JPH05201715A - 金属内包炭素クラスター及びその製造方法 - Google Patents
金属内包炭素クラスター及びその製造方法Info
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- JPH05201715A JPH05201715A JP4012817A JP1281792A JPH05201715A JP H05201715 A JPH05201715 A JP H05201715A JP 4012817 A JP4012817 A JP 4012817A JP 1281792 A JP1281792 A JP 1281792A JP H05201715 A JPH05201715 A JP H05201715A
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- B82—NANOTECHNOLOGY
- B82Y—SPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
- B82Y30/00—Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B32/00—Carbon; Compounds thereof
- C01B32/15—Nano-sized carbon materials
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- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】C60に代表されるような篭状で中空の炭素ク
ラスター、いわゆるフラーレン類のその中に所望の原
子、分子またはイオンを内包させた金属内包炭素クラス
ターを容易に、かつ多量に作製すること。 【構成】ステンレス鋼により作製された金属内包炭素ク
ラスターの作製装置1の内部は一定ガス圧に保たれたの
ヘリウムガス2で満たされ、その内部に直流アーク放電
により炭素クラスターを作製するための炭素棒電極3、
またその直下に、炭素クラスターに内包したい金属のガ
スを発生させるための金属源4を配置する。次に上記炭
素棒電極3と金属源4を通電加熱し、発生した金属ガス
を炭素クラスター合成中の反応系に直接吹き付ける。
ラスター、いわゆるフラーレン類のその中に所望の原
子、分子またはイオンを内包させた金属内包炭素クラス
ターを容易に、かつ多量に作製すること。 【構成】ステンレス鋼により作製された金属内包炭素ク
ラスターの作製装置1の内部は一定ガス圧に保たれたの
ヘリウムガス2で満たされ、その内部に直流アーク放電
により炭素クラスターを作製するための炭素棒電極3、
またその直下に、炭素クラスターに内包したい金属のガ
スを発生させるための金属源4を配置する。次に上記炭
素棒電極3と金属源4を通電加熱し、発生した金属ガス
を炭素クラスター合成中の反応系に直接吹き付ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な炭素化合物または
新規な金属化合物、またはそれらの製造方法に係り、例
えば、磁気ディスクまたは磁気テープなどの磁気記録媒
体および絶縁体、半導体、伝導体、または超伝導体など
に有用なエレクトロニクス材料とその製造方法に関す
る。
新規な金属化合物、またはそれらの製造方法に係り、例
えば、磁気ディスクまたは磁気テープなどの磁気記録媒
体および絶縁体、半導体、伝導体、または超伝導体など
に有用なエレクトロニクス材料とその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】1990年にクレッチマーらにより、C
60に代表されるような篭状で中空の炭素クラスター、
いわゆるフラーレンの大量合成法が発表(クレッチマー
エトアル.,ネイチャー(W.Kratshmer et al., Natu
re), 347 (1990) 354)されて以来、それ自身はもとより
C60結晶の様々な物性研究がおこなわれるなど炭素ク
ラスター研究が世界的規模で活発に行われている。とり
わけヘバードらによるC60薄膜にKをドープしたK3
C60が臨界温度Tc=18Kの超伝導を示したという
報告(ヘバード エト アル.,ネイチャー(A.F.Hebard
et al., Nature),350 (1991) 600)は新しい超伝導体の
発見として注目を集めた。
60に代表されるような篭状で中空の炭素クラスター、
いわゆるフラーレンの大量合成法が発表(クレッチマー
エトアル.,ネイチャー(W.Kratshmer et al., Natu
