JPH05209385A - パルプの漂白方法 - Google Patents

パルプの漂白方法

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JPH05209385A
JPH05209385A JP1386892A JP1386892A JPH05209385A JP H05209385 A JPH05209385 A JP H05209385A JP 1386892 A JP1386892 A JP 1386892A JP 1386892 A JP1386892 A JP 1386892A JP H05209385 A JPH05209385 A JP H05209385A
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pulp
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bacillus licheniformis
lignin
bleaching
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Kazuko Ueki
和子 植木
Motoaki Kamaike
元昭 蒲池
Takashi Echigo
貴 愛知後
Noritaka Noguchi
能孝 埜口
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】環境保全の見地より化学薬品ではなく酵素の使
用によりパルプのリグニン全量を短時間で効果的に低下
させる。 【構成】バチルス リケニフォルミスの培養物又はバチ
ルス リケニフォルミスの少なくとも1種類のヘミセル
ラーゼを含む酵素により従来法にはなく比較的短時間で
パルプ中のリグニン含有物を効果的に溶解し、その溶解
したリグニンを有為なほどの粘度低下つまりセルロース
繊維の劣化をまねくことなくパルプから除去することを
特徴とするパルプの漂白方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パルプのリグニン含有
量を低めるために、バチルス リケニフォルミス由来の
酵素の使用に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、大部分のパルプは木材からつくら
れている。その木材は、主成分としてセルロース、ヘミ
セルロース及びリグニンからなり、それぞれ約35〜5
0%、20〜30%、20〜30%を含有している。こ
のうち、ヘミセルロースはセルロース分子と繊維束との
架橋結合に関与し、リグニンはセルロース繊維を取り囲
みこれを束ねることにより強度と剛性を与えているとい
われている。紙製造工程おいて、このリグニンは木材成
分から除かれるべきものである。なぜなら、それは紙の
強度を減じ、またかっ色を与えるなど望まれない性質を
紙に与えてしまうからである。
【0003】一般に、木材チップは硫化ナトリウムと水
酸化ナトリウムにより処理されるクラフト法と呼ばれる
工程でパルプ化される。この工程で大部分のリグニンは
分解されるが、一部残留リグニンとしてパルプ中に留ま
ってしまう。例えばクラフトパルプ中には残留リグニン
が約4〜12重量%が含まれている。
【0004】この様な残留リグニン量を更に減少させる
ためには、パルプは漂白と言われる化学処理が行われ
る。現在最も一般に用いられるパルプ漂白剤は、塩素又
は次亜塩素酸塩(次亜塩素酸ナトリウムや次亜塩素酸カ
リウム)、二酸化塩素などの塩素含有化合物である。こ
れらの漂白剤を用いた漂白工程の欠点として、この工程
からきわめて腐食性で大量の塩素化されたリグニン分解
物を含有した排水がでることである。これらの塩素化有
機物は有毒でありかつ突然変異誘発性および発ガン性が
高いと言われている。従って、この排水の処置は深刻な
廃棄物処理上の問題となっている。また、この排水中の
高腐食性塩素化合物は工場機械を腐食するため、この排
水を他の製紙工程に循環して使用することもできない。
これらの理由から漂白に必要な塩素を減少する代替漂白
法が産業界で熱望されている。
【0005】また最近、塩素系化合物の代替漂白剤とし
て過酸化水素、酸素、オゾンも使用されてきている。し
かし、これらの化合物も単独ではいろいろな欠点をいま
だ伴っている。例えば、過酸化水素による漂白において
塩素系化合物と同程度の脱リグニンをクラフトパルプで
おこなうとするとセルロース繊維は許容量以上の劣化を
受ける。酸素やオゾンによる漂白でもセルロース繊維の
劣化が生じやすい。このようなセルロース繊維の劣化
は、パルプ収率を低下させるとともにパルプの粘度低下
による機械的に弱い性質を持つ紙をつくる原因になって
しまう。
