JPH05211361A - 半導体レーザ励起固体レーザ装置 - Google Patents

半導体レーザ励起固体レーザ装置

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JPH05211361A
JPH05211361A JP23021192A JP23021192A JPH05211361A JP H05211361 A JPH05211361 A JP H05211361A JP 23021192 A JP23021192 A JP 23021192A JP 23021192 A JP23021192 A JP 23021192A JP H05211361 A JPH05211361 A JP H05211361A
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JP
Japan
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solid
semiconductor laser
state laser
laser device
laser
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JP23021192A
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Masashi Fujino
正志 藤野
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Hoya Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的簡単な構成により、発振出力が安定で
かつ容易に高出力とすることが可能な半導体レーザ励起
固体レーザ装置を提供する。 【構成】 励起用半導体レーザ装置3及び固体レーザ媒
体2を容器1内に収容し、該容器内1に絶縁性の透明液
体からなる冷却液7を入れて該冷却液7が前記励起用半
導体レーザ装置3及び固体レーザ媒体2の少なくとも一
部に接触するようにするとともに、前記冷却液7の温度
を、前記励起用半導体レーザ装置3の発振波長L0 が固
体レーザ媒体2の吸収波長になる温度に維持する温度制
御装置6を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体レーザ装置か
ら射出されたレーザ光を励起光として用いる半導体レー
ザ励起固体レーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ装置から射出されたレーザ
光を励起光として用いる半導体レーザ励起固体レーザ装
置は、励起用半導体レーザ装置から射出される励起用レ
ーザ光の波長が固体レーザ媒体の吸収波長に一致してい
ないと、著しく発振効率が落ちる。ここで、励起用半導
体レーザ装置の発振波長は、励起用半導体レーザ装置の
温度によって変化する。このため、この励起用半導体レ
ーザ装置の発振波長を固体レーザ媒体の吸収波長と一致
させるために、該励起用半導体レーザ装置の温度を所定
の温度に正確に保持する必要がある。
【0003】励起用半導体レーザ装置の温度を所定の温
度に保持する方法としては、励起用半導体レーザ装置の
発光部を取付けた基板をペルチェ素子等を用いて一定の
温度に保持する方法が一般的であった(例えば、米国特
許第4,739,507 号明細書参照)。しかし、高出力を得る
ために多数の励起用半導体レーザ装置を用いる場合に
は、多数のペルチェ素子とその駆動装置が必要となり、
装置が複雑高価になって現実的でない。そこで、このよ
うな場合には、励起用半導体レーザ装置の発光部を取付
けた基板に放熱器を取り付け、この放熱器に冷却水を通
して冷却する方法も試みられている(Advaced Solid-St
ate Laser 1991 technical digest pdp8-1参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
の方法における励起用半導体レーザ装置の冷却方法は、
励起用半導体レーザ装置を固定する基板の温度を一定に
保持し、この基板表面と半導体レーザ装置との接触面で
熱伝導による熱交換を行ない、半導体レーザ装置の発光
部の温度を間接的に所定の温度にしようとするものであ
った。しかしながら、このような間接冷却方法では、接
触面で熱抵抗が生じるため、温度制御の効率及び安定性
の向上には一定の限界があった。例えば、出力が10W
の半導体レーザ装置の温度を20℃で駆動させようとす
ると、半導体レーザ装置は約30Wの熱を発生し、半導
体レーザ装置と基板との接触面の熱抵抗が0.2℃/W
