JPH052100A - 電子ビーム照射装置および電子ビーム透過膜の製造方法 - Google Patents

電子ビーム照射装置および電子ビーム透過膜の製造方法

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JPH052100A
JPH052100A JP3202023A JP20202391A JPH052100A JP H052100 A JPH052100 A JP H052100A JP 3202023 A JP3202023 A JP 3202023A JP 20202391 A JP20202391 A JP 20202391A JP H052100 A JPH052100 A JP H052100A
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JP
Japan
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electron beam
window
foil
irradiation apparatus
film
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JP3202023A
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English (en)
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Yoshiyasu Ito
藤 義 康 伊
Masaki Tamura
村 雅 貴 田
Yutaka Ishiwatari
渡 裕 石
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J33/00Discharge tubes with provision for emergence of electrons or ions from the vessel; Lenard tubes
    • H01J33/02Details
    • H01J33/04Windows
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J5/00Details relating to vessels or to leading-in conductors common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J5/02Vessels; Containers; Shields associated therewith; Vacuum locks
    • H01J5/18Windows permeable to X-rays, gamma-rays, or particles

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子ビームの透過性を損うことなく、耐食性
耐クリープ特性を改善することができる窓を有する電子
ビーム照射装置、およびこの装置に用いる電子ビーム透
過膜の製造方法を提供する。 【構成】 電子ビーム照射装置は、内部に電子ビーム発
生装置を有するチャンバー(1)と、チャンバー(1)
内の電子ビーム(9)を外部に引き出す窓(7)とを備
えている。窓(7)は電子ビーム透過膜(7a)を有
し、この電子ビーム透過膜(7a)はTi−Al系金属
間化合物を含む。窓枠部材(7b)は、電子ビーム透過
膜(7a)の熱膨張係数と略等しい熱膨張係数を有する
材質からなっている。電子ビーム透過膜の製造方法は、
TiあるいはTiを含む合金からなる箔にAlをコーテ
ィングする工程と、コーティングされた箔を拡散熱処理
する工程とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接や熱処理をおこな
う電子ビーム照射装置に係り、とりわけ真空状態に維持
される電子ビーム発生用のチャンバー内部と外部の大気
あるいは特殊ガス雰囲気とを仕切り、大気中あるいは特
殊ガス雰囲気中に電子ビームを引き出す窓を有する電子
ビーム照射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な電子ビーム照射装置の概略図を
図13に示す。
【0003】チャンバー1内は真空ポンプ2によりほぼ
真空状態に維持される。この真空中で、タングステンな
