JPH05215664A - サブミクロン粒子の検出方法および装置 - Google Patents

サブミクロン粒子の検出方法および装置

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JPH05215664A JP4056418A JP5641892A JPH05215664A JP H05215664 A JPH05215664 A JP H05215664A JP 4056418 A JP4056418 A JP 4056418A JP 5641892 A JP5641892 A JP 5641892A JP H05215664 A JPH05215664 A JP H05215664A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体、特に純水、超純水中に不溶解物として
存在するサブミクロンの不純物粒子の新規な検出方法と
装置。 【構成】 コヒーレント光源(1) からの光ビームを集光
(2) し、微粒子を含む流体の流れ(3) を集束された光ビ
ームの焦点の近くを通過させ、流体中の微粒子によって
回折された回折光を微粒子を含む流体の流れに対して光
ビームの光源とは反対側の光ビームの光路上に配置した
光検出器(4) によって検出して電気信号に変換し、この
電気信号から流体中の微粒子の個数を計測する。 【効果】 簡単な構成で超純水中のサブミクロンの不純
物粒子を検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、公知の検出原理とは全
く異なる原理で流体中の微粒子を検出する方法と、この
方法を実施するための装置に関するものであり、特に純
水および超純水中に不溶解物として存在する不純物微粒
子を極めて容易に且つ高感度で検出する方法と装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】流体中の微粒子の検出方法として一般に
用いられている従来の方法は基本的に以下の原理に基づ
いている: (1) 光源として連続な平行光線を使用し、この平行光線
の光軸上を通過した微粒子の影によって透過光が減光さ
れる現象を利用した光遮断方式 (2) メンブレンフィルタを用いて被検液を濾過し、メン
ブレンフィルタ上に捕捉された微粒子を走査型電子顕微
鏡で観測する方式 (3) レーザービームなどの集束光を被検液に照射し、被
検液中の微粒子に当たって生ずる散乱光を集光レンズで
集光し、集光した光を光電子増倍管(フォトマル)等を
用いて電気信号に変換して検出する散乱方式 (4) 被検液に光を照射して被検液中に存在する微粒子に
よって生じる画像をスクリーン上に配置したフォトトラ
ンジスタアレイで検出し、検出信号をコンピュータ処理
する画像形成法。 上記の方式の他に超音波散乱法等の検査/測定方法も提
案されている。
【0003】光遮断方式(1) を用いた微粒子検出方法の
検出限界は1μmといわれており、サブミクロンの微粒
子を光遮断方式で検出することはできない。また、走査
型電子顕微鏡で観測する方法(2) は簡便な方法ではある
が、検査に半日以上かかり、現場で簡単に使うことがで
きないという大きな問題がある。散乱方式(3) は波長の
短いアルゴンレーザー等を用いることによって、現在で
は0.07μmまでの微粒子を検出することができるように
なっている。従って、現在の微粒子検査・測定装置の開
発の主流はこの散乱方式の改良に向かっている。特開平
3-39635号公報には、散乱光を2つの受光器で受け、両
者の受光器で同時に受けた散乱光のみをカウントするこ
とによって、超純水、超々純水中に含まれる粒径が0.07
μm以下の微粒子の微粒子の個数と粒度分布を正確に測
定できると記載されている。しかし、この散乱方式では
出力の大きな大型のレーザーが必要であり、しかも、光
電子増倍管のような高感度な光検出器を必要とするた
め、検出システムが大型且つ高価なものとなる。また、
この散乱方式の微粒子検査・測定装置では微粒子を含む
流体の流れの軸線と光軸とを正確にアラインメントさせ
る必要がある。しかし、このアラインメント操作は目測
で行われるため、測定を再現性良く正確に行うには慎重
な調整が必要になる。特開昭62-803号公報にはこのアラ
インメントを自動化する装置が記載されている。
【0004】画像形成法(4) の一例は特開昭63-19535号
公報に記載されている。この特許では、試料液の流れに
対して垂直にレーザ光を照射したときに試料液中の微粒
子によって生じる回折・散乱光をフーリエ変換光学系、