の場合、基板の温度は14℃まで下げなければならな
い。半導体レーザ装置の出力が増加すれば、さらに半導
体レーザ装置と基板との温度差は拡がる結果となり、高
出力の半導体レーザ装置を用いるときに問題となる。
【0005】このように、従来の方法においては半導体
レーザ装置の放熱を考慮することが不可欠であったた
め、装置の構造には熱の問題に関する制限が非常に多く
あり、使用できる半導体レーザ装置の出力と配置できる
個数が限られてしまい、装置の構造も複雑にならざるを
得なかった。
【0006】さらに、固体レーザ媒体は、固体レーザ媒
体を支持する部分と接触している部分からしか冷却され
ないため、この接触部分に微細な凹凸が存在する等の原
因により一様に熱が伝搬しないような場合には固体レー
ザ媒体内部に不規則な温度分布が生じ易く、熱歪みによ
るレーザービーム品質の低下や固体レーザ媒体の劣化を
引き起こしやすかった。
【0007】この発明は、上述の背景のもとでなされた
ものであり、比較的簡単な構成により、発振出力が安定
でかつ容易に高出力とすることが可能な半導体レーザ励
起固体レーザ装置を提供することを目的としたものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに本発明は、(1) 励起用半導体レーザ装置から射
出された励起用のレーザ光を、レーザ共振器内に配置さ
れた固体レーザ媒体に照射し、該固体レーザ媒体を励起
して出力レーザ光を得るようにした半導体レーザ励起固
体レーザ装置において、前記励起用半導体レーザ装置及
び固体レーザ媒体を容器内に収容し、該容器内に絶縁性
を有しかつ透明な冷媒を入れて該冷媒が前記励起用半導
体レーザ装置及び固体レーザ媒体の少なくとも一部に接
触するようにするとともに、前記冷媒の温度を、前記励
起用半導体レーザ装置の発振波長が前記固体レーザ媒体
の吸収波長に一致するように励起用半導体レーザ装置の
温度を維持する温度制御装置を設けたことを特徴とする
構成とした。
【0009】また、この構成1の態様として、(2)
構成1の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前
記冷媒が冷却液であることを特徴とした構成、(3)
構成1の半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前
記冷媒が冷却ガスであることを特徴とした構成、及び、
(4) 構成1の半導体レーザ励起固体レーザ装置にお
いて、前記温度制御装置は、前記冷媒の一部を前記容器
から取り出して導入し、その温度を目的の温度にした
後、前記容器に戻すようにした循環式温度制御装置であ
ることを特徴とした構成とした。
【0010】さらに、構成1〜4の態様として、(5)
構成1ないし4のいずれかの半導体レーザ励起固体レ
ーザ装置において、前記励起用半導体レーザ装置から射
出された励起用のレーザ光を、前記固体レーザ媒体の側
面から該固体レーザ媒体に照射するようにしたことを特
徴とする構成、及び、(6) 構成1ないし4のいずれ
かの半導体レーザ励起固体レーザ装置において、前記励
起用半導体レーザ装置から射出された励起用のレーザ光
を、前記固体レーザ媒体の共振レーザ光の入・出射面た
る端面から該固体レーザ媒体に照射するようにしたこと
を特徴とする構成とした。
【0011】
【作用】上述の構成1によれば、励起用半導体レーザ装
置の発光部に液体または気体の冷媒を直接接触させて冷
却できるため、冷媒を正確に所定の温度に維持すること
により、励起用半導体レーザ装置の発光部の温度を正確
に所定の温度に保持することが可能である。このため、
半導体レーザ装置の波長変動を抑えることができ、固体
レーザ媒体に吸収される励起光の出力を安定にすること
ができる。また、複数の励起用半導体レーザ装置を用い
る場合には、半導体レーザ装置ごとに放熱方法を考慮す
る必要がなく装置の構造を単純にでき、より多くの励起
用半導体レーザ装置を比較的自由に配置するスペースを
確保することが可能である。さらに、冷媒により励起用
半導体レーザ装置とともに固体レーザ媒体も同時に冷却
でき、固体レーザ媒体の温度を安定した温度に維持する
ことができる。このため、発振するレーザ光の出力やビ
ーム特性を安定して得ることが可能となる。
【0012】ここで、構成2のように、冷媒として熱容
量の大きい冷却液を用いると、励起用半導体レーザ装置
等の発熱量が大きい場合でもこれを強力に冷却すること
ができ、構成3のように冷媒として冷却ガスを用いるこ
とにより、比較的簡易な冷却が可能となる。
【0013】また、構成4によれば、冷媒の温度を所定
の温度にする温度制御装置を外部に設けることができる
