JPH05199876A - 粘液細菌の遺伝子操作方法 - Google Patents

粘液細菌の遺伝子操作方法

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JPH05199876A
JPH05199876A JP4080460A JP8046092A JPH05199876A JP H05199876 A JPH05199876 A JP H05199876A JP 4080460 A JP4080460 A JP 4080460A JP 8046092 A JP8046092 A JP 8046092A JP H05199876 A JPH05199876 A JP H05199876A
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myxobacterial
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ジャオウア サミール
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Abstract

(57)【要約】 【目的】粘液細菌の染色体上に存在する構造要素または
特定の転移作用と関係なく、粘液細菌内への遺伝物質の
間接または好ましくは標的化挿入を可能にする、全ての
粘液細菌、特にソランジウム(Sorangium) /ポリアンジ
ウム(Polyangium)群の粘液細菌の遺伝子操作のために普
遍的に適用可能な方法の提供。 【構成】同種もしくは異種由来の遺伝物質またはその組
合せを粘液細菌の細胞中に挿入し、そして相同的組換え
を介してランダムに、または挿入されたDNAと粘液細
菌に固有のDNAとの間に存在する相同性に基づいて正
確に規定される部位に特異的に、粘液細菌の染色体上に
存在する構造要素または特定の転移作用とは無関係に、
前記粘液細菌の染色体中に組み込む遺伝子操作方法、該
方法に適当な組換えDNA分子、それを含むクローニン
グベクターおよび遺伝子改変粘液細菌。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粘液細菌、好ましくはソ
ランジウム(Sorangium) /ポリアンジウム(Polyangium)
群の遺伝子操作の新規方法に関するものであり、該方法
はこの群の生物に組換えDNA技術を特異的に適用する
ことを初めて可能にするものである。
【0002】特に本発明は、同種もしくは異種由来のD
NA配列または同種および異種由来のDNA配列の組合
せの上記粘液細菌の染色体への相同的組換えを介する挿
入方法、およびこの方法により作出される遺伝子的に改
変された粘液細菌に関する。
【0003】同様に、本発明に係る方法の使用に特に適
している組換えDNA分子、プラスミドおよびベクタ
ー、そして同種および/または異種由来の外来DNAを
含むソランジウム/ポリアンジウム群の遺伝子的に改変
された粘液細菌細胞も包含される。
【0004】
【従来の技術】ソランジウム/ポリアンジウム群の粘液
細菌は通常土壌、腐敗した植物体または動物の糞中に検
出される非常に特殊化した生物である。この群の微生物
の特徴は唯一の炭素源としてセルロースまたはセルロー
ス含有減成物を利用できる能力である。この群のもう1
つの特徴は非常に活性な二次代謝物質を産生する能力で
ある。
【0005】例えば植物微生物殺傷性化合物を合成でき
るこの群からの非常に多くの菌株が今では記載されてい
る。これに関して特に重要なのは、植物病原性微生物、
特に植物病原菌に対して有用な殺生物性スペクトルを有
するいわゆるソラフェンと呼ばれる、巨大環状化合物で
ある。これらの化合物は非常に有利な治療的、浸透的、
そして特に予防的特性を有し、多くの栽培植物を保護す
るために使用され得る〔24〕(〔 〕内の数字は本明
細書の末尾に記載した参考文献一覧の相当する番号の文
献に一致する)。
【0006】抗生物質作用を有する非常に活性な化合物
を合成できる粘液細菌の群のその他の代表的なものも知
られている〔18〕。これらの化合物の重要性により、
適当な場合に該化合物に特異的に影響を及ぼし得る可能
性を提供するためにその合成の遺伝子的基礎を理解する
ことに大きな興味がある。
【0007】このための必須条件は、例えば全体のプラ
スミドを含む新規遺伝子もしくは遺伝子断片またはその
他のDNA配列の粘液細菌のゲノム内への標的化混入に
よる、組換えDNA技術を用いたこれらの生物の直接、
そして好ましくは標的化操作を可能にする方法の提供で
ある。
【0008】粘液細菌の群のいくつかの代表種は既にこ
の方向での研究の対象となっている。これに関連した特
別な興味は主としてミクソコッカス・キサントゥス(Myx
ococcus xanthus)に向けられていたが、これはいまでは
詳しく研究され、そして種々の遺伝子移入方法が既に記
載されている粘液細菌である。このために、例えば大腸
菌ファージP1が、最初はミクソコッカス・キサントゥ
ス染色体中にトランスポゾンTn5の挿入のために〔1
0,11〕、そしてその後にミクソコッカス・キサント
ゥス中にクローン化された遺伝子を最初の大腸菌宿主に
戻し移入するために〔16,21〕、非常に集中的に使
用されてきた。
【0009】遺伝子移入のもう1つの方法は非常に広い
宿主範囲を有するプラスミドRP4の使用に基づいてい
る。ブレットン等はこのプラスミドが大腸菌からミクソ
コッカス・キサントゥス中に接合を介して移入され得、
そして染色体中に安定に組み込まれ得ることを示すこと
ができた〔1〕。これらの性質に基づいて、ブレットン
等やブレットンおよびゲスピン−ミカエルはミクソコッ
カス・キサントゥスの染色体中に外来遺伝子を組み込む
ことができた〔2,3〕。ジャオウア等による研究は観
察された組み込みが高い確率を有し、いわゆる部位特異
的組換えに基づいていることを明らかにした〔8,
9〕。後者は、ミクソコッカス・キサントゥスの染色体
内の狭い空間的制限を有する特定の部位に制限され、そ
してPR4プラスミド上の1つ以上のいわゆるホットス
ポットにより仲介される。さらに、ここで発見された公
知ミクソコッカス系はソランジウム/ポリアンジウム群
の細菌に適用され得ないことが本発明の範囲内で行われ
た研究の間に明らかになった。これらの生物はその染色
体上での部位特異的組換えに必要である特定の構造要素
を欠いていることが予想される。さらに、例えばトラン
スポゾンTn5の使用ではこれらの生物に安定な転移が
起こらないことが見いだされた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は主として、公知方法の上記の制限がなく、従
って粘液細菌の染色体上に存在する構造要素または特定
の転移作用と関係なく、粘液細菌内への遺伝物質の間接
または好ましくは標的化挿入を可能にする、全ての粘液
細菌、特にソランジウム/ポリアンジウム群の粘液細菌
の遺伝子操作のために普遍的に適用可能な方法の提供で
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明に従っ
て、例えば、その特定の構造により染色体内の所望部位
に挿入され得、そして上記公知方法における場合のよう
に粘液細菌の染色体または使用されるプラスミド(ホッ
トスポット)の機能的機構により前もって決定される、
または組み込まれるトランスポゾンの転移に依存する特
定の組み込み部位に結合されない、遺伝子構築物、特に
プラスミドベクターを調製することにより解決され得
る。
【0012】従って、本発明はまず、同種もしくは異種
由来の遺伝物質または同種および異種由来の遺伝物質の
組合せを粘液細菌の細胞中に挿入し、そして相同的組換
えを介してランダムに、または細菌のゲノムの構造的お
よび機能的機構の適当な知識がある場合には、挿入され
たDNAと粘液細菌に固有のDNAとの間に存在する相
同性に基づいて正確に規定される部位に特異的に、粘液
細菌の染色体上に存在する構造要素または特定の転移作
用とは無関係に、前記粘液細菌の染色体中に組み込むこ
とを特徴とする粘液細菌目の細菌、特にソランジウム/
ポリアンジウム群の細菌の遺伝子操作方法に関する。
【0013】粘液細菌目の細菌の遺伝子操作のための本
発明に係る方法は特に、(a)粘液細菌の染色体上の相
当する領域と相同であるか、または少なくとも実質的に
相同であるDNA部分を1つ以上自然に含む、同種もし
くは異種由来の遺伝物質または同種および異種由来の遺
伝物質の組合せ、または(b)粘液細菌の染色体上の相
当する領域と相同であるか、または少なくとも実質的に
相同である部分を自然に含まないが、そのような相同ま
たは実質的に相同なDNA部分にそれ自体公知のrDN
A技術を用いて人工的に結合されている遺伝物質、を粘
液細菌の細胞中に挿入し、そして粘液細菌の染色体上に
存在する構造要素または特定の転移作用とは無関係に、
挿入されたDNAと細菌に固有のDNAとの間に存在す
る相同性により正確に規定される部位で相同的組換えを
介して前記粘液細菌の染色体中に組み込むことを特徴と
する。
【0014】相同的組換えを介する細菌染色体への遺伝
物質の組み込みは、挿入されるべきDNA内の1つ以上
のDNA部分により仲介され、該DNA部分は粘液細菌
の染色体上の相当する領域と相同であるか、または少な
くとも実質的に相同である。従って、その組み込みは特
定の染色体構造の存在に拘束されず、そして原理的に細
菌染色体内のあらゆる所望の部位に起こり得る。
【0015】本発明に係る方法の範囲内で使用され得る
相同DNA部分は、所望の組換え結果を引き起こし得る
ために粘液細菌の染色体上の相当する部分と100%の
同一性を有することを必ずしも必要としない。これらの
