JPH052308B2 - - Google Patents
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- JPH052308B2 JPH052308B2 JP63053294A JP5329488A JPH052308B2 JP H052308 B2 JPH052308 B2 JP H052308B2 JP 63053294 A JP63053294 A JP 63053294A JP 5329488 A JP5329488 A JP 5329488A JP H052308 B2 JPH052308 B2 JP H052308B2
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- bacteria
- methane
- culture
- methanogenic
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E50/00—Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
- Y02E50/30—Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel
Landscapes
- Treatment Of Sludge (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は好アルカリ性のメタン生成細菌に関
し、さらに詳しくは約8.1〜約8.7に生育至適PH範
囲を有するメタノサルシナ・アルカリフイルムに
関する。 〔従来の技術〕 従来、サクノサルシナ属のメタン生成細菌とし
ては以下の5種が知られている。メタノサルシ
ナ・バルケリ〔マイクロバイオロジカル・レビユ
ー(Microbiological Reviews Vol.47、p260〜
296、1979〕;フエムス・マイクロバイオロジー・
レター(FEMS Microbiology Letlers)Vol.16、
p217〜223、1983〕;メタノサルシナ・アセテイ
ボランス〔アプライド・アンド・エンバイロンメ
ンタル・マイクロバイオロジー(Applied and
Environmental Microbiology)Vol、47、No.5、
p971〜978、1984〕;メタノサルシナ・バキユオ
ラタ〔マイクロバイオロジー(Microbiology、
U.S.S.R)Vol.48、p279〜285、1979〕;メタノサ
ルシナ・サーモフイラ〔インターナシヨナル・ジ
ヤーナル・オブ・システマテイツク・バクテリオ
ロジー(International Journal of Systematic
Bacteriology)Vol.35、No.4、p522〜523、
1985〕;メタノサルシナ・マツエイ〔カレント・
マイクロバイオロジー(Current Microbiology)
Vol.3、p321〜326、1980〕 しかし、これらは何れも好アルカリ性ではなく
生育至極のPH条件7.5以下であり、PH7.5〜8.0以上
の範囲に生育至適条件を有するメタノサルシナは
これまで見出されていなかつた。 一方、従来の好アルカリ性メタン生成細菌とし
てはメタノバクテリウム属に属する2種の細菌が
知られている。メタノバクテリウム・アルカリフ
イルム〔インターナシヨナル・ジヤーナル・オ
ブ・システマテイツク・バクテリオロジー
(Inter−national Journal of Systematic、
Bacteriology)、Vol.36、No.3、p380〜382、
1986〕;メタノバクテリウム・サーモアルカリフ
イルム〔アーチブス・オブ・マイクロバイオロジ
ー(Archives of Microbiology)、Vol.142、
p211〜217、1985〕 しかし、これらの好アルカリ性メタン生成菌は
何れもメタノバクテリウム属の桿菌であり、基質
として水素と炭酸ガスのみを資化するものであ
る。これまで、メタノバクテリウム属以外の、あ
るいは形態が桿菌以外の好アルカリ性メタン生成
菌および水素と炭酸ガス以外の基質を資化可能な
好アルカリ性メタン生成菌はこれまで見出されて
