JPH0523308A - 流れ制御装置および血圧測定装置 - Google Patents

流れ制御装置および血圧測定装置

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JPH0523308A
JPH0523308A JP3203816A JP20381691A JPH0523308A JP H0523308 A JPH0523308 A JP H0523308A JP 3203816 A JP3203816 A JP 3203816A JP 20381691 A JP20381691 A JP 20381691A JP H0523308 A JPH0523308 A JP H0523308A
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Fumihisa Hirose
文久 廣瀬
Yosuke Moriuchi
陽助 森内
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の流れ制御装置1は、主に、膨出部3
を有する第1管状部材2と、膨出部3を被冠するシール
部材8と、膨出部3の周囲を囲むように第1管状部材2
に嵌合された第2管状部材9とで構成されている。第1
管状部材2内には入口通路4が形成され、第2管状部材
2と膨出部3との間には出口通路10が形成されてい
る。膨出部3の側部には、入口通路4と出口通路10と
を連通する連絡通路5が形成されている。この連絡通路
5は、出口通路側の端部に向かって拡開する拡開部7を
有し、拡開部7を含む連絡通路5の横断面積は、入口通
路4および出口通路5の横断面積より小さい。 【効果】 プライミングの際の過負荷状態を防止し、逆
流を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、観血的血圧測定に用い
る流れ制御装置およびこれを備える血圧測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】医療分野において、麻酔若しくは集中治
療管理を行なう際には、観血的動脈圧測定が行なわれて
いるが、この観血的動脈圧測定は、患者の循環呼吸管理
を円滑に進めていく上で必須のものとされており、その
計測システムが広汎に利用されるに至っている。
【0003】この計測システム(血圧測定装置)は、基
本的に、生理食塩水やヘパリン加生理食塩水のような輸
液を該システムに連続的に微量供給して回路内への血液
の侵入を防ぐ輸液供給回路と、患者の血圧測定部位に刺
通、挿入されるカテーテルと、該カテーテル内に充填さ
れた輸液を伝達媒体として血圧値を検出する圧力トラン
スデューサーと、該圧力トランスデューサーから出力さ
れる圧力値を表示し、記録する表示記録装置とで構成さ
れる。
【0004】この場合、輸液供給回路において輸液を連
続供給する方法には、下記の2つの方法がある。
【0005】 加圧カフと軟質生理食塩水入りバッグ
により行なう方法 シリンジポンプ(あるいは輸液ポンプ)により行な
う方法
【0006】ところで、計測システムには、カテーテル
内の輸液の圧力変化を圧力トランスデューサーにより検
出する際、不必要な外力の影響や輸液供給回路のコンプ
ライアンスの影響等を除去し、前記輸液の圧力を正確に
測定すべく、流れ制御装置が設けられている。
【0007】この流れ制御装置は、輸液供給回路におけ
るシリンジポンプとカテーテルとを連通する管路に配設
されており、流れ制御装置の流路に設けられた毛細管
(抵抗体)の微小な内径の通孔を輸液が通流することに
より、この輸液の流速を定常化している。
【0008】また、カテーテルを使用するにあたって
は、該カテーテル内の空気を完全に排除する必要があ
り、そのために、予めカテーテル内に輸液をフラッシュ
させ、いわゆるプライミングを行う。このため、一般
に、流れ制御装置には、一時的に大流量の液が流れるよ
うにフラッシュ流路を開成させるフラッシュ機構が備え
られている。
【0009】この場合、前記の方法を採用する場合
は、従来の流れ制御装置を用いても、ほぼ問題なくプラ
イミング操作等を行なえるが、前記の方法を採用する
場合は、以下のような問題がある。
【0010】まず第1に、プライミング時等にフラッシ
ュを行なう際、シリンジポンプを操作して輸液を比較的
速い流速で供給(いわゆる、「早送り」)しながらフラ
ッシュ機構を操作しなければならず、両手がふさがり操
作が煩雑である。
【0011】第2に、抵抗体である毛細管の微少な内径