【0006】以上述べてきたような従来からあるパルプ
漂白剤の欠点を克服するために、酵素等による非汚染的
な生物学的漂白方法が現在開発されてきている。例え
ば、白色枯葉菌であるファネロケーテ クリソスポリウ
ム(Phanerochaete chrysosporium) を用いて直接リグニ
ンを分解するパルプ漂白法がある(Appl. Microbiol Bio
technol., 25, 484, 1987)。しかしながら、このような
菌を用いた漂白は脱リグニンがきわめて遅く、満足すべ
き白色度(パルプや紙の白さの程度あらわす値、JIS
7074及びJISP8123に示してある)やカッパ
ー価(パルプ中のリグニン含量に近似する値、JISP
8211に示されている)を得るためには少なくとも3
〜7日を要する。
【0007】一方リグニンがヘミセルロースに結合して
いるという点から、キシラナーゼをパルプの脱リグニン
に使うという報告もいくつかある。例えば、Viikari ら
(Proceedings of the International Symposium on Woo
d And Pulping Chemistry, Paris, 1987) やPaice ら(B
iotech. and Bioeng., 32, 235, 1988) の報告、あるい
は特開平2-264087、特開平3-40887 、WO91/02839、WO91
/02840等である。しかしながら、いずれの方法において
もパルプ中のリグニンを効果的に取り除くためには3〜
24時間という比較的長時間の酵素処理が必要であり、
現在の漂白行程にかけられる時間から考えるといまだ満
足のいくものとはいえない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、バチルス
リケニフォルミスの培養物又はバチルス リケニフォル
ミスの少なくとも1種類のヘミセルラーゼを含む酵素に
より従来法にはなく比較的短時間でパルプ中のリグニン
含有物を効果的に溶解し、その溶解したリグニンを有為
なほどの粘度低下つまりセルロース繊維の劣化をまねく
ことなくパルプから除去することを特徴とするパルプの
漂白方法を提供することにある。
【0009】また、塩素含有漂白剤を慣用されている使
用量よりも減少することにより、従来の塩素漂白段階に
伴って生じる腐食性の汚染排水を可能な限り減少させる
ことができ、環境上からみても一層受け入れられる漂白
方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、バチルス
リケニフォルミス由来の酵素あるいは培養物でパルプ
を処理することにより従来の酵素処理方法と比べて短時
間にかつ効果的に脱リグニンできることを意外にも発見
した。
【0011】バチルス リケニフォルミス株は、パルプ
を処理するための酵素を供給源として本発明に使用され
る。しかしながら、好ましい株は比較的多量のヘミセル
ラーゼを産生する株である。一方、パルプを処理するた
めに好ましいヘミセルラーゼはキシラナーゼであり、よ
り好ましくはエンドキシラナーゼである。
【0012】多量のキシラナーゼを産生するバチルス
リケニフォルミスの株は、例えばSD516であり、こ
れは工業技術院微生物工業研究所に寄託してある(微工
研菌寄第10427号)。
【0013】パルプ処理のための酵素供給源としては、
バチルス リケニフォルミスの菌体を有さない酵素調製
物、例えば精製された酵素または菌体培養液の粗抽出物
である。好ましくは、バチルス リケニフォルミスの培
養物から得られる上清液である。より好ましくは、使用
前に限外濾過膜等の装置で適当な濃度に濃縮されるが、
そこには実質的にセルラーゼ活性は有していない。従っ
て、パルプ中のセルロースには損傷を与えることはな
い。
【0014】バチルス リケニフォルミスの上清液は、
菌体によるヘミセルラーゼの産生を誘導するための適切
な炭素源存在下で増殖するバチルス リケニフォルミス
の培養物から得られる。好ましくは、キシラン、フスマ
(大部分は小麦由来)、機械及び化学パルプ、木材チッ
プ等である。より好ましくは、フスマまたは広葉樹クラ
フトパルプである。
【0015】本発明の方法に使用するためには、最適酵
素産生が達成される場合、例えばバチルス リケニフォ
ルミスの12〜72時間の培養液上清液が好ましい。一
般には、酵素濃度は、0.1〜1000キシラナーゼ単
位/g乾燥パルプ(U/g) 、好ましくは10〜200U/g
の範囲である。1キシラナーゼ単位は、50℃で1分当
り、バーチウッドキシランから産生される1μモルのキ
シロースに相当する。
【0016】本発明の方法のように直接酵素をパルプに
作用させる場合、好ましくは酵素活性を増強する温度、
