JPH05245609A - 急冷凝固合金粉末を用いた高強度構造部材の製造方法 - Google Patents
急冷凝固合金粉末を用いた高強度構造部材の製造方法Info
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- JPH05245609A JPH05245609A JP8610092A JP8610092A JPH05245609A JP H05245609 A JPH05245609 A JP H05245609A JP 8610092 A JP8610092 A JP 8610092A JP 8610092 A JP8610092 A JP 8610092A JP H05245609 A JPH05245609 A JP H05245609A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 急冷凝固Al合金粉末の有する優れた機械的
特性を備え、しかも形状自由度の高い高強度構造部材を
得る。 【構成】 急冷凝固Al合金粉末を用いて圧縮成形加
工、それに次ぐ熱間押出し加工を行うことにより高密度
な固体材料を調製する。次いで固体材料を加熱して固相
と液相とが共存した半溶融材料を調製する。その後半溶
融材料を金型1の装入口6に装入し、次いで加圧プラン
ジャ9により半溶融材料をゲート5を通じてキャビティ
4に充填し、その後加圧プランジャ9をストローク終端
に保持して、キャビティ4に充填された半溶融材料に加
圧力を付与し、その加圧下で半溶融材料を凝固させて構
造部材を得る。
特性を備え、しかも形状自由度の高い高強度構造部材を
得る。 【構成】 急冷凝固Al合金粉末を用いて圧縮成形加
工、それに次ぐ熱間押出し加工を行うことにより高密度
な固体材料を調製する。次いで固体材料を加熱して固相
と液相とが共存した半溶融材料を調製する。その後半溶
融材料を金型1の装入口6に装入し、次いで加圧プラン
ジャ9により半溶融材料をゲート5を通じてキャビティ
4に充填し、その後加圧プランジャ9をストローク終端
に保持して、キャビティ4に充填された半溶融材料に加
圧力を付与し、その加圧下で半溶融材料を凝固させて構
造部材を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、急冷凝固合金粉末を用
いた高強度構造部材の製造方法に関する。
いた高強度構造部材の製造方法に関する。
【0002】前記合金粉末は急冷凝固法の適用下で製造
されるため、合金組成の設定自由度が高く、また合金元
素を多量に添加し得ることから、高強度、特に優れた高
温強度を有し、また剛性の高い材料として実用化されて
いる。
されるため、合金組成の設定自由度が高く、また合金元
素を多量に添加し得ることから、高強度、特に優れた高
温強度を有し、また剛性の高い材料として実用化されて
いる。
【0003】
【従来の技術】急冷凝固合金粉末は、前記のように優れ
た機械的特性を有する反面、難加工性である、といった
欠点を有するため、この種粉末より、その機械的特性を
損うことなく構造部材を得るためには、主として熱間押
出し加工が適用されている。
た機械的特性を有する反面、難加工性である、といった
欠点を有するため、この種粉末より、その機械的特性を
損うことなく構造部材を得るためには、主として熱間押
出し加工が適用されている。
【0004】しかしながら熱間押出し加工によったので
は構造部材の形状自由度が低く、したがって要求形状の
構造部材を得ることができない、という問題があった。
は構造部材の形状自由度が低く、したがって要求形状の
構造部材を得ることができない、という問題があった。
【0005】そこで、比較的形状自由度の高い構造部材
の製造方法として、特開平2−268961号公報に開
示された方法が提案されている。
の製造方法として、特開平2−268961号公報に開
示された方法が提案されている。
【0006】この方法においては、前記粉末をるつぼに
投入して、加熱下で固相と液相とが共存した半溶融材料
を調製し、次いでその半溶融材料を金型に移して加圧下
で成形加工を行う、といった手段が採用されている。こ
のような半溶融材料を用いる理由は、急冷凝固合金粉末
の持つ機械的特性を極力失わないようにするためであ
る。
投入して、加熱下で固相と液相とが共存した半溶融材料
を調製し、次いでその半溶融材料を金型に移して加圧下
で成形加工を行う、といった手段が採用されている。こ
のような半溶融材料を用いる理由は、急冷凝固合金粉末
の持つ機械的特性を極力失わないようにするためであ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記方法に
おいては前記粉末の集合物内に無数の空隙が存するため
次のような問題のあることが判明した。
おいては前記粉末の集合物内に無数の空隙が存するため
次のような問題のあることが判明した。
【0008】即ち、それら空隙が、加熱時において前記
粉末相互間の熱伝導を妨げるため半溶融材料の均熱度が
悪化し易く、その結果、加圧下での成形過程で半溶融材
料の流れがその全体に亘って均一に行われず、部材の形
状が複雑である場合には欠け等の成形不良を発生し易
い。また前記空隙に起因して部材に巣を生じ易いため、
十分な高強度化を達成することができないことがある。
粉末相互間の熱伝導を妨げるため半溶融材料の均熱度が
悪化し易く、その結果、加圧下での成形過程で半溶融材
料の流れがその全体に亘って均一に行われず、部材の形
状が複雑である場合には欠け等の成形不良を発生し易
い。また前記空隙に起因して部材に巣を生じ易いため、
十分な高強度化を達成することができないことがある。
【0009】本発明は前記に鑑み、前記粉末の集合体に