いなかつた。 〔発明が解決しようとする課題〕 そこで本発明者らは、上記のメタノサルシナ属
のメタン生成菌よりも高いPH範囲にその生育至適
条件を有する高アルカリ性のメタノサルシナを見
出すべく研究を重ねるとともに上記のメタノバク
テリウム属以外の好アルカリ性メタン生成菌、あ
るいは形態が桿菌以外の好アルカリ性メタン生成
菌および水素と炭酸ガス以外の基質を資化可能な
好アルカリ性メタン生成菌を見出すべく研究を重
ねた。 〔課題を解決するための手段〕 その結果、本発明者らは約8.1〜約8.7の生育至
適PH範囲を有する好アルカリ性メタン生成菌であ
るメタノサルシナ・アルカリフイルムを見出し本
発明を完成した。 本発明はメタノサルシナ・アルカリフイルム
NY−728は、微工研菌寄第9920号として昭和63
年3月4日に寄託されている。以下同菌を入手す
るための手段(スクリーニング法等)について説
明する。 (1) スクリーニング 本発明においては、特願昭61−191541号(特
開昭63−49074号公報)及び実願昭61−125086
号(実公平4−716号公報)に記載の嫌気性菌
分離法に基いて、メタン生成細菌のスクリーニ
ングを行つた。具体的には、まず特殊環境の土
壌(強アルカリ、高塩濃度等)を探索し、目的
とする特許環境条件の土壌を採取する。次に特
願昭61−191541号に示すものを基本とした前処
理用の希釈液を用いて、速やかに採取した微生
物に必要な嫌気条件、低酸化還元電位等を実現
する。次いで、サンプリングした土壌の諸条件
(PH、塩濃度等)を考慮して、希釈溶液を調整
し、当該土壌を迅速に該希釈溶液に懸濁させ
る。得られた懸濁液は、実願昭61−125086号に
示す容器を用いて偏性嫌気性菌であるメタン生
成菌が死滅しないように維持するとともに、対
象とする特殊環境メタン生成細菌が死滅しない
ように維持する形で移送する。移送したサンプ
ルは分離培養用サンプルとして供した。 また、スクリーニング源とする土壌について
は国内外の特殊環境土壌について広く探索を行
なつた。 (2) 分離培養 分離培養用の倍地としては、本発明者らが独
自に開発した分離倍地を用いた。用いた分離培
地の組成を第1表に示す。また同組成中に示し
た微量元素溶液とビタミン溶液の組成は、それ
ぞれ第2表、第3表に示す。第2表に示す微量
元素溶液については、当該微生物の微量元素要
求性が不明確であることから、同溶液中の微量
元素の種類、量を強化した独自の組成のものを
用いた。 培地中の基質としては、第1表に示す通りギ
酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、メタノール、
メチルアミンをそれぞれ独立して0.5〜1.0%の
濃度とした。培養開始時の培地のPHの調製には
重炭酸ナトリウムを用いた。 また、メタン生成細菌は古細菌であり、細胞
壁にペプチドグリカンを持たないのでペプチド
グリカン合成阻害剤に感受性がなく、またリボ
ゾームは70S型にもかかわらず原核細胞型の
70Sリボゾーム系をもつ細菌に有効なタンパク
合成阻害剤にも感受性がない。そこで、分離培
養の際には非メタン生成細菌の生育のみを抑え
る抗生物質を培地中に加えることを基本とし、
目的とするメタン生成細菌のより効率的な分離
を実施した。具体的には第1表に示すように細
胞壁のペプチドグリカン合成阻害剤であるバン
コマイシン、原核細胞型の70Sリボゾーム系を
有する細菌に有効なタンパク合成阻害剤である
カナマイシン等を使用した。 培養時の気相については、H2/CO2混合ガ
ス(80/20)、N2/CO2混合ガス(80/20)、
N2ガスの3種類のガスを脱酸素処理をした上
で用いた。液体培地、寒天培地の何れの培地に
よる培養時においても、同ガスを2気相陽圧の
形で培養容器内に充てんして、加圧培養を行な
つた。また、静置培養および暗所における培養
を基本とした。 また分離培養時の他の条件としてPH6.5〜
10.0、温度10〜60℃の各範囲で広く特殊環境メ
タン生成細菌の探索を実施した。 (3) 目的微生物の確認 目的とする特殊環境メタン生成細菌の確認
は、以下のように実施した。PH、基質等の条件
を変化させ、さらに古細菌であるメタン生成細
菌のみを分離するために前述の細胞壁のペプチ
ドグリカン合成阻害剤、原核細胞型の70Sリボ