re), 347 (1990) 354)されて以来、それ自身はもとより
C60結晶の様々な物性研究がおこなわれるなど炭素ク
ラスター研究が世界的規模で活発に行われている。とり
わけヘバードらによるC60薄膜にKをドープしたK3
C60が臨界温度Tc=18Kの超伝導を示したという
報告(ヘバード エト アル.,ネイチャー(A.F.Hebard
et al., Nature),350 (1991) 600)は新しい超伝導体の
発見として注目を集めた。
【0003】その後多くの研究機関で超伝導転移温度の
高温化を目指した研究が行われ、現在ではCs2RbC6
0がTc=33Kを示すまでに到っている(谷垣ら、ネイ
チャー(K.Tanigaki etal., Nature), 352 (1991) 22
2)。
高温化を目指した研究が行われ、現在ではCs2RbC6
0がTc=33Kを示すまでに到っている(谷垣ら、ネイ
チャー(K.Tanigaki etal., Nature), 352 (1991) 22
2)。
【0004】またごく最近では、テトラキス(ジメチル
アミノ)エチレンとC60からなる有機強磁性体の合成(ア
ルマンド エト アル., サイエンス(P.M.Allemand et a
l., Science), 253 (1991) 301)や、グラファイトを筒
状にしたようなカーボンチューブの作製(飯島、ネイチ
ャー(S.Iijima, Nature), 354 (1991) 56)、また分子サ
イズの潤滑剤としての応用が考えられるフッ化フラーレ
ンC60F60の合成など様々な展開をみせ始めている。
アミノ)エチレンとC60からなる有機強磁性体の合成(ア
ルマンド エト アル., サイエンス(P.M.Allemand et a
l., Science), 253 (1991) 301)や、グラファイトを筒
状にしたようなカーボンチューブの作製(飯島、ネイチ
ャー(S.Iijima, Nature), 354 (1991) 56)、また分子サ
イズの潤滑剤としての応用が考えられるフッ化フラーレ
ンC60F60の合成など様々な展開をみせ始めている。
【0005】このように炭素クラスター、フラーレン類
はエレクトロニクスなどの産業上の新素材として大きな
注目を集めている。以降、炭素クラスターを上記フラー
レン、カーボンチューブ類及び一般的な炭素集合体の総
称として用いる。
はエレクトロニクスなどの産業上の新素材として大きな
注目を集めている。以降、炭素クラスターを上記フラー
レン、カーボンチューブ類及び一般的な炭素集合体の総
称として用いる。
【0006】通常、炭素クラスターの大量合成に用いら
れる方法の一つは、図4に示すように、ヘリウムガス約
100Torr中でグラファイト棒を抵抗加熱法またはアーク
放電法により蒸発させて炭素クラスターを得る方法であ
る。
れる方法の一つは、図4に示すように、ヘリウムガス約
100Torr中でグラファイト棒を抵抗加熱法またはアーク
放電法により蒸発させて炭素クラスターを得る方法であ
る。
【0007】一方、このような炭素クラスターはケージ
構造であるため、その中に原子、分子またはイオンを内
包させた金属内包炭素クラスターに対しても、今までに
ない新規な化合物、新素材としての大きな期待が寄せら
れている。これまでにライス大学のスモーリーらにより
Laを内包した微量のLaC82が得られたという報告例
(ヤン・チャイ エト アル、ジャーナル フィジカル ケミ
ストリー(Yan Chai etal., J. Phys. Chem.), 95 (199
1) 7564)がある。
構造であるため、その中に原子、分子またはイオンを内
包させた金属内包炭素クラスターに対しても、今までに
ない新規な化合物、新素材としての大きな期待が寄せら
れている。これまでにライス大学のスモーリーらにより
Laを内包した微量のLaC82が得られたという報告例
(ヤン・チャイ エト アル、ジャーナル フィジカル ケミ
ストリー(Yan Chai etal., J. Phys. Chem.), 95 (199
1) 7564)がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の金属内包炭素ク
ラスターの作製方法は、閉じ込めようとする金属のハロ
ゲン化物を染み込ませたグラファイトをレーザーによっ
て蒸発させるレーザー蒸発法であるため、生産個数とし
ては1パルス当たり104から105個と僅かな量しか得
られず、また収集も困難な状況である。
ラスターの作製方法は、閉じ込めようとする金属のハロ
ゲン化物を染み込ませたグラファイトをレーザーによっ