から、容器周辺の構成をより小型・コンパクトにするこ
とができる。
【0014】さらに、構成5によれば、側面励起方法を
とることにより、多数の励起用半導体レーザ装置を配置
し、これらを正確に所定の温度に維持することができる
から、高出力のレーザ光の発振が可能となる。
【0015】また、構成6によれば、端面励起方法をと
ることにより、容器内に励起用半導体レーザ装置と固体
レーザ装置とを収容し、これら双方を冷媒により冷却す
るという単純な構成にできるとともに、励起用半導体レ
ーザ装置の温度を極めて正確に所定の温度に保持するこ
とができるから、端面励起の特徴を十分に生かしてビー
ム特性にすぐれたレーザ光を得ることができ、かつ、装
置を極めて小型・コンパクトに形成できる端面励起の半
導体レーザ励起固体レーザ装置を得ることができる。
【0016】
【実施例】第1実施例 図1はこの発明の第1実施例にかかる半導体レーザ励起
固体レーザ装置の縦断面図、図2はこの発明の第1実施
例にかかる半導体レーザ励起固体レーザ装置の横断面図
である。以下、これらの図を参照にしながらこの発明の
第1実施例を詳細に説明する。なお、この実施例は、冷
却媒体として冷却液を用い、側面励起方法により、高出
力のレーザ光を得る場合の例である。
【0017】図1及び図2において、符号1は容器、符
号2はロッド状の固体レーザ媒体、符号3は励起用半導
体レーザ装置、符号4は全反射ミラー、符号5は出力ミ
ラー、符号6は循環式温度制御装置、符号7は容器1内
に満たされた冷却液である。なお、全反射ミラー4と出
力ミラー5とでレーザ共振器を構成する。
【0018】容器1は、アルミ、ステンレス等の材質で
構成され、外形が角柱状をなすとともに、内部に角柱の
軸に沿って固体レーザ媒体2の外形より大きい径の円柱
形状の空洞が形成され、これが収納部1aとされている
ものである。また、角柱の軸と交わる両端面には固体レ
ーザ媒体2の径と略等しい径の円形状の窓部1b及び1
cが形成されている。そして、これら窓部1b及び1c
に固体レーザ媒体2の両端部を嵌合し、Oリング1dを
挾んでこれら窓部に形成されたねじ部に止めねじ1eを
螺合することにより、固体レーザ媒体2の両端部を密封
して固定するようになっている。すなわち、固体レーザ
媒体2は、収納部1aの中心軸に沿って配置され、か
つ、その光軸と交わる両端面は外部に露出されるように
なっている。
【0019】また、収納部1aの内周面の一部はその長
手方向の全長にわたって中心に向かって突出され、か
つ、その突出部の表面の一部が中心に向かう平坦面に形
成されており、これが台座部1fとされている。そし
て、この台座部1fには、5個の励起用半導体レーザ装
置3が、それぞれの発光部が固体レーザ媒体2の方向に
向くようにして互いに所定の間隔をおいて固定されるよ
うになっている。
【0020】さらに、容器1の長手方向の両端部には、
冷却液流出孔1g及び冷却液流入孔1hがそれぞれ設け
られており、冷却液流出孔1gには接合金具6aを介し
て冷却液流出パイプの一端が接続され、また、冷却液流
入孔1hには接合金具6cを介して冷却液流入パイプ6
dの一端が接続されている。そして、これら冷却液流出
孔1g及び冷却液流入孔1hのそれぞれの他端は循環式
温度制御装置6の冷却液導入口及び冷却液排出口に接続
されている。
【0021】この循環式温度制御装置6は冷却液導入口
から冷却液を導入し、冷却液排出孔から排出して冷却液
7を循環させる循環ポンプと、導入した冷却液の温度を
一定の温度にコントロールする温度コントローラを内蔵
するものである。
【0022】さらに、容器1内で収納部1aを形成する
内周面は鏡面に形成されており、反射面1iとされてい
る。この反射面1iは、容器1内で収納部1aを形成す
る内周面を鏡面研摩したものであるが、アルミ、銀もし
くは金その他の反射膜を形成したものでもよい。
【0023】固体レーザ媒体2は、波長1064nmの
レーザ光を発振するNd:YAGレーザロッドであっ
て、直径3mmφ、長さ30mmの寸法を有し、両端面
は平面研摩され、発振レーザ光に対する反射防止膜が形
成されている。この固体レーザ媒体2の光吸収ピーク波
長は807nmである。
【0024】この固体レーザ媒体2の長手方向における
両側であって、容器1の外側に位置する部位には、固体
レーザ媒体2と光軸を共通にしてともに球曲面状の凹面
を反射面とする全反射ミラー4と出力ミラー5とが配置
されて、レーザ共振器を構成している。
【0025】ここで、全反射鏡4は、全反射面たる凹面
の曲率半径を5mに設定したものである。また、出力ミ
ラー5は、凹面がレーザ媒体2側に向くように配置され
た凹レンズ状をなしたガラス体の凹面の表面に誘電体多
層膜からなる反射膜を形成し、出力レーザ光L1 に対す