具体的にはレンズでフーリエ変換し、得られたフラウン
ホーファー(Fraunhofer)回折像を検出することによって
液中の微粒子の評価装置が記載されている。この特許で
はレーザ光の径を拡大して太い平行光線とした後に試料
液の流れに照射し、得られた回折・散乱光をフーリエ変
換している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、流
体、特に純水、超純水中に不溶解物として存在するサブ
ミクロンの不純物微粒子を安価な装置で極めて容易且つ
高精度に検出する方法を提供することにある。本発明の
検出原理は公知の検出原理とは全く異なる原理に基づく
が、この検出原理の理論的解明は現在のところ完全には
できない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、コヒーレント
光源からの光ビームを集光し、微粒子を含む流体の流れ
を集束された光ビームの焦点の近くを通過させ、流体中
の微粒子によって回折された回折光を微粒子を含む流体
の流れに対して光ビームの光源とは反対側の光ビームの
光路上に配置した光検出器によって検出して電気信号に
変換し、この電気信号から流体中の微粒子の個数を計測
することを特徴とするサブミクロン粒子の検出方法を提
供する。本発明は、さらに、上記検出方法を実施する装
置を提供する。本発明の検出装置はコヒーレント光源
と、このコヒーレント光源からの光を集光する光学系
と、この光学系で集光された光ビームの焦点の近傍に配
置され且つ内部を微粒子を含む流体の流れが通過するセ
ルと、光ビームの光路上で且つセルに対して光ビームの
光源とは反対側に配置された光検出器と、この光検出器
からの電気信号から流体中の微粒子の個数を計測する電
気回路とによって構成することができる。コヒーレント
光源からの光ビームの集光はレンズで行うことができ
る。セルはガラス等に任意の材料で作ることができる
が、光ビーが通過する部分は透明でなければならない。
コヒーレント光源としては半導体レーザを用いることが
でき、光検出器はフォトダイオードにすることができ
る。
【0007】
【作用】本発明は、コヒーレント光を集束し、集束光を
流体中のサブミクロン粒子に照射することによって起き
る透過光の回折現像を利用することによって、流体中の
サブミクロンの微粒子を検出することができるという驚
くべき発見に基づいている。すなわち、流体中のサブミ
クロン粒子に平行光線の照明光を照射し、透過光をフー
リエ変換して画像処理するという思想は上記特開昭63-1
9535号公報等に記載されているように知られていたが、
集束光を照射し、透過光のそのまま用いることによって
微粒子が検出できるという事実は全く知られていなかっ
た。
【0008】既に述べたように、本発明の検出原理は理
論的には完全には説明できないが、現在のところ、以下
のように説明されている:すなわち、平行ビーム中の微
粒子は、図2に示すように、フラウンホーファー回折現
像を示す。このフラウンホーファー回折現像は粒度分布
計などでよく用いられる物理現象である。この「回折」
は「光の直進性によって説明できない諸現象の総称」と
定義される現象で、光を波として考えたホイヘンスーフ
レネルの原理によって説明される。しかし、フラウンホ
ーファー回折現象は微粒子の半径が光の波長より大きい
ときにしか現れず、微粒子の半径が光の波長以下のとき
は散乱として扱われる。これは、微粒子の半径が光の波
長程度になると、あたかも微粒子が点光源になって散乱
を起こしているかのようになって、回折角が大きくな
り、平行ビームでは干渉を起こし得なくなるためであ
る。
【0009】より理論的にいうと、回折現象も光散乱の
一つであると考えられており、この光散乱は一般にはマ
クスウェルの電磁方程式から厳密に解かれたミー(Mie)
散乱理論で説明さる。しかし、ミー散乱理論は取扱が複
雑なため一般には粒子半径rと入射波長λとの関係か
ら、近似が用いられている (r<λの場合にはレイリー
(Rayleigh)散乱、rがλに近い場合にはミー散乱、r>
λの場合にはフラウンホーファー散乱) 。従来の平行光
によるフラウンホーファー回折理論では、遮光体が微粒
子のときの回折による広がり角Δθは、微粒子の直径D
=2rとすると、Δθ=1.22λ/Dで表される。従っ
て、遮光する微粒子の直径が小さくなればなる程、回折
の広がり角Δθが大きくなり、D=0.78λのときに広が
り角がちょうど90度になる。通常は、この広がり角が回
折方式の微粒子検出装置での検出限界と考えられるの
で、入射波長λ=0.67μmとすると検出可能な粒径は0.