て蒸発させるレーザー蒸発法であるため、生産個数とし
ては1パルス当たり104から105個と僅かな量しか得
られず、また収集も困難な状況である。
【0009】他方、あらかじめアーク放電に用いる炭素
棒の中にLa2O3を入れておき、通常の大量合成法と同
様に作製した場合もLaC82が僅かに得られるのみであ
る。
棒の中にLa2O3を入れておき、通常の大量合成法と同
様に作製した場合もLaC82が僅かに得られるのみであ
る。
【0010】このように現状の方法では、得られる金属
内包クラスターも微量でかつ収集が困難であり、またグ
ラファイトに染み込ませる金属化合物の種類も限られて
いるため,任意の金属を自由に炭素クラスター内に閉じ
込めることが困難である。
内包クラスターも微量でかつ収集が困難であり、またグ
ラファイトに染み込ませる金属化合物の種類も限られて
いるため,任意の金属を自由に炭素クラスター内に閉じ
込めることが困難である。
【0011】本発明の目的は、上記問題点を回避または
改善できる金属内包炭素クラスター作製方法を提案し、
かつ所望の金属元素を炭素クラスターの内部に閉じ込め
た金属内包炭素クラスターを提供することにある。
改善できる金属内包炭素クラスター作製方法を提案し、
かつ所望の金属元素を炭素クラスターの内部に閉じ込め
た金属内包炭素クラスターを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の目的は、
内包させたい望みの金属元素をガス状にし、炭素クラス
ター合成中の反応系に直接吹き付けることにより達成さ
れる。
内包させたい望みの金属元素をガス状にし、炭素クラス
ター合成中の反応系に直接吹き付けることにより達成さ
れる。
【0013】
【作用】上記のような本発明の方法によれば、望みの金
属元素を閉じ込めた金属内包炭素クラスターを大量に、
かつ容易に提供できる。
属元素を閉じ込めた金属内包炭素クラスターを大量に、
かつ容易に提供できる。
【0014】本発明では、このような通常のグラファイ
ト棒の抵抗加熱またはアーク放電中の炭素クラスター作
製の反応系に、新たに内包させたい金属元素のガスを導
き、上記反応系に吹き付けることによって、上記金属元
素が閉じ込められた炭素クラスターを容易に作製でき
る。
ト棒の抵抗加熱またはアーク放電中の炭素クラスター作
製の反応系に、新たに内包させたい金属元素のガスを導
き、上記反応系に吹き付けることによって、上記金属元
素が閉じ込められた炭素クラスターを容易に作製でき
る。
【0015】内包させたい金属元素のガスの作製法とし
ては、例えば、金属化合物、金属錯体、または金属混合
物の電解蒸発、レーザー蒸発、スパッタリングまたは抵
抗加熱蒸発により直接金属ガスを発生させる方法などが
ある。金属化合物の例としてはカリウム・クロム酸化物
(K2CrO4)と活性剤(Zr84%−Ar16%合金)の混
合物やバリウム・アルミニウム化合物(BaAl4)と
Ni粉末の混合物など、また金属錯体の例としては、F
e(CO)5、Ni(CO)4などのようなカルボニル錯体な
どの中性の金属錯体などが好適と考えられる。また発生
させる金属蒸気は、正または負の電荷を持ったイオン状
態でも良いし、中性のものでも良い。また上記金属ガス
は、金属原子またはイオンが単離された状態が望ましい
が、いくつかの金属原子またはイオンが集まったクラス
ター状態でもよい。
ては、例えば、金属化合物、金属錯体、または金属混合
物の電解蒸発、レーザー蒸発、スパッタリングまたは抵
抗加熱蒸発により直接金属ガスを発生させる方法などが
ある。金属化合物の例としてはカリウム・クロム酸化物
(K2CrO4)と活性剤(Zr84%−Ar16%合金)の混
合物やバリウム・アルミニウム化合物(BaAl4)と
Ni粉末の混合物など、また金属錯体の例としては、F
e(CO)5、Ni(CO)4などのようなカルボニル錯体な
どの中性の金属錯体などが好適と考えられる。また発生
させる金属蒸気は、正または負の電荷を持ったイオン状
態でも良いし、中性のものでも良い。また上記金属ガス
は、金属原子またはイオンが単離された状態が望ましい
が、いくつかの金属原子またはイオンが集まったクラス
ター状態でもよい。
【0016】金属ガスの反応系への導入の仕方は、
(1)反応系のごく近傍で上記のような方法により金属
ガスを発生させ、反応系へ導く方法、または(2)上記
のような方法により発生させた金属ガスをテフロンまた
はステンレスなどのチューブを介して反応系まで導く方
法がある。
(1)反応系のごく近傍で上記のような方法により金属
ガスを発生させ、反応系へ導く方法、または(2)上記