ゾーム系を有する細菌に有効なタンパク合成阻
害剤の抗生物質を加えた培地を用いて、所望の
培養温度で前述の分離培養法にしたがい培養は
開始する。この方法により分離培養を行ない、
微生物の生育が認められるとすれば、培地の条
件等から判断すれば、以下のものが予想され
る。 目的とするメタン生成細菌 メタン生成細菌以外の抗生物質耐性の偏性
嫌気性菌 メタン生成細菌以外の偏性嫌気性あるいは
耐嫌気条件の古細菌 これらのうちから目的とするメタン生成菌の
みを識別する方法として次の2法を基本とし
た。まず、第1に、培養容器内のヘツドスペー
スのガスをガスクロマトグラフ等で分析し、メ
タンガスの生成を確認する。メタンガスを生成
する微生物がメタン生成細菌である。次に、生
育した微生物を螢光顕微鏡で検鏡する。メタン
生成細菌は、同細菌に固有のフアクターF420を
有し、長波長紫外線を当てると、同フアクター
由来の青緑色の螢光を発するので、螢光顕微鏡
での検鏡時にはこの螢光の有無でメタン生成細
菌か非メタン生成細菌かが確認される。(非メ
タン生成細菌でも螢光を発するものがあるが、
この場合には黄白色、青白色等なのでメタン生
成細菌固有の螢光とは区別できる。) 以上の方法を用いて、稀釈法、寒天平板法等
で純化をくり返し、目的とするメタン生成細菌
のみを単離する。
し、さらに詳しくは約8.1〜約8.7に生育至適PH範
囲を有するメタノサルシナ・アルカリフイルムに
関する。 〔従来の技術〕 従来、サクノサルシナ属のメタン生成細菌とし
ては以下の5種が知られている。メタノサルシ
ナ・バルケリ〔マイクロバイオロジカル・レビユ
ー(Microbiological Reviews Vol.47、p260〜
296、1979〕;フエムス・マイクロバイオロジー・
レター(FEMS Microbiology Letlers)Vol.16、
p217〜223、1983〕;メタノサルシナ・アセテイ
ボランス〔アプライド・アンド・エンバイロンメ
ンタル・マイクロバイオロジー(Applied and
Environmental Microbiology)Vol、47、No.5、
p971〜978、1984〕;メタノサルシナ・バキユオ
ラタ〔マイクロバイオロジー(Microbiology、
U.S.S.R)Vol.48、p279〜285、1979〕;メタノサ
ルシナ・サーモフイラ〔インターナシヨナル・ジ
ヤーナル・オブ・システマテイツク・バクテリオ
ロジー(International Journal of Systematic
Bacteriology)Vol.35、No.4、p522〜523、
1985〕;メタノサルシナ・マツエイ〔カレント・
マイクロバイオロジー(Current Microbiology)
Vol.3、p321〜326、1980〕 しかし、これらは何れも好アルカリ性ではなく
生育至極のPH条件7.5以下であり、PH7.5〜8.0以上
の範囲に生育至適条件を有するメタノサルシナは
これまで見出されていなかつた。 一方、従来の好アルカリ性メタン生成細菌とし
てはメタノバクテリウム属に属する2種の細菌が
知られている。メタノバクテリウム・アルカリフ
イルム〔インターナシヨナル・ジヤーナル・オ
ブ・システマテイツク・バクテリオロジー
(Inter−national Journal of Systematic、
Bacteriology)、Vol.36、No.3、p380〜382、
1986〕;メタノバクテリウム・サーモアルカリフ
イルム〔アーチブス・オブ・マイクロバイオロジ
ー(Archives of Microbiology)、Vol.142、
p211〜217、1985〕 しかし、これらの好アルカリ性メタン生成菌は
何れもメタノバクテリウム属の桿菌であり、基質
として水素と炭酸ガスのみを資化するものであ
る。これまで、メタノバクテリウム属以外の、あ
るいは形態が桿菌以外の好アルカリ性メタン生成
菌および水素と炭酸ガス以外の基質を資化可能な
好アルカリ性メタン生成菌はこれまで見出されて
いなかつた。 〔発明が解決しようとする課題〕 そこで本発明者らは、上記のメタノサルシナ属
のメタン生成菌よりも高いPH範囲にその生育至適
条件を有する高アルカリ性のメタノサルシナを見
出すべく研究を重ねるとともに上記のメタノバク
テリウム属以外の好アルカリ性メタン生成菌、あ
