JPH0523579A - 表面処理方法及びその装置 - Google Patents

表面処理方法及びその装置

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JPH0523579A
JPH0523579A JP3208570A JP20857091A JPH0523579A JP H0523579 A JPH0523579 A JP H0523579A JP 3208570 A JP3208570 A JP 3208570A JP 20857091 A JP20857091 A JP 20857091A JP H0523579 A JPH0523579 A JP H0523579A
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insulator container
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行弘 草野
Masahito Yoshikawa
雅人 吉川
Toshio Naito
壽夫 内藤
Sachiko Okazaki
幸子 岡崎
Masuhiro Kokoma
益弘 小駒
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ガス導入口を有すると共に、先端開口部をガ
ス放出口とした絶縁体容器と、該絶縁体内部に配置され
る電極と、該電極に電圧を印加するための電源と、前記
絶縁体容器内部に所定のガスを供給するガス供給手段と
を具備した表面処理装置を用い、前記絶縁体容器内部に
ガス導入口から所定のガスを導入フローさせると共に、
前記電極に電圧を印加して前記先端開口部にプラズマを
発生させ、該プラズマを前記絶縁体容器のガス放出口か
ら外部に射出させ、かつ該プラズマが射出される位置に
被処理物を配置して被処理物に表面処理を施す。 【効果】 本発明によれば大気圧グロープラズマを極め
て簡単な方法で点状或いは線状のプラズマとすることに
より、各種材料のコーティング、エッチングなどの表面
処理を大気中で効率よく行うことができ、更に局所的な
処理を行うこともできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマにより各種材
料にコーティング、エッチングなどの表面処理を施す表
面処理方法及び装置に関し、特に被処理物を大気中に配
置した状態でしかも被処理物表面の局所的な処理を行う
ことが可能な表面処理方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
基材表面を処理して親水性、撥水性等を与えるための表
面改質方法(表面処理方法)として、いくつかの方法が
知られているが、このうちコロナ放電処理、低圧グロー
プラズマ表面処理などの放電処理方法は、乾式でクリー
ンな処理方法として注目されている。
【0003】コロナ放電処理は、大気圧において、主に
空気,窒素等の雰囲気中で行われ、放電処理の中でも安
価で簡便な処理方法である。しかし、コロナ放電では電
子がビーム状に放電されるため、被処理物表面に処理む
らができてしまい、また、ガス温度が低温プラズマにお
けるガス温度に比べてかなり高いので、親水化以外の表
面処理が極めて難しいという問題点がある。また、コロ
ナ放電処理による親水化の度合いは、プラズマ処理によ
る場合に比べて一般に不十分である。
【0004】一方、低圧グロープラズマ処理では、処理
むらの少ない均一な表面処理ができる上に、雰囲気ガス
種や、入力電力、周波数、圧力などを変えて処理を行う
ことにより、様々な高機能表面を得ることが可能であ
る。しかし、低圧グロープラズマ処理は通常10Tor
r以下の低圧において行われるため、これを工業的に実
施する場合、大型の真空装置が必要となり、設備費や処
理コストが大きくなる。更に、被処理物が水分やガス可
塑剤などを多く含む場合は、これらが減圧雰囲気中で気
化し、被処理物表面から放出され、このためプラズマ処
理において目的とする性能や機能が得られない場合もあ
る。しかも、このようなプラズマ処理では、処理中に熱
が発生しやすく、このため低融点物質からなる被処理物
には適用し難いという問題点がある。
【0005】また、上記両処理方法の問題点を同時に解
決した表面処理方法として、大気圧において安定してグ