のような方法により発生させた金属ガスをテフロンまた
はステンレスなどのチューブを介して反応系まで導く方
法がある。
【0017】その場合、ヘリウムなどの不活性ガスをキ
ャリアーガスとしてシードしてもよいし、または電界を
印加して金属ガスの速度を調節しながら導入してもよ
い。
ャリアーガスとしてシードしてもよいし、または電界を
印加して金属ガスの速度を調節しながら導入してもよ
い。
【0018】また以上の金属内包炭素クラスターの作製
方法に加えて、基本となる炭素クラスターとしては、C
60に代表されるような篭状中空の炭素クラスター、い
わゆるフラーレン類でもよいし、グラファイトを筒状に
したフラーレンチューブのようなものでもよい。
方法に加えて、基本となる炭素クラスターとしては、C
60に代表されるような篭状中空の炭素クラスター、い
わゆるフラーレン類でもよいし、グラファイトを筒状に
したフラーレンチューブのようなものでもよい。
【0019】
【実施例】以下に、この発明の実施例を図に基づいて詳
細に説明する。
細に説明する。
【0020】〈実施例1〉金属内包炭素クラスターの作
製装置の構造を図1に示す。ステンレス鋼により作製さ
れたこの装置1の内部はヘリウムガス2で満たされ、そ
のガス圧は約100Torrを保つようしてある。その内部に
は、直流アーク放電により炭素クラスターを作製するた
めの炭素棒電極3、またその直下には、金属源4として
台形の筒状ステンレス鋼の容器にカリウム・クロム酸化
物(K2CrO4)と活性剤(Zr84%−Ar16%合金)の
混合物を充填したものを配置した。
製装置の構造を図1に示す。ステンレス鋼により作製さ
れたこの装置1の内部はヘリウムガス2で満たされ、そ
のガス圧は約100Torrを保つようしてある。その内部に
は、直流アーク放電により炭素クラスターを作製するた
めの炭素棒電極3、またその直下には、金属源4として
台形の筒状ステンレス鋼の容器にカリウム・クロム酸化
物(K2CrO4)と活性剤(Zr84%−Ar16%合金)の
混合物を充填したものを配置した。
【0021】まず上記金属源を約700℃に通電加熱し
てK原子の蒸気を発生させ、その上部にある炭素棒電極
の接点部分にあたるようにした。次に上記K原子の蒸気
が定常的に供給されていることを確認した後に、上記炭
素棒電極に24V,100Aの直流電流を約30分間通
電し続けた。
てK原子の蒸気を発生させ、その上部にある炭素棒電極
の接点部分にあたるようにした。次に上記K原子の蒸気
が定常的に供給されていることを確認した後に、上記炭
素棒電極に24V,100Aの直流電流を約30分間通
電し続けた。
【0022】反応終了後、装置内圧を大気圧に戻し、装
置内壁に付着した煤を回収した。
置内壁に付着した煤を回収した。
【0023】その回収後の煤の一部をフーリエ変換イオ
ンサイクロトロン共鳴を用いた質量分析装置FT-IC
Rで分析したところ、KC60,KC70などの金属内包炭
素クラスターに相当する759,879amuに強いピークを確
認した。この結果より、質量分析装置内部のイオン化過
程でも壊れなかったことがわかった。
ンサイクロトロン共鳴を用いた質量分析装置FT-IC
Rで分析したところ、KC60,KC70などの金属内包炭
素クラスターに相当する759,879amuに強いピークを確
認した。この結果より、質量分析装置内部のイオン化過
程でも壊れなかったことがわかった。
【0024】したがって、以上の結果より、回収後の煤
内に金属内包炭素クラスターであるKC60,KC70が含
まれていることがわかった。
内に金属内包炭素クラスターであるKC60,KC70が含
まれていることがわかった。
【0025】〈実施例2〉実施例1同様にヘリウムガス
圧約100Torrに保たれた金属内包炭素クラスター作製装
置を用いた。金属源としてはバリウム・アルミニウム化
合物(BaAl4)とNi粉末の混合物を用い、その混
合物を充填した筒状ステンレス鋼の容器をアーク放電用
炭素棒電極の接点部分の直下に配置した。
圧約100Torrに保たれた金属内包炭素クラスター作製装
置を用いた。金属源としてはバリウム・アルミニウム化
合物(BaAl4)とNi粉末の混合物を用い、その混
合物を充填した筒状ステンレス鋼の容器をアーク放電用
炭素棒電極の接点部分の直下に配置した。
【0026】実施例1同様、まず上記金属源を約800
℃に通電加熱してBa原子の蒸気を定常的に発生させ、
その上部にある炭素棒電極の接点部分にあたるよう吹き
付けた。次に上記炭素棒電極に24V,100Aの直流
電流を約30分間通電し続けた。
℃に通電加熱してBa原子の蒸気を定常的に発生させ、