の通孔を介して輸液を供給するため、シリンジポンプと
流れ制御装置との間の流体圧力を実質上300mmHg以上
に確保する必要がある。そのため、シリンジポンプを操
作して早送りした後、さらに輸液の流量を連続供給時の
流量、例えば1m1/hに調整する必要があり、その操作が
煩雑である。
【0012】このような問題を解決するため、本願出願
人により、フラッシュ機構を人為的に操作することな
く、シリンジポンプの早送り操作のみでフラッシュ流路
を開通することのできる流れ制御装置が開示されている
(特開平1−171527号)。
【0013】この流れ制御装置は、「血圧等の測定シス
テムに組み込まれ輸液等の流体の液量を制御するための
流れ制御装置であって、流体用入口通路と出口通路とを
有する共に、前記入口通路と出口通路とを夫々の通路よ
り狭小な断面積を有する連絡通路を介して連通し、前記
連絡通路の前記出口通路側端部に弾性体を配設して前記
弾性体により前記出口通路側端部を閉塞し、入口通路か
ら導入される流体が所定の圧力となる際に前記弾性体が
押圧されて当該出口通路側端部が開成し、前記入口通路
から出口通路へと流体が流通するよう構成したことを特
徴とする流れ制御装置。」である。
【0014】この流れ制御装置では、プライミングにか
かる時間と労力を軽減することができるが、次のような
問題が生じる。
【0015】シリンジポンプで早送りを行なう場合、シ
リンジ容量が大きくなるほどシリンジの内圧が高くな
る。例えば、容量50mlのシリンジをシリンジポンプに
セットし、プライミングのために早送りの操作を行なう
と、弁の役目を果している前記弾性体の張力による抵抗
のために輸液の圧力が高くなり、シリンジポンプがいわ
ゆる過負荷状態となり、アラームが作動してしまう等の
不都合が生じる。
【0016】さらに、前記弾性体が連絡通路の出口側端
部を完全に密封してしまうと、血圧測定回路側から流れ
制御装置を経て輸液供給回路側への流体の移動が全く不
可能となり、万一出口通路側にエアーが残留した際に、
輸液を一度シリンジ側に引き戻して再プライミングを行
なうといった操作ができないという欠点がある。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来の流れ制御装置の欠点に鑑みてなされたもので、その
目的は、プライミングの際に過負荷状態とならず、しか
も逆方向の流れを可能とする流れ制御装置および血圧測
定装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(9)の本発明により達成される。
【0019】(1)流体を導入する入口通路と、流体を
排出する出口通路と、前記入口通路と前記出口通路とを
連通し、これら両通路より小さな横断面積を有し、かつ
出口通路側の端部に向かって拡開した部分を含む連絡通
路と、前記連絡通路の出口通路側端部を実質的に遮蔽す
るシール部材とで構成され、前記入口通路から導入され
る流体が所定の圧力となると、前記シール部材による前
記連絡通路の出口通路側端部の遮蔽が解除または緩和さ
れ、前記入口通路から前記出口通路へと流体が流通する
よう作動することを特徴とする流れ制御装置。
【0020】(2)内部に前記入口通路が形成され、先
端部に膨出部を有する第1管状部材と、前記第1管状部
材に前記膨出部の周囲を囲むように嵌合され、前記膨出
部との間で前記出口通路を画成する第2管状部材と、前
記膨出部に形成された前記連絡通路と、前記膨出部に被
冠された弾性材料よりなるシール部材とで構成される上
記(1)に記載の流れ制御装置。
【0021】(3)前記膨出部には突起部が形成され、
前記シール部材の一端部には係合孔が形成され、前記シ
ール部材を前記膨出部に被冠するにあたり、前記係合孔
を前記突起部に係合することにより前記シール部材を前
記膨出部に固定する上記(2)に記載の流れ制御装置。
【0022】(4)前記膨出部に形成された連絡通路
は、その一端側が前記入口通路に連通し、その他端側が
前記膨出部の外周に開口する上記(2)または(3)に
記載の流れ制御装置。
【0023】(5)前記シール部材は、筒状のスカート
部を有し、このスカート部が前記膨出部の外周面に密着
するよう引張状態で設置されている上記(2)〜(4)
のいずれかに記載の流れ制御装置。
【0024】(6)前記スカート部に切り込みを設けた
上記(5)に記載の流れ制御装置。
【0025】(7)前記膨出部の外周面および/または
前記スカート部の内周面に、流路を形成するための凸条
または溝を設けた上記(5)または(6)に記載の流れ
制御装置。