どの金属でできているフィラメント3を直流電源で加熱
する。この加熱により放出される熱電子を、高電圧が印
加されたカソード4およびアノード5が作り出す電界に
より加速する。さらに熱電子を偏向コイル6の磁界によ
り制御し、窓7を透過させ、ワーク8に照射する。照射
された電子ビーム9の運動エネルギーは、ワーク8にお
いて熱エネルギーに変換され、ワーク8の溶接や熱処理
などがおこなわれる。
【0004】この電子ビーム9は、例えばレーザーなど
と比較すると、エネルギー効率が極めて高く、ビーム制
御が電気的に容易におこなえることから、優れた熱源で
あるといえる。このため電子ビーム照射装置は産業用加
工機として広範囲の利用が考えられる。
【0005】特に、図13の装置よりも古い従来型装置
においては、ワーク8をチャンバー1内に入れて照射を
おこなっていた。このチャンバー1は、フィラメント3
の寿命を長くする必要などから10-4〜10-5torr程度
の真空度を必要としていた。このためチャンバー1をあ
まり大きくできないことから、ワーク8の大きさが制限
されていた。
【0006】しかし窓7によってチャンバー1の内部と
外部を仕切り、窓7を通して電子ビーム9を外部に引き
出すことができるようになったので、電子ビーム9の照
射を、大気中や特定のガスの中でおこなうことができる
ようになった。これにより図15に示すような排ガスの
誘導化学反応によるNOx、SOx固定回収システムや
殺菌、有機材料架橋、硬化などに電子ビーム照射装置を
積極的に使用することが検討されている。なお、図15
において符号50は火力発電所の排ガスを示し、処理室
57において排ガス50は電子ビーム発生装置53から
電子ビーム透過膜54を経て出射する電子ビームによっ
て照射される。そして排ガス50は誘導化学反応により
反応生成物55となり、反応生成物55は生成物集塵機
56の中で処理され硫安や硝安となる。
【0007】従来、このような電子ビームを引き出す窓
7の材料には、Ti箔が使用されている。Tiは電子透
過性に優れ、融点が高く、数十ミクロンの薄い箔を作る
ことが可能であるため使用されている。
【0008】発明者らはこのTiの前記のような特性を
確認するため、各種材料と比較してTiの電子透過性、
融点、熱伝導度、電気抵抗などを調査した。調査結果を
図14に示す。図14においてM/(ρ・Z8/9 )は電
子ビームがワークに照射された際のワーク内部への最大
到達深さから求めた係数であり、電子ビームの透過率を
表わす。窓の材料としては、この透過率は高い方が良
い。又耐熱性の観点から融点も高い方が良い。さらに、
発熱を抑える意味からは熱伝導度は高く、電気抵抗は低
い方が好ましい。これらの観点から調査結果を見ると、
Tiは融点が高く、電子透過性は良好である。しかし電
気抵抗は高く、他方、熱伝導度は低く、必ずしも満足で
きる材料とはいえない。
【0009】一方、Tiよりも電子透過性に優れた材料
は数多い。しかし、このうちK、Ca、Mg、P、Al
はいずれも融点が低く、電子ビームが透過するときの発
熱に対する耐熱性が期待できない。また、Beは毒性を
有し、Cは耐酸化性が著しく悪く、Siは薄膜化が困難
であり機械的特性も脆弱である。これらのことから、現
在使用されているTi箔は、必ずしも万能ではないが比
較的良好な材料であるともいえる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Ti箔は、電
子透過性などに優れているものの、電子ビームが透過す
るときに発生する熱電子により加熱された状態ではクリ
ープ特性に劣り、チャンバー外部の大気や特殊な雰囲気
ガスとの反応による腐食損耗が顕著である。またTi箔
はチャンバーの内外圧力差により変形や破損を生じ易
い。このため高出力の電子ビーム照射装置には、電子ビ
ームの透過窓の冷却機構の設置を通常行っているが長時
間の使用が困難である。また冷却によるエネルギー損失
が大きいという問題もある。
【0011】すなわち、長時間の電子ビーム照射により
加熱されたTi箔は大気や腐食性ガスである雰囲気ガス
と接触する部分に損耗が生じ、膜厚が薄くなる。薄くな
ったTi箔がさらに高温に加熱されると、窓の内外圧力
差によってクリープが生じ、クリープ破壊によってTi
箔が破れ、チャンバー内に大気やガスが侵入し電子ビー
ム発生装置が破損するなどの不具合が生じる。
【0012】本発明は、このような点を考慮してなされ
たものであり、電子ビームの透過性を損うことなく、耐
食性耐クリープ特性を改善することができる窓を有する