pH、時間で行われることが望ましい。すなわち、酵素
処理温度は約10〜約80℃、より好ましく40〜60
℃で行われる。酵素処理pHは、好ましくは3〜8、よ
り好ましくは5〜7の範囲である。一方、パルプに酵素
を作用させ良好な結果を得るための時間としては、1〜
24時間、より好ましくは1〜3時間である。
【0017】例えば、実施例に示したように本発明に用
いるバチルス リケニフォルミス由来のキシラナーゼ2
00U/g パルプで広葉樹未漂白クラフトパルプの酵素処
理を行うと、わずか1時間という短時間の酵素処理で除
かれるべきリグニンの大部分が除去される。また、針葉
樹未標白クラフトパルプにおいてもわずか1時間の酵素
処理により同様な効果が得られることが示された。これ
らの結果は従来から示されている方法にはなく、現在行
われている塩素系化学漂白剤を用いた漂白工程の一部と
して十分に利用可能な処理時間だと考えられる。また、
本発明の方法に用いるバチルス リケニフォルミス由来
のヘミセルラーゼでパルプの酵素処理を3時間以上で行
うこともできるが、実施例にも示してあるようにわずか
なカッパー価の減少が認められるだけで総合的なメリッ
トはほとんど期待できない。
【0018】本発明の方法は、広範囲のパルプに適用さ
れ、パルプ中の残留リグニン量を減少することができ
る。例えば、砕木パルプ、亜硫酸パルプ、セミケミカル
パルプ、リファイナーグランドパルプ、クラフトパルプ
などである。
【0019】バチルス リケニフォルミスの培養物又は
それ由来の酵素を用いた処理に続いて、パルプから溶解
されたリグニンの除去が抽出によって行われる。例え
ば、水酸化ナトリウム抽出が一般には行われる。典型的
な抽出条件は、1〜5%濃度の水酸化ナトリウムで40
〜80℃の温度で3〜20%のパルプ濃度で行われる。
滞留時間は30分〜3時間、好ましくは1〜2時間であ
る。
【0020】より効果的にパルプの白色度を向上させる
ためには、本発明の方法による処理ののち、化学漂白剤
等を使用することが望ましい。しかしながら、その使用
量はパルプを化学漂白剤のみで漂白するときより有意に
減じることができる。例えば、二酸化塩素を化学漂白剤
として使用した場合、その使用量を少なくとも20%よ
り好ましくは少なくとも40%減じることができる。
【0021】バチルス リケニフォルミスの培養物又は
その酵素によって処理されたパルプから製造された紙は
従来の漂白パルプから製造された紙よりも増強された品
質を有することも見いだされた。これは、パルプ中のヘ
ミセルロース成分の1つであるキシランがキシラナーゼ
処理により効果的に除去されたためと考えるれるが、詳
細はよく解らない。
【0022】次に、バチルス リケニフォルミス SD
516のキシラナーゼ産生を高めた変異株を効率よく取
得する方法について述べる。その方法としては、大別し
て以下の方法をあげることができる。1つは、突然変異
剤を用いて人工突然変異株を得る方法であり、その他と
して遺伝子操作によって遺伝子組換え体微生物を得る方
法である。
【0023】例えば、突然変異剤による方法では、突然
変異を誘発する変異源としてN−メチル−N´−ニトロ
−N−ニトロソグアニジン(NTG)等のアルキル化
剤、5−ブロモウラシル等の塩基類縁化合物、アザセリ
ン等の塩基合成阻害剤、アクリジンオレンジ等の色素類
あるいは紫外線(UV)などを用いることができる。こ
のうちUV照射による突然変異体の取得は、その突然変
異誘発機構が詳細に研究されていることから広く一般に
用いられている。この方法により、バチルス リケニフ
ォルミス SD516のキシラナーゼ高生産突然変異株
を容易に得ることができる。つまり、キシランを加えた
寒天平板培地上で生育してきたコロニー(菌の集落)の
まわりにできるハロー(菌の周辺部のキシランの濁りが
キシラナーゼにより分解され淡くなっている状態)の大
きさによりキシラナーゼ産生の高い株を分離することが
出来る。
【0024】また、キシラナーゼの産生をより増大させ
るために及び/又はより一層純粋なキシラナーゼを製造
するための菌株として、遺伝子操作により製造された微
生物、即ち組換え体微生物を用いることもできる。組換
え体微生物はバチルス属の変異株を宿主として用い、こ
の宿主細胞にハイブリドプラスミドを導入することによ
って作製しうるものである。例えば、前記の宿主として
用いるバチルス リケニフォルミスの変異株は、NTG
を用いて突然変異を誘発させたものであり、セルラーゼ
生産活性をもたずかつキシラナーゼ生産活性を持たない
2重的な変異株であることが好ましい。この2重的な変
異株は、主な炭素源として1%カルボキシメチルセルロ
ースあるいはキシランを含む最小寒天平板培地上で菌の
まわりにハローが存在しないことにより容易に選抜する
ことができる。
