JPH0520242B2 - - Google Patents

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JPH0520242B2
JPH0520242B2 JP29817487A JP29817487A JPH0520242B2 JP H0520242 B2 JPH0520242 B2 JP H0520242B2 JP 29817487 A JP29817487 A JP 29817487A JP 29817487 A JP29817487 A JP 29817487A JP H0520242 B2 JPH0520242 B2 JP H0520242B2
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JP
Japan
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wood
impregnation
inorganic substances
anion
insoluble
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JP29817487A
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JPH01139204A (ja
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Satoru Konishi
Shozo Hirao
Hiroaki Usui
Yoshihiro Oota
Takashi Nakai
Hiroyuki Ishikawa
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Priority to DE3805819A priority patent/DE3805819A1/de
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Publication of JPH0520242B2 publication Critical patent/JPH0520242B2/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B27WORKING OR PRESERVING WOOD OR SIMILAR MATERIAL; NAILING OR STAPLING MACHINES IN GENERAL
    • B27KPROCESSES, APPARATUS OR SELECTION OF SUBSTANCES FOR IMPREGNATING, STAINING, DYEING, BLEACHING OF WOOD OR SIMILAR MATERIALS, OR TREATING OF WOOD OR SIMILAR MATERIALS WITH PERMEANT LIQUIDS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CHEMICAL OR PHYSICAL TREATMENT OF CORK, CANE, REED, STRAW OR SIMILAR MATERIALS
    • B27K3/00Impregnating wood, e.g. impregnation pretreatment, for example puncturing; Wood impregnation aids not directly involved in the impregnation process
    • B27K3/16Inorganic impregnating agents
    • B27K3/32Mixtures of different inorganic impregnating agents
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B27WORKING OR PRESERVING WOOD OR SIMILAR MATERIAL; NAILING OR STAPLING MACHINES IN GENERAL