電子ビーム照射装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、内部に電子ビーム発生装置を有するチャ
ンバーと、チャンバー内の電子ビームを外部に引き出す
窓とを備えた電子ビーム照射装置において、前記窓は電
子ビーム透過膜を有し、この電子ビーム透過膜はTi−
Al系金属間化合物を含むことを特徴とする。
【0014】また、電子ビーム照射装置に用いる窓枠部
材は、前記電子ビーム透過膜の熱膨張係数と略等しい熱
膨張係数を有する材質からなることを特徴とする。
【0015】また、電子ビーム透過膜の製造方法は、T
iあるいはTiを含む合金からなる箔にAlをコーティ
ングする工程と、コーティングされた箔を拡散熱処理す
る工程とを備えることを特徴とする。
【0016】
【作用】電子ビーム透過膜窓はTi−Al系金属間化合
物を含むので、従来のTi膜と比較して耐酸化性比、耐
クリープ特性比、寿命比を改善することができる。ま
た、電子ビームの透過性を十分に確保できることができ
る。
【0017】
【実施例】
(第1実施例)以下、図面を参照して本発明の実施例に
ついて説明する。
【0018】図1乃至図3は本発明の第1の実施例を示
す図である。このうち、図2(a)は図13の窓7の部
分を示す拡大平面図であり、図2(b)は図2(a)B
−B線断面図、図3は窓を製造する状態を示す概略全体
図、図1は図3における製造の手順を示すフロー図であ
る。
【0019】図2(a)および図2(b)に示すよう
に、窓7は電子ビームが通過する電子ビーム透過膜7a
と、この電子ビーム透過膜7aを囲う窓枠部材7bとを
有している。窓枠部材7bは外側窓枠10と内側窓枠1
1とから構成される。このような窓7は次のような工程
で製造される。
【0020】まず、図2(a)および図2(b)に示す
ように、電子ビーム透過膜7aの基になるTi箔を外側
窓枠10と内側窓枠11とで固定する。
【0021】この状態で固定されたTi箔を図3に示す
ように、窓製造室12内へ搬送する。次に、TiとAl
を有する蒸発源13を電子銃14により加熱し、Tiと
Alを蒸発させる。金属蒸気15となったTiとAlは
窓製造室12内の真空中で反応し、TiAlまたはTi
3 Alとなる。
【0022】これらTiAlおよびTi3 Alは、窓材
料であるTi箔の片面に蒸気16となって付着しコーテ
ィングがおこなわれる。その後、拡散熱処理をおこなっ
たTiAlおよびTi3 Alからなる膜がTi箔に完全
に密着する。同時に未反応状態で残っているAl粒子な
どを反応させ、完全にTiAlまたはTi3 Alとす
る。
【0023】このように本実施例においては、電子ビー
ム透過膜7aと窓枠部材7bとを個別に製作してそれら
を組み合わせるのではなく、窓7の電子ビーム透過膜7
aと窓枠部材7bとが一体で製作され、このようにして
一体で製作された窓7を図13に示すチャンバー1に設
けることにより、電子ビーム透過膜7aと窓枠部材7b
とを一体でチャンバー1から着脱させることができる。
【0024】この結果、電子ビーム透過膜7aを窓枠部
材7bに取り付ける工程を設ける必要がないので、電子
ビーム透過膜7aは変形が生じにくく品質のばらつきも
少なく、低コストの窓7を製作することができる。
【0025】次に、Ti−Al系金属間化合物膜をTi
箔の表面に形成した窓と、従来のTi箔の窓とを比較検
討するために行った実験の実験結果を図5に示す。
【0026】比較の基準となる従来例のTi箔は30μ
mとした。そして、電子ビーム照射装置は図13に示す
ものを使用した。
【0027】本実施例の場合の検討は、2つの例につい
ておこなった。1つは、30μmの厚さを有するTi箔
の大気側に接触する面に、Ti3 Alを3μmコーティ
ングしたものである。もう1つは、30μmの厚さのT
i箔の大気と接触する面にTiAlを3μmコーティン
グしたものである。そして、電子ビーム照射装置を10
0KW出力により連続運転し、100時間の間、電子ビ
ームを前記各材料からなる窓7を通して、大気中に配置
されたワーク8へ照射した。
【0028】この時の各窓材料の厚さ変化、窓材料のチ
ャンバー1内への垂れ込み変化量を測定し、この測定結
果から従来例との耐酸化性、耐クリープ特性、および時
間寿命について比較検討した。
【0029】図5中の鎖線は従来例の値を示している。
図5からわかるように、耐酸化性、耐クリープ特性はい
ずれも1.5〜2.0倍程度に改善されている。また窓
材料として使用不可能となる時間寿命については、7〜
