JPH05200869A - 管路の内張り方法 - Google Patents

管路の内張り方法

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JPH05200869A
JPH05200869A JP4038548A JP3854892A JPH05200869A JP H05200869 A JPH05200869 A JP H05200869A JP 4038548 A JP4038548 A JP 4038548A JP 3854892 A JP3854892 A JP 3854892A JP H05200869 A JPH05200869 A JP H05200869A
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隆善 井本
Masahiro Seshimo
雅博 瀬下
Shinji Onishi
信二 大西
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 繊維に硬化性樹脂液を含浸した内張り材2を
管路1内に配置して管路1内面に沿わせ、加圧水蒸気1
1を噴出するノズル9を内張り材2の一端から他端まで
移動させ、当該ノズル9から噴出する加圧水蒸気11を
内張り材2内面に吹付けて加熱し、硬化性樹脂液を硬化
させる。 【効果】 内張り材2内に直接高圧が作用することがな
いので、耐圧力の低いヒューム管や陶管などの管路1を
使用した場合でも管路1が破損することがなく、また老
朽化した管路にも適用できる。ノズル9から噴出した高
温高圧の加圧水蒸気11が直接内張り材2内面に作用す
るので、内張り材2に圧力をかけることなく有効に加熱
され、硬化性樹脂液を急速に硬化させることができ、作
業時間が短縮される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下水道管などの地中に
埋設された管路に対し、補修又は補強の目的で内張りす
るための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来前述のような管路に対し内張りを施
す方法としては、繊維に硬化性樹脂液を含浸してなる筒
状の内張り材を管路に挿通し、該内張り材内に圧縮空気
等の圧力流体を送入し、膨ませて管路内面に圧接し、そ
の状態で圧力流体を加熱水蒸気などの加熱流体に切替
え、内張り材を加熱して硬化性樹脂液を硬化させ、管路
内面にFRP製の剛直な管を形成することが行われてい
る。
【0003】また特に下水道管などにおいては、不飽和
ポリエステル樹脂などの硬化性樹脂液にガラス繊維を分
散し、樹脂液を部分的に硬化させてなる、シートモール
ディングコンパウンド(SMC)のシートを筒状に丸め
てなる内張り材が広く使用されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】前記方法で管路に内張
りを施す場合、内張り材を加熱して硬化性樹脂液を硬化
させる必要があるが、一般に硬化性樹脂液は温度が高く
なるほど反応が早く、早期に硬化を終了させることがで
きる。不飽和ポリエステル樹脂の場合であれば、100
℃に加熱することにより自己発熱して急速に反応が進行
し、数分で硬化を終了させることができる。
【0005】一方内張り材はその内面からしか加熱する
ことができないが、その外面は管路に接しており、さら
にその管路の外側は地盤に接していて熱が奪われ易く、
内張り材の内面から多量の熱量を供給しなければならな
い。
【0006】内張り材の内面から強く加熱するには、内
張り材内に加圧水蒸気を送入するのが最も簡単である。
【0007】しかしながら加圧水蒸気により内張り材を
十分高温に加熱するためには、加圧水蒸気の圧力を高め
る必要がある。内張り材の外面から奪われる熱量を補給
して、外面まで100℃以上に加熱するためには、約3
