JPH0523816B2 - - Google Patents

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JPH0523816B2
JPH0523816B2 JP62322987A JP32298787A JPH0523816B2 JP H0523816 B2 JPH0523816 B2 JP H0523816B2 JP 62322987 A JP62322987 A JP 62322987A JP 32298787 A JP32298787 A JP 32298787A JP H0523816 B2 JPH0523816 B2 JP H0523816B2
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hollow fiber
fiber membrane
polyolefin
porous
porous hollow
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Tomonori Muramoto
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Terumo Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は多孔質中空糸膜およびその製造方法な
らびに人工肺に関するものである。詳しく述べる
と本発明は高いガス交換能を有するとともに破断
強度に優れた多孔質中空糸膜およびその製造方法
ならびに該多孔質中空糸膜を用いてなる人工肺に
関するものである。 (従来の技術) 近年、心臓手術等において、患者の血液を体外
に導き、これに酸素を添加しかつ炭酸ガスを除去
するために、体外循環回路中に中空糸膜型人工肺
が用いられている。このような人工肺において使
用される中空糸膜としては、均質膜と多孔質膜の
2種類がある。均質膜は透過する気体の分子が膜
に溶解し、拡散することによつてガスの移動が行
なわれる。この代表的なものにシリコーンゴムが
あり、コロボー膜型肺として製品化されている。
しかしながら、均質膜はガス透過性の点から現在
使用可能なものとしてはシリコーンゴムのみしか
知られておらず、また該シリコーンゴム膜は強度
的に膜厚100μm以下にすることはできない。この
ためガス透過に限界があり、特に炭酸ガスの透過
が悪い。また、前記シリコーンゴムは高価で、し
かも加工性が悪いという欠点があつた。 一方、多孔質膜は、該膜の有する微細孔が透過
すべき気体分子に比べて著しく大きいため、体積
流として細孔を通過する。例えば、マイクロポー
ラスポリプロピレン膜等の多孔質膜を使用した人
工肺が種々提案されている。例えばポリプロピレ
ンを中空糸製造用ノズルを用いて、紡糸温度210
〜270℃、ドラフト比180〜600で溶解紡糸し、つ
いで155℃以下で第1段熱処理を行なつたのち、
110℃未満で30〜200%延伸し、しかるのち第1段
熱処理温度以上155℃以下で第2段熱処理するこ
とにより多孔質ポリプロピレン中空糸を製造する
ことが提案されている(特公昭56−52123号)。し
かしながら、このようにして得られる多孔質中空
糸膜はポリプロピレン中空糸を延伸することによ
り物理的に細孔を形成するので、形成される細孔
も不均一であり、該細孔は膜厚方向にほぼ水平な
直線状細孔であり、かつ延伸度に応じて中空糸の
軸線方向に亀裂を生じて生成する細孔であるから
断面がほぼ正方形ないし長方形である。また細孔
はほぼ直線状に連続貫通し、かつ空孔率が高い。
このため、該多孔質中空糸膜は水蒸気の透過性が
高く、結露水によつて性能が低下するだけでな
く、長持間血液を循環させて使用すると、血漿が
漏出することがあり、また強度が低いという欠点
があつた。 このような点から延伸によらずに多孔性を付与
する方法として、例えば、ポリオレフイン、該ポ
リオレフインの溶融下で該ポリオレフインに均一
に分散し得かつ使用する抽出液に対して易溶性で
ある有機充填剤および結晶核形成剤を混練し、こ
のようにして得られる混練物を溶融状態で環状紡
糸から吐出させ、該中空状物を前記ポリオレフイ
ンを溶解しない冷却固化液と接触させて冷却固化
し、ついで冷却固化した中空状物を前記ポリオレ
フインを溶解しない抽出液と接触させて前記有機
充填剤を抽出除去することにより多孔質中空糸膜
を製造することが提案されている(特開昭61−
90705号)。このようにして得られる多孔質中空糸
膜は上記したような延伸法によつて得られた多孔
質中空糸膜と比べて、孔が小さくまた孔路も複雑
であるためにガスの移動には影響がないが血漿お
よび水蒸気の透過抑制には十分な効果を有し、上
記のごとき血漿漏出の問題は起こらないものであ
つた。また強度的な面においても、過度の延伸が
加えられていないために強度的にも比較的良好な
ものを示すものである。しかしながら、強度面に
おいては実用上十分なものとは言えず、さらに改
良の余地の残るものであつた。 (発明が解決しようとする問題点) 従つて本発明は、改良された多孔質中空糸膜お
よびその製造方法ならびに人工肺を提供すること
を目的とする。本発明はまた破断強度の向上した
多孔質中空糸膜およびその製造法ならびに人工肺
を提供することを目的とする。本発明はさらに高
いガス交換能を有し長期間使用に際して血漿漏出
の虞れがなく、さらに破断強度においても優れた
特性を有する多孔質中空糸膜およびその製造方法
ならびに人工肺を提供することを目的とする。 (問題点を解決するための手段) 上記諸目的は、内径が150〜300μm、肉厚が10