DNA部分は細菌のゲノム上の相当する領域と実質的に
相同であれば、すなわちこれらが60%と100%の
間、好ましくは80%と100%の間、そして特に90
%と100%の間の相同性の度合いを有していれば十分
である。
【0016】従って、「相同」DNA部分はまた、以下
において、粘液細菌染色体上の相当する領域と100%
の同一性を有しないが、これと少なくとも「実質的に相
同」である部分を意味することが意図される。
【0017】これに関連して、相同DNA部分は、例え
ば特定のゲノムの断片化の後に、標的生物自体または関
連生物のいずれかから単離されることが可能である。各
々の場合に組み込みのために使用されることが意図され
る粘液細菌染色体上のDNA部分のDNA配列が公知で
ある場合、これらの染色体部分と相同であるか、または
少なくとも実質的に相同である相当するDNA断片はも
ちろん合成により調製され得る。
【0018】本発明の範囲内で使用され得る同種由来の
DNA部分はさらに、公知配列のDNA部分、または任
意に例えば相同DNAの制限消化の後に得られるDNA
断片のいずれであってもよい。
【0019】粘液細菌のゲノムの構造的および機能的機
構が公知である場合に、本発明に係る方法は、天然もし
くは人工改変遺伝子、遺伝子断片またはその他の有用な
DNA配列と細菌ゲノム内の相同DNA部分との交換に
より、粘液細菌ゲノム上に存在する遺伝子の標的化され
た予測可能な改変(その場での改変)を初めて可能にす
る。さらに、本発明に係る方法は、遺伝子の特異的スイ
ッチオフ(遺伝子分裂)またはその他の方法、特に突然
変異方法の適用により予め不活性化された遺伝子の補足
により、粘液細菌の完全ゲノム内の個々の遺伝子の機能
の特異的同定を可能にする。
【0020】細菌に固有の遺伝子の標的化およびそれ故
に非常に効率の良いその場での改変(直接突然変異誘
発)の他に、本発明に係る方法は多くのその他の可能な
用途、例えば高い発現速度を有することが知られている
領域中の付加的遺伝子コピーの混入、ならびに望ましく
ない遺伝子の除去およびスイッチオフを有する。さらに
以下に示す別の可能な用途について今では考えることも
可能である: ・細菌に固有の興味深い機能を有する遺伝子の前に強力
または調節可能なプロモーターの混入。 ・粘液細菌、特にソランジウム/ポリアンジウム群の粘
液細菌中に種々の起源の遺伝子のクローニング。 ・種々の起源の遺伝子のクローニングおよび発現。 ・挿入された遺伝子のもう1つの微生物、例えばさらに
別の操作のための大腸菌への戻し移入。 ・最初に、組み込み部位に隣接する粘液細菌断片を同定
するための放射性プローブとして、そして次にポリメラ
ーゼ鎖反応(PCR)の範囲内での増幅のためのパター
ン(鋳型)としての、挿入されたベクターの異種DNA
の使用。
【0021】本発明はさらに、(a1 )粘液細菌の染色
体上の相当する領域と相同であるか、または少なくとも
実質的に相同であるDNA部分を1つ以上自然に含む、
同種もしくは異種由来の遺伝物質または同種および異種
由来の遺伝物質の組合せ、または(a2 )粘液細菌の染
色体上の相当する領域と相同であるか、または少なくと
も実質的に相同である部分を自然に含まないが、そのよ
うな相同または実質的に相同なDNA部分にそれ自体公
知のrDNA技術を用いて人工的に結合されている遺伝
物質、を粘液細菌の細胞中に挿入し、そして粘液細菌の
染色体上に存在する構造要素または特定の転移作用とは
無関係に、挿入されたDNAと細菌に固有のDNAとの
間に存在する相同性により正確に規定される部位で相同
的組換えを介して前記粘液細菌の染色体中に組み込み、
そして(b)陽性形質転換体をそれ自体公知の選択方法
を用いて選択し、そして純粋な培養物として培養する、
ことからなる粘液細菌目、特にソランジウム/ポリアン
ジウム群の遺伝子的に改変された細菌の作出方法に関す
る。
【0022】従って、本発明は、遺伝物質の組み込みが
計画された操作の個々の目的に応じて、公知配列の相同
DNA部分または未知配列の任意に選択される相同部分
により仲介され得る場合に、粘液細菌、特にソランジウ
ム/ポリアンジウム群の粘液細菌のゲノムの標的化遺伝
子操作を初めて可能にする。
【0023】同様に、本発明は、それらの特定の構造に
より、遺伝物質、例えば適当な場合には、相同的組換え
により細菌ゲノム内に、ランダムに、または細菌のゲノ
ムの構造的および機能的機構が知られている場合には、
挿入されたDNAと粘液細菌に固有のDNAとの間に存
在する相同性により正確に規定される特定の部位に標的
化されて、新規で所望の特性をコードする遺伝子もしく
は遺伝子断片またはその他の有用なDNA配列を組み込
むことを可能にする組換えDNA分子、ならびに該組換
えDNA分子の製造方法を含む。
【0024】本発明はさらに、適当な場合には新規およ
び/または改良された特性を有し、前記組換えDNA分
子の挿入により作出された、遺伝子的に改変された粘液
細菌、特にソランジウム/ポリアンジウム群の遺伝子的
に改変された粘液細菌を含む。
【0025】本発明はさらに、前記組換えDNA分子を
依然として含む前記改変粘液細菌の子孫ならびにその突
然変異体および変種に関する。
【0026】組換えDNA技術および細菌遺伝学におい
て慣用である多くの用語が以下の記載において使用され
る。
【0027】発明の詳細な説明および特許請求の範囲、
ならびにこれらの用語にあてられた範囲の明確な、そし
て首尾一貫した理解を確実にするために、以下に定義を
記載する。異種由来の遺伝子またはDNA :特定の生成物をコード
するか、または生物学的機能を遂行し、そして該遺伝子
が挿入される種以外の種に由来するDNA配列;該DN
A配列は外来遺伝子もしくは外来DNAまたは外因性D
NAとも呼ばれる。同種由来の遺伝子またはDNA :特定の生成物をコード
するか、または生物学的機能を遂行し、そして該遺伝子
が挿入される種と同一種に由来するDNA配列。このD
NAは内因性DNAとも呼ばれる。DNA相同性 :2またはそれ以上のDNA配列間の一致
の度合い。合成遺伝子またはDNA :特定の生成物をコードする
か、または生物学的機能を遂行し、そして合成手段によ
り製造されるDNA配列。プロモーター :宿主細胞内であらゆる所望の同種または
異種DNA遺伝子配列の転写を確実に行わせるDNA発
現の調節配列であるが、前記遺伝子配列はそのようなプ
ロモーターと操作可能な様式で結合されており、後者は
宿主細胞内で活性である。終結塩基配列 :転写工程の終了をシグナルで伝える転写
単位の末端のDNA配列。過産生植物プロモーター(OPP) :このOPPで形質
転換されなかった宿主細胞において自然状態で観察され
るよりも明らかに高い程度まで(RNAの形態またはポ
リペプチドの量で測定される)、操作可能な様式で結合
されたあらゆる機能遺伝子配列の宿主細胞内での発現を
引起し得るプロモーター。3’/5’非翻訳領域 :mRNAに転写されるけれども
ポリペプチドに翻訳されないコード領域の上流/下流に
位置するDNA部分。この領域は、調節配列例えばリボ
ソーム結合部位(5’)を含む。DNA発現ベクター :適当な宿主細胞内に挿入されたD
NAの発現に必要な全てのシグナル配列を含有するクロ
ーニングビヒクル、例えばプラスミドまたはバクテリオ
ファージ。DNAトランスファーベクター :適当な宿主細胞内への
遺伝物質の挿入を可能にするトランスファービヒクル、
例えばプラスミドまたはバクテリオファージベクター。相同的組換 え:相同DNA分子間のDNA片の相互交
換。突然変異体,変種 :自然に、または公知方法例えば紫外
線処理、突然変異誘発剤での処理その他を用いて人工的
に作出され、そして本発明に必須の特徴および特性を依
然有する微生物誘導体、外因性DNAでの形質転換によ
り本発明に必須の特徴および特性を獲得した出発菌株の
誘導体。
【0028】遺伝物質が組み込まれ、そしてその中でラ
ンダムに、または細菌のゲノムの構造的および機能的機
構の適当な知識がある場合には、粘液細菌の染色体上に
存在する構造要素または特定の転移作用とは無関係に、
ある場合に予め決定され得る、細菌ゲノム内の特異的に
正確に規定される位置で発現されることが今可能であ
る、粘液細菌目の細菌、特にソランジウム/ポリアンジ
ウム群の細菌のゲノムの好ましくは標的化遺伝子操作を
可能にする方法を提供することが本発明の範囲内で初め
て今可能になった。
【0029】本発明に係る方法はさらに、粘液細菌のゲ
ノム中に相同的組換えにより外因性遺伝物質を混入する
ことを可能にする認識に実質的に基づいており、全体の
プラスミドを含む天然遺伝子もしくは遺伝子断片または
その他のDNA配列の他に、人工的に改変された、およ
び/または合成遺伝子もしくは遺伝子断片またはその他
のDNA配列を、それらが組換えに十分であり、粘液細
菌のゲノム上の相当する部分と相同性を有するDNA部
分を含むか、該DNA部分により挟まれている限り、使
用することが可能である。
【0030】本発明の範囲内で使用され得る相同DNA
部分は、所望の組換え結果を引き起こし得るために粘液
細菌の染色体上の相当する部分と100%の同一性を有
することを必ずしも必要としない。これらのDNA部分
は細菌のゲノム上の相当する領域と実質的に相同であれ
ば、すなわちこれらが60%と100%の間、好ましく
は80%と100%の間、そして特に90%と100%
の間の相同性の度合いを有していれば十分である。
【0031】前記相同領域の大きさは変化し得るが、し
かし少なくとも100Bpであるべきである。0.3K
bと4Kbの間、好ましくは1Kbと3Kbの間からな
る相同の領域が本発明の範囲内で好ましい。
【0032】特定の構造により全体のプラスミドを含む