kg/cm2 以上に加圧した加圧水蒸気を使用する必要があ
る。
【0008】ところが一般に下水道管に使用されるヒュ
ーム管などは耐圧力が低く、2kg/cm2 以上の内圧をか
けると破損する。また特に老朽化した管路では、1kg/
cm2 又はそれ以下の低い圧力でも破損する可能性があ
る。
【0009】そのため従来の方法では、十分高圧の加圧
水蒸気を送入することができず、内張り材を十分高温に
加熱することができないため、硬化性樹脂液を硬化させ
るためには長時間を要していたのである。
【0010】本発明はかかる事情に鑑みなされたもので
あって、内張り材に高圧を作用させることなく100℃
以上に加熱し、硬化性樹脂液を急速に硬化させて内張り
を完了させることのできる方法を提供することを目的と
するものである。
【0011】
【課題を解決する手段】而して本発明の内張り方法とし
て第一の発明は、繊維に硬化性樹脂液を含浸してなる筒
状の内張り材を管路内に配置し、当該内張り材を流体圧
力により拡圧して管路内面に沿わせ、当該内張り材内に
おいて、加圧水蒸気を噴出するノズルを内張り材の一端
から他端まで移動させ、当該ノズルから噴出する加圧水
蒸気を内張り材内面に吹付けて加熱し、前記硬化性樹脂
液を硬化させることを特徴とするものである。
【0012】また第二の発明は、繊維に硬化性樹脂液を
含浸してなる筒状の内張り材を管路内に配置し、当該内
張り材を流体圧力により拡圧して管路内面に沿わせ、そ
の内張り材内に加熱流体を送入して予備加熱を行い、次
いでその内張り材内において、加圧水蒸気を噴出するノ
ズルを内張り材の一端から他端まで移動させ、当該ノズ
ルから噴出する加圧水蒸気を内張り材内面に吹付けて加
熱し、前記硬化性樹脂液を硬化させることを特徴とする
ものである。
【0013】これらの第一及び第二の発明において、内
張り材内におけるノズルのやゝ前方にドレン除去部材を
配置し、該ドレン除去部材をノズルと共に移動させるこ
とが好ましい。
【0014】
【実施例】以下本発明を図面に従って説明する。図1は
本発明の方法により管路に内張りを施す状態を示すもの
である。
【0015】図1において1は管路であり、2は該管路
1内に挿通された内張り材であって、該内張り材2の両
端は金具3,4で閉塞されている。一方の金具3には送
気管5が、他方の金具4には排気管6が取付けられてい
る。
【0016】そして送気管5から圧縮空気を送入しつつ
排気管6からの排気量をバルブ7で調節することによ
り、内張り材2内に内圧をかけ、内張り材2を膨ませて
管路1の内面に圧接している。内張り材2内の流体圧力
は、内張り材2を膨ませて管路1に圧接することができ
る程度の圧力であって、0.2〜1.0kg/cm2 程度の
圧力で十分である。
【0017】8はスチームホースであって、一方の金具
3を摺動自在に貫通しており、その先端にはノズル9が
取付けられている。このノズル9はスチームホース8か
ら送られた加圧水蒸気を、放射状に噴出するようになっ
ている。またノズル9には牽引索10が止着されてお
り、該牽引索10は他方の金具4を摺動自在に貫通し
て、内張り材2外に引出されている。
【0018】なお図面においては、ノズル9は管路1の
中心に位置しているように描かれており、このような状
態であることが好ましい。しかしながら現実には、ノズ
ル9は自重により垂れ下り、管路1の下部を這うことに
なるが、このような状態であっても差支えない。
【0019】而して内張り材2内の流体圧力を保持しつ
つ、スチームホース8を通じてノズル9から加圧水蒸気
11を噴出させ、当該加圧水蒸気11を内張り材2の内
面に向って吹付ける。
【0020】このときの加圧水蒸気11の圧力は、内張
り材2を十分に加熱することができる程度の高圧とし、
3kg/cm2 以上であることが好ましい。
【0021】また内張り材2内に加圧水蒸気11を噴出
することにより内張り材2内の圧力流体量は増加する
が、その圧力流体は排気管6から排出され、内張り材2