    • B27KPROCESSES, APPARATUS OR SELECTION OF SUBSTANCES FOR IMPREGNATING, STAINING, DYEING, BLEACHING OF WOOD OR SIMILAR MATERIALS, OR TREATING OF WOOD OR SIMILAR MATERIALS WITH PERMEANT LIQUIDS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CHEMICAL OR PHYSICAL TREATMENT OF CORK, CANE, REED, STRAW OR SIMILAR MATERIALS
    • B27K3/00Impregnating wood, e.g. impregnation pretreatment, for example puncturing; Wood impregnation aids not directly involved in the impregnation process
    • B27K3/02Processes; Apparatus
    • B27K3/04Impregnating in open tanks

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Forests & Forestry (AREA)
  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔技術分野〕 この発明は、建材等として用いられる改質木材
の製法に関する。 〔背景技術〕 木材の改質法として、不溶性不燃性無機物を木
材中に生成させることにより、難燃性(防火性)、
寸法安全性、防腐・防虫性および力学的強度等を
付与する方法が研究、開発されている。 一般に、木材に難燃性を付与するための改質方
法は、以下のような難燃化のメカニズムに基づい
て大別されている。 (a) 無機物による被覆 (b) 炭化促進 (c) 発炎燃焼における連鎖反応の阻害 (d) 不燃性ガスの発生 (e) 分解・結晶水放出による吸熱 (f) 発泡層による断熱 ここで、木材に不溶性不燃性無機物を含ませる
という改質方法は、とりわけ、以下に説明する上
記(a)、(b)、(c)および(d)による効果を期待したもの
である。しかも、この不溶性不燃性無機物は、い
つたん木材組織内に定着させられれば、それ以降
木材から溶け出す恐れが少ないため、それらの効
果が薄れるといつた心配も小さく、有効な方法で
ある。 上記において、(a)の無機物による被覆とは、た
とえ可燃性の材料であつても、それを不燃性の無
機物と適当な配合比で複合させることにより難燃
化させうる、ということである。たとえば、従来
知られている木片セメント板は、可燃性木材を不
燃性のセメントと約1対1の重量配合比で混合
し、板状に成形されたものであつて、JIS規格に
より準不燃材料として認められている。 (b)の炭化促進とは、以下のようなメカニズムで
ある。すなわち、木材は、加熱されると熱分解し
て可燃性ガスを発生し、これが発炎燃焼するわけ
であるが、このときリン酸あるいはホウ酸が存在
すると木材の熱分解すなわち炭化が促進され、速
かに炭化層が形成される。この炭化層は断熱層と
して作用し、難燃効果を与えるのである。したが
つて、前記不溶性不燃性無機物がリン酸成分ある
いはホウ酸成分を含む場合は、この前記改質木材
における難燃効果は一層高いものとなる。 (c)の発炎燃焼における連鎖反応の阻害とは、ハ
ロゲンにより寄与されるものであり、炎中でのラ
ジカル的な酸化反応においてハロゲンが連鎖移動
剤として作用する結果、酸化反応が阻害されて難
燃効果が生じるというメカニズムである。したが
つて、不溶性不燃性無機物がハロゲンを含むもの
であれば、こうした効果も得られるのである。 最後に、(d)の不燃性ガスの発生について説明す
る。これは、炭酸塩、アンモニウム塩等の化合物
は熱分解により炭酸ガス、亜硫酸ガス、ハロゲン