【0025】また、前記ハイブリドプラスミドとはキシ
ラナーゼ遺伝子を適当なプラスミドに組み込むことによ
って構築されたプラスミドであり、例えば制限酵素BamH
I で切断したベクタープラスミドpUB110と制限酵素Sau3
AIで部分分解したバチルスリケニフォルミス SD51
6由来の染色体DNA断片から得られたキシラナーゼ遺
伝子とをT4 DNAリガーゼ等の連結反応(ligation)により
構築されたものである。
【0026】前記ハイブリドプラスミドはプロトプラス
トの融合あるいは形質導入あるいは形質転換などの手法
により宿主微生物に導入することができる。また、ハイ
ブリドプラスミドが組み込まれた宿主微生物はセルラー
ゼを含まないキシラナーゼを細胞外に分泌することがで
きる。このため、キシラナーゼ生産活性のある組換え体
微生物の選別は、0.5%キシランを含んだ寒天培地上
に生育したコロニーのまわりに出来るハローの有無によ
って容易に行うことが出来る。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、これらのみに限定されるものではない。 実施例1 バチルス リケニフォルミスSD516の
培養液から得られる上清液を用いての広葉樹未漂白クラ
フトパルプの漂白 乾燥した広葉樹未漂白クラフトパルプ3gをイオン交換
水100mlに懸濁、離解する。バチルス リケニフォ
ルミスの培養液より調製された酵素をキシラナーゼ活性
として200U/gパルプとなるようにパルプスラリー
に添加する。なお酵素反応pHは6に調製した。このパ
ルプスラリーを50℃で1時間、3時間または24時間
インキュベートし、ついでパルプを濾過後、数倍量のイ
オン交換水で洗浄する。つづいて2%(W/V) のNaOHによ
り60℃で1時間抽出し、脱イオン水で洗浄し中性pHに
する。酵素無添加サンプルを調製することにより酵素処
理の効果を比較する。各処理でのパルプのカッパー価は
下記に示した。なお、カッパー価の測定はJISP82
11の方法に従って行った。 また、酵素処理24時間後の乾燥パルプ重量は2.8g
であった。
【0028】実施例2 バチルス リケニフォルミス
SD516の培養液から得られる上清液を用いての針葉
樹未漂白クラフトパルプの漂白 乾燥した針葉樹未漂白クラフトパルプ3gをイオン交換
水100mlに懸濁、離解する。バチルス リケニフォ
ルミスの培養液より調製された酵素をキシラナーゼ活性
として200U/gパルプとなるようにパルプスラリー
に添加する。なお酵素反応pHは6に調製した。このパ
ルプスラリーを50℃で1時間、3時間または24時間
インキュベートし、ついでパルプを濾過後、数倍量のイ
オン交換水で洗浄する。つづいて2%(W/V) のNaOHによ
り60℃で1時間抽出し、脱イオン水で洗浄し中性pHに
する。酵素無添加サンプルを調製することにより酵素処
理の効果を比較した。各処理でのパルプのカッパー価は
下記に示した。 酵素反応時間 カッパー価 0時間 21.8 1 18.6 3 17.5 24 17.2 また、酵素処理24時間後の乾燥パルプ重量は2.8g
であった。
【0029】実施例3 バチルス リケニフォルミス
SD516の培養液から得られる上清液を用いての広葉
樹未漂白クラフトパルプの漂白 乾燥した広葉樹未漂白クラフトパルプ3gをイオン交換
水100mlに懸濁、離解する。続いて、バチルス リ
ケニフォルミスの培養液より調製された酵素をキシラナ
ーゼ活性として10、30、60、120、200,3
00U/gパルプとなるようにパルプスラリーに添加す
る。なお酵素反応pHは6に調製した。このパルプスラ
リーを50℃で3時間インキュベートし、ついでパルプ
を濾過後、数倍量のイオン交換水で洗浄する。つづいて
2%(W/V) のNaOHにより60℃で1時間抽出し、脱イオ
ン水で洗浄し中性pHにする。酵素無添加サンプルを調製
することにより酵素処理の効果を比較した。各処理での
パルプのカッパー価は下記に示した。
【0030】実施例4 バチルス リケニフォルミス
SD516の培養上清液を用いて広葉樹未漂白クラフ
トパルプの脱リグニンを行ったのち二酸化塩素による漂
白 乾燥した広葉樹未漂白クラフトパルプ3gをイオン交換
水100mlに懸濁、離解する。続いて、バチルス リ
ケニフォルミスの培養液より調製された酵素をキシラナ
ーゼ活性として200U/gパルプとなるようにパルプ
スラリーに添加する。なお酵素反応pHは6に調製し
た。このパルプスラリーを50℃で3時間インキュベー
トし濾過後、数倍量のイオン交換水で洗浄する。続い
て、パルプ濃度を3%とし、二酸化塩素を乾燥パルプ重
量に対し有効塩素量が0〜2.0%となるように添加
し、60℃で3時間漂白処理した。処理後濾過水洗し、
パルプ濃度が3%となるようにイオン交換水を加えた。