内は一定の圧力に保持される。
【0022】而してノズル9から加圧水蒸気11を噴出
しながら金具4の外方から牽引索10を牽引し、ノズル
9を内張り材2の図中左端から右端に向って移動させ
て、内張り材2にその全長に亙って加圧水蒸気11を吹
付ける。なおこのときの管路9の移動は、定速で連続的
に移動させてもよく、また断続的に移動させることもで
きる。
【0023】ノズル9が内張り材2の右端に到達したな
らば、加圧水蒸気11の噴出を停止し、内張り材2を冷
却すると、内張り材2は硬化性樹脂液が硬化していて剛
直なFRP製の管を形成する。
【0024】然る後金具3,4を取外し、管路1から突
出した内張り材2を切断し、内張り材2の端末を適宜処
理すれば、管路1の内張りは完了する。
【0025】次に第二の発明においては、送気管5から
圧縮空気を送入して内張り材2を膨ませ、管路1内面に
圧接せしめた後、圧縮空気を加圧水蒸気に切替え、当該
加圧水蒸気により内張り材2を予備加熱する。このとき
の加圧水蒸気の圧力は、圧縮空気と同程度の低圧のもの
とする。この低圧の加圧水蒸気に代えて、熱風を使用す
ることもできる。
【0026】然る後送気管5から低圧の加圧水蒸気を送
入しながら、先の第一の発明の場合と同様にノズル9か
ら高圧の加圧水蒸気11を噴出させ、内張り材2内面に
吹付けて加熱しつつ、ノズル9を移動させる。
【0027】これら第一及び第二の発明においては、加
圧水蒸気が内張り材2内において凝縮し、ドレンとなっ
て内張り材2内に滞留する。この場合ノズル9の近傍に
おいては、ノズル9から噴出した加圧水蒸気11の勢い
でドレンを撹拌し、吹飛ばすため、噴出した加圧水蒸気
11の熱はドレンに妨げられることなく、内張り材2に
作用する。
【0028】またドレンがある程度溜っているような状
態の箇所においては、ノズル9はそのドレンの中に潜り
込み、噴出した加圧水蒸気11によりドレンを加熱し、
その加熱されたドレンによって内張り材2は速かに加熱
される。またドレンの上方の内張り材2は、ドレンを通
って噴き上げた加圧水蒸気や、第二の発明においては送
気管5から送入された加圧水蒸気により加熱される。
【0029】しかしながらドレンの量があまりに多くな
ると、ノズル9から噴出す加圧水蒸気11の熱が内張り
材2を加熱するのに妨げとなり、内張り材2の下部を十
分に加熱するにはかなりの時間を要する。
【0030】そこで第三の発明においては、内張り材2
内におけるノズル9のやゝ前方にドレン除去部材を配置
し、該ドレン除去部材をノズル9と共に移動させ、ノズ
ル9付近のドレンを排出するものである。
【0031】ここにおけるドレン除去部材は、内張り材
2内にドレンを完全に除去するものである必要はなく、
ノズル9の近傍において加圧水蒸気11の熱が内張り材
2に作用するのに妨げとならない程度に、ドレンを減少
させることができるものであればよい。またドレンを撹
拌して、当該ドレンを介して加圧水蒸気11の熱を内張
り材2に伝達するものであってもよい。
【0032】図2はドレン除去部材の例を示すものであ
る。図2(a)において12はドレン排出管であり、そ
の先端には屈曲管13を介して排出ノズル14が結合さ
れており、後端は金具4を貫通して内張り材2外に開放
され、又は吸引装置に接続されている。
【0033】そして屈曲管13とノズル9との間が紐1
5で連結されており、ドレン排出管12を牽引すること
により、排出ノズル14はノズル9と共に内張り材2内
を移動しつつ、内張り材2内に滞留したドレン16をド
レン排出管12を通じて排出するようになっている。
【0034】図2(b)はドレン除去部材として繊維紐
を束ねたモップ17を使用したものであって、牽引索1
0の先端にモップ17が取付けられており、該モップ1
7とノズル9とは紐15で連結されている。
【0035】而して、牽引索10を牽引することによ
り、モップ17をノズル9と共に内張り材2内を移動さ
せながら、モップ17で内張り材2内に滞留したドレン