化水素等の不燃性ガスを発生するが、これらのガ
スが可燃性ガスを希釈して燃焼を妨げるという効
果である。したがつて、不溶性不燃性無機物が炭
酸塩等の上記不燃性ガス類を発生しうるものを含
んでいれば、このメカニズムによる難燃化効果も
併せて得られるのである。 ついで、この不溶性不燃性無機物を含む木材の
防腐・防虫効果について説明する。菌類が木材を
腐敗させる際は、まず、菌糸が木材内腔中に侵入
していくのであるが、この木材内腔中に異物が存
在すると菌糸の侵入が妨げられ、結果的に腐敗さ
れにくくなる。この木材内腔中の異物は、特に防
腐効果のある薬剤(防腐剤)等である必要はな
く、菌糸の養分になるものでさえなければ、何で
あつてもよいのである。防虫についても防腐と同
様であつて、薬剤効果があるものであればそれに
こしたことはないし、また、虫に対して消化性の
悪いもの、消化しないもの、あるいは、忌避作用
のあるものが好ましい。したがつて、そのような
条件を満たしている不溶性不燃性無機物を木材内
腔中に含ませれば、木材の防腐・防虫に効果的な
のである。 さらに、木材の寸法安定化および力学的強化に
ついては、木材を水で膨潤させておき、その状態
で木材細胞壁中に何らかの物質を固定できれば、
バルク効果により上記両効果が得られる。すなわ
ち、木材細胞壁内が充填材によつて占められてい
れば、木材自体の膨張あるいは収縮が起こりにく
くなり、同時に、特に硬度をはじめとする各種力
学的強度も向上するのである。ここで、固定物質
としては、水に溶けにくい無機物も使いうるた
め、不溶性不燃性無機物を木材細胞壁中に固定す
れば、その効果が得られるのである。 以上のように、不溶性不燃性無機物を含ませる
という方法は、難燃化をはじめとする木材の改質
において非常に有効であるが、下記のような問題
を有していた。 一般に、たとえば不溶性不燃性無機物をそのま
ま水等の溶媒に分散させ、この分散液(処理液)
中に木材を浸漬して液を木材中に浸透させようと
しても、浸透していくのはほとんど水等の溶媒の
みとなつてしまう。というのも、処理液が木材中
に浸透していく際に通過すべき通路のうち、最も
狭い部分はピツトメンブランであるが、ここにお
ける空隙径が約0.1μmであるのに対し、分散粒子
である不溶性不燃性無機物の粒径は、通常、0.1μ
mよりもかなり大きいからなのである。 そこで、発明者らは、先に、この問題を解決で
きる方法を開発している。すなわち、混合するこ
とにより反応して不溶性不燃性無機物を生じさせ
るカチオンおよびアニオンを別々に含ませた2種
の水溶液を用意し、両者を順次原料木材に含浸さ
せて木材内部で両イオンを反応させ、不溶性不燃
性無機物を定着させるようにする改質木材の製法
である(特願昭60−089423)。このようにすれば、
極めて多量の不溶性不燃性無機物を効率よく木材
中に含ませることができるのであるが、一方で、
現在も、以下の諸問題が残されている。 まず、第1として、従来は、含浸に先立ち、原
料木材に飽水処理を施し、木材が充分に飽水され
た状態(たとえば、含水率70%以上の高含水率状
態)になるようにしていた。それにより、木材中
の水を媒体として処理液中のイオンが速く拡散し
ていくようになつて、含浸時間を短縮することが
できるためである。ここで、上記飽水処理方法と
しては、水中貯木、スチーミング、減圧下含浸、
加圧下含浸等が挙げられ、いずれにしても、その
ために数時間から数十時間も要していた。これ
は、全体の処理効率の向上を図るうえで、好まし
いことではない。 第2に、浸漬処理を行う場合、2回目以降の浸
漬時に、先に木材内に含浸させられている成分が
外部に流出し、木材内のみならず木材外、すなわ
ち、処理浴中においても反応して不溶性不燃性無
機物が生成してしまう、という問題があつた。こ
れらは浴を汚染し、また、薬剤の使用量を増加さ
せる結果にもつながるため、この木材外での生成
はできるだけ抑え、ほぼ木材内のみに充分な量の
不溶性不燃性無機物を生成させることが好ましい
のである。 そのために、これまで、後から含浸させる処理
液の濃度を、先に含浸させた処理液濃度と同等も
しくはそれ以上にしたり、含浸時間を充分にとつ