おける空隙を極力減少させて前記問題を解決し得るよう
にした前記製造方法を提供することを目的とする。
おける空隙を極力減少させて前記問題を解決し得るよう
にした前記製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る急冷凝固合
金粉末を用いた高強度構造部材の製造方法は、急冷凝固
合金粉末に成形固化加工を施して高密度な固体材料を調
製し、次いで前記固体材料を加熱して固相と液相とが共
存した半溶融材料を調製し、その後前記半溶融材料を用
いて加圧下で成形加工を行うことを特徴とする。
金粉末を用いた高強度構造部材の製造方法は、急冷凝固
合金粉末に成形固化加工を施して高密度な固体材料を調
製し、次いで前記固体材料を加熱して固相と液相とが共
存した半溶融材料を調製し、その後前記半溶融材料を用
いて加圧下で成形加工を行うことを特徴とする。
【0011】
【実施例】高密度固体材料の調製において、急冷凝固合
金粉末を用いた成形固化加工法としては、通常の粉末冶
金法で適用される圧縮成形加工法またはその圧縮成形加
工に次いで熱間押出し加工を行う二段加工法が適用され
る。
金粉末を用いた成形固化加工法としては、通常の粉末冶
金法で適用される圧縮成形加工法またはその圧縮成形加
工に次いで熱間押出し加工を行う二段加工法が適用され
る。
【0012】また半溶融材料の調製に当っては、加熱時
間の短縮と均熱加熱とを狙って低周波誘導加熱炉が用い
られる。
間の短縮と均熱加熱とを狙って低周波誘導加熱炉が用い
られる。
【0013】半溶融材料に対する加圧下での成形加工法
としては、加圧鋳造法、鍛造法等が適用される。
としては、加圧鋳造法、鍛造法等が適用される。
【0014】図1は、加圧鋳造法の実施に用いられる加
圧鋳造装置の概略を示す。
圧鋳造装置の概略を示す。
【0015】その加圧鋳造装置の金型1は、固定金型2
と、それと対向する可動金型3とよりなり、両型2,3
は熱間金型用合金工具鋼(JIS SKD61相当材)
より構成される。両型2,3により断面円形の成形用キ
ャビティ4およびその一端に連通するゲート5が形成さ
れ、そのゲート5は固定金型2の半溶融材料用装入口6
に連通する。固定金型2に、装入口6に連通するスリー
ブ8が設けられ、そのスリーブ8に、装入口6に挿脱さ
れる加圧プランジャ9が摺動自在に嵌合される。キャビ
ティ4は、ゲート5に連通する比較的容量の大きな入口
側領域4a、その領域4aに連通する比較的容量の小さ
な中間部領域4bおよびその領域4bに連通する比較的
容量の大きな奥部領域4cよりなる。
と、それと対向する可動金型3とよりなり、両型2,3
は熱間金型用合金工具鋼(JIS SKD61相当材)
より構成される。両型2,3により断面円形の成形用キ
ャビティ4およびその一端に連通するゲート5が形成さ
れ、そのゲート5は固定金型2の半溶融材料用装入口6
に連通する。固定金型2に、装入口6に連通するスリー
ブ8が設けられ、そのスリーブ8に、装入口6に挿脱さ
れる加圧プランジャ9が摺動自在に嵌合される。キャビ
ティ4は、ゲート5に連通する比較的容量の大きな入口
側領域4a、その領域4aに連通する比較的容量の小さ
な中間部領域4bおよびその領域4bに連通する比較的
容量の大きな奥部領域4cよりなる。
【0016】構造部材の製造に当っては、例えば、次の
各工程が順次実施される。 (a) 急冷凝固合金粉末を用いて二段加工法を行うこ
とにより高密度の円柱状固体材料を調製する。 (b) 固体材料を低周波誘導加熱炉内で加熱して、固
相と液相とが共存した半溶融材料を調製する。 (c) 加圧鋳造装置の装入口6に半溶融材料を装入す
る。 (d) 加圧プランジャ9を装入口6に挿入してその加
圧プランジャ9により半溶融材料をゲート5を通じてキ
ャビティ4に充填する。 (e) 加圧プランジャ9をストローク終端に保持し
て、キャビティ4に充填された半溶融材料に加圧力を付
与し、その加圧下で半溶融材料を凝固させて構造部材を
得る。
各工程が順次実施される。 (a) 急冷凝固合金粉末を用いて二段加工法を行うこ
とにより高密度の円柱状固体材料を調製する。 (b) 固体材料を低周波誘導加熱炉内で加熱して、固
相と液相とが共存した半溶融材料を調製する。 (c) 加圧鋳造装置の装入口6に半溶融材料を装入す
る。 (d) 加圧プランジャ9を装入口6に挿入してその加
圧プランジャ9により半溶融材料をゲート5を通じてキ
ャビティ4に充填する。 (e) 加圧プランジャ9をストローク終端に保持し
て、キャビティ4に充填された半溶融材料に加圧力を付
与し、その加圧下で半溶融材料を凝固させて構造部材を
得る。
【0017】急冷凝固合金粉末としては、アトマイズ法
により得られた急冷凝固Al合金粉末が用いられる。そ
のAl合金粉末は、下記の各化学成分と残部Alとより
なる。
により得られた急冷凝固Al合金粉末が用いられる。そ
のAl合金粉末は、下記の各化学成分と残部Alとより
なる。
【0018】17.0重量%≦Si≦18.0重量% 4.0重量%≦Fe≦4.5重量% 2.0重量%≦Cu≦2.5重量% 1.8重量%≦Mn≦2.2重量% 0.3重量%≦Mg≦0.5重量% Al合金粉末の製造時における冷却速度CrはCr≧1
02 ℃/secに設定され、これにより金属間化合物の
最大粒径DがD=15μmのAl合金粉末が得られる。
ただし、前記冷却速度CrがCr<102 ℃/secで
は、急冷凝固法独特の微細金属組織を備えたAl合金粉
末を得ることができず、そのため半溶融材料調製時にお
ける粘度コントロールが難しくなる。このことは、金属
間化合物の最大粒径DがD>15μmとなった場合につ
いても言える。
02 ℃/secに設定され、これにより金属間化合物の
最大粒径DがD=15μmのAl合金粉末が得られる。