遺伝子もしくは遺伝子断片またはその他の興味深いDN
A配列を上記のような相同的組換えにより標的細胞のゲ
ノム中に特異的に混入することを可能にする組換えDN
A分子は本発明の必須構成要件を形成する。
【0033】本発明は特に、相同DNA領域を含む粘液
細菌細胞の形質転換の際に、粘液細菌の染色体上に存在
する構造要素または特定の転移作用とは無関係に、挿入
されたDNAと細菌に固有のDNAとの間に存在する相
同性により正確に規定される部位で相同的組換えを介し
て前記粘液細菌のゲノム中に組み込まれるべき上記DN
Aの間接または好ましくは標準化組み込みが起こるよう
な程度に、粘液細菌ゲノム内の相当するDNA領域と相
同性を有する組み込まれるべきDNA、またはそのよう
なDNA配列により挟まれている組み込まれるべきDN
Aを含む、粘液細菌、特にソランジウム/ポリアンジウ
ム群の粘液細菌のゲノム内の規定された部位に遺伝物
質、例えば遺伝子、遺伝子断片またはその他のDNA断
片の標的化組み込みを可能にする組換えDNA分子に関
する。
【0034】上記組換えDNA分子は、組み込まれるべ
き、そして上記特性を有するDNAを、(a)適当な供
給源から単離するか、または(b)組み込まれるべき上
記DNAが、粘液細菌の染色体上の相当する領域に相同
であるか、または少なくとも実質的に相同である部分を
自然に含まない場合には、このDNAを相当する相同ま
たは実質的に相同なDNA部分にそれ自体公知のrDN
A技術を用いて人工的に結合する、方法で非常に容易に
製造され得る。
【0035】組み込まれるべき前記DNAが発現性DN
A配列であるならば、該DNA配列は細菌細胞において
機能し得る発現シグナルに操作可能な様式で結合されて
おり、そして適当な場合には、細菌のゲノム内の特定の
領域と相同性を有するDNA部分により挟まれているこ
とが有利である。これらのフランキング相同DNA部分
は環の形態に閉じられているDNA分子の成分としてユ
ニットに一緒に融合されていることが好ましい。
【0036】上記の後者のものは、前記発現性DNA配
列自体が細菌のゲノム内の相当するDNA領域と十分大
きな相同性を既に有するならば不要となり得、このDN
A配列と上記相同ゲノムDNAとの直接交換が相同的組
換えにより起こり得る。
【0037】二本鎖DNAの他に、本発明に係る方法に
おいて、一本鎖DNAおよび部分的に一本鎖DNAを使
用することも可能である。
【0038】本発明の範囲内とされる定義に従う同種お
よび異種遺伝子またはDNA配列の両方、ならびに合成
遺伝子またはDNA配列が本発明に係る方法における使
用に適している。
【0039】さらに、組み込まれるべきDNA配列はゲ
ノムDNA、cDNAまたは合成DNAから排他的に構
築され得る。もう1つの可能性はcDNAおよびゲノム
DNAおよび/または合成DNAからなるハイブリッド
DNA配列の構築を含む。
【0040】この場合、cDNAはゲノムDNAと同一
遺伝子またはDNA部分に由来していても、また、cD
NAおよびゲノムDNAは異なる遺伝子またはDNA部
分に由来していてもよい。しかしながら、各々の場合に
おいて、ゲノムDNAおよび/またはcDNAは同一ま
たは異なる遺伝子またはDNA部分から調製されること
が可能である。
【0041】DNA配列が1つ以上の遺伝子またはDN
A部分を含むならば、これらは1つの同一生物から、様
々な株に属する多数の生物から、または同一種の変種も
しくは同一属の異なる種、または1属以上もしくは別の
分類学的単位に属する生物から誘導され得る。
【0042】細菌細胞中の構造遺伝子の発現を可能にす
るために、適当である場合にはコード遺伝子配列が粘液
細菌細胞中で機能し得る発現配列に操作可能な様式で最
初に結合されることが可能である。
【0043】従って、本発明の発現性ハイブリッド遺伝
子構築物は構造遺伝子の他に、プロモーターおよびター
ミネーター配列の両方、好ましくはさらに3’および
5’非翻訳領域の調節配列を包含する発現シグナルをも
通常含有する。
【0044】粘液細菌において発現性DNA配列の発現
の誘導を起こし得るあらゆるプロモーターおよびターミ
ネーターがハイブリッド遺伝子構築物の成分として使用
され得る。
【0045】本発明に係る方法における使用に適するプ
ロモーターの例は以下のものである: ・ミクソコッカス・キサントゥスの光誘導性プロモータ
ー〔23〕 ・その他のミクソコッカス・キサントゥスのプロモータ
ー ・放線菌、特にストレプトマイセテスのプロモーター ・大腸菌のプロモーター、例えばTac(ハイブリッ
ド)、PL またはTrpブロモーター。
【0046】本発明の範囲内で使用され得る適当な終結
塩基配列は例えば文献〔7,20〕に記載されている。
【0047】この方法で形成され、そして粘液細菌細胞
中で活性な遺伝子および発現シグナルからなる機能単位
は引続き、適当である場合には、相同DNA領域を含む
粘液細菌細胞の形質転換の際に、ランダムにまたは好ま
しくは、相同的組換えにより前記粘液細菌のゲノム内
で、挿入されたDNAと細菌に固有のDNAとの間に存
在する相同性に基づいて規定される部位に相同DNA配
列により挟まれている遺伝子配列の特異的組み込みが起
こるような程度に、粘液細菌ゲノム内に相当するDNA
領域と相同性を有する1つ以上のDNA部分を両端に配
置させ得る。さらに、このフランキング相同DNA部分
は本発明の範囲内で、環の形態に閉じられているDNA
分子の成分としてユニットに一緒に融合されていること
が好ましい。
【0048】さらに、好ましい実施態様において、挿入
されるべきDNAは、同種DNA部分を既に含むか、ま
たはそれを後にクローン化することを必要とするプラス
ミド中に組み込まれる。
【0049】従って、目的が粘液細菌のゲノム中に、単
一遺伝子または遺伝子断片のみを組み込むのではなく、
上記遺伝子群または遺伝子断片群を含み得る完全プラス
ミドDNAを組み込むことであるならば、上記同種DN
A配列をプラスミドDNA中に所望部位でクローン化す
れば十分であるが、可能であれば、発現が意図される遺
伝子は機能的に維持されるべきである。従って、この場
合にもまた、これらの相同DNA部分が環の形態に閉じ
られているDNA分子の成分としてユニットに一緒に融
合されているとみなされ得るから、組み込まれるべきD
NA(プラスミドDNA)が相同DNA配列により挟ま
れていると原理的にはみなされることが可能である。
【0050】構造遺伝子の他に、あらゆるその他の所望
の遺伝子もしくは遺伝子断片またはその他の有用なDN
A配列、例えば調節分子の結合部位、プロモーター、タ
ーミネーター等を使用することもまた可能である。
【0051】細菌ゲノム内の相当する部分と十分な大き
な相同性を有し、そのため相同的組換えを介して遺伝物
質の交換を可能にする同種または異種由来の適当なDN
A配列の選択により、遺伝子またはその他のDNA配列
を、粘液細菌ゲノム中の予め決定された部位に特異的に
組み込み、そして適当な場合にそこで発現させることが
今初めて可能になった。
【0052】相同的組換えを介する交換に必要である、
相同DNA部分と相当するゲノムDNA領域との間の相
同性の程度は種々のパラメーターに依存し、そしてそれ
故に使用されるDNA配列に依存して各々の場合に適当
な要求に適合させなければならない。少なくとも100
Bpからなる相同領域が必要な組換え結果を引き起こす
のに十分であると現時点の知識では考えられる。
【0053】0.3ないし4Kb、好ましくは1ないし
3Kbに及ぶ相同領域が本発明の範囲内で好ましい。
【0054】本発明の範囲内の相同DNA部分としての
使用に適当なのは、主として、粘液細菌完全DNAの単
離、次に適当な制限酵素での消化により得られる同種由
来のDNA配列である。上記相同DNA断片のDNA配
列が公知である場合には、それらはもちろん合成により
調製されてもよい。
【0055】しかしながら、標的生物のゲノムから直接
単離されず、例えば関連生物から単離され、そのため、
標的生物のゲノム上の相当するDNA領域とは100%
の同一性を必ずしも有せず、実質的に相同である、すな
わち60%と100%の間、好ましくは80%と100
%の間、そして特に90%と100%の間の相同性の度
合いを有する異種由来の相同DNA部分を使用すること
も可能である。
【0056】それ故に、本発明の必須構成要件は、同種
由来の遺伝物質または同種および異種由来の遺伝子物質
の組合せを粘液細菌細胞中に挿入し、そして粘液細菌の
染色体中に、存在する相同性により正確に規定される部
位に特異的に相同的組換えを介して組み込むことを特徴
とする、粘液細菌目の細菌の特異的遺伝子操作の方法に
より形成される。
【0057】従って、上記の方法で適当なハイブリッド
遺伝子構築物を調製することにより、粘液細菌のゲノム
内の細菌固有遺伝子の特異的改変を行うか、または粘液
細菌ゲノム中に付加的遺伝子またはその他のDNA断片
を混入することが本発明の範囲内で初めて今可能となっ
た。組み込みが機能的遺伝子またはオペロン内で起こる
ならば、これは通常それらの不活性化を導き、結果とし
て表現型に目視できる悪影響を導く。
【0058】このための特定の方法は、相同的組換えに
よりランダムに、または好ましくは存在する相同性によ
り規定され、そのために予め決められ得る部位で細菌ゲ
ノム中に組み込まれる、上記組換えDNA分子、該組換
えDNA分子を含む遺伝子、ハイブリッド遺伝子または
その他のDNA断片の1つで粘液細菌細胞を形質転換す
ることである。
【0059】本発明の特定の実施態様において、遺伝物
質の粘液細菌、特にソランジウム/ポリアンジウム群の
粘液細菌への挿入は、供与細胞からソランジウム/ポリ
アンジウム受容細胞への接合移入を介して間接的様式で