るいは形態が桿菌以外の好アルカリ性メタン生成
菌および水素と炭酸ガス以外の基質を資化可能な
好アルカリ性メタン生成菌を見出すべく研究を重
ねた。 〔課題を解決するための手段〕 その結果、本発明者らは約8.1〜約8.7の生育至
適PH範囲を有する好アルカリ性メタン生成菌であ
るメタノサルシナ・アルカリフイルムを見出し本
発明を完成した。 本発明はメタノサルシナ・アルカリフイルム
NY−728は、微工研菌寄第9920号として昭和63
年3月4日に寄託されている。以下同菌を入手す
るための手段(スクリーニング法等)について説
明する。 (1) スクリーニング 本発明においては、特願昭61−191541号(特
開昭63−49074号公報)及び実願昭61−125086
号(実公平4−716号公報)に記載の嫌気性菌
分離法に基いて、メタン生成細菌のスクリーニ
ングを行つた。具体的には、まず特殊環境の土
壌(強アルカリ、高塩濃度等)を探索し、目的
とする特許環境条件の土壌を採取する。次に特
願昭61−191541号に示すものを基本とした前処
理用の希釈液を用いて、速やかに採取した微生
物に必要な嫌気条件、低酸化還元電位等を実現
する。次いで、サンプリングした土壌の諸条件
(PH、塩濃度等)を考慮して、希釈溶液を調整
し、当該土壌を迅速に該希釈溶液に懸濁させ
る。得られた懸濁液は、実願昭61−125086号に
示す容器を用いて偏性嫌気性菌であるメタン生
成菌が死滅しないように維持するとともに、対
象とする特殊環境メタン生成細菌が死滅しない
ように維持する形で移送する。移送したサンプ
ルは分離培養用サンプルとして供した。 また、スクリーニング源とする土壌について
は国内外の特殊環境土壌について広く探索を行
なつた。 (2) 分離培養 分離培養用の倍地としては、本発明者らが独
自に開発した分離倍地を用いた。用いた分離培
地の組成を第1表に示す。また同組成中に示し
た微量元素溶液とビタミン溶液の組成は、それ
ぞれ第2表、第3表に示す。第2表に示す微量
元素溶液については、当該微生物の微量元素要
求性が不明確であることから、同溶液中の微量
元素の種類、量を強化した独自の組成のものを
用いた。 培地中の基質としては、第1表に示す通りギ
酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、メタノール、
メチルアミンをそれぞれ独立して0.5〜1.0%の
濃度とした。培養開始時の培地のPHの調製には
重炭酸ナトリウムを用いた。 また、メタン生成細菌は古細菌であり、細胞
壁にペプチドグリカンを持たないのでペプチド
グリカン合成阻害剤に感受性がなく、またリボ
ゾームは70S型にもかかわらず原核細胞型の
70Sリボゾーム系をもつ細菌に有効なタンパク
合成阻害剤にも感受性がない。そこで、分離培
養の際には非メタン生成細菌の生育のみを抑え
る抗生物質を培地中に加えることを基本とし、
目的とするメタン生成細菌のより効率的な分離
を実施した。具体的には第1表に示すように細
胞壁のペプチドグリカン合成阻害剤であるバン
コマイシン、原核細胞型の70Sリボゾーム系を
有する細菌に有効なタンパク合成阻害剤である
カナマイシン等を使用した。 培養時の気相については、H2/CO2混合ガ
ス(80/20)、N2/CO2混合ガス(80/20)、
N2ガスの3種類のガスを脱酸素処理をした上
で用いた。液体培地、寒天培地の何れの培地に
よる培養時においても、同ガスを2気相陽圧の
形で培養容器内に充てんして、加圧培養を行な
つた。また、静置培養および暗所における培養
を基本とした。 また分離培養時の他の条件としてPH6.5〜
10.0、温度10〜60℃の各範囲で広く特殊環境メ
タン生成細菌の探索を実施した。 (3) 目的微生物の確認 目的とする特殊環境メタン生成細菌の確認
は、以下のように実施した。PH、基質等の条件
を変化させ、さらに古細菌であるメタン生成細
菌のみを分離するために前述の細胞壁のペプチ
ドグリカン合成阻害剤、原核細胞型の70Sリボ
ゾーム系を有する細菌に有効なタンパク合成阻
害剤の抗生物質を加えた培地を用いて、所望の
培養温度で前述の分離培養法にしたがい培養は
開始する。この方法により分離培養を行ない、
微生物の生育が認められるとすれば、培地の条
件等から判断すれば、以下のものが予想され