たりする等の工夫がなされてきた。しかし、この
ような条件で木材を処理すると、後から含浸させ
られる成分は、木材中に先に含まれえている成分
と反応して不溶性不燃性無機物を形成するために
必要な量を越えて、どうしても過剰に注入される
ようになり、これが第3の問題を引き起こしてい
た。すなわち、このようにして木材中に残される
未反応のイオン、および、副生成物としての可溶
な無機物は、吸水、吸湿量が多く、また、その種
類によつては潮解性を示す場合もあるので、これ
らが木材中にあまり多量に残存すると、木材の吸
水、吸湿性が高けなりすぎてしまう。すると、得
られた改質木材はベタ付き感のあるものになり、
高湿条件下では木材表面が水に濡れたような状態
になつてしまうため、建材等として使用するには
適当とはいえないのである。 したがつて、通常は、含浸処理後に溶脱処理を
行つて、木材内部に残存しているこれらの可溶性
成分を除去し、木材の耐水性や耐候性を高めるよ
うにしていた。この溶脱処理は、後処理浴を設け
て水中に長時間浸漬させたり、流水中に放置して
洗浄したりして実施される。 他方、改質木材の外観、すなわち木質感、とい
う点に関しては、処理後、乾燥させられると、木
材表面付近に生成した不溶性不燃性無機物が白く
析出して木材全体が粉をふいたように白くなつて
しまい、外観が損なわれるという問題もあつた。
そのためにも、従来は、処理後の木材に洗浄処理
を施し、表面部分の無機物を除去して外観を保つ
ことを行つてきたのである。 しかしながら、新たな課題として、上記の溶脱
処理により除去される可溶性無機物のなかには、
その種類により、やはり不燃性であつて、木材の
難燃化はもちろん、力学的強化、寸法安定化等に
も寄与できる成分も多く含まれているため、この
可溶性の無機物を単に除去してしまつては、これ
らの有効な成分が全く無駄になり、薬剤が多量に
消費されて製造コストの上昇を招くばかりでな
く、木材の上記性能もその分低下してしまう、と
いうことがある。これは、今日、力学的強度、寸
法安定性、とりわけ、難燃性等においてますます
高い水準が要求され、それに対応しきれずにいる
現状を鑑みると、非常に重要な課題である。一方
で、長時間行わゑる溶脱処理のための時間の損失
も大きいし、必要な水の費用も軽視できない。 以上のように、従来は、優れた性能を有する改
質木材を得るために、飽水処理、浸漬処理、溶脱
処理および洗浄処理と、いずれも長時間にわたる
諸過程を必要とし、多量の薬剤と時間を消費して
きた。よつて、改質木材の品質のみならず、処理
効率という点に関しても、さらに改良が望まれて
いるのが現状である。 〔発明の目的〕 以上の事情に鑑み、この発明は、改質処理に必
要な薬剤を無駄なく利用して木材中に多量の不溶
性不燃性無機物を定着させ、防腐・防虫性、力学
的強度、寸法安定性、吸湿性等に優れるととも
に、高度に優れた難燃性を備え、外観的にも良好
な改質木材を、効率よく製造する方法を提供する
ことを目的とする。 〔発明の開示〕 上記目的を達成するため、この発明は、改質し
ようとする原料木材に対し、混合することにより
不溶性不燃性無機物を生じさせる2種以上のアニ
オン含有処理液およびカオチン含有処理液を個々
に含浸させて木材組織内に前記無機物を生成・定
着させるようにする改質木材の製法であつて、前
記両処理液を浸漬含浸により交互に合計3回以上
含浸させるようにし、かつ、最初の含浸を減圧含
浸により行い、最後の含浸を先に使用したアニオ
ン含有処理液よりも高濃度のアニオン含有処理液
により行うことを特徴とする改質木材の製法を要
旨とする。 以下に、この発明を詳しく説明する。 この発明に用いられる改質のための原料木材と
しては特に限定はされず、原木丸太、製材品、ス
ライス単板、合板等が例示できる。それらの樹種
についても何ら限定されることはない。 木材中に生成させて木材組織内に分散・定着さ
せる不溶性不燃性無機物としては、特に限定はさ
れず、たとえば、ホウ酸塩、リン酸塩およびリン
酸水素塩、炭酸塩、硫酸塩および硫酸水素塩、ケ
イ酸塩、硝酸塩、フツ化物、臭化物、水酸化物等
が挙げられ、2種以上の無機物が木材中に共存さ
れるようであつてもよい。 また、1種の不溶性不燃性無機物中に、下記に