〜150μmのほぼ円形状の多孔質ポリオレフイン中
空糸膜であつて、該中空糸膜の内面側はポリオレ
フインの微粒子が密に結合した緻密層を呈し、か
つ外面側はポリオレフインの微粒子が鎖状に結合
した多孔質層を呈して前記内面側より外面側まで
微細な連通孔が形成されてなり、かつ軸方向の破
断強度が80g/糸以上であることを特徴とする多
孔質中空糸膜により達成される。 本発明はまた、空孔率が5〜60%で、ガスフラ
ツクスが0.1〜1000/min・m2・atmである多孔
質中空糸膜を示すものである。本発明はさらに、
ポリオレフインがポリプロピレンである多孔質中
空糸膜を示すものである。 上記諸目的はまた、ポリオレフイン、該ポリオ
レフインの溶融下で該ポリオレフインに均一に分
散しかつ使用する抽出液に対して易溶性である有
機充填剤、および結晶核形成剤を混練し、混練物
を溶融状態で環状紡糸孔から吐出させ、吐出され
た中空状物を前記ポリオレフインを溶解しない冷
却固化液と接触させて冷却固化し、ついで冷却固
化した中空状物を前記ポリオレフインを溶解しな
い抽出液と接触させて有機充填剤を抽出除去し、
このようにして得られた中空糸膜に1〜30%の延
伸を加えた後熱処理を行なうことを特徴とする多
孔質中空糸膜の製造方法により達成される。 本発明はまた、5〜30%の延伸を加えるもので
ある多孔質中空糸膜の製造方法を示すものであ
る。本発明はさらに、10〜25%の延伸を加えるも
のである多孔質中空糸膜の製造方法を示すもので
ある。本発明はさらに熱処理が70〜130℃で5秒
〜120分間行なわれるものである多孔質中空糸膜
の製造方法を示すものである。本発明はまた、ポ
リオレフインがポリプロピレンである多孔質中空
糸膜の製造方法を示すものである。本発明はさら
に、有機充填剤は沸点が前記ポリオレフインの融
点以上の炭化水素類である多孔質中空糸膜の製造
方法を示すものである。本発明はさらにまた、炭
化水素類が流動パラフインまたはα−オレフイン
オリゴマーである多孔質中空糸膜の製造方法を示
すものである。本発明はまた、ポリオレフイン
100重量部に対する有機充填剤の配合量が35〜150
重量部である多孔質中空糸膜の製造方法を示すも
のである。本発明はまた、結晶核形成剤は融点が
150℃以上でかつゲル化点が使用するポリオレフ
インの結晶開始温度以上の有機耐熱性物質である
多孔質中空糸膜の製造方法を示すものである。本
発明はまた、ポリオレフイン100重量部に対する
結晶核形成剤の配合量が0.1〜5重量部である多
孔質中空糸膜の製造方法を示すものである。 上記諸目的はさらに、中空糸膜をガス交換膜と
して備えてなる人工肺において、該ガス交換膜
は、内径が150〜300μm、肉厚が10〜150μmのほ
ぼ円形状の多孔質ポリオレフイン中空糸膜であつ
て、その内面側はポリオレフインの微粒子が密に
結合した緻密層を呈し、かつ外面側はポリオレフ
インの微粒子が鎖状に結合した多孔質層を呈して
前記内面側より外面側まで微細な連通孔が形成さ
れてなり、かつ軸方向の破断強度が80g/糸以上
であることを特徴とする人工肺により達成され
る。 本発明はまた中空糸膜の空孔率が5〜60%で、
ガスフラツクスが0.1〜1000/min・m2・atmで
ある人工肺を示すものである。本発明はさらにポ
リオレフインがポリプロピレンである人工肺を示
すものである。 (作 用) しかして本発明の多孔質中空糸膜の製造方法
は、ポリオレフイン、該ポリオレフインの溶融下
で該ポリオレフインに均一に分散しかつ使用する
抽出液に対して易溶性である有機充填剤、および
結晶核形成剤を混練し、混練物を溶融状態で環状
紡糸孔から吐出させ、吐出された中空状物を前記
ポリオレフインを溶解しない冷却固化液と接触さ
せて冷却固化し、ついで冷却固化した中空状物を
前記ポリオレフインを溶解しない抽出液と接触さ
せて有機充填剤を抽出除去し、このようにして得
られた中空糸膜に1〜30%の延伸を加えた後熱処
理を行なうことを特徴とするものである。上記の
ように原料の溶融ドープ中に配合された有機充填
剤を冷却固化したのち抽出液で抽出することによ
り得られる多孔質ポリオレフイン中空糸膜は、特
開昭61−90705号公報においても開示されている
ように孔が小さくまた孔路も複雑であるために、
高いガス透過性を有すると共に血漿漏出の問題も
生起しないものであるが、驚くべきことにこのよ
うにして多孔性を付与された中空糸膜に上記した
ような特定の割合で延伸を加えた後熱処理を加え
ると、その微細構造およびガス透過特性などに実
質的に何ら遜色を与えることなく中空糸膜の破断
強度を顕著に向上させ得ることが見い出されたも
のである。 以下、本発明を実施態様に基づきより詳細に説
明する。 第1図は、本発明の多孔質中空糸膜の製造方法
の一実施態様における製造工程を示す概略図であ
る。なわち、第1図に示すように本実施態様にお
いては、ポリオレフインと有機充填剤と結晶核形
成剤との配合物11を、ホツパー12から混練
機、例えば単軸押出機13に供給して該配合物1
1を溶融混練して押出したのち、紡糸装置14に
送り、口金装置15の環状紡糸孔(図示せず)か
らガス状雰囲気、例えば空気中に吐出させ、出て
きた中空状物16を冷却固化液17を収納した冷
却槽18に導入し、該冷却固化液17と接触させ
ることにより冷却固化させる。この場合、前記中
空状物16と冷却固化液17との接触は第1図に
示すように、例えば前記冷却槽18の底部に貫通
して下方に向つて設けられた冷却固化液流通管1
9内に前記冷却固化液17を流下させ、その流れ
に向つて前記中空状物16を並流接触させること