その上部にある炭素棒電極の接点部分にあたるよう吹き
付けた。次に上記炭素棒電極に24V,100Aの直流
電流を約30分間通電し続けた。
【0027】反応終了後、装置内圧を大気圧に戻し、装
置内壁に付着した煤を回収し、その煤の一部を実施例1
同様の質量分析装置FT-ICRで分析した。
置内壁に付着した煤を回収し、その煤の一部を実施例1
同様の質量分析装置FT-ICRで分析した。
【0028】その結果、BaC60,BaC70などの金属
内包炭素クラスターに相当する857,977amuに強いピー
クを確認した。またこの結果より、質量分析装置内部の
イオン化過程でも壊れなかったことがわかった。
内包炭素クラスターに相当する857,977amuに強いピー
クを確認した。またこの結果より、質量分析装置内部の
イオン化過程でも壊れなかったことがわかった。
【0029】したがって、以上の結果より、回収後の煤
内に金属内包炭素クラスターであるBaC60,BaC70
が含まれていることがわかった。
内に金属内包炭素クラスターであるBaC60,BaC70
が含まれていることがわかった。
【0030】〈実施例3〉金属内包炭素クラスターの作
製装置の構造を図2に示す。ステンレス鋼により作製さ
れたこの装置7の内部はヘリウムガス8で満たされ、そ
のガス圧は約100Torrを保つようしてある。その内部に
は、直流アーク放電により炭素クラスターを作製するた
めの炭素棒電極9が配置されている。またその炭素棒電
極の接点部分の近傍に、装置外部の金属源セル10から
導かれている直径100μmのステンレスパイプ11の
先端開口部が位置するように配置した。上記金属源セル
としては鉄カルボニルFe(CO)5を充填したステンレ
ス製のセルを用いた。
製装置の構造を図2に示す。ステンレス鋼により作製さ
れたこの装置7の内部はヘリウムガス8で満たされ、そ
のガス圧は約100Torrを保つようしてある。その内部に
は、直流アーク放電により炭素クラスターを作製するた
めの炭素棒電極9が配置されている。またその炭素棒電
極の接点部分の近傍に、装置外部の金属源セル10から
導かれている直径100μmのステンレスパイプ11の
先端開口部が位置するように配置した。上記金属源セル
としては鉄カルボニルFe(CO)5を充填したステンレ
ス製のセルを用いた。
【0031】まず装置外部の金属源セルを抵抗加熱し約
150℃に保つことによって、約30分後にはFe原子
の蒸気を定常的に発生させることができた。またこのF
e原子の蒸気を上記ステンレスパイプを介して装置内部
の該パイプの先端開口部から吹き出させ、上記炭素棒電
極の接点部分にあたるようにした。
150℃に保つことによって、約30分後にはFe原子
の蒸気を定常的に発生させることができた。またこのF
e原子の蒸気を上記ステンレスパイプを介して装置内部
の該パイプの先端開口部から吹き出させ、上記炭素棒電
極の接点部分にあたるようにした。
【0032】次に上記Fe原子の蒸気が定常的に供給さ
れていることを確認した後に、上記炭素棒電極に30
V,120Aの直流電流を約40分間通電し続けた。
れていることを確認した後に、上記炭素棒電極に30
V,120Aの直流電流を約40分間通電し続けた。
【0033】反応終了後、装置内圧を大気圧に戻し、装
置内壁に付着した煤を回収し、その煤の一部を実施例1
同様の質量分析装置FT-ICRで分析した。
置内壁に付着した煤を回収し、その煤の一部を実施例1
同様の質量分析装置FT-ICRで分析した。
【0034】その結果、FeC60,FeC70などの金属
内包炭素クラスターに相当する775.9,895.9amuに強い
ピークを確認した。またその結果より、質量分析装置内
部のイオン化過程でも壊れなかったことがわかった。
内包炭素クラスターに相当する775.9,895.9amuに強い
ピークを確認した。またその結果より、質量分析装置内
部のイオン化過程でも壊れなかったことがわかった。
【0035】したがって、以上の結果より、回収後の煤
内に金属内包炭素クラスターであるFeC60,FeC70
が含まれていることがわかった。
内に金属内包炭素クラスターであるFeC60,FeC70
が含まれていることがわかった。
【0036】〈実施例4〉実施例3同様のヘリウムガス
圧約100Torrに保たれた金属内包炭素クラスター作製装
置を用いた。金属源としてはニッケルカルボニル錯体N
i(CO)4を用いた。
圧約100Torrに保たれた金属内包炭素クラスター作製装
置を用いた。金属源としてはニッケルカルボニル錯体N
i(CO)4を用いた。
【0037】まず装置外部の金属源セルを抵抗加熱し約
200℃に保つことによって、約30分後にはNi原子