る透過率が3%になるようにしたもので、凹面の曲率半
径を5mに設定することにより、全反射鏡4とで共振器
長が100mmのレーザ共振器を構成している。
【0026】励起用半導体レーザ装置3は、発振波長が
800〜820nmのGaAs系の半導体レーザ装置で
あり、出力が5Wである。5個の励起用半導体レーザ装
置3は、各々の温度が皆等しいときに、各々のレーザ光
の発振波長が一致するものを揃える必要がある。この実
施例においては、5個の励起用半導体レーザ装置3が、
ともその温度が25℃で発振波長が807nmになるも
のを使用する。これは固体レーザ媒体2として吸収のピ
ーク波長が807nmのNd:YAGを用いた場合であ
るが、吸収のピーク波長が795nmのNd:YLFを
固体レーザ媒体として用いる場合には、それぞれの温度
が同じときすべての発振波長が795nmになるように
特性の揃った半導体レーザ装置を選ぶ。なお、この励起
用半導体レーザ3は、駆動装置3aによって駆動される
ようになっている。
【0027】冷却液7は、透明で高い絶縁性を示す液体
を用いる。この実施例では、フロロカーボン化合物の一
種であり、半導体部品等の冷却液として使用されるフロ
リナート(米国スリーエム社の商品名)を用いた。この
フロリナートは、励起用半導体レーザ装置3から射出さ
れる波長807nmの光に対して90%以上の高い透過
率を有し、絶縁耐力が30KVと極めて高いとともに、
熱的、化学的に安定であって、励起用レーザ装置3の動
作を乱したり発光部を損なうようなことがない。しか
も、熱伝導率がシリコンオイルの2倍であるので、冷却
液として最適である。なお、この冷却液7としては、シ
リコンオイルを用いてもよい。
【0028】上述の構成において、循環式温度制御装置
6によって冷却液7を25°Cに保持し、駆動装置3a
により、励起用半導体レーザ装置3を駆動して固体レー
ザ媒体2に励起用レーザ光L0 (波長;807nm)を
照射してレーザ発振を行うことにより、波長1064n
mで、出力が3Wの極めて高い値を有し、ビーム特性の
すぐれた出力レーザ光L1 を得ることができる。ちなみ
に、従来の半導体レーザ励起の固体レーザ装置で同等の
出力を得るためには、各々の励起用半導体レーザ装置の
基底部に水冷用の配管を行なうなど装置全体が複雑な構
造となり、かつ、大型なものとなっていた。これに対
し、上述の実施例では、構造が極めて単純であり、した
がって、装置を極めて小型コンパクトに構成することが
できる。
【0029】第2実施例 図3はこの発明の第2実施例にかかる半導体レーザ励起
固体レーザ装置の横断面図である。以下図3を参照にし
ながら第2実施例を詳述する。なお、この実施例も冷却
媒体として冷却液を用い、側面励起方法によるものであ
り、上述の第1実施例と構成の多くが共通するので、共
通する部分には同一の符号を付してその説明を省略し、
以下ではこの実施例に特有な点のみを説明する。
【0030】この実施例は、上述の第1実施例における
容器1の代わりに容器21を用い、この容器21に第1
実施例の場合に比較してより多くの励起用半導体レーザ
装置を取り付けられるようにして、より大きな出力のレ
ーザ光を得るようにしたものである。すなわち、容器2
1は、収納部21a内に上述の第1実施例における台座
部1fに相当する台座部21fが、収納部1aの中心軸
の周りに4つ設けられたものであり、これら各台座部2
1fにそれぞれ5個の励起用半導体レーザ装置3が取り
付けられ、合計20個の励起用半導体レーザ装置3によ
り固体レーザ媒体2を励起するようにしたものである。
その外の構成は第1実施例と略同じである。これによ
り、出力9Wの極めて高い出力のレーザ光を極めて安定
して得ることができる。
【0031】第3実施例 図4はこの発明の第3実施例にかかる半導体レーザ励起
固体レーザ装置の横断面図である。以下図4を参照にし
ながら第3実施例を詳述する。なお、この実施例は、冷
却媒体として冷却液を用いる点では上記第1及び第2実
施例と同じであるが、励起方法として端面励起方法を採
用することにより、極めて小型コンパクトな構成で、ビ
ーム特性にすぐれたレーザ光を得た例である。
【0032】図4において、符号31は容器、符号32
はロッド状の固体レーザ媒体、符号33は励起用半導体
レーザ装置、符号34は固体レーザ媒体32の一方の端
面に形成された選択反射膜、符号35は出力ミラー、符
号37は容器31内に満たされた冷却液、符号38a,
38bは集光レンズである。なお、選択反射膜34と出
力ミラー5とでレーザ共振器を構成する。
【0033】容器31は、アルミ、ステンレス等の材質
で構成され、外形が角柱状をなすとともに、内部に角柱
の軸に沿って固体レーザ媒体2の外形より大きい径の略