述べるカチオン部分を構成するもの、および/ま
たは、アニオン部分を構成するものが、それぞれ
2種以上含まれるようであつてもよい。 前記のような無機化合物(塩)のカオチン部分
を構成する元素としては、Na、K等のアルカリ
金属元素、Mg、Ca、Sr、Ba等のアルカリ土類
金属元素、ZnおよびAlを用いることが好ましい
が、これらに限定されることはなく、たとえば、
Mn、Ni、Cd等の遷移元素やSi、Pb等の炭素族
元素等も使用できる。 アニオン部分を構成するものとしては、BO3
PO4、CO3、SO4およびOHアニオンを使用する
ことが好ましい。しかし、これらに限定されるこ
とはなく、たとえば、F、Cl、Br、O、NO3
SiO3アニオン等であつても構わない。BO3、PO4
アニオンでは、前記難燃化メカニズム(b)による効
果、CO3アニオンでは同(d)による効果、F、Cl、
Brアニオンでは同(c)および(d)による効果がそれ
ぞれ期待できるため、一層好適である。 このようなカチオン部分を構成するものとアニ
オン部分を構成するものは、それぞれ単独で、あ
るいは、複数種を併せて使用される。ここで、両
者の組み合わせは、どれでも可能というわけでは
なく、イオン半径等による制約がある。そのよう
な条件を鑑みて、両者を任意に選択し、それらを
含んだ水溶性無機物を各々水に溶解させて、前記
カチオン含有処理液(X)および前記アニオン含有処
理液(Y)からなる2種以上の水溶性無機物水溶液を
調製する。2種以上とはすなわち、前記X、Yと
してそれぞれ同一組成のものを1種ずつ用意して
もよいし、組成の異なるX1、X2、X3…および
Y1、Y2、Y3…を用意してもよい。ここで、1種
の水溶液中に含まれるカチオンあるいはアニオン
の種類は、それぞれ複数であつても構わないこと
は言うまでもない。 また、前記のように、上記カチオンあるいはア
ニオン部分を構成するものが同時に2種以上含ま
れてなる不溶性不燃性無機物が生成するように、
処理液が構成されていてもよい。たとえば、上記
ハロゲンおよびOHアニオン等は、カチオン含有
処理液および/またはその他のアニオンを含んだ
アニオン含有処理液中にともに含まれるように
し、木材中にアパタイト等を生じさせるように調
製されていてもよいのである。 このような処理液の含浸に先立ち、従来は、原
料木材に対して飽水処理を施していたのである
が、この発明にかかる製法においては、この前処
理を省くことができる。すなわち、この発明にお
ける特徴の一つは、初めに注入させる処理液を、
減圧法により含浸させることであつて、この減圧
含浸法によれば、木材は飽水されている必要はな
く、むしろ乾燥したままの通常の状態であるほう
が好ましいのである。というのも、この方法にお
いては、木材内部の空隙が減圧され、その低圧と
なつた部分に処理液を注入するようにするため、
木材内には低圧にできるような空隙が存在してい
たほうが、つまり、ある程度乾燥していたほうが
よいからである。 この減圧含浸は、たとえば、以下のような操作
で行われる。まず、減圧容器内に原料木材を固定
して減圧にし、所定の圧力まで減圧できたところ
で半時間程度その圧力を保持して木材内部を減圧
にし、その後容器内に処理液を導入し、木材が完
全に液に浸されたところで常圧に戻すようにして
行う。あるいは、先に容器内に処理液を導入して
木材を浸し、その状態から減圧にして所定の圧力
が得られたところで1時間程度保持し、その後大
気圧に開放するようにして行つてもよい。 従来の常圧下の浸漬含浸においては、充分に含
浸させるために数十時間も浸漬する必要があつた
が、この減圧含浸においては、数分から数十分程
度の浸漬で、充分な効果が得られる。減圧状態と
しては、特に限定はされないが、充分な含浸を効
率よく行うために、50mmHg以下になつているこ
とが好ましい。 このようにして、原料木材に対して最初のXま
たはYの処理液を減圧含浸させ、以降、両処理液
をそれぞれ別々に、交互に浸漬含浸させるように
する。そして、最後のアニオン含有処理液Y′を、
先に使用したYのいずれよりも高濃度のものとす
るのが、この発明における特徴である。その他の