ただし、前記冷却速度CrがCr<102 ℃/secで
は、急冷凝固法独特の微細金属組織を備えたAl合金粉
末を得ることができず、そのため半溶融材料調製時にお
ける粘度コントロールが難しくなる。このことは、金属
間化合物の最大粒径DがD>15μmとなった場合につ
いても言える。
【0019】Al合金粉末の各化学成分において、Si
は、構造部材の耐摩耗性、ヤング率等を向上し、また熱
膨脹係数を低下させる効果を有する。ただし、Siの含
有量がSi<17.0重量%では前記効果が少なく、一
方、Si>18.0重量%では機械加工性が悪化する。
は、構造部材の耐摩耗性、ヤング率等を向上し、また熱
膨脹係数を低下させる効果を有する。ただし、Siの含
有量がSi<17.0重量%では前記効果が少なく、一
方、Si>18.0重量%では機械加工性が悪化する。
【0020】Feは、構造部材の高温強度およびヤング
率を向上させると共に金型1に対する半溶融材料の焼付
きを防止する効果を有する。この高温強度向上機構は、
AlFeMn金属間化合物の分散強化による。ただし、
Feの含有量がFe<4.0重量%では前記効果が少な
く、一方、Fe>4.5重量%では構造部材の伸びおよ
び靱性が低下する。
率を向上させると共に金型1に対する半溶融材料の焼付
きを防止する効果を有する。この高温強度向上機構は、
AlFeMn金属間化合物の分散強化による。ただし、
Feの含有量がFe<4.0重量%では前記効果が少な
く、一方、Fe>4.5重量%では構造部材の伸びおよ
び靱性が低下する。
【0021】Cuは、熱処理によりAl2 Cu金属間化
合物を析出して構造部材の強度を向上させる効果を有す
る。ただし、Cuの含有量がCu<2.0重量%では強
度向上効果が少なく、一方、Cu>2.5重量%では構
造部材の耐食性が低下する。
合物を析出して構造部材の強度を向上させる効果を有す
る。ただし、Cuの含有量がCu<2.0重量%では強
度向上効果が少なく、一方、Cu>2.5重量%では構
造部材の耐食性が低下する。
【0022】Mnは、構造部材の高温強度を向上させる
効果を有し、またAlFe金属間化合物を塊状化する機
能を有する。ただし、Mnの含有量がMn<1.8重量
%では前記効果が少なく、一方、Mn>2.2重量%で
は構造部材の伸びおよび靱性が低下する。
効果を有し、またAlFe金属間化合物を塊状化する機
能を有する。ただし、Mnの含有量がMn<1.8重量
%では前記効果が少なく、一方、Mn>2.2重量%で
は構造部材の伸びおよび靱性が低下する。
【0023】Mgは、Siと共働して構造部材の強度を
向上させる効果を有する。ただし、Mgの含有量がMg
<0.3重量%では強度向上効果が少なく、一方、Mg
>0.5重量%では構造部材の伸びおよび靱性が低下す
る。
向上させる効果を有する。ただし、Mgの含有量がMg
<0.3重量%では強度向上効果が少なく、一方、Mg
>0.5重量%では構造部材の伸びおよび靱性が低下す
る。
【0024】固体材料の相対密度dは70%≦d≦10
0%といったように高く設定される。このように固体材
料の相対密度dを高くすると、その気孔率がゼロか、ま
たは極めて低くなるので、固体材料における熱伝導が効
率良く、且つ均一に行われて半溶融材料の均熱度を良好
にすることができ、また構造部材における巣の発生を極
力抑制することができる。ただし、固体材料の相対密度
dがd<70%では、半溶融材料の均熱度が悪化し、ま
た構造部材に巣が発生し易くなる。
0%といったように高く設定される。このように固体材
料の相対密度dを高くすると、その気孔率がゼロか、ま
たは極めて低くなるので、固体材料における熱伝導が効
率良く、且つ均一に行われて半溶融材料の均熱度を良好
にすることができ、また構造部材における巣の発生を極
力抑制することができる。ただし、固体材料の相対密度
dがd<70%では、半溶融材料の均熱度が悪化し、ま
た構造部材に巣が発生し易くなる。
【0025】固体材料より半溶融材料を得る場合におい
て、その加熱条件は次のように設定される。固体材料の
平均昇温速度HrはHr≧0.2℃/sec、加熱保持
温度Tは固相線温度TS と液相線温度TL との間の温
度、即ちTS <T<TL 、加熱保持時間tは、極力短い
方が望ましく、固体材料の大きさにもよるが、t≦30
分間、半溶融材料における均熱度ΔTはΔT≦4℃、半
溶融材料の粘度μは0.1Pa・sec≦μ≦2000
Pa・secである。このように加熱条件を設定する
と、半溶融材料の調製および取扱いを能率良く行い、ま
た構造部材の鋳造品質を向上させて、その機械的特性を
良好にすることができる。
て、その加熱条件は次のように設定される。固体材料の
平均昇温速度HrはHr≧0.2℃/sec、加熱保持
温度Tは固相線温度TS と液相線温度TL との間の温
度、即ちTS <T<TL 、加熱保持時間tは、極力短い
方が望ましく、固体材料の大きさにもよるが、t≦30
分間、半溶融材料における均熱度ΔTはΔT≦4℃、半
溶融材料の粘度μは0.1Pa・sec≦μ≦2000
Pa・secである。このように加熱条件を設定する
と、半溶融材料の調製および取扱いを能率良く行い、ま
た構造部材の鋳造品質を向上させて、その機械的特性を
良好にすることができる。
【0026】ただし、固体材料の平均昇温速度HrがH
r<0.2℃/secになると、半溶融材料の調製に長
時間を要するため、金属間化合物の粗大化を招来して成
形性が低下すると共に金型の摩耗が発生し易くなり、ま
た構造部材の機械的特性等が損われる。
r<0.2℃/secになると、半溶融材料の調製に長
時間を要するため、金属間化合物の粗大化を招来して成
形性が低下すると共に金型の摩耗が発生し易くなり、ま
た構造部材の機械的特性等が損われる。
【0027】平均昇温速度Hrの最適範囲はHr≧1.