起こる。
【0060】相同的組換えを介する組み込みに十分であ
る粘液細菌染色体との相同性を有する適当なプラスミド
の製造方法は、例えば、まず最初に完全DNAを粘液細
菌から単離し、そして断片化することである。この断片
化は剪断力等の作用による機械的または好ましくは適当
な制限酵素により行われ得る。
【0061】非常に多数の生成断片から適当な大きさの
ものを単離し、引続きそれらを適当なプラスミド中にク
ローン化することが可能である。同種DNA断片ならび
に同種および異種由来のDNA断片の適当なクローニン
グベクターへの結合は例えば文献〔13〕に記載される
ような標準法を用いて行われる。
【0062】これは通常、最初に適当な制限酵素で切断
された、ベクターと組み込まれるべきDNA配列を必要
とする。適当な制限酵素は、例えばブラント末端を有す
る断片を生じるもの、例えばSma I、Hpa IおよびEcoR
V 、または粘着端を形成する酵素、例えばEcoRI 、Sac
I、BamHI 、SalI、Pvu I等である。
【0063】互いに相補的である、ブラント末端を有す
る断片および粘着端を有する断片のどちらも、適当なD
NAリガーゼにより再び結合され、単一の連続的DNA
分子が形成される。
【0064】突出する粘着端を有するDNA断片を大腸
菌DNAポリメラーゼのクレノウ断片と処理して、適当
な相補的ヌクレオチドで空隙を充填することによりブラ
ント末端を製造することもできる。
【0065】他方、例えば、末端デオキシヌクレオチジ
ルトランスフェラーゼを用いて所望のDNA配列および
切断されたベクター分子の端部に相補的ホモポリマー尾
部を添加するか、または制限切断部位を有する合成オリ
ゴヌクレオチド配列(リンカー)を添加し、そして次に
適当な酵素で切断することにより、粘着端を人工的に製
造することもできる。
【0066】上記され、そして同種由来のDNA断片ま
たは同種および異種由来のDNA断片の組合せを含む構
築物の製造および増幅のために、全ての慣用クローニン
グベクター、例えば宿主細胞に適合する種に由来する複
製および調節配列を必ず有するプラスミドまたはバクテ
リオファージベクターを使用することも原理的に可能で
ある。
【0067】通常クローニングベクターは形質転換され
た宿主細胞において表現型の選択特徴、特に抗生物質に
対する耐性を導く特定の遺伝子の他に複製開始点を有す
る。形質転換されたベクターは宿主細胞への形質転換の
後にこれらの表現型マーカーに基づいて選択され得る。
【0068】本発明の範囲内で使用され得る選択可能な
表現型マーカーは、本発明の対象に制限を与えるもので
はないが、例えばアンピシリン、テトラサイクリン、ク
ロラムフェニコール、ハイグロマイシン、G418、カ
ナマイシン、ネオマイシンおよびブレオマイシンに対す
る耐性を含む。特定のアミノ酸に対する原栄養株はその
他の選択マーカーとして例えば機能し得る。
【0069】本発明の範囲内では主として大腸菌プラス
ミド、例えば本発明の範囲内で使用されるプラスミドp
SUP2021が好ましい。
【0070】本発明の範囲内の上記クローニングのため
に適当な宿主細胞は主として原核生物であり、細菌宿
主、例えばアグロバクテリウム・チュメファシエンス
(A. tumefaciens)、大腸菌(E. coli) 、エス.・チフィ
ムリウム(S. typhimurium)およびセルラチア・マルセッ
センス(Serratia marcescens) 、さらにシュードモナ
ド、放線菌、サルモネラおよび粘液細菌自体を含む。
【0071】大腸菌宿主、例えば大腸菌HB101株が
特に好ましい。大腸菌HB101株の感応細胞はこれに
関連して大腸菌の形質転換に慣用の方法を用いて製造さ
れる("General recombinant DNA techniques"参照)。
【0072】形質転換および次の適当な培地上での単離
は、選択培地上に平板培養することによる異なるスクリ
ーニングに供される生成コロニーにより続けられる。引
続き、その中にクローン化されてDNA断片を有するプ
ラスミドを含むコロニーから適当なプラスミドDNAを
単離することが可能である。
【0073】異なる大きさの組換えプラスミドはこのよ
うにして得られる。制限分析の後に、適当な大きさのプ
ラスミドは、該プラスミドDNAの粘液細菌細胞への次
の挿入のために選択されることが可能である。このDN
A移入はさらに、直接または好ましくは接合移入の範囲
内で仲介宿主(供与細胞)を介して起こり得る。
【0074】それ故に、本発明の必須構成要件は、相同
部分の他に、適当な場合に、細菌細胞またはその他の有
用なDNA配列中で機能し得る発現シグナルに操作可能
な様式で結合されている構造遺伝子もしくはその他の所
望遺伝子または遺伝子断片1つ以上からなる遺伝子構築
物を1つ以上含むプラスミドの構築に関する。これに関
連して相同DNA断片は細菌(粘液細菌)に固有であ
り、そのため完全に同種由来であるゲノム部分から全体
が構成されるか、またはそれらは相同部分の他に異種由
来のより高いまたは低い発現部分をも含み得る。純粋に
異種由来の相同DNA部分の使用もまた考えられる。
【0075】プラスミドは、上記され、そして適当な場
合に所望遺伝子産物をコードする構造遺伝子を含む遺伝
子構築物の粘液細菌細胞への挿入、および細菌ゲノム中
への組み込みのための別の工程段階において使用され得
る。
【0076】粘液細菌細胞への本発明に係る遺伝子構築
物の移入は種々の方法で行われ得る。供与細胞から受容
粘液細菌への接合移入が本発明の範囲内で好ましい。
【0077】さらに移入されるべきDNAをまず最初に
慣用のクローニングベクター中で上記したようにクロー
ン化し、次に供与細胞として作用する適当な仲介宿主中
に形質転換することは接合移入の範囲内で可能である。
仲介宿主を介する迂回経路はDNAのクローニングのた
め、および接合の範囲内の供与細胞としての使用のため
の両方に適当である宿主株を用いることにより回避され
得る。
【0078】供与細胞として本発明の範囲内で使用され
得る仲介宿主は実質的に、大腸菌、シュードモナド、放
線菌、サルモネラおよび粘液細菌自体からなる群から選
択される原核細胞である。
【0079】供与細胞から受容体へのプラスミドDNA
の接合移入のための必要条件はトランスファー機能(t
ra)および移動機能(mob)の存在である。さら
に、移動機能は少なくともトランスファー開始点(or
iT)を含み、そして移入されるべきプラスミド上に位
置されていなければならない。一方、トランスファー機
能(tra)はプラスミドもしくはヘルパープラスミド
上に位置されているか、または供与細胞の染色体中に組
み込まれて存在していてもよい。
【0080】上記の条件に合致し、それ故に本発明の範
囲内で好ましいプラスミドは実質的に不適合群P,Q,
T,N,WおよびColIである。P群プラスミドの原
型はプラスミドRP4である。本発明の範囲内で特に好
ましいのは、mob機能(RP4mob)の成分として
トランスファー開始点(oriT)を有するプラスミド
RP4からの1.9Kb断片を含むプラスミドpSUP
2021である。mob機能(RP4mob)を有する
その他のプラスミド、例えばpSUP101、pSUP
301、pSUP401、pSUP201、pSUP2
02、pSUP203またはpSUP205およびそれ
から誘導される誘導体〔22〕は同様に本発明に係る方
法の範囲内で使用され得る。
【0081】本発明の範囲内で行われた実験の間に、受
容粘液細菌が供与株との保温の前で接合移入の間に短時
間の熱処理に晒される場合に有利であることが明らかと
なった。35℃ないし60℃、好ましくは42℃ないし
55℃、特に48℃ないし52℃の温度で1ないし12
0分、好ましくは5ないし20分の受容細胞の予備保温
が好ましい。
【0082】染色体DNAに混入されたプラスミドRP
4のトランスファー遺伝子(tra)を含む大腸菌供与
株が本発明の好ましい実施態様において使用される。R
P4のトランスファー機能(tra)を有するヘルパー
プラスミドpME305を含む大腸菌供与W3101株
(pME305)が本発明の範囲内で好ましい。
【0083】方法技術にとって特に興味深く、そして本
発明の範囲内で特に好ましいのは、組み込まれたDNA
配列を有するベクターのクローニングのためと、接合移
入の範囲内で供与細胞として使用するための両方に適当
である細菌株である。制限陰性であり、そのために挿入
された外来DNAを分解しない細菌株も同様に特に好ま
しい。上記の両方の条件を大腸菌ED8767株(pU
Z8)は理想的に満たしているが、その他の適当な細菌
株の代表としてここで記載するにすぎず、本発明の範囲
を限定するものではない。
【0084】上記した供与細胞から受容粘液細菌への接
合遺伝子移入の他に、粘液細菌に遺伝物質を挿入するた
めのその他の適当な遺伝子移入方法を使用することもも
ちろん可能である。ここでは、粘液細菌細胞が高い電場
強度に短時間晒されるエレクトロポレーション〔12〕
を介する遺伝子移入が主として記載され得る。原核細胞
のエレクトロポレーションのための一般的でおおまかな
条件は文献〔25〕に記載されている。
【0085】
【実施例】次に実施例に基づいて本発明を説明するが、
本発明はこれに制限されるものではない。一般的な組換えDNA技術 本発明において用いられる組換えDNA技術の多くは当
業者にとって一般的なものであるので、通常用いられる
技術に関してここで簡潔に記載しておく。別に特記した
ことを除いて、これらの全ての操作は文献〔13〕に記
載されている。
【0086】A.制限エンドヌクレアーゼでの切断 反応バッチは典型的には、マサチューセッツ州ビバリー