が好ましい。流下した冷却固化液17は、固化槽
20で受けて貯蔵し、その中に前記中空状物16
を導入し、変向棒21によつて変向させて該冷却
固化液17と充分接触させて固化させる。蓄積し
てくる冷却固化液16は、循環ライン23より排
出させ、循環ポンプ24により前記冷却槽18へ
循環する。次に固化された中空状物16は、ドラ
イブロール22aによつて、前記有機充填剤を溶
解しかつポリプロピレンを溶解しない抽出液25
をシヤワー状に降らせるシヤワー・コンベア式抽
出機27に導かれる。この抽出機27において中
空状物16、ベルトコンベア26上を搬送される
間に抽出液25と充分に接触されて残留する有機
充填剤を抽出除去された多孔性が付与された中空
糸膜16′となる。ドライブロール22bによつ
て抽出機27から導き出された前記中空糸膜1
6′は、必要に応じてさらに再抽出、乾燥等の工
程(図示せず)を経たのち、ドライブロール22
cによつて熱処理装置30に導かれる。しかして
該ドライブロール22cと熱処理装置30の第1
ローラー29の間には張力が働いており、中空糸
膜16′に所定の割合、すなわち1〜30%の延伸
が加えられる。熱処理装置30内は、ヒーター2
8等の加熱手段によつて所定の温度条件に保たれ
ており、中空糸膜16′は熱処理装置30内の各
ローラー間を移動するあいだに熱処理された膜構
造安定化がはかられる。熱処理装置30より導き
出された中空糸膜16′は捲取装置31において
ボビン32に捲き取られる。 本発明において原料として使用されるポリオレ
フインとしては、プロピレンホモポリマー、エチ
レンホモポリマー、あるいはプロピレンを主成分
とする他のモノマーとのブロツクポリマー等があ
るが、そのメルトインデツクス(M.I.)が5〜70
のものが好ましく、特にM.I.が10〜40のものが好
ましい。また前記ポリオレフインのうちプロピレ
ンホモポリマーが特に好ましく、中でも結晶性の
高いものが最も好ましい。 有機充填剤としては、前記ポリオレフインの溶
融下で該ポリオレフインに均一に分散することが
できかつ後述するように抽出液に対して易溶性の
ものであることが必要である。このような有機充
填剤としては、流動パラフイン(数平均分子量
100〜2000)、α−オレフインオリゴマー〔例えば
エチレンオリゴマー(数平均分子量100〜2000)、
プロピレンオリゴマー(数平均分子量100〜
2000)、エチレン−プロピレンオリゴマー(数平
均分子量100〜2000)等〕、パラフインワツクス
(数平均分子量200〜2500)、各種炭化水素等があ
り、好ましくは流動パラフインである。 ポリプロピレンと前記有機充填剤との配合割合
は、ポリプロピレン100重量部に対して有機充填
剤が35〜150重量部、好ましくは50〜100重量部で
ある。すなわち有機充填剤が35重量部未満では、
十分なガス透過能を有する多孔質の中空糸膜が得
られず、一方、150重量部を越えると粘度が低く
なりすぎて中空状への成形加工性が低下するから
である。このような原料配合は、例えば二軸型押
出機等の押出機を用いて所定の組成の混合物を溶
融混練し、押出したのち、ペレツト化することい
う前混練方法により原料を調製(設計)する。 本発明において原料中に配合される結晶核形成
剤としては、融点が150℃以上、(好ましくは200
〜250℃)でかつゲル化点が使用するポリオレフ
インの結晶開始温度以上の有機耐熱性物質であ
る。このような結晶核形成剤を配合する理由は、
ポリオレフイン粒子を縮小し、これによつて粒子
間の空〓、すなわち連通孔を狭く、かつ孔密度を
高くすることにある。一例をあげると、例えば、
1・3,2・4−ジベンジリデンソルビトール、
1・3,2・4−ビス(p−メチルベンジリデ
ン)ソルビトール、1・3,2・4ビス(p−エ
チルベンジリデン)ソルビトール、ビス(4−t
−ブチルフエニル)リン酸ナトリウム、安息香酸
ナトリウム、アジピン酸、タルク、カオリン等が
結晶核形成剤としてあげられる。 結晶核形成剤としては、ベンジリデンソルビト
ール、特に1・3,2・4−ビス(p−エチルベ
ンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4ビス
(p−メチルベンジリデン)ソルビトールが血液
中への溶出が少なく好ましい。 ポリプロピレンと前記結晶核形成剤との配合割
合は、ポリプロピレン100重量部に対して結晶核
形成剤が0.1〜5重量部、好ましくは0.3〜1.0重量
部である。 このようにして調製された原料配合物をさらに
単軸押出機等の押出機を用いて、例えば160〜250
℃、好ましくは180〜220℃の温度で溶融して混練
し、必要ならば定量性の高いギアポンプを用い
て、紡糸装置の環状孔からガス雰囲気中に吐出さ
せて、中空状物を形成させる。なお前記環状孔の
内部中央部には、窒素、炭酸ガス、ヘリウム、ア
ルゴン、空気等の不活性ガスを自吸させてもよい
し、必要であればこれらの不活性ガスを強制的に
導入してもよい。続いて環状孔から吐出させた中
空状物を落下させ、ついで冷却槽内の冷却固化液
と接触させる。中空状物の落下距離は5〜1000mm
が好ましく、特に10〜500mmが好ましい。すなわ
ち落下距離が5mm未満の場合には、脈動を生じて
冷却固化液に前記中空状物が侵入する際に潰れる
ことがあるからである。この冷却槽内で前記中空
状物は未だ十分に固化しておらず、しかも中央部
は気体であるために外力により変形しやすいの
で、第1図に示すように、例えば冷却槽18の底
部に貫通して下方に向つて設けられた冷却固化液
流通管19内に前記冷却固化液17を流下させ、