0℃/secである。その理由は、平均昇温速度Hrが
Hr<1.0℃/secになると、生産性の低下、金属
組織の粗大化、表面酸化等を招き易くなるからである。
0℃/secである。その理由は、平均昇温速度Hrが
Hr<1.0℃/secになると、生産性の低下、金属
組織の粗大化、表面酸化等を招き易くなるからである。
【0028】加熱保持温度Tは、T≦TS +0.5(T
L −TS )℃であることが望ましい。T>TS +0.5
(TL −TS )℃では、金属間化合物の粗大化を招来し
て前記同様の不具合を生じる。また加熱保持時間tがt
>30分間では、前記同様に金属間化合物の粗大化を生
じる。
L −TS )℃であることが望ましい。T>TS +0.5
(TL −TS )℃では、金属間化合物の粗大化を招来し
て前記同様の不具合を生じる。また加熱保持時間tがt
>30分間では、前記同様に金属間化合物の粗大化を生
じる。
【0029】さらに半溶融材料における均熱度ΔTがΔ
T>4℃になると、半溶融材料において粘度μが部分的
に異なるため、溶け出し部分が発生したり、またキャビ
ティ4における未充填箇所、したがって構造部材におけ
る欠けの発生を招来する。均熱度の最適範囲はΔT≦3
℃である。その理由は、このような範囲においては半溶
融材料の自動的取扱いが可能であり、これにより構造部
材の生産性を向上し得るからである。
T>4℃になると、半溶融材料において粘度μが部分的
に異なるため、溶け出し部分が発生したり、またキャビ
ティ4における未充填箇所、したがって構造部材におけ
る欠けの発生を招来する。均熱度の最適範囲はΔT≦3
℃である。その理由は、このような範囲においては半溶
融材料の自動的取扱いが可能であり、これにより構造部
材の生産性を向上し得るからである。
【0030】半溶融材料の粘度μは、鋳込み時のそれと
同一に設定されている。その粘度μがμ<0.1Pa・
secになると、溶け出し部分が発生して半溶融材料の
取扱い性が悪化し、一方、粘度μがμ>2000Pa・
secになると、後述するように構造部材の鋳造品質が
低下する。
同一に設定されている。その粘度μがμ<0.1Pa・
secになると、溶け出し部分が発生して半溶融材料の
取扱い性が悪化し、一方、粘度μがμ>2000Pa・
secになると、後述するように構造部材の鋳造品質が
低下する。
【0031】鋳込みの際のゲート5通過時における半溶
融材料の性状、即ち半溶融材料の粘度μ、レイノルズ数
Reおよび速度Vは次のように特定される。
融材料の性状、即ち半溶融材料の粘度μ、レイノルズ数
Reおよび速度Vは次のように特定される。
【0032】半溶融材料の粘度μは前記のように0.1
Pa・sec≦μ≦2000Pa・secに設定され
る。このように粘度μを設定すると、半溶融材料による
ガスの巻込み、したがって構造部材における気孔の発生
を防止してその鋳造品質を向上させることができる。
Pa・sec≦μ≦2000Pa・secに設定され
る。このように粘度μを設定すると、半溶融材料による
ガスの巻込み、したがって構造部材における気孔の発生
を防止してその鋳造品質を向上させることができる。
【0033】ただし、半溶融材料の粘度μがμ<0.1
Pa・secになると、半溶融材料の低粘度化に伴いそ
れが乱流状態となってガスおよび酸化物を巻込み易くな
る。一方、粘度μがμ>2000Pa・secになる
と、半溶融材料の高粘度化に伴いその変形抵抗による圧
力損失が大きくなるため、半溶融材料のゲート通過が困
難となってキャビティ4において未充填箇所が発生す
る。
Pa・secになると、半溶融材料の低粘度化に伴いそ
れが乱流状態となってガスおよび酸化物を巻込み易くな
る。一方、粘度μがμ>2000Pa・secになる
と、半溶融材料の高粘度化に伴いその変形抵抗による圧
力損失が大きくなるため、半溶融材料のゲート通過が困
難となってキャビティ4において未充填箇所が発生す
る。
【0034】半溶融材料における粘度μの最適範囲は1
Pa・sec≦μ≦1000Pa・secである。その
理由は、このような粘度範囲は、従来の金型温度制御機
構を持つ加圧鋳造装置によって容易に実現し得るからで
ある。ただし、粘度μがμ<1Pa・secといったよ
うに低くなると、ゲート5通過時における半溶融材料の
速度を低速で、且つ精密に制御しなければならず、この
ような制御は、従来の加圧鋳造装置では難しくなる。一
方、粘度μがμ>1000Pa・secといったように
高くなると、半溶融材料が金型1により冷却されること
もあって急激に高粘度化するが、これを防ぐためには金
型1の温度を高く制御しなければならず、このような制
御は、従来の加圧鋳造装置では難しい。
Pa・sec≦μ≦1000Pa・secである。その
理由は、このような粘度範囲は、従来の金型温度制御機
構を持つ加圧鋳造装置によって容易に実現し得るからで
ある。ただし、粘度μがμ<1Pa・secといったよ
うに低くなると、ゲート5通過時における半溶融材料の
速度を低速で、且つ精密に制御しなければならず、この
ような制御は、従来の加圧鋳造装置では難しくなる。一
方、粘度μがμ>1000Pa・secといったように
高くなると、半溶融材料が金型1により冷却されること
もあって急激に高粘度化するが、これを防ぐためには金
型1の温度を高く制御しなければならず、このような制
御は、従来の加圧鋳造装置では難しい。
【0035】半溶融材料のレイノルズ数ReはRe≦1
500に設定される。このようにレイノルズ数Reを設
定すると、半溶融材料を層流状態にしてガスの巻込みお
よび湯境(コールドシャット)の発生を防止することが
できる。ただし、レイノルズ数ReがRe>1500に