る。 目的とするメタン生成細菌 メタン生成細菌以外の抗生物質耐性の偏性
嫌気性菌 メタン生成細菌以外の偏性嫌気性あるいは
耐嫌気条件の古細菌 これらのうちから目的とするメタン生成菌の
みを識別する方法として次の2法を基本とし
た。まず、第1に、培養容器内のヘツドスペー
スのガスをガスクロマトグラフ等で分析し、メ
タンガスの生成を確認する。メタンガスを生成
する微生物がメタン生成細菌である。次に、生
育した微生物を螢光顕微鏡で検鏡する。メタン
生成細菌は、同細菌に固有のフアクターF420を
有し、長波長紫外線を当てると、同フアクター
由来の青緑色の螢光を発するので、螢光顕微鏡
での検鏡時にはこの螢光の有無でメタン生成細
菌か非メタン生成細菌かが確認される。(非メ
タン生成細菌でも螢光を発するものがあるが、
この場合には黄白色、青白色等なのでメタン生
成細菌固有の螢光とは区別できる。) 以上の方法を用いて、稀釈法、寒天平板法等
で純化をくり返し、目的とするメタン生成細菌
のみを単離する。
【表】
【表】
【表】
【表】
を調製する際の各組成の含有量を
示す。
示す。
【表】
各組成の含有量を示す。
(4) 目的とする微生物の取得 本発明者らは、前述の方法により、広く国内
外の特殊環境土壌を対象に目的とするメタン生
成細菌の分離を試みた。その結果、日本の東北
地方の湖沼底泥から多数の好アルカリ性のメタ
ン生成細菌を分離した。 これらのメタン生成細菌を培養し検討した。
その結果、これらの中で生育至適PHが最も高い
値の好アルカリ性メタン生成細菌NY−728株
を単離した。 NY−728は少なくとも約7.1から約9.2の広範
囲のPHで生育し、生育至適PH条件を約8.1〜8.7
に有し、メタンガス生成活性も良好であること
から好アルカリ性であることが確認された。 本発明のメタン生成菌NY−728は上記の通
り、好アルカリ性であり、さらに生育至適温度
は約34〜42℃であり、少なくとも約15〜45℃の
広範囲でメタン生成活性が確認された。 NY−728は個々の細胞は直径1.7〜2.7ミクロ
ンの球形であり、形態としてはサルシナ状であ
る。同菌は、胞子形成をしないグラム染色陽性
の偏性嫌気性菌であり、また一般細菌と異な
り、細胞壁のペプチドグリカン合成阻害剤の抗
生物質等に感受性を示さない古細胞であること
が確認され、古細菌の膜脂質の特徴でもあるエ
ーテル結合も確認された。 NY−728は培養温度37℃においては、基質
として水素と二酸化炭素、酢酸、メタノール、
メチルアミンを資化可能であり、メタンガス生
成活性も良好であることが確認された。 また資化可能なこれらの基質の中でメタノー
ルを用いて培養する場合、世代時間の最大値は
約4時間であり、他基質を用いて培養する場合
に比べて極めて速い増殖速度を示すことが確認
された。 実施例 1 取得した微生物(NY−728)を培地のPHを変
化させて培養した場合の結果を第1図に示す。第
1図は、第1表に示した培地組成において、基質
を0.8%メタノールとし、PHを6.5〜10.0の範囲で
変化させた各培地を用いて、NY−728を37℃、
5日間培養した結果である。 第1図の横軸は培地中のPH、縦軸はメタンガス
生成量(mmole)を示す。同図からNY−728は
少なくともPH7.1〜9.3の範囲で生育し、PH8.1〜
8.7に生育の至適条件を有することが理解される。 実施例 2 取得した微生物(NY−728)を培養温度を変
化させて培養した結果を第2図に示す。第2図
は、第1表に示した培地組成において基質を0.8
%メタノールとした培地を用いて、NY−728を
15〜60℃で20日間培養した結果である。 第2図は横軸は培養温度、縦軸はメタンガス生
成量(m mole)を示す。同図からNY−728は
少なくとも約15〜45℃の広範囲で生育し、約34〜
42℃付近に生育至適条件を有することが理解され
る。 実施例 3 取得した微生物(NY−728)を、第1表に示
す培地を用い、基質としてギ酸ナトリウム、酢酸
ナトリウム、メタノール、トリメチルアミンのい
ずれか1つを用いて行つた培養の結果を第3図に
示す。尚、基質濃度は0.8%とし、培養気相はN2
(2気圧陽圧)とした。H2/CO2を基質として用
いる場合は培地中に上記基質を用いる代わりに培