16を拭う。
【0036】図2(c)は、ドレン除去部材として貫通
孔18を有するピグ19を使用したものであって、ピグ
19は牽引索10の先端に取付けられ、紐15でノズル
9に連結されている。
【0037】而して牽引索10を牽引することにより、
ピグ19をノズル9と共に内張り材2内を移動させなが
ら、ピグ19で内張り材2内に滞留したドレン16を押
して排出する。
【0038】
【作用】本発明においては、ノズル9から高圧の加圧水
蒸気11を噴出し、それを直接内張り材2に吹付けるの
で、内張り材2は局部的に急速に加熱され、硬化性樹脂
液が急速に硬化する。
【0039】ノズル9から噴出した加圧水蒸気11は高
圧であり、その圧力に対応した温度を有している。例え
ば3kg/cm2 の加圧水蒸気であれば、その温度は約14
3℃であり、その温度が直接内張り材2に作用するの
で、内張り材2を強力に加熱することができる。
【0040】そしてノズル9から加圧水蒸気11を噴出
しながら、ノズル9を内張り材2の全長に亙って移動さ
せ、加圧水蒸気11が吹付けられる内張り材2の位置を
変化させることにより、内張り材2をその全長に亙って
加熱し、硬化性樹脂液を硬化させて剛直な内張りを形成
する。
【0041】またノズル9から噴出する加圧水蒸気11
の量は内張り材2内の全容積に比べると小さいので、内
張り材2内の圧力が急激に上昇することはなく、また圧
力上昇に相当する圧力流体を排気管6から排出すること
により内張り材2内の圧力は一定に保持される。
【0042】第二の発明においては、内張り材2内に低
圧の加圧水蒸気を送入することにより、内張り材2は予
備加熱される。この予備加熱のための加圧水蒸気の圧力
は低いので、内張り材2内が過度に加圧されることはな
い。
【0043】この状態でノズル9から高圧の加圧水蒸気
11を噴出しながら内張り材2内を移動させることによ
り、ある程度予備加熱された内張り材2に高圧の加圧水
蒸気11が吹付けられ、内張り材2はより急速に加熱さ
れる。
【0044】第三の発明においては、ドレン除去装置に
より内張り材2内に滞留したドレン16を除去し、又は
撹拌しておいて、その直後にノズル9が通過して加圧水
蒸気11が内張り材2に吹付けられ、加圧水蒸気11は
ドレン16に妨げられることなく、内張り材2を加熱す
る。
【0045】図2(a)で示された例においては、滞留
したドレン16は排出ノズル14からドレン排出管12
を経て内張り材2外に排出される。この例においては、
ドレン排出管12はその後端において吸引ポンプで積極
的にドレン16を排出することができるが、ドレン排出
管12の後端は内張り材2外で開放しておき、内張り材
2内の流体圧力で排出することもできる。
【0046】図2(b)の例によれば、ノズル9の直前
においてドレン16はモップ17が通過することにより
撹拌される。ドレン16が静置された状態では、ドレン
16の上部は比較的熱い状態であるが、下部は管路1に
熱を奪われて冷えた状態となっている。
【0047】これをモップ17で撹拌することによりド
レン16の温度を均一にし、さらに加圧水蒸気11を吹
付けてドレン16を加熱することにより、ドレン16を
介して内張り材2が加熱される。
【0048】図2(c)の例によれば、ピグ19で内張
り材2内のドレン16を前方に押して除去しながら、そ
の直後においてノズル9から加圧水蒸気11を噴出し、
内張り材2を加熱する。
【0049】ピグ19より後部の内張り材2内の加圧水
蒸気11を含む圧力流体は、貫通孔18を通じてピグ1
9の前方に移動し、内張り材2先端に設けられた排気管
6から排出される。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、内張り材2内に過大の
圧力をかけることがないので、管路1が破損することが
なく、また特に老朽化した管路1を補修する場合におい
ても、管路1に損傷を与えることがない。