その流れに沿つて前記中空状物16を並流接触さ
せることにより前記中空状物16を強制的に移動
させ、かつ外力(流体圧等)による中空状の変形
は防止できる。このときの冷却固化液の流速は自
然流下で充分である。またこのときの冷却温度は
10〜60℃、好ましくは20〜50℃である。すなわ
ち、10℃未満では、冷却固化速度が速すぎて、肉
厚部の大部分が緻密層となるためにガス交換能が
低くなつてしまい、一方60℃を越えると、ポリオ
レフインの結晶化速度が遅くなり、外面側の微粒
子の粒径が大きくなりすぎて微細連通孔が大きく
なりすぎるだけでなく、前記緻密層が極めて薄く
なるか、あるいはさらに高温になると全くなくな
り、このため例えば人工肺に使用した場合に目詰
まりを生じたり、あるいは血漿漏出を生じたりす
る虞れがあるからである。 冷却固化液としては、ポリオレフインを溶解せ
ず、かつ比較的沸点の高い物質であれば何れも使
用できる。一例を挙げると例えば、メタノール、
エタノール、プロパノール類、ブタノール類、ヘ
キサノール類、オクタノール類、ラウリルアルコ
ール等のアルコール類、オレイン酸、パルミチン
酸、ミリスチン酸、ステアリン酸等の液状脂肪酸
類およびそのアルキルエステル類(例えば、メチ
ル、エチル、イソプロピル、ブチル等のエステル
類)、オクタン、ノナン、デカン、灯油、軽油、
トルエン、キシレン、メチルナフタレン等の液状
炭化水素類、1,1,2−トリクロロ−1,2,
2−トリフルオロエタン、トリクロロフルオロメ
タン、ジクロロフルオロメタン、1,1,2,2
−テトラクロロ−1,2−ジフルオロエタン等の
ハロゲン化炭化水素類などがあるが、もちろんこ
れらのものに限定されるものではない。 冷却固化槽で冷却固化された中空状物は、変向
棒を介して抽出機等へ送られ、有機充填剤を溶解
抽出する。前記有機充填剤を溶解抽出する方法と
しては、第1図に示すようなベルトコンベア上の
中空状物に抽出液のシヤワーを降らせるシヤワー
方式に限定されるものではなく、抽出槽方式、一
度捲き取つた中空状物を別のカセに捲き戻す際
に、抽出液にカセを浸す捲き戻し方等、中空状物
が抽出液と接触することができればいずれの方法
であつてもよく、またこれらの方法を二つ以上組
合せることも可能である。 抽出液としては、中空糸膜を構成するポリプロ
ピレンを溶解せず、かつ有機充填剤を溶解抽出で
きるものであればいずれも使用できる。一例を挙
げると、例えばメタノール、エタノール、プロパ
ノール類、ブタノール類、ペンタノール類、ヘキ
サノール類、オクタノール類、ラウリルアルコー
ル等アルコール類、1,1,2−トリクロロ−
1,2,2−トリフルオロエタン、トリクロロフ
ルオロメタン、ジクロロフルオロメタン、1,
1,2,2−テトラクロロ−1,2−ジフルオロ
エタン等のハロゲン化炭化水素類等があり、これ
らのうち有機充填剤に対する抽出能力の点からハ
ロゲン化炭化水素類が好ましく、特に人体に対す
る安全性の点から塩化弗化炭化水素類が好まし
い。 このようにして得られる多孔質中空糸膜には、
次いで1〜30%、好ましくは5〜30%、より好ま
しくは10〜25%の延伸処理が加えられる。すなわ
ち、延伸が1%未満であると中空糸膜の破断強度
を実質的に向上させることができず、一方、延伸
が30%を越えるものであると中空糸膜の微細構造
に影響を与え、空孔率、ガスフラツクス等に変化
をきたし、ガス交換能の低下および血漿漏出を招
く虞れがあるためである。なお、延伸の方法とし
ては、特に限定されないが、第1図に示すように
ドライブロールとローラーとの間、あるいはロー
ラーとローラーとの間で張力をかけて行なうこと
が望ましい。 このようにして上記のごとき所定の割合で延伸
を加えられた中空糸膜には、さらに熱処理が施さ
れる。熱処理は、空気、窒素、炭酸ガス等のガス
状雰囲気中で70〜130℃、好ましくは100〜120℃
の温度で5秒〜120分間、好ましくは10秒〜60分
間行なわれる。この熱処理により中空糸膜の構造
安定化がなされ、寸法安定性が高くなる。 このようにして得られる多孔質中空糸膜は、内
径が150〜300μm、好ましくは180〜250μm、肉厚
が10〜150μm、好ましくは20〜100μmのほぼ円形
状の多孔質ポリオレフイン中空糸膜である。また
該中空糸膜の断面構造は、中空糸膜の製造条件に
よつても若干の異なりはあるが、概して内面側は
ポリオレフインの微粒子が密に結合した緻密層を
呈し、かつ外面側はポリオレフインの微粒子が鎖
状に結合した多孔質層を呈しており、前記内面側
より外面側まで微細な連通孔が形成されてなるも
のである。しかして本発明の多孔質中空糸膜は、
上記したように抽出法により多孔性を付与した後
に所定の割合で延伸を加えて熱処理を行なうため
に破断強度が向上し、軸方向の破断強度が80g/
糸以上、さらに好ましくは85/糸g以上となるも
のである。このように本発明の多孔質中空糸膜は
その破断強度が、80g/糸以上と極めて優れたも
のであるために、実際にモジユールに組付けた場
合に中空糸の破断が生じる虞れは少なく、モジユ
ールにおける有効膜面積が向上が図れるものとな
る。 さらに本発明の多孔質中空糸膜において、空孔
率が5〜60%、より好ましくは30〜50%で、ガス
フラツクスが0.1〜1000/min・m2・atmより好
ましくは300〜800/min・m2・atmであること
が人工肺用として用いられるものとして望まれる
特性である。 本発明の人工肺は、上記のごとく破断強度の向
上した多孔質中空糸膜をガス交換膜として備えて
なることを特徴とするものであつて、中空糸の破