ロープラズマを得、これを用いて基材の表面を処理する
方法(大気圧グロープラズマ処理法)が提案されている
(特開平1−306569号、同2−15171号公報
等)。
【0006】この大気圧グロープラズマ法による表面処
理は、大気圧付近の圧力で実施されるため大型の真空装
置を必要とせず、また、水分やガス可塑剤などを多く含
む基材にも良好に対応し得、しかも処理時の発熱もほと
んど生じることがない。このため、低融点の基材にも適
応可能であるといった特徴を有する上、2つの電極で挟
まれた部分からの放電された電子はほとんど拡がらない
ので、ある程度局所的な処理が可能で、部材の所定の部
分だけを処理することもできる。
【0007】しかし、この大気圧グロープラズマ法で
は、放電を安定化させるため、処理室を例えばヘリウ
ム、ネオン、アルゴン、窒素等の不活性なガス、酸素、
水素等の汎用ガスなどをはじめとした大気圧中でグロー
放電しやすいガス雰囲気とする必要があり、このため大
気中に配置した基材を処理することは不可能であった。
その上、上記のようにある程度局所的な処理は可能であ
るが、レーザープロセスのように更に狭い範囲における
局所的な処理は困難である。
【0008】このような問題点を解決する方法として、
マイクロビームプラズマ法(1991年春季第38回応
用物理学会講演会講演予稿集,28p−ZE−13,1
4)があり、この方法では大気圧グロープラズマ放電を
用い、直径2mm以下のビーム状放電とすることによ
り、ポンプフリーで、かつ、大気圧中で各種基材にコー
ティング、エッチングなどの表面処理を局所的に施すこ
とができる。
【0009】しかし、この方法においては、金属製フレ
ーム等の形態のアノードが必要であること、異常放電を
抑え、ガス使用効率を高めるため、絶縁材料としてテフ
ロンを使用することなど、装置構成上いくつかの制約が
あり、装置の簡素化の点で不十分であった。更に、この
方法においては、表面処理に際してカソードと上記アノ
ードとの間の放電を効率的に使うことができず、経済的
に不利であった。
【0010】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
グロープラズマを用いて、大気中においても各種材料の
コーティング、エッチングなどの表面処理を効率よく行
うことができ、しかも局所的な表面処理を良好に行うこ
とができる表面処理方法及びその装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、ガス導入口
を有すると共に、先端開口部をガス放出口とした絶縁体
容器内部に電極を配置し、前記絶縁体容器内部にガス導
入口から所定のガスを導入フローさせると共に、前記電
極に電圧を印加して前記先端開口部にプラズマを発生さ
せ、該プラズマを前記絶縁体容器のガス放出口から外部
に射出させ、各種材料の表面処理コーティング、エッチ
ングなどを効率よく行うことができることを見い出し、
本発明を完成させた。
【0012】従って、本発明は、ガス導入口を有すると
共に、先端開口部をガス放出口とした絶縁体容器内部に
電極を配置し、前記絶縁体容器内部にガス導入口から所
定のガスを導入フローさせると共に、前記電極に電圧を
印加して前記先端開口部にプラズマを発生させ、該プラ
ズマを前記絶縁体容器のガス放出口から外部に射出さ
せ、かつ該プラズマが射出される位置に被処理物を配置
して被処理物を表面処理することを特徴とする表面処理
方法、及び、ガス導入口を有すると共に、先端開口部を
ガス放出口とした絶縁体容器と、該絶縁体容器内部に配
置される電極と、該電極に電圧を印加するための電源
と、前記絶縁体容器内部に所定のガスを供給するガス供
給手段とを具備し、上記に記載の方法で被処理物を表面
処理するようにしたことを特徴とする表面処理装置を提
供する。
【0013】以下、本発明を更に詳細に説明すると、本
発明に係る表面処理方法は、図1〜15に示すように、
ガス導入口2を有すると共に、先端開口部をガス放出口
3とした絶縁体容器1の内部に電極4を配置し、前記絶
縁体容器1の内部にガス導入口2から所定のガスを導入
フローさせると共に、電極4に電圧を印加してガス放出
口3にプラズマを発生させ、該プラズマを絶縁体容器1
のガス放出口3から外部に射出させ、点状或いは線状の
プラズマ5により、上記ガス放出口3の外方に配置した