なると、半溶融材料が乱流状態となってガス等を巻込み
易くなる。
500に設定される。このようにレイノルズ数Reを設
定すると、半溶融材料を層流状態にしてガスの巻込みお
よび湯境(コールドシャット)の発生を防止することが
できる。ただし、レイノルズ数ReがRe>1500に
なると、半溶融材料が乱流状態となってガス等を巻込み
易くなる。
【0036】レイノルズ数Reの最適範囲はRe≦10
0である。その理由は、このような半溶融材料における
レイノルズ数Reは従来の加圧鋳造装置により容易に実
現し得るからである。ただし、レイノルズ数ReがRe
>100になると、キャビティ4の形状およびゲート5
の形状によっては慣性力の影響が大きくなってキャビテ
ィ4に対する半溶融材料の充填がスムーズに行われず、
ガスの巻込み、湯境等が発生するおそれがある。
0である。その理由は、このような半溶融材料における
レイノルズ数Reは従来の加圧鋳造装置により容易に実
現し得るからである。ただし、レイノルズ数ReがRe
>100になると、キャビティ4の形状およびゲート5
の形状によっては慣性力の影響が大きくなってキャビテ
ィ4に対する半溶融材料の充填がスムーズに行われず、
ガスの巻込み、湯境等が発生するおそれがある。
【0037】半溶融材料の速度Vは0.2m/sec≦
V≦30m/secに設定される。このように速度Vを
設定すると、適当な加圧力を以て半溶融材料をキャビテ
ィ4にスムーズに充填することができる。ただし、速度
VがV<0.2m/secでは、キャビティ4への半溶
融材料の充填時間が長くなるため、生産性が低下する。
一方、速度VがV>30m/secでは、半溶融材料の
粘度μが高い場合、大きな加圧力を必要とするため実用
性に欠ける。
V≦30m/secに設定される。このように速度Vを
設定すると、適当な加圧力を以て半溶融材料をキャビテ
ィ4にスムーズに充填することができる。ただし、速度
VがV<0.2m/secでは、キャビティ4への半溶
融材料の充填時間が長くなるため、生産性が低下する。
一方、速度VがV>30m/secでは、半溶融材料の
粘度μが高い場合、大きな加圧力を必要とするため実用
性に欠ける。
【0038】構造部材の鋳造品質を向上させるために
は、前記半溶融材料のレイノルズ数Reと共に金型1に
おける断面積拡大率Rsが問題となる。ここで、断面積
拡大率Rsは、図1においてゲート5の断面積をS0 と
し、またキャビティ4における入口側領域4aの断面積
をS1 としたとき、Rs=S1 /S0 で表わされる。
は、前記半溶融材料のレイノルズ数Reと共に金型1に
おける断面積拡大率Rsが問題となる。ここで、断面積
拡大率Rsは、図1においてゲート5の断面積をS0 と
し、またキャビティ4における入口側領域4aの断面積
をS1 としたとき、Rs=S1 /S0 で表わされる。
【0039】断面積拡大率Rsは、Rs≦10に設定さ
れる。このように断面積拡大率Rsを設定すると、半溶
融材料によるガスの巻込みおよび湯境の発生を防止する
ことができる。ただし、断面積拡大率RsがRs>10
になると、半溶融材料がゲート5から噴出流となってキ
ャビティ4に注入され、その充填順序が奥部領域4c、
それに次ぐ入口側領域4aとなるため湯境が発生する。
れる。このように断面積拡大率Rsを設定すると、半溶
融材料によるガスの巻込みおよび湯境の発生を防止する
ことができる。ただし、断面積拡大率RsがRs>10
になると、半溶融材料がゲート5から噴出流となってキ
ャビティ4に注入され、その充填順序が奥部領域4c、
それに次ぐ入口側領域4aとなるため湯境が発生する。
【0040】断面積拡大率Rsの最適範囲は1≦Rs≦
5である。その理由は、このような断面積拡大率Rsは
従来の加圧鋳造装置により容易に実現し得るからであ
る。ただし、断面積拡大率RsがRs>5になると、実
質的にゲート5の断面積が小さくなるため、ゲート5に
おける半溶融材料の凝固がキャビティ4における半溶融
材料の最終凝固に先行し、その結果、押湯効果を得るこ
とができなくなって、入口側領域4aおよび奥部領域4
cに対応する構造部材の両厚肉部に引けを発生するおそ
れがある。一方、断面積拡大率RsがRs<1になる
と、ゲート5の断面積がキャビティ4の入口側領域4a
の断面積に略等しくなるため、ゲート5に対応したスク
ラップ部分の増加に伴い構造部材の歩留りが低下する、
といった操業上の問題を生じる。
5である。その理由は、このような断面積拡大率Rsは
従来の加圧鋳造装置により容易に実現し得るからであ
る。ただし、断面積拡大率RsがRs>5になると、実
質的にゲート5の断面積が小さくなるため、ゲート5に
おける半溶融材料の凝固がキャビティ4における半溶融
材料の最終凝固に先行し、その結果、押湯効果を得るこ
とができなくなって、入口側領域4aおよび奥部領域4
cに対応する構造部材の両厚肉部に引けを発生するおそ
れがある。一方、断面積拡大率RsがRs<1になる
と、ゲート5の断面積がキャビティ4の入口側領域4a
の断面積に略等しくなるため、ゲート5に対応したスク
ラップ部分の増加に伴い構造部材の歩留りが低下する、
といった操業上の問題を生じる。
【0041】さらに、構造部材の鋳造品質を向上させる
ために、キャビティ4に充填された半溶融材料に対する
加圧力Pは10MPa≦P≦120MPaに設定され
る。ただし、加圧力PがP<10MPaでは、高粘度な
半溶融材料を十分に加圧することができなくなるため、
キャビティ4内に未充填箇所が発生する。一方、加圧力
PがP>120MPaでは、装置の大型化を招来するた
め実用性に欠ける。
ために、キャビティ4に充填された半溶融材料に対する
加圧力Pは10MPa≦P≦120MPaに設定され