円柱形状の空洞が形成され、これが収納部31aとされ
ているものである。また、角柱の軸と交わる一方の端
部、すなわち図中右端部は肉厚に形成され、この右端部
には角柱の中心軸方向に沿って固体レーザ媒体32の径
と略等しい径の円形状の貫通孔31bが形成されてい
る。そして、この貫通孔31bに固体レーザ媒体32が
挿入され、固体レーザ媒体32の一部(全長の略1/3
程度)が収納部31a内に突出するようにして配置さ
れ、この突出された側と反対側がOリング31dを挾ん
で貫通孔31dに形成されたねじ部に止めねじ31eを
螺合することにより、固体レーザ媒体2の右端部を密封
して固定するようになっている。すなわち、固体レーザ
媒体2は、収納部1aの中心軸に沿って配置され、か
つ、その光軸と交わる両端面のうち、左端面は収納部3
1aに露出され、右端面は外部に露出されるようになっ
ている。
【0034】また、収納部31a内には、固体レーザ媒
体32と光軸を共通にして、左方側から励起用半導体レ
ーザ装置33及び集光レンズ38a,38bが順次配置
されている。この場合、励起用半導体レーザ装置33
は、収納部31aの左端面に固定され、また、集光レン
ズ38a,38bは、収納部31aの内周面の一部を中
心に向けてリング状に突出させて形成した2つのレンズ
保持枠31jに保持されるようになっている。なお、レ
ンズ保持枠31jには、冷却液流通孔31kが形成さ
れ、冷却液7が収納部31a内を自由に流通できるよう
になっている。
【0035】さらに、容器31の長手方向の両端部に
は、冷却液流出孔31g及び冷却液流入孔31hがそれ
ぞれ設けられており、図示しない循環式温度制御装置に
接続されて、第1実施例と同様に、冷却液7を循環して
所定の温度(25°C)に保持できるようになってい
る。
【0036】固体レーザ媒体32は、波長1064nm
のレーザ光を発振するNd:YAGレーザロッドであっ
て、直径3mmφ、長さ5mmの寸法を有し、波長80
7nmの光に吸収ピークを有する。
【0037】この固体レーザ媒体32の光軸と交わる一
方の端面、すなわち、図中左端面には誘電体多層膜から
なる選択反射膜34が形成されている。この選択反射膜
34は、出力ミラー35とでレーザ共振器を構成するも
のであり、出力レーザ光(L1 =1064nm)に対し
ては99.9%以上の高い反射率をもち、一方、励起用
レーザ光(L0 =807nm)を85%以上透過する性
質を有する。なお、固体レーザ媒体32の他方の端面、
すなわち、図中右端面には図示しないが、無反射コート
が施されており、この端面での出力レーザ光L1 に対す
る反射率が0.5%以下になるようになっている。
【0038】出力ミラー35は、凹面がレーザ媒体32
側に向くように配置された凹レンズ状をなしたガラス体
の凹面の表面に誘電体多層膜からなる反射膜を形成し、
出力レーザ光L1 に対する透過率が3%になるようにし
たもので、凹面の曲率半径を30mmに設定することに
より、上述の選択反射膜34とで共振器長が25mmの
レーザ共振器を構成している。
【0039】励起用半導体レーザ装置33は、発振波長
が800〜820nmのGaAs系の半導体レーザ装置
であり、出力が500mWである。この励起用半導体レ
ーザ装置33は、その温度を25°Cに保持したとき、
発振波長が固体レーザ媒体32の吸収ピークに一致する
807nmになる。なお、この励起用半導体レーザ33
は、図示しない駆動装置によって駆動されるようになっ
ている。
【0040】集光レンズ38a,38bは、励起用半導
体レーザ装置33から射出された励起用レーザ光L0
集光して固体レーザ媒体32の選択反射膜34が形成さ
れた端面から該固体レーザ媒体32内に入射させて励起
するものである。なお、その集光度合いは、励起用レー
ザ光L0 のモード体積と出力レーザ光L1 のモード体積
との良い一致が得られるように設定される。なお、冷却
液7は上述の第1及び第2実施例で用いた冷却液7と同
じものである。
【0041】この実施例によれば、冷却液7によって、
励起用半導体レーザ装置33を正確に一定の温度(25
°C)に維持でき、励起用レーザ光L0 の波長を常に正
確に所定の波長(807nm)に維持できるとともに、
固体レーザ媒体32も一定の温度に維持できる。しか
も、装置を極めて小型コンパクトに形成できる。したが
って、端面励起の特徴を十分に生かしたビーム特性にす
ぐれたレーザ光を得ることができ、かつ、装置を極めて
小型・コンパクトに形成できる端面励起の半導体レーザ
励起固体レーザ装置を得ることができる。この実施例の
装置を用い、冷却液7を25°Cに保持して発振させる
と、波長1064nmで、出力が150mWを有し、縦