52μmということになる。事実、実験的にも波長以下の
粒径の回折像は容易には得られない。
【0010】驚くことに、本発明者達は、集光レンズで
集束した集束光ビームの焦点近くに微粒子を置くと、粒
径が光の波長より小さい微粒子でも回折角が十分に小さ
くなり、容易に検出できるということを見い出した。こ
の発見に基づくと、今までにはない全く新しい方法でサ
ブミクロン粒子を簡単に検出することが可能になる。本
発明の検出方法は出力が小さな安価なレーザー(光源)
と安価なフォトダイオード(検出器)との組合せで、高
感度かつ高精度にサブミクロン粒子を現場で簡単に検出
できるという工業上極めて重要な利点がある。本発明の
検出原理を用いると、従来は困難であった粒径が 0.1μ
mの粒子でも回折像を得ることができる。本発明方法
は、当然ながら、粒径が 0.1μm以上の微粒子の場合に
も優れた感度で微粒子を検出することができる。
【0011】以下、本発明を添付の図面を用いて説明す
る。図1は本発明の原理を用いた微粒子検出装置の概念
図である。この微粒子検出装置は、コヒーレント光源と
なるレーザー(1) と、コヒーレント光から集束光を作る
ための集光系、好ましくは光学レンズ(2) と、この集光
レンズの焦点近傍に配置された微粒子を含む流体が通る
光学セル(3) と、この光学セルに対して集光レンズ(2)
とは反対側の光路上に配置された光検出器、例えばフォ
トダイオードまたはフォトダイオードアレイ(4) と、こ
の光検出器で検出された光強度信号または回折像を電気
信号に変換するための電気回路(図示せず)とによって
構成することができる。これらの構成要素は市場から極
めて安価に入手し得るものである。
【0012】コヒーレント光源はレーザ発振器(1) とコ
リメータレンズ(図3参照)とで構成することができ
る。レーザー発振器(1) としては任意のものを用いるこ
とができるが、発振波長が短ければ短いほど検出感度は
向上する。本発明の検出方法の特徴は発振出力の小さい
レーザー発振器、例えば半導体レーザーを用いることが
できる点にある。本発明者達が行った現在までの実験で
は出力が1mW以下、具体的には 0.2mWの半導体レー
ザーでも本発明の検出原理を用いることができるという
ことを確認している。集光系と光学レンズ(2) の焦点距
離は検出したい微粒子の大きさによって選択する。例え
ば粒径が 0.2μmの微粒子を検出する場合にはf=10mm
の焦点距離のレンズを用いることができる。光学セル
(3) は、少なくとも集束光の受光面および透過面を透明
にする必要がある。この光学セルは迷光を心配する必要
がないので、単純な構造にすることができるが、微粒子
を含んだ被検流体の流れに乱流が発生しないようにする
手段、例えば層流板を光学セル内に設けておくのが好ま
しい。また、実際の装置では、レーザー(1) から出て集
束された集束光が光学セル(3) の所定の位置、例えば光
学セルの中心に集光されるように光学レンズ(2) を配置
するための位置調節手段を設けるのが好ましい。光検出
器(4) の役目は透過光に隠れている回折像を検出するこ
とにあるので、感度はそれほど必要としない。原理的に
は単一のフォトダイオードを用いることができるが、フ
ォトダイオードアレイを用いるのが好ましい。このフォ
トダイオードアレイは被検出粒子を含む流れの方向に対
しては垂直に配置し且つ光軸に対しても垂直に配置する
のが好ましい。
【0013】図3の右側には本発明の原理を用いた微粒
子検出装置の光検出器で得られる集束光回折像(光強度
分布)が概念的に示してある。実際の装置では、光検出
器(4) のSN比を良くするために、フォトダイオードア
レイの各素子の信号を差動増幅器を用いて多段に重ね合
わせて、微粒子が通過しない時、すなわち、フォトダイ
オードアレイの各素子に光が一様に当たっている状態で
の電気信号を0とし、集束光回折回折像によっていずれ
かの素子に光量の変化が現われた時に、粒子の特性
(数、寸法等)に応じた電気信号が発生するようにする
のが好ましい。図4は4つの素子を有するフォトダイオ
ードアレイを用いた光検出器の場合の信号処理回路の一
例を示している。フォトダイオードアレイの各素子から
の出力信号a〜dを図4に示す差動増幅器回路に接続す
る。この差動増幅器回路の各抵抗は、4つの素子から全