の蒸気を定常的に発生させることができた。またこのN
i原子の蒸気を上記ステンレスパイプを介して装置内部
の該パイプの先端開口部から吹き出させ、上記炭素棒電
極の接点部分にあたるようにした。
200℃に保つことによって、約30分後にはNi原子
の蒸気を定常的に発生させることができた。またこのN
i原子の蒸気を上記ステンレスパイプを介して装置内部
の該パイプの先端開口部から吹き出させ、上記炭素棒電
極の接点部分にあたるようにした。
【0038】次に上記Ni原子の蒸気が定常的に供給さ
れていることを確認した後に、上記炭素棒電極に30
V,100Aの直流電流を約30分間通電し続けた。反
応終了後、装置内圧を大気圧に戻し、装置内壁に付着し
た煤を回収し、その煤の一部を実施例1同様の質量分析
装置FT-ICRで分析した。
れていることを確認した後に、上記炭素棒電極に30
V,100Aの直流電流を約30分間通電し続けた。反
応終了後、装置内圧を大気圧に戻し、装置内壁に付着し
た煤を回収し、その煤の一部を実施例1同様の質量分析
装置FT-ICRで分析した。
【0039】その結果、NiC60,NiC70などの金属
内包炭素クラスターに相当する778.7,898.7amuに強い
ピークを確認した。またその結果より、質量分析装置内
部のイオン化過程でも壊れなかったことがわかった。
内包炭素クラスターに相当する778.7,898.7amuに強い
ピークを確認した。またその結果より、質量分析装置内
部のイオン化過程でも壊れなかったことがわかった。
【0040】したがって、以上の結果より、回収後の煤
内に金属内包炭素クラスターであるNiC60,NiC70
が含まれていることがわかった。
内に金属内包炭素クラスターであるNiC60,NiC70
が含まれていることがわかった。
【0041】〈実施例5〉実施例3同様の金属内包炭素
クラスターの作製装置を用い、その内部の炭素棒電極お
よび装置外部の金属源から導かれているステンレスパイ
プの配置は実施例3の装置と同じにした。しかしこの装
置の内部は実施例3とは異なり、約10−6Torrの真空状
態に保った状態で行った。上記金属源としては実施例3
同様鉄カルボニルFe(CO)5を充填したステンレス製
のセルを用いた。
クラスターの作製装置を用い、その内部の炭素棒電極お
よび装置外部の金属源から導かれているステンレスパイ
プの配置は実施例3の装置と同じにした。しかしこの装
置の内部は実施例3とは異なり、約10−6Torrの真空状
態に保った状態で行った。上記金属源としては実施例3
同様鉄カルボニルFe(CO)5を充填したステンレス製
のセルを用いた。
【0042】またその金属源セルの約150℃抵抗加熱
によって発生したFe原子の蒸気は約200Torrのヘリウ
ムガスでシードされ、上記ステンレスパイプを介して装
置内部の該パイプの先端開口部から、上記炭素棒電極の
接点部分にあたるように吹き出させた。加熱約30分後
にはヘリウムガスに混合されたFe原子の蒸気が定常的
に上記炭素棒電極の接点部分に供給されていることを確
認した後に、上記炭素棒電極に30V,100Aの直流
電流を約40分間通電し続けた。反応終了後、装置内圧
を大気圧に戻し、装置内壁に付着した煤を回収し、その
煤の一部を実施例1同様の質量分析装置FT-ICRで
分析した。
によって発生したFe原子の蒸気は約200Torrのヘリウ
ムガスでシードされ、上記ステンレスパイプを介して装
置内部の該パイプの先端開口部から、上記炭素棒電極の
接点部分にあたるように吹き出させた。加熱約30分後
にはヘリウムガスに混合されたFe原子の蒸気が定常的
に上記炭素棒電極の接点部分に供給されていることを確
認した後に、上記炭素棒電極に30V,100Aの直流
電流を約40分間通電し続けた。反応終了後、装置内圧
を大気圧に戻し、装置内壁に付着した煤を回収し、その
煤の一部を実施例1同様の質量分析装置FT-ICRで
分析した。
【0043】その結果、FeC60,FeC70などの金属
内包炭素クラスターに相当する775.9,895.9amuに強い
ピークを確認し、実施例3同様の結果を得た。
内包炭素クラスターに相当する775.9,895.9amuに強い
ピークを確認し、実施例3同様の結果を得た。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、炭素クラスター内に閉
じ込めたい金属元素をガス状にし、上記炭素クラスター
合成中の反応系に直接吹き付けることにより、所望の金
属元素を内包した金属内包炭素クラスターを容易に、か
つ多量に作成することができる。
じ込めたい金属元素をガス状にし、上記炭素クラスター