【0026】(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記
載の流れ制御装置と、この流れ制御装置の上流側に接続
された輸液供給回路と、前記流れ制御装置の下流側に接
続された血圧測定用回路と、この血圧測定用回路に設け
られた圧力トランスデューサーとを組み合せたことを特
徴とする血圧測定装置。
【0027】(9)上記(1)〜(7)のいずれかに記
載の流れ制御装置と、この流れ制御装置の上流側に接続
された輸液供給回路と、前記流れ制御装置の下流側に接
続された血圧測定用回路と、この血圧測定用回路に設け
られた圧力トランスデューサーと、前記血圧測定用回路
の端部に接続された血圧波形表示装置とを組み合せたこ
とを特徴とする血圧測定装置。
【0028】
【作用】本発明は、観血的血圧測定に用いる流れ制御装
置において、入口通路と、出口通路と、両通路を連通
し、両通路より小さな横断面積を有し、かつ出口側端部
に向かって拡開している連絡通路と、該連絡通路の出口
側端部を実質的に遮蔽するシール部材とから構成されて
いるため、シリンジポンプを用いてプライミングを行な
う際のフラッシュ時に煩雑な操作がなく、またシリンジ
ポンプが過負荷状態となることがない。
【0029】すなわち、シリンジポンプより供給される
輸液は、入口通路より流入し、シリンジポンプにより加
圧され、連絡通路を通って、その出口通路側端部に至
り、該出口通路側端部の開口を遮蔽閉しているシール部
材を押圧し、そこに生じた微小な隙間を通って出口通路
に至る(図3参照)。
【0030】このシール部材を押圧する際に、連絡通路
には出口通路側端部に向かって拡開した部分が設けられ
ているため、プライミングの際の早送りにおいて、輸液
がシール部材を押圧する面積が大きくなり、すなわち、
大きな力でシール部材を押圧することとなる。その結
果、輸液が通る隙間が確実に形成され、その隙間もある
程度大きく、隙間を通る輸液の流体抵抗を低減すること
ができ、早送りの際のシリンジポンプに対する負荷を軽
減でき、過負荷状態を回避することができる。
【0031】また、シール部材のスカート部に切り込み
を設けた場合には、シール部材のかしめ力(弾性力)を
緩和することができ、前記隙間をさらに大きくすること
ができるので、輸液の流通時の抵抗をより低減すること
ができる。
【0032】また、膨出部の外周面および/またはスカ
ート部の内周面に、流路を形成するための手段として凸
条や溝等を設けた場合には、膨出部とこれを被冠するシ
ール部材との間に、常に微小な隙間が形成されているこ
ととなるので、輸液が逆方向へ流れることが可能とな
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明の流れ制御装置および血圧測定
装置を、添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説
明する。
【0034】図1は、本発明の流れ制御装置を組み込ん
だ血圧測定装置を示す。同図に示すように、血圧測定装
置50は、流体、例えば生理食塩水のような輸液を連続
的に供給するためのシリンジポンプ51を有し、このシ
リンジポンプ51にチューブ52を介して流れ制御装置
1の上流側が接続されている。このようなシリンジポン
プ51、チューブ52および流れ制御装置1により、輸
液剤を供給する輸液供給回路が構成される。
【0035】また、流れ制御装置1の下流側は、後述す
るように、分岐しており、この下流側の一方には、チュ
ーブ53を介して三方活栓54が接続され、さらに、こ
の三方活栓54にはチューブ55を介して患者60の血
管に刺通、装入されるカテーテル56が接続されてい
る。このようなチューブ53、三方活栓54、チューブ
55、カテーテル56により、血圧測定用回路が構成さ
れる。
【0036】また、流れ制御装置1の下流側の他方に
は、圧力トランスデューサー57が接続され、この圧力
トランスデューサー57に電気接続ケーブル58を介し
て血圧波形表示装置59が接続されている。
【0037】この表示装置59は、測定により得られた
血圧波形を表示し、またはさらにこれを記録するもので
ある。
【0038】次に、本発明の流れ制御装置について説明
する。
【0039】図2は、本発明の流れ制御装置の構成例を
示す分解斜視図、図3は、図2に示す流れ制御装置の縦
断面図である。
【0040】これらの図に示すように、流れ制御装置1
は、基本的に、第1管状部材2と、第2管状部材9と、
シール部材8とで構成されている。
