JPH05212557A - 円筒形金属系複合材料の製造方法 - Google Patents

円筒形金属系複合材料の製造方法

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JPH05212557A JP2292692A JP2292692A JPH05212557A JP H05212557 A JPH05212557 A JP H05212557A JP 2292692 A JP2292692 A JP 2292692A JP 2292692 A JP2292692 A JP 2292692A JP H05212557 A JPH05212557 A JP H05212557A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 積層した帯状シート状プリフォームを、高温
低圧成形することで、成形コストの低減を図るととも
に、軸方向および周方向の強度を強くした薄肉大口径の
円筒形金属系複合材料を成形する。 【構成】 化学蒸着した炭化けい素系繊維とアルミニウ
ム合金からなるシート状プリフォームを用い、このシー
ト状プリフォームを繊維方向と平行に切断して複数の帯
状シート状プリフォームに分割し、分割した帯状シート
状プリフォームを、円筒状インナーマンドレルに巻き付
けて第一層を形成し、この第一層の上に第一層帯状シー
ト状プリフォームの繊維方向と異なる繊維方向で複数の
帯状シート状プリフォームを巻き付けて第二層を形成
し、ついで、この円筒状インナーマンドレルにアウター
マンドレルを被せた後熱間静水圧加圧装置に装着し、積
層した帯状シート状プリフォームを、アルミニウム合金
の固液共存域温度以上の温度および35kg/cm2 と
50kg/cm2 の間の圧力で加熱加圧処理して円筒形
金属系複合材料を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば航空、宇宙を
中心とする輸送機関連用構造材料に使用される円筒形金
属系複合材料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属系複合材料は、延性はあるが強度の
小さいマトリックスを、延性は乏しいが強度の大きい強
化繊維層で強化して構成されるものであり、この金属系
複合材料を構造材料として使用した場合には、重量の増
大を伴わずに強度の強い構造材料を得ることができ、同
じ強度の構造材料を得る場合には、構造材料の重量の大
幅な軽量化を図ることができることが分かっている。金
属系複合材料のこのような特性は、マトリックスと強化
繊維とが強固に接着されていることにより発揮されるも
のであるが、マトリックス金属は、繊維強化プラスチッ
クにおける合成樹脂のような接着性がなく、また、マト
リックス金属の種類によっては、高温に加熱する必要が
あるため、強化繊維の劣化が生じることがあり、所望の
強度を備えた金属系複合材料の製造に技術的課題を残し
ている。
【0003】長繊維強化による円筒形金属系複合材料の
製造方法として、図8に示すように、化学気相蒸着系ボ
ロン繊維1(直径140ミクロン程度)とアルミニウム
フォイル2を接合したシート状プリフォーム3を準備
し、このシート状プリフォーム3を所定形状にプリカッ
トし、プリカットしたシート状プリフォーム4をボロン
繊維1の繊維方向がインナーマンドレル5の軸線と平行
にしてインナーマンドレル5に巻き付け、シート状プリ
フォーム4を巻き付けたインナーマンドレル5にアウタ
ーマンドレル6を被せ、熱間静水圧加圧法により成形条
件(520℃、700kg/cm2 )で成形するもの
は、メタル・プログレス(1978年5月号)に記載さ
れている。
【0004】また、金属パイプの外周面に、強化長繊維
および金属パイプと同種の金属長繊維をフィラメントワ
インディング法により螺旋状に連続的に巻き付け、加熱
処理して強化長繊維と金属パイプを融着させて、繊維強
化複合金属パイプを製造する製造方法は、特平1−16
2559号公報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】熱間静水圧加圧法を用
いて円筒形金属系複合材料を成形する製造方法は、直径
75ミクロン以上の繊維の一方向材を素材として用いる
場合には、円筒形金属系複合材料の成形は可能である
が、このようにして得られた円筒形金属系複合材料は、
軸方向の荷重には耐える構造となっているが、ねじれや
内圧を受ける構造となっていない。ねじれや内圧を受け
る構造とするには、交差積層した繊維で強化した円筒形
金属系複合材料を成形する必要があるが、上記円筒形金
属系複合材料の成形方法は、素材をマトリックス材の固
相線以下の温度条件で加熱処理する低温高圧成形である
ため、交差積層材を成形する場合には、塑性流動応力が
まだ高く、繊維が破断しやすく所望の構造を得ることが
難しいという問題がある。
【0006】また、フィラメントワインディング法によ
り円筒形金属系複合材料を成形する方法は、補強繊維と
して用いる繊維が、炭素繊維のような直径が5ミクロン
ないし50ミクロン程度の細径のものであれば、繊維の
機械的破断そのものは少なく成形可能であるが、マトリ
ックス材との反応を生じやすいこれらの焼成された細径