【0051】しかも内張り材2に対しては、ノズル9か
ら噴出する高温高圧の加圧水蒸気11が直接作用するの
で、内張り材2を急速に加熱して、硬化性樹脂液を速か
に硬化させ、短時間の間に硬化作業を終了することがで
きる。
【0052】また請求項2の発明によれば、ノズル9か
らの加圧水蒸気11の噴出に先立って、低圧の加圧水蒸
気を送入して予備加熱しているので、ノズル9が通過す
るときの内張り材2の昇温が早く、また通過した後の温
度低下が遅れるので、ノズル9の移動速度を早くするこ
とができ、より短時間で内張り材2を硬化させることが
できる。
【0053】さらに請求項3の発明によれば、ノズル9
の前方にドレン除去部材を配置し、該ドレン除去部材を
ノズル9と共に移動させ、ドレンを除去し、又は撹拌し
た状態で加圧水蒸気11を吹付けるので、ドレンにより
内張り材2の昇温が阻害されることがなく、内張り材2
全体に亙って均等に且つ確実に硬化させることができる
のである。
【0054】
【実験例】本考案の効果を確認するため、以下の実験を
行った。
【0055】実験例1 直径300mm、長さ2mのヒューム管を用いて全長48
mの管路1を組み、該管路1内に内張り材2を挿通し、
該内張り材2内に0.5kg/cm2 の圧縮空気を送入して
管路1内面に沿わせた。内張り材2の外面には、管路1
の一端から0、2、5、15、30、45及び48mの
各位置に、それぞれ温度センサーを取付け、内張り材2
と管路1との間に挟持した。
【0056】なお内張り材2として、不飽和ポリエステ
ル樹脂にガラス繊維を分散させ、増粘させたSMCを使
用した。当該SMCは、70℃で1時間、又は100℃
で3分間で硬化するものを使用した。
【0057】次いでノズル9から3kg/cm2 の加圧水蒸
気11を噴出しながら、そのノズル9を内張り材2の一
端から他端まで、0.5m/min の速度で移動させた。こ
のときの温度センサーの温度変化を図3に示す。
【0058】図3によれば、内張り材2の温度はノズル
9が近付くまでは殆ど上昇することはなく、ノズル9が
近付くと加圧水蒸気11により急激に昇温する。そして
ノズル9が通過するときには、100℃を越えた温度が
ほゞ6分間程度継続しており、SMCは十分に硬化す
る。
【0059】図3においては、温度センサーが内張り材
2の外面に取付けられ、熱が管路1に奪われるため、セ
ンサーの温度としては100℃よりやゝ高い程度にしか
表れていないが、SMCが硬化するときには反応熱を生
じ、内張り材2の内面や肉厚内においてはほゞ200℃
近くまで昇温している。
【0060】そしてノズル9が通過し、SMCの硬化反
応も終了すれば、管路1に熱を奪われるために温度は低
下する。
【0061】そしてノズル9を内張り材2の全長に亙っ
て移動することにより、内張り材2のすべての部分にお
いてSMCが硬化し、全体として剛直な内張りが形成さ
れるのである。そしてそれに要する時間は、ほゞ90分
である。
【0062】実験例2 実験例1と同様の管路1に温度センサーを取付けた内張
り材2を挿通し、圧縮空気を送入して管路1内面に沿わ
せた。
【0063】次いで内張り材2の一端から0.5kg/cm
2 の加圧水蒸気を送入しながら、内張り材2の他端から
圧縮空気を排出し、内張り材2の圧縮空気を低圧の加圧
水蒸気に置換した。
【0064】低圧の加圧水蒸気の送入を開始して10分
経過後、ノズル9から3kg/cm2 の加圧水蒸気11を噴
出しながら、そのノズル9の移動を開始した。ノズル9
の移動速度は、2m/min とした。このときの内張り材2
内への低圧の加圧水蒸気の送入を開始してからの温度セ
ンサーの温度変化を図4に示す。
【0065】この実験例においては内張り材2の一端か
ら低圧の加圧水蒸気を送入し、内張り材2を全体に亙っ
て予備加熱されているので、ノズル9から加圧水蒸気1
1を噴出したとき内張り材2の昇温速度が早く、またノ
ズル9が通過した後も一端から送入される低圧の加圧水