被処理物6の表面に親水化処理,撥水化処理、エッチン
グ、コーティングなどの表面処理を施すものである。本
発明に係る方法においては、放電が極めて安定に発生す
るため、大気中に放電を発生させることも可能である。
なおこの場合、電極先端は容器1の先端開口部近傍内部
又は近傍外部に配置させることが好適である。
【0014】ここで、絶縁体容器の材料としてはガラ
ス、セラミック、プラスチック、ゴムなど、絶縁体で所
定の形状になりさえすれば、特に制限はない。絶縁体容
器としてはプラズマを発生させることができるものであ
れば制限はなく、大きさ、形状等いかなるものも使用す
ることができるが、被処理物に局所的な表面処理を効率
よく行う場合は、ノズル形状であることが好ましく、特
にノズル先端部の直径を数mm以下とすることが好まし
い。
【0015】絶縁体容器内部に配置され、電圧が印加さ
れる電極は、プラズマを発生させることができ、かつ、
絶縁体容器内部に配置することができるものであれば、
大きさ、形状等いかなるものも使用することができる
が、プラズマを発生させる部分は、とがっているほうが
放電しやすく、また、安定した放電を得ることができる
ため、ワイヤー状とすることが有効である。なお、電極
の材料としてはタングステン、ステンレススチールなど
の金属、ワイヤなどの導電性物質を挙げることができる
が、導電性物質であればこれらに制限されるものではな
い。
【0016】本発明に係る表面処理方法において用いる
ことができるガスは、まず、大気圧グロープラズマを安
定的に得るための大気圧グロー放電しやすいガスであ
り、このガスが絶縁体容器内をフローすることにより絶
縁体容器のガス放出口からプラズマを射出することがで
きる。また、これと同時に処理の種類により必要に応じ
て適宜選定されるガスを用いることができ、具体的に
は、従来大気圧グロープラズマ処理、低圧グロープラズ
マ処理等で用いられるすべてのガスを用途に応じて使用
することができる。
【0017】大気圧グロープラズマを安定的に得るため
には、前者の不活性ガス等の大気圧グロー放電しやすい
ガスで処理の種類に応じて選定されたガスを希釈するこ
とが好ましい。具体的には、ヘリウム,ネオン,アルゴ
ン,窒素等の不活性なガス、酸素,水素等の汎用ガスな
どをはじめとした大気圧グロー放電しやすい物質の1種
又は2種以上の混合ガスを用いることができるが、特に
ヘリウム、ネオン等が好ましい。
【0018】これらのガスは必ずしも常温でガス状であ
る必要はなく、供給の方法は放電領域の温度や、常温で
の状態(固体、液体、気体)などにより選定される。即
ち、放電領域の温度や常温においてガス状である場合
は、これをそのまま処理容器内へ流入させることがで
き、また、液状である場合には、蒸気圧が比較的高けれ
ばその蒸気をそのまま流入してもよいし、その液体を不
活性ガス等でバブリングして流入してもよい。一方、ガ
ス状でなく、しかも蒸気圧が比較的低い場合には、加熱
することによりガス状又は蒸気圧が高い状態にして用い
ることができる。
【0019】また、更に効率良くガス供給を行うため
に、大気圧グロー放電しやすいガスと処理の種類に応じ
て選定されるガスとを別々に供給することも可能であ
る。即ち、大気圧グロー放電しやすいガスは絶縁体容器
内をフローさせ、一方、処理の種類に応じて適宜選定さ
れるガスは、絶縁体容器の先端開口部(ガス放出口)か
ら吹き付けるか又はプラズマ放電中に別のガス供給口か
ら吹き付けるという方法も採用することができる。この
方法により、大気圧グロー放電しやすいガスで効率良く
容易に安定したプラズマを発生させることができると共
に、表面処理の種類に応じたガスをプラズマにより励起
させることができる。
【0020】本発明に係るプラズマの発生方法として
は、絶縁体容器内の先端部付近にプラズマを発生させ得
る方法であればいかなる方法も採用することができる。
電圧の印加方法は、大きく分けて直流、交流の2通りあ
り、直流、交流いずれの場合も絶縁体容器内の電極に電
圧を印加するが、工業的には交流放電の方が容易であ
る。
【0021】直流の場合、接地側の電極が必要であり、
この場合、接地電極には直流電流が流れ込むため、接地
電極を絶縁体で被覆するのは好ましくない。接地電極を
絶縁体容器先端開口部近傍に配置することにより、絶縁
体容器内部に配置された電極と接地電極との間にプラズ