養気相をH2/CO2(2気圧陽圧)として培養を行
つた。尚、培地PHは8.3とし、培養温度37℃とし
た。 実施例 4 取得した微生物(NY−728)を第1表に示す
培地を用い、基質として0.8%メタノールを用い
て培養時のメタンガス生成量から世代時間を求め
た。その結果4時間であつた。 本発明の好アルカリ性メタン生成細菌が公知の
メタン生成細菌と別異の新規なものであることを
示すために、公知菌と本発明のNY−728の基質
資化性、形態、グラム染色、世代時間、至適温
度、至適PHをまとめて第4表に示す。 まずNY−728は以下の点からメタノサルシナ
属に属する新規メタン生成細菌であることがわか
る。 本発明によるメタン生成細菌NY−728は、
その形態、基質の資化性からメタノサルシナ属
に属するものであることは明らかであるがメタ
ノサルシナ属の公知菌に比べて、高いPH範囲に
生育至適条件を有する好アルカリ性である。 公知菌の中には15〜20℃程度の低温条件でも
メタンガス生成活性を示す好アルカリ性メタン
生成細菌は見出されていなかつたが、本発明に
よるメタン生成細菌NY−728は15〜20℃の条
件においてもメタンガス生成活性を有し、耐低
温性である。 公知の好アルカリ性のメタン生成細菌として
は桿菌のみが知られており、サルシナ状の菌は
見出されていなかつたが、本発明によるメタン
生成細菌NY−728はサルシナ状である。 公知の好アルカリ性のメタン生成細菌として
は水素以外の基質資化能力を有するものは見出
されていなかつたが、本発明によるメタン生成
細菌NY−728は基質として水素と炭酸ガス、
酢酸、メタノール及びメチルアミンを資化可能
である。
(4) 目的とする微生物の取得 本発明者らは、前述の方法により、広く国内
外の特殊環境土壌を対象に目的とするメタン生
成細菌の分離を試みた。その結果、日本の東北
地方の湖沼底泥から多数の好アルカリ性のメタ
ン生成細菌を分離した。 これらのメタン生成細菌を培養し検討した。
その結果、これらの中で生育至適PHが最も高い
値の好アルカリ性メタン生成細菌NY−728株
を単離した。 NY−728は少なくとも約7.1から約9.2の広範
囲のPHで生育し、生育至適PH条件を約8.1〜8.7
に有し、メタンガス生成活性も良好であること
から好アルカリ性であることが確認された。 本発明のメタン生成菌NY−728は上記の通
り、好アルカリ性であり、さらに生育至適温度
は約34〜42℃であり、少なくとも約15〜45℃の
広範囲でメタン生成活性が確認された。 NY−728は個々の細胞は直径1.7〜2.7ミクロ
ンの球形であり、形態としてはサルシナ状であ
る。同菌は、胞子形成をしないグラム染色陽性
の偏性嫌気性菌であり、また一般細菌と異な
り、細胞壁のペプチドグリカン合成阻害剤の抗
生物質等に感受性を示さない古細胞であること
が確認され、古細菌の膜脂質の特徴でもあるエ
ーテル結合も確認された。 NY−728は培養温度37℃においては、基質
として水素と二酸化炭素、酢酸、メタノール、
メチルアミンを資化可能であり、メタンガス生
成活性も良好であることが確認された。 また資化可能なこれらの基質の中でメタノー
ルを用いて培養する場合、世代時間の最大値は
約4時間であり、他基質を用いて培養する場合
に比べて極めて速い増殖速度を示すことが確認
された。 実施例 1 取得した微生物(NY−728)を培地のPHを変
化させて培養した場合の結果を第1図に示す。第
1図は、第1表に示した培地組成において、基質
を0.8%メタノールとし、PHを6.5〜10.0の範囲で
変化させた各培地を用いて、NY−728を37℃、
5日間培養した結果である。 第1図の横軸は培地中のPH、縦軸はメタンガス
生成量(mmole)を示す。同図からNY−728は
少なくともPH7.1〜9.3の範囲で生育し、PH8.1〜
8.7に生育の至適条件を有することが理解される。 実施例 2 取得した微生物(NY−728)を培養温度を変
化させて培養した結果を第2図に示す。第2図
は、第1表に示した培地組成において基質を0.8
%メタノールとした培地を用いて、NY−728を
15〜60℃で20日間培養した結果である。 第2図は横軸は培養温度、縦軸はメタンガス生
成量(m mole)を示す。同図からNY−728は
少なくとも約15〜45℃の広範囲で生育し、約34〜