合成中の反応系に直接吹き付けることにより、所望の金
属元素を内包した金属内包炭素クラスターを容易に、か
つ多量に作成することができる。
【図1】実施例1で金属内包炭素クラスターを作製する
ために用いた装置の構造図。
ために用いた装置の構造図。
【図2】実施例3で金属内包炭素クラスターを作製する
ために用いた装置の構造図。
ために用いた装置の構造図。
【図3】実施例5で金属内包炭素クラスターを作製する
ために用いた装置の構造図。
ために用いた装置の構造図。
【図4】炭素クラスターを作製するために用いる従来装
置の構造図。
置の構造図。
1、7、13、19…ステンレス鋼で作られた作製装置
容器、2、8、20…一定圧のヘリウムガス雰囲気を保
持するために用いた循環口、3、9、14、21…炭素
クラスターを作製するための炭素棒電極、4…金属原子
蒸気を作製するための金属源、5…金属源を抵抗加熱す
るための電源、6、12、17、22…炭素棒電極をア
ーク放電させるための直流電源、10、15…金属原子
蒸気を作製するための金属源セル、11、16…金属原
子蒸気を装置内に導入するステンレスパイプ、18…真
空排気系。
容器、2、8、20…一定圧のヘリウムガス雰囲気を保
持するために用いた循環口、3、9、14、21…炭素
クラスターを作製するための炭素棒電極、4…金属原子
蒸気を作製するための金属源、5…金属源を抵抗加熱す
るための電源、6、12、17、22…炭素棒電極をア
ーク放電させるための直流電源、10、15…金属原子
蒸気を作製するための金属源セル、11、16…金属原
子蒸気を装置内に導入するステンレスパイプ、18…真
空排気系。
フロントページの続き (72)発明者 梶山 博司 埼玉県比企郡鳩山町赤沼2520番地 株式会 社日立製作所基礎研究所内
Claims (16)
- 【請求項1】炭素クラスターの内部に典型金属元素を少
なくとも一種類含むことを特徴とする金属内包炭素クラ
スター。 - 【請求項2】炭素クラスターの内部に遷移金属元素を少
なくとも一種類含むことを特徴とする金属内包炭素クラ
スター。 - 【請求項3】炭素クラスターの内部に典型金属元素及び
遷移金属元素をそれぞれ少なくとも一種類づつ含むこと
を特徴とする金属内包炭素クラスター。 - 【請求項4】炭素クラスターの内部にアルカリ金属元素
を少なくとも一種類含むことを特徴とする金属内包炭素
クラスター。 - 【請求項5】炭素クラスターの内部にアルカリ土類金属
元素を少なくとも一種類含むことを特徴とする金属内包
炭素クラスター。 - 【請求項6】炭素クラスターの内部に8族の金属元素を
少なくとも一種類含むことを特徴とする金属内包炭素ク
ラスター。 - 【請求項7】炭素クラスターの内部に希土類金属元素を
少なくとも一種類含むことを特徴とする金属内包炭素ク
ラスター。 - 【請求項8】炭素クラスターの内部に金属ハロゲン化物
または金属酸化物または金属硫化物を少なくとも一種類
含むことを特徴とする金属内包炭素クラスター。 - 【請求項9】炭素クラスターの分子式がCnで記述され
ることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の
金属内包炭素クラスター。 - 【請求項10】炭素クラスターの分子式がCn(n=6
0,70,76,78,82,84,90または96)
で記述されることを特徴とする請求項9記載の金属内包
炭素クラスター。 - 【請求項11】炭素クラスターの分子式がCnで記述さ
れ、かつその形状が筒状の構造からなることを特徴とす
る請求項9記載の金属内包炭素クラスター。 - 【請求項12】炭素クラスターの作製中にガス状の金属
元素を吹き付ける方法により作成されることを特徴とす
る請求項1から11のいずれかに記載の金属内包炭素ク
ラスターの作製方法。 - 【請求項13】希ガス雰囲気下での炭素棒の抵抗加熱ま
たはアーク放電であることを特徴とする請求項12記載
の金属内包炭素クラスターの作製方法。 - 【請求項14】ガス状の金属元素を吹き付ける方法が、
上記金属元素の錯体を抵抗加熱により気化または昇華さ
せて行うことを特徴とする上記請求項12または13記
載の金属内包炭素クラスターの作製方法。 - 【請求項15】金属元素の錯体がカルボニル錯体、また
はアコ錯体であることを特徴とする請求項14記載の金
属内包炭素クラスターの作製方法。 - 【請求項16】請求項12から15記載のいずれかの方
法によって作製されたことを特徴とする金属内包炭素ク