マが発生する。ここで、導電性材料からなる被処理物を
表面処理する際には、被処理物を接地電極の上にそのま
ま置けばよい(図5参照)。また、被処理物が非導電性
材料からなる場合には、接地電極全体を被処理物で完全
には覆わずに、電流の逃げ道を残しておくことが必要で
ある(図6参照)。
【0022】一方、交流の場合、接地電極なしでもプラ
ズマを発生させることができる。即ち、浮遊容量により
放電し得る。この場合、周波数は通常の交流放電に用い
られる数Hz以上のあらゆる周波数を使用することがで
きるが、マッチングのとりやすさ、ビームののびやすさ
の点から数百〜数万Hz程度の周波数が特に好適に用い
られる。
【0023】このようにして発生したプラズマは、磁石
を用いて絶縁体容器の開口部近傍に磁場を形成すること
によりプラズマ放電を制御活性化したり(図2参照)、
絶縁体容器の先端開口部から射出されたプラズマに対し
て磁石を用いることによりプラズマの引き出し量を向上
させたり(図3参照)、プラズマの方向を制御すること
ができる(図4参照)。
【0024】本発明の表面処理法においては、絶縁体容
器中に1本の電極を配置した装置を用いた場合は局所的
な処理を行うことができるが、複数本の電極を所望の形
状に配置することにより所望の範囲の処理を行うことが
できる(図10,図12参照)。また、1本の電極が配
置された絶縁体容器を複数個接続することにより、所望
の範囲の処理を行うこともできる(図14参照)。更に
電極の形状をナイフエッジ型とすることにより線状に処
理することもできる(図15参照)。
【0025】本発明による表面処理方法では、撥水化処
理,親水化処理等の表面処理だけではなく、エッチン
グ、コーティング等を行うことができる。
【0026】本発明による処理は処理室を用いることな
しに大気中においても可能であり、この場合、被処理物
の形状は球状、ブロック状、板状、棒状等のいかなる形
状であってもよく、また大きさの制限もない。
【0027】次に、本発明の上記した表面処理の実施に
用いる好適な装置例を図1〜15を参照して説明する。
図1はガラス製の先細の絶縁体容器1の基端側にガス供
給手段(図示せず)が連結されているガス導入口2を設
けると共に、先端側にガス放出口3を設け、内部に電極
4を配置した例であり、電極4に接続された交流電源7
から交流電圧が印加され、ガスフローによりガス放出口
3から射出した点状(ビーム状)のプラズマ5により被
処理物6の表面処理を行うものである。この装置におい
ては絶縁体容器1の形状が先細りになっているため先端
開口部付近でのガスの圧力が大きくなり、このため点状
のプラズマを効率良く射出することができる。
【0028】図2は図1と同様の装置において、絶縁体
容器1のガス放出口3に磁石8を配置して磁場を形成す
ることにより、プラズマの発生部分Aの放電を制御活性
化した例である(磁場形成によりプラズマの発生部分A
の発生強度は増大する)。
【0029】図3は図1と同様の装置において、磁石9
の上に被処理物6を置くことにより点状のプラズマ5の
引き出し量を向上させた例である。
【0030】図4は図1と同様の装置において、磁石9
を絶縁体容器1に対して斜め下に配置することによりマ
イクロビームプラズマの方向制御を行った例である。
【0031】図5は図1における交流電源7の代わりに
直流電源10を用いて放電させた例であり、この場合、
接地電極11が必要である。導電性材料からなる被処理
物又は導電性材料を含む被処理物12を表面処理する場
合は接地電極11上に被処理物12を置くだけでよい。
【0032】一方、非導電性材料からなる被処理物13
を処理する場合は、図6のように、接地電極11全体を
被処理物12で完全には覆わず、電流が接地電極11に
逃げる電流の逃げ道Bを作る必要がある。なお、直流放
電の場合も図2〜図4に示したような磁石によるビーム
制御が可能である。
【0033】図7は大気圧グロー放電しやすいガスのみ
をガス導入口2からフローさせてプラズマ5を発生さ
せ、プラズマ5の横から表面処理の種類に応じたガスを
ガス供給管14から供給する例である。
【0034】図8は絶縁体容器1のガス放出口3の近傍
に金属等の材料15を置き、これをエッチングして被処
理物6上に堆積させる例であり、この処理により被処理
物6上に材料15の薄膜が形成される。