処理液の濃度や含浸回数あるいは含浸順序等に関
しては特に限定はなく、目的に応じて適宜設定さ
れうる。たとえば、含浸方法としては、YXY′、
YXY…XY′、XY…XY′等が例示でき、Xおよび
Y、Y´は、それぞれ同一種のものであつても異種
のものであつても構わない。ここで、アニオン含
有処理液Yによる含浸から始めていけば、最低3
回でこの発明にかかる効果的な含浸が達成でき、
カチオン含有処理液Xから含浸させることに比
べ、効率面で有利となるために好ましい。 なお、各浴における浸漬時間は、特に限定はさ
れないが、第2浴目以降は、木材中に拡散したイ
オンが反応して不溶性不燃性無機質を生成してい
く過程を含み、かつ、すでに生成している無機物
が浸透の障害となることもあるため、さらにイオ
ンを充分に含浸させるために、順に浸漬時間を長
くしていくことも効果的である。 以上の含浸処理が完了した後、乾燥させて改質
木材が得られる。なお、含浸処理後の木材に対
し、より一層耐水性等を高めるために、後処理と
して溶脱処理を行つてもよいし、水洗等を実施し
てもよい。 この発明にかかる改質木材の製法は、第1に、
合計3回以上の浸漬処理を行うようにしているた
め、以下の利点を備えている。すなわち; 木材に対し、多量の無機物を充分含浸させる
ことができる。 第2に、最後の含浸に高濃度のアニオン含有
処理液を使用していることから、下記の諸利点
を備えている。すなわち; アニオンの木材中への拡散速度が速くなつ
て、木材内に含まれているカチオン成分が木材
外部に流出することなく内部で反応するように
なるため、木材外での不溶性不燃性無機物の生
成が制御され、木材内には多量の不溶性不燃性
無機物を生成・定着させることが可能となる。
つまりは、木材外における無機物の損失を防い
で効率よく薬剤を利用し、製造コストを抑えつ
つ、高度に優れた性能を有する改質木材が得ら
れるのである。 木材内に残存するイオンとしてはアニオン成
分を残すことができる。このアニオン成分は、
通常、カチオン成分に比べて防火性等において
高い性能を有するため、これが改質木材の難燃
化等に大きく貢献する。このように、溶脱処理
を行わずに可溶性成分を有効利用することがで
き、同時に、そのための処理時間が短縮され、
処理浴、処理液等も不要となる。 木材表面に存在する不溶性不燃性無機物が、
高濃度のアニオン含有処理液により溶出され
る。つまり、最後の含浸により木材表面が洗浄
されることになり、含浸処理後、別工程として
の洗浄操作を行わなくても、木質感を保つた優
れた外観の改質木材を得ることができる。 第3に、最初の含浸に減圧法を採り入れてい
るため、以下の利点も得られている。すなわ
ち; 従来の飽水処理を省略でき、その分、大幅に
全体の処理時間が短縮されるばかりでなく、規
定の含浸量に達するために減圧含浸自体に要す
る時間も、従来と比べて格段に短くなるため、
処理効率は一層向上されることになる。 木材深部にまで、不溶性不燃性無機物を生
成・定着させることができ、改質木材の性能が
一層高められる。 つぎに、この発明における実施例および比較例
について説明する。 改質木材の製法 実施例 1 ベイツガ材の3mm厚ロータリー単板を、処理容
器内で30mmHg程度に減圧し、水1当たりにリ
ン酸水素二アンモニウム〔(NH42HPO4〕3.5モ
ルおよびオルトホウ酸〔H3BO3〕4.0モルが溶解
されたアニオン含有処理液(第1浴)を注入して
減圧含浸を行つた。ついで、この単板を、水1
当たりに塩化バリウム〔BaCl2〕2.0モルおよびオ
ルトホウ酸2.0モルが溶解されたカチオン含有処
理液(第2浴)中に6時間浸漬し、さらに、水1
当たりリン酸水素二アンモニウム8.0モルおよ
びオルトホウ酸6.0モルが溶解されたアニオン含
有処理液(第3浴)中に17時間浸漬し、木材内に
不溶性不燃性無機物を生成させた。 この浸漬処理後の単板を水洗、乾燥し、改質木
材を得た。 実施例 2〜5 実施例1と同様にして第1表に示した条件で単
板を処理し、各改質木材を製造した。 比較例 1〜3 第1浴において減圧含浸を行わず、飽水処理を
施した後、他の浴と同様に常圧の浸漬を行うよう
にし、以下は上記実施例と同様にして第1表に示