断による有効膜面積の低下の生じる虞れは少なく
より高いガス交換能が得られるものとなる。 以下、本発明の中空糸膜型人工肺の構造を図面
に基づきさらに具体的に説明する。 第2図は、本発明の中空糸膜型人工肺の一実施
態様として、中空糸膜の内側に血液を循環し、中
空糸膜の外側に酸素含有ガスを吹送する態様(第
1の態様)の組立状態を示すものである。すなわ
ち、該中空糸膜型人工肺51は、ハウジング52
を具備してなり、このハウジング52は筒状本体
53の両端部に環状の雄ネジ付き取付けカバー5
4,55が設けられ、ハウジング52内には、全
体に広がつて多数の、例えば10000〜60000本の上
記したような特性を有する多孔質中空糸膜16′
がハウジング52の長手方向に沿つて並列的に相
互に離間配置されている。そして、この多孔質中
空糸膜16′の両端部は、取付カバー54,55
内においてそれぞれの開口が閉塞されない状態で
隔壁57,58により液密に支持されている。ま
た、上記各隔壁57,58は、多孔質中空糸膜1
6′外周面と上記ハウジング52の内面とともに
ガス室59を構成し、これを閉塞し、かつ上記多
孔質中空糸膜16′の内部に形成される血液流通
空間(図示しない)とガス室59を隔離するもの
である。また一方の取付カバー54には酸素含有
ガスを供給する酸素含有ガス導入口60が設けら
れており、他方の取付けカバー55には酸素含有
ガスを排出する酸素含有ガス導出口61が設けら
れている。 上記ハウジング52の筒状本体53の内面に
は、軸方向の中央に位置して突出する絞り用拘束
部62を設けてもよい。このように中央部に絞り
拘束部62を設けることによりガス交換効率の向
上が望める。この拘束部62は上記筒状本体53
の内面に筒状本体53と一体に形成されていて、
筒状本体53内に挿通される多数の多孔質中空糸
膜16′からなる中空糸束63の外周を締め付け
るようになつている。こうして、上記中空糸束6
3は軸方向の中央において絞り込まれ、絞り部6
4を形成している。従つて、中空糸膜の充填率は
軸方向に沿う各部において異なり、中央部分にお
いて最も高くなつている。なお、各部における望
ましい充填率は次の通りである。まず、第3図に
示すように中央の絞り部64における充填率Aは
約60〜80%、その他の筒状本体53内では充填率
Bは約30〜60%であり、中空糸束63の両端、つ
まり隔壁57,58の外面における充填率Cは約
20〜40%である。 次に、上記隔壁57,58の形成について述べ
る。前述したように隔壁57,58は、多孔質中
空糸膜16′の内部と外部を隔離するという重要
な機能を果たすものである。通常、この隔壁5
7,58は、極性の高い高分子ポツテイング材、
例えば、ポリウレタン、シリコーン、エポキシ樹
脂等をハウジング52の両端内壁面に遠心注入法
を利用して流し込み、硬化させることにより作ら
れる。さらに詳述すれば、まず、ハウジング52
の長さより長い多数の多孔質中空糸膜16′を用
意し、この両開口端を粘度の高い樹脂によつて目
止めをした後、ハウジング52の筒状本体53内
に並べて位置せしめる。この後、取付けカバー5
4,55の径以上の大きさの型カバーで、多孔質
中空糸膜16′の各両端を完全に覆つて、ハウジ
ング52の中心軸を中心にそのハウジング52を
回転させながら両端部側から高分子ポツテイング
材を流入する、流し終つて樹脂が硬化すれば、上
記型カバーを外して樹脂の外側面部を鋭利な刃物
で切断して多孔質中空糸膜16′の両開口端を表
面に露出させる。かくして隔壁57,58は形成
されることになる。 上記隔壁57,58の外面は、環状凸部を有す
る流路形成部材65,66でそれぞれ覆われてい
る。この流路形成部材65,66はそれぞれ液分
配部材67,68およびネジリング69,70よ
りなり、この液分配部材67,68の周縁部付近
に設けられた環状凸部として突条71,72の端
面を前記隔壁57,58にそれぞれ当接させ、ネ
ジリング69,70を取付けカバー54,55に
それぞれ螺合することにより固定することにより
血液の流入室73,74がそれぞれ形成されてい
る。この流路形成部材65,66にはそれぞれ血
液導入口75および血液導出口76が形成されて
いる。 この隔壁57,58と流路形成部材65,66
とにより形成される隔壁57,58の周縁部の空
〓部には、該空〓部に連通するそれぞれ少なくと
も2個の孔77,78および79,80の一方よ
り前記隔壁57,58と接触するようにシールさ
れている。あるいはまた、Oリング(図示せず)
を介してシールされることも可能である。 次に第4図に、本発明の中空糸膜型人工肺の他
の実施態様として、中空糸膜の外側に血液を循環
し、中空糸膜の内側に酸素含有ガスを吹送する態
様(第2の態様)の組立状態を示す。すなわち、
該中空糸膜型人工肺81は、ハウジング82を具
備してなり、このハウジング82は筒状本体83
の両端部に環状の取付けカバー84,85が設け
られ、ハウジング82内には、全体に広がつて多
数の、例えば10000〜60000本の上記したような特
性を有する多孔質中空糸膜16′がハウジング8
2の長手方向に沿つて並列的に相互に離間配置さ
れている。そして、この多孔質中空糸膜16′の
両端部は、取付カバー84,85内においてそれ
ぞれの開口が閉塞されない状態で隔壁87,88
によりそれぞれ液密に支持されている。また、上
記各隔壁87,88は、多孔質中空糸膜16′外
周面と上記ハウジング82の内面とともに血液室
89を構成し、これを閉塞し、かつ上記多孔質中
空糸膜16′の内部に形成される酸素含有ガス流
通空間(図示しない)と血液室89を隔離するも