【0035】図9は非導電性材料からなる被処理物13
を導電性のホルダー16の上に置いて表面処理する例で
ある。この方法ではプラズマがより活性化し、効率良い
処理が可能である。
【0036】なお、図1〜9において絶縁体容器1内部
の電極4は、ガス放出口3の付近又はそれより外側まで
突き出してもよい。
【0037】図10はガス導入口17、ガス放出口18
が設けられた絶縁体容器19の内部に櫛形の電極20を
配置し、直線上に並んだ複数の箇所の処理を行う例であ
る。図11は図10の装置を下から見た図である。
【0038】図12はガス導入口21、ガス放出口22
が設けられた円筒形の絶縁体容器23の内部にブラシ状
の電極24を配置し、図13(図12を下から見た図)
のように並んだ箇所の処理を行う例である。
【0039】なお、図10〜13で、ガス放出口18及
び22は図のように電極一本ずつに対応しないで、1つ
の大きい放出口となっていてもかまわない。
【0040】図14は図1に示した装置の複数個を一列
に接続した例であり、このような接続により図10に示
した装置と同様の処理を行うことができる。
【0041】図15は先端が線状に開口した絶縁体容器
25の内部にナイフエッジ型電極26を配置した例であ
り、この装置を用いると線状のプラズマ27を得ること
ができ、従って被処理物の表面を線状に処理することが
できる。
【0042】
【実施例】以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではな
い。なお、以下の実施例において、被処理物はすべて大
気中に置かれている。
【0043】[実施例1]図1に示す装置において、ガ
ス導入口2から流すガスはヘリウム(2リットル/分)
とした。電極4として直径0.5mmのタングステンワ
イヤーを用いた。絶縁体容器1は内径が5mm、ガス放
出口3の内径が2mmのものを用いた。交流電源7から
周波数5kHzの交流電圧を印加したとき、長さが2c
m程度で、ビーム径が約1mmのマイクロビームプラズ
マ5を得ることができた。
【0044】被処理物6として、ETFE(エチレンテ
トラフルオロエチレン共重合体)樹脂シートを用い、上
記のビームで1分間親水化処理し、被処理物の周方向の
表面処理の度合を表面の水滴接触角の測定によって調べ
た。水滴接触角が小さい程被処理物の表面の親水化処理
の度合が高いことを示す。ETFE樹脂シート表面の水
滴接触角は処理前後でそれぞれ98度、60度であり、
この結果から、本発明に係る表面処理方法を用いた場
合、良好な親水化処理が行われていることがわかる。
【0045】次に、図1と同じ条件で更に図2,3のよ
うに磁石を配置してETFEの親水化処理を行った。図
2,3の場合、処理後の水滴接触角はそれぞれ55度、
40度であり、図2,3のように磁石でプラズマを制御
活性化すると、更に優れた親水化処理を行い得ることが
わかる。
【0046】[実施例2]図6に示した装置を用い、直
流電圧を印加した。印加電圧1.5kV以上で点状のマ
イクロビームプラズマが発生した。次に、接地電極11
上にETFE樹脂13を置き、ETFE樹脂13の表面
のうち、ビーム状のプラズマに1分間さらされた部分の
水滴接触角を測定したところ、42度であった。このよ
うに、直流放電による場合も交流の場合と同様に良好な
処理が可能であることがわかる。
【0047】[実施例3]図7に示した装置を用い、実
施例1同様の条件でヘリウムガスをガス導入口2から供
給し、電極4に交流電圧を印加し、ビーム状のマイクロ
ビームプラズマ5を得た。ガス供給口13から、重合性
ガス(ブタジエン)を供給速度50ml/分で供給した
ところ、被処理物6上にブタジエンの重合膜が見られ
た。
【0048】[実施例4]図8に示した装置において、
ガス放出口3の近傍に材料15としてアルミ箔を取り付
け、ガス導入口2からヘリウムガス(2リットル/分)
とCF4(50ml/分)との混合ガスを供給した。電
極4に周波数5Hzの交流電圧を印加し、点状のマイク
ロビームプラズマ5を形成させたところ、アルミ箔14
がエッチングされ、被処理物6上にアルミ薄膜が見られ
た。
【0049】実施例3,4から、本発明に係る表面処理
方法によりコーティング及びエッチングが可能であるこ
とが確かめられた。
【0050】[実施例5]図1に示す装置で被処理物6
として導電性材料(アルミ板)を置いたところ、マイク