る。ただし、加圧力PがP<10MPaでは、高粘度な
半溶融材料を十分に加圧することができなくなるため、
キャビティ4内に未充填箇所が発生する。一方、加圧力
PがP>120MPaでは、装置の大型化を招来するた
め実用性に欠ける。
【0042】以下、具体例について説明する。
【0043】先ず、固体材料の相対密度dと半溶融材料
の均熱度ΔTとの関係について考察する。
の均熱度ΔTとの関係について考察する。
【0044】急冷凝固Al合金粉末として、表1の組成
を有するものを選定した。
を有するものを選定した。
【0045】
【表1】 このAl合金粉末は、アトマイズ法により得られたもの
で、その製造時における冷却速度CrはCr=102 〜
2×104 ℃/sec、金属間化合物の最大粒径DはD
=7μm、固相線温度TS はTS =510℃、液相線温
度TL はTL =690℃であった。
で、その製造時における冷却速度CrはCr=102 〜
2×104 ℃/sec、金属間化合物の最大粒径DはD
=7μm、固相線温度TS はTS =510℃、液相線温
度TL はTL =690℃であった。
【0046】Al合金粉末を用いて圧縮成形加工を行う
ことにより圧粉体を成形し、次いでその圧粉体に、押出
し温度420℃、最大加圧力2500ton、押出し比
12の条件下で熱間押出し加工を施して相対密度dがd
=100%の固体材料を得た。
ことにより圧粉体を成形し、次いでその圧粉体に、押出
し温度420℃、最大加圧力2500ton、押出し比
12の条件下で熱間押出し加工を施して相対密度dがd
=100%の固体材料を得た。
【0047】また前記熱間押出し加工において、押出し
比を変えることによって、相対密度dがd=90%、8
0%、70%の3種の固体材料を製造した。
比を変えることによって、相対密度dがd=90%、8
0%、70%の3種の固体材料を製造した。
【0048】次いで、固体材料に機械加工を施して直径
70mm、長さ100mmの短円柱状固体テストピースを製
作した。
70mm、長さ100mmの短円柱状固体テストピースを製
作した。
【0049】その後、固体テストピースを内径70mm、
深さ100mmのアルミナ製るつぼに嵌入し、そのるつぼ
を低周波誘導加熱炉内に設置して、急速に均熱加熱する
出力パターンにて固体テストピースを570℃まで加熱
し、得られた半溶融テストピースの温度分布を測定し
た。各半溶融テストピースについて、測定温度の最大値
と最小値との差を均熱度ΔTとして求めたところ、表2
の結果を得た。
深さ100mmのアルミナ製るつぼに嵌入し、そのるつぼ
を低周波誘導加熱炉内に設置して、急速に均熱加熱する
出力パターンにて固体テストピースを570℃まで加熱
し、得られた半溶融テストピースの温度分布を測定し
た。各半溶融テストピースについて、測定温度の最大値
と最小値との差を均熱度ΔTとして求めたところ、表2
の結果を得た。
【0050】表2において、比較例は、前記Al合金粉
末を前記るつぼに充填して、前記と同一寸法の固体テス
トピースを得、その固体テストピースに前記と同一条件
下で加熱処理を施して半溶融テストピースを調製した場
合である。
末を前記るつぼに充填して、前記と同一寸法の固体テス
トピースを得、その固体テストピースに前記と同一条件
下で加熱処理を施して半溶融テストピースを調製した場
合である。
【0051】
【表2】 表2より、実施例半溶融テストピースは比較例半溶融テ
ストピースに比べて優れた均熱度ΔTを有することが判
る。これは、実施例においては、相対密度dの高い固体
テストピースが用いられたことに起因する。
ストピースに比べて優れた均熱度ΔTを有することが判
る。これは、実施例においては、相対密度dの高い固体
テストピースが用いられたことに起因する。
【0052】次に、前記Al合金粉末を用いた構造部材
の製造方法について説明する。
の製造方法について説明する。
【0053】先ず、Al合金粉末を用いて圧縮成形加工
を行うことにより圧粉体を成形し、次いでその圧粉体
に、押出し温度420℃、最大加圧力2500ton、
押出し比12の条件下で熱間押出し加工を施して固体材
料を得た。
を行うことにより圧粉体を成形し、次いでその圧粉体
に、押出し温度420℃、最大加圧力2500ton、
押出し比12の条件下で熱間押出し加工を施して固体材
料を得た。
【0054】この固体材料においては、Al合金粉末相
互間が焼結されており、その相対密度dはd=100%
であり、また金属間化合物の最大粒径DはD=7μmで
あった。
互間が焼結されており、その相対密度dはd=100%
であり、また金属間化合物の最大粒径DはD=7μmで
あった。
【0055】金型1において、そのゲート5の断面積S
0 とキャビティ4の入口側領域4aの断面積S1 との間
に成立する断面積拡大率Rs(S1 /S0 )をRs=4
に設定した。
0 とキャビティ4の入口側領域4aの断面積S1 との間
に成立する断面積拡大率Rs(S1 /S0 )をRs=4
に設定した。
【0056】次いで、固体材料を低周波誘導加熱炉内に
設置して加熱し、その際、平均昇温速度Hr=1.3℃
/sec、加熱保持温度T=567℃、加熱保持時間t
=1分間に設定して、均熱度ΔT=3℃、固相の体積分
率Vf=70%の半溶融材料を調製した。この固相は前
記固体材料と同様の金属組織を保有している。 前記半
溶融材料を金型1の装入口6に装入し、次いで加圧プラ
ンジャ9により半溶融材料をゲート5を通じてキャビテ
ィ4に充填した。この場合、加圧プランジャ9の移動速
度は約78mm/secに設定され、ゲート5通過時にお
ける半溶融材料の速度VはV=3.0m/sec、粘度
μはμ=300Pa・sec、レイノルズ数ReはRe