9倍程度に改善されている。
【0030】このように、本実施例によれば、従来と同
様にワークに電子ビームを照射でき、電子ビームの透過
性を損うことがなく、窓の耐酸化性すなわち耐食性、お
よび耐クリープ特性を改善することができる。しかも、
これらの改善により、窓材料としての寿命を大幅に延ば
すことができる。
【0031】(第2実施例)次に本発明の第2実施例を
図4により説明する。
【0032】図4は、本実施例に係る窓7の製造手順を
示す図である。なお、第2の実施例は蒸発源としてAl
のみ用いる点(図8参照)を除くと、第1の実施例と略
同様である。図4に示すように、電子銃14(図8参
照)によりAlを加熱し蒸気にしてTi箔表面にコーテ
ィングする。その後、拡散熱処理をおこないAlをTi
箔のTiと反応させる。本実施例においてもTi箔にT
iAlあるいはTi3 Alの膜を形成させることができ
る。なお拡散熱処理によって生成されるTiAlの層と
Ti3 Alの層が明確には区分されず混在している状態
は図6に示すように、まとめてTi−Al系金属間化合
物の層を構成する。
【0033】(第3実施例)次に本発明の第3実施例を
図7により説明する。
【0034】図7は、本実施例に係る窓の製造手順を示
す図である。本実施例においては蒸発源としてAlとT
iの2つの金属を用いている(図3参照)。図7および
図3において、電子銃14により加熱し、金属蒸気とな
ったTiとAlを窓製造室12内の真空中で反応させ、
Ti−Al系金属間化合物としてTi箔基材上へコーテ
ィングする。その後、拡散熱処理を行い、Ti−Al系
金属間化合物のコーティング層とTi基材とを完全に密
着させる。同時に未反応状態で残っているAl粒子など
をTiと反応させ、完全にTi−Al系金属間化合物と
する。
【0035】(変形例)なお、第1乃至第3の実施例に
おいてはTiAl3、TiAlあるいはTi3 Alの膜
はTi箔の表面にのみ存在しているが、これに限らず、
Alのコーティングの厚さを十分に厚くし、その後の拡
散熱処理を長時間おこない、窓の厚さ方向全体において
均一なTiAlあるいはTi3 Alを形成することも可
能である。延性に乏しいものの、耐酸化性や耐クリープ
特性に優れるため、小型の電子ビーム透過窓の材料とし
て有用と考えられる。
【0036】また、第1乃至第3の実施例においてTi
Al3 、TiAlあるいはTi3 Al等のTi−Al系
金属間化合物の膜を形成する面は、Ti箔の一方の面、
すなわちチャンバー内の雰囲気ガスに接する面のみ、あ
るいはチャンバー外部の大気に接する面のみとすること
もでき、両面に形成することもできる。これにより箔自
体の線膨脹係数の差に起因して生じる変形を低減するこ
とができる。
【0037】また、Ti−Al系金属間化合物としてT
iAl、Ti3 Alのみならずこれらの合金を用いるこ
とも可能である。
【0038】さらに、TiAlやTi3 Alの膜を形成
する方法として、前記実施例のように単にTiAlやT
3 Alの蒸気が存在する窓製造室12内にTi箔を配
置するという方法だけでなく、加速機構を用いたイオン
プレーティング法や真空蒸着法などの他のPVD(物理
的蒸着法)やCVD法(化学的蒸着法)を用い、Ti箔
に直接TiAlやTi3 Alの膜を形成することも可能
である。
【0039】(第4実施例)次に本発明の第4実施例を
図8および図9により説明する。
【0040】図8は電子ビーム透過膜を製造する工程に
おいてAlをコーティングする状態を示す概略図であ
る。また図9はAlのコーティング後に行う拡散熱処理
の状態を示す概略図である。
【0041】まず、図2(a)および図2(b)に示し
た工程と同様に、電子ビーム透過膜7aを形成するTi
箔を窓枠部材7bで固定する。この窓枠部材7bは外側
窓枠10と内側窓枠11とから構成される。電子ビーム
透過膜7aが十分な特性を発揮できるようにするために
は、Ti箔にたるみがないように窓枠部材10、11で
Ti箔を保持する必要がある。
【0042】またコーティング工程の後工程である拡散
熱処理工程においては、Ti箔7や窓枠部材7bは加熱
冷却履歴を受ける。この場合、電子ビーム透過膜7aの
材料であるTi箔と窓枠部材7bとが大幅に異なる熱膨
張係数を有する場合、不都合が生じる恐れがある。すな
わち、窓枠部材7bの熱膨張係数が電子ビーム透過膜7
aの熱膨張係数より小さい場合は、熱処理後に電子ビー
ム透過膜7aにたるみが生じる。一方、窓枠部材7bの
熱膨張係数が電子ビーム透過膜7aの熱膨張係数より大