のである。またハウジング82の一方には血液を
供給する血液導入口95が設けられており、ハウ
ジングの他方には血液を排出する血液導出口96
が設けられている。 上記ハウジング82の筒状本体83の内面に
は、軸方向の中央に位置して突出する絞り用拘束
部92を設けてもよい。すなわち、拘束部92は
上記筒状本体83の内面に筒状本体83と一体に
形成されていて、筒状本体83内に挿通される多
数の多孔質中空糸膜16′からなる中空糸束93
の外周を締め付けるようになつている。こうし
て、上記中空糸束93は軸方向の中央において絞
り込まれ、絞り部94を形成している。従つて、
中空糸膜の充填率は軸方向に沿う各部において異
なり、中央部分において最も高くなつている。ま
た、取付けカバー84,85にはそれぞれ酸素含
有ガス導入口90および酸素含有ガス導出口91
が形成されている。その他の部分および形成方法
等は前述の第1の態様に係わる中空糸膜型人工肺
に準ずるものであるため、説明を省略する。 (実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説
明する。 実施例 1〜4 メルトインデツクス(M.I.)が23のプロピレン
ホモポリマー100重量部に対し、流動パラフイン
(数平均分子量324)130重量部および結晶核形成
剤としての1・3,2・4−ビス(エチルベンゼ
ン)ソルビトール0.5重量部を仕込み、二軸型押
出機(池貝鉄工(株)製、PCM−30−25)により溶
融混練し、押出したのちペレツト化した。このペ
レツトを第1図に示すような装置、すなわち単軸
押出機(笠松製作所製、WO−30)13を用いて
180℃で溶融し、芯径4mm、内径6mm、外径7mm、
ランド長15mmの環状紡糸孔より3.6〜5.0g/min.
の吐出量で空気中に吐出させ、中空状物16を落
下させた。なお落下距離は20〜30mmであつた。続
いて中空状物16を冷却槽18内の冷却固化液1
7としてのフレオン113(1,1,2−トリク
ロロ−1,2,2−トリフルオロエチレン)と接
触させた後、冷却固化液流通管19内を自然流下
する冷却固化液17と並流接触させて冷却した。
なおこのときの冷却固化液17の温度は20℃であ
つた。ついで前記中空状物16を固化槽20内の
冷却固化液17内に導入した後変向棒21により
変向させて80m/min.の捲速のドライブロール2
2aへ導き、連続してシヤワー・コンベア方式の
抽出機27において、フレオン113からなる抽
出液25により前記流動パラフインを完全に抽出
した。このようにして多孔性を付与された中空糸
膜16′はドライブロール22bにより抽出機2
7から取出された熱処理装置30へ送られる間
に、このドライブロール22bと熱処理装置30
の第1ロール29との間で第1表に示す割合で延
伸をかけられ、さらに熱処理装置30を通る間に
110℃で20秒間の熱処理が施された。熱処理装置
30を通過した中空糸膜16′は捲取機33にて
ボビン34に捲き取られた。 このようにして得られた多孔質中空糸膜につい
て形状(内径/肉厚)、空孔率、ガスフラツクス、
酸素ガス添加能、炭酸ガス排除能、血漿漏出、お
よび破断強度に関する計測を行なつた。得られた
結果を第1表に示す。 比較例 1 比較のために延伸処理を加えない以外は実施例
1〜4と同様にして多孔質中空糸膜を作成し、得
られた多孔質中空糸膜について形状(内径/肉
厚)、空孔率、ガスフラツクス、酸素ガス添加能、
炭酸ガス排除能、血漿漏出、および破断強度に関
する測定をおこなつた。得られた結果を第1表に
示す。 比較例 2 比較のために延伸の割合を第1表に示すように
代える以外が実施例1〜4と同様にして多孔質中
空糸膜を作成し、得られた多孔質中空糸膜につい
て形状(内径/肉厚)、空孔率、ガスフラツクス、
酸素ガス添加能、炭酸ガス排除能、血漿漏出、お
よび破断強度に関する測定を行なつた。得られた
結果を第1表に示す。 なお、これらの実施例および比較例における各
用語の定義および測定方法は次の通りである。 形状(内径/肉厚) 得られた中空糸膜を任意に10本抜きとり、鋭利
なカミソリで0.5mm程度の長さり輪切りにする。
万能投影機(ニコンプロフアイルプロジエクター
V−12)でその断面を映し出し、計測器(ニコン
デジタルカウンターCM−6S)でその外径d1、内
径d2を測定し、肉厚tをt=d1−d2により算出
し、10本の平均値とした。 空孔率(%) 得られた中空糸膜を約2gとり、鋭利なカミソ
リで5mm以下の長さに輪切りにする。得られた試
料を水銀ポロシメーター(カルロエルバ社65A
型)にて1000Kg/cm2まで圧力をかけ、全細孔量
(単位重さ当りの中空糸膜の細孔体積)より空孔
率を得る。 ガスフラツクス 得られた中空糸膜で、有効長14cm、膜面積
0.025m2のミニモジユールを作成し、片方の端を
閉じた後、酸素で中空糸内部に1気圧の圧力をか
け、定常状態になつたときの酸素ガスの流量を流
量計(草野理化学機器製作所製、フロートメータ
ー)により続みとつた値とした。 酸素ガス添加能、炭酸ガス排除能 (第1の態様) 得られた中空糸で、有効長140mm、膜面積5.4m2
の人工肺モジユールを作成し、中空糸内部にウシ
血液(標準静脈血)をシングルパス(Single
Path)で6.0/min.の流量で流し、中空糸外部
へ純酸素を6.0/min.の流量で流し、人工肺入
口および出口のウシ血液のPH、炭酸ガス分圧
(PCO2)、酸素ガス分圧(PO2)を血液ガス測定装
置(Radiometer社製、BGA3型)により測定し、