【0041】第1管状部材2は、その先端部に膨出部3
を有し、その内部には、輸液を導入する入口通路4が形
成されている。
【0042】膨出部3の側部には、膨出部3内の入口通
路4から膨出部3の外周面に向けて貫通する連絡通路5
が形成されている。この連絡通路5を介して、入口通路
4と出口通路10とが連通する。
【0043】この連絡通路5は、直管部6と、輸液の出
口通路側端部71に向けて拡開する拡開部7とを有し、
連絡通路5の各部の横断面積は、入口通路4および後述
する出口通路10の横断面積より小さいものとなってい
る。
【0044】連絡通路5における直管部6の内径は、
0.2〜1mm程度、特に、0.3〜0.5mm程度とする
のが好ましく、拡開部7の最大内径(出口通路側端部7
1の開口径)は、1〜2mm程度、特に、1.3〜1.6
mm程度とするのが好ましい。
【0045】なお、出口通路側端部71の開口は、円形
に限らず、楕円形、多角形等でもよい。
【0046】また、膨出部3には、カップ状のシール部
材8が、その外周部を構成するスカート部82にて連絡
通路5の出口通路側端部71を遮蔽するように被冠され
ている。このシール部材8は、輸液の流量または圧力を
調節する機能を有するものである。
【0047】スカート部82は肉薄の筒状部材で構成さ
れ、その内径は、膨出部3の外径より若干小さな値とす
るのが好ましい。これにより、スカート部82は、膨出
部3の外周に引張状態で設置され、膨出部3の外周面に
密着する。
【0048】また、シール部材8の頂部中心には、係合
孔81が形成されている。この係合孔81は、膨出部3
の頂部に形成されているきのこ状の突起部31と嵌合
し、これにより、シール部材8が膨出部3に固定され
る。
【0049】このように、膨出部3に形成された突起部
31に係合孔81を嵌合してシール部材8を取り付ける
ことにより、シール部材8のズレを防止し、確実に固定
することができる。
【0050】なお、シール部材8の構成材料としては、
例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンゴム、ブ
タジエンゴム、シリコーンゴム、ポリ塩化ビニル、ポリ
ウレタン等の弾性材料または軟質材料が挙げられる。
【0051】また、シール部材8のスカート部82の厚
さは、上記構成材料にもよるが、0.1〜1mm程度、特
に、0.3〜0.5mm程度とするのが好ましい。
【0052】このようなシール部材8のスカート部82
の一部には、図2に示すように、切り込み(スリット)
83が形成されているのが好ましい。これにより、シー
ル部材8のかしめ力を緩和、調整することができる。
【0053】なお、このような切り込み83は、スカー
ト部82の2以上の箇所に設けてもよい。
【0054】第1管状部材2の基端側における入口通路
4には、流入口41が形成されており、この流入口41
付近はテーパー形状をなしている。
【0055】また、流入口41の外周部には、鍔状に突
出する係合部(ルアーロック)21が形成され、前記流
入口41付近のテーパーに対応するテーパを有する雄型
コネクタ(図示せず)が、係合部21と係合することに
より、前記流入口41に嵌入して接続されるようになっ
ている。
【0056】第2管状部材9は、膨出部3の周囲を囲む
ように第1管状部材2に液密に嵌合されている。これに
より、第2管状部材9の内面と、膨出部3との間に、出
口通路10が画成される。
【0057】なお、両管状部材2、9の嵌合部11は、
接着剤(溶剤)により接着するかまたは融着(熱融着、
超音波融着等)することにより接合するのが好ましい。
【0058】第1管状部材2および第2管状部材9の構
成材料としては、ポリカーボネート、硬質ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ
レンテレフタレート(PBT)のようなポリエステル、
ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート(PMM
A)、ポリサルフォン(PSF)等の比較的硬質な樹
脂、ガラス、アルミナ、シリカ等の各種セラミックス、
ステンレス等の金属等が挙げられる。
【0059】さらに、第1管状部材2および第2管状部
材9の構成材料は、気泡残留の確認のため、透明なもの
が好ましい。
【0060】第2管状部材9の先端部には、T字管12
の第1ポート13が接続され、これにより、出口通路1
0とT字管12内の流路16とが連通する。
【0061】また、T字管12の第2ポート14には、
前記チューブ53が直接または図示しないコネクターを
