判定することができる。1アー
クセコンドよりも小さな繰り返しのない誤差が通常得ら
れる。これらの測定は電子的あるいは光学的に行われ
る。
【0059】本発明の制御可能な各々のパラメータは本
質的に他のパラメータに関係する。例えば、軸受面のR
a値を本発明の下限である18Raに向けて下げると軸
受のこわさが減少してスリーブ/シャフトのギャップに
対する形状公差を下限である0.025mm(100マ
イクロインチ)に向けてより正確にすることが必要とな
る。より高い軸受面のRa値に対しては、より高いレベ
ルの軸受のこわさが形成され、これにより約0.007
6mm(300マイクロインチ)の下限までのよりルー
ズな軸受ギャップの形状公差を用いることができる。同
様に、全軸受表面積に対する空気溜すなわちポケットの
面積の比が下限まで減少すると、上限までの増加したR
a値を用いて補うことができる。
【0060】軸受ギャップ形状、Ra値、空気溜比及び
アスペクト比の間の種々の相互関係は、これら各々のパ
ラメータの間の経験的な関係を明確に示す。本発明を実
施するためには上述のパラメータを満足することが必要
である。
【0061】本発明を実施するのには必要がないが起動
/停止サイクルの寿命を延ばすための助けとなり得る処
理は乾式潤滑(ドライルーブ)であり、これは軸受が浮
いていない起動時および作動の終わりに生ずる接触摩擦
を減少させる。
【0062】ランダムな模様及び閉止流の設計により、
作動サイクルの間に低速度の加圧及び減圧が生ずる。
【0063】表1に示した軸受け面材料の種々のタイプ
に対して、所望の表面処理を行うための方法を以下に説
明する。
【0064】セラミック製のスリーブあるいはシャフト
に対しては、約94%から約99.8%のアルミナを含
むセラミックが用いられる。そのような材料は、Coo
rs社のセラミック事業部(カリフォルニア州El C
ahon)又はMindrum Precision
Products社(カリフォルニア社RanchoC
ucamonga)から入手可能である。これらの会社
は広いRa範囲にわたってセラミック面仕上げを提供す
ることができると共に、仕様に対して適宜なセラミック
面Ra範囲を容易に提供することができる。
【0065】セラミックシャフトあるいはスリーブの形
状は、1インチの100万分の25の精度の円筒度まで
制御されなければならない。この仕様は、内側の円筒が
外側の円筒の直径よりも1インチの100万分の50小
さくまた内側の円筒の外面と外側の円筒の内面との間の
ギャップが半径方向において1インチの100万分の2
5に等しい2つの同心円状の円筒を作ることにより決定
される。この仕様に合致するセラミック要素の表面の総
ての部分は上記2つの同心円状の円筒の間のギャップの
範囲内になければならない。この円筒度の仕様に合致す
るセラミック製の軸受要素はまた真直度、真円度及び寸
法の均一性の関連するすべての形状パラメータを満足す
る。
【0066】軸受の全表面積に対する空気ポケットの比
は、約300から至600倍の間の倍率を有する顕微鏡
写真により検査することができる。この比が約40から
50%に等しくなると最適の性能が達成される。上述の
総てのパラメータが達成されると、セラミック製の軸受
面を更に処理する必要はない。
【0067】軸受スリーブあるいはシャフトが鋼鉄から
形成される場合には、440ステンレス鋼あるいはこれ
と同等のものが満足すべき機能を果たすことが判明し
た。セラミック材料に関して上述したものと同一の円筒
度の仕様は軸受面の形状を適正に制御する。
【0068】本発明の軸受要素として機能し得る鋼鉄製
のスリーブを製造するための1つの許容し得る方法は、
以下の一連の段階を含む。 1.スリーブの孔を標準寸法の直径よりも僅かに小さな
寸法に機械加工する。 2.最初にスリーブ孔をホーニング仕上げしてスリーブ
の直径を所望の直径まで増加させて所望の表面形状を達
成する。 3.最終ホーニング仕上げを行って本発明の範囲内の所
望のRa値を得る。
【0069】本発明の軸受に用いるための440スチー
ルのシャフトを準備するには、この目的を達成するため
に以下の手順を実行する。 1.通常のゲージピン製造技術により所望の形状仕様の
スチールシャフトを製造し、このスチールシャフトの面
を約2から4の間のRaまでロールラッピング(rol
l lapping)する。 2.旋盤上でスチールシャフトを回転させ、180グリ
ット(grit)の湿式あるいは乾式サンドペーパでシ
ャフトの表面をざらざらにする。この際、サンドペーパ
は、第1の横方向運動方向への第1の通過の際に、また
第2の横方向運動方向への第2の通過の際に、スチール
シャフトに接触し、これにより図16の16Aに示すタ
イプの所望のランダムな斜交ハッチパターンを得ると共
にRaを2乃至4から適宜な18乃至30まで増加させ
る。
【0070】スチールシャフトの面を仕上げしてかなり
低いRa値まで研磨することができるが、上述のプロセ
スは、湿式又は乾式のサンドペーパの付与を含む研磨技
術が実行されて溝及びランド部の斜交ハッチパターンを
形成し、18から30のRa値を達成することができ
る。このRaは今まで達成されていたRa値よりも遥か
に高いRa値であって本発明の所望の目的を達成する。
【0071】以下の段階を実行してアルミニウムシャフ
トを処理し、これにより本発明の軸受の機能を満足する
ことができる。 1.アルミニウムシャフトをホーニング仕上げして標準
寸法よりも僅かに小さな形状寸法を得るか、又はアルミ
ニウムシャフトを旋盤加工すなわち機械加工して所望の
形状とする。 2.シャフトの面を硬質陽極酸化する。 3.陽極酸化されたシャフトをホーニング仕上げして完
成された形状寸法を得る。 4.陽極酸化されたアルミニウムの表面をサネン(Su
nnen)ホーニング石の約2ストロークによってホー
ニング仕上げして以下に説明する所望の表面粗さを得
る。
【0072】アルミニウムスリーブに対して適宜な表面
粗度をえるためには、以下の段階を実行することができ
る。 1.アルミニウムの孔を機械加工して標準寸法よりも僅
かに小さいものとする。 2.アルミニウムの孔を硬質陽極酸化して孔を寸法に完
成する。 3.陽極酸化した孔を所望の形状にホーニング仕上げす
る。 4.サネンホーニング石の約2ストロークにより陽極酸
化されたアルミニウムの孔をホーニング仕上げして所望
の表面粗さを達成する(サネン石は、ミズーリ州のセン
トルイスにあるサネン・プロダクツ社により提供され
る)。段階3のホーニング仕上げに対しては、サネン石
No.K12−A55(酸化アルミニウム、220グリ
ット、硬度5)を用いる。段階4のホーニング仕上げに
対しては、サネンNo.K12−A47(アルミニウム
酸化物、150グリット、硬度7)を用いる。
【0073】作動可能な粗さを得るために幾つかの材料
処理手順を上に述べたが、以下に述べる本質的に等価な
表面仕上げ技術の1つあるいはそれ以上を既存の技術を
用いて実行し、これにより所望のRa値および空気溜比
を達成することができる。 1.ホーニング仕上げ; 2.エッチング; 3.心なし研削; 4.イオン注入(イオン・インプランテーション); 5.ショット・ピーニング; 6.2段機械加工/エッチング; 7.バニシング仕上げ; 8.EDM(放電加工); 9.プラズマ・コーティング;及び 10.他の等価の技術。
【0074】本発明の一実施例においては、以下の寸法
が満足すべき高度な軸受性能を達成することが判明し
た。 1.シャフト直径: 10.312mm(0.4060
インチ) 2.スリーブ孔直径: 10.319mm(0.406
25インチ) 3.軸受クリアランス(半径方向): 0.00032
mm(0.000125インチ)
【0075】表1に示した種々の材料の組み合わせに対
して、種々の利点及び不利益が観察された。最も信頼性
のある組み合わせは鋼鉄製のスリーブをセラミック製の
シャフト上に施すことである。この組み合わせにおける
利点は以下の通りである。 1.熱膨張係数が緊密に合致している。 2.焼入れした440Cステンレス鋼で形成したスリー
ブはヒステリシス同期モータのロータとしても機能し、
これにより永久磁石ロータを用いる必要がない。 3.腐食に対して高い耐久性がある。
【0076】焼入れした鋼鉄製のシャフト上に硬質陽極
酸化したアルミニウムスリーブを組み合わせたものに関
しては、以下の利点及び欠点が観察された。 1.鋼鉄製のシャフトは周知であり容易に実行可能なゲ
ージ・ピン製造技術により妥当なコストで形成すること
ができ、これにより優れた形状を有する粗面シャフトを
得ることができる。 2.アルミニウム製のスリーブは容易に機械加工しかつ
陽極酸化を行うことができ、これにより硬い、容易にホ
ーニング仕上げされる軸受面が形成される。 3.アルミニウム及び鋼鉄の熱膨張率が異なっているの
で軸受の使用温度範囲が制限される。
【0077】スリーブ及びシャフトの両方に対して硬質
陽極酸化されたアルミニウムを用いて形成した軸受につ
いては以下の利点及び欠点が観察された。 1.熱膨張率が等しいために広い温度範囲にわたって動
作可能である。 2.アルミニウム材料は機械加工が容易である。
【0078】セラミック製のスリーブ及びシャフトに関
して、以下の利点及び欠点が観察された。 1.熱膨張率が同一であるために広い温度範囲にわたっ
て動作可能である。 2.この材料は高度な安定性を有する材料である。
【0079】軸受面の一方あるいは両方に乾式潤滑剤を
与えることにより、約22.4m/min(75フィー
ト/分)から68.6m/min(225フィート/
分)の表面速度において軸受の浮き上がりが起こるま
で、軸受が回転し始めることによる軸受の摩擦摩耗を最
小にすることができる。起動及び停止の間の0速度と上
昇速度との間に、軸受面は互いに接触して接触軸受とし
て作用する。乾式潤滑剤はこの遷移速度領域の間にだけ
機能して2つの接触軸受面の摩擦による摩耗を減少させ
る。本発明を機能させるために乾式潤滑剤は必要ではな
い。
【0080】接触状態で作動する軸受面の摩耗を抑制す
るために、スリーブの孔及びシャフトを二硫化タングス
テンあるいは窒化ホウ素基材の乾式潤滑剤で処理するこ
とができる。
【0081】セラミック製のスリーブ及びセラミック製
のシャフトを含む軸受に対しては、乾式潤滑剤は一般に
用いない。鋼鉄製のスリーブ/セラミック製のシャフト
の実施例においては、スリーブの孔に乾式潤滑剤を塗布
することができる。アルミニウム/鋼鉄製の軸受面に対
しては、潤滑剤をシャフト及びスリーブの両方に塗布す
ることができる。
【0082】本発明は上述の特定の実施例に加えて他の
種々の実施例において実施できる。例えば、図18は共
通の固定軸上で反対方向に回転する2つのスリーブを示
している。図示のように磁性の一連の軸方向のスラスト
軸受が連結されて種々の軸受要素の所要の軸方向の整合
(アラインメント)を維持している。
【0083】次に図19を参照すると、球形の回転軸受
要素100が、モータ102と合致する球形の固定軸受
面104を有する中間部材とに堅固に連結されている。
本発明の図19の実施例においては、回転する軸受面1
00を長手方向の軸線106に関して相対的にその位置
を調節し上述の如き適正なギャップ寸法を提供するため
の調節機構を設ける必要がある。そのような調節は、調
節可能なハブあるいは調節ねじを設けることにより、あ
るいは適宜に選択されたシムを設けることによってさえ
も達成することができる。
【0084】図20を参照すると、本発明の軸受アセン
ブリは、円錐形の回転軸受面108及び円錐形の静止軸
受面110を含む円錐部分として構成されている。軸受
面108は回転軸112に堅固に連結されている。図1
9に示した球形部分軸受アセンブリと同様に、2つの軸
受面108の少なくとも一方の長手方向の軸線112に
関する調節を、シム、ねじあるいは調節可能なハブ等の
適宜な調節手段により行わなければならない。
【0085】本発明の図19及び図20の両方の実施例
においては、回転軸受面及び静止軸受面は慎重に整合さ
せる必要があり、この整合は、例えば、回転面の間に細
かい粒度の研磨材を付与して隣接する軸受面の間で摩耗
させることにより行うことができる。適宜な高精度の機
械加工技術を用いてそのような研磨段階を除くこともで
きる。そのような研磨による整合手順が完了すると、そ
の結果生じた軸受面の粗さを評価して、本発明の適正な
作動に必要とされる適正な表面粗度Raを得るために軸
受面を更に処理する必要があるか否かを判定する。
【0086】図21の21Aを参照すると、本発明の軸
受アセンブリは、軸受面116を有する回転ディスク1
14及び軸受面120を有する静止ディスク118を含
む環状のディスク部分として構成されている。回転ディ
スク114は回転スリーブ122に堅固に連結されてい
る。円筒形の軸受シャフト124が軸受スリーブ122
の中で同心状に設けられており、この軸受スリーブはデ
ィスク118と共にハウジング126へ堅固に連結され
た両端部を有している。
【0087】図21の21Aに示された軸受は軸方向の
スラスト制御軸受として機能する。ディスクは整合され
ていて上述の如き適正なギャップ寸法及び面粗さRaを
提供している。
【0088】図21の21Aに示すように各端部にスラ
スト軸受を有するこの構成の軸受は水平方向又は垂直方
向において作動可能である。一方の端部のみにスラスト
面を有する軸受は、スラスト面で負荷を支持した状態で
垂直方向に作動することができる。
【0089】図21の21Bは、回転シャフト132に
堅固に連結されたスラスト面130を有するディスク1
28を含む軸受を示している。スラスト面136を有す
るディスク134は、軸受スリーブ138と共にハウジ
ング140へ堅固に連結されている。
【0090】図21の21Cは、回転スリーブ146に
堅固に連結されたスラスト面144を有するディスク1
42を含んでいる。ディスク148が、軸受シャフトと
共にハウジング152に堅固に連結されている。
【0091】これら軸方向のスラスト制御軸受の特定の
実施例だけが図21の21Aに示されているが、軸方向
のスラスト制御軸受アセンブリとしての気体支持される
空気軸受の応用例は、図21に示す原理に基づき当業者
には容易に理解できる種々の方法で変更することができ
る。
【0092】本発明の実施により多くの利益が達成され
る。軸受形状、粗さRa、軸受表面積に対する空気溜の
比及び縦横比のユニークかつ相互に関連した組み合わせ
により、5,350から8,917kg/cm(30,
000から50,000ポンド/インチ)程度の極めて
高い軸受剛さが得られる。本発明の新規な構造により、
起動時から動作速度が増加するに従って急速に剛さが増
加し、極めて低い速度で一方の軸受が他方の軸受と相対
的に上昇する。本発明においては、毎分約23から69
m(75から225フィート)の表面速度において上昇
が起こる。ある従来技術のヘリンボーン型の軸受アセン
ブリでは、毎分約183m(約600フィート)の表面
速度になるまでは上昇が起こらない。
【0093】本発明の軸受は極めて高い回転数において
も動作可能である。本発明の試作品は、この試作品の駆
動モータの最大回転数である40,000RPMにおい
てテストしても満足すべきものであった。一般に、従来
技術のヘリンボーン型の軸受は、約30,000RPM
程度の最大作動回転数が限度である。
【0094】本発明により達成される極めて高い軸受剛
さ(5,350から8,917kg/cm)により、軸
受は、水平方向、垂直方向あるいは傾斜した方向を含む
あらゆる方向において動作可能である。ある従来技術の
ヘリンボーン型の装置の軸受剛さの範囲は不十分なもの
であり、垂直方向において作動することを必要とし、垂
直方向から10°傾いただけでも十分な時間にわたって
満足すべき作動を示さない。
【0095】本発明の軸受はまた時計方向あるいは反時
計方向のいずれの方向においても作動可能である。従来
技術ヘリンボーン型の軸受は、その特異なヘリンボーン
溝のパターンのためにまた軸受を加圧するために一方向
に空気を圧送する必要があるために、その動作方向は一
方向である。本発明は、外部空気供給源を必要とせずに
クローズドシステムとして動作する。ヘリンボーン型の
軸受はこの軸受へ圧送されるべき空気源を必要とする。
異物の存在しない環境で作動させない限り、ヘリンボー
ン型の軸受は浮遊する異物によりほぼ常に汚染され、こ
れにより軸受の突発的な故障が生ずる。
【0096】本発明の軸受を6,100m(20,00
0フィート)の高度でテストしても何ら性能的な低下は
見られなかった。
【0097】本発明の軸受の特異な構造により軸受面の
摩耗は極めて低い。本発明の試作品を40,000回の
起動/停止サイクルを行ってテストし、極めて高い解像
度の測定機器を用いて摩耗を検査したにも拘わらず、測
定できるほどの摩耗量を見いだすことはできなかった。
従って、この軸受の動作寿命は20,000回の起動/
停止サイクルを優に超えるものと予想される。一般に、
従来技術のあるヘリンボーン型の軸受アセンブリは、僅
か10,000回の起動/停止サイクルの寿命を持つと
されている。本発明の試作品を今まで22,000時間
以上連続的に作動させているが明らかな摩耗は生じてい
ない。一般に、従来技術の玉軸受アセンブリの寿命は2
0,000RPMを超える速度で約2000時間程度で
ある。
【0098】本発明の特異な構造により、軸受スリーブ
及び軸受シャフトの対向する面全体にわたって全長をカ
バーする軸受アセンブリが提供され、これにより非常に
大きな軸受け支持面が提供されて出荷及び取り扱いの際
のダメージに対して優れた耐衝撃性を有する。従来技術
のヘリンボーン型の軸受アセンブリは、比較的短く小さ
な軸受面にたよっている。
【0099】スリーブ及びシャフトに使用する材料を熱
膨張係数に関して適正に調和させることが容易に行うこ
とができ、この場合には極めて広い動作温度範囲を容易
に達成することができる。
【0100】本発明の軸受アセンブリにおいては摩擦ト
ルクが極めて低いために、熱上昇は無視し得るものであ
り、一般にその値は約22,000RPMの動作時に約
2.8°C(5°F)よりも低い程度である。この低い
熱上昇は主としてモータの過熱によるものである。
【0101】従来技術の玉軸受アセンブリにおいて用い
られるような湿式の潤滑剤の代わりに乾式の潤滑剤を用
いる(本発明の軸受けに潤滑剤を用いる場合)ことによ
り、従来技術の玉軸受ユニットにおいて起こる潤滑剤に
よる汚染問題を完全に排除する。従って、光学的な用途
においては、本発明を用いることにより潤滑剤による光
学面の汚染が完全に防止できる。
【0102】従来技術の玉軸受において用いられる湿式
の潤滑剤のランダムな再分布により、玉軸受における抗
力がランダムに変化する。これらのランダム再分布によ
り回転部材の回転速度が変化する。本発明の気体軸受に
おいては湿式の潤滑剤を用いていないために、従来技術
の玉軸受に比べて2倍の速度安定性が得られる。
【0103】本発明においては、所望の軸受面の形状を
得るために隣接する無数のすなわちランダムに配列され
たランド部及び溝を利用しかつ廉価な製造技術を採用し
ているために、本発明の軸受けは極めて低コストで製造
可能である。従来技術のヘリンボーン型の軸受において
は、制限された数の高度に精緻な形状パターンを必要と
するので、製造の許容差が小さく製造コストが高くな
る。
【0104】以上の記載により、当業者には、ここに開
示する自己加圧式の気体支持型の軸受を種々の方法で変
更できることは明らかであり、上述の好ましい形態に加
えて他の多くの実施例を考えることができるであろう。
【0105】上記したような表面粗さの仕上げを有する
自己加圧式の気体支持型軸受を商業的に応用すること及
び大量生産することに向けて研究及び開発を進めて行く
中で、本発明は比較された従来技術による軸受に対して
多くの点で優れた特性を有するけれども、高い支持動作
回転数(25,000RPM以上)及び低負荷(0.1
13Kg(1/4ポンド))を含む特定の作動条件の下
では、一般的に中間速度の回転不安定性と称される不安
定な現象を呈することが判明した。このような回転の不
安定性は、それ自体、静止している円筒形の支持部材に
対する回転している円筒形の支持部材の制御不可能な径
方向の動きとして現れ、これは軸受面の摩擦による激し
い腐食及び急速な軸受機能の障害を引き起こす。低動作
回転条件若しくは低負荷条件の下では、上記の回転不安
定は起こらない。
【0106】次に、図22〜26を参考にして、表面が
粗い軸受又は従来の滑らかな軸受におけるこの回転不安
定性の問題を除去するための改良方法を詳細に説明す
る。
【0107】最初に図22,23及び26に示された本
発明の実施例を参照すると、空気圧負荷傾斜部210
が、シャフト212の形態の第1の円筒形の軸受部材の
中央部分の外側表面に偏心した輪として形成されてい
る。本発明の特定の実施例においては、セラミック製の
シャフト212は、6.8センチ(2.68インチ)の
オーバーラップ長さ208を含み、一方、空気圧負荷傾
斜部210は2.7センチ(1.06インチ)の長さを
含む。“オーバーラップ長さ”という用語は、シャフト
とスリーブの軸受面が重なり合っている有効な軸受領域
を表す。従って、本発明のこの特定の形状は、軸受シャ
フト212を障害を受けない端部表面214と216と
に分割し、これらの表面は各々2.06センチ(0.8
1インチ)の長さを有し、この長さは、シャフト212
のオーバーラップ長さの30%を示す。この実施例にお
いては、シャフト212は、回転が固定されたすなわち
静止軸受部材を表す。本発明の別の実施例においては、
シャフト212は従来の方法により力学的にバランスを
取ることができ、回転軸受部材として機能するような形
状とすることができる。
【0108】空気圧負荷傾斜部210は、典型的には参
照番号218で示されている外周部分を有し、この外周
部分においては、軸受シャフト212の表面が浮き立た
せられておらず即ち削り取られていない。本発明の特定
の実施例の一つにおいては、浮き立たせられていない外
周部分218は、シャフト212の外周に沿って測って
0.76±0.076センチ(0.30±0.03イン
チ)に等しい。同じ実施例において、シャフト212の
半径R1は0.52±0.0013センチ(0.203
0±0.0005インチ)に等しく、空気圧負荷傾斜部
210を形成する偏心した輪の半径は0.51±0.0
013センチ(0.2016±0.0005インチ)に
等しい。これらの半径の寸法差は、典型的には空気圧負
荷傾斜部210の外周と軸受シャフト212の外周との
間に最大約0.008〜0.01センチ(0.003〜
0.004インチ)の浮き立ちを生じる。
【0109】図26に示すように、本発明の軸受は、静
止シャフト212を回転スリーブ220と同軸的に配置
することによって形成することができ、図26において
スリーブ220の時計方向の回転方向が参照番号222
によって示されている。回転スリーブ220と静止シャ
フト212との間の相対的な回転と完全な半径部分R1
と空気圧負荷傾斜部210の小さい半径部分R2との間
に形成された幾何学的不連続性との結合された作用は、
参照番号224によって示された内側空気流路と組み合
わせられて大きな圧縮空気のウェッジ(くさび)226
の形状の相互作用を生じる。空気ウェッジ226は、シ
ャフト212の浮き立っていない外周部分218から反
時計方向に固定した角度位置を維持する。これによって
空気ウェッジ226は、比較的小さな角度を横切って且
つ軸受面の全長よりも短い部分に沿って力すなわち負荷
を生じる。この空気ウェッジによる力の角度位置は、静
止軸受シャフト212に対して固定されたままである。
【0110】本発明の空気圧負荷傾斜部のこの実施例
は、静止軸受シャフトに対して固定された位置において
非対称な負荷を軸受に付与し且つ軸受が作用するための
固定された負荷位置を提供する。この負荷位置は、静止
軸受シャフトに対して動かず且つ動くことができないの
で、空気圧負荷傾斜部210によって生じた非対称な負
荷の大きさが、軸受回転不安定性を引き起こす径方向に
向いた力のベクトルに抗するのに十分である限り、軸受
回転不安定性という望ましくない現象が起こらない。
【0111】空気ウェッジ226によって生じた力は軸
受動作回転数の増加に応じて増加し、また、軸受が回転
不安定性を生ずる力を発生する傾向は軸受の回転数の増
加に対応して増加するので、空気ウェッジ226によっ
て生じる力は、与えられた軸受動作回転数において十分
な大きさである場合には、典型的には軸受動作回転数に
関係なく軸受の回転不安定を生じる力に打ち勝つのに十
分であろう。
【0112】空気ウェッジ226によって生じた径方向
の力の大きさは、種々の軸受の幾何学的要素によって制
御される。空気圧負荷傾斜部218の長手方向の長さは
参照番号228によって示されている。空気ウェッジ2
26の力の大きさは、空気圧負荷傾斜部210の長さ2
28に応じて直接変化する。空気圧負荷傾斜部210の
長さが臨界的な最小長さ以下に短くなされた場合には、
軸受回転不安定を生じる力は、空気ウェッジ226によ
って生じる釣り合い力を越え、回転不安定という問題が
再び現れるであろう。従って、空気圧負荷傾斜部の長さ
228は、十分な軸受機能を確保する臨界的な最小長さ
を若干越えた最小長さに設定しなければならない。
【0113】空気圧負荷傾斜部210の長さが増すにつ
れて、軸受の端部表面214及び216の長さは短くな
る。空気圧負荷傾斜部の臨界的な最大長さを越えると、
軸受の端部面214及び216の合計の長さが臨界的な
最小長さ以下に減少し、空気ウェッジ226は、軸受の
端部面214及び216によって支持することができる
負荷を越える非対象な負荷を発生する。空気圧負荷傾斜
部の力が臨界値を超過すると、回転軸受部材が静止軸受
部材に対して非対象にずらされ、不十分な軸受特性を生
じる。従って、満足すべき軸受特性を得るためには、空
気圧負荷傾斜部のこの臨界的な最大長さを越えてはなら
ない。
【0114】空気圧負荷傾斜部210の正しい長さは特
に重要ではないけれども、この長さは、上記の最小臨界
長さと最大臨界長さとの間に入るように選ばなければな
らない。空気圧負荷傾斜部210のための特に満足すべ
き長さは、特定の用途に対しては、軸受シャフトの全体
の長さのほぼ3分の1に等しいことが分かった。空気圧
負荷傾斜部210の長さは、典型的には、軸受端部面2
14及び216の長さと空気圧負荷傾斜部210の長さ
228との合計によって規定されるオーバーラップ軸受
長さ208の約10%から50%の間の値を占めるであ
ろう。臨界的な最小長さと最大長さに関する上記の教示
を考慮にして空気圧負荷傾斜部210の特定の長さ22
8を選択することは、軸受技術分野の通常の知識を有す
る者にとって容易に明らかになろう。
【0115】本発明の空気圧負荷傾斜部の形状に関する
他の要素もまた、空気ウェッジ226によって生じる力
の大きさに影響を及ぼすであろう。例えば、本質的に浮
き立たない外周部分218の適当な長さは、シャフト2
12の半径R1と空気圧負荷傾斜部の半径R2との差と同
様に選ばなければならない。特定の軸受用途のためのこ
れらの特定の幾何学的要素の選択は、上記の教示に基づ
いて軸受技術分野の当業者が容易に決定できるものであ
る。
【0116】空気圧負荷傾斜部210は、望ましい幾何
学形状を削って選択した回転若しくは静止軸受要素の表
面とするための従来の加工工具を使用して容易に形成す
ることができる。空気圧負荷傾斜部の外側表面寸法の幾
何学的交差は特に臨界的なものではなく、経験的に決め
ることができる。
【0117】図24及び25に示す本発明の別の実施例
においては、本発明の空気圧負荷傾斜部は参照番号23
0によって示された偏心した輪として形成されており、
この偏心した輪は、軸受スリーブ232の円筒形の内側
表面に凹状に形成されている。空気圧負荷傾斜部の長さ
並びに浮き立っていない外周面234の周方向長さ及び
半径R1,R2の如きその他の幾何学的形状は、軸受シャ
フト212内の空気圧負荷傾斜部の形成と関連して上記
したように決定される。空気圧負荷傾斜部210が回転
軸受部材として機能する軸受スリーブ232内に形成さ
れている場合には、この回転スリーブ/空気圧負荷傾斜
部軸受部材は従来の技術を使用して力学的にバランスが
とられなければならない。
【0118】図に示すように、本発明の空気圧負荷傾斜
部は、軸受シャフト内に形成された縮径偏心部分として
形成してもよいし、軸受スリーブに形成された増径部分
として形成してもよい。
【0119】本発明の空気圧負荷傾斜部は、上記したよ
うな約18から約60までの範囲の第1及び第2のRa
表面粗さの側面を含む自己加圧式気体支持型軸受に一体
化することができる。或は、本発明の空気圧負荷傾斜部
は、当業者に公知の形状及び高度に研磨された表面仕上
げ公差を有する従来の滑らかなすなわち研磨された空気
軸受面内に一体化することができる。
【0120】本発明による選択された静止若しくは回転
軸受面に対して固定された位置において非対称な負荷を
軸受にかける方法は、図22〜26に示した空気圧負荷
傾斜部と異なった形状を与えることができる。例えば、
本発明の教示に従って、回転強磁性スチールからなるス
リーブと非強磁性のセラミック静止シャフトとを有する
軸受に隣接して永久磁石の単一の磁極を位置決めするこ
とによって、非対称の負荷を軸受に付与することができ
る。本発明の別の実施例においては、電磁石の単一の極
を非強磁性の円筒形静止シャフトを同軸的に包囲する強
磁性の回転スチールスリーブに隣接して位置決めするこ
とができる。本発明の更に別の実施例においては、電磁
石は、スタート及び停止中のように軸受の上昇が起こる
軸受回転数未満の回転数において、強磁性の軸受部材上
の磁力によって2つの軸受部材間に引き起こされる非対
称の力によって生じる望ましくない軸受面の摩耗を防止
するために電源が切られる。軸受の上昇が終わった後、
電磁石に電源を入れて必要なレベルの非対称な力を強磁
性軸受部材にかけることができる。軸受動作回転数が増
加すると高い非対称の負荷が必要とされるので、電磁石
の動作パラメータは、非対称の力が軸受の回転不安定性
を除去するのに必要な臨界的最小レベル以上に維持され
る限り、容易に制御してより高い軸受動作回転数におい
て近い磁気誘導非対称力を提供し且つより低い軸受動作
回転数において低い非対称力を提供することができる。
【0121】軸受回転の不安定を除去する能力に加えて
本発明の数々の利点が実現される。例えば、本発明の空
気圧負荷傾斜部は、静止軸受要素に対して回転する軸受
要素の相対的な回転方向に関係なく作動するであろう。
図22における本発明の実施例においては、同軸の円筒
形スリーブは反時計方向か時計方向に回転することがで
き、本発明の空気圧負荷傾斜部は十分に作動するであろ
う。図26に示したように時計方向にスリーブを回転さ
せるためには、空気ウェッジ226は浮き立っていない
外周部分218の左側に形成されるであろう。スリーブ
を逆の反時計方向に回転させるためには、空気ウェッジ
226は外周部分218の右側に形成されるであろう。
言い換えれば、空気ウェッジ226は、回転軸受部材と
静止軸受部材との間の相対的な回転によって形成される
参照番号224によって示された矢印の上流に常に形成
される。
【0122】本発明の別の重要な利益は、本発明の軸受
面間に捕らえられた空気のみを使用して閉じられた装置
内で作動し且つ外部の供給源から軸受へのポンプで供給
される空気の流れを必要としない。従来技術の軸受装置
において一般的なこのような外部の空気循環条件は極め
て望ましくない。なぜならば、外部源からの空気の循環
はほとんど常に粒子状の汚染物質や瓦れきを臨界的で緊
密な公差の軸受面の境界に運び、軸受の寿命を短くし且
つ予測できない軸受障害モードにつながる実質的に高い
軸受の摩耗を生じる。
【0123】本発明の空気圧負荷傾斜部の形状は幾何学
的に複雑ではなく且つ公差も極めて臨界的なものではな
いので、この空気圧負荷傾斜部は、比較的精密でない工
具及び切削技術を使用して現存する軸受の設計に安価に
追加できる。
【0124】本発明の空気圧負荷傾斜部によって形成さ
れる非対象の力は軸受の作動回転数の増加に比例して増
加するので、単一の幾何学的形状が、極めて高い軸受の
回転速度を含む可変の軸受の作動速度において許容可能
に機能するであろう。
【0125】以上、単一の偏心した輪の形状を採用して
本発明の空気圧負荷傾斜部を特に図示したが、軸受技術
分野の当業者は、選んだ軸受部材に対して固定した位置
において非対象な負荷を軸受にかけるための空気ウェッ
ジ若しくはその他の手段を形成するために多くの異なる
幾何学的形状を容易に実行することができる。例えば、
図27に示すように、空気圧負荷傾斜部は、軸受部材内
に2つ、3つ若しくはそれ以上の互いに隔てられた部材
として形成することができる。別の実施例においては、
空気圧負荷傾斜部は、一つの軸受部材には一つの傾斜部
を形成し且つ対向する軸受部材内には2つの互いに隔置
された傾斜部を形成することができる。従って、特許請
求の範囲は、本発明の真の精神及び範囲内に含まれる本
発明の上記のような全て変形例を包含することを意図し
たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】1Aは、通常の玉軸受により両端部が支持され
た円筒形の回転シャフトを有する従来技術の多角形のミ
ラー・スキャナの断面図である。1Bは、1Aのスキャ
ナを一部破断して示す斜視図である。
【図2】従来技術のヘリンボーン式の気体支持型の軸受
の断面図である。
【図3】本発明の自己加圧式の気体支持型の軸受を含む
多角形のミラー・スキャナの断面図であり、この実施例
においては円筒形の軸受シャフトは固定された円筒形の
軸受スリーブと相対的に回転する。
【図4】4Aは、本発明の自己加圧式の気体支持型の軸
受を含む多角形のミラー・スキャナの断面図であり、こ
の実施例においては、円筒形の軸受スリーブは静止した
円筒形のシャフトの周囲で回転する。4Bは、4Aの多
角形のミラー・スキャナを一部破断して示す平面図であ
る。
【図5】5Aは、代表的な従来技術の軸受構造の円滑な
軸受面を一部切除して示す断面図である。5Bは、本明
細書において定義する表面粗さを有する本発明の軸受面
を一部切除して示す断面図である。
【図6】6A,6B及び6Cは、粗さ平均Raを含む機
械工学的な用語を定義するための一連の図である。
【図7】テーパの誤差の結果として軸受ギャップの形状
が変化している円筒形の軸受シャフト及び軸受スリーブ
を示す図である。
【図8】軸受アセンブリの両端に鐘形の形状誤差を含む
円筒形の軸受シャフト及び軸受スリーブを示す図であ
る。
【図9】軸の下方へのたわみにより生じた不均一な空気
ギャップを含む円筒形の軸受のシャフト及びスリーブを
示す図である。
【図10】軸受アセンブリを示す図であり、該軸受アセ
ンブリは2つの隔置されたスリーブ要素を有しており、
各軸受要素のためのシャフトとスリーブとの間のギャッ
プが不均一である状態を示している。
【図11】樽形状の結果生ずる形状誤差を示す空気軸受
のシャフト及びスリーブの図である。
【図12】スリーブ孔の中央部の形状誤差を示す空気軸
受のシャフト及びスリーブの図である。
【図13】シャフト及びスリーブを含む円筒形の空気軸
受アセンブリの断面図であり、形状誤差の結果生ずるギ
ャップ寸法の変化を示している。
【図14】軸受スリーブの長さに対する軸受シャフトの
直径の比によって定義される軸受のアスペクト比を示し
ている。
【図15】15Aは、セラミック製のシャフトのランド
部及び溝の相対的な面積を示す図である。15Bは、セ
ラミック製のシャフトのランド部及び溝を一部切除して
示す断面図である。
【図16】16Aは、金属製の軸受要素の表面に加えた
ランダムな斜交ハッチング形の粗面パターンを示してい
る。16Bは、16Aに示す軸受要素を一部切除した断
面図であり、他のランド部及び溝を示している。
【図17】17Aは、金属製の軸受シャフトの面のラン
ダムな円周方向の溝を示している。17Bは、17Aに
示す軸受要素を一部切除して示す断面図であり、軸受の
ランド部及び溝の間の関係を示している。
【図18】非回転型の軸受シャフト上に設けられ反対方
向に回転する一対のスリーブを含む本発明の実施例を示
している。
【図19】球形の軸受面を含む本発明の実施例の断面図
である。
【図20】円錐形状の部分として形成された軸受面を含
む本発明の実施例の断面図である。
【図21】21A、21B及び21Cは軸方向のスラス
ト制御軸受として構成された自己加圧式の気体支持型の
軸受を示す断面図である。
【図22】自己加圧式の気体支持型軸受のシャフトに形
成された空気圧負荷傾斜部を示す斜視図である。
【図23】図22に示された支持シャフトの線23−2
3に沿った断面図である。
【図24】本発明の空気圧負荷傾斜部を組み入れた固定
支持スリーブの部分破断斜視図である。
【図25】図24に示された支持スリーブの線25−2
5に沿った断面図である。
【図26】支持シャフトの表面に形成された本発明の空
気圧負荷傾斜部を含む自己加圧式の気体支持型軸受の9
0度方向の断面図である。
【図27】3つの互いに別々の空間を隔てて配置された
傾斜部材として形成された本発明の空気圧負荷傾斜部を
示す斜視図である。
【符号の説明】
40 軸受スリーブ 42 長手方向の
軸線 44 内側面 46 軸受シャフ
ト 50 スキャニング・ミラー 52,54,56
磁石 64 ハウジング 68 軸受スリー
ブ 70 ねじ 80,82 軸受
面 Ra 表面粗さ 210 空気圧負荷傾斜部、 212 軸受シャフト、 220 スリーブ、 226 空気ウェッジ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項11
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項12
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項13
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項14
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項15
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項16
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項17
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項18
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項19
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項20
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項21
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 オーガスト・オー・ウェイルバッハ アメリカ合衆国カリフォルニア州90631, ラ・ハブラ,ブライトン・ストリート 961 (72)発明者 デラルド・エフ・ハンソン アメリカ合衆国アリゾナ州85040,フェニ ックス,イースト・ダレル・ロード 4238 (72)発明者 シー・ドゥワイト・スミス アメリカ合衆国アリゾナ州85020,フェニ ックス,イースト・デザート・パーク・レ ーン 829

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸受部材、同軸的に整列された静止
    軸受部材及び軸受の中間部分を含む気体支持型軸受の回
    転の不安定性を除去するための方法であって、前記軸受
    の中間部分内で前記回転軸受部材に非対称の負荷をかけ
    るステップからなり、前記非対称の負荷の大きさは、回
    転の不安定性を実質的に除去するのに十分である、気体
    支持型軸受の回転の不安定性を除去するための方法。
  2. 【請求項2】 前記非対称の負荷の大きさを、異なる軸
    受回転速度で回転の不安定性を実質的に除去するために
    軸受回転速度の関数として変化させるステップを含む、
    請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記非対称の負荷を形成するために、前
    記回転軸受部材と前記静止軸受部材との間に増加した圧
    縮空気のウェッジ(くさび)を形成するステップを含
    む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記空気ウェッジが空気圧負荷傾斜部に
    よって生じる、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記空気圧負荷傾斜部が偏心した輪とし
    て形成されている、請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記気体支持型軸受が、 長手軸線と第1の軸受面を含む円筒形の内側面とを有す
    る円筒形の軸受スリーブと、 前記軸受スリーブ内に同軸的に位置決めされ且つ第2の
    軸受面を含む円筒形の外側面を有する円筒形軸受シャフ
    トであって、前記軸受スリーブと前記軸受シャフトとの
    間に相対的な回転速度が達成されて前記第1の軸受面が
    前記第2の軸受面と重なり合う軸受オーバーラップ領域
    に沿って軸受支持力が発生され、前記軸受オーバーラッ
    プ領域は前記長手軸線に沿って画定された長さを有する
    前記軸受シャフトとを含む、請求項4に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記空気圧負荷傾斜部が前記軸受シャフ
    トに形成されている、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記円筒形軸受スリーブが第1のRa表
    面粗さの側面を有する任意の表面組織を有する第1の軸
    受面を含み、前記円筒形の軸受シャフトは、第2のRa
    表面粗さの側面を有する任意の表面組織を含み、前記第
    1の表面粗さの側面と第2の表面粗さの側面との合計が
    約18〜60の範囲である、請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記空気圧負荷傾斜部が前記軸受シャフ
    ト内に形成されている、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記空気圧負荷傾斜部が前記軸受スリ
    ーブ内に形成されている、請求項8に記載の方法。
  11. 【請求項11】 長手軸線と第1の軸受面を含む円筒形
    の内側面とを有する円筒形の軸受スリーブと、 前記軸受スリーブ内に同軸的に位置決めされ且つ第2の
    軸受面を含む円筒形の外側面を有する円筒形軸受シャフ
    トであって、前記軸受スリーブと前記軸受シャフトとの
    間に相対的な回転速度が達成されて前記第1の軸受面が
    前記第2の軸受面と重なり合う軸受オーバーラップ領域
    に沿って軸受支持力が発生され、前記軸受オーバーラッ
    プ領域は前記長手軸線に沿って画定された長さを有する
    前記軸受シャフトと、 前記軸受面の一つに形成され且つ前記軸受オーバーラッ
    プ領域の長さよりも短い長手軸線に沿った長さを有し、
    軸受の回転の不安定性を除去するために前記スリーブか
    前記シャフトに対して固定された位置において前記軸受
    に非対称な負荷をかけるための空気圧負荷傾斜部と、を
    含む気体支持型軸受。
  12. 【請求項12】 前記空気圧負荷傾斜部が前記軸受シャ
    フト内に形成されている、請求項11に記載の気体支持
    型軸受。
  13. 【請求項13】 前記空気圧負荷傾斜部が前記スリーブ
    内に形成されている、請求項11に記載の気体支持型軸
    受。
  14. 【請求項14】 前記空気圧負荷傾斜部が前記軸受シャ
    フトと前記スリーブの両方に形成されている、請求項1
    1に記載の気体支持型軸受。
  15. 【請求項15】 長手軸線に沿って画定された長さを有
    し、前記空気圧負荷傾斜部が第1、第2及び第3の互い
    に隔置された空気圧負荷傾斜部を更に含む、請求項14
    に記載の気体支持型軸受。
  16. 【請求項16】 前記空気圧負荷傾斜部が前記軸受シャ
    フト内において縮径の偏心部分によって形成されてい
    る、請求項11に記載の気体支持型軸受。
  17. 【請求項17】 前記空気圧負荷傾斜部が、前記スリー
    ブ内において増径された偏心部分によって形成されてい
    る、請求項11に記載の気体支持型軸受。
  18. 【請求項18】 前記空気圧負荷傾斜部の長さが、前記
    軸受オーバーラップ領域の長さの1/3にほぼ等しい、
    請求項11に記載の気体支持型軸受。
  19. 【請求項19】 前記空気圧負荷傾斜部が前記軸受面の
    一つに長手方向に延びる外周不連続部を含む、請求項1
    1に記載の気体支持型軸受。
  20. 【請求項20】 前記外周不連続部が軸受面内へ凹んで
    いる、請求項19に記載の気体支持型軸受。
  21. 【請求項21】 前記空気圧負荷傾斜部のいずれもが、
    前記第1の軸受面を越えて若しくは第2の軸受面を越え
    て突出していない、請求項20に記載の気体支持型軸
    受。
JP23200792A 1991-08-29 1992-08-31 気体支持型の軸受の回転不安定性を除去する方法及び装置 Withdrawn JPH05196031A (ja)

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US07/752,017 US5181783A (en) 1990-07-16 1991-08-29 Apparatus for eliminating whirl instability in a gas supported bearing
US752017 1991-08-29

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6256885B1 (en) 1998-06-12 2001-07-10 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Hydrodynamic gas bearing and manufacturing method thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6256885B1 (en) 1998-06-12 2001-07-10 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Hydrodynamic gas bearing and manufacturing method thereof

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