人工肺入口と出口との分圧差を算出した。 (第2の態様) 得られた中空糸で、有効長90mm、膜面積2.1m2
の人工肺モジユールを作成し、中空糸外部にウシ
血液(標準静脈血)をシングルパス(Single
Path)で6.0/min.の流量で流し、中空糸内部
へ純酸素を6.0/min.の流量で流し、人工肺入
口および出口のウシ血液のPH、炭酸ガス分圧
(PCO2)、酸素ガス分圧(PO2)を血液ガス測定装
置(Radiometer社製、BGA3型)により測定し、
人工肺入口と出口との分圧差を算出した。 血漿漏出 酸素ガス添加能、炭酸ガス排除能で用いたもの
と同様の人工肺モジユールを作成し、雑犬(体約
20Kg)を用いた頸静、頸動脈カニユレイシヨン
(cannulation)による部分V−Aバイパス回路に
前記人工肺モジユールを組込み、30時間体外循環
を行ない、中空糸内部から漏出する血漿の量を測
定した。また漏出が確認されなくても、中空糸外
部の水蒸気による液滴のタンパク質反応を調べ、
微量の血漿漏れも確認した。 破断強度(g/糸) 中空糸膜を約10cmの長さに切つたものを10本用
意し、東洋精器製ストログラフTにて以下の条件
で1本づつ測定し、10本の平均値を算出した。 使用チヤツク:幅広箱チヤツク 初期長:25mm 引張速度:50mm/min 温度:23℃
【表】
【表】 第1表から明らかなように本発明の範囲内の延
伸(5〜30%)を加えられた多孔質中空糸膜(実
施例1〜4)は、延伸を加えられなかつた多孔質
中空糸膜(比較例1)と比較して、破断強度が著
しく向上しており、その他の特性に関しては実質
的に何ら変化を来さないものである。これに対し
て延伸が30%を越えるもの(比較例2)において
は、血漿漏出の発生等の不具合が生じ好ましい中
空糸膜とは言えないものであつた。 (発明の効果) 以上述べたように本発明は、内径が150〜
300μm、肉厚が10〜150μmのほぼ円形状の多孔質
ポリオレフイン中空糸膜であつて、該中空糸膜の
内面側はポリオレフインの微粒子が密に結合した
緻密層を呈し、かつ外面側はポリオレフインの微
粒子が鎖状に結合した多孔質層を呈して前記内面
側より外面側まで微細な連通孔が形成されてな
り、かつ軸方向の破断強度が80g/糸以上である
ことを特徴とする多孔質中空糸膜であるから、例
えば該多孔質中空糸膜を用いて人工肺を作成した
場合において、中空糸膜の破断による有効膜面積
の低下が生じる虞れが少なく、また血漿漏出など
の不具合を生じることなく優れたガス交換効率を
示すものである。さらに本発明の多孔質中空糸膜
において、その空孔率が5〜60%で、ガスフラツ
クスが0.1〜1000/min・m2・atmであり、また
ポリオレフインがポリプロピレンであるとさらに
その性能は優れたものとなり、人工肺用の中空糸
膜としてより好適なものとなる。 本発明はまた、ポリオレフイン、該ポリオレフ
インの溶融下で該ポリオレフインに均一に分散し
かつ使用する抽出液に対して易溶性である有機充
填剤、および結晶核形成剤を混練し、混練物を溶
融状態で環状紡糸孔から吐出させ、吐出された中
空状物を前記ポリオレフインを溶解しない冷却固
化液と接触させて冷却固化し、ついで冷却固化し
た中空状物を前記ポリオレフインを溶解しない抽
出液と接触させて有機充填剤を抽出除去し、この
ようにして得られた中空糸膜に1〜30%の延伸を
加えた後熱処理を行なうことを特徴とする多孔質
中空糸膜の製造方法であるから、抽出法によつて
作成された多孔質中空糸膜の優れた細孔構造、ガ
ス交換効率等を何ら損なうことなく多孔質中空糸
膜の破断強度を向上させることができ、上記した
ような優れた特性を有する多孔質中空糸膜を製造
することができるものである。さらに、本発明の
多孔質中空糸膜の製造方法において、延伸の割合
が、5〜30%、さらに好ましくは10〜25%であ
り、また熱処理が70〜130℃で5秒〜120分間行な
われるものであると破断強度ならびにその他の特
性においても極めて優れた構造の安定した多孔質
膜となり、加えて、ポリオレフインがポリプロピ
レンであり、有機充填剤が沸点が前記ポリオレフ
インの融点以上の炭化水素類であり、さらに炭化
水素類が流動パラフインまたはα−オレフインオ
リゴマーであり、またポリオレフイン100重量部
に対する有機充填剤の配合量が35〜150重量部で
あり、結晶核形成剤が融点が150℃以上でかつゲ
ル化点が使用するポリオレフインの結晶開始温度
以上の有機耐熱性物質であり、ポリオレフイン
100重量部に対する結晶核形成剤の配合量が0.1〜
5重量部であると得られる多孔質中空糸膜の性能
は一層優れたものとなる。 さらにまた本発明は、中空糸膜をガス交換膜と
して備えてなる人工肺において、該ガス交換膜
が、内径150〜300μm、肉厚10〜150μmのほぼ円
形状の多孔質ポリオレフイン中空糸膜であつて、
その内面側はポリオレフインの微粒子が密に結合
した緻密層を呈し、かつ外面側はポリオレフイン
の微粒子が鎖状に結合した多孔質層を呈して前記
内面側より外面側まで微細な連通孔が形成されて
なり、かつ軸方向の破断強度が80g/糸以上であ
ることを特徴とする人工肺であるので、中空糸膜
の破断による有効膜面積の低下の生じる虞れはな
く、また血漿漏出などの不具合を生じることなく
優れたガス交換効率を示すものとなる。さらに、
本発明の人工肺において、中空糸膜の空孔率が5
〜60%で、ガスフラツクスが0.1〜1000/
min・m2・atmであり、またポリオレフインがポ
リプロピレンであると上記したような特性は一層
優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による多孔質中空糸膜の製造