のニュー・イングランド・バイオラブス(New England B
iolabs) およびドイツ国マンハイムのベーリンガー(Boh
ringer) により推奨される緩衝溶液中に約50ないし5
00μg/mlのDNAを含む。制限エンドヌクレアー
ゼ2ないし5単位をDNA1μgにつき添加し、そして
反応バッチを上記の会社により推奨される温度で1ない
し3時間保温する。65℃で10分間加熱するか、また
はフェノールでの抽出により反応を終結させ、エタノー
ルでDNAを沈澱させる。この方法は文献〔13〕の第
104ないし106頁にも記載されている。
【0087】B.ブラント末端を製造するためのDNA
のポリメラーゼでの処理 DNA断片50ないし500μg/mlを、製造会社ニ
ュー・イングランド・バイオラブスおよびベーリンガー
により推奨される緩衝液中の反応バッチに添加する。反
応バッチは全4種のデオキシヌクレオチド三リン酸を
0.2mMの濃度で含有する。反応は15℃で30分間
行われ、次いで65℃で10分間加熱することにより終
結される。5’突出末端を製造する制限エンドヌクレア
ーゼ例えばEcoRI およびBamHI で切断することにより得
られる断片のためには、DNAポリメラーゼの大断片ま
たはクレノウ断片が使用される。3’突出末端を製造す
るエンドヌクレアーゼ例えばPstII およびSacIにより製
造される断片のためには、T4DNAポリメラーゼが使
用される。これらの2つの酵素の使用は文献〔13〕の
第113ないし121頁に記載されている。
【0088】C.アガロースゲル電気泳動およびゲルか
らのDNA断片の精製 アガロースゲル電気泳動を文献〔13〕の第150ない
し163頁に記載のように水平型装置で行う。使用され
る緩衝液はその中に記載されているトリス−アセテート
緩衝液である。DNA断片は、電気泳動の間にゲルまた
はタンク緩衝液に存在するか、または電気泳動の後に添
加されるいずれかの0.5μg/ml臭化エチジウムを
用いて染色される。DNAを長波長の紫外線の照射によ
り可視化する。断片をゲルから分離する場合には、使用
されるアガロースは低いゲル化温度のものであり、これ
はミズーリ州セントルイスのシグマ・ケミカル(Sigma C
hemical)から入手できる。電気泳動後、望ましい断片を
削り取り、プラスチック管内に入れ、65℃で約15分
間加熱し、次いでフェノールで3回抽出し、そしてエタ
ノールで2回沈澱させる。この操作は文献〔13〕の第
170頁の記載とはわずかに異なっている。
【0089】変法として、DNAはジェネクリーン・キ
ット(Geneclean kit)[米国カリフォルニア州ラ・ジョラ
のバイオ101社(Bio 101 Inc.)] を用いてアガロース
から単離され得る。
【0090】 D.DNA末端への合成リンカー断片の付加 DNA分子末端へ新規なエンドヌクレアーゼ切断部位を
添加することが必要な場合、上の項に記載したように、
ブラント末端を製造するために、場合によってはこの分
子をまずDNAポリメラーゼで処理する。この断片約
0.1ないし1.0μgを、ニュー・イングランド・バ
イオラブスから得られるホスホリル化リンカーDNA約
10ngに、同社のT4DNAリガーゼ2μlおよび同
社により推奨される緩衝液中の1mMATPを含有する2
0ないし30μl容量中で添加する。15℃で一晩保温
後、65℃で10分間加熱することにより反応を終結さ
せる。反応バッチを次に、合成リンカー配列で切断する
制限エンドヌクレアーゼに適当な緩衝液中に約100μ
lに希釈し、そしてこのエンドヌクレアーゼ約50ない
し200単位を添加する。混合物を適温で2ないし6時
間保温し、次に断片をアガロースゲル電気泳動に供し、
そして上記Cのように断片を精製する。精製した断片は
今では制限エンドヌクレアーゼでの切断により製造され
た終端を有するであろう。これらの終端は通常粘着性で
あり、その結果、生成断片は同じような粘着端を有する
その他の断片に容易に連結され得る。
【0091】 E.DNA断片からの5’末端ホスフェートの除去 プラスミドクローニング工程の間に、ベクタープラスミ
ドのホスファターゼでの処理はベクターの再環状化を減
少させる(文献〔13〕の第13頁に記載されてい
る)。正しい制限エンドヌクレアーゼでのDNAの切断
の後、ベーリンガー−マンハイム(Boehringer-Mannhei
m) から得られる子ウシ消化管のアルカリホスファター
ゼ1単位を添加する。DNAを37℃で1時間保温し、
次にフェノールで2回抽出し、そしてエタノールで沈澱
させる。
【0092】F.DNA断片の連結 相補的な粘着端を有する断片を互いに結合させる場合、
各々の断片約100ngは、ニュー・イングランド・バ
イオラブスからのT4DNAリガーゼ約0.2単位をこ
の会社により推奨される緩衝液中に含有する20ないし
40μlの反応混合物中で保温される。保温は15℃で
1ないし20時間行われる。ブラント末端を有するDN
A断片が結合される場合、それらはT4DNAリガーゼ
の量を2ないし4単位に増加させる以外は上記と同様に
保温される。
【0093】G.DNAの大腸菌内への形質転換 大腸菌HB101株、W3101株およびED8767
株がほとんどの実験において使用される。文献〔13〕
の第250および251頁に記載されているように、塩
化カルシウム法を用いてDNAが大腸菌内に導入され
る。
【0094】 H.プラスミドのための大腸菌のスクリーニング 形質転換の後に、大腸菌の生成したコロニーは迅速プラ
スミド単離法により所望のプラスミドの存在が試験され
る。2種の慣用の方法は、文献〔13〕の第366ない
し369頁に記載されている。
【0095】I.プラスミドDNAの大規模な単離 大腸菌からプラスミドを大規模に単離する方法は文献
〔13〕の第88ないし94頁に記載されている。
【0096】実施例1:ソランジウムの培養条件 ソランジウム・セルロスム(Sorangium cellulosum)をG
51b液体培地(「培地および緩衝液」の項参照)中3
0℃の温度で培養する。180rpmで震盪することに
より培養液に空気を通す。別の培地としてG52c培地
を使用することも可能である。「培地および緩衝液」の
項に記載されたSolE培地は固体培地での培養に使用
され得る。培養温度はこの場合も30℃である。
【0097】実施例2:大腸菌の培養条件 大腸菌細胞をLB培地〔14〕中37℃の温度で培養す
る。
【0098】実施例3:ソランジウム・セルロスムのス
トレプトマイシン耐性の自然発生突然変異体の調製 液体培地中ですすいだ3日齢のソランジウム・セルロス
ム培養液(野生型Soce 26株)200μlを、3
00μg/mlストレプトマイシンを補足した固体培地
(SolE培地)上で平板培養する。30℃の温度で培
養時間は14日である。この培地上に成長するコロニー
は自然発生のストレプトマイシン耐性突然変異体であ
り、これはさらに濃縮および精製のために同一培地(ス
トレプトマイシン含有)上でもう1回培養される。
【0099】これらのストレプトマイシン耐性コロニー
の1つが選択され、そしてSJ3と命名される。この突
然変異ソランジウム・セルロスムSo ce 26株
は、ブダペスト条約に従って国際寄託機関として認めら
れている「ドイチェ・ザンムルンク・フォン・ミクロオ
ルガニスメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲーエムベ
ーハー」(ドイツ国ブラウンスヴァイク)に、寄託番号
DSM6380の下に1991年1月25日寄託され
た。
【0100】実施例4:ソランジウムの完全DNAの調
製 完全DNAを単離するために、定常期にあるソランジウ
ム培養液を10000rpmで10分間遠心分離する。
細胞を除去し、そしてSTE緩衝液(「培地および緩衝
液」の項参照)中に再び懸濁し、そして細胞密度を約1
9 細胞/mlに調整する。
【0101】次にこの懸濁液450μlをRLM緩衝液
(「培地および緩衝液」の項参照)200μlおよびジ
エチルピロカーボネート2μlと混合する。十分で均一
な混合は適当な装置、例えばボルテックス等を用いるこ
とにより確実に行われる。70℃で30分間インキュベ
ーター中で保温した後、酢酸カリウム(5M)100μ
lを添加する。この混合物を氷上で15分間保温し、5
分毎に十分に混合する(ボルテックス)。遠心分離(1
0000rpmで15分間)後、上澄みをフェノール/
クロロホルム/イソアミルアルコール(25/24/
1)500μlとタンパク質の抽出のために混合する。
もう1回の遠心分離(10000rpmで15分間)の
後、DNA画分を含む上層を除去し、そしてその中に依
然として存在するフェノール分をジエチルエーテル(1
ml)で除去する。DNAを次にエタノール1mlの添
加により沈殿させる。−70℃で30分間の保温の後、
全混合物を10000rpmで15分間遠心分離し、ペ
レットを70%エタノールで洗浄し、そして真空下で乾
燥させる。最後にDNAをTER緩衝液中に溶解させ
る。
【0102】実施例5:ソランジウム・セルロスムSJ
3中へのpSJB55の接合移入 5.1 2段階法 5.1.1 プラスミドpSUP2021中へのソラン
ジウムDNAのクローニング ソランジウムSJ3株から単離された染色体を制限酵素
Pvu Iで切断する。この方法で得られる断片をプラスミ
ドpSUP2021〔22〕中にクローン化する。これ
は最初にPvu Iで消化され、次にエタノールで沈殿され
る、プラスミドDNA0.2μgおよび染色体DNA1
μgを必要とする。沈殿物を除去し、乾燥し、そして乾
燥ペレットを2回蒸留水14μl中に再び懸濁する。次
に10倍濃縮連結緩衝液(「培地および緩衝液」の項参
照)2.5μl、ウシ血清アルブミン(0.1%)2.