繊維では形状的には円筒形金属系複合材料を成形できて
も、円筒形金属系複合材料が所望の強度を具備しないと
いう問題がある。また、補強繊維としてマトリックス材
との反応性のすくない直径75ミクロン以上の繊維の化
学気相蒸着系炭化ケイ素繊維を用いて高強度の成形体を
得るには、化学気相蒸着系炭化ケイ素繊維を破断させる
ことなくマンドレルに巻き付けるため、巻取ピッチを広
くしなければならず、その結果、成形される円筒形金属
系複合材料は繊維体含有率が低下することで強度が低下
し、所望の強度を具備しない構造となり、所望の強度を
具備するためには、円筒形金属系複合材料の肉厚を厚く
する必要があり、初期の目的を達成できない構造となっ
てしまう。
【0007】本発明は上記した点に鑑みてなされたもの
で、薄肉大口径で高強度の円筒形金属系複合材料をコス
トを下げて成形する円筒形金属系複合材料の製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の円筒形金属系複
合材料の製造方法は、整列された状態で化学蒸着した炭
化けい素系繊維とアルミニウム合金で形成されたシート
状プリフォームを、炭化けい素系繊維の繊維方向と平行
に切断して複数の帯状シート状プリフォームに分割し、
分割した帯状シート状プリフォームを、円筒状インナー
マンドレルに巻き付けて第一層を形成し、この第一層の
上に第一層帯状シート状プリフォームの繊維方向と異な
る繊維方向で、複数の帯状シート状プリフォームを巻き
付けて第二層を形成し、帯状シート状プリフォームを積
層した円筒状インナーマンドレルを、アウターマンドレ
ルを被せた後熱間静水圧加圧装置に装着し、積層した帯
状シート状プリフォームを、アルミニウム合金の固液共
存域温度以上の温度および35kg/cm2 と50kg
/cm2 の間の圧力で加熱加圧処理することで円筒形金
属系複合材料を成形するように構成される。
【0009】
【実施例】以下本発明の実施例を図面につき説明する。
【0010】シート状プリフォームの種類には、グリー
ンテープ、溶射テープ、織物状テープ等がある。グリー
ンテープの作成方法は、アルミニウム箔の上に整列した
繊維を配置し、この整列した繊維を樹脂で固定させるも
のであり、この作成方法では成形時の昇温により樹脂材
料が昇華するので、成形体に樹脂が残らないという特性
がある。また、溶射テープの作成方法は、ドラム上に整
列した繊維にアルミニウム粉末を溶射して整列した繊維
を固定するものである。また、織物状テープの作成方法
は、繊維をアルミニウム箔ですだれ状に織り上げて整列
させるものである。本実施例では、溶射テープ作成方法
により作成されたシート状プリフォームを中心に説明す
る。
【0011】図2は、本発明による円筒形金属系複合材
料の製造方法に使用される帯状シート状プリフォームを
作るためのシート状プリフォームの製造手順を示し、こ
のシート状プリフォームの製造手順では、ボビン10に
巻かれた強化繊維が化学蒸着された炭化けい素系繊維1
1を、通常の手段でドラム12の外面に整列して巻き付
け、炭化けい素系繊維11を整列して巻き付けたドラム
12を、低圧プラズマスプレ装置のチャンバ13の内部
に配置し、この整列した炭化けい素系太径繊維11に、
スプレ14からアルミニウム合金15を溶射することに
より、炭化けい素系太径繊維11を一方向に整列したシ
ート状プリフォーム16が成形される。上記炭化けい素
系繊維11は、高強度の成形体を構成するように太径
(直径75ミクロン以上)かつ長繊維のものが選定され
る。
【0012】このように成形されたシート状プリフォー
ム16は、成形すべき円筒形金属系複合材料の内径Dお
よび長さLに対応して、2種類の矩形状帯状シート状プ
リフォームと2種類の平行四辺形状帯状シート状プリフ
ォームとの4つの形状に裁断される。
【0013】すなわち、その1つは、図3に示すよう
に、矢印で示す繊維方向を長手方向と直交する方向とし
長辺の長さをπ×Dn 、短辺の長さをLとして裁断した
矩形状帯状シート状プリフォーム17であり、その2つ
は、図4に示すように、矢印で示す繊維方向を長手方向
として長辺の長さをπ×Dn 、短辺の長さをLとして裁
断した矩形状帯状シート状プリフォーム18であり、そ
の3つは、図5に示すように、側辺を繊維方向に対して
右上がり45度とし、上辺および下辺の長さを21/2 ×
L、側辺の長さをπ×Dn として裁断した平行四辺形状
帯状シート状プリフォーム19であり、その4つは、図
6に示すように、側辺を繊維方向に対して右下がり45
度とし、上辺および下辺の長さを21/2 ×L、側辺の長
さをπ×Dn として裁断した平行四辺形状帯状シート状
プリフォーム20である。これら4種類の帯状シート状
プリフォームは、繊維交差層を形成するように1つのユ
ニットとして積層される。
【0014】ここで、Dn は積層されるシート状プリフ
ォームの数に応じた寸法を示し、シート状プリフォーム
の厚さを0.2ミリとすれば、最内層のシート状プリフ
ォームの長さは直径D+0.2ミリとなり、第2層のシ
ート状プリフォームの長さは、直径D+0.6ミリとな
り、第12層のシート状プリフォームの長さは、D+
4.6ミリとなる。
【0015】図1は、12層の金属系複合材料を有する
円筒形成形体の製造方法を示し、この円筒形成形体の製