=0.21であった。
設置して加熱し、その際、平均昇温速度Hr=1.3℃
/sec、加熱保持温度T=567℃、加熱保持時間t
=1分間に設定して、均熱度ΔT=3℃、固相の体積分
率Vf=70%の半溶融材料を調製した。この固相は前
記固体材料と同様の金属組織を保有している。 前記半
溶融材料を金型1の装入口6に装入し、次いで加圧プラ
ンジャ9により半溶融材料をゲート5を通じてキャビテ
ィ4に充填した。この場合、加圧プランジャ9の移動速
度は約78mm/secに設定され、ゲート5通過時にお
ける半溶融材料の速度VはV=3.0m/sec、粘度
μはμ=300Pa・sec、レイノルズ数ReはRe
=0.21であった。
【0057】また図1に示すように、金型1におけるゲ
ート5の下部位置G、キャビティ4の入口側領域4aの
上部位置U1および下部位置L1ならびに奥部領域4c
の上部位置U2および下部位置L2の温度上昇開始点を
測定することによって、半溶融材料の充填挙動を調べた
ところ、その充填順序は、G→L1→U1→L2と略同
時にU2、であり、鋳造欠陥の発生を回避する上で理想
的であることが確認された。
ート5の下部位置G、キャビティ4の入口側領域4aの
上部位置U1および下部位置L1ならびに奥部領域4c
の上部位置U2および下部位置L2の温度上昇開始点を
測定することによって、半溶融材料の充填挙動を調べた
ところ、その充填順序は、G→L1→U1→L2と略同
時にU2、であり、鋳造欠陥の発生を回避する上で理想
的であることが確認された。
【0058】加圧プランジャ9をストローク終端に保持
して、キャビティ4に充填された半溶融材料に加圧力を
付与し、その加圧下で半溶融材料を凝固させて構造部材
を得た。この場合、半溶融材料に対する加圧力P=30
〜90MPaであり、金型1の分割面10に発生するば
りは極めて少ないことが確認された。
して、キャビティ4に充填された半溶融材料に加圧力を
付与し、その加圧下で半溶融材料を凝固させて構造部材
を得た。この場合、半溶融材料に対する加圧力P=30
〜90MPaであり、金型1の分割面10に発生するば
りは極めて少ないことが確認された。
【0059】図2は、前記加圧鋳造法により得られた構
造部材の金属組織を示す顕微鏡写真(400倍)であ
り、また図3は、前記固体材料の金属組織を示す顕微鏡
写真(400倍)である。
造部材の金属組織を示す顕微鏡写真(400倍)であ
り、また図3は、前記固体材料の金属組織を示す顕微鏡
写真(400倍)である。
【0060】図2、図3において、濃灰色の点状部分が
金属間化合物である。図2より金属間化合物の最大粒径
Dは、D=15μmであり、図3のそれと比較すると若
干大きくなることが判る。このような金属組織が得られ
る理由は、半溶融材料の固相における金属間化合物の最
大粒径DがD=7μmであり、また液相から晶出する金
属間化合物は、液相がゲート5通過時において剪断力を
受け、また加圧下で凝固することから、その微細化が達
成されるからである。
金属間化合物である。図2より金属間化合物の最大粒径
Dは、D=15μmであり、図3のそれと比較すると若
干大きくなることが判る。このような金属組織が得られ
る理由は、半溶融材料の固相における金属間化合物の最
大粒径DがD=7μmであり、また液相から晶出する金
属間化合物は、液相がゲート5通過時において剪断力を
受け、また加圧下で凝固することから、その微細化が達
成されるからである。
【0061】また、この構造部材には、図2から明らか
なように、湯境、ガスの巻込みによる気孔等の発生がな
く、またキャビティ4への半溶融材料の未充填に起因し
た欠けの発生もないもので、したがって、この構造部材
は優れた鋳造品質を有することが判明した。
なように、湯境、ガスの巻込みによる気孔等の発生がな
く、またキャビティ4への半溶融材料の未充填に起因し
た欠けの発生もないもので、したがって、この構造部材
は優れた鋳造品質を有することが判明した。
【0062】機械的特性を比較するため、室温、200
℃および300℃における前記構造部材(鋳造部材)と
前記固体材料(押出し部材)との引張強さσB および
0.2%耐力を測定したところ、表3の結果を得た。
℃および300℃における前記構造部材(鋳造部材)と
前記固体材料(押出し部材)との引張強さσB および
0.2%耐力を測定したところ、表3の結果を得た。
【0063】
【表3】 表3から明らかなように、室温下においては、構造部材
よりも固体材料の方が強度的にはやや優れているが、高
温下においては、両者は略同一である。
よりも固体材料の方が強度的にはやや優れているが、高
温下においては、両者は略同一である。
【0064】したがって、前記加圧鋳造法によれば、優
れた高温強度を有し、また熱間押出し加工法に比べて形
状自由度を高めた構造部材を提供することができる。
れた高温強度を有し、また熱間押出し加工法に比べて形
状自由度を高めた構造部材を提供することができる。
【0065】比較のため、前記Al合金粉末をるつぼに
充填して相対密度dがd=60%の固体材料を調製し、
次いでそのるつぼを低周波誘導加熱炉内に設置して前記
と同一加熱条件下で均熱度ΔT=7℃、固相の体積分率
Vf=70%の半溶融材料を調製した。半溶融材料を金
型1の装入口6に装入して前記と同一鋳造条件下で比較
例構造部材を得た。
充填して相対密度dがd=60%の固体材料を調製し、
次いでそのるつぼを低周波誘導加熱炉内に設置して前記
と同一加熱条件下で均熱度ΔT=7℃、固相の体積分率
Vf=70%の半溶融材料を調製した。半溶融材料を金
型1の装入口6に装入して前記と同一鋳造条件下で比較
例構造部材を得た。
【0066】図4は比較例構造部材の金属組織を示す顕