5μl、ATP(10mM)2.5μl、DTT(0.
2M)2.5μl、H2 O8μlおよびT4DNAリガ
ーゼ1μlを添加する。全連結混合物を次いで約8℃の
温度で一晩保温する。
【0103】この連結混合物5μlを組換えプラスミド
のクローニングのために大腸菌HB101株中に形質転
換する。このために大腸菌HB101株の感応細胞を大
腸菌の形質転換に通常用いられる方法("General recom
binant DNA techniques"参照)により調製する。
【0104】形質転換および引き続くカナマイシン(2
5μg/ml)およびクロラムフェニコール(25μg
/ml)を補足したLB寒天上での24時間の培養の後
に、生成するコロニーを、アンピシリン含有(60μg
/ml)培地およびアンピシリン非含有培地上での平行
平板培養による鑑別スクリーニングに供する。結果とし
て、ソランジウムDNA断片の組み込みによるそれらの
アンピシリン耐性を消失したコロニーを単離することが
可能である。次にプラスミドをこれらのアンピシリン感
受性コロニーから単離する。
【0105】異なる大きさの組換えプラスミドがこの方
法で得られる。制限分析の後、これらのプラスミドの3
つがさらに実験するために選択される。これらのプラス
ミドはpSJB50、pSJB55およびpSJB58
と命名され、それぞれ1Kb、3.5Kbおよび4Kb
のソランジウムDNA挿入物を含む。
【0106】5.1.2 ソランジウム・セルロスム中
へのプラスミドpSJB55の接合移入 ソランジウム・セルロスム中へのプラスミドpSJB5
5の移入はソランジウムと接合様情報交換し得る大腸菌
W3101株(pME305)〔8〕の仲介で起こる。
大腸菌プラスミドpME305〔17〕はこの場合pS
JB55の移動のためのヘルパープラスミドとして使用
される。
【0107】最初に、大腸菌W3101株(pME30
5)の感応細胞を、大腸菌の形質転換に通常用いられる
方法により、予め単離されたpSJB55プラスミドD
NA5μlで形質転換させる。形質転換された大腸菌細
胞はそれによりプラスミドpSJB55のための供与体
となる。
【0108】実際の移入のために、定常期にあるソラン
ジウム・セルロスムSJ3培養液(4×108 ないし1
−4×109 細胞/ml)15mlを、相当量の細胞を
含む大腸菌供与細胞の後期対数期にある培養液10ml
と混合する。これらを次に4000ないし8000rp
mで10分間一緒に遠心分離し、そしてG51bまたは
G51t培地500μl中に再び懸濁する。
【0109】ソランジウム受容細胞を大腸菌との接合前
に水浴中での熱処理に短時間晒すことは有利である。ソ
ランジウム・セルロスムSJ3株での最良の移入結果は
50℃の温度で10分間の熱処理で達成され得る。これ
らの条件下で1−5×10-5の移入頻度が達成され得、
これは予備的な熱処理なしでの操作と比較して10倍の
増加に相当する。
【0110】SolE固体培地のプレートに移し、30
℃で2日間保温する。細胞を次に集め、そしてG51b
またはG51t培地1ml中に再び懸濁する。この細菌
懸濁液100μlを、カナマイシン(25mg/l)の
他にフレオマイシン(20ないし35mg/l)および
ストレプトマイシン(300mg/l)を選択剤として
含有する選択SolE培地上に平板培養する。供与株
〔大腸菌W3101(pME305)〕の逆選択がスト
レプトマイシンを用いて行われる。
【0111】10ないし14日の培養期間の後に選択S
olE培地上に成長するコロニーはプラスミドpSJB
55の接合移入によりフレオマイシン耐性を獲得したソ
ランジウム・セルロスムのトランス接合体である。これ
らのフレオマイシン耐性コロニーは次の分子生物学的研
究に使用され得る。プラスミドpSJB55のソランジ
ウムへの移入の形質転換頻度は平均で受容SJ3株に基
づいて3×10-6である。
【0112】プラスミドpSJB50およびpSJB5
8はソランジウムに同様の方法で移入され得る。
【0113】5.2 1段階法 5.2.1 プラスミドpSUP2021中へのソラン
ジウムDNAのクローニング プラスミドpSUP2021中へのソランジウムDNA
のクローニングは実施例5.1.1に記載のように行わ
れ得る。
【0114】5.1.1で使用されたヘルパープラスミ
ドpME305を、このプラスミドとは異なり、アンピ
シリン耐性遺伝子を含まないプラスミドpUZ8〔6〕
に代えることにより、接合移入に意図される大腸菌供与
株ED8767中での直接クローニングが今では可能で
あるので、大腸菌仲介宿主HB101でのクローニング
段階を省略できる。
【0115】プラスミドpUZ8は、広い宿主範囲を有
し、そして文献〔4〕に記載されているプラスミドRP
4の誘導体である。出発プラスミドRP4と比べた場合
の相違はアンピシリン耐性遺伝子および挿入エレメント
IS21(これらの両方は欠失されている)、そして水
銀イオンに対する耐性を付与する付加的遺伝子の混入に
実質的に関する〔8〕。
【0116】それ故に、実施例5.1.1で調製された
連結混合物は今では大腸菌ED8767株中に直接形質
転換され得る。このために、大腸菌ED8767株の感
応細胞は大腸菌の形質転換に通常用いられる方法("Gen
eral recombinant DNA techniques"参照)により調製さ
れる。
【0117】形質転換および引き続くテトラサイクリン
(10μg/ml)およびクロラムフェニコール(25
μg/ml)を補足したLB寒天上での24時間の培養
の後に、生成するコロニーを、アンピシリン含有(60
μg/ml)培地およびアンピシリン非含有培地上での
平行平板培養による鑑別スクリーニングに供する。結果
として、ソランジウムDNA断片の組み込みによるそれ
らのアンピシリン耐性を消失したコロニーを単離するこ
とが可能である。このようにして得られる培養体は次に
ソランジウム・セルロスム細胞中への組換えプラスミド
の接合移入のための供与細胞として直接使用され得る。
【0118】上記連結混合物の代わりに、この場合に
は、実施例5.1.1で調製されたような組換えプラス
ミドpSJB50、pSJB55およびpSJB58を
大腸菌ED8767株中にクローン化することも可能で
あることはもちろんである。
【0119】5.2.2 ソランジウム・セルロスム中
への組換えプラスミドの接合移入 実際の移入のために、定常期にあるソランジウム・セル
ロスムSJ3培養液(1−4×109 細胞/ml)15
mlを、相当量の細胞を含む大腸菌供与細胞の後期対数
期にある培養液10mlと混合する。これらを次に40
00rpmで10分間一緒に遠心分離し、そしてG51
bまたはG51t培地500μl中に再び懸濁する。
【0120】ソランジウム受容細胞を大腸菌との接合前
に水浴中での熱処理に短時間晒すことは有利である。ソ
ランジウム・セルロスムSJ3株での最良の移入結果は
50℃での温度で10分間の熱処理で達成され得る。こ
れらの条件下で1−5×10-5の移入頻度が達成され
得、これは予備的な熱処理なしでの操作と比較して10
倍の増加に相当する。
【0121】形質転換されたソランジウム細胞の培養は
実施例5.1.2に記載した方法と同様に行われる。
【0122】供与株としての制限陰性大腸菌株、例えば
大腸菌ED8767〔15〕の使用により、形質転換頻
度は上記の方法と比べ著しく(103 倍まで)高められ
得る。
【0123】分子遺伝学的分析 (A)ソランジウム・セルロスムSJの染色体内へのプ
ラスミドpSJB55の組み込みの検出 上記のようにして(実施例4参照)形質転換されたソラ
ンジウム細胞から単離された完全DNAをSmaIおよびSa
lIで消化し、そして水平トリスアセテート(40mMト
リスHCl,20mM酢酸ナトリウム,2mM EDT
A Na2 ,pH7.8)アガロースゲル(0.9%)
上に注入する。電気泳動の後、ゲルを最初に変性溶液
(1.5M NaCl,0.5M NaOH)中に30
分間、次に中和溶液(1.5M NaCl,0.5Mト
リスHCl,1mM EDTA Na2 ,pH7.2)
中に入れる。20倍濃縮SSC緩衝液(「培地および緩
衝液」の項参照)を用いるサザン・キャピラリー・ブロ
ッティングによりDNAをナイロンメンブラン(例えば
アマルシャム・ハイボンド・ナイロンメンブラン,アマ
ルシャム・インターナショナル社,英国HP7 9N
A,アマルシャム,アマルシャム・プレイス)上に移送
し、そして6分間のUV処理によりそこに固定する。こ
の方法のその他の詳細はアマルシャム・インターナショ
ナル・ハンドブック"Membrane Transfer and Detection
Methods" (1985)に記載されている。
【0124】ハイブリダイゼーションプローブとされる
DNAをニックトランスレーション〔19〕により標識
する。これにより、プラスミドpSJB55より3.5
Kbからなる32P−標識PvuI挿入物の形態で採取さ
れる。実際のハイブリダイゼーションはデンハルトの方
法〔5〕をわずかに改変した方法により行われる。予備
ハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーション
に使用される緩衝液は以下の組成を有する:6×SSC
〔13〕+5×デンハルト〔13〕+0.5%SDS+
0.2mg/ml変性サケ精子DNA。
【0125】予備ハイブリダイゼーションは65℃で行
われ、3時間を要し、一方、実際のハイブリダイゼーシ
ョン反応は20時間後に完了する。ハイブリダイゼーシ
ョンのために、プラスミドpSJB55由来の3.5K
bからなる32P−標識(105 cpm/cm2 フィルタ
ー)変性PvuI断片を添加する。ハイブリダイゼーシ
ョンの後に、フィルターを2倍濃縮SSC中65℃の温
度で2×15分、次に2×SSC+0.1%SDS中同
様に65℃で30分、そして最後に0.5×SSCでさ
らにもう1回(65℃で15分)洗浄する。
【0126】引続き、オートラジオグラフィーがX線フ
ィルム(例えばフジX線フィルム)を用いて行われる。
トランス接合体のオートラジオグラフは、過らせん体の
形態にある遊離pSJB55プラスミドDNAに相当す
るバンドを示さない。しかしながら、これに対し、陽性
シグナルはフィルターメンブランの染色体領域中に見い
だされる。
【0127】SmaI消化プラスミドpSJB55は8.