つづいて2%(W/V) のNaOHにより60℃で1時間抽出
し、脱イオン水で洗浄し中性pHにする。二酸化塩素処理
だけのサンプルを調製することにより酵素処理の効果を
比較した。各処理でのパルプのカッパー価は下記に示し
た。
【0031】実施例5 バチルス リケニフォルミス
SD516からのキシラナーゼ高生産突然変異株の取
得 L培地(0.5%酵母エキス、0.1%ポリペプトン、0.5%Na
Cl、pH7.5 )で生育させたバチルス リケニフォル
ミス SD516の菌体を遠心分離により回収し、生理
食塩水で数回洗浄する。その洗浄菌体を再度生理食塩水
に懸濁後、菌の死滅率が99.9%以上となるようにU
Vを照射する。そのUV照射液を適当に希釈した後、 L
培地にキシラン0.5%を加えた寒天平板培地上に塗布す
る。35℃で培養後、生育してきたコロニーのまわりの
ハローの大きさによりキシラナーゼ産生の高い株を分離
した。得られた変異株は、L培地の寒天平板培地上で3
5℃にて培養後、4℃で保存した。
【0032】変異株のキシラナーゼ生産性は、以下のよ
うな方法で親株と比較した。つまり、L培地にキシラン
源(例えば7%小麦フスマまたは1%キシラン)を含有
する培地2L(pH7.5)を5L容ジャーファメンタ
ーに入れ、121℃、30分殺菌した。変異株を種菌
後、35℃でキシラナーゼ活性がピークとなるまで(通
常1〜2日)激しくかくはん(通常800〜1000r
pm)して培養した。なお、通気量は1〜2L/分の条
件下で行った。キシラナーゼ活性がピークに達した後、
微生物細胞と他の固形物は従来の方法、例えば濾過とか
遠心分離によって除去し、清澄な炉液あるいは上清液を
得た。このようにして得られた粗酵素液のキシラナーゼ
活性は、7%小麦フスマをキシラン源として用いたとき
約10U/mlであった。この値は、親株であるSD5
16を同様に培養したときのキシラナーゼ活性の約1.
5倍上昇している値であった。
【0033】
【発明の効果】本発明の方法によれば、比較的短時間で
パルプ中のリグニン含有物を効果的に溶解し、その溶解
したリグニンを有為なほどの粘度低下つまりセルロース
繊維の劣化をまねくことなくパルプから除去することが
出来る。また、塩素含有漂白剤を慣用されている使用量
よりも減少することにより、従来の塩素漂白段階に伴っ
て生じる腐食性の汚染排水を可能な限り減少させること
ができ、環境上からみても一層受け入れられる漂白方法
が提供される。
フロントページの続き (72)発明者 埜口 能孝 東京都大田区多摩川2丁目24番25号 昭和 電工株式会社生化学研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パルプを漂白するための方法であって、
    バチルス リケニフォルミス(Bacillus licheniformis)
    の培養物又はバチルス リケニフォルミスの少なくとも
    1種類のヘミセルラーゼを含む酵素によりパルプを処理
    することによってパルプのリグニン含有物を溶解し、そ
    の溶解したリグニンをパルプから除去することを特徴と
    する方法。
  2. 【請求項2】 ヘミセルラーゼがキシラナーゼである請
    求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 バチルス リケニフォルミスがSD51
    6あるいはその変異株である請求項1記載の方法。
JP1386892A 1992-01-29 1992-01-29 パルプの漂白方法 Pending JPH05209385A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997000020A1 (fr) * 1995-06-14 1997-01-03 Novo Nordisk A/S Compose pour les animaux ou l'homme a prendre par voie orale et contenant des enzymes, et procede pour produire ledit compose
US7294228B2 (en) 2003-02-26 2007-11-13 Yuen Foong Yu Paper Mfg. Co. Ltd. Biopulp for non-woody fiber plants and biopulping method thereof
JP2016039786A (ja) * 2014-08-12 2016-03-24 石川県公立大学法人 アカテガニ消化管由来バイオマス分解細菌群

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