・横モードとも極めてすぐれた出力レーザ光L1 を得る
ことができる。
【0042】第4実施例 図5はこの発明の第4実施例にかかる半導体レーザ励起
固体レーザー装置の縦断面図、図6は図5のVIーVI
線断面図である。以下、図5及び図6を参照にしながら
第4実施例を説明する。なお、この実施例は、冷却媒体
として冷却ガスたる高圧乾燥ガスを用い、励起方法とし
て側面励起方法を採用するとともに、励起用半導体レー
ザ装置や固体レーザ媒体のほかに全反射ミラー及び出力
ミラーをも冷却用の容器内に収納するようにした例であ
る。
【0043】図5において、符号41は容器、符号42
はロッド状の固体レーザ媒体、符号43は励起用半導体
レーザ装置、符号44は全反射ミラー、符号45は出力
ミラー、符号46は温度制御装置、符号46aは熱電素
子、符号47は容器41内に封入された高圧乾燥ガス
(冷却媒体)である。
【0044】容器41は、アルミ、ステンレス等の材質
で構成され、中空の箱形になっている。すなわち、容器
41の内部には、中空部41aが形成され、この中空部
41a内には、固体レーザ媒体42を収納固定する突条
収納部41mと、5個の励起用の半導体レーザ装置43
を固定する台座部41f及び全反射ミラー44を固定す
るミラー台座部41pとが設けられている。また、容器
41の図中右端部には中空部41aと外部とを貫通した
孔部であって出力レーザ光の取り出し窓を兼ねた出力ミ
ラーの固定孔41bが形成されている。さらに、中空部
41aの内周面全体には、表面積を増やすためにひだ状
に加工された熱交換部41nが形成されている。そし
て、容器41の外面部、すなわち、図中底面部には、ペ
ルチェ素子等の熱電素子46aの一方の面が密着固定さ
れ、この熱電素子46aの他方の面には放熱フィン46
cを備えた放熱器46bが取り付けられて放熱が行われ
るようになっている。ここで、熱電素子46aは温度制
御装置46によって制御駆動されるようになっており、
熱電素子46aによって容器41全体を冷却することに
より、容器41内部の固体レーザ媒体42や半導体レー
ザ装置43等を冷却するようにしている。
【0045】突条収納部41mは、中空部41aの内部
側面部を中心部に向かって突条に突出させ、その内部
に、固体レーザ媒体42を収納する円柱状の空洞部であ
る固体レーザ媒体収納部41iを形成し、この固体レー
ザ媒体収納部41iの長手方向に沿ってその一部、すな
わち、図中下部に長尺の開口部を形成し、励起用レーザ
光を導入する励起レーザ光入射窓41qを設けたもので
ある。この固体レーザ媒体収納部41iには、ロッド状
の固体レーザ媒体42が収納され、該固体レーザ媒体4
2の両端部に装着されたOリング等によって該固体レー
ザ媒体収納部41i内に保持・固定されるようになって
いる。なお、この固体レーザ媒体収納部41iの内面
は、鏡面又はアルミ、銀もしくは金その他の反射膜が被
着された反射面となっており、また、この固体レーザ媒
体収納部41iの内周面と固体レーザ媒体42の外周面
とは接触に近い程近接するようになっており、これらの
間でできるだけ効率のよい熱交換が行えるようになって
いる。
【0046】また、固体レーザ媒体収納部41iの励起
レーザ光入射窓41qに対向する部位には該レーザ光入
射窓41qの長手方向に沿って順次等間隔をもって5個
の半導体レーザ装置43が配置される。これら半導体レ
ーザ装置43は、突条収納部41mの図中下部に該突条
収納部41mと同様の突条部である台座部41fに固定
されるようになっている。
【0047】また、ミラー台座部41pに固定された全
反射ミラー44、固体レーザ媒体42及び出力ミラーの
固定孔41bに固定された出力ミラー45はともに光軸
が共通になるように配置され、全反射ミラー44と出力
ミラー45とでレーザ共振器を構成するようになってい
る。なお、出力ミラー45は、出力ミラーの固定孔41
bに形成されたねじ部に止めねじ41eを螺合して該止
めねじ41eと該出力ミラーの固定孔41bとの間に介
在されたOリング41dを押圧することにより該出力ミ
ラー固定孔41bに固定保持されているとともに、これ
により同時に中空部41aと外部との気密が保持される
ようになっている。
【0048】固体レーザ媒体42は、波長1064nm
のレーザ光を発生するNd:YAGレーザロッドであっ
て、直径3mmφ、長さ30mmの寸法を有し、両端面
は平面研磨され、発振レーザ光に対する反射防止膜が形
成されている。この固体レーザ媒体42の光吸収ピーク
波長は807nmである。
【0049】励起用半導体レーザ装置43は、所定の温
度のときの発振波長が固体レーザ媒体42の吸収波長の
ピークの807nmに一致するもので、固体レーザ媒体