蒸気により熱が供給されるので、管路1に熱を奪われて
硬化反応が抑制されることが少い。
【0066】従ってノズル9の移動速度を早くすること
ができ、図4によれば34分で内張り材2の他端までノ
ズル9が移動したときには、内張り材2は全長に亙って
100℃を越えており、その5分後にはSMCは完全に
硬化して、剛直な内張りを形成していた。
【0067】比較例 実験例1と同様の管路1に温度センサーを取付けた内張
り材2を挿通し、圧縮空気を送入して管路1内面に沿わ
せた。
【0068】次いで内張り材2の一端から0.5kg/cm
2 の加圧水蒸気を送入しながら、内張り材2の他端から
圧縮空気を排出し、内張り材2の圧縮空気を加圧水蒸気
に置換し、そのまま内張り材2内の圧力を0.5kg/cm
2 に維持した。このときの温度センサーの温度変化を図
5に示す。
【0069】この比較例においては、内張り材2の一端
から低圧の加圧水蒸気を送入し、その加圧水蒸気の熱に
より内張り材2を加熱しているため、内張り材2の一端
側においては比較的昇温速度は早いが、他端側における
昇温速度が遅く、内張り材2が全長に亙って70℃を越
えるのは、加圧水蒸気の送入を開始してから約60分後
である。
【0070】70℃の温度でSMCを完全に硬化させる
ためには約60分を必要とするので、硬化を完了させる
ためには約120分を必要とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施する状態を示す管路の中央縦断
面図
【図2】 各種のドレン除去部材を使用して請求項3の
発明を実施する状態を示す、主要部の中央縦断面図
【図3】 請求項1の方法により内張り材2を加熱した
ときの、内張り材2の温度の経時変化を示すグラフ
【図4】 請求項2の方法により内張り材2を加熱した
ときの、内張り材2の温度の経時変化を示すグラフ
【図5】 従来の方法により内張り材2を加熱したとき
の、内張り材2の温度の経時変化を示すグラフ
【符号の説明】
1 管路 2 内張り材 9 ノズル 11 加圧水蒸気 14,17,19 ドレン除去部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維に硬化性樹脂液を含浸してなる筒状
    の内張り材(2)を管路(1)内に配置し、当該内張り
    材(2)を流体圧力により拡圧して管路(1)内面に沿
    わせ、当該内張り材(2)内において、加圧水蒸気(1
    1)を噴出するノズル(9)を内張り材(2)の一端か
    ら他端まで移動させ、当該ノズル(9)から噴出する加
    圧水蒸気(11)を内張り材(2)内面に吹付けて加熱
    し、前記硬化性樹脂液を硬化させることを特徴とする、
    管路の内張り方法
  2. 【請求項2】 繊維に硬化性樹脂液を含浸してなる筒状
    の内張り材(2)を管路(1)内に配置し、当該内張り
    材(2)を流体圧力により拡圧して管路(1)内面に沿
    わせ、その内張り材(2)内に加熱流体を送入して予備
    加熱を行い、次いでその内張り材(2)内において、加
    圧水蒸気(11)を噴出するノズル(9)を内張り材
    (2)の一端から他端まで移動させ、当該ノズル(9)
    から噴出する加圧水蒸気(11)を内張り材(2)内面
    に吹付けて加熱し、前記硬化性樹脂液を硬化させること
    を特徴とする、管路の内張り方法
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、内張り材
    (2)内におけるノズル(9)のやゝ前方にドレン除去
    部材(14,17,19)を配置し、該ドレン除去部材
    (14,17,19)をノズル(9)と共に移動させる
    ことを特徴とする、管路の内張り方法
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