きい場合は、熱処理後に電子ビーム透過膜7aに引張応
力が残留応力として発生し、電子ビーム透過膜7aに亀
裂が生じて破損する場合がある。
【0043】このため本実施例においては、電子ビーム
透過膜7aのTi箔の熱膨張係数と略等しい熱膨張係数
を有するTiー6Alー4V合金によって、窓枠部材7
bを製作し、電子ビーム透過膜7aと窓枠部材7bとの
熱膨張係数のマッチングを図っている。
【0044】次に図8に示すように、電子ビーム透過膜
7aと窓枠部材7bとの熱膨張係数のマッチングを図っ
た状態で、窓枠部材7bに固定保持したTi箔をAlコ
ーティング用窓製造室12内へ搬送する。次に窓製造室
12内を真空ポンプ2を用いて真空にした後、Alを入
れたるつぼ13を電子銃14により加熱し、Alを蒸発
させる。金属蒸気15となったTiはTi箔の表面に蒸
着する。
【0045】その後図9に示すように、500〜800
℃の温度で拡散熱処理を実施する。これによりTi箔の
中へAlが拡散し、Ti−Al系金属間化合物が形成さ
れる。形成されたTi−Al系金属間化合物は拡散熱処
理温度が高くなるにつれ、TiAl3 による単独の層
が、TiAl3 +TiAlの2層やTiAl3 +TiA
l+Ti3 Alの3層になる。このことはX線回折によ
る解析により確認されている。
【0046】なお、Ti−Al系金属間化合物のコーテ
ィングにおいて最も耐酸化性に優れているのはTiAl
3 であるが、上記のいずれの場合も最も外側の表面には
TiAl3 が形成されるため耐酸化性については特に問
題はない。
【0047】ところで、Ti−Al系金属間化合物はい
ずれも低い延性を有する。このため、高温における拡散
熱処理により厚膜コーティングがなされた場合には、被
膜強度が低下する恐れがある。そこで本実施例において
は延性が低くなるのを避けるため比較的低い温度で拡散
熱処理を行ってTi箔の表面にTiAl3 層を形成して
いる。このように比較的低い温度で拡散熱処理した電子
ビーム透過膜の特性について、従来のTiのみから形成
された電子ビーム透過膜の特性と比較する実験を行っ
た。まず透過率特性の実験について図10および図11
により説明する。
【0048】この特性評価実験は、20μmの厚さのT
i箔から構成される従来の電子ビーム透過膜7aである
第1の試験試料と、20μmの厚さのTi箔の表面に2
μmのTiAl3 層を形成して構成される電子ビーム透
過膜7aである第2の試験試料との2つの電子ビーム透
過膜7aについて行った。
【0049】図10に、特性評価実験に用いた実験装置
の概略図を示す。図10において、150kV、2mA
の電圧電流で駆動された電子銃14から電子ビーム20
が出射される。電子ビーム20は上記第1および第2の
試験試料21に照射されて、一部の電子ビームが試験試
料21に吸収され、残りの電子ビームは試験試料21を
透過してモリブデン(Mo)からなるターゲット22に
吸収される。試験試料21に吸収される電子ビームの強
度を示す電流をI、ターゲット22に吸収される電子
ビームの強度を示す電流をIとし、電子銃の加速電圧
を種々に変えてIおよびIを測定する。図11に加
速電圧に対する透過率I/(I+I)の各々の試
験試料についての実験結果を示す。図11から明らかな
ように、電子ビームの透過率は加速電圧が高いほど大き
くなり、また第1の試験試料と第2の試験試料とで透過
率の有意差がないことがわかった。
【0050】次に図12により耐酸化性についての実験
について述べる。実験は、Ti箔のみから構成される電
子ビーム透過膜と、Ti箔の両面にTiAl3 を形成さ
せて構成される電子ビーム透過膜7aとを比較して行っ
た。これらの試験試料を800℃の大気中に加熱し、重
量変化を測定した。実験結果を図12に示す。図12か
ら明らかなように、Ti箔の両面にTiAl3 を形成さ
せて構成される電子ビーム透過膜7aはTi箔のみから
構成される電子ビーム透過膜に比べて10倍以上の耐酸
化性があることがわかった。
【0051】また、上記の2つの電子ビーム透過膜を用
いた窓を備える電子ビーム照射装置について、電子ビー
ム透過膜の酸化寿命特性の比較実験を行った。実験は、
100KWの加速電圧で電子ビームを連続照射して寿命
を比較した。この結果、Ti箔の両面にTiAl3 を形
成させて構成される電子ビーム透過膜の方がTi箔のみ
から構成される電子ビーム透過膜よりも5〜10倍程度
に寿命が長くなることが明らかになった。
【0052】また、上記の2つの電子ビーム透過膜を用