42を側面から励起するものである。なお、半導体レー
ザ装置43は図示されていない電源により駆動され、1
個あたりの出力が5Wで、5個で合計25Wの出力を有
する。
【0050】全反射ミラー44は、曲率半径が5mで、
固体レーザ媒体42の発振波長の光を全反射する凹面ミ
ラーである。なお、図示しないがミラー台座部41pに
は、全反射ミラー44の角度を変化させる調整機構が設
けられており、反射角度を調整できるようになってい
る。
【0051】出力ミラー45は、曲率半径が5mで、固
体レーザ媒体42の発振波長の光を95%反射する凹面
ミラーである。
【0052】容器41の内部には冷媒たる3気圧程度の
高圧乾燥ガス47が封入されている。この高圧乾燥ガス
47は半導体レーザ装置43や固体レーザ媒体42の発
生した熱を吸収し、熱交換部41nを通じて容器41と
の間で自然対流による熱交換を行なう。こうして容器4
1に吸収された熱は熱電素子46aに強制的に吸収さ
れ、放熱器46bによって外部に放熱される。高圧乾燥
ガス47としては、ヘリウムやネオン等の分子量が小さ
く不活性な気体を用いる。分子量の小さな気体は熱を吸
収して運動しやすく、熱を伝える性質に優れている。例
えば、ヘリウムの熱伝導率は0.14W・m-1・k-1
あり、窒素に比べて約6倍の熱伝導率を有する。半導体
レーザー装置は特に湿気に弱いため、冷媒たる気体は出
来るだけ水分を含まないようにする必要があり、相対湿
度を20%程度に抑えることが望ましい。なお、高圧乾
燥ガス47は、図示しないガスの取り込み口より容器4
1の内部に封入される。また、本実施例では冷媒たる高
圧乾燥ガスを容器41の内部に封入する方法を示した
が、他の実施例のように冷媒を循環させて外部冷却器で
温度調整をしてもよい。さらに、この実施例では気体を
封入した例を掲げたが、液体を封入してもよいことは勿
論である。
【0053】上述の構成において、固体レーザ媒体42
と半導体レーザ装置43は、容器41を冷却することに
より間接的に冷却されるが、容器41の内部には乾燥高
圧ガス47が封入されているため、該高圧乾燥ガス47
の分子が固体レーザ媒体42と半導体レーザ装置43と
が発生する熱を吸収して容器41の内面にひだ状に突起
した熱交換部41nに熱を伝導するため、固体レーザ媒
体42と半導体レーザ装置43とが効率よく冷却され
る。また、固体レーザ媒体42と突条収納部41mとの
間の熱抵抗を下げることもできる。
【0054】この実施例の利点は以下の通りである。
【0055】冷媒の吸収による光損失が少なく効率が
高い。
【0056】レーザー共振器を構成するミラーも固体
レーザー媒体や半導体レーザー装置と同一の容器内部に
納めることができる。
【0057】冷媒ガスを封入する場合では外部冷却器
や配管などが不要なため取り扱いも容易である。
【0058】価格も気体の方が安価である。
【0059】気体は液体に比べて熱伝導率が低いた
め、半導体レーザー装置の個数が少ない比較的低い出力
のレーザー装置の場合に有効である。
【0060】なお、上述の実施例では、固体レーザ媒体
としてNd:YAGロッドを用いた例を掲げたが、この
固体レーザ媒体としては、Nd:YLF、Nd:gla
ss、Er:YAG、Er:YLF、Er:glass
等を用いてもよいし、その種類も、ロッド以外に、例え
ば、スラブや多面体形状のものであってもよい。その場
合には、各レーザ媒体に応じてレーザ共振器等の条件を
選定すべきは勿論である。
【0061】また、励起用半導体レーザ装置も、固体レ
ーザ媒体の励起波長に応じて、例えば、InGaP、A
lGaAs、GaAsP等を用いてもよい。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明にかかる半
導体レーザ励起固体レーザ装置は、励起用半導体レーザ
装置及び固体レーザ媒体を容器内に収容し、該容器内に
絶縁性の透明液体もしくは不活性ガスからなる冷媒を入
れて、該冷媒が前記励起用半導体レーザ装置及び固体レ
ーザ媒体の少なくとも一部に接触し、前記励起用半導体
レーザ装置の発振波長が前記固体レーザ媒体の吸収波長
になる温度に冷却することを特徴とする。これにより、
容器内部に収納した励起用半導体レーザ装置及び固体レ
ーザ媒体を液体または気体の冷媒で直接冷却することが
できるため、半導体レーザ装置の発光部の温度制御も精
度良く行なうことができ、半導体レーザ装置及び固体レ
ーザ媒体を比較的自由に配置することが可能となる。ま
た、多数の励起用半導体レーザ装置を用いることができ
るため、より高出力のレーザ装置が得られる。また、固
体レーザ媒体の温度も下げられるため、ビーム品質がよ
く安定なレーザ光が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例にかかる半導体レーザ励