42℃付近に生育至適条件を有することが理解され
る。 実施例 3 取得した微生物(NY−728)を、第1表に示
す培地を用い、基質としてギ酸ナトリウム、酢酸
ナトリウム、メタノール、トリメチルアミンのい
ずれか1つを用いて行つた培養の結果を第3図に
示す。尚、基質濃度は0.8%とし、培養気相はN2
(2気圧陽圧)とした。H2/CO2を基質として用
いる場合は培地中に上記基質を用いる代わりに培
養気相をH2/CO2(2気圧陽圧)として培養を行
つた。尚、培地PHは8.3とし、培養温度37℃とし
た。 実施例 4 取得した微生物(NY−728)を第1表に示す
培地を用い、基質として0.8%メタノールを用い
て培養時のメタンガス生成量から世代時間を求め
た。その結果4時間であつた。 本発明の好アルカリ性メタン生成細菌が公知の
メタン生成細菌と別異の新規なものであることを
示すために、公知菌と本発明のNY−728の基質
資化性、形態、グラム染色、世代時間、至適温
度、至適PHをまとめて第4表に示す。 まずNY−728は以下の点からメタノサルシナ
属に属する新規メタン生成細菌であることがわか
る。 本発明によるメタン生成細菌NY−728は、
その形態、基質の資化性からメタノサルシナ属
に属するものであることは明らかであるがメタ
ノサルシナ属の公知菌に比べて、高いPH範囲に
生育至適条件を有する好アルカリ性である。 公知菌の中には15〜20℃程度の低温条件でも
メタンガス生成活性を示す好アルカリ性メタン
生成細菌は見出されていなかつたが、本発明に
よるメタン生成細菌NY−728は15〜20℃の条
件においてもメタンガス生成活性を有し、耐低
温性である。 公知の好アルカリ性のメタン生成細菌として
は桿菌のみが知られており、サルシナ状の菌は
見出されていなかつたが、本発明によるメタン
生成細菌NY−728はサルシナ状である。 公知の好アルカリ性のメタン生成細菌として
は水素以外の基質資化能力を有するものは見出
されていなかつたが、本発明によるメタン生成
細菌NY−728は基質として水素と炭酸ガス、
酢酸、メタノール及びメチルアミンを資化可能
である。
【表】
メタン生成細菌はバイオマス有効利用、バイオ
ガス生産等の目的で広く用いられているメタン発
酵(バイオ・メタネーシヨン)の中核となる微生
物として利用されている。本発明により新規メタ
ン生成細菌は、好アルカリ性、耐低温性の諸性質
を有することから、本発明によるメタン生成細菌
を用いることで従来のメタン発酵技術を飛躍的に
向上させることができる。具体的には従来、PH中
性付近、37℃の中温等の条件がメタン発酵の一般
法であつたが、本発明によるメタン生成細菌を用
いることで、アルカリ、低温の条件でもメタン発
酵が可能となり、メタン発酵に供するバイオマス
廃棄物の対象も広くなり、メタン発酵の応用分野
が広がるとともに、高効率なメタン発酵法が実現
できる。例えば、従来のメタン発酵法は中性付近
で行なわれており、そのため使用される基質のPH
が高い場合には、中和のため多量のPH調製剤を投
入する必要がある。このような従来法の問題点に
ついては、本発明のメタン生成細菌を利用するこ
とによつて解決できる。さらには、本発明による
メタン生成細菌を好アルカリ性、耐低温性等の好
あるいは耐特殊環境性を支配する遺伝子の供給源
として遺伝子工学的手法による育種に使用するこ
とにより、実際の高効率なメタン発酵あるいは高
効率な他の有用物質の生産が可能となる。
ガス生産等の目的で広く用いられているメタン発
酵(バイオ・メタネーシヨン)の中核となる微生
物として利用されている。本発明により新規メタ
ン生成細菌は、好アルカリ性、耐低温性の諸性質
を有することから、本発明によるメタン生成細菌
を用いることで従来のメタン発酵技術を飛躍的に
向上させることができる。具体的には従来、PH中
性付近、37℃の中温等の条件がメタン発酵の一般
法であつたが、本発明によるメタン生成細菌を用
いることで、アルカリ、低温の条件でもメタン発
酵が可能となり、メタン発酵に供するバイオマス
廃棄物の対象も広くなり、メタン発酵の応用分野
が広がるとともに、高効率なメタン発酵法が実現
できる。例えば、従来のメタン発酵法は中性付近
で行なわれており、そのため使用される基質のPH