した条件で単板を処理し、各改質木材を製造し
た。 改質木材の性能 上記得られた改質木材について、無機物の全
含浸率、難燃性(防火性)および外観を調べ
た。上記無機物の全含浸率は、洗浄処理を行わ
ない状態での、絶乾した木材の重量に対する不
溶性不燃性無機物および未反応イオン(不溶性
不燃性無機物を生成していないイオン)の合計
含浸重量比率である。難燃性は、JIS規格
A1321における難燃級を◎、難燃級を△、
その中間の性能を○とし、外観については、木
材表面に無機物の生成が認められないものを
◎、木材表面全体にわたつて白く不溶性不燃性
無機物の生成が認められるものを△、その中間
の状態のものを○とした。 以上の結果を第1表に示す。
【表】
【表】 第1表にみるように、第1浴にて減圧含浸を行
つた実施例の改質木材は、比較例のものに比べ、
処理時間が大幅に短縮されているにもかかわらず
多量の無機物が含浸されて難燃性が向上し、か
つ、外観的にも優れていることが判明した。 なお、これまで述べてきたように、減圧含浸法
は、このような改質木材の製法において非常に有
効な方法であるが、これを厚物板材の改質に適用
すると、また別種の効果、すなわち、木材硬度の
上昇という優れた効果を発揮することが判明した
ため、以下にこれについて説明する。 針葉樹などの軟質な木材の硬度を上昇させるた
めには、木材内部の導管等の空隙や木材の細胞壁
に、無機物等の硬い物質を詰め込んでやればよ
い。したがつて、この発明にかかる不溶性不燃性
無機物を木材内に定着させることは、同時に硬度
上昇につながつていのであるが、従来、厚物板材
の改質においては、硬度の点において好ましい結
果が得られていなかつた。というのも、とりわけ
厚物板材の場合、硬度上昇という効果は、その木
材内に生成された無機物の分布に左右されるもの
であつて、木材の表層部付近に密に無機物が生成
されることが好ましいのであるが、この発明にお
いて使用されるような処理液を厚板に含浸させる
際、飽水処理後、通常の常圧浸漬を行うと、処理
液が板材の中心部付近まで奥深く含浸されて、不
溶性不燃性無機物は平均的に木材内に分布してし
まうからである。 そこで検討を重ねた結果、初めに含浸させる処
理液を減圧法により注入すると、木材の表層部付
近に選択的、かつ、緻密に不溶性不燃性無機物が
生成することが判明した。すなわち、改質しよう
とする原料木材に対し、混合することにより不溶
性不燃性無機物を生じさせる2種以上の水溶性無
機物水溶液を個々に含浸させて木材組織内に前記
無機物を生成・定着させるようにする改質木材の
製法であつて、厚物板材を処理するにあたり、初
めに含浸させる前記水溶液を減圧含浸法により含
浸させることを特徴とする改質木材の製法の実施
において、防火性(難燃性)、防腐、防虫性、寸
法安定性等を維持しつつ、厚物板材の硬度、とり
わけ表面硬度が上昇する、という際立つた効果が
得られることが判明したのである。ここで、厚板
の厚さは、1mm以上、さらには3mm以上程度であ
れば、その効果は一層歴然としてくる。 上記の厚板の改質方法において、減圧含浸は、
この発明の開示において既に述べたと同様にして
行うことができる。しかし、処理液の含浸法は、
浸漬法に限定されることはなく、すなわち、処理
液の塗布により行つてもよく、また、処理液濃
度、含浸順序、含浸回数等についても、適宜設定
されうる。なお、含浸後は、後処理として溶脱処
理を行い。可溶性成分を除去しておくことも適切
である。 なお、減圧含浸を行うことで、厚板の表層部分
のみに不溶性不燃性無機物が生成するメカニズム
については、現在も検討中であつて明確にはされ
ていないが、以下に概略を述べる。乾燥状態の厚
板に対して減圧法により注入されるイオンは、木
材表層部のみに留まり、それ以上は浸透していか
ないことに比べ、飽水処理後の木材を浸漬含浸さ
せると、イオンは木材内部の年輪部に入つてい
く。したがつて、前者では、先に含浸されている
表層部のイオンは外部へ出ようとし、後から含浸
されるイオンは内部へ入ろうとして表層部で反応
が起こり、ここに不溶性不燃性無機物が生成する
のであるが、後者では、木材深部にまで無機物が