いた窓を備える電子ビーム照射装置について、窓枠部材
に作用する圧力を2.5気圧にして、窓枠部材の垂れ込
みの変化量を比較することにより、耐クリープ特性につ
いて比較した。この測定結果によれば、Ti箔の両面に
TiAl3 を形成させて構成される電子ビーム透過膜の
方がTi箔のみから構成される電子ビーム透過膜よりも
1.5〜2.0倍程度に耐クリープ特性が優れているこ
とが明らかになった。
【0053】このように本実施例によれば、電子ビーム
の透過性を損なうことなく、窓の耐酸化性すなわち耐食
性、および耐クリープ性を改善することができ、電子ビ
ーム透過膜の寿命を大幅に延ばすことができる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電子ビームの透過性を損うことなく耐食性、耐クリープ
特性を改善し、長時間の使用に際してもこれらの特性が
変化しないという優れた効果を有する窓を備えた電子ビ
ーム照射装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る電子ビーム照射装
置の窓の製造手順を示すフロー図。
【図2】(a)は図1の製造手順によって製造される窓
を表わす平面図、(b)は図2(a)のB−B断面図。
【図3】図1の製造をおこなう窓製造室の内部を表わす
概略全体断面図
【図4】本発明の第2の実施例に係る電子ビーム照射装
置の窓を製造する製造手順を示すフロー図。
【図5】本発明の実施例により製造された電子ビーム照
射装置の窓の特性を従来例の特性と比較して表わす図。
【図6】第2の実施例に係る電子ビーム照射装置の窓を
製造する製造手順を示す他のフロー図。
【図7】本発明の第3の実施例に係る電子ビーム照射装
置の窓を製造する製造手順を示すフロー図。
【図8】本発明の第4の実施例に係る電子ビーム照射装
置の窓を製造する窓製造室の内部を表わす概略全体断面
【図9】本発明の第4の実施例に係る電子ビーム照射装
置の窓の製造における拡散熱処理をおこなう窓製造室の
内部を表わす概略全体断面図
【図10】本発明により製造された電子ビーム照射装置
の窓の透過特性を測定する実験装置を示す図。
【図11】本発明により製造された電子ビーム照射装置
の窓の透過特性を従来例の透過特性と比較して表わす
図。
【図12】本発明により製造された電子ビーム照射装置
の窓の耐酸化特性を従来例の耐酸化特性と比較して表わ
す図。
【図13】一般的な電子ビーム照射装置を示す概略全体
縦断面図。
【図14】図13の電子ビーム照射装置の窓の材料につ
いておこなった調査結果を示す図。
【図15】電子ビームの一応用例である排ガスの誘導化
学反応によるNOx、SOx固定回収システムの概略
図。
【符号の説明】
1 チャンバー 2 真空ポンプ 3 フィラメント 4 カソード 5 アノード 6 偏向コイル 9 電子ビーム 7 窓 7a 電子ビーム透過膜 7b 窓枠部材 8 ワーク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に電子ビーム発生装置を有するチャン
    バーと、チャンバー内の電子ビームを外部に引き出す窓
    とを備えた電子ビーム照射装置において、前記窓は電子
    ビーム透過膜を有し、この電子ビーム透過膜はTi−A
    l系金属間化合物を含むことを特徴とする電子ビーム照
    射装置。
  2. 【請求項2】前記窓は前記電子ビーム透過膜を囲う窓枠
    部材を有し、前記電子ビーム透過膜と前記窓枠部材とは
    一体でチャンバーに着脱可能であることを特徴とする請
    求項1に記載の電子ビーム照射装置。
  3. 【請求項3】Ti−Al系金属間化合物を含むことを特
    徴とする請求項1に記載の電子ビーム照射装置に用いる
    電子ビーム透過膜。
  4. 【請求項4】前記電子ビーム透過膜の熱膨張係数と略等
    しい熱膨張係数を有する材質からなることを特徴とする
    請求項2に記載の電子ビーム照射装置に用いる窓枠部
    材。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の電子ビーム透過膜の製造
    方法において、TiあるいはTiを含む合金からなる箔
    にAlをコーティングする工程と、コーティングされた
    箔を拡散熱処理する工程とを備えることを特徴とする電
    子ビーム透過膜の製造方法。
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