介して接続され、第3ポート15には、前記圧力トラン
スデューサー57が接続される。
【0062】図4〜図7には、本発明の流れ制御装置に
おける連絡通路付近の構成例が拡大して示されている。
【0063】図4および図5に示す例では、膨出部3の
外周に、出口通路側端部71を起点として膨出部3の基
端側へ向けて延在する凸条33が突出形成されている。
この凸条33は、スペーサーとして機能するもので、こ
の凸条33を形成することにより、膨出部3の外周面と
シール部材8のスカート部82の内周面との間に、輸液
の流路となる隙間が形成される。
【0064】凸条33の寸法は特に限定されないが、幅
は0.02〜0.15mm、特に、0.04〜0.08mm
とするのが好ましく、高さは0.02〜0.15mm、特
に、0.04〜0.08mmとするのが好ましく、長さ
は、1〜5mm、特に、2.5〜3.5mmとするのが好ま
しい。
【0065】なお、図示のごとく、凸条33の終点(図
中下端)は、スカート部82の下端より露出しているの
が好ましい。
【0066】図6および図7に示す例では、膨出部3の
外周に、出口通路側端部71を起点として膨出部3の基
端側へ向けて延在する溝35が形成されている。この溝
35が輸液の流路となる。
【0067】溝35の寸法は特に限定されないが、幅は
0.01〜0.1mm、特に、0.03〜0.07mmとす
るのが好ましく、深さは0.01〜0.1mm、特に、
0.03〜0.07mmとするのが好ましく、長さは、1
〜5mm、特に、2.5〜3.5mmとするのが好ましい。
【0068】なお、図示のごとく、溝35の終点(図中
下端)は、スカート部82の下端より露出しているのが
好ましい。
【0069】このような凸条33や溝35を形成するこ
とにより、比較的低い液圧で入口通路4から出口通路1
0への輸液の流通を確保できるとともに、輸液が流通す
る際の抵抗も安定しており、さらには、例えば出口通路
10内のエアーおよび輸液を抜去するために、輸液を逆
流させることも可能となる。
【0070】このような凸条33や溝35を形成した場
合、スカート部82が出口通路側端部71の開口を完全
に密封するのではないが、凸条33および溝35を上述
のような寸法とすることにより、連絡通路5の出口通路
側端部71は実質的に遮蔽された状態となり、この凸条
33および溝35により輸液供給回路側のコンプライア
ンスは抑制され、血圧測定用回路に悪影響を及ぼすこと
はなく、またプライミングの際に輸液が過剰に流通した
りするというような不都合も生じない。
【0071】なお、前記凸条33や溝35は、膨出部3
の外周の2以上の箇所に設けてもよい。
【0072】また、図示と異り、凸条33や溝35は、
スカート部82の内周面に設けられていてもよい。
【0073】次に、本発明の流れ制御装置1および血圧
測定装置50の作動について説明する。
【0074】図1に示すように、血圧測定装置50にお
いて、各回路の連結作業を完了した後、血圧を実測する
のに先立って、いわゆるプライミングを行なう。
【0075】すなわち、まず、操作者がシリンジポンプ
51を駆動すると、このシリンジポンプ51から供給さ
れる輸液は、チューブ52を介して第1管状部材2の入
口通路4を経て連絡通路5に至る。このとき、供給され
る輸液の流量は、約400〜800ml/hであり、通常の
血圧測定時の流量(0.5〜3ml/h)と比較して大き
く、いわゆる早送りとなる。
【0076】連絡通路5の出口通路側端部71の開口
は、シール部材8のスカート部82により所定の押圧力
で遮蔽されており、シリンジポンプ51を駆動して入口
通路4および連絡通路5内にさらに輸液を供給して輸液
の圧力を増加させると、前記押圧力に抗してスカート部
82が外方へ押圧され、出口通路側端部71の遮蔽が解
除(または緩和)され、スカート部82の内周面と膨出
部3の外周面との間に微小な隙間(例えば、厚さ0.0
05〜0.05mm程度)が形成される。
【0077】このため、連絡通路5内の輸液はこの隙間
を通って出口通路10内へ流入する。
【0078】このとき、連絡通路5は、拡開部7を有し
ているため、所定の液圧に対し、より大きな力がスカー
ト部82に作用し、よって、前記隙間が確実に形成され
る。その結果、例えば、シリンジポンプ51のシリンジ
が大容量(例えば50ml程度)であった場合でも、過負
荷となることがない。
【0079】出口通路10へ流入した輸液は、T字管1
2の第1ポート13よりT字管12内の流路16へ導入
され、さらに、チューブ53、三方活栓54、チューブ