方法において用いられ得る装置の概略断面図、第
2図は本発明による中空糸膜型人工肺の一実施態
様を示す半断面図、第3図は同実施態様における
中空糸膜充填率に関する各部位を示す断面図であ
り、また第4図は本発明による中空糸膜型人工肺
の他の実施態様を示す半断面図である。 11……原料配合物、12……ホツパー、13
……単軸押出機、14……紡糸装置、15……環
状紡糸孔、16……中空状物、16′……中空糸
膜、17……冷却固化液、18……冷却槽、19
……冷却固化液流通管、20……固化槽、21…
…変向棒、22a,22b,22c……ドライブ
ロール、23……循環ライン、24……循環ポン
プ、25……抽出液、26……ベルトコンベア、
27……シヤワー・コンベア式抽出機、28……
ヒーター、29……熱処理装置第1ロール、30
……熱処理装置、31……捲取器、32……ボビ
ン、51,81……中空糸膜型人工肺、52,8
2……ハウジング、53,83……筒状本体、5
7,58,87,88……隔壁、59,89……
ガス室、60,90……酸素含有ガス導入口、6
1,91……酸素含有ガス導出口、63,93…
…中空糸束、75,95……血液導入口、76,
96……血液導出口、89……血液室。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 内径が150〜300μm、肉厚が10〜150μmのほ
    ぼ円形状の多孔質ポリオレフイン中空糸膜であつ
    て、該中空糸膜の内面側はポリオレフインの微粒
    子が密に結合した緻密層を呈し、かつ外面側はポ
    リオレフインの微粒子が鎖状に結合した多孔質層
    を呈して前記内面側より外面側まで微細な連通孔
    が形成されてなり、かつ軸方向の破断強度が
    80g/糸以上であることを特徴とする多孔質中空
    糸膜。 2 空孔率が5〜60%で、ガスフラツクスが0.1
    〜1000/min・m2・atmである特許請求の範囲
    第1項に記載の多孔質中空糸膜。 3 ポリオレフインがポリプロピレンである特許
    請求の範囲第1項または第2項に記載の多孔質中
    空糸膜。 4 ポリオレフイン、該ポリオレフインの溶融下
    で該ポリオレフインに均一に分散しかつ使用する
    抽出液に対して易溶性である有機充填剤、および
    結晶核形成剤を混練し、混練物を溶融状態で環状
    紡糸孔から吐出させ、吐出された中空状物を前記
    ポリオレフインを溶解しない冷却固化液と接触さ
    せて冷却固化し、ついで冷却固化した中空状物を
    前記ポリオレフインを溶解しない抽出液と接触さ
    せて有機充填剤を抽出除去し、このようにして得
    られた中空糸膜に1〜30%の延伸を加えた後熱処
    理を行なうことを特徴とする多孔質中空糸膜の製
    造方法。 5 5〜30%の延伸を加えるものである特許請求
    の範囲第4項に記載の多孔質中空糸膜の製造方
    法。 6 10〜25%の延伸を加えるものである特許請求
    の範囲第5項に記載の多孔質中空糸膜の製造方
    法。 7 熱処理が70〜130℃で5秒〜120分間行なわれ
    るものである特許請求の範囲第4項〜第6項のい
    ずれかに記載の多孔質中空糸膜の製造方法。 8 ポリオレフインがポリプロピレンである特許
    請求の範囲第4項〜第7項のいずれかに記載の多
    孔質中空糸膜の製造方法。 9 有機充填剤は沸点が前記ポリオレフインの融
    点以上の炭化水素類である特許請求の範囲第4項
    〜第8項のいずれかに記載の多孔質中空糸膜の製
    造方法。 10 炭化水素類が流動パラフインまたはα−オ
    レフインオリゴマーである特許請求の範囲第9項
    に記載の多孔質中空糸膜の製造方法。 11 ポリオレフイン100重量部に対する有機充
    填剤の配合量が35〜150重量部である特許請求の
    範囲第4項〜第10項のいずれかに記載の多孔質
    中空糸膜の製造方法。 12 結晶核形成剤は融点が150℃以上でかつゲ
    ル化点が使用するポリオレフインの結晶開始温度
    以上の有機耐熱性物質である特許請求の範囲第4
    項〜第11項のいずれかに記載の多孔質中空糸膜
    の製造方法。 13 ポリオレフイン100重量部に対する結晶核
    形成剤の配合量が0.1〜5重量部である特許請求
    の範囲第4項〜第12項のいずれかに記載の多孔
    質中空糸膜の製造方法。 14 中空糸膜をガス交換膜として備えてなる人
    工肺において、該ガス交換膜は、内径が150〜
    300μm、肉厚が10〜150μmのほぼ円形状の多孔質
    ポリオレフイン中空糸膜であつて、その内面側は
    ポリオレフインの微粒子が密に結合した緻密層を
    呈し、かつ外面側はポリオレフインの微粒子が鎖
    状に結合した多孔質層を呈して前記内面側より外
    面側まで微細な連通孔が形成されてなり、かつ軸
    方向の破断強度が80g/糸以上であることを特徴
    とする人工肺。 15 中空糸膜の空孔率が5〜60%で、ガスフラ
    ツクスが0.1〜1000/min・m2・atmである特許
    請求の範囲第14項に記載の人工肺。 16 ポリオレフインがポリプロピレンである特
    許請求の範囲第14項または第15項に記載の人
    工肺。
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