ラスター。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4012817A JPH05201715A (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | 金属内包炭素クラスター及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4012817A JPH05201715A (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | 金属内包炭素クラスター及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05201715A true JPH05201715A (ja) | 1993-08-10 |
Family
ID=11815942
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4012817A Pending JPH05201715A (ja) | 1992-01-28 | 1992-01-28 | 金属内包炭素クラスター及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05201715A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07187632A (ja) * | 1993-12-27 | 1995-07-25 | Nec Corp | 内包フラーレンの合成方法および合成装置 |
| WO2002070405A1 (en) * | 2001-03-01 | 2002-09-12 | Sony Corporation | Device and method for manufacture of carbonaceous material |
| WO2002070406A1 (en) * | 2001-03-01 | 2002-09-12 | Sony Corporation | Device and method for manufacture of carbonaceous material |
| CN100376476C (zh) * | 2003-10-18 | 2008-03-26 | 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 | 嵌入金属的碳纳米管的设备和其制备方法 |
| JP2012208441A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Powdertech Co Ltd | 電子写真現像剤用樹脂被覆キャリア及び電子写真現像剤 |
-
1992
- 1992-01-28 JP JP4012817A patent/JPH05201715A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07187632A (ja) * | 1993-12-27 | 1995-07-25 | Nec Corp | 内包フラーレンの合成方法および合成装置 |
| WO2002070405A1 (en) * | 2001-03-01 | 2002-09-12 | Sony Corporation | Device and method for manufacture of carbonaceous material |
| WO2002070406A1 (en) * | 2001-03-01 | 2002-09-12 | Sony Corporation | Device and method for manufacture of carbonaceous material |
| US6794599B2 (en) | 2001-03-01 | 2004-09-21 | Sony Corporation | Device and method for manufacture of carbonaceous material |
| CN100376476C (zh) * | 2003-10-18 | 2008-03-26 | 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 | 嵌入金属的碳纳米管的设备和其制备方法 |
| JP2012208441A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Powdertech Co Ltd | 電子写真現像剤用樹脂被覆キャリア及び電子写真現像剤 |
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