55およびカテーテル56内に充填される。また、輸液
の一部は、回路内にあったエアーと共にカテーテル56
の先端から外部に排出される。
【0080】このようにして、プライミングが完了す
る。
【0081】なお、特に図4〜図7に示す構成の流れ制
御装置を用いた場合、万一流れ制御装置1の出口通路1
0内にエアーが残留したときには、シリンジポンプ51
に代えてシリンジを接続し、このシリンジのプランジャ
ーを引くことにより、出口通路10内の輸液および残留
エアーを吸引して抜去し、再度プライミングを行なうこ
ともできる。すなわち、前記凸条33や溝35の設置に
より、膨出部3とシール部材8のスカート部82との間
に、常に微小な隙間が形成されているため、出口通路1
0、前記隙間、連絡通路5および入口通路4の順に流れ
る逆流が可能となり、上記再プライミングを行なうこと
ができる。
【0082】なお、この輸液の逆流は、必要以上の量で
はないので、測定精度等への悪影響はない。
【0083】次に、カテーテル56を患者60の動脈ま
たは静脈の所定部位に穿刺し、所望の血圧測定を行な
う。すなわち、前述したように、シリンジポンプ51を
作動すると、これより供給される輸液は、チューブ1
3、流れ制御装置1、T字管12、チューブ53、三方
活栓54、チューブ55およびカテーテル56を順次通
って、患者60の血管内に注入される。
【0084】このとき、輸液は流れ制御装置1およびシ
リンジポンプ51により一定の流量(例えば0.5〜3
ml/h)に制御されて供給される。
【0085】このような過程において、患者60の血圧
は、カテーテル56、チューブ55、三方活栓54、チ
ューブ53、T字管12内等の輸液を伝達媒体として圧
力トランスデューサ57により検出され、この圧力トラ
ンスデューサ57はその圧力に比例した電圧を表示装置
59に出力する。この結果、患者60の血圧値がリアル
タイムで表示装置59に表示(または表示および記録)
される。
【0086】この場合、流れ制御装置1により輸液の流
量を例えば3.0ml/hに制御しようとすれば、流れ制御
装置1の入口通路4側の流体圧力は30mmHg以下でよ
い。従って、従来のように、流れ制御装置の上流側にお
ける流体圧力を、300mmHgに設定するものに比べ、プ
ライミング作業後の準備時間を大幅に短縮化することが
でき、効率的な血圧測定作業を行なうことが可能とな
る。
【0087】しかも、プライミング作業では、操作者が
流れ制御装置1を実質的に操作する必要がなく、よっ
て、プライミング作業が一層簡素化し、操作者の負担を
低減することができる。
【0088】また、シール部材8のスカート部82と膨
出部3との間に形成される微小な隙間が抵抗体として機
能するため、例えば、シリンジポンプ51の駆動に起因
して発生する圧力変動等に影響されることなく、高精度
な圧力測定を行なうことができるという利点がある。
【0089】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、プ
ライミングやその後の測定準備作業における操作性を向
上することができる。
【0090】そして、連絡通路に出口通路側端部に向か
って拡開する拡開部を設けたことにより、シリンジポン
プによる早送り時の流入抵抗を低減することができ、シ
リンジポンプが過負荷状態となることが防止される。特
に、拡開部の出口通路側端部の開口面積、シール部材の
構成材料、スカート部の厚さ、切り込みの有無やそのサ
イズ、凸条や溝の有無やそのサイズ等を適宜選定するこ
とにより、入口通路と出口通路との差圧が比較的小さく
ても、シール部材による遮蔽を解除し、これら両通路を
連通させることができる。
【0091】また、膨出部に凸条または溝を形成した場
合には、膨出部とシール部材とに間に常に流路が形成さ
れているため、輸液の逆流が可能となり、再プライミン
グ等と行なうことができる。
【0092】また、本発明では、シリンジポンプの駆動
等に起因して発生する圧力変動等と吸収するため、高精
度な血圧測定を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の血圧測定装置の構成例を示す概略説明
図である。
【図2】本発明の流れ制御装置の構成例を示す分解斜視
図である。
【図3】図2に示す流れ制御装置の縦断面図である。
【図4】本発明の流れ制御装置における連絡通路付近の
他の構成例を拡大して示す正面図である。
【図5】図4中のA−A線での断面図である。
【図6】本発明の流れ制御装置における連絡通路付近の
さらに他の構成例を拡大して示す正面図である。