起固体レーザ装置の縦断面図である。
【図2】この発明の第1実施例にかかる半導体レーザ励
起固体レーザ装置の横断面図である。
【図3】この発明の第2実施例にかかる半導体レーザ励
起固体レーザ装置の横断面図である。
【図4】この発明の第3実施例にかかる半導体レーザ励
起固体レーザ装置の縦断面図である。
【図5】この発明の第4実施例にかかる半導体レーザ励
起固体レーザ装置の縦断面図である。
【図6】図5のVIーVI線断面図である。
【符号の説明】
1,21,31,41…容器、2,32,42…固体レ
ーザ媒体、3,33,43…励起用半導体レーザ装置、
4,44…全反射ミラー、5,35,45…出力ミラ
ー、6…循環式温度制御装置、7…冷却液、34…選択
反射膜、38a,38b…集光レンズ、47…高圧乾燥
気体、46…温度制御装置。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起用半導体レーザ装置から射出された
    励起用のレーザ光を、レーザ共振器内に配置された固体
    レーザ媒体に照射し、該固体レーザ媒体を励起して出力
    レーザ光を得るようにした半導体レーザ励起固体レーザ
    装置において、 前記励起用半導体レーザ装置及び固体レーザ媒体を容器
    内に収容し、該容器内に絶縁性を有しかつ透明な冷媒を
    入れて該冷媒が前記励起用半導体レーザ装置及び固体レ
    ーザ媒体の少なくとも一部に接触するようにするととも
    に、前記冷媒の温度を、前記励起用半導体レーザ装置の
    発振波長が前記固体レーザ媒体の吸収波長に一致するよ
    うに励起用半導体レーザ装置の温度を維持する温度制御
    装置を設けたことを特徴とする半導体レーザ励起固体レ
    ーザ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体レーザ励起固体
    レーザ装置において、 前記冷媒が冷却液であることを特徴とした半導体レーザ
    励起固体レーザ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の半導体レーザ励起固体
    レーザ装置において、 前記冷媒が冷却ガスであることを特徴とした半導体レー
    ザ励起固体レーザ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の半導体レーザ励起固体
    レーザ装置において、 前記温度制御装置は、前記冷媒の一部を前記容器から取
    り出して導入し、その温度を目的の温度にした後、前記
    容器に戻すようにした循環式温度制御装置であることを
    特徴とした半導体レーザ励起固体レーザ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の半
    導体レーザ励起固体レーザ装置において、 前記励起用半導体レーザ装置から射出された励起用のレ
    ーザ光を、前記固体レーザ媒体の側面から該固体レーザ
    媒体に照射するようにしたことを特徴とする半導体レー
    ザ励起固体レーザ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかに記載の半
    導体レーザ励起固体レーザ装置において、 前記励起用半導体レーザ装置から射出された励起用のレ
    ーザ光を、前記固体レーザ媒体の共振レーザ光の入・出
    射面たる端面から該固体レーザ媒体に照射するようにし
    たことを特徴とする半導体レーザ励起固体レーザ装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998034305A1 (en) * 1997-01-30 1998-08-06 Fanuc Ltd Laser oscillator
JP2003023196A (ja) * 2001-07-06 2003-01-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd Ld励起レーザ装置
JP2009049439A (ja) * 2001-11-21 2009-03-05 General Atomics 分布利得媒体を含むレーザ
US7680171B2 (en) 2007-02-13 2010-03-16 Panasonic Corporation Semiconductor laser device, and image display device

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