造方法では、成形すべき円筒形成形体の内径Dに対応す
る外径Dを有するインナーマンドレル21を準備し、こ
のインナーマンドレル21に、矢印で示す繊維方向がイ
ンナーマンドレル21の軸線に対して直交するように、
短辺がインナーマンドレル21の軸線に平行になるよう
に、矩形状帯状シート状プリフォーム18を配置し、こ
の矩形状帯状シート状プリフォーム18を、インナーマ
ンドレル21の外面に巻き付けて第1層を形成し、つぎ
に、平行四辺形状帯状シート状プリフォーム19を側辺
がインナーマンドレル21の軸線に直交するように、す
なわち繊維方向がインナーマンドレル21の軸線に対し
て+45度の角度をなすように配置し、この平行四辺形
状帯状シート状プリフォーム19をこの第一層の上に巻
き付けて第2層を形成し、つぎに、平行四辺形状帯状シ
ート状プリフォーム120を側辺がインナーマンドレル
21の軸線に直交するように、すなわち繊維方向がイン
ナーマンドレル21の軸線に対して−45度の角度をな
すように配置し、この平行四辺形状帯状シート状プリフ
ォーム20をこの第2層の上に巻き付けて第3層を形成
し、ついで、矩形状帯状シート状プリフォーム17を、
短辺がインナーマンドレル21の軸線に平行になるよう
に、すなわち繊維方向がインナーマンドレル21の軸線
に対して平行になるように配置し、この矩形状帯状シー
ト状プリフォーム17を第3層の上に巻き付けて第4層
を形成し、1つのユニットとしての積層体を形成する。
以下同様な操作を2回繰り返すことで、3つのユニット
からなる12層の金属系複合材料がインナーマンドレル
21に積層される。
【0016】12層の金属系複合材料がインナーマンド
レル21に積層されたら、このインナーマンドレル21
に、図示しないアウターマンドレルを被せ、ついで、金
属系複合材料を積層したインナーマンドレル21を、図
示しない熱間静水圧加圧装置の内部に装着し、積層され
た金属系複合材料を、温度をアルミニウム合金の固液共
存域温度以上650℃以下の温度に設定し、圧力を35
kg/cm2 ないし50kg/cm2 の範囲に設定した
処理条件の下で加熱加圧処理することにより、金属系複
合材料の円筒形成形体が成形される。上記加熱加圧処理
工程の処理温度および処理時間は、図7に示す炭化けい
素系繊維とアルミニウム合金との反応限界のデータよ
り、温度条件を650℃、処理時間を60分を上限とし
て決定される。
【0017】このようにして得られた円筒形成形体は、
試験結果によれば、ボイドや繊維の破断はなく、解析ど
おりの強度を備えている。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、積層
した帯状シート状プリフォームを、高温低圧成形するこ
とで、成形コストの低減を図ることができ、また、成形
された円筒形金属系複合材料は、軸方向および周方向の
強度を強くした薄肉大口径の製品となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による円筒形金属系複合材料の製造方法
の工程順を示す図
【図2】シート状プリフォームの成形工程を示す図
【図3】シート状プリフォームにより裁断された矩形状
帯状シート状プリフォームを示す図
【図4】シート状プリフォームにより裁断された矩形状
帯状シート状プリフォームを示す図
【図5】シート状プリフォームにより裁断された平行四
辺形状帯状シート状プリフォームを示す図
【図6】シート状プリフォームにより裁断された平行四
辺形状帯状シート状プリフォームを示す図
【図7】炭化けい素系繊維とアルミニウム合金との反応
限界を示す図
【図8】従来の円筒形金属系複合材料の製造方法の工程
順を示す図
【符号の説明】
11 炭化けい素系繊維 12 ドラム 15 アルミニウム合金 16 シート状プリフォーム 17 矩形状帯状シート状プリフォーム 18 矩形状帯状シート状プリフォーム 19 平行四辺形状帯状シート状プリフォーム 20 平行四辺形状帯状シート状プリフォーム 21 インナーマンドレル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】整列された状態で化学蒸着した炭化けい素
    系繊維とアルミニウム合金で形成されたシート状プリフ
    ォームを炭化けい素系繊維の繊維方向と平行に切断して
    複数の帯状シート状プリフォームに分割し、分割した帯
    状シート状プリフォームを、円筒状インナーマンドレル
    に巻き付けて第一層を形成し、この第一層の上に第一層
    帯状シート状プリフォームの繊維方向と異なる繊維方向
    で複数の帯状シート状プリフォームを巻き付けて第二層
    を形成し、帯状シート状プリフォームを積層した円筒状
    インナーマンドレルを、アウターマンドレルを被せた後
    熱間静水圧加圧装置に装着し、積層した帯状シート状プ
    リフォームを、アルミニウム合金の固液共存域温度以上
    の温度および35kg/cm2 と50kg/cm2 の間
    の圧力で加熱加圧処理することで円筒形金属系複合材料
    を成形することを特徴とする円筒形金属系複合材料の製
    造方法。
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