く同じ出力信号が出ている状態、つまり一様な光が各素
子に当たっている時に差動増幅器回路の出力信号eが0
となるように設定しておく。従って、いずれか一つの素
子の光量のみが変化した時、例えば、aの出力信号が変
化した時に差動増幅器回路の出力信号eは変化する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の原理を用いて実際に微粒子を
検出した実施例を説明する。実施例1 図1に示す原理を用い、下記実験条件と実験操作で微粒
子を検出した。 (実験条件) レーザー : 半導体レーザー(波長 670n
m、出力 0.5mW) 集光レンズの焦点距離: 10 mm 被検液 : 超純水 被検液の流速 : 100 mm/秒 被検液に混入させた微粒子の直径: 0.208μm 光検出器 : フォトダイオードアレイ(32
素子) 信号処理回路 : 図4に示す差動増幅器回路の
組合せ (実験操作)上記条件で、微粒子の濃度を1倍〜3倍まで
変えた場合の検出個数の変化を図5に示す。この実験か
ら、本発明方法で 0.208μmの微粒子が検出できること
が実証された。実施例2 実施例1の実験条件を繰り返したが、被検液に混入させ
る微粒子の直径を 0.1μmにした。実施例1と同じ操作
を行った場合の結果を図6に示す。この実験から、本発
明方法では 0.1μmの微粒子も検出できることが実証さ
れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の原理を用いた微粒子検出装置の概念
図。
【図2】 平行ビーム中に微粒子が存在する場合のフラ
ウンホーファー回折現像を示す図。
【図3】 本発明の原理を用いた微粒子検出装置と、そ
の光検出器で得られる集束光回折像(光強度分布)を示
す概念図。
【図4】 本発明の微粒子検出装置で用いることができ
る差動増幅器の一例を示す回路図。
【図5】 本発明の微粒子検出方法を用いた実施例1で
得られた微粒子濃度と検出個数との関係を示す図。
【図6】 本発明の微粒子検出方法を用いた実施例2で
得られた微粒子濃度と検出個数との関係を示す図。
【図中符号】
1 レーザー 2 レンズ 3 光学セル 4 光検出器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレント光源からの光ビームを集光
    し、微粒子を含む流体の流れを集束された光ビームの焦
    点の近くを通過させ、流体中の微粒子によって回折され
    た回折光を微粒子を含む流体の流れに対して光ビームの
    光源とは反対側の光ビームの光路上に配置した光検出器
    によって検出して電気信号に変換し、この電気信号から
    流体中の微粒子の個数を計測することを特徴とするサブ
    ミクロン粒子の検出方法。
  2. 【請求項2】 光ビームの光源が半導体レーザであり、
    光検出器がフォトダイオードである請求項1に記載の検
    出方法。
  3. 【請求項3】 コヒーレント光源と、このコヒーレント
    光源からの光を集光する光学系と、この光学系で集光さ
    れた光ビームの焦点の近傍に配置され且つ内部を微粒子
    を含む流体の流れが通過するセルと、光ビームの光路上
    で且つセルに対して光ビームの光源とは反対側に配置さ
    れた光検出器と、この光検出器からの電気信号から流体
    中の微粒子の個数を計測する電気回路とによって構成さ
    れるサブミクロン粒子の検出装置。
  4. 【請求項4】 光学系がレンズである請求項3に記載の
    検出装置。
  5. 【請求項5】 コヒーレント光源が半導体レーザであ
    り、光検出器がフォトダイオードである請求項3または
    4に記載の検出装置。
  6. 【請求項6】 フォトダイオードが上記流体の流れ方向
    に対して垂直に且つ光軸に対して垂直に配置されたフォ
    トダイオードアレイである請求項5に記載の検出装置。
  7. 【請求項7】 電気回路がフォトダイオードアレイの各
    素子の信号を多段に重ね合わせる差動増幅器を含む請求
    項6に記載の検出装置。
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