【図7】図6中のB−B線での断面図である。
【符号の説明】
1 流れ制御装置 2 第1管状部材 21 係合部 3 膨出部 31 突起部 33 凸条 35 溝 4 入口通路 41 流入口 5 連絡通路 6 直管部 7 拡開部 71 出口通路側端部 8 シール部 81 係合孔 82 スカート部 83 切り込み 9 第2管状部材 10 出口通路 11 嵌合部 12 T字管 13 第1ポート 14 第2ポート 15 第3ポート 16 流路 50 血圧測定装置 51 シリンジポンプ 52、53 チューブ 54 三方活栓 55 チューブ 56 カテーテル 57 圧力トランスデューサー 58 電気接続ケーブル 59 表示装置 60 患者
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 悟 京都府京都市左京区一乗寺庵野町16−4

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を導入する入口通路と、流体を排出
    する出口通路と、前記入口通路と前記出口通路とを連通
    し、これら両通路より小さな横断面積を有し、かつ出口
    通路側の端部に向かって拡開した部分を含む連絡通路
    と、前記連絡通路の出口通路側端部を実質的に遮蔽する
    シール部材とで構成され、 前記入口通路から導入される流体が所定の圧力となる
    と、前記シール部材による前記連絡通路の出口通路側端
    部の遮蔽が解除または緩和され、前記入口通路から前記
    出口通路へと流体が流通するよう作動することを特徴と
    する流れ制御装置。
  2. 【請求項2】 内部に前記入口通路が形成され、先端部
    に膨出部を有する第1管状部材と、 前記第1管状部材に前記膨出部の周囲を囲むように嵌合
    され、前記膨出部との間で前記出口通路を画成する第2
    管状部材と、 前記膨出部に形成された前記連絡通路と、 前記膨出部に被冠された弾性材料よりなるシール部材と
    で構成される請求項1に記載の流れ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記膨出部には突起部が形成され、前記
    シール部材の一端部には係合孔が形成され、 前記シール部材を前記膨出部に被冠するにあたり、前記
    係合孔を前記突起部に係合することにより前記シール部
    材を前記膨出部に固定する請求項2に記載の流れ制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記膨出部に形成された連絡通路は、そ
    の一端側が前記入口通路に連通し、その他端側が前記膨
    出部の外周に開口する請求項2または3に記載の流れ制
    御装置。
  5. 【請求項5】 前記シール部材は、筒状のスカート部を
    有し、このスカート部が前記膨出部の外周面に密着する
    よう引張状態で設置されている請求項2〜4のいずれか
    に記載の流れ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記スカート部に切り込みを設けた請求
    項5に記載の流れ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記膨出部の外周面および/または前記
    スカート部の内周面に、流路を形成するための凸条また
    は溝を設けた請求項5または6に記載の流れ制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の流れ制
    御装置と、この流れ制御装置の上流側に接続された輸液
    供給回路と、前記流れ制御装置の下流側に接続された血
    圧測定用回路と、この血圧測定用回路に設けられた圧力
    トランスデューサーとを組み合せたことを特徴とする血
    圧測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載の流れ制
    御装置と、この流れ制御装置の上流側に接続された輸液
    供給回路と、前記流れ制御装置の下流側に接続された血
    圧測定用回路と、この血圧測定用回路に設けられた圧力
    トランスデューサーと、前記血圧測定用回路の端部に接
    続された血圧波形表示装置とを組み合せたことを特徴と
    する血圧測定装置。
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