9、6.7および1.6Kbの3つのバンドを与える。
親株SJ3のSmaI消化後のハイブリダイゼーションパタ
ーンは同様に3つのバンドを示し、その1つはプラスミ
ドpSJB55中にクローン化されたソランジウム挿入
物の1.6Kbからなる内部断片に相当する。トランス
接合体のSmaI消化DNAのハイブリダイゼーションパタ
ーンは、3種全てに共通する1.6Kbバンドを含む5
つのバンド(プラスミドpSJB55およびSJ3バン
ドの8.9および6.7Kbバンド)を示す。
【0128】SalI消化の後、14.1Kbのバンドがプ
ラスミドpSJB55に見いだされる(pSJB55の
3.1Kbからなるその他のSalI断片はプローブとハイ
ブリッド形成しない)。SalI消化SJ3DNAのハイブ
リダイゼーションパターンは同様に5Kbのバンドを示
す。トランス接合体において、プラスミドpSJB55
の14.1Kb断片およびSJ3の5Kb断片はSalI消
化の後に消失する。これらは11.5Kbおよび7.7
Kbの2つの新たなバンドに置換される。
【0129】SmaIデータは、全てのpSJB55断片が
トランス接合体のゲノム中で無傷であることを示す。こ
の場合、SmaI断片の少なくとも1つが必ず消失するであ
ろうから、部位特異的組換えの可能性がなくなる。さら
に、SalI消化の結果は、プラスミドpSJB55がソラ
ンジウムゲノム中に、特にpSJB55と相同なDNA
領域(=3.5Kb PvuI断片)が位置する部位に
組み込まれたことを明らかにする。この組み込みは、p
SJB55由来の3.5Kbからなるソランジウム挿入
物とソランジウムゲノム内の同様な挿入物との間の相同
的組換えにより起こる。
【0130】培地および緩衝液G51b培地 (pH7.4) グルコース 0.2% デンプン 0.5% 〔ジャガイモデンプン,Noredux type;セレスタール・
イタリア社(CERESTARITALIA S.p.a.),イタリア国ミラ
ノ〕 ペプトン 0.2% 〔ディフコ・ラボラトリーズ(DIFCO Laboratories),ア
メリカ合衆国〕 プロビオンS 0.1% 〔シングル・セル・プロテイン;ヘキスト社,ドイツ国
フランクフルト〕 CaCl2 ×2H2 O 0.05% MgSO4 ×7H2 O 0.05% HEPES〔フルカ〕 1.2%G51t培地 (pH7.4) グルコース 0.2% デンプン 0.5% 〔ジャガイモデンプン,Noredux type;セレスタール・
イタリア社,イタリア国ミラノ〕 トリプトン 0.2% 〔マルコ(MARCO) ,アメリカ合衆国ニュージャージー州
ハッケンサック〕 プロビオンS 0.1% 〔シングル・セル・プロテイン;ヘキスト社,ドイツ国
フランクフルト〕 CaCl2 ×2H2 O 0.05% MgSO4 ×7H2 O 0.05% HEPES〔フルカ〕 1.2%G52c培地 (pH7.4) グルコース 2.0g/l デンプン 8.0g/l 〔ジャガイモデンプン,Noredux type;セレスタール・
イタリア社,イタリア国ミラノ〕 脱脂大豆粉 2.0g/l 〔ムセドラ社(MUCEDOLA S.r.l),イタリア国セッチモ・
ミラネッセ〕 イーストエキス 2.0g/l 〔フォールド・アンド・スプリンガー(FOULD & SPRINGE
R),フランス国メゾン・アルフォ〕 CaCl2 ×2H2 O 1.0g/l MgSO4 ×7H2 O 1.0g/l Fe−EDTA〔8g/l貯蔵液〕1.0ml HEPES〔フルカ〕 2.0g/l 蒸留水 全体を1000mlとする pHは殺菌〔120℃で20分〕前にNaOHで7.4
に調整される。 殺菌後のpH:7.4SolE培地 (pH7.4) グルコース* 0.35% トリプトン 0.05% 〔マルコ,アメリカ合衆国ニュージャージー州ハッケンサック〕 MgSO4 ×7H2 O 0.15% 硫酸アンモニウム* 0.05% CaCl2 ×2H2 * 0.1% K2 HPO4 * 0.006% 硫酸ジチオニット* 0.01% Fe−EDTA* 0.0008% HEPES〔フルカ〕 1.2% 殺菌された定常期のソランジウム・ 3.5%(v/v) セルロスム培養液上澄み* 寒天 1.5% * 添加は殺菌後に行う pHは殺菌〔120℃で20分〕前にNaOHで7.4に調整される。LB培地 トリプトン 10.0g/l イーストエキス 5.0g/l NaCl 5.0g/lSTE緩衝液 (pH8.0) シュークロス 25% EDTA Na2 1mM トリスHCl 10mMPLM緩衝液 (pH7.6) SDS 5% EDTA Na2 125mM トリスHCl 0.5mMTER緩衝液 トリスHCl(pH8.0) 10mM EDTA Na2 1mM RNアーゼ 10μg/ml連結緩衝液 MgCl2 0.1M トリスHCl(pH7.8) 0.5M
【0131】 表 表1:細菌株およびプラスミド 菌株 関連する特徴 ─────────────────────────────────── 大腸菌 W3101Nal RecA13,trpE,NalR HB101 F−,hsds20(r−,m−), recA13,ara14,proA2, lacY1,galK2, rpsL20(SmR),xyl−5, mtl−1,supE44,ラムダ− ED8767 recA,supE,supF,hsdS ソランジウム・セルロスム So ce 26 野生型株 So ce 26/SJ3 SmR自然発生突然変異体 ─────────────────────────────────── プラスミド ─────────────────────────────────── pSUP2021 Ap,Cm,Km.Ph pSJB50 Cm,Km,Ph pSJB55 Cm,Km,Ph pSJB58 Cm,Km,Ph pME305 Ap,Tc pUZ8 Tc,Km,Hg ───────────────────────────────────
【0132】寄託 本発明の範囲内の以下の微生物およびプラスミドはブダ
ペスト条約に従って国際寄託機関として認められている
ドイツ国ブラウンスヴァイクにある「ドイチェ・ザンム
ルンク・フォン・ミクロオルガニスメン・ウント・ツェ
ルクルツレン・ゲーエムベーハー」に、特許手続上の微
生物の寄託の国際的承認に関する要求を満たすために寄
託された。
【0133】参考文献一覧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス シュップ スイス国 4313 メーリン フレッシュマ ットヴェーク 5 (72)発明者 スネツァナ ネッフ スイス国 4416 ブーベンドルフ フルー アシュトラーセ 21

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)粘液細菌の染色体上の相当する領
    域と相同であるか、または少なくとも実質的に相同であ
    るDNA部分を1つ以上自然に含む、同種もしくは異種
    由来の遺伝物質または同種および異種由来の遺伝物質の
    組合せ、または (b)粘液細菌の染色体上の相当する領域と相同である
    か、または少なくとも実質的に相同である部分を自然に
    含まないが、そのような相同または実質的に相同なDN
    A部分にそれ自体公知のrDNA技術を用いて人工的に
    結合されている遺伝物質、を粘液細菌の細胞中に挿入
    し、そして粘液細菌の染色体上に存在する構造要素また
    は特定の転移作用とは無関係に、挿入されたDNAと細
    菌に固有のDNAとの間に存在する相同性により正確に
    規定される部位で相同的組換えを介して前記粘液細菌の
    染色体中に組み込むことを特徴とする粘液細菌目の細菌
    の遺伝子操作方法。
  2. 【請求項2】 挿入されるべき遺伝物質が前記相同また
    は実質的に相同なDNA部分により挟まれている請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 挿入されるべき前記遺伝物質が粘液細菌
    の細胞において機能し得る発現配列に操作可能な様式で
    結合されている発現性DNAである請求項2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 遺伝物質の挿入が供与体から受容粘液細
    菌への接合転移を介して起こる請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 以下の段階: (a)粘液細菌標的生物または関連生物の完全DNAの
    調製; (b)(a)で単離された完全DNAの断片化; (c)(b)で調製されたような断片の適当なプラスミ
    ドベクター内へのクローニングおよびクローニングのた
    めに通常使用される宿主生物の1種内への上記ベクター
    の形質転換; (d)組み込まれた粘液細菌DNA断片を有するプラス