が高い場合には、中和のため多量のPH調製剤を投
入する必要がある。このような従来法の問題点に
ついては、本発明のメタン生成細菌を利用するこ
とによつて解決できる。さらには、本発明による
メタン生成細菌を好アルカリ性、耐低温性等の好
あるいは耐特殊環境性を支配する遺伝子の供給源
として遺伝子工学的手法による育種に使用するこ
とにより、実際の高効率なメタン発酵あるいは高
効率な他の有用物質の生産が可能となる。
第1〜3図はそれぞれNY−728を用いた場合
のメタンガス生成量とPH、温度及び基質との関係
を示す。
のメタンガス生成量とPH、温度及び基質との関係
を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 約8.1〜8.7に生育至適PH範囲を有するメタノ
サルシナ・アルカリフイルム。 2 微工研菌寄第9920号である請求項1記載のメ
タノサルシナ・アルカリフイルム。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63053294A JPH01225480A (ja) | 1988-03-07 | 1988-03-07 | 好アルカリ性メタン生成細菌 |
| US07/318,907 US5143835A (en) | 1988-03-07 | 1989-03-06 | Alkalophilic methanogen and fast methane fermentation method |
| EP19930113598 EP0604708B1 (en) | 1988-03-07 | 1989-03-07 | Fermentation method for the fast production of methane |
| DE68929029T DE68929029T2 (de) | 1988-03-07 | 1989-03-07 | Fermentationsverfahren zur schnellen Methanproduktion |
| DE68919874T DE68919874T2 (de) | 1988-03-07 | 1989-03-07 | Alkalophile methanogene Bakterien und Fermentationsverfahren zur schnellen Methanproduktion. |
| EP19890103989 EP0332134B1 (en) | 1988-03-07 | 1989-03-07 | Alkalophilic, methanogenic bacteria and fermentation method for the fast production of methane |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63053294A JPH01225480A (ja) | 1988-03-07 | 1988-03-07 | 好アルカリ性メタン生成細菌 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01225480A JPH01225480A (ja) | 1989-09-08 |
| JPH052308B2 true JPH052308B2 (ja) | 1993-01-12 |
Family
ID=12938706
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63053294A Granted JPH01225480A (ja) | 1988-03-07 | 1988-03-07 | 好アルカリ性メタン生成細菌 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01225480A (ja) |
-
1988
- 1988-03-07 JP JP63053294A patent/JPH01225480A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01225480A (ja) | 1989-09-08 |
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