微鏡写真(100倍)であり、本図より比較例構造部材
には巣(黒色部分)が発生していることが判る。この巣
は、固体材料の相対密度dが低く、その材料に無数の空
隙が存在していたことに起因する。
微鏡写真(100倍)であり、本図より比較例構造部材
には巣(黒色部分)が発生していることが判る。この巣
は、固体材料の相対密度dが低く、その材料に無数の空
隙が存在していたことに起因する。
【0067】
【発明の効果】本発明によれば、急冷凝固合金粉末より
なる高密度な固体材料を用いることによって、その急冷
凝固合金粉末の有する優れた機械的特性を備え、しかも
形状自由度の高い高強度な構造部材を得ることができ
る。
なる高密度な固体材料を用いることによって、その急冷
凝固合金粉末の有する優れた機械的特性を備え、しかも
形状自由度の高い高強度な構造部材を得ることができ
る。
【図1】加圧鋳造装置の縦断面図である。
【図2】構造部材の金属組織を示す顕微鏡写真である。
【図3】固体材料の金属組織を示す顕微鏡写真である。
【図4】比較例構造部材の金属組織を示す顕微鏡写真で
ある。
ある。
1 金型 4 キャビティ 5 ゲート 6 装入口 9 加圧プランジャ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】急冷凝固合金粉末としては、例えば、アト
マイズ法により得られた急冷凝固Al合金粉末が用いら
れる。そのAl合金粉末は、下記の各化学成分と残部A
lとよりなる。
マイズ法により得られた急冷凝固Al合金粉末が用いら
れる。そのAl合金粉末は、下記の各化学成分と残部A
lとよりなる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】したがって、前記加圧鋳造法によれば、優
れた高温強度を有し、また熱間押出し加工法に比べて形
状自由度を高めた構造部材を得ることができる。
れた高温強度を有し、また熱間押出し加工法に比べて形
状自由度を高めた構造部材を得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 急冷凝固合金粉末に成形固化加工を施し
て高密度な固体材料を調製し、次いで前記固体材料を加
熱して固相と液相とが共存した半溶融材料を調製し、そ
の後前記半溶融材料を用いて加圧下で成形加工を行うこ
とを特徴とする、急冷凝固合金粉末を用いた高強度構造
部材の製造方法。
Priority Applications (6)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8610092A JPH05245609A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 急冷凝固合金粉末を用いた高強度構造部材の製造方法 |
| CA002105968A CA2105968C (en) | 1992-01-13 | 1993-01-12 | Aluminum-based alloy cast product and process for producing the same |
| EP93901538A EP0572683B1 (en) | 1992-01-13 | 1993-01-12 | Method for casting aluminum alloy casting and aluminum alloy casting |
| DE69327195T DE69327195T2 (de) | 1992-01-13 | 1993-01-12 | Verfahren zum Giessen von Aluminiumlegierungen und Gusstücken |
| PCT/JP1993/000030 WO1993013895A1 (fr) | 1992-01-13 | 1993-01-12 | Procede de moulage de pieces en alliage d'aluminium et pieces ainsi produites |
| US08/119,066 US5394931A (en) | 1992-01-13 | 1993-01-12 | Aluminum-based alloy cast product and process for producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8610092A JPH05245609A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 急冷凝固合金粉末を用いた高強度構造部材の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05245609A true JPH05245609A (ja) | 1993-09-24 |
Family
ID=13877295
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8610092A Pending JPH05245609A (ja) | 1992-01-13 | 1992-03-10 | 急冷凝固合金粉末を用いた高強度構造部材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05245609A (ja) |
-
1992
- 1992-03-10 JP JP8610092A patent/JPH05245609A/ja active Pending
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