生成・定着されるのである。 つぎに、厚物板材の上記改質法の具体例および
比較具体例を挙げる。 具体例 1 15mm厚のベイマツ無垢材を減圧容器内に固定し
て真空ポンプにより脱気し、容器内の圧力が
40Torr以下になつた後さらに2時間の脱気を続
けた。ついで、この圧力を保ちながら、容器内に
60℃の塩化バリウム溶液〔BaCl2・2H2O、濃度
2モル/水1、PH5〜6〕を注入した。注入完
了後木材を取り出し、ついで、60℃のリン酸水素
二アンモニウム溶液〔(NH42HPO4、濃度3.5モ
ル/水1、PH5〜6〕中に24時間浸漬した。 含浸処理後の木材を水中に24時間浸漬して溶脱
処理を行い、その後乾燥して改質木材を得た。 具体例 2〜5 具体例1と同様にして第2表に示した条件で木
材を処理し、各改質木材を製造した。 比較具体例 1〜3 24時間水中に浸漬して飽水処理を行つた木材に
対し、第1浴にて常圧の浸漬含浸を行うようにし
た以外は、上記具体例と同様に第2表に示した条
件で木材を処理し、各改質木材を製造した。 上記得られた改質木材に定着された不溶性不燃
性無機物の分布位置を調べるために、各改質木材
を切断し、軟X線を透過させた。その結果、具体
例の改質木材では、木材表面から1〜2mm以内の
表層部分のみに、不溶性不燃性無機物に起因する
黒い影が見られた。一方、比較具体例において得
られた改質木材では、木材深部にまで無機物が含
浸されていることが判明した。 さらに、得られた改質木材について、不溶性不
燃性無機物の含浸率、表面硬度を調べた。上記無
機物の含浸率は、絶乾した木材の重量に対する不
溶性不燃性無機物の含浸量比率であり、表面硬度
については、バーコール硬度計を用いて測定し、
その目盛りを読んで比較した。なお、未処理の原
料木材の硬度は0である。 以上の結果を第2表に示す。表中、具体例第1
浴における処理液の注入、浸漬操作は、数分で完
了してしまうものであるため、特に記載はしなか
つた。
〔発明の効果〕
この発明にかかる改質木材の製法は、以上のよ
うであり、木材内部に不溶性不燃性無機物を生
成・定着させるにあたり、カチオンおよびアニオ
ン含有処理液を浸漬含浸により交互に合計3回以
上含浸させ、かつ、最初の含浸を減圧含浸により
行い、最後の含浸を先に使用したアニオン含有処
理液よりも高濃度のアニオン含有処理液により行
うようにしているため、力学的強度、寸法安定性
等が良好であるとともに、高度に優れた難燃性を
備え、木質感も損なわれていない改質木材を、効
率よく製造することを可能としている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 改質しようとする原料木材に対し、混合する
    ことにより不溶性不燃性無機物を生じさせる2種
    以上のアニオン含有処理液およびカチオン含有処
    理液を個々に含浸させて木材組織内に前記無機物
    を生成・定着させるようにする改質木材の製法で
    あつて、前記両処理液を浸漬含浸により交互に合
    計3回以上含浸させるようにし、かつ、最初の含
    新を減圧含浸により行い、最後の含浸を先に使用
    したアニオン含有処理液よりも高濃度のアニオン
    含有処理液により行うことを特徴とする改質木材
    の製法。 2 最初の含浸がアニオン含有処理液によるもの
    である特許請求の範囲第1項記載の改質木材の製
    法。 3 混合することにより不溶性不燃性無機物を生
    じさせるカチオン含有処理液のうち少なくとも1
    種が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛お
    よびアルミニウムの各陽イオンからなる群の中か
    ら選ばれた少なくとも1種を含む溶液であり、か
    つ、アニオン含有処理液のうちの少なくとも1種
    が、BO3、PO4、CO3、SO4およびOHの各陰イオ
    ンからなる群の中から選ばれた少なくとも1種を
    含む溶液である特許請求の範囲第1項または第2
    項記載の改質木材の製法。
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