ロビームプラズマ5は著しく活性化された。また、被処
理物6として、導電性材料を含有する材料(カーボンブ
ラックを含む加硫ゴム)を置いたところ、やはり、マイ
クロビームプラズマは著しく活性化された。
【0051】[実施例6]図9に示す装置で導電性材料
16を非導電性フィルム13(ETFE)のホルダーと
して用い、非導電性フィルム13をビーム状のプラズマ
で処理したところ、導電性材料ホルダー16を用いなか
った場合に比べてマイクロビームプラズマ5が著しく活
性化された。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば大
気圧グロープラズマを極めて簡単な方法で点状或いは線
状のプラズマとすることにより、各種材料のコーティン
グ、エッチングなどの表面処理を大気中で効率よく行う
ことができ、更に局所的な処理を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面処理装置の第1の実施例を示す概
略断面図である。
【図2】本発明の表面処理装置の第2の実施例を示す概
略断面図である。
【図3】本発明の表面処理装置の第3の実施例を示す概
略断面図である。
【図4】本発明の表面処理装置の第4の実施例を示す概
略断面図である。
【図5】本発明の表面処理装置の第5の実施例を示す概
略断面図である。
【図6】本発明の表面処理装置の第6の実施例を示す概
略断面図である。
【図7】本発明の表面処理装置の第7の実施例を示す概
略断面図である。
【図8】本発明の表面処理装置の第8の実施例を示す概
略断面図である。
【図9】本発明の表面処理装置の第9の実施例を示す概
略断面図である。
【図10】本発明の表面処理装置の第10の実施例を示
す概略断面図である。
【図11】図10に示した装置の底面図である。
【図12】本発明の表面処理装置の第11の実施例を示
す概略断面図である。
【図13】図12に示した装置の底面図である。
【図14】本発明の表面処理装置の第12の実施例を示
す概略断面図である。
【図15】本発明の表面処理装置の第13の実施例を示
す概略斜視図である。
【符号の説明】
1,25 絶縁体容器 2,17 ガス導入口 3,22 ガス放出口 4,26 電極 5 マイクロビームプラズマ 6,13 被処理物 7 交流電源 10 直流電源 11 接地電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 14/12 8414−4K 16/12 7325−4K (72)発明者 吉川 雅人 東京都小平市小川東町3−5−9−202 (72)発明者 内藤 壽夫 神奈川県川崎市宮前区馬絹969−1 (72)発明者 岡崎 幸子 東京都杉並区高井戸東2−20−11 (72)発明者 小駒 益弘 埼玉県和光市下新倉843−15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス導入口を有すると共に、先端開口部
    をガス放出口とした絶縁体容器内部に電極を配置し、前
    記絶縁体容器内部にガス導入口から所定のガスを導入フ
    ローさせると共に、前記電極に電圧を印加して前記先端
    開口部にプラズマを発生させ、該プラズマを前記絶縁体
    容器のガス放出口から外部に射出させ、かつ該プラズマ
    が射出される位置に被処理物を配置して被処理物を表面
    処理することを特徴とする表面処理方法。
  2. 【請求項2】 電極の先端を絶縁体容器の先端開口部近
    傍内部又は外部に配置した請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ガス導入口を有すると共に、先端開口部
    をガス放出口とした絶縁体容器と、該絶縁体容器内部に
    配置される電極と、該電極に電圧を印加するための電源
    と、前記絶縁体容器内部に所定のガスを供給するガス供
    給手段とを具備し、請求項1に記載の方法で被処理物を
    表面処理するようにしたことを特徴とする表面処理装
    置。
  4. 【請求項4】 電極の先端を絶縁体容器の先端開口部近
    傍内部又は外部に配置した請求項3記載の装置。
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