    ミドを含むコロニーの選択および上記プラスミドの単
    離; (e)粘液細菌標的生物と接合様情報交換し得る供与生
    物内への(d)で単離されたプラスミドDNAの形質転
    換; (f)粘液細菌標的生物への組換えプラスミドDNAの
    接合転移; (g)形質転換された粘液細菌細胞の培養および陽性形
    質転換体の選択 からなる請求項1記載の粘液細菌目の細菌の遺伝子操作
    方法。
  6. 【請求項6】 挿入されるべき遺伝物質が、発現され得
    る1つ以上のDNA部分を場合により含み、そしてその
    中にクローン化された相同または実質的に相同なDNA
    領域を含むプラスミドである請求項1または5のいずれ
    かに記載の方法。
  7. 【請求項7】 粘液細菌目の上記細菌がソランジウム/
    ポリアンジウム群のものである請求項1または5のいず
    れかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記相同DNA部分と粘液細菌の染色体
    の相当する領域との間の相同性の度合いが60%と10
    0%の間である請求項1または5のいずれかに記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 前記相同DNA部分が少なくとも100
    Bpからなる請求項1または5のいずれかに記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 前記相同DNA部分が0.3と4Kb
    の間からなる請求項1または5のいずれかに記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 大腸菌、シュードモナド、放線菌、サ
    ルモネラおよび粘液細菌自体からなる群から選択される
    原核生物が粘液細菌DNA断片のクローニングのための
    宿主生物として、または接合DNA転移の範囲内の供与
    生物として使用される請求項5記載の方法。
  12. 【請求項12】 制限陰性または制限欠失菌株が粘液細
    菌DNA断片のクローニングのための宿主生物として、
    または接合DNA転移の範囲内の供与生物として使用さ
    れる請求項5記載の方法。
  13. 【請求項13】 粘液細菌DNA断片のクローニングが
    粘液細菌標的生物と接合様情報交換し得る供与生物内で
    直接行われる請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 粘液細菌細胞が接合DNA転移の直前
    に短時間の熱処理に晒される請求項5記載の方法。
  15. 【請求項15】 熱処理が35℃ないし60℃の温度で
    1ないし120分の間行われる請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 相同DNA領域を含む粘液細菌細胞の
    形質転換の際に、粘液細菌の染色体上に存在する構造要
    素または特定の転移作用とは無関係に、挿入されたDN
    Aと細菌に固有のDNAとの間に存在する相同性により
    正確に規定される部位で相同的組換えを介して前記粘液
    細菌のゲノム中に組み込まれるべき上記DNAの組み込
    みが起こるような程度に、粘液細菌ゲノム内の相当する
    DNA領域と相同性を有する組み込まれるべきDNA、
    またはそのようなDNA配列により挟まれている組み込
    まれるべきDNAを含む、粘液細菌のゲノム内の規定さ
    れた部位に遺伝物質の組み込みを可能にする組換えDN
    A分子。
  17. 【請求項17】 前記相同DNA部分と粘液細菌の染色
    体の相当する領域との間の相同性の度合いが60%と1
    00%の間である請求項16記載の組換えDNA分子。
  18. 【請求項18】 前記相同DNA部分が少なくとも10
    0Bpの領域からなる請求項16記載の組換えDNA分
    子。
  19. 【請求項19】 組み込まれるべき前記DNA配列自体
    が細菌のゲノム内の相当するDNA領域と十分大きな相
    同性を既に有し、このDNA配列と上記相同ゲノムDN
    Aとの直接交換が相同的組換えにより起こり得る請求項
    16記載の組換えDNA分子。
  20. 【請求項20】 挿入されるべき前記DNAが二本鎖D
    NAである請求項16記載の組換えDNA分子。
  21. 【請求項21】 挿入されるべき前記DNAが一本鎖D
    NAである請求項16記載の組換えDNA分子。
  22. 【請求項22】 挿入されるべき前記DNAが粘液細菌
    の細胞において機能し得る発現配列に操作可能な様式で
    結合されている発現性DNAである請求項16記載の組
    換えDNA分子。
  23. 【請求項23】 前記フランキングDNA部分が環の形
    態に閉じられているDNA分子の成分としてユニットに
    一緒に融合されている請求項16記載の組換えDNA分
    子。
  24. 【請求項24】 前記相同DNA部分が粘液細菌ゲノム
    自体に由来する請求項16記載の組換えDNA分子。
  25. 【請求項25】 請求項16ないし24のいずれか1項
    に記載の組換えDNA分子を含むクローニングベクタ
    ー。
  26. 【請求項26】 挿入されるべきDNAの他に、相同ま
    たは実質的に相同なDNA部分、ならびに粘液細菌細胞
    への転移に適当なトランスファー機能(tra)および
    移動機能(mob)を含む、供与生物から受容粘液細菌
    への接合転移のためのプラスミドDNA。
  27. 【請求項27】 請求項16ないし24のいずれか1項
    に記載の組換えDNA分子を含む請求項26記載のプラ
    スミドDNA。
  28. 【請求項28】 相同DNA領域を含む粘液細菌ゲノム
    の形質転換の際に、粘液細菌の染色体上に存在する構造
    要素または特定の転移作用とは無関係に、挿入されたD
    NAと細菌に固有のDNAとの間に存在する相同性によ
    り規定される部位で相同的組換えを介して前記細菌のゲ
    ノム中に上記DNAの組み込みが起こるような程度に、
    粘液細菌のゲノム内の相当するDNA領域と相同性を有
    する粘液細菌のゲノム中に組み込まれるべきDNAを、
    (a)適当な供給源から単離するか、または(b)組み
    込まれるべき上記DNAが、粘液細菌の染色体上の相当
    する領域に相同であるか、または少なくとも実質的に相
    同である部分を自然に含まない場合には、このDNAを
    相当する相同または実質的に相同なDNA部分にそれ自
    体公知のrDNA技術を用いて人工的に結合する、請求
    項16記載の組換えDNA分子の製造方法。
  29. 【請求項29】 挿入されるべき前記DNAがプラスミ
    ド上に位置し、そして相同DNA配列があらゆる所望の
    部位でプラスミドDNA内にクローン化されるが、しか
    しそれにより挿入されるべきDNAの機能的完全性を破
    壊することがない請求項28記載の方法。
  30. 【請求項30】 (a1 )粘液細菌の染色体上の相当す
    る領域と相同であるか、または少なくとも実質的に相同
    であるDNA部分を1つ以上自然に含む、同種もしくは
    異種由来の遺伝物質または同種および異種由来の遺伝物
    質の組合せ、または(a2 )粘液細菌の染色体上の相当
    する領域と相同であるか、または少なくとも実質的に相
    同である部分を自然に含まないが、そのような相同また
    は実質的に相同なDNA部分にそれ自体公知のrDNA
    技術を用いて人工的に結合されている遺伝物質、を粘液
    細菌の細胞中に挿入し、そして粘液細菌の染色体上に存
    在する構造要素または特定の転移作用とは無関係に、挿
    入されたDNAと細菌に固有のDNAとの間に存在する
    相同性により正確に規定される部位で相同的組換えを介
    して前記粘液細菌の染色体中に組み込み、そして(b)
    陽性形質転換体をそれ自体公知の選択方法を用いて選択
    し、そして純粋な培養物として培養する、ことからなる
    粘液細菌目の遺伝子的に改変された細菌の作出方法。
  31. 【請求項31】 請求項1ないし15および30のいず
    れか1項に記載の方法により作出された遺伝子的に改変
    された粘液細菌細胞。
  32. 【請求項32】 相同的組換えを介して粘液細菌のゲノ
    ム内に組み込まれた同種および/または異種由来の外来
    DNAを含むソランジウム/ポリアンジウム群の遺伝子
    的に改